JP2695624B2 - 浮遊濾材の洗浄方法 - Google Patents

浮遊濾材の洗浄方法

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  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、浮遊濾材を用いた水処
理・瀘過装置のための濾材の洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、微生物を利用して水中に含まれる
汚濁物質を除去する水処理方法としては、次の様な方法
が知られている。(1)生物学的水処理装置として被処
理水中の浮遊微生物により処理する活性汚泥法。(2)
処理槽内に接触材を充填しその表面に付着した微生物に
よって安定した処理を行う接触酸化法。(3)充填濾材
を用いた生物膜濾過法。そして近年、充填物として発泡
プラスチック等の浮遊濾材を用いた水処理法(浮遊濾材
法)が提案された。なお、生物膜濾過法による水処理法
は、濾材の表面に付着した生物膜によって処理する機能
をもち、濾材表面の面積を大きく取ることができるので
表面に棲息できる微生物量が多くなり、処理効率を高く
することができる。
【0003】一方、処理水中の懸濁物質を濾過除去する
ための従来の濾過処理装置の濾材は、主に砂、礫、アン
スラサイト等が用いられていたが、近年発泡プラスチッ
ク等の浮遊濾材も用いられるようになってきた。これは
深層濾過といわれ、表面のみによる濾過と異なり深さ方
向に懸濁物質が捕捉されるので懸濁物質の捕捉量が多い
こと、圧損が増大し難く洗浄が容易でかつ摩耗が少ない
こと等の利点を有する。
【0004】以上の様な浮遊濾材を用いた水処理装置や
濾過装置は、水処理装置として使用するときは水処理の
み、また濾過装置として使用するときは濾過のみいずれ
か一方の機能を発揮するのでなく、多かれ少なかれ両方
の機能を有するものであり、装置の設計条件を変える事
により何れかの機能が優先する。この様な水処理・濾過
装置においては、何れの機能が優先するように設計され
たにしろ、浮遊濾材の間隙に捕捉された懸濁物質や浮遊
濾材の表面に増殖した菌体により目詰まりを起こして、
その効率が低下してくる。従って、浮遊濾材の間隙に捕
捉された懸濁物質や増殖した菌体を適切な時間の間隔で
洗浄し除去することにより、処理効率を復元させる必要
がある。
【0005】この水処理または濾過装置の処理槽内の浮
遊濾材の洗浄は、洗浄水を通常の原水の流れと同じ方向
や逆方向に流して懸濁物質や菌体を流出させたり、時に
はそれと同時に空気を吹き込み濾材層を攪拌し、捕捉さ
れた懸濁物質や菌体を分離除去することにより行なわれ
ている。この洗浄を行なうために、処理槽の下部には洗
浄操作のための洗浄水の配管、必要により洗浄用空気の
配管や洗浄排水の抜き出し配管が、上向き流処理の場合
の原水(被処理水)の配管、曝気用空気配管とともに配
置されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の浮遊濾
材の洗浄方法においては、水よりも軽い浮遊濾材がその
浮力により上部流出防止手段に押さえ付けられた状態で
洗浄されるので、浮遊濾材が充分攪拌流動されず、その
展開が悪くなり、洗浄操作の回数を増やしたり洗浄水の
量を大量に使わなければならないという問題があった。
なお、この上部流出防止手段とは、浮遊濾材の上側への
流出を防止するために設けられる網、バースクリーン、
孔開き板などである。
【0007】更には、洗浄操作を終了して排水するとき
は、水面を濾材層の下部より下げないと充分スラッジ等
が排水されず、濾材洗浄を効率的に行なうには濾材層高
よりも大きな範囲で水面を上下させる必要があったの
で、これが上記と同様に洗浄水量、排水量の増加の原因
ともなっていた。
【0008】また、従来の洗浄方法を行なうには、先に
説明した様に処理槽の下部等に各種配管を備える必要が
あり、装置の構造が複雑で設置面積や高さを要するとい
う問題もあった。
【0009】本発明は、これら課題を解決すべくなされ
たものであり、少ない洗浄水量・排水量で浮遊濾材を良
好に洗浄でき、これによって装置の簡易化、小型化を可
能とする浮遊濾材の洗浄方法を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、浮
遊濾材の上側への流出を防止するための上部流出防止手
段を処理槽内に少なくとも有する水処理または濾過装置
の前記処理槽内の浮遊濾材を洗浄する方法において、
(1) 前記処理槽内の水面の静置状態の位置を、前記
上部流出防止手段の下面より低い位置になるように調整
する工程と、(2) 前記調整後に、気体または洗浄水
もしくは気体と洗浄水とを処理槽内に供給することによ
り前記浮遊濾材を流動させて洗浄する工程と、(3)
前記気体または洗浄水もしくは気体と洗浄水との処理槽
内への供給を停止した後に、処理槽内の水面の静置状態
の位置が浮遊濾材層の厚さよりも小さい値だけ下がるよ
うに処理槽内の水を排水する工程とを有することを特徴
とする浮遊濾材の洗浄方法により達成される。
【0011】以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0012】本発明において、装置の処理槽内に設けら
れる上部流出防止手段は、浮遊濾材の上側への流出を防
止できる手段であって、例えば処理水等を支障なく通過
させる穴を有するなどして、水処理または瀘過を妨げな
い部材であればよい。その材質は特に制限されず、例え
ば適度な強度を有する網、バースクリーンまたは孔開き
板等を使用でき、更にはこれら網、バースクリーンおよ
び孔開き板等を組み合わせて使用することもできる。
【0013】また本発明においては、浮遊濾材の下側へ
の流出を防止するための下部流出防止手段を処理槽内に
備えることが望ましい。この下部流出防止手段は、上述
の上部流出防止手段と同様に、流出防止機能を有し且つ
水処理等の妨げにならない部材であればよく、先に例示
したものと同様な部材等を使用できる。この下部流出防
止手段は、例えば処理槽内に下向流を生じさせる場合に
必要であるが、処理槽の下側の各配管の入口部が浮遊濾
材で閉塞されないように覆う手段を下部流出防止手段の
代わりとすることも可能である。
【0014】本発明において、水処理または濾過装置の
処理槽内の浮遊濾材は特に限定されない。浮遊濾材の材
質は、例えば水よりも比重の小さい樹脂、特に発泡ポリ
スチレン、発泡ポリプロピレン、発泡ポリエチレン等の
発泡樹脂の多孔質物質が濾材の表面積を大きくするので
好ましい。1種類または2種類以上の濾材を混合して用
いても構わない。また、浮遊濾材は必要に応じて任意の
形状とすればよいが、例えば球状、小片状、粒状、円柱
状、中空円筒状、中空球状等の形状が好ましい。また、
この装置が水処理のために用いられる装置である場合
は、浮遊濾材の平均径は5mm〜20mm程度が望まし
い。一方、瀘過のために用いられる装置である場合は、
浮遊濾材の平均径は0.5mm〜5mm程度が望まし
い。
【0015】また、この装置が水処理のために用いられ
る装置である場合は、浮遊濾材層(浮遊濾材の充填によ
って処理槽内に形成される層)の厚さの値と上部流出防
止手段の下面から下部流出防止手段の上面までの距離の
値との比が、1:1.2から1:1.8の範囲内にある
ことが望ましい。この比が1:1.2より小さい(即ち
上下流出防止手段間の距離が短か過ぎる)と、洗浄操作
に際し浮遊濾材の流動攪拌の状態が悪く洗浄効果が不十
分となる場合があり、また空気洗浄時の浮遊濾材の流動
により下部流出防止手段へ急激な浮遊濾材の荷重がかか
り下部流出防止手段の変形や損傷の原因となる場合があ
る。また、この比率が1:1.8より大きい(即ち上下
流出防止手段間の距離が長過ぎる)と、浮遊濾材の流動
状態が良くなり洗浄効果が上がるが、同時に処理槽の高
さが高くなり建設コストの上昇を招く傾向にある。また
処理槽の下部の空間の容積が増加し、洗浄排水の量も多
くなる傾向にある。
【0016】また、この装置が水処理のために用いられ
る装置である場合は、排水中に曝気用空気を送風する好
気性生物膜処理方法として用いることができる。また空
気を吹き込まずに嫌気性生物膜処理の方法として用いる
ことができる。
【0017】一方、この装置が瀘過のために用いられる
装置である場合は、濾材層の厚さの値と上部流出防止手
段の下面から下部流出防止手段の上面までの距離の値と
の比が、1:1.5から1:2.5の範囲内にあること
が望ましい。この比が1:1.5より小さい(即ち上下
流出防止手段間の距離が短か過ぎる)と、洗浄操作に際
し浮遊濾材の流動攪拌の状態が悪く洗浄効果が不十分と
なる場合があり、また空気洗浄時の浮遊濾材の流動によ
り下部流出防止手段へ急激な濾材の荷重がかかり下部流
出防止手段の変形や損傷の原因となる場合がある。ま
た、この比率が1:2.5より大きい(即ち上下流出防
止手段間の距離が長過ぎる)と、浮遊濾材の流動状態が
良くなり洗浄効果が上がるが、同時に処理槽の高さが高
くなり建設コストの上昇を招く傾向にある。また処理槽
の下部の空間の容積が増加し、洗浄排水の量も多くなる
傾向にある。
【0018】瀘過装置である場合は、原水中に凝集剤を
添加し、懸濁物質を凝集させ濾過し易くすることが好ま
しい。
【0019】図1(a)〜(c)は、本発明の浮遊濾材
の洗浄方法における装置中の濾材および水面の位置の変
化を例示する模式図である。
【0020】図1(a)に示す様に、水処理や瀘過の処
理操作時における処理槽内の水面4は、通常、処理水の
出口側の整流効果を上げるために、その効果を発揮する
のに必要な高さだけ上部流出防止手段2よりも高い位置
に設定されている。
【0021】そして、本発明の浮遊濾材の洗浄方法にお
いては、図1(b)に示す様に、洗浄操作の前に槽内の
水面10の静置状態の位置を、上部流出防止手段2の下
面より低い位置になるように調整する[本発明の工程
(1)]。従来法においては、この水面10を下げずに
上部流出防止手段2より高い位置にしたまま、例えば空
気・洗浄水を供給して攪拌していたので、浮遊濾材1が
浮力により上部流出防止手段2に押さえ付けられた状態
にあり充分攪拌流動できず、洗浄効率が低くなる。具体
的には、この水面10を上部流出防止手段2より高い位
置にして洗浄すると、洗浄排水の量は処理水量に対して
10%から30%、多い場合は半分近くの量となり、こ
の洗浄排水を再度処理するため処理槽の設計容量をこの
分だけ大きくする必要が生じる。一方、本発明ではこの
通常の水面の位置よりも低くなるように水面10の調整
を行うので、攪拌に際して浮遊濾材が上部流出防止装置
に妨げられることなく攪拌流動され、洗浄効果が向上す
る。具体的には、本発明によれば、洗浄排水量は処理水
量に対して2〜5%程度でよくなる。以下、この調整を
「上部水面調整」と称す。また、この上部水面調整にお
ける水面10の位置は、上部流出防止手段2の下面から
浮遊濾材層8の厚さの1/4の値の範囲内の位置である
ことが、浮遊濾材の攪拌流動状態などの点で好適であ
る。
【0022】この上部水面調整は、例えば処理槽内の水
面の位置が高過ぎる場合は排水し、また低過ぎる場合は
洗浄水または原水等を供給することにより調節すればよ
い。この調整は、例えば処理槽の側面に設けた水面計と
水面調整弁により行なうことができ、また槽下部より水
面位置まで立ち上げた逆U字型の配管で行うことができ
る。
【0023】この上部水面調整後に、気体または洗浄水
もしくは気体と洗浄水とを処理槽内に供給することによ
り浮遊濾材1を流動させて洗浄する[本発明の工程
(2)]。即ち、洗浄工程での浮遊濾材の攪拌は、処理
槽内に気体を供給して行えばよく、気体と共に洗浄水を
供給してもよく、また洗浄水のみの供給によっても可能
である。この気体とは代表的には空気である。一方、洗
浄水は浮遊濾材を洗浄可能な液体であればよい。例えば
水処理または瀘過の処理後の水(処理水)を洗浄水とし
て使用できる。また、原水を洗浄水として使用できる場
合は、そのまま使用しても構わない。
【0024】気体または洗浄水もしくは気体と洗浄水と
を処理槽内に供給する方法は、例えば以下のいずれの方
法でも良い。 1.浮遊濾材層の下側から気体または洗浄水もしくは気
体と洗浄水とを供給する。 2.浮遊濾材層の上側から洗浄水を供給し、浮遊濾材層
の下側から気体を供給する。 3.浮遊濾材層の側面から接線方向に気体または洗浄水
もしくは気体と洗浄水とを供給する。
【0025】処理槽内で浮遊濾材が流動状態になり、浮
遊濾材の間隙やその表面に捕捉された懸濁物質や増殖し
た菌体を洗浄、除去できればその目的は達せられる。
【0026】洗浄水を供給しながら濾材を洗浄する場合
の水面の位置の維持は前述の水面計と水面調整弁又は処
理槽下部から水面位置まで立ち上げた逆U字型の配管等
を用いることにより行うことができる。
【0027】この洗浄を所望時間行なった後、洗浄空気
等の供給を停止して処理槽内の水面を一定時間静置状態
に保つことが望ましい。この静置により浮遊濾材1は処
理槽の上部へ、また汚泥等は下部へ沈降するので分離排
出が容易となる。
【0028】次に図1(c)に示す様に、処理槽の水面
10の静置状態の位置が、濾材層8の厚さよりも小さい
値下がるように槽内の水を排水する[本発明の工程
(3)]。以下、この調整を「下部水面調整」と称す。
この工程によって水と共に分離された汚濁物質を処理槽
の下部から排出できる。即ち、水面を沈降した汚泥が排
出できる程度に下げればよい。これにより洗浄排水量が
低減化され、再循環量も少なくなり処理槽の規模を小さ
くできる。
【0029】以上説明した工程(1)〜(3)は、浮遊
濾材の所望程度の洗浄が為されれば1回行なうだけでも
よく、また必要であれば複数回繰り返して行なってもよ
い。複数回繰り返す場合は、工程(3)の終了後、再度
水面10の位置を工程(1)と同じ位置に戻るように上
部水面調整し、その後工程(2)および工程(3)を行
なえばよい。また、これらの工程はコンピュータやシー
クェンサー等の装置により一定時間間隔または任意の時
間に開始させ、プログラムに従い自動的に進行させるこ
とができる。また、処理槽が複数個設置される場合順次
洗浄を行うように予めプログラムすることもできる。
【0030】以上の様な洗浄を完了した後、水処理また
は瀘過操作として被処理水を処理槽に通水し処理水とし
て回収するが、通水開始後、一定時間は排出水を回収せ
ずに原水槽に返送し再度処理槽に循環することもでき
る。なお、図1に示した例においては、被処理水の流れ
の方向が上向流である場合の装置を示したが、下向流の
場合であっても本発明を適用できる。
【0031】以上の処理および洗浄のための各工程を行
なうには、処理槽下部に原水供給、通気、洗浄空気等の
配管を設置すればよい。通気用気体は運転期間中、本発
明の浮遊濾材の洗浄工程中を含めて継続して流通させて
おいても、通気量が少ないため他の工程に大きな影響を
あたえない。むしろ、ブロワーの負荷変動を考慮しなく
てすむので設計しやすい場合もある。これらの配管は別
々に設置してもよいが、この場合は複雑な配置となるの
で処理槽高が比較的高くなる。一方、原水配管と洗浄空
気配管、洗浄、排水配管を兼用すれば、処理槽の高さを
低くできると共に原水配管の内部に蓄積する汚泥等の物
質を水抜き時に系外へ排出することができ、配管や配管
の開孔部やノズルの詰まり防止などの点で好ましい。
【0032】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
【0033】<実施例1>図2は、本実施例に用いた濾
過装置を示す模式図である。この装置は、鉄筋コンクリ
ート製の上向流生物膜濾過装置(水処理装置)であり、
その処理槽の高さは6m、横幅は4m、縦幅は5mであ
り、処理槽中には浮遊濾材1が充填されており、その浮
遊濾材層の層厚は3mである。この浮遊濾材1として
は、平均径8mmの小片状の発泡ポリプロピレンを使用
している。また上部流出防止手段2および下部流出防止
手段3として金網が設けられており、上下の金網の間隔
は4mである。また、処理槽の下部には、原水・洗浄空
気・洗浄排水用配管6と、曝気用空気配管7が配置され
ている。また、処理槽の上側には洗浄水用配管5が配置
されている。この装置の原水処理能力は5800m3
日であり、濾材洗浄は1日1回行なうものとする。
【0034】この装置内の浮遊濾材を洗浄するために、
図3に示すフローチャートに従って本発明の洗浄方法を
実施した。本実施例においては、上部水面調整は上部流
出防止手段2から0.5m水面を低下させることにより
行ない、下部水面調整は下部流出防止手段3から2m上
の位置まで水面を低下させることにより行なった。ま
た、この洗浄工程においては、濾材層に洗浄空気を20
3 /分で供給し濾材を攪拌した。
【0035】また、図3の工程No.3〜11における
洗浄排水量は処理水量(5800m 3 )に対し約2%の
量となった。また、工程No.14の通水洗浄時の排水
量は約2%とした。その結果、本実施例においては処理
水量に対し僅か合計4%(即ち232m3 )の排水量で
洗浄を行なったが、充分な洗浄が可能であった。
【0036】<比較例1>上部水面調整を行なわず洗浄
水の水面10を上部流出防止手段2の上側の位置にした
まま洗浄する以外は、実施例1と同様にして浮遊濾材の
洗浄を行なった。この場合、実施例1と同じ量の洗浄水
では洗浄は不十分であった。実施例1と同等の濾材の洗
浄効果を得るため必要な洗浄排水量は処理水量に対し2
0%(1160m3 )であり、実施例1のおよそ5倍の
量が必要であった。
【0037】
【発明の効果】以上説明した本発明の洗浄方法によれ
ば、空気・洗浄水の供給による攪拌洗浄の前後において
処理槽内の水面の位置を調整するので、少ない洗浄水量
・排水量で浮遊濾材を良好に洗浄できる。具体的には、
従来法の様に空気・洗浄水の供給前後に水面の位置を調
整しない場合は、洗浄排水量が処理水量の10〜30%
となるが、本発明の洗浄方法では2〜5%と極めて少な
くなる。また、この様に洗浄水量が減少すると、再循環
量も少なくなるので処理槽の規模を小さくできる。これ
らの点から本発明の方法は経済的に非常に有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の浮遊濾材の洗浄方法における装置中の
濾材および水面の位置の変化を例示する模式図である。
【図2】実施例1で使用した上向流生物膜濾過装置を示
す模式図である。
【図3】実施例1における洗浄工程のフローチャートを
示す図である。
【符号の説明】
1 浮遊濾材 2 上部流出防止手段 3 下部流出防止手段 4 処理水の水面 5 洗浄水用配管 6 原水・洗浄空気・洗浄排水用配管 7 曝気用空気配管 8 浮遊濾材層 10 水面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−15108(JP,A) 特開 昭63−185415(JP,A)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浮遊濾材の上側への流出を防止するため
    の上部流出防止手段を処理槽内に少なくとも有する水処
    理または濾過装置の前記処理槽内の浮遊濾材を洗浄する
    方法において、 (1) 前記処理槽内の水面の静置状態の位置を、前記
    上部流出防止手段の下面より低い位置になるように調整
    する工程と、 (2) 前記調整後に、気体または洗浄水もしくは気体
    と洗浄水とを処理槽内に供給することにより前記浮遊濾
    材を流動させて洗浄する工程と、 (3) 前記気体または洗浄水もしくは気体と洗浄水と
    の処理槽内への供給を停止した後に、処理槽内の水面の
    静置状態の位置が浮遊濾材層の厚さよりも小さい値だけ
    下がるように処理槽内の水を排水する工程とを有するこ
    とを特徴とする浮遊濾材の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 前記工程(1)〜(3)を1回または複
    数回繰り返して行なう請求項1記載の浮遊濾材の洗浄方
    法。
  3. 【請求項3】 前記工程(1)における上部流出防止手
    段の下面より低い位置は、前記上部流出防止手段の下面
    から前記浮遊濾材層の厚さの1/4の値の範囲内の位置
    である請求項1または2記載の浮遊濾材の洗浄方法。
  4. 【請求項4】 前記工程(3)における処理槽内の水の
    排水は、前記気体または洗浄水もしくは気体と洗浄水と
    の槽内への供給を停止した後であって、処理槽内の水面
    をいったん静置状態に保った後に行なう請求項1〜3の
    何れかの項記載の浮遊濾材の洗浄方法。
  5. 【請求項5】 前記工程(3)における処理槽内の水の
    排水を、前記処理槽の上部より洗浄水を供給しながら行
    なう請求項1〜4の何れかの項記載の浮遊濾材の洗浄方
    法。
  6. 【請求項6】 前記水処理または濾過装置が、浮遊濾材
    の下側への流出を防止するための下部流出防止手段を処
    理槽内に有する請求項1〜5の何れかの項記載の浮遊濾
    材の洗浄方法。
  7. 【請求項7】 前記装置は水処理に用いられる装置であ
    り、前記浮遊濾材の平均径は5mm〜20mmであり、
    前記浮遊濾材層の厚さの値と前記上部流出防止手段の下
    面から前記下部流出防止手段の上面までの距離の値との
    比は1:1.2から1:1.8の範囲内にある請求項6
    記載の浮遊濾材の洗浄方法。
  8. 【請求項8】 前記装置は濾過に用いられる装置であ
    り、前記浮遊濾材の平均径は0.5mm〜5mmであ
    り、前記浮遊濾材層の厚さの値と前記上部流出防止手段
    の下面から前記下部流出防止手段の上面までの距離の値
    との比は1:1.5から1:2.5の範囲内にある請求
    項6記載の浮遊濾材の洗浄方法。
  9. 【請求項9】 前記工程(1)〜(3)の終了後、水処
    理または瀘過操作と同じ操作に従い所望量の被処理水を
    処理槽に通水し、該通水開始後の処理水を原水槽に返送
    する工程を更に有する請求項1〜8の何れかの項記載の
    浮遊濾材の洗浄方法。
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