JP2695940B2 - 部分放電検出装置 - Google Patents

部分放電検出装置

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JP2695940B2
JP2695940B2 JP1243394A JP24339489A JP2695940B2 JP 2695940 B2 JP2695940 B2 JP 2695940B2 JP 1243394 A JP1243394 A JP 1243394A JP 24339489 A JP24339489 A JP 24339489A JP 2695940 B2 JP2695940 B2 JP 2695940B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、SF6ガス等の絶縁性の優れたガスを絶縁媒
体としたガス絶縁機器の部分放電検出装置に関するもの
である。
(従来の技術) 近年、接地電位にある金属容器内に高電圧導体を配設
し、この金属容器内に絶縁性能の優れたガス、例えばSF
6ガスを圧縮充填して絶縁を確保して成るガス絶縁開閉
装置の採用は、増加の一途をたどっている。このSF6ガ
スは、平等電界のもとでは非常に優れた絶縁特性を示す
が、不平等電界のもとでは極端に絶縁性能が低下する性
質がある。
ガス絶縁機器内の電界分布を乱す要因としては、いろ
いろ考えられるが、主なものとしては、高電圧導体表面
の打痕等の欠陥および組立時あるいは輸送時に内部に混
入する金属異物が挙げられる。もちろんこの外にも、組
立ミスによる高電圧部の接触不良、ボイド等の絶縁スペ
ーサの欠陥等も考えられる。
以上のような欠陥により、ガス絶縁機器内に不平等電
界が形成されると、運転状態において部分放電が発生
し、ついには全路破壊という重大事態に至る可能性があ
る。従って、全路破壊に至る前の部分放電を確実に検出
し、絶縁破壊を未然に防ぐ必要がある。このため、ガス
絶縁機器は、通常、工場試験で念入りな部分放電試験を
行い、内部の欠陥を予め検出するように工夫されてい
る。
この様な工場試験は、一般にユニットごとに行われる
ため、当該ユニットの欠陥については、この工場での部
分放電試験により確実に検出することができる。ガス絶
縁機器は、工場試験後分解されてユニットごとに現地に
輸送され、そこで多数のユニットの組立が行われる。こ
のため、工場試験合格後この様な過程、即ち輸送時ある
いは現地組立中に当該ユニットに欠陥が生じる可能性が
ある。従って、ガス絶縁機器の信頼性を向上させるため
には、この様な欠陥を現地にて運転開始前に事前に見つ
ける必要がある。この様な観点から、通常、現地組立て
後、部分放電試験が実施されている。
実運転中のガス絶縁機器において、内部に発生した部
分放電を検出する従来技術の一つに電気的方法がある。
この方法には、例えば、ガス絶縁機器内部の部分放電が
発生した際に生ずる電流パルスを、スペース内部に埋め
込まれた電極により検出する方法、あるいは部分放電に
より機器内部に放射される電磁波をアンテナ線により検
出する方法がある。
(発明が解決しようとする課題) ところで、電気的方法のうち、前者は内部に電極が埋
め込まれている絶縁スペーサがある機器にのみ適用でき
る方法であり、近年増えている絶縁スペーサのないガス
絶縁開閉装置あるいはその他の高電圧ガス絶縁機器には
適用不可能である。
一方、後者では、アンテナ線を機器内部に配設しなけ
ればならないことから、機器の絶縁設計に影響を及ぼす
と考えられる。加えて、アンテナ線を機器内部に固定す
ることも困難であった。
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決する
ために提案されたものであり、アンンテナ線を機器内部
に容易に固定することができ、しかもアンテナ線の配設
によっても機器の絶縁性能の低下を招くことのない信頼
性の高いガス絶縁機器の部分放電検出装置を提供するこ
とを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明の部分放電検出装置は、部分放電により機器内
部に放射される電磁波を検出するアンテナ線を、機器内
部に形成した粘着性絶縁被膜の表面あるいは内部に配設
したことを特徴とするものである。
(作用) 以上のような構成を有する本発明によれば、アンテナ
線を特に固定用の部材を使用することなく、粘着性絶縁
被膜の粘着性を利用して機器内部に固定することができ
ると同時に、アンテナ線固定用の粘着性絶縁被膜が機器
内部における絶縁耐力を向上することになるので、アン
テナ線の存在にも拘らず、ガス絶縁機器の絶縁特性の向
上を図ることができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて具体的に説明
する。
図面において、地上面に略水平配置されている接地電
位にある金属容器1のほぼ中心には、高電圧導体2が絶
縁スペーサ3により支持されている。この金属容器1内
には、SF6ガスなどの絶縁特性に優れたガスが所定の圧
力で封入されている。
前記金属容器1の内側底部には粘着性絶縁被膜4が形
成されている。この粘着性絶縁被膜4は、例えばシリコ
ーンゲルなどのゲル材料、または水酸基末端液状ポリブ
タジエンなどの液状ゴムのように、液体絶縁物と固体絶
縁物の中間的な粘度特性を有し、かつ粘着性に優れた材
料から構成されている。また、この粘着性絶縁被膜4
は、前記粘着性絶縁材料を金属容器1の内側底部に流し
込むことにより形成されている。この粘着性絶縁被膜4
の内部には、部分放電検出用のアンテナ線5が埋設され
ている。このアンテナ線5の基端側は、金属容器1に設
けられた引出口6から外部に取り出され、増幅器7を介
して測定器8に接続されている。
上記のような構成を有する本実施例の部分放電検出装
置の作用は、次の通りである。即ち、図面において、高
電圧導体2に突起Pが存在するものと想定する。その場
合、高電圧導体2に所定の商用周波数の電圧が印加され
ると、突起Pから部分放電が発生する。この部分放電に
より金属容器1内部に発生する電磁波は、粘着性絶縁被
膜4内に埋設されたアンテナ線5により捕らえられ、金
属容器1外部に設けられた増幅器7を介して測定器8に
送られ、検出される。
この様に本実施例においては、金属容器1内部の部分
放電をアンテナ線5によって検出することができるが、
このアンテナ線5は、粘着性絶縁被膜4内に埋設されて
いるので、このアンテナ線5が金属容器1内面に突出し
て絶縁破壊を生ずる原因になる恐れがなく、しかも金属
容器1内面に形成された粘着性絶縁被膜1により金属容
器1と高電圧導体2間の絶縁耐力も向上する。また、ア
ンテナ線5の固定も、固定用の部材を使用する必要がな
く、粘着性絶縁被膜4の粘着性を利用して行うことがで
きるので、極めて簡単に実施できる。
(他の実施例) なお、図示の実施例では、アンテナ線5を粘着性絶縁
被膜4内に埋設したが、粘着性絶縁被膜4の表面にその
粘着性を利用して固定しても良い。また、粘着性絶縁被
膜4の形成位置は、金属容器1の内面に限定されるもの
ではなく、金属容器1内に絶縁スペーサや他の部材が存
在する場合には、その表面に粘着性絶縁被膜を形成する
こともできる。
さらに、本発明を適用するガス絶縁機器としては、前
記のようなガス絶縁母線やガス絶縁開閉装置以外に、ガ
ス変圧器なども可能である。
[発明の効果] 以上述べた様に、本発明によれば、金属容器内部に形
成した粘着性絶縁被膜にアンテナ線を固定させるという
簡単な手段により、アンテナ線の固定が容易に行なえ、
しかも絶縁信頼性に優れた部分放電検出装置を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の部分放電検出装置の一実施例を示す断面
図である。 1……金属容器、2……高電圧導体、3……絶縁スペー
サ、4……粘着性絶縁被膜、5……アンテナ線、6……
引出口、7……増幅器、8……測定器、P……部分放電
発生源の突起。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁ガスを封入した接地電位の金属容器内
    に、高電圧導体を配設して成るガス絶縁機器の部分放電
    検出装置において、 前記接地金属容器内部表面に粘着性絶縁被膜が形成さ
    れ、部分放電を検出するアンテナ線が前記粘着性絶縁被
    膜表面あるいは内部に配置されていることを特徴とする
    部分放電検出装置。
JP1243394A 1989-09-21 1989-09-21 部分放電検出装置 Expired - Lifetime JP2695940B2 (ja)

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TWI280383B (en) * 2004-06-29 2007-05-01 Japan Ae Power Systems Corp Partial discharge detecting sensor, and detecting device, and gas insulated electric apparatus provided with a partial discharge detecting sensor

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