JP2698743B2 - 排煙用パーソナルブース - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、オフィス環境の質向
上、特に喫煙問題に対して環境改善を図ることができる
排煙用パーソナルブースに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、禁煙が社会の趨勢となりつつあ
り、喫煙者にとっては喫煙場所の制限が問題となってい
る。特に、オフィス環境の改善からオフィス内では禁煙
が常識化しつつあり、そこで、特定の部屋または限定さ
れたエリアに煙草の煙除去装置を設置してリフレッシュ
コーナーと称する喫煙コーナーを設け、喫煙者は同コー
ナーに移動して喫煙するのが一般的になってきている。

【０００３】このような傾向は、喫煙をしない人にとっ
ては、喫煙による煙や臭いに悩まされることがなくなっ
て、オフィス環境の向上に繋がるため、大変結構なこと
である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このような喫煙対策
は、喫煙をしない人にとっては好ましいことではある
が、反面、喫煙者にとっては喫煙の度に自席を離れて喫
煙コーナーに移動して喫煙しなければならず、甚だ面倒
であり、かつ、離席に伴う業務効率の低下は避けられな
い問題となっている。

【０００５】本発明は、このような問題を解消するため
になされたもので、喫煙者がオフィス内で喫煙する場
合、非喫煙者と同室内においても喫煙を可能にし、喫煙
者の業務効率の低下を防止するパーソナルブースを得る
ことを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ため、本発明に係る排煙用パーソナルブースは、卓板と
脚部とを備えるデスクと、前記卓板の周囲四方のうち三
方を囲み、前記デスクを衝立状に覆うローパーティショ
ン部と、前記脚部付近に備えられた集塵器と、前記集塵
器に連通し、かつ前記ローパーティション部の上端部に
配設された第一の煙吸込口と、前記集塵器に連通し、か
つ前記卓板の上面近傍に配設された第二の煙吸込口とか
らなることを特徴とするものである。

【０００７】

【作用】本発明に係る排煙用パーソナルブースは上記の
ように構成されているので、喫煙者がオフィス内の自席
つまり非喫煙者と同室内にて作業をしつつ喫煙しても、
煙草の煙はローパーティション部によって周囲に拡散す
ることなく第一及び第二の煙吸込口から集塵器に吸込ま
れて処理される。従って、周囲に煙草の煙が拡散するこ
とがなく、オフィス環境の快適さを維持することができ
ると共に、喫煙者も喫煙コーナーに移動せず、自席で喫
煙することができるようになる。つまり喫煙者は、その
自由な嗜好を妨げられることなく、しかもオフィス内の
備品を用いることによって、非喫煙者と同室内で作業し
つつ喫煙することができ作業効率の低下を防止する。

【０００８】

【実施例】以下に本発明の実施例を図１乃至図４に基づ
いて説明する。図１は排煙用パーソナルブースの構成を
示す平面図、図２はその正面図、図３はその中央部の縦
断面図、図４は集塵器の自動オン・オフ制御回路図であ
る。

【０００９】パーソナルブース１は、床面２上に設置さ
れるローパーティション部３と、同ローパーティション
部３に三方を取り囲まれるように設置されるデスク４
と、同ローパーティション部３の上端部に配設される照
明器具５とから構成される。なおデスク４の傍らには、
デスク４に対応する椅子６が配置される。ローパーティ
ション部３には、煙草の煙を除去できる高性能空気清浄
フィルターを内蔵した空気清浄器、電気集塵器等の集塵
器７が組み込まれている。

【００１０】また、照明器具５には、椅子６に座った人
の顔部に対応する高さに第一の煙吸込口である煙吸込口
８が、また、デスク４の卓板上に置かれた灰皿９の近傍
に第二の煙吸込口である煙吸込口１０が設けられる。な
お灰皿９に置かれた煙草の煙が煙吸込口１０に吸入され
れば、灰皿９はデスク４に固定されていなくてもよい。
そして煙吸込口８は照明器具５の支持部内に形成された
ダクト１１を介して、また、煙吸込口１０はデスク４側
部のローパーティション部３内に形成されたダクト１２
を介して、集塵器７に連通されている。

【００１１】集塵器７は、図１に示すように煙吸込口８
付近に設置された煙センサー、或いは赤外線センサー等
のセンサー１３により喫煙を検知し、図４に示すタイマ
ー１４のＡ接点１５，１６を介して少なくとも煙草を１
本吸うのに要する時間は自動的に運転され、ローパーテ
ィション部３内の煙草の煙を煙吸込口８，１０から吸い
込んで処理し、煙がローパーティション部３から周囲に
拡散しないように自動的にオン・オフ制御されるように
構成されている。また、各喫煙者によって煙草を１本吸
うのに要する時間は異なるので、タイマー１４の作動す
る時間を予め設定してもよい。

【００１２】なお、照明器具５及び煙吸込口８を、その
支持部及びダクト１１をフレキシブルに構成し、パーソ
ナルブース１を使用する喫煙者に合わせてその位置を調
整できるようにしてもよい。

【００１３】上記実施例によると、喫煙者がパーソナル
ブース１を使用し自席にて喫煙しても、センサー１３が
これを検知し、集塵器７を自動的に作動させて喫煙して
いる間、ローパーティション部３内の煙草の煙を煙吸込
口８，１０から吸い込んで処理する。従って、自席で喫
煙してもローパーティション部３から周囲に煙草の煙が
拡散することがなく、直ちに煙吸込口８，１０から吸込
まれる。よって周囲にいる非喫煙者に対して煙草の煙や
臭いにより不快感を与えることがなくなり、オフィス環
境の煙草の煙や臭いによる汚染を防止して快適な環境を
維持できると共に、喫煙者が喫煙コーナーに移動せず、
自席で喫煙することができるようになるため喫煙者の業
務効率を向上させることができる。

【００１４】

【発明の効果】以上に説明したように、本発明に係る排
煙用パーソナルブースによると、喫煙者が自席で喫煙し
ても周囲に煙草の煙や臭いによる影響をなくすることが
できるため、煙草の煙や臭いによるオフィス環境の汚染
を防止して快適な環境維持ができると共に、喫煙者も堂
々と自席で喫煙でき、喫煙の都度、離席することによる
業務効率の低下を防止できる。つまり喫煙者は、その自
由な嗜好を妨げられることなく、しかもオフィス内の備
品を用いることによって、非喫煙者と同室内で喫煙しつ
つ作業することができ、業務低下を防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る排煙用パーソナルブースの構成を
示す平面図である。

【図２】本発明に係る排煙用パーソナルブースの構成を
示す正面図である。

【図３】本発明に係る排煙用パーソナルブースの構成を
示す縦断面図である。

【図４】本発明に係る排煙用パーソナルブースにおける
集塵器の自動オン・オフ制御回路図である。

【符号の説明】

１ パーソナルブース ２ 床面 ３ ローパーティション部 ４ デスク ７ 集塵器 ８，１０ 煙吸込口 ９ 灰皿 １１，１２ ダクト １３ センサー １４ タイマー １５，１６ タイマーのＡ接点

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 卓板と脚部とを備えるデスクと、 前記卓板の周囲四方のうち三方を囲み、前記デスクを衝
   立状に覆うローパーティション部と、 前記脚部付近に備えられた集塵器と、 前記集塵器に連通し、かつ前記ローパーティション部の
   上端部に配設された第一の煙吸込口と、 前記集塵器に連通し、かつ前記卓板の上面近傍に配設さ
   れた第二の煙吸込口とからなることを特徴とする排煙用
   パーソナルブース。