JP2698000B2 - 溶接装置 - Google Patents

溶接装置

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JP2698000B2
JP2698000B2 JP4176993A JP17699392A JP2698000B2 JP 2698000 B2 JP2698000 B2 JP 2698000B2 JP 4176993 A JP4176993 A JP 4176993A JP 17699392 A JP17699392 A JP 17699392A JP 2698000 B2 JP2698000 B2 JP 2698000B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水車ランナ等、3次元
的に変化する溶接継手形状を有する構造物に対する溶接
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から図11に示す水車ランナRなど
は、形状が複雑なため、一体鋳造又は分割鋳造で生産さ
れていたが、近年、鋼板による組立溶接の製造方法が適
用されるようになってきている。このような複雑形状の
組立溶接では、図12及び図13に示すように、水車ラ
ンナRのベーン1とクラウン2との溶接予定線が三次元
空間内で曲がり、しかも各開先部分で、開先断面A,
B,Cが傾いたり捩じれたり、さらに開先形状が変化す
るので、このような各部の変化に対応した溶接技法が必
要となる。
【0003】このような複雑形状の組立溶接を対象とし
た自動溶接技法としては、例えば、特開平3−1511
65号公報に記載されているものがある。この技術は、
溶接予定線近傍をカメラ等で撮像して、正確に溶接位置
を把握し、この把握した溶接位置に溶接トーチを移動さ
せると言うもので、自動溶接技法としては非常に重要な
ものである。ところで、この技術では、溶接位置に対し
て溶接トーチをウィービングさせているものの、常に水
平方向のウィービングしか実行していない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、例
えば、水車ランナ等における3次元的に変化する溶接継
手に対して、水平方向のウィービングしかしていないた
めに、図15に示すように、溶接ビード5aは垂直方向
において丸みをもつ形状になり、ベーン1側の溶接ビー
ド端部やクラウン2側の溶接ビードの端部に比較的大き
な谷間(I1〜I5,K1〜K5)が発生し、次パスの溶接
で溶接欠陥を発生させないために、グラインダ等による
溶接ビード端部の谷間の形状修理が必要となり、溶接の
連続自動化を行うことができないという問題点がある。
【0005】本発明は、このような従来の問題点につい
て着目してなされたもので、水車ランナなど、三次元的
に変化する溶接継手形状に対して、ビード端部に谷間を
発生させることがなく、連続的に自動溶接を行うことが
できる溶接装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の溶接装置は、溶接トーチと、前記溶接トーチを溶接予
定線に沿って移動させると共に、三次元空間内で互いに
独立した三方向へウィービングさせることが可能なトー
チ移動手段と、前記三方向へのそれぞれのウィービング
量を少なくとも含むウィービング条件を指定する指定手
段と、指定された前記ウィービング量に基づき、前記ト
ーチ移動手段の駆動量を算出するウィービング動作設定
手段と、前記ウィービング動作設定手段により算出され
た前記トーチ移動手段の駆動量に応じて、該トーチ移動
手段を駆動させる移動制御手段と、を備えていることを
特徴とするものである。
【0007】ここで、前記溶接装置には、溶接予定線近
傍を撮像する撮像手段と、前記撮像手段により得られた
画像から溶接予定線を取得する画像処理手段と、を備え
ていることが好ましい。また、前記指定手段は、溶接ト
ーチ前進角または後進角、溶接トーチ狭角、ウィービン
グ前ドウエル、ウィービング後ドウエル、及びウィービ
ング繰り返し数を指定することができることが好まし
い。
【0008】
【作用】三次元的に溶接継手形状が変化するものを溶接
する場合、指定手段を用いて、三次元空間内で互いに独
立した三方向へのウィービング量を指定する。ウィービ
ング動作設定手段は、設定されたウィービング量に基づ
いて溶接トーチ移動手段の駆動量を算出する。溶接トー
チ移動手段は、移動制御手段に制御されて、溶接予定線
に沿って移動しつつ、算出された駆動量に応じた駆動量
で、前記三方向成分を含むウィービング動作をする。
【0009】このように、溶接トーチが三次元空間内で
互いに独立した三方向へウィービングすると、溶接ビー
ドが各種方向へ押しつけられるので、溶接ビードの垂直
断面形状が丸みを帯びることはなく、したがって、溶接
ビードの端部に谷間が発生せず、信頼性の高い溶接部を
得ることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面により説明す
る。本実施例の溶接装置は、図11〜図13を用いて前
述したように、大型構造物である水車ランナのクラウン
2とベーン1とを溶接するものである。
【0011】溶接装置は、図1に示すように、溶接トー
チ21と、多関節のトーチ移動機構10と、このトーチ
移動機構10が走行する走行レール16と、トーチ移動
機構10に設けられているスリット光源22およびTV
カメラ23と、トーチ移動機構10を搬送するための搬
送用台車17と、溶接トーチ21に供給する溶接電流等
を制御する溶接制御装置42と、トーチ移動機構10の
各アームの駆動を制御する数値制御装置41と、移動型
操作盤30と、トーチ移動機構10等の動作指示を遠隔
操作するためのリモートコントローラ43と、を有して
構成されている。
【0012】多関節のトーチ移動機構10は、図3に示
すように、5個のアームを有して構成され、それぞれの
アームの基部には、枢支軸が設けられている。なお、同
図において、Z軸は走行レ−ル16の長手方向を示し、
例えば走行レ−ル16がZ'のように曲率を有している
場合でも、ポイントZi’における接線方向ベクトルと
して定義できる。また、X軸は、トーチ移動機構10を
基準としたZ軸に垂直な水平方向軸であり、Y軸はトー
チ移動機構10を基準とした垂直方向軸である。これら
の軸は、トーチ移動機構10が走行レール16上を移動
に伴うひねりが加わったとしても、常に、ゆがみのない
ものとして取り扱われる。
【0013】主に移動用として用いられる移動用アーム
としては、走行レ−ルの長手方法であるZ軸中心に回転
するθ1軸を有する移動用第1アーム11と、移動用第
1アーム11の先端部を中心に移動用第1アーム11の
軌道と同一平面内で回転するθ2軸を有する移動用第2
アーム12と、移動用第2アーム12の軌道と同一平面
内で回転するθ3軸を有する移動用第3アーム13と、
が設けられている。これらの移動用アーム11,12,
13によって、XY平面内における溶接トーチ21の基
本的な位置決めが行われる。移動用第2アーム12の先
端部には、移動用第2アームの軌道と垂直な平面内で回
転する、つまり溶接トーチ21を左右に揺動するための
α2軸を有するウィービング用アーム15が設けられて
いる。このウィービング用アーム15の単独では、Z軸
とほぼ平行なウィービング動作が可能である。但し、実
際のウィービング動作では、基本的に全てのアームが駆
動することになる。移動用第3アーム13は、このウィ
ービング用アーム15の先端部に設けられている。移動
用第3アーム13の先端部には、移動用第3アーム13
の長手方向の軸回りに回転し、溶接ト−チ21の前進角
及び後進角を定めるためのα1軸を有する溶接トーチ角
調整用アーム14が設けられている。
【0014】スリット光源22は、溶接部分の特定領域
のみを照らすもので、TVカメラ23は、このようなス
リット光の助けにより、溶接部分の特定領域の輪郭画像
を取得するものである。搬送用台車17は、その上に、
クラウン2上に設けられている走行レール16と同一の
レール18が設けられ、その下には、ローラが設けられ
ている。なお、この搬送台車17には、図示されていな
いが上下位置調整機構が設けられている。したがって、
溶接を行わないときには、トーチ移動機構10を搬送用
台車17上に置いておき、必要になると、トーチ移動機
構10ごと目的の所に移動させ、上下位置調整機構を調
整すれば、直ちに、クラウン2の走行レール16にトー
チ移動機構10を設置することができる。
【0015】移動型操作盤30には、TVカメラ23で
得られた輪郭画像から開先形状やその開先位置等を取得
する画像処理装置37と、画像処理結果等からティーチ
ングポイントやウィービング動作内容等を作成するティ
ーチングプログラム作成装置31と、各種データ等を表
示する表示装置36と、が設けられている。ティーチン
グプログラム作成装置31には、図2に示すように、溶
接条件等を設定入力するためのキー入力部32と、画像
処理データ及び設定入力された溶接条件等に基づきティ
ーチングポイント(ティーチングポイントについては図
5及び図6を用いて後述する。)及びウィービング動作
を決定するウィービング動作設定部33と、決定したテ
ィーチングポイントに関する情報等を記憶しておく記憶
部34と、画像処理装置37からのデータの受信及び数
値化されたウィービング動作の内容を数値制御装置に送
信等する通信回路36と、が設けられている。
【0016】ここで、ティーチングポイントに関する情
報等を記憶しておく記憶部34の記憶内容について、図
9を用いて簡単に説明する。この記憶部34には、ウィ
ービング条件設定表(同図中の右上部に描かれている
表)と、ティーチングポイントに関するデータ表(同図
中の下部に描かれている表)と、が設けられている。
【0017】ウィ−ビング条件設定表には、第1項目と
して、溶接条件No(Zone)を1から5まで設け
た。しかし、溶接条件Noは、ウィービング条件の種類
ごとに付すNoであるから、ウィービング条件の種類を
さらに増やせば、5個以上でもよい。第2項目からは、
Z軸方向のウィ−ビング幅、つまり左右揺動の振幅(W
idth)、左右端の停止時間(Fore(ウィービン
グ前ドウエル)、Back(ウィービング後ドウエ
ル))、1ピッチ当りのウィ−ビングパタ−ンの繰返し
回数N、X軸方向のウィービング幅、つまり溶接ト−チ
21の接近方向への突込長さ(T6:Wx)、ピッチ当り
の溶接ト−チ送りZ速度(Fmm/分)、及びY軸方向の
ウィービング幅、つまり溶接ト−チ21の上下移動を施
すギャップ(G4:Wy)が設けられている。さらに、同
図中には、図示されていないが、溶接条件Noごとに溶
接電流及び溶接電圧も定められている。ウィ−ビング条
件設定表は、予め作成されており、溶接の際に、溶接条
件Noを入力設定することにより、ウィービング条件等
が定められるようになっている。
【0018】ティーチングポイントデータ表は、ティー
チングポイント毎に、ティ−チングポイント情報(層数
K、位置NoJ、水平位置H、垂直位置V)と、溶接方
法に関するノウハウ情報(前進角U、狭角T、溶接条件
W、傾斜角L)と、ロボット制御情報(移動用第1アー
ム11の駆動量A、移動用第2アーム12の駆動量B、
移動用第3アーム13の駆動量C、ウィービング用アー
ム15の駆動量:曲げE、溶接トーチ角調整用アーム1
5の駆動量:回転F、X座標X、Y座標Y)とからな
り、ティ−チング時の情報を一元化している。ところ
で、溶接方法に関するノウハウ情報は、キー入力部32
から与えられ、ティ−チングポイント情報及びロボット
情報は、ウィービング動作設定部33が作成する。
【0019】なお、本実施例において、トーチ移動手段
はトーチ移動機構10と走行レール16とで構成され、
画像処理手段は画像処理装置37とウィービング動作設
定部33とで構成され、指定手段はキー入力部32で構
成されている。
【0020】図4は、本実施例のトーチ移動機構10に
よるウィ−ビング基本原理について説明するものであ
る。なお、同図(a)は水平平面(ZX平面)内でのウ
ィービング動作を説明するものであり、同図(b)は垂
直平面(YZ平面)内でのウィービング動作を説明する
ものである。図4(a)の水平平面上の動作では、水平
平面領域Aに対して、そのウィ−ビング中心位置をPi
(xi、yi、zi)、X軸方向(溶接線に接近する方向
の軸:ト−チ突込み方向)のウィ−ビング幅成分を
x、Z軸方向(溶接線に対し平行に揺動する軸:水平
振り方向)のウィ−ビング幅成分をWzとすると、以下
に示す(数1)及び(数2)で、水平平面でのウィ−ビ
ングベクトルWHが決定される。
【0021】すなわち、このベクトル量は、 |WH|=√(Wx 2+Wz 2)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(数1) となる。また、このベクトル方向は、 γWH=tan-1(Wx/Wz)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(数2) となる。このウィービングでは、ウィ−ビング幅|WH
|内で、ベクトル方向に従って溶接トーチ21がウィー
ビングし、かつ、ト−チ姿勢を決定するト−チ狭角が一
定となよう、θ1、θ2、θ3、α1、α2の5軸の駆動量
が決定される。したがって、X軸方向(Wx)のト−チ
突込み量、及びZ軸方向(Wz)のト−チ水平振り量を
パラメータとして設定し、(数1)及び(数2)等を用
いることにより、θ1、θ2、θ3、α1、α2の駆動量等
が決定され、任意の水平平面のウィ−ビングを実現でき
る。
【0022】一方、図4(b)の如く、垂直平面領域B
について考えた場合、ウィ−ビング中心位置をP
i(xi、yi、zi),Y軸方向(溶接線に対し垂直に方
向の軸:ト−チ上下方向)のウィ−ビング幅成分を
y、Z軸方向のウィ−ビング幅成分をWzとすると、水
平面内でのウィービングベクトルWHと同様に、以下に
示す(数3)及び(数4)で、垂直平面でのウィ−ビン
グベクトルWvが決定される。 |Wv|=√(Wy 2+Wz 2)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(数3) γWv=tan-1(Wy/Wx)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(数4) この垂直平面内でのウィービングでも、ウィ−ビング幅
|Wv|内で、このベクトル方向に従って溶接トーチ2
1がウィービングし、かつト−チ狭角が一定となるよ
う、θ1、θ2、θ3、α1、α2の5軸の駆動量が決定さ
れる。したがって、Wx及びWzをパラメータとして設定
し、(数3)及び(数4)等を用いることにより、
θ1、θ2、θ3、α1、α2の駆動量等が決定され、任意
の垂直平面のウィ−ビングも実現できる。
【0023】これら、θ1、θ2、θ3、α1、α2の駆動
量等は、ティーチングプログラム作成装置31のウィー
ビング動作設定部33が決定する。
【0024】次に、以上説明した水平方向のウィービン
グ及び垂直方向のウィービングを合成したウィービング
について、図5及び図6を用いて説明する。任意に設定
されたピッチ間隔の両端の座標位置は、画像処理装置3
7からの画像処理データから、ウィービングプログラム
作成装置31がティーチングポイントPi,Pi+1,…と
して把握する。なお、ここでは、ティーチングポイント
i,Pi+1,…を結んだ線を溶接予定線とする。ウィー
ビングプログラム作成装置31は、このティーチングポ
イントPi,Pi+1,…と、入力設定された、1ピッチ当
りのサイクル数である繰返し回数、Z軸方向のウィ−ビ
ング幅、X方向のウィービング幅である突込み量、Y方
向のウィービング幅であるギャップ量等に基づき、ウィ
ービング動作で溶接トーチが移動すべき点、つまりプレ
イバックポイントに対応する各アームの駆動量等を算出
する。ここでは、繰返し回数n、突込み量±Wx、ギャ
ップ量Wyが入力設定されたので、図5及び図6に示す
ようなウィービング動作が設定されることになる。
【0025】すなわち、1サイクル当りに4ポイントの
プレイバックポイントがあり、1サイクル中のウィービ
ング動作は、初期の第0ポイントから、Z軸方向に進行
しつつX軸方向に−Wx進行した第1ポイントへ、この
第1ポイントから、−Z軸方向へ進行しつつX軸方向へ
+Wx及びY軸方向へ+Wy進行した第2ポイントへ、第
2ポイントから、−Z軸方向へ進行しつつX軸方向へ+
x及びY軸方向へ−Wy進行した第3ポイントへ、第3
ポイントから、Z軸方向に進行しつつX軸方向に−Wx
進行した第4ポイントへ、という動作となる。以降、こ
の動作が(n−1)回繰り返される。
【0026】この一連のウィービング動作の中で重要な
動作は、第1ポイント→第2ポイント→第3ポイントに
おいて、見られる三角形のウィービング動作である。こ
のように、水平ウィービング、垂直ウィービングを組み
合わせた、いわゆる三角ウィービングを実行することに
より、溶接ビードがベーン1側及びクラウン2側へ押し
突けられ、図14に示すように、溶接ビード5の端部に
ほとんど谷間を発生させない溶接を行うことができる。
なお、三角ウィービングの態様としては、図5及び図6
に示すように、ほぼ正三角形のパターンを描くものでも
よいが、図7に示すように、直角三角形のパターンを描
くものでもよい。
【0027】次に、溶接長手方向に対する傾斜角補正に
ついて、図8を用いて説明する。ここで、トーチ移動機
構10が傾斜している走行路を走行し、トーチ移動機構
10を基準とした相対座標系(Yii平面)が、絶対座
標系(YZ平面)に対して、傾斜角ζで傾いているとす
る。この場合、水平方向のウィービングWziは、トーチ
移動機構10を基準としたとき、斜め振れとなるから、
水平方向のウィービングWziに対して傾斜角ζの補正を
施し、水平方向尾ウィービングWzi’を得る。なお、傾
斜角ζは、図9を用いて前述したように、入力設定され
るものである。
【0028】次に、本実施例の溶接装置の動作につい
て、図10に示すフローチャートに従って説明する。ま
ず、初期段取り後、リモートコントローラ43で各機器
を起動させ、ティ−チング動作を実行させる。ティーチ
ング動作では、トーチ移動機構10が走行レール16上
を走行し、スリット光源22により照らされている溶接
部分の特定領域をTVカメラ23が撮像して、順次輪郭
画像を取得する。画像処理装置37は、得られた輪郭画
像から開先形状および開先の位置を把握できるよう、画
像処理を施す。ティーチングプログラム作成装置31の
ウィービング動作設定部33は、画像処理データからテ
ィーチングポイントを割り出し、これをティーチングポ
イント情報(層数K、位置NoJ、水平位置H、垂直位
置V)として記憶部34のティーチングポイントに関す
るデータ表に登録する(ステップ1)。
【0029】次に、ティーチングプログラム作成装置3
1のキー入力部32から、前述したノウハウ情報であ
る、前進角U、狭角T、溶接条件W、傾斜角Lを入力す
る。溶接条件W、つまりウィービング条件設定表の溶接
条件Noが入力されると、この溶接条件Noに対応した
ウィービング条件である、左右揺動の振幅(Widt
h)、左右端の停止時間(Fore、Back)、繰返
し回数N、突込長さ(T6:Wx)、溶接ト−チ送りZ速
度(Fmm/分)、ギャップ(G4:Wy)、溶接電流及び
溶接電圧が自動設定される(ステップ2)。
【0030】溶接条件等が設定されると、ティーチング
プログラム作成装置31のウィービング動作設定部33
が、プレイバックポイントの数量、及びロボット制御情
報である各プレイバックポイント毎の各アームの駆動量
等(移動用第1アーム11の駆動量A、移動用第2アー
ム12の駆動量B、移動用第3アーム13の駆動量C、
ウィービング用アーム15の駆動量:曲げE、溶接トー
チ角調整用アーム15の駆動量:回転F、X座標X、Y
座標Y)を算出して、ティーチングポイントのロボット
情報を図9に示す溶接パラメータ一覧表に登録し、この
一覧表を完成されると共に、算出された全てのプレイバ
ックポイントのロボット制御情報を通信部35から数値
制御装置41へ転送する。数値制御装置41には、この
全てのプレイバックポイントのロボット情報が登録され
る(ステップ3)。
【0031】ロボット情報が数値制御装置41に登録さ
れると、ウィービング動作が適切なものであるかを確認
するため、テスト運転を行う(ステップ4)。このテス
ト運転の実行指示もリモートコントローラ43で行う。
テスト運転の実行指示があると、数値制御装置41から
ロボット情報がトーチ移動機構10に送られ、トーチ移
動機構10の各アームは、ロボット情報に応じて駆動す
る。
【0032】テスト運転状況を見て、ウィービング動作
が適切なものでなければ、再び、ステップ2に戻り、溶
接条件等の再設定を行う。また、ウィービング動作が適
切なものであれば、次ステップである溶接作業を実行さ
せる(ステップ5)。
【0033】リモートコントローラ43で溶接作業を指
示すると、数値制御装置41からロボット情報がトーチ
移動機構10に送られ、トーチ移動機構10の各アーム
がロボット情報に応じて駆動すると共に、溶接制御装置
42から溶接トーチ21へ溶接電流が供給され、溶接が
実行される。
【0034】以上、本実施例によれば、溶接パラメ−タ
一覧表のウィ−ビング条件設定パラメ−タを変更するこ
とにより、ウィービング動作をストレ−トパターン(繰
返回数n=0)から、複雑な三角ウィ−ビングパタ−ン
(Width=5、N4=15、T6=100、G4
3)まで、各種のウィービングパターンを実行すること
ができる。したがって、三次元的に変化する溶接継手形
状であっても、図14を用いて前述したように、溶接ビ
ード5の端部にほとんど谷間を発生させない溶接を行う
ことができ、信頼性の高い溶接部を得ることができる。
さらに、本実施例では、今までに蓄積された溶接ノウハ
ウをノウハウ情報として充分に活用しているので、より
信頼性の高い溶接部を得ることができる。
【0035】また、本実施例では、一度のティーチング
動作で溶接予定部分を確実に認識できるので、溶接位置
ズレの発生を防止できると共に、ティーチング作業の繰
返し等もなく作業効率を高めることができる。また、ト
ーチ移動機構10を小型軽量化することによって、今ま
で狭隘部での自動化の困難な溶接作業に対して走行レ−
ル16の延長だけで自動溶接が可能となる。
【0036】なお、本実施例では、トーチ移動機構とし
て5関節のロボットを用いたが、本発明は、これに限定
されるものではなく、三次元空間内で独立した三方向に
ウィービング動作できるものであれば、他の形式のロボ
ットを用いてもよい。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、三次元空間内の独立し
た三方向へのウィービング動作を行うことができるの
で、溶接ビードは各種方向へ押しつけられて、溶接ビー
ドの断面形状が丸みを帯びることがない。したがって、
ビード端部に大きな谷間が発生することはなく、連続的
に自動溶接を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例の溶接装置の全体斜視図
である。
【図2】本発明に係る一実施例の溶接装置の回路ブロッ
ク図である。
【図3】本発明に係る一実施例のトーチ移動機構の構成
を示す説明図である。
【図4】本発明に係る一実施例のウィ−ビング基本原理
を説明するための説明図である。
【図5】本発明に係る三角ウィービング動作を説明する
ための説明図である。
【図6】本発明に係る三角ウィービング動作を説明する
ための説明図である。
【図7】本発明に係る一実施例の他の三角ウィービング
動作を説明するための説明図である。
【図8】本発明に係る一実施例の溶接長手方向における
傾斜角補正を説明するための説明図である。
【図9】本発明に係る一実施例の溶接パラメ−タ一覧表
を示す説明図である。
【図10】本発明に係る一実施例の溶接装置の動作を示
すフロ−チャ−トである。
【図11】水車ランナの全体斜視図である。
【図12】水車ランナの開先形状の変化を説明するため
の説明図である。
【図13】水車ランナのクラウンの要部断面図である。
【図14】本発明に係る一実施例の溶接装置で溶接され
た溶接部の断面図である。
【図15】従来の溶接装置で溶接した溶接部の断面図で
ある。
【符号の説明】
1…ベ−ン、2…クラウン、3…溶接予定線、10…ト
ーチ移動機構、16…走行レール、17…搬送用台車、
21…溶接トーチ、22…スリット光源、23…TVカ
メラ、30…移動型操作盤、31…ティーチングプログ
ラム作成装置、32…キー入力部、33…ウィービング
動作設定部、34…記憶部、36…表示装置、37…画
像処理装置、41…数値制御装置、42…溶接制御装
置、43…リモートコントローラ、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北村 紀夫 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (56)参考文献 特開 昭58−154459(JP,A) 特開 昭60−49867(JP,A) 特開 昭60−261674(JP,A) 特開 平2−279287(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶接トーチと、 前記溶接トーチを溶接予定線に沿って移動させると共
    に、三次元空間内で互いに独立した三方向へウィービン
    グさせることが可能なトーチ移動手段と、 前記三方向へのそれぞれのウィービング量、溶接トーチ
    前進角または後進角、及び溶接トーチ狭角を含むウィー
    ビング条件を指定する指定手段と、 指定された前記ウィービング条件を満たすよう、前記ト
    ーチ移動手段の駆動量及び駆動方向を算出するウィービ
    ング動作設定手段と、 前記ウィービング動作設定手段により算出された前記ト
    ーチ移動手段の駆動量及び駆動方向に応じて、該トーチ
    移動手段を駆動させる移動制御手段と、 を備えていることを特徴とする溶接装置。
  2. 【請求項2】溶接トーチと、 前記溶接トーチを溶接予定線に沿って移動させると共
    に、三次元空間内で互いに独立した三方向へウィービン
    グさせることが可能なトーチ移動手段と、 前記三方向へのそれぞれのウィービング量、ウィービン
    グ前ドウエル、ウィービング後ドウエル、ウィービング
    繰り返し数を含むウィービング条件を指定する指定手段
    と、 指定された前記ウィービング条件を満たすよう、前記ト
    ーチ移動手段の駆動量及び駆動方向を算出するウィービ
    ング動作設定手段と、 前記ウィービング動作設定手段により算出された前記ト
    ーチ移動手段の駆動量及び駆動方向に応じて、該トーチ
    移動手段を駆動させる移動制御手段と、 を備えていることを特徴とする溶接装置。
  3. 【請求項3】溶接トーチと、 溶接予定線近傍を撮像する撮像手段と、 前記溶接トーチを溶接予定線に沿って移動させると共
    に、三次元空間内で互いに独立した三方向へウィービン
    グさせることが可能なトーチ移動手段と、 前記撮像手段により得られた画像から溶接予定線を取得
    する画像処理手段と、 前記三方向へのそれぞれのウィービング量、溶接トーチ
    前進角または後進角、及び溶接トーチ狭角を含むウィー
    ビング条件を指定する指定手段と、 指定された前記ウィービング条件を満たし、且つ前記画
    像処理手段で取得された前記溶接予定線に沿ったウィー
    ビング動作をするよう、前記トーチ移動手段の駆動量及
    び駆動方向を算出するウィービング動作設定手段と、 前記ウィービング動作設定手段により算出された前記ト
    ーチ移動手段の駆動量及び駆動方向に応じて、該トーチ
    移動手段を駆動させる移動制御手段と、 を備えていることを特徴とする溶接装置。
  4. 【請求項4】溶接トーチと、 溶接予定線近傍を撮像する撮像手段と、 前記溶接トーチを溶接予定線に沿って移動させると共
    に、三次元空間内で互いに独立した三方向へウィービン
    グさせることが可能なトーチ移動手段と、 前記撮像手段により得られた画像から溶接予定線を取得
    する画像処理手段と、 前記三方向へのそれぞれのウィービング量、ウィービン
    グ前ドウエル、ウィービング後ドウエル、ウィービング
    繰り返し数を含むウィービング条件を指定する指定手段
    と、 指定された前記ウィービング条件を満たし、且つ前記画
    像処理手段で取得された前記溶接予定線に沿ったウィー
    ビング動作をするよう、前記トーチ移動手段の駆動量及
    び駆動方向を算出するウィービング動作設定手段と、 前記ウィービング動作設定手段により算出された前記ト
    ーチ移動手段の駆動量及び駆動方向に応じて、該トーチ
    移動手段を駆動させる移動制御手段と、 を備えていることを特徴とする溶接装置。
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