JP2697042B2 - プリンタの印刷ハンマ駆動装置 - Google Patents

プリンタの印刷ハンマ駆動装置

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JP2697042B2 JP63314262A JP31426288A JP2697042B2 JP 2697042 B2 JP2697042 B2 JP 2697042B2 JP 63314262 A JP63314262 A JP 63314262A JP 31426288 A JP31426288 A JP 31426288A JP 2697042 B2 JP2697042 B2 JP 2697042B2
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    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は印刷機の印刷ハンマの付勢に於ける新規なる
構成による印刷ハンマの付勢方法に関する。
〔従来の技術〕
従来技術の印刷ハンマ付勢方法の実施例を第4図、第
5図、及び第6図で説明する。
第4図で、1は非安定電源電圧の入力端、2は電圧を
安定化する電源である。3は制御部、Coは非安定電源電
圧を平滑にするコンデンサー、LとCrは制御部3の断続
する電流をダイオドPD1と共働して出力を平滑にするコ
イルとコンデンサーである。4はコンデンサーC1に発生
する安定化電圧を制御部3に帰還する線である。5は安
定化された電源端又は電圧を表す。6と7は本発明に係
る印刷ハンマの駆動部であり、7は印刷ハンマを複数使
用する場合の1個の駆動部である。CL1,CL2,……,CLnは
ハンマ付勢用コイルである。ZD1,ZD2,……,ZDnはゼーナ
ダイオドでコイルCL1,…,に蓄積される電磁エネルギー
を消費する為に設ける。Tr1は電源2とコイルCL1,,,を
接続するスイッチ用トランジスタで、11の駆動回路と名
記した部分にはn−1個の同じトランジスタを配してあ
る。8はシフトレジスタでn個の印刷データをシフトク
ロックで順次シフト記憶する。9はシフトレジスタ8の
印刷データを一斉にラッチパルスでシフト記憶するラッ
チ回路である。10はイネブル信号でラッチ回路9のn個
の出力を所定の時間幅で駆動回路11のトランジスタに印
刷データを与えるイネブル信号で制御されるイネブル回
路である。
以上が本発明に係る従来技術の印刷ハンマ付勢方法の
構成例である。
ハンマを付勢する駆動部7を取出して電源2よりのエ
ネルギーの消費の流れを説明する。
第5図は電源2の電圧30Vとして駆動部7の等価回路
である。第5図(a)はトランジスタTr1が導通状態の
系の等価回路、第5図(b)はトランジスタTr1が非導
通状態に変った後の等価回路である。
電磁コイルCL1は作動中値が変化するが、簡略化の為
に一定の3mHと20Ωの等価定数とする。
トランジスタTr1の等価定数は飽和電圧項があるが省
略して抵抗0.5Ωのみとする。
第5図(a)での電流i1は次の様に表せる。
i1=1.463(1−exp(−t/τ)),τ=3×10-3
/(20+0.5)=1.463×10-4s,t=時間 ここで、トランジスタTr1の導通幅を200μsとして、
系のエネルギー関係を算出する。
電源が供給したエネルギーPIN1は、 抵抗20.5Ωの消費エネルギーPR1は、 コイルCL1に蓄積されたエネルギーPCLである。以上の関係は当然ながら、 PIN1=3.99mJ=PR1+RCL=2.21m J+1.78mJ=3.99mJ となる。
次にトランジスタTr1が遮断した後の等価回路第5図
(b)の関係を算出する。ゼーナダイオドの等価定数を
75Vの電源電圧と0.5Ωの抵抗に置換える。
t=0で、i20=i1(200μs)=1.09A,t=∞で、i2
∞=(30−75V)/20.5Ω=−2.2Aを条件としてi2を求め
ると、i2=3.29exp(−t/τ)−2.2 となる。これより、i2=0となる時間τを求めると、
τ=5.88×10-5sとなる。
第5図で求めた電流を表すと第6図となる。
第6図で最大操返周期500μsと記したのは、通常印
刷ハンマ作動周期がこの前後であることを示す。又印刷
ハンマによって、文字又は図形を表現するに印刷ハン
マ、記録紙、インクリボン、活字輪とで直接文字、図形
を記録紙上に印刷する場合と印刷ハンマの形状をドット
にしてドットマトリックスで文字・図形を表す種々なる
方式があるが、本発明はどの方式にも適用するものであ
る。
さて、0〜τまでのエネルギー関係を算出する。
電源2が供給したエネルギーPIN2は、 全抵抗20.5Ωが消費したエネルギーPR2は、 ゼーナダイオドの等価電源が消費したエネルギーPZDU
は、 となる。
従って、ゼーナダイオドZDの全消費エネルギーPZD=P
ZDU+0.5Ω抵抗が消費したエネルギー=2.25+0.43・0.
5/20.5=2.26mJとなる。
第5図で電源2が供給したエネルギーPINは、PIN=P
IN1+PIN2=3.99+0.9=4.89mJとなる故、ゼーナダイオ
ドZDの消費エネルギーは電源2の供給エネルギーの46%
にも達する。ゼーナダイオドZDはハンマを高速に作動さ
せる為に電流i2を早く消滅させる為に必要である。この
等価電源電圧が高い程電流i2が消滅するのである。
更に実際に適用してみると、印刷ハンマ数24個、操返
周波数を2KHzとすると、 電源2が供給する電力Pは、P=4.89×10-3×24×2
×103≒235W、ゼーナダイオドの消費電力PZDは、PZD
2.26×10-3×24×2×103≒108Wとなる。
以上が印刷ハンマ付勢方法の従来技術による様子であ
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、前述の従来技術では、ハンマの付勢を所定時
間内に終了させるに、ゼーナダイオドのエネルギー消費
が46%にも達する大きな無駄があること。ゼーナダイオ
ドのゼーナ電圧を前述では75Vと固定したが、実際は75V
±7Vの大きなバラツキがあり、前述の電流i2の消滅時間
のバラツキが発生してハンマ作動サイクル不安定になる
大きな問題点もある。
そこで、本発明は従来技術のこの様な問題点を解決す
るものである。
本発明の目的は印刷ハンマのコイルに蓄積されるエネ
ルギーを回収して無駄な消費電力を低減せしめてかつ安
定に印刷ハンマを付勢する印刷ハンマ付勢方法の提供に
ある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明のプリンタの印刷ハンマ駆動装置は、電磁コイ
ルに通電を行い、生じる電磁力により印刷ハンマを付勢
して記録を行うプリンタの印刷ハンマ駆動装置におい
て、前記電磁コイルの通電を制御する第1のスイッチン
グ手段と、前記電磁コイルに蓄積される電磁エネルギー
を一方向性素子を介して蓄積するエネルギー蓄積手段
と、前記エネルギー蓄積手段の電圧を検出する電圧検出
手段と、前記エネルギー蓄積手段と電源間の導通を制御
する第2のスイッチング手段とを備え、前記電圧検出手
段が予め定められた所定電圧以上であることを検出して
いる間、前記第2のスイッチング手段を導通させ、前記
エネルギー蓄積手段の蓄積エネルギーを電源に帰還させ
るよう構成したことを特徴とする。
〔作用〕
電磁コイルの電磁エネルギーをエネルギー蓄積手段に
蓄積させることにより、ゼーナダイオドの様な無駄な電
力消費が発生しない。エネルギー蓄積手段の電圧を検出
手段と第2のスイッチ手段でほぼ一定なる様に制御する
故ハンマ付勢も一定に制御される。
〔実施例〕
第1図は本発明の実施例の具体的構成を示す図であ
り、第2図と第3図は第1図の具体的構成を説明する為
の図である。第1図に於て、第4図と同じ番号又は付号
は同じ意味又は手段とする。
電磁コイルCL1,CL2,……の電磁エネルギーをダイオド
D1,D2,……を介して集合してコンデンサーC2に蓄積す
る。この結果、ハンマが付勢される毎に、コンデンサー
C2の電圧は上昇する。
このコンデンサーC2の電圧が第4図のゼーナダイオド
ZDのゼーナ電圧と等価となる。
従って、コンデンサーC2の電圧をほぼ一定にする必要
がある。そこで、検出手段13により所定値以上であるか
判定する。検出手段13の判定信号は、ゲート14によって
断続信号に変調される。断続信号に変調するのは、帰還
ループにコイルを有す場合、帰還効率を高めるからであ
る。尚、第1図で、変調信号としてイネーブル信号とシ
フトクロックを図示しているが、他のクロックでもかま
わない。
通過した判定信号はトランジスタTrsの制御電極に与
えられる。トランジスタTrsは導通して帰還線13を介し
て電源2のA点にコンデンサーC2の余剰エネルギーは移
行される。コイルLに電磁エネルギーとして変換されて
やがてコンデンサーC1の電圧は上昇する。制御部3は検
出線4により電圧上昇を検知して入力端1よりの電力を
遮断する。
これにより外部よりの電力供給が節約されることにな
る。
尚、帰還線13の帰還点は図示していない入力端1か出
力端5でも良いが、エネルギーの帰還効率が悪い。これ
等の場合は、図示していないが帰還線13に別のコイルを
挿入すれば同じ効果が得られる。
尚更には、コンデンサーC2の電圧はほぼ一定であるこ
とが望ましいので、ハンマが非動作時に降下してハンマ
作動が不正確にならない様に別電源で供給するか、ハン
マが作動しない程度の電磁コイルCL1,CL2,……を励起す
る方策も図示していないが構ずる。この様にしてない
と、長時間休印後印刷するとコンデンサーC2の電圧が所
定値まで上昇する間は印刷結果が見苦しいものになる。
さて、第1図で駆動部7の一個を取出してエネルギー
移動関係を具体的数値で説明する。第2図は各状態での
等価回路を示すものであるが、トランジスタTr1の導通
状態では第4図と同じであるので省略した。
第2図(a)はトランジスタTr1が遮断された後の等
価回路、第2図(b)はトランジスタTrsが導通時の電
源2の平滑コイルとコンデンサーC1を含む等価回路、第
2図(c)はトランジスタTrsの遮断後の等価回路をそ
れぞれ示す図である。
第2図(a)の条件は、T=0でi20=1.094、コンデ
ンサーC2の電圧VC2=75V,t=∞で、i∞=0,VC2∞=30V
である。これ等より電流i2を求めると、i2=3.33exp
(−6.78×103t)−2.24exp(−4.91×10t)となる。
ここで、i2=0になる時間τを求めると、 τ=5.9×10-5sとなる。0〜τ間のエネルギー関係を
求める。
電源2が供給したエネルギーPIN2は、 抵抗20.5Ωが消費したエネルギーPR2は、 コンデンサーC2の増加電荷は クローン増加する故、電圧上昇は2.99×10-2Vとなる。
従って、コンデンサーC2のエネルギー増加ΔPC2は、 ΔPC2=1/2×10-3 F・(75.02992−752)=2.24mJ RIN2+1/2Li20 2=0.9+1.78=2.68mJ≒PR2+ΔPC2
0.43+2.24=2.67mJとなる。
2.24mJ/2.68mJ=83.5%がコンデンサーC2にエネルギ
ーが移動したことになる。
このコンデンサーC2の増加したエネルギーを電源2へ
帰還させる場合を第2図(b)で説明する。
簡単にする為に、制御部3からの電流はないものとす
る。トランジスタTrsの等価定数を0.5Ωとする。C1=50
00μF、コイルLの値を0.1mHと0.5Ωとして電流i3とコ
ンデンサーC2の電圧VC2を求める。
条件はt=0,i3=0、電荷qc10=30V×5×10-3=0.1
5クローン(コンデンサーC1の電荷)、qc20=75.0299×
10-3クローン t=∞で、i3=0,qc100=0.18752491クローン qc2∞=3.750498×10-2クローンより微分方程式を解く
と、i3=62.4(exp(−8.61×103t)−exp(−1.39×10
3t)) VC2=−7.25exp(−8.61×103t)+44.8exp(−1.39×1
03t)+37.5 VC2が75.0299Vから75Vになると検出手段13はトランジ
スタTrsは遮断される。この時間τを求めると、τ=1.0
7×10-5sとなる。この時の電流i3τは、i3τ=4.57A。
抵抗0.5+0.5が消費したエネルギーPr1は、 電磁エネルギー1/2Li3 2τ=1.05mJ コンデンサーC1で増加したエネルギーΔPc11は ΔPc1=0.90mJ 以上より、コンデンサーC2が放出した2.24mJは Pr1+1/2Li3 2τ+ΔPc1=0.08+1.05+0.9=2.03mJ に変化して行く。ここで、0.21mJの計算エラーが発生
しているが、これも抵抗消費とする。
次にトランジスタTrsの遮断後の状態を第2図(c)
で説明する。
条件、t=0で、i40=i3τ=4.57A t=∞で、i4∞=0、等を代入して 微分方程式を解くと、 i4=35.95exp(−9.8×103t)−31.38exp(−2.04×1
02t) i4=0となる時間τを求めると、τ=1.42×10-5s これ等より、コンデンサーC1のエネルギー増加分ΔPc
12=0.95mJとなる。第2図(b)の電磁エネルギー1.05
mJがΔPc12=0.95mJと抵抗消費0.1mJとなる。
第2図で説明した電流波形とトランジスタTr1が導通
している間の電流波形を合せて図示したのが第3図であ
る。i3とi4は電流単位を変えてある。
以上を整理すると、 電源2が供給したエネルギーPIN1+PIN2=3.99+0.9
=4.89mJ、電源2のコンデンサーC1に帰還されたエネル
ギーΔPc11+ΔPc12=0.9+0.95=1.85mJとなる。回収
率は1.85/4.89=37.8%になる。62.2%が系の抵抗消費
が大部分で一部ハンマに与えられることになる。
〔発明の効果〕
以上述べた様に本発明によれば、電磁コイルに蓄積さ
れたエネルギーを一旦蓄積手段に蓄積させて、この蓄積
手段は電力消費することなく従来技術のゼーナダイオド
の如く作動させる。従って印刷ハンマの作動特性に何ら
影響を与えない。
蓄積手段に蓄積された余剰のエネルギーは効率よく電
源部に帰還させることが可能となる。
しかも、ゼーナダイオドを安価なダイオド、コンデン
サー、トランジスタに置換したもので、コスト上昇を招
くことなく上記の特性と印刷機の電力低減が出来ること
は極めて効果大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の具体的構成例を示す図であ
る。第2図(a)〜(c)は第1図の動作過程を説明す
る為の等価回路と等価定数を示す図である。 第3図は本発明の動作過程に於ける電流波形を示す図で
ある。 第4図は本発明に係る従来技術による実施例の構成例を
示す図である。第5図(a)(b)は第4図の動作過程
の等価回路と等価定数を示す図である。 第6図は第4図の動作過程の電流波形を示す図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電磁コイルに通電を行い、生じる電磁力に
    より印刷ハンマを付勢して記録を行うプリンタの印刷ハ
    ンマ駆動装置において、 前記電磁コイルの通電を制御する第1のスイッチング手
    段と、 前記電磁コイルに蓄積される電磁エネルギーを一方向性
    素子を介して蓄積するエネルギー蓄積手段と、 前記エネルギー蓄積手段の電圧を検出する電圧検出手段
    と、 前記エネルギー蓄積手段と電源間の導通を制御する第2
    のスイッチング手段とを備え、 前記電圧検出手段が予め定められた所定電圧以上である
    ことを検出している間、前記第2のスイッチング手段を
    導通させ、前記エネルギー蓄積手段の蓄積エネルギーを
    電源に帰還させるよう構成したことを特徴とするプリン
    タの印刷ハンマ駆動装置。
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