JP2697693B2 - 矢板の打設工法 - Google Patents

矢板の打設工法

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    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02DFOUNDATIONS; EXCAVATIONS; EMBANKMENTS; UNDERGROUND OR UNDERWATER STRUCTURES
    • E02D7/00Methods or apparatus for placing sheet pile bulkheads, piles, mouldpipes, or other moulds
    • E02D7/24Placing by using fluid jets

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Placing Or Removing Of Piles Or Sheet Piles, Or Accessories Thereof (AREA)
  • Bulkheads Adapted To Foundation Construction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼矢板等の矢板の打設
工法に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼矢板等の矢板の打設工法において、例
えば鋼矢板の打設工法として、静加重により打込む圧入
引抜機や、振動により打込むバイブロハンマ等を用いる
工法が知られている。また、鋼矢板の打込み長さや地盤
等の条件により、それらの工法に所謂ウォータジェット
が併用されている。このウォータジェットを用いる工法
では、鋼矢板に沿ってパイプを取付け、このパイプの下
端にノズルを設けると共に、パイプの上端をポンプに接
続し、このポンプから圧送された圧縮水を前記ノズルに
より絞って噴射するものであり、この噴射水により鋼矢
板の下端側が掘られると共に、その水に混ざって砂など
が地上に排出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記ウォータジェット
を用いる工法では、高圧な噴射水により鋼矢板下端部と
地盤との応力増加を抑制して打込み抵抗を軽減すること
ができ、特に、シルト礫層や砂礫層などにおいては、公
知ではないが、圧力及ぶ噴射量を制御した噴射を行う
と、土粒子間の間隙水圧を高めることによって土粒子が
移動し、鋼矢板下方の石や岩等の礫を移動させて打込み
を容易にすることができる。ところが、石や岩相互が砂
や粘土などの土粒子により強固に固定された礫質層など
に鋼矢板が当たると、打込み効率が低下してしまうた
め、従来では、噴射水の圧力及び噴射量を増加すること
により、これを防止しようとしていたが、仮に圧送用の
ポンプを2台に増やしても思ったように打込み効率を高
めることはできなかった。
【0004】図8(A)(B)の断面説明図は、礫質層
などにおいて、矢板である鋼矢板1の下端に設けたノズ
ル2から、圧縮水3を噴射した状態を示し、図8(A)
に示すように、前記ノズル2から噴射した圧縮水3によ
り礫6を取り巻く土粒子は、矢印5に示すように、水と
供に鋼矢板1を伝わって地上に排出され、地盤に掘削孔
4が形成される。しかし、圧縮水3の影響を受けない石
や岩の破片等の礫6を除去することはできず、複数の礫
6からなる大径の固まり8がそのままで残るため、鋼矢
板1の打込みの妨げとなる。そこで、圧縮水3の圧力及
び噴射量を増加すると、図8(B)の断面に示すよう
に、前記掘削孔4が深くなり、多量の土粒子7が水と供
に鋼矢板1を伝わって地上に排出されるが、逆に、大き
く形成された掘削孔4の底部に、圧縮水3の影響を受け
ない複数の礫6からなる固まり8が堆積するため、鋼矢
板1の打込みが困難になり、また、圧縮水3の圧力と噴
射量を増加しても、掘削孔4が深くなり、この掘削孔4
の底部に礫6が堆積し、圧縮水の圧力を上述したように
仮に2倍にしても、圧縮水に係わる装置とコストが上昇
するだけで、それに見合った打込み効率の向上を図るこ
とができず、場合によっては打込み効率が低下すること
が予想される。
【0005】そこで、本発明は、比較的安価にして、矢
板の打込み抵抗を小さくすることができる矢板の打設工
法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の打設工法は、
下端から圧縮水用ノズルと圧縮空気用ノズルにより圧縮
と圧縮空気を同時に噴射しながら矢板を地中に打込む
矢板の打設工法において、前記圧縮空気用ノズルの下端
を前記圧縮水用ノズルの下端より下方に設けて前記圧縮
水より低圧な圧縮空気を前記圧縮水用ノズルの下方から
噴射し、前記圧縮水により前記矢板の下方に掘削孔を形
成すると共に、前記圧縮水と圧縮空気により前記掘削孔
内の礫を攪拌して該礫間に隙間を形成しながら前記矢板
を地中の砂礫層に打込む矢板の打設工法である。
【0007】請求項2の打設工法は、前記矢板に沿って
外管と内管とからなるパイプを着脱自在に設け、前記外
管の下端に前記圧縮水用ノズルを設けると共に、前記内
管の下端に前記圧縮空気用ノズルを設け、前記外管と内
管との間に前記圧縮水を供給し、前記内管に前記圧縮空
気を供給する矢板の打設工法である。
【0008】
【作用】上記請求項1の構成では、下端から噴射した圧
縮水により、矢板の下端に土粒子の取り除かれた掘削孔
が形成され、この掘削孔内に溜まった礫が圧縮水と圧縮
空気とにより振動すると共に、該圧縮空気が泡となって
上昇する際に礫単体を上下に揺動し、礫同志の間隙を作
り出すことにより、打込みが容易になり、砂礫層におけ
矢板の打込み抵抗が低下する。また、圧縮空気用ノズ
ルの下端を前記圧縮水用ノズルの下端より下方に設けて
前記圧縮水より低圧な圧縮空気を前記圧縮水用ノズルの
下方から噴射するから、圧縮水より低圧な圧縮空気を良
好に噴射することができる。
【0009】上記請求項2の構成では、内管と外管との
間に供給した圧縮水が、下端の圧縮水用ノズルから噴射
し、内管に供給した圧縮空気が、下端の圧縮空気用ノズ
ルから噴射する。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照して
説明する。図1ないし図6は本発明の第1実施例を示
し、この第1実施例では、矢板である鋼矢板に静加重を
加えて打込む杭圧入引込機に本発明を適用した例を示
し、複数の鋼矢板11からなる鋼矢板壁12には、杭圧入引
抜機13が固定され、この打込み装置たる杭圧入引抜機13
は、その下部に複数の前記鋼矢板11を挟持する固定脚部
14を備え、この固定脚部14は、移動装置(図示せず)に
より前記鋼矢板壁12の長さ方向に移動可能に設けられて
おり、前記固定脚部14の下部に設けた複数の挟持部14A
が前記鋼矢板壁12を挟持することにより前記鋼矢板壁12
に前記杭圧入引抜機13が固定される。また、この杭圧入
引抜機13は、鋼矢板11を挟持する挟持アーム15を有する
と共に、この挟持アーム15を上下に移動する杭圧入引抜
手段16が設けられている。
【0011】前記鋼矢板11に沿ってパイプ21を着脱自在
に設け、このパイプ21は外管22と内管23とからなり、そ
の外管22内面と内管23外面との間により圧縮水路24を形
成し、前記内管23内により圧縮空気路25を形成してい
る。また、前記パイプ21の下端には、圧縮水用ノズル26
が設けられ、図3に示すように、その圧縮水用ノズル26
は下端に向かって狭くなるテーパ状の内面26Aを有して
いる。さらに、その圧縮水用ノズル26の下端に前記内管
23が位置して該内管23の下端により圧縮空気用ノズル27
を構成している。図2に示すように、前記パイプ21の上
端側には取付け具28が一体に設けられ、この取付け具28
には、前記鋼矢板11の上端縁に係脱自在なフック部29が
回動可能に枢着されており、また、その取付け具28の下
部に、倒れ止めワイヤー30を設け、その上部に吊り上げ
用のワイヤー31を設けている。また、前記パイプ21の下
部は鋼製バンド32により前記鋼矢板11に固定され、この
鋼製バンド32は両側に脚部32Aを有しており、前記鋼製
バンド32を上下に挟む位置で、前記パイプ21に突起26B
を設けている。さらに、前記パイプ21の上端には、前記
圧縮水路24に連通する水ホースアダプター33と、前記圧
縮空気路25に連通する空気ホースアダプター34とが設け
られている。前記水ホースアダプター33に高圧ホース35
を介して圧縮水供給装置たる高圧ポンプ36を接続し、こ
の高圧ポンプ36が水槽37に接続され、この水槽37には水
中ポンプ38により水を溜めておく。また、前記空気ホー
スアダプター34にホース39を介して圧縮空気供給装置た
るエアーコンプレッサ40を接続している。
【0012】次に、前記装置による鋼矢板11の打込みに
付き説明すると、取付け具28の吊り下げ用ワイヤー31に
よりパイプ21を吊り上げ、取付け具28のフック部29をこ
れから打込む鋼矢板11の上端縁に掛止し、パイプ21を鋼
矢板11の凹部11A内に配置し、さらに、パイプ21の下端
をバンド32により固定する。尚、このバンド32はその脚
部32Aを溶着によって鋼矢板11に固定し、また、図2に
示すように、倒れ止めワイヤー30は鋼矢板11の外面側に
配置する。これによりフック部29を鋼矢板11から外して
も、前記倒れ止めワイヤー30により鋼矢板11の倒れを防
止できる。そして、図1に示すように、鋼矢板壁12に固
定した杭圧入引抜機13の挟持アーム15により鋼矢板11を
挟持固定し、杭圧入引抜手段16により鋼矢板11に静加重
を加えて該鋼矢板11を地盤に押し込み、所定深さの押し
込みが終わったら、挟持アーム15による挟持を解除し、
該挟持アーム15を上方に移動してその上方位置にて再度
挟持固定し、再び静加重を加えて地盤に押し込み、この
工程を繰り返して鋼矢板11の打込みを行う。この打込み
の工程において、高圧ポンプ36とエアーコンプレッサ40
を作動し、圧縮水用ノズル26の先端から該ノズル26によ
り絞られた圧縮水Wを噴射すると共に、圧縮空気Aを噴
射する。これにより、図5に示すように、鋼矢板11の下
端に掘削孔41が形成され、この掘削孔41内に溜まった礫
42は圧縮水Wと圧縮空気Aの力により振動すると共に、
付着した土粒子(図示せず)が除去され、この土粒子
は、鋼矢板11の表面を伝わって水と供に地上に排出さ
れ、さらに、圧縮空気Aが泡aとなって上昇する際に礫
42を上下に揺動し、この圧縮空気Aの泡aによるリフト
アップ効果により礫42が攪拌され、従来例で示した固ま
り8は、礫42相互を固定する土粒子が取り除かれて細か
い礫42に分解され、さらに、前記圧縮空気Aの泡aによ
る攪拌作用によって礫42間に間隙が形成され、鋼矢板11
の打込み抵抗が大幅に削減する。このようにして鋼矢板
11の打込みが終わったら、吊り下げ用ワイヤー31により
パイプ21を吊り上げて外し、また、前記鋼製バンド32
は、その吊り上げ力により脚部32Aの溶接箇所から破断
し、パイプ21のみを引き上げることができる。
【0013】以下の表1は、砂礫層へ7メートルの鋼矢
板を打設する実験において、90トン級の油圧式杭圧入
引抜機を用いて、圧縮水を噴射する圧縮水噴射併用圧入
方式と、本実施例で示した圧縮水と供に圧縮空気を噴射
する圧縮空気及び圧縮水噴射併用圧入方式による比較例
を示したものである。
【0014】
【表1】
【0015】上記の表1に示されるように、圧縮水噴射
併用圧入方式では、ノズル噴射圧力を50Kg/cm2
から例えば2倍の100Kg/cm2 に上げると、逆に
圧入抵抗が30トンから55トンに上昇し、単に噴射圧
力を上げるだけでは、圧入抵抗力を削減できないことが
判った。これは、礫層における鋼矢板の打設では、水の
噴射圧力を上げると、鋼矢板の下部に形成される掘削孔
が深くなり、この掘削孔の底部に礫の固まりが堆積し、
圧入抵抗力が大きくなることを示し、一方、ノズル噴射
圧力を50Kg/cm2 から30Kg/cm2 に下げる
と、圧入抵抗力が上昇を示し、このことから、地盤の条
件等に合わせて、好ましい噴射圧力に設定することによ
り、効率のよい作業を行うことができ、単に噴射圧力を
上げただけでは、打設効率を向上することができないこ
とが判った。尚、圧縮水噴射併用圧入方式で、ノズル噴
射圧力が150Kg/cm2 の場合、圧入時間の記載が
ないのは、実験途中において、油圧式杭圧入引抜機の反
力矢板が抜けて作業続行不能となったためである。ま
た、圧縮空気及び圧縮水噴射併用圧入方式においても、
ノズル噴射圧力を50Kg/cm2 において、圧入抵抗
力が最低を示し、また、水の噴射と供に5Kg/cm2
の空気を噴射することにより、圧縮水噴射併用圧入方式
に比べて大幅に圧入抵抗力が削減されることが判り、こ
れは圧縮空気を噴射すると、発生する泡のリフトアップ
効果により礫が攪拌されると共に掘削孔の水内において
浮遊する礫間に間隙が作り出され、鋼矢板の打込み抵抗
が削減されるためであり、表1の数値において、圧縮空
気を噴射することにより、圧入抵抗力が大幅に低減でき
ることが判った。
【0016】また、図6(A)(B)は、本発明者が行
った実験モデルを示し、円筒形の容器51の底部に複数の
石52と砂52Aを入れ、該容器51内に二重管54の下端を挿
入した状態で、水53のみを噴射した場合と、同一条件で
水53と供に空気を噴射した実験を行い、視認により比較
した。水53のみを噴射する場合では、図6(A)に示す
ように、石52の間の砂52Aは水53と共に上方に移動して
取り除かれるが、石52は容器51の底部に堆積した。尚、
水53の圧力を上げるほど、二重管54の下方では石52の間
に隙間がない密な堆積状態となることが認められた。一
方、空気を同時に噴射した場合では、該空気が泡となっ
て上昇する際、砂52Aと供に石52を上方に浮き上がらせ
る力が働くことが確認でき、水53のみを噴射する場合よ
り、空気を同時に噴射する場合の方が、石52が攪拌され
て石52間の間隙が大きくなることが認められた。
【0017】このように本実施例では、請求項1に対応
して、下端から圧縮水用ノズル26と圧縮空気用ノズル27
により圧縮水Wと圧縮空気Aを同時に噴射しながら矢板
たる鋼矢板11を地中に打込む矢板の打設工法において、
圧縮空気用ノズル27の下端を圧縮水用ノズル26の下端よ
り下方に設けて圧縮水Wより低圧な圧縮空気Aを圧縮水
用ノズル26の下方から噴射し、圧縮水Wにより鋼矢板11
の下方に掘削孔41を形成すると共に、圧縮水Wと圧縮空
気Aにより掘削孔41内の礫42を攪拌して該礫42間に隙間
を形成しながら鋼矢板11を地中の砂礫層に打込む矢板の
打設工法であるから、下端から噴射した圧縮水Wによ
り、礫42同志を固定する土粒子が取り除かれて鋼矢板11
の下端に掘削孔41が形成され、この掘削孔41内に溜まっ
た礫42が圧縮空気Aと圧縮水Wの噴射力により振動する
と共に、該圧縮空気Aが大きな泡aとなって上昇する際
に礫42単体が上下に揺動し、礫42間に間隙が生じ、鋼矢
板11の打込み抵抗が低下し、礫層において鋼矢板11の打
込み効率を向上することができる。また、圧縮空気用ノ
ズル27を圧縮水用ノズル26の下端位置より下方に設ける
ことにより、圧縮水Wより低圧な圧縮空気Aを良好に噴
射することができる。また、装置も比較的小さなエアー
コンプレッサ40などを使用するものであるから安価なも
のとなる。また、鋼矢板11の下端に圧縮空気用ノズル27
を設け、鋼矢板11の下端から直接圧縮空気Aを噴射する
ようにしたから、掘削孔41内の水が大きく泡立ち、礫42
を効率よく攪拌して浮遊せしめ、該礫42間に鋼矢板11の
下端を打ち込み易くなる
【0018】また、このように本実施例では、請求項2
に対応して、矢板たる鋼矢板11に沿って外管22と内管23
とからなるパイプ21を着脱自在に設け、外管22の下端に
圧縮水用ノズル26を設けると共に、内管23の下端に圧縮
空気用ノズル27を設け、外管22と内管23との間に圧縮水
Wを供給し、内管23に圧縮空気Aを供給する矢板の打設
工法であるから、外管22と内管23との間に供給した圧縮
水Wを、下端の圧縮水用ノズル26から噴射し、この圧縮
水Wにより鋼矢板11の下端に掘削孔41が形成され、さら
に、内管23に供給した圧縮空気Aを、下端の圧縮空気用
ノズル27から噴射すると、この圧縮空気Aと圧縮水Wの
噴射力により、前記掘削孔41内に溜まった礫42が振動す
る共に、該圧縮空気Aが大きな泡aとなって上昇する際
に上下に揺動し、礫42間に間隙が生じ、泡aによって攪
拌されて礫42間に間隙が生じた状態で鋼矢板11の下端を
比較的小さな力で打ち込むことができ、砂礫層における
矢板の打込み抵抗が低下する。
【0019】図7は本発明の第2実施例を示し、上記第
1実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明
を省略して詳述すると、この例では、打込み装置として
バイブロハンマーなどの振動式杭打込引抜機13Aを用い
る例を示し、この振動打抜機13Aは、下部に鋼矢板11の
上部を挟着するチャック61を有すると共に、振動手段62
を内蔵し、クレーン63に吊り上げられて使用される。ま
た、前記杭打込引抜機13Aには操作ユニット64を介して
発動発電機65が接続されている。そして、操作ユニット
64を操作し、発動発電機65を電源として振動手段62を振
動させ、鋼矢板11の打込みを行い、第1実施例と同様に
鋼矢板11の下端から圧縮水Wと圧縮空気Aとを噴射す
る。したがって、この例の打設工法では、鋼矢板11を地
中に打込む打込み装置たる振動式杭圧入引抜機13Aと、
鋼矢板11の下端に設けられる圧縮水用ノズル26と、この
圧縮水用ノズル26に圧縮水Wを供給する圧縮水供給装置
たる高圧ポンプ36と、鋼矢板11の下端に設けられる圧縮
空気用ノズル27と、この圧縮空気用ノズル27に圧縮空気
Aを供給する圧縮空気供給装置たるエアーコンプレッサ
40とを用いている。
【0020】このように本実施例の打設工法において
も、比較的安価にして、矢板の打込み抵抗を小さくする
ことができ、第1実施例と同様な作用,効果を有する。
【0021】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施
が可能である。例えば、矢板としては、実施例で示した
鋼矢板以外の矢板の打込工法に、本発明を適用すること
ができる。また、杭圧入引抜機及び杭打込引抜機は各種
タイプのものを用いることができる。さらに、実施例に
おいては、外管内に内管を挿入した二重管からなるパイ
プを示したが、請求項1においては、圧縮空気を送る管
と、圧縮空気を送る管とを別々に設けてもよい。
【0022】
【発明の効果】請求項1の打設工法は、下端から圧縮水
用ノズルと圧縮空気用ノズルにより圧縮水と圧縮空気を
同時に噴射しながら矢板を地中に打込む矢板の打設工法
において、前記圧縮空気用ノズルの下端を前記圧縮水用
ノズルの下端より下方に設けて前記圧縮水より低圧な圧
縮空気を前記圧縮水用ノズルの下方から噴射し、前記圧
縮水により前記矢板の下方に掘削孔を形成すると共に、
前記圧縮水と圧縮空気により前記掘削孔内の礫を攪拌し
て該礫間に隙間を形成しながら前記矢板を地中の砂礫層
に打込む矢板の打設工法であり、比較的安価にして、
礫層における矢板の打込み抵抗を小さくすることができ
る矢板の打設工法を提供することができる。
【0023】請求項2の打設工法は、前記矢板に沿って
外管と内管とからなるパイプを着脱自在に設け、前記外
管の下端に前記圧縮水用ノズルを設けると共に、前記内
管の下端に前記圧縮空気用ノズルを設け、前記外管と内
管との間に前記圧縮水を供給し、前記内管に前記圧縮空
気を供給する矢板の打設工法であり、比較的安価にし
て、砂礫層における矢板の打込み抵抗を小さくすること
ができる矢板の打設工法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す全体側面図である。
【図2】本発明の第1実施例を示すパイプを取付けた状
態の鋼矢板の断面図である。
【図3】本発明の第1実施例を示すパイプ下端の拡大断
面図である。
【図4】本発明の第1実施例を示す鋼矢板下端の一部切
欠斜視図である。
【図5】本発明の第1実施例を示す打込み状態における
鋼矢板下端の断面説明図である。
【図6】本発明の第1実施例を示す実験装置の断面図で
あり、図6(A)は水噴射における断面図であり、図6
(B)水及び空気噴射における断面図である。
【図7】本発明の第2実施例を示す全体斜視図である。
【図8】従来例を示す断面説明図であり、図8(A)は
圧縮水を低圧で噴射した状態で一部を拡大した断面説明
図、図8(B)は圧縮水を高圧で噴射した状態の断面説
明図である。
【符号の説明】
11 鋼矢板(矢板)21 パイプ 22 外管 23 内管 26 圧縮水用ノズル 27 圧縮空気用ノズル41 掘削孔 42 礫 W 圧縮水 A 圧縮空気

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下端から圧縮水用ノズルと圧縮空気用ノ
    ズルにより圧縮水と圧縮空気を同時に噴射しながら矢板
    を地中に打込む矢板の打設工法において、前記圧縮空気
    用ノズルの下端を前記圧縮水用ノズルの下端より下方に
    設けて前記圧縮水より低圧な圧縮空気を前記圧縮水用ノ
    ズルの下方から噴射し、前記圧縮水により前記矢板の下
    方に掘削孔を形成すると共に、前記圧縮水と圧縮空気に
    より前記掘削孔内の礫を攪拌して該礫間に隙間を形成し
    ながら前記矢板を地中の砂礫層に打込むことを特徴とす
    る矢板の打設工法。
  2. 【請求項2】 前記矢板に沿って外管と内管とからなる
    パイプを着脱自在に設け、前記外管の下端に前記圧縮水
    用ノズルを設けると共に、前記内管の下端に前記圧縮空
    気用ノズルを設け、前記外管と内管との間に前記圧縮水
    を供給し、前記内管に前記圧縮空気を供給することを特
    徴とする請求項1記載の矢板の打設工法。
JP7173632A 1995-07-10 1995-07-10 矢板の打設工法 Expired - Fee Related JP2697693B2 (ja)

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