JP2692018B2 - カラー画像形成方法 - Google Patents

カラー画像形成方法

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JP2692018B2
JP2692018B2 JP3166269A JP16626991A JP2692018B2 JP 2692018 B2 JP2692018 B2 JP 2692018B2 JP 3166269 A JP3166269 A JP 3166269A JP 16626991 A JP16626991 A JP 16626991A JP 2692018 B2 JP2692018 B2 JP 2692018B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラープリント用ハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料上にカラーネガフィルムを
通して露光を施すカラー画像形成方法に関し、詳しく
は、カラーネガフィルムに記録された情報に基づき露光
条件を設定することにより現像作業における得率を高
め、高品質のカラープリントを提供するカラー画像形成
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にカラーネガフィルムから画像をカ
ラー印画紙にプリントする時のプリント露光量は、カラ
ーネガフィルムが露光時に被写体から受けた光量によっ
て決定され、通常1コマ毎に異なっている。一方、従来
の自動プリンターは処理済のカラーネガフィルム上の画
像の濃度測定データに基づいてプリント時の露光量を決
定しているが、この方式では被写体に極端な色の偏りが
ある場合や同じく輝度に極端なコントラストがある場
合、また蛍光灯下の撮影やストロボ撮影など被写体照明
光の光質が自然光とは異なる場合などの情報がプリント
時には反映されないため、時として濃度や色味が許容範
囲を越えたプリントを生じ、再度プリントすることにな
るためプリント作業工程の得率を低下させる重要な原因
となっていた。
【0003】このような状況を改善するために、撮影時
の各種情報をカラーネガフィルムまたはその包装体に記
録しておき、カラー印画紙へのプリントの際にこれらの
情報を利用して良好なカラープリントを得るための技術
が多数公開されている。以下にその例を挙げる。
【0004】特開昭51−117632号、特開昭52
−13333号には、撮影光質や光源光量をフィルム画
面外に記録し、これらの情報に基づいて焼き付け露光量
を補正する技術が開示されている。
【0005】世界特許公開WO−90−04205号に
は、撮影情報のラボにおける活用についての記載があ
る。特開平1−280730号、同1−280731
号、同1−280732号、同1−280733号、同
1−293329号、同1−296230号、同1−2
97634号、同1−302336号、同2−5653
4号には、色温度、ストロボ露光の過不足、露光の過不
足などの撮影時の情報をカメラで検出する方法が開示さ
れている。
【0006】一方、カラーネガフィルムからの画像のプ
リントに用いるカラー印画紙に関しては、長年の間塩化
銀含有率0〜60%の塩臭化銀粒子からなるハロゲン化
銀乳剤を用いたカラー印画紙を液中時間6分以上を要す
る現像処理(例えば富士写真フイルム製カラーペーパー
用処理CP−20およびCP−23)と組み合わせて使
用してきた。しかしこのカラー印画紙および現像処理は
種々の原因で性能が変動し易く、前記カラーネガフィル
ムの画像の変化と相俟って、プリント作業工程における
得率をさらに低下させる結果を招いていた。
【0007】これに対して、近年塩化銀含有率の高いハ
ロゲン化銀乳剤を用いたカラー印画紙の技術が多数開示
されている(例えば、世界特許公開WO−87−045
34号、特開昭58−95353号、同59−2323
42号、同60−19140号)。しかしこれら先行技
術によるカラー印画紙および現像処理をカラープリント
作業に実用した場合、とりわけ前記のような撮影時の各
種情報を持ったカラーネガフィルムを用いてプリントす
る際に実用した場合にどんな結果が得られるかについて
はまったく知られておらず、予測することも難しかっ
た。
【0008】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、撮影時の
各種情報が記録されたカラーネガフィルムの画像をカラ
ー印画紙にプリントする場合に、現像作業における得率
を著しく高める方法を提供することを第一の目的とす
る。本発明の第二の目的は、カラーネガフィルムの画像
をカラー印画紙にプリントする際に良好な色再現性と画
像濃度を得るための方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記諸目的は、
下記のカラー画像形成方法によって効果的に達成され
た。
【0010】イエローカプラー含有感光性ハロゲン化銀
乳剤層、マゼンタカプラー含有感光性ハロゲン化銀乳剤
層およびシアンカプラー含有感光性ハロゲン化銀乳剤層
をそれぞれ少なくとも一層有するカラープリント用ハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料上に、情報記録能が付与さ
れた処理済みカラーネガフィルムを通して露光を施すカ
ラー画像形成方法において、該ハロゲン化銀乳剤層のす
べてが塩化銀含有率90モル%以上のハロゲン化銀乳剤
からなることを特徴とするカラー画像形成方法。
【0011】以下本発明の内容を詳細に説明する。本発
明で用いられるカラーネガフィルムには、画像情報その
ものに加えて各種情報を記録することが可能である。そ
してカラー印画紙への焼き付けの際にこれらの各種情報
を反映させることができる。
【0012】ここで各種情報とは、撮影情報(ストロボ
の有無、蛍光灯/タングステンなど光源の種類、色温
度、LV値、撮影距離、レンズの焦点距離、被写体/背
景コントラスト、撮影意図、撮影年月日および時刻、撮
影場所など)、フィルム情報(フィルム種、フィルム製
造年月日、プリント条件など)、ラボ情報(ラボ名、現
像年月日、同時プリント時のプリント条件など)などを
示す。
【0013】具体例を挙げると、特願平1−29365
2号、同1−293650号、同1−293649号、
同1−272448号、特開平2−278249号や同
2−297533号などに開示されているように、スト
ロボ撮影などの光源光質の情報を情報をカラーネガフィ
ルムに記録しておき、カラー印画紙へのプリント時にこ
の情報を利用することが好ましい。
【0014】また特願平1−307053号、同1−2
69957号、同1−255668号、同1−1917
65号や特開平3−41433号に開示されているよう
に、撮影時の被写体の輝度に関する情報をカラーネガフ
ィルムに記録しておき、カラー印画紙へのプリント時に
この情報を利用することも好ましい。
【0015】さらに特願平1−259197号に開示さ
れているように、カラーネガフィルムの乳番、撮影日
時、現像日時などの情報をカラーネガフィルムに記録し
ておき、これらの情報からカラーネガフィルム性能の特
徴や性能の経時変化を予測してカラー印画紙へのプリン
ト露光量を決定することも好ましい。
【0016】これらの情報を入力する手段としては、光
学的手段、磁気的手段、電気的手段、印刷手段または機
械的手段などから選ぶことができる。光学的手段として
は、写真フィルム上に光学的情報を記録する領域を設
け、写真フィルムの感光性を利用して各種情報を入力す
ることが好ましい。この場合、写真フィルムの幅が20
mm以上かつ30mm以下に形成され、写真フィルムの
画像露光部1コマの面積が400mm2 以上かつ500
mm2 以下に形成され、写真フィルムには光学的情報記
録部分がその面積が画像露光部1コマの面積の25%以
上になるように設けられていることが、高画質を保った
まま十分な情報入力スペースを確保し、かつカメラの小
型化を行うことができる点で好ましい。
【0017】情報は種々の形式で入力することが可能で
あるが、文字情報は文字またはバーコードの形で入力す
ることが好ましい。電気的手段としては半導体素子を用
いることができ、半導体素子の中でもEEPROM等が
好ましい。半導体素子はカートリッジに付着させること
が好ましいが、カートリッジと半導体素子とを分離して
別々にカメラに装填するようにすることも可能である。
また、マイクロコンピュータとEEPROMとを含むI
Cカードを電気的記憶手段として用いることもできる。
【0018】磁気的手段としては米国特許第4,30
2,523号、同3,782,947号、同4,27
9,945号等に示された透明磁気ベースが好ましい。
この透明磁気ベースが優れている点は、フィルム画面に
隣接した位置に該画面に関する情報を入力できること、
及び光学的情報記録部分を磁気的情報記録部分としても
活用できることである。磁気的情報記録層は画像露光部
の外側にのみ形成することもできる。この場合は磁気的
情報記録層は不透明でもよい。
【0019】カートリッジに磁気的情報記録手段を設け
た場合、この磁気的手段には、DXコードやフィルムの
使用状況に関する情報を入出力することができる。カー
トリッジに入力されたフィルム使用状況に関する情報は
フィルムをカートリッジから取り出すことなく確認でき
るので好ましい。カートリッジに磁気的記録手段を設け
る手段としては、カートリッジに磁気テープを貼り付け
る方法、カートリッジを磁性体を混合分散したポリマー
で形成したカートリッジに磁気記録機能を与える方法、
磁性体を分散したインクでカートリッジを印刷する方法
等がある。
【0020】印刷手段としてはインクジェット、機械的
手段としてはパンチによるマーキングなどを用いること
ができる。本発明のカラープリント用写真感光材料に用
いられるハロゲン化銀乳剤は、90モル%以上の塩化銀
を含有する塩臭化銀もしくは塩化銀よりなることが必要
である。沃化銀含有率については、好ましくは0.5モ
ル%以下であり、さらに好ましくはまったく含有しない
ことである。また、塩化銀含有率は90モル%以上であ
る必要があるが、95モル%以上が好ましく、さらには
98モル%以上が特に好ましい。また、微量の多価金属
不純物イオンを含有する以外は純塩化銀よりなる乳剤も
好ましい。
【0021】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤が臭化銀
を含有する場合には、種々の形態をとることができる。
すなわち、ハロゲン化銀粒子全体に均一に臭化銀が分布
した所謂固溶体を形成しても良いし、臭化銀を含有した
相が粒子内に不均一に存在しても良い。このようなとき
には、臭化銀を含有した相は様々な形状をとることがで
きる。例えば、臭化銀含有率の異なる相がコアあるいは
シェルの形状となって所謂積層構造を形成しても良い
し、臭化銀を多く含有する相が粒子の内部あるいは表面
の一部に分離した局在相を形成しても良い。この場合局
在相のハロゲン組成は、臭化銀含有率において少なくと
も10モル%のものが好ましく、20モル%を越えるも
のがより好ましい。
【0022】本発明において色再現性が良好なカラープ
リントを得、現像作業における得率を向上させるために
は、イエローカプラー含有感光性ハロゲン化銀乳剤層、
マゼンタカプラー含有感光性ハロゲン化銀乳剤層および
シアンカプラー含有感光性ハロゲン化銀乳剤層それぞれ
に含まれるハロゲン化銀乳剤のハロゲン組成が、三層間
で揃っていることが好ましい。具体的には、各乳剤層の
ハロゲン化銀乳剤の塩化銀含有率の最大値と最小値の差
が5%以下であることが好ましく、2%以下であること
が更に好ましく、0.5%以下であることが最も好まし
い。
【0023】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤に含まれ
るハロゲン化銀粒子の平均粒子サイズ(粒子の投影面積
と等価な円の直径を以て粒子サイズとし、その数平均を
とったもの)は、0.1μmから2μmが好ましい。
【0024】また、それらの粒子サイズ分布は変動係数
(粒子サイズ分布の標準偏差を平均粒子サイズで除した
もの)20%以下、望ましくは15%以下の所謂単分散
なものが好ましい。このとき、広いラチチュードを得る
目的で上記の単分散乳剤を同一層にブレンドして使用す
ることや、重層塗布して用いることも好ましく行われ
る。
【0025】写真乳剤に含まれるハロゲン化銀粒子の形
状は、立方体、十四面体あるいは八面体のような規則的
な(regular)結晶形を有するもの、球状、板状
等のような変則的な(irregular)結晶形を有
するもの、あるいはこれらの複合形を有するものを用い
ることができる。また、種々の結晶形を有するものの混
合したものからなっていても良い。本発明においては、
これらの中でも上記規則的な結晶形を有する粒子を50
%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは90%
以上含有するもが良い。
【0026】本発明に用いる塩臭化銀もしくは塩化銀乳
剤は、P.Glafkides著Chimie et
Phisique Photographique(P
aul Montel社刊 1967年)、G.F.D
uffin著 Photographic Emuls
ion Chemistry(FocalPress社
刊 1966年)、V.L.Zelikman著 Ma
king andCoating Photograp
hic Emulsion(FocalPress社刊
1964年)等に記載された方法を用いて調製するこ
とができる。すなわち、酸性法、中性法、アンモニア法
等のいずれでも良く、また、可溶性銀塩と可溶性ハロゲ
ン塩を反応させる形式としては、片側混合法、同時混合
法、およびそれらの組み合わせなどのいずれの方法を用
いても良い。粒子を銀イオン過剰の雰囲気の下において
形成させる方法(所謂逆混合法)を用いることもでき
る。同時混合法の一つの形式としてハロゲン化銀の生成
する液相中の銀イオン濃度を一定に保つ方法、すなわち
所謂コントロールド・ダブルジェット法を用いることも
できる。この方法によると、結晶形が規則的で粒子サイ
ズが単分散に近いハロゲン化銀乳剤を得ることができ
る。
【0027】本発明のハロゲン化銀乳剤は、粒子形成に
際して、高感度,高コントラスト,露光時の雰囲気変化
に対する耐性,あるいは高い潜像安定性などを得る目的
で多価金属不純物イオンを単独もしくは併用して含有さ
せることができる。これらの例としては、鉄、コバル
ト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オ
スミウム、イリジウムあるいは白金等の第VIII族遷移金
属イオンの塩もしくは錯塩、銅、亜鉛、カドミウムある
いは鉛等の2価の金属イオンの塩を挙げることができ
る。これらの化合物の添加量は目的に応じて広範囲に亘
が、ハロゲン化銀に対して10-9〜10-2モルが好まし
い。これらの金属不純物イオンを応用した例として、特
開平1−183647号では鉄イオンを含有し臭化銀局
在相を有する高塩化銀を用いることにより高感硬調で露
光温度依存性の少ない感光材料を提供する方法が開示さ
れている。また特開平1−105940号では、臭化銀
局在相にIrを含有する高塩化銀を用いることにより相
反則不軌が少なく潜像安定性に優れた感光材料を提供す
る方法が開示されている。
【0028】本発明のカラープリント用写真感光材料に
は、画像のシャープネス等を向上させる目的で親水性コ
ロイド層に、欧州特許EP0,337,490A2号の
第27〜76頁に記載の、処理により脱色可能な染料
(なかでもオキソノール系染料)を該感材の680nm
に於ける光学反射濃度が0.70以上になるように添加
したり、支持体の耐水性樹脂層中に2〜4価のアルコー
ル類(例えばトリメチロールエタン)等で表面処理され
た酸化チタンを12重量%以上(より好ましくは14重
量%以上)含有させるのが好ましい。
【0029】また、本発明に係わる感光材料には、カプ
ラーと共に欧州特許EP0,277,589A2号に記
載のような色像保存性改良化合物を使用するのが好まし
い。特にピラゾロアゾールカプラーとの併用が好まし
い。即ち、発色現像処理後に残存する芳香族アミン系現
像主薬と化学結合して、化学的に不活性でかつ実質的に
無色の化合物を生成する化合物(F)および/または発
色現像処理後に残存する芳香族アミン系発色現像主薬の
酸化体と化学結合して、化学的に不活性でかつ実質的に
無色の化合物を生成する化合物(G)を同時または単独
に用いることが、例えば処理後の保存における膜中残存
発色現像主薬ないしその酸化体とカプラーの反応による
発色色素生成によるステイン発生その他の副作用を防止
する上で好ましい。
【0030】また、本発明に係わる感光材料には、親水
性コロイド層中に繁殖して画像を劣化させる各種の黴や
細菌を防ぐために、特開昭63−271247号に記載
のような防黴剤を添加するのが好ましい。
【0031】また、本発明に係わる感光材料に用いられ
る支持体としては、ディスプレイ用に白色ポリエステル
系支持体または白色顔料を含む層がハロゲン化銀乳剤層
を有する側の支持体上に設けられた支持体を用いてもよ
い。更に鮮鋭性を改良するために、アンチハレーション
層を支持体のハロゲン化銀乳剤層塗布側または裏面に塗
設するのが好ましい。特に反射光でも透過光でもディス
プレイが観賞できるように、支持体の透過濃度を0.3
5〜0.8の範囲に設定するのが好ましい。
【0032】本発明に係わる感光材料は可視光で露光さ
れても赤外光で露光されてもよい。露光方法としては低
照度露光でも高照度短時間露光でもよく、特に後者の場
合には一画素当りの露光時間が10-4秒より短いレーザ
ー走査露光方式が好ましい。
【0033】また、露光に際して、米国特許第4,88
0,726号に記載のバンド・ストップフィルターを用
いるのが好ましい。これによって光混色が取り除かれ、
色再現性が著しく向上する。
【0034】本発明のカラープリント用写真感光材料
は、露光後、カラー現像、漂白定着、水洗処理(または
安定化処理)が施されるのが好ましい。漂白と定着は前
記のような一浴でなくて別個に行ってもよい。
【0035】以下本発明に使用されるカラープリント用
カラー現像液について詳細に説明する。該現像液中に
は、公知の芳香族第一級アミンカラー現像主薬を含有す
る。好ましい例はp−フェニレンジアミン誘導体であ
り、代表例を以下に示すがこれらに限定されるものでは
ない。 D−1 N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン D−2 2−アミノ−5−ジエチルアミノトルエン D−3 2−アミノ−5−(N−エチル−N−ラウリル
アミノ)トルエン D−4 4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチ
ル)アミノ〕アニリン D−5 2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒ
ドロキシエチル)アミノ〕アニリン D−6 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
〔β−(メタンスルホンアミド)エチル〕−アニリン D−7 N−(2−アミノ−5−ジエチルアミノフェニ
ルエチル)メタンスルホンアミド D−8 N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミン D−9 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−メ
トキシエチルアニリン D−10 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−β
−エトキシエチルアニリン D−11 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−β
−ブトキシエチルアニリン D−12 4−アミノ−N,N−ジメチル−3−メチルア
ニリン D−13 4−アミノ−N−エチル−N−(3−ヒドロキ
シプロピル)−3−メチルアニリン D−14 4−アミノ−N−エチル−N−(4−ヒドロキ
シブチル)−3−メチルアニリン D−15 4−アミノ−N,N−ジエチル−3−(β−ヒ
ドロキシエチル)アニリン D−16 4−アミノ−N−(3−カルバモイルプロピ
ル)−N−n−プロピル−3−メチルアニリン D−17 4−アミノ−N−(4−カルバモイルブチル)
−N−n−プロピル−3−メチルアニリン D−18 N−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−3
−ヒドロキシピロリジン D−19 N−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−3
−(ヒドロキシメチル)ピロリジン D−20 N−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−3
−ピロリジンカルボキサミド 上記p−フェニレンジアミン誘導体のうち特に好ましく
は4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−〔β−
(メタンスルホンアミド)エチル〕−アニリン(例示化
合物D−6)である。
【0036】更に、超迅速処理のためには、高活性の化
合物が望ましく、上記例示化合物では、D5、D13、
D14、D17およびD19の化合物が好ましい。ま
た、これらのp−フェニレンジアミン誘導体と硫酸塩、
塩酸塩、亜硫酸塩、p−トルエンスルホン酸塩などの塩
であってもよい。該芳香族第一級アミン現像主薬の使用
量は現像液1リットル当り好ましくは約0.1g〜約2
0g、より好ましくは約0.5g〜約10gの濃度であ
る。
【0037】超迅速処理では、約0.5g〜15gの範
囲がより好ましい。本発明の実施にあたっては、実質的
にベンジルアルコールを含有しない現像液を使用するこ
とが好ましい。ここで実質的に含有しないとは、好まし
くは2ml/リットル以下、更に好ましくは0.5ml
/リットル以下のベンジルアルコール濃度であり、最も
好ましくは、ベンジルアルコールを全く含有しないこと
である。
【0038】本発明に用いられる現像液は、亜硫酸イオ
ンを実質的に含有しないことがより好ましい。亜硫酸イ
オンは、現像主薬の保恒剤としての機能と同時に、ハロ
ゲン化銀溶解作用及び現像主薬酸化体と反応し、色素形
成効率を低下させる作用を有する。このような作用が、
連続処理に伴う写真特性の変動の増大の原因の1つと推
定される。ここで実質的に含有しないとは、好ましくは
3.0×10-3モル/リットル以下の亜硫酸イオン濃度
であり、最も好ましくは亜硫酸イオンを全く含有しない
ことである。但し、本発明においては、使用液に調液す
る前に現像主薬が濃縮されている処理剤キットの酸化防
止に用いられるごく少量の亜硫酸イオンは除外される。
【0039】本発明に用いられる現像液は亜硫酸イオン
を実質的に含有しないことが好ましいが、さらにヒドロ
キシルアミンを実質的に含有しないことがより好まし
い。これは、ヒドロキシルアミンが現像液の保恒剤とし
ての機能と同時に自身が銀現像活性を持ち、ヒドロキシ
ルアミンの濃度の変動が写真特性に大きく影響すると考
えられるためである。ここでいうヒドロキシルアミンを
実質的に含有しないとは、好ましくは5.0×10-3
ル/リットル以下のヒドロキシルアミン濃度であり、最
も好ましくはヒドロキシルアミンを全く含有しないこと
である。
【0040】本発明に用いられる現像液は、前記ヒドロ
キシルアミンや亜硫酸イオンに替えて有機保恒剤を含有
することがより好ましい。ここで有機保恒剤とは、カラ
ー写真感光材料の処理液へ添加することで、芳香族第一
級アミンカラー現像主薬の劣化速度を減じる有機化合物
全般を指す。即ち、カラー現像主薬の空気などによる酸
化を防止する機能を有する有機化合物類であるが、中で
も、ヒドロキシルアミン誘導体(ヒドロキシルアミンを
除く。以下同様)、ヒドロキサム酸類、ヒドラジン類、
ヒドラジド類、フェノール類、α−ヒドロキシケトン
類、α−アミノケトン類、糖類、モノアミン類、ジアミ
ン類、ポリアミン類、四級アンモニウム塩類、ニトロキ
シラジカル類、アルコール類、オキシム類、ジアミド化
合物類、縮環式アミン類などが特に有効な有機保恒剤で
ある。これらは、特開昭63−4235号、同63−3
0845号、同63−21647号、同63−4465
5号、同63−53551号、同63−43140号、
同63−56654号、同63−58346号、同63
−43138号、同63−146041号、同63−4
4657号、同63−44656号、米国特許第3,6
15,503号、同2,494,903号、特開昭52
−143020号、特公昭48−30496号などに開
示されている。
【0041】その他保恒剤として、特開昭57−441
48号及び同57−53749号に記載の各種金属類、
特開昭59−180588号記載のサリチル酸類、特開
昭54−3532号記載のアルカノールアミン類、特開
昭56−94349号記載のポリエチレンイミン類、米
国特許第3,746,544号等記載の芳香族ポリヒド
ロキシ化合物等を必要に応じて含有しても良い。特にト
リエタノールアミンのようなアルカノールアミン類、ジ
エチルヒドロキシルアミンのようなジアルキルヒドロキ
シルアミン、ヒドラジン誘導体あるいは芳香族ポリヒド
ロキシ化合物の添加が好ましい。
【0042】前記の有機保恒剤のなかでもヒドロキシル
アミン誘導体やヒドラジン誘導体(ヒドラジン類やヒド
ラジド類)が特に好ましく、その詳細については、特願
昭62−255270号、同63−9713号、同63
−9714号、同63−11300号などに記載されて
いる。
【0043】また前記のヒドロキシルアミン誘導体また
はヒドラジン誘導体とアミン類を併用して使用すること
が、カラー現像液の安定性の向上、しいては連続処理時
の安定性向上の点でより好ましい。
【0044】前記のアミン類としては、特開昭63−2
39447号に記載されたような環状アミン類や特開昭
63−128340号に記載されたようなアミン類やそ
の他特願昭63−9713号や同63−11300号に
記載されたようなアミン類が挙げられる。
【0045】本発明においてカラー現像液中に塩素イオ
ンを3.5×10-2〜1.5×10-1モル/リットル含
有することが好ましい。特に好ましくは、4×10-2
1×10-1モル/リットルである。塩素イオン濃度が
1.5×10-1〜10-1モル/リットルより多いと、現
像を遅らせるという欠点を有し、迅速処理あるいは最大
濃度向上を達成する上で好ましくない。また、3.5×
10-2モル/リットル未満では、カブリを防止する上で
好ましくない。
【0046】本発明において、カラー現像液中に臭素イ
オンを3.0×10-5モル/リットル〜1.0×10-3
モル/リットル含有することが好ましい。より好ましく
は、5.0×10-5〜5×10-4モル/リットルであ
る。臭素イオン濃度が1×10-3モル/リットルより多
い場合、現像を遅らせ、最大濃度及び感度が低下し、
3.0×10-5モル/リットル未満である場合、カブリ
を十分に防止することができない。
【0047】ここで塩素イオン及び臭素イオンは現像液
中に直接添加されてもよく、現像処理中に感光材料から
現像液に溶出してもよい。カラー現像液に直接添加され
る場合、塩素イオン供給物質として、塩化ナトリウム、
塩化カリウム、塩化アンモニウム、塩化リチウム、塩化
ニッケル、塩化マグネシウム、塩化マンガン、塩化カル
シウム、塩化カドミウムが挙げられるが、そのうち好ま
しいものは塩化ナトリウム、塩化カリウムである。
【0048】また、現像液中に添加されている蛍光増白
剤から供給されてもよい。臭素イオンの供給物質とし
て、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化アンモニウ
ム、臭化リチウム、臭化カルシウム、臭化マグネシウ
ム、臭化マンガン、臭化ニッケル、臭化カドミウム、臭
化セリウム、臭化タリウムが挙げられるが、そのうち好
ましいものは臭化カリウム、臭化ナトリウムである。
【0049】現像処理中に感光材料から溶出する場合、
塩素イオンや臭素イオンは共に乳剤から供給されてもよ
く、乳剤以外から供給されても良い。本発明に使用され
るカラー現像液は、好ましくはpH9〜12、より好ま
しくは9〜11.0であり、そのカラー現像液には、そ
の他に既知の現像液成分の化合物を含ませることができ
る。
【0050】上記pHを保持するためには、各種緩衝剤
を用いるのが好ましい。緩衝剤としては、炭酸塩、リン
酸塩、ホウ酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、
グリシル塩、N,N−ジメチルグリシン塩、ロイシン
塩、ノルロイシン塩、グアニン塩、3,4−ジヒドロキ
シフェニルアラニン塩、アラニン塩、アミノ酪酸塩、2
−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール塩、
バリン塩、プロリン塩、トリスヒドロキシアミノメタン
塩、リシン塩などを用いることができる。特に炭酸塩、
リン酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩は、溶解
性、pH9.0以上の高pH領域での緩衝能に優れ、カ
ラー現像液に添加しても写真性能面への悪影響(カブリ
など)がなく、安価であるといった利点を有し、これら
の緩衝剤を用いることが特に好ましい。
【0051】これらの緩衝剤の具体例としては、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カ
リウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン
酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、ホウ酸ナトリウ
ム、ホウ酸カリウム、四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)、
四ホウ酸カリウム、o−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム
(サリチル酸ナトリウム)、o−ヒドロキシ安息香酸カ
リウム、5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸ナトリウ
ム(5−スルホサリチル酸ナトリウム)、5−スルホ−
2−ヒドロキシ安息香酸カリウム(5−スルホサリチル
酸カリウム)などを挙げることができる。しかしながら
本発明は、これらの化合物に限定されるものではない。
【0052】該緩衝剤のカラー現像液への添加量は、
0.1モル/リットル以上であることが好ましく、特に
0.1モル/リットル〜0.4モル/リットルであるこ
とが特に好ましい。
【0053】その他、カラー現像液中にはカルシウムや
マグネシウムの沈澱防止剤として、あるいはカラー現像
液の安定性向上のために、各種キレート剤を用いること
ができる。例えば、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリア
ミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸、N,N,N−ト
リメチレンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,
N′,N′−テトラメチレンスルホン酸、トランスシク
ロヘキサンジアミン四酢酸、1,2−ジアミノプロパン
四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、エチレン
ジアミンオルトヒドロキシフェニル酢酸、2−ホスホノ
ブタン−1,2,4−トリカルボン酸、1−ヒドロキシ
エチリデン−1,1−ジホスホン酸、N,N′−ビス
(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミンN,N′
−ジ酢酸等が挙げられる。
【0054】これらのキレート剤は必要に応じて2種以
上併用しても良い。これらのキレート剤の添加量はカラ
ー現像液中の金属イオンを封鎖するのに充分な量であれ
ば良い。例えば1リットル当り0.1g〜10g程度で
ある。
【0055】カラー現像液には、必要により任意の現像
促進剤を添加できる。現像促進剤としては、特公昭37
−16088号、同37−5987号、同38−782
6号、同44−12380号、同45−9019号及び
米国特許第3,813,247号等に表わされるチオエ
ーテル系化合物、特開昭52−49829号及び同50
−15554号に表わされるp−フェニレンジアミン系
化合物、特開昭50−137726号、特公昭44−3
0074号、特開昭56−156826号及び同52−
43429号等に表わされる4級アンモニウム塩類、米
国特許第2,494,903号、同3,128,182
号、同4,230,796号、同3,253,919
号、特公昭41−11431号、米国特許第2,48
2,546号、同2,596,926号及び同3,58
2,346号等に記載のアミン系化合物、特公昭37−
16088号、同42−25201号、米国特許第3,
128,183号、特公昭41−11431号、同42
−23883号及び米国特許第3,532,501号等
に表わされるポリアルキレンオキサイド、その他1−フ
ェニル−3−ピラゾリドン類、イミダゾール類、等を必
要に応じて添加することができる。
【0056】本発明においては、必要に応じて、任意の
カブリ防止剤を添加できる。カブリ防止剤としては、塩
化ナトリウム、臭化カリウム、沃化カリウムの如きアル
カリ金属ハロゲン化物及び有機カブリ防止剤が使用でき
る。有機カブリ防止剤としては、例えばベンゾトリアゾ
ール、6−ニトロベンズイミダゾール、5−ニトロイソ
インダゾール、5−メチルベンゾトリアゾール、5−ニ
トロベンゾトリアゾール、5−クロロ−ベンゾトリアゾ
ール、2−チアゾリル−ベンズイミダゾール、2−チア
ゾリルメチル−ベンズイミダゾール、インダゾール、ヒ
ドロキシアザインドリジン、アデニンの如き含窒素ヘテ
ロ環化合物を代表例としてあげることができる。
【0057】本発明に適用されるカラー現像液には、蛍
光増白剤を含有するのが好ましい。蛍光増白剤として
は、4,4′−ジアミノ−2,2′−ジスルホスチルベ
ン系化合物が好ましい。添加量は0〜5g/リットル、
好ましくは0.1〜4g/リットルである。
【0058】又、必要に応じてアルキルスルホン酸、ア
リールスルホン酸、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン
酸などの各種界面活性剤を添加しても良い。本発明に適
用されうるカラー現像液の処理温度は、20〜50℃、
好ましくは30〜43℃である。処理時間は10秒〜5
分、好ましくは15秒〜2分である。補充量は少ないほ
うが好ましく、感光材料1m2 あたり20〜600ml
が適当であり、好ましくは30〜300mlである。通
常の処理においては、更に好ましくは60〜200m
l、最も好ましくは60〜150mlである。前記の処
理以外に、今後は処理液の排出量(廃液)の低減が望ま
れている。この場合には、感光材料による処理液の持ち
出し量と補充量を同量にすることが必要であり、補充量
としては、使用する処理機によって異なるが、一般的に
は20〜45mlの範囲が好ましい。
【0059】発色現像後の写真乳剤層は通常漂白処理さ
れる。漂白処理は定着処理と同時に行われてもよいし
(漂白定着処理)、個別に行われてもよい。更に処理の
迅速化を図るため、漂白処理後漂白定着処理する処理方
法でもよい。さらに二層の連続した漂白定着浴で処理す
ること、漂白定着処理の前に定着処理すること、又は漂
白定着処理後漂白処理することも目的に応じて任意に実
施できる。漂白剤としては、例えば鉄(III)などの多価
金属の化合物等が用いられる。代表的漂白剤とては鉄
(III)の有機錯塩、例えばエチレンジアミン四酢酸、ジ
エチレントリアミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン四
酢酸、メチルイミノ二酢酸、1,3−ジアミノプロパン
四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、などのア
ミノポリカルボン酸類もしくはクエン酸、酒石酸、リン
ゴ酸などの錯塩などを用いることができる。これらのう
ちエチレンジアミン四酢酸鉄(III)錯塩を始めとするア
ミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩は迅速処理と環境汚染
防止の観点から好ましい。さらにアミノポリカルボン酸
鉄(III)錯塩は漂白液においても、漂白定着液において
も特に有用である。これらのアミノポリカルボン酸鉄
(III)錯塩を用いた漂白液又は漂白定着液のpHは通常
4.0〜8.0であるが、処理の迅速化のために、さら
に低いpHで処理することもできる。
【0060】漂白後、漂白定着液及びそれらの前浴に
は、必要に応じて漂白促進剤を使用することができる。
有用な漂白促進剤の具体例は、次の明細書に記載されて
いる:米国特許第3,893,858号、西独特許第
1,290,812号、特開昭53−95630号、リ
サーチ・デイスクロージャーNo.17,129号(1
978年7月)などに記載のメルカプト基またはジスル
フィド結合を有する化合物;特開昭50−140129
号に記載のチアゾリジン誘導体;米国特許第3,70
6,561号に記載のチオ尿素誘導体;特開昭58−1
6235号に記載の沃化物塩;西独特許第2,748,
430号に記載のポリオキシエチレン化合物類;特公昭
45−8836号に記載のポリアミン化合物類;臭化物
イオン等が使用できる。なかでもメルカプト基またはジ
スルフィド基を有する化合物が促進効果が大きい観点で
好ましく、特に米国特許第3,893,858号、西独
特許第1,290,812号、特開昭53−95630
号に記載の化合物が好ましい。更に、米国特許第4,5
52,834号に記載の化合物も好ましい。これらの漂
白促進剤は感光材料中に添加してもよい。撮影用のカラ
ー感光材料を漂白定着するときにこれらの漂白促進剤は
特に有効である。
【0061】定着剤としてはチオ硫酸塩、チオシアン酸
塩、チオエーテル系化合物、チオ尿素類、多量の沃化物
塩等をあげることができるが、チオ硫酸塩の使用が一般
的であり、特にチオ硫酸アンモニウムが最も広範に使用
できる。漂白定着液の保恒剤としては、亜硫酸塩や重亜
硫酸塩、p−トルエンスルフィン酸の如きスルフィン酸
類あるいはカルボニル重亜硫酸付加物が好ましい。
【0062】本発明のカラー写真感光材料は、漂白定着
処理を行うのが一つの形態である。この場合漂白定着温
度は20〜50℃、好ましくは33〜43℃である。処
理時間は10〜90秒、好ましくは15〜50秒であ
る。
【0063】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
は、脱銀処理後、水洗及び/又は安定工程を経るのが一
般的である。水洗工程での水洗水量は、感光材料の特性
(例えばカプラー等使用素材による)、用途、更には水
洗水温、水洗タンクの数(段数)、向流、順流等の補充
方式、その他種々の条件によって広範囲に設定し得る。
このうち、多段向流方式における水洗タンク数と水量の
関係は、Journal of the Societ
y of Motion Picture and T
elevision Engineers 第64巻、
p.248〜253(1955年5月号)に記載の方法
で、求めることができる。
【0064】前記文献に記載の多段向流方式によれば、
水洗水量を大幅に減少し得るが、タンク内における水の
滞留時間の増加により、バクテリアが繁殖し、生成した
浮遊物が感光材料に付着する等の問題が生じる。本発明
のカラー感光材料の処理において、このような問題の解
決策として、特開昭62−288838号に記載のカル
シウムイオン、マグネシウムイオンを低減させる方法を
極めて有効に用いることができる。また、特開昭57−
8542号に記載のイソチアゾロン化合物やサイアベン
ダゾール類、塩素化イソシアヌール酸ナトリウム等の塩
素系殺菌剤、その他ベンゾトリアゾール等、堀口博著
「防菌防黴の化学」(1986年)三共出版、衛生技術
会編「微生物の滅菌、殺菌、防黴技術」(1982年)
工業技術会、日本防菌防黴学会編「防菌防黴剤事典」
(1986年)に記載の殺菌剤を用いることもできる本
発明の感光材料の処理における水洗水のpHは、4〜9
であり、好ましくは5〜8である。水洗水温、水洗時間
も、感光材料の特性、用途等で種々設定し得るが、一般
には、15〜45℃で20秒〜10分、好ましくは25
〜40℃で30秒〜5分の範囲が選択される。更に超迅
速処理の場合には、20〜50℃で10〜60秒、好ま
しくは30〜45℃で15〜40秒である。更に、本発
明の感光材料は、上記水洗に代り、直接安定液によって
処理することもできる。このような安定化処理において
は、特開昭57−8543号、同58−14834号、
同60−220345号に記載の公知の方法はすべて用
いることができる。
【0065】又、前記水洗処理に続いて、更に安定化処
理する場合もあり、その例として、撮影用カラー感光材
料の最終浴として使用される、ホルマリンと界面活性剤
を含有する安定浴を挙げることができる。この安定浴に
も各種キレート剤や防黴剤を加えることもできる。
【0066】上記水洗及び/又は安定液の補充に伴うオ
ーバーフロー液は脱銀工程等他の工程において再利用す
ることもできる。本発明のハロゲン化銀カラー感光材料
には処理の簡略化及び迅速化の目的で発色現像主薬を内
蔵しても良い。内蔵するためには、発色現像主薬の各種
プレカーサーを用いるのが好ましい。例えば米国特許第
3,342,597号記載のインドアニリン系化合物、
同第3,342,599号、リサーチ・ディスクロージ
ャー14,850号及び同,15,159号記載のシッ
フ塩基型化合物、同13,924号記載のアルドール化
合物、米国特許第3,719,492号記載の金属錯
体、特開昭53−135628号記載のウレタン系化合
物を挙げることができる。
【0067】本発明のハロゲン化銀カラー感光材料は、
必要に応じて、発色現象を促進する目的で、各種の1−
フェニル−3−ピラゾリドン類を内蔵しても良い。典型
的な化合物は特開昭56−64339号、同57−14
4547号、および同58−115438号等に記載さ
れている。
【0068】本発明における各種処理液は10℃〜50
℃において使用される。通常は33℃〜38℃の温度が
標準的であるが、より高温にして処理を促進し処理時間
を短縮したり、逆により低温にして画質の向上や処理液
の安定性の改良を達成することができる。また、感光材
料の節銀のため西独特許第2,226,770号または
米国特許第3,674,499号に記載のコバルト補力
もしくは過酸化水素補力を用いた処理を行ってもよい。
【0069】本発明のカラープリント用感光材料に適用
されるハロゲン化銀乳剤以外の素材(添加剤など)およ
び写真構成層としては、下記の特許公報、特に欧州特許
EP0,355,660A2号(特開平2−13954
4号)に記載されているものが好ましく用いられる。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】
【表3】
【0073】
【表4】 また、シアンカプラーとして、特開平2−33144号
に記載のジフェニルイミダゾール系シアンカプラーの他
に、欧州特許EP0,333,185A2号に記載の3
−ヒドロキシピリジン系シアンカプラー(なかでも具体
例として列挙されたカプラー(42)の4当量カプラー
に塩素離脱基をもたせて2当量化したものや、カプラー
(6)や(9)が特に好ましい)や特開昭64−322
60号に記載された環状活性メチレン系シアンカプラー
(なかでも具体例として列挙されたカプラー例3、8、
34が特に好ましい。
【0074】
【実施例】
(実施例1)ポリエチレンで両面ラミネートした紙支持
体表面にコロナ放電処理を施した後、ドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウムを含むゼラチン下塗り層を設け、
更に種々の写真構成層を塗布して以下に示す層構成の多
層カラー印画紙〔試料1〕を作製した。塗布液は下記の
ようにして調製した。
【0075】第一層塗布液調製 イエローカプラー(ExY)19.1gおよび色像安定
剤(Cpd−1)4.4g及び色像安定剤(Cpd−
7)0.7gに酢酸エチル27.2ccおよび溶媒(S
olv−3)および(Solv−7)それぞれ4.1g
を加え溶解し、この溶液を10%ドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム8ccを含む10%ゼラチン水溶液1
85ccに乳化分散させて乳化分散物Aを調製した。一
方、塩臭化銀乳剤A(立方体、平均粒子サイズ0.88
μmの大サイズ乳剤Aと0.70μmの小サイズ乳剤A
との3:7混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変動
係数はそれぞれ0.08と0.10、各サイズ乳剤とも
臭化銀0.3モル%を粒子表面の一部に局在含有)が調
製された。この乳剤には下記に示す青感性増感色素A、
Bが銀1モル当たり大サイズ乳剤Aに対しては、それぞ
れ2.0×10-4モル、また小サイズ乳剤Aに対して
は、それぞれ2.5×10-4モル添加されている。ま
た、この乳剤の化学熟成は硫黄増感剤と金増感剤が添加
して行われた。前記の乳化分散物Aとこの塩臭化銀乳剤
Aとを混合溶解し、以下に示す組成となるように第一層
塗布液を調製した。
【0076】第二層から第七層用の塗布液も第一層塗布
液と同様の方法で調製した。各層のゼラチン硬化剤とし
ては、1−オキシ−3,5−ジクロロ−s−トリアジン
ナトリウム塩を用いた。
【0077】また、各層にCpd−10とCpd−11
をそれぞれ全量が25.0mg/m2 と50.0mg/
2 となるように添加した。各感光性乳剤層の塩臭化銀
乳剤には下記の分光増感色素をそれぞれ用いた。
【0078】
【化1】
【0079】
【化2】
【0080】
【化3】
【0081】
【化4】
【0082】また青感性乳剤層、緑感性乳剤層、赤感性
乳剤層に対し、1−(5−メチルウレイドフェニル)−
5−メルカプトテトラゾールをそれぞれハロゲン化銀1
モル当たり8.5×10-5モル、7.7×10-4モル、
2.5×10-4モル添加した。
【0083】また、青感性乳剤層と緑感性乳剤層に対
し、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−
テトラザインデンをそれぞれハロゲン化銀1モル当た
り、1×10-4モルと2×10-4モル添加した。
【0084】また、イラジエーション防止のために乳剤
層に下記の染料(カッコ内は塗布量を表す)を添加し
た。
【0085】
【化5】
【0086】
【化6】
【0087】(層構成)以下に各層の組成を示す。数字
は塗布量(g/m2 )を表す。ハロゲン化銀乳剤は銀換
算塗布量を表す。 支持体 ポリエチレンラミネート紙 〔第一層側のポリエチレンに白色顔料(TiO2 )と青
味染料(群青)を含む〕 第一層(青感性乳剤層) 前記の塩臭化銀乳剤A 0.30 ゼラチン 1.86 イエローカプラー(BxY) 0.82 色像安定剤(Cpd−1) 0.19 溶媒(Solv−3) 0.18 溶媒(Solv−7) 0.18 色像安定剤(Cpd−7) 0.06 第二層(混色防止層) ゼラチン 0.99 混色防止剤(Cpd−5) 0.08 溶媒(Solv−1) 0.16 溶媒(Solv−4) 0.08 第三層(緑感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.55μmの大サイズ乳剤Bと、 0.39μmの小サイズ乳剤Bとの1:3混合物(Agモル比)。粒子サイ ズ分布の変動係数はそれぞれ0.10と0.08、各サイズ乳剤ともAgB r 0.8モル%を粒子表面の一部に局在含有させた) 0.12 ゼラチン 1.24 マゼンタカプラー(ExM) 0.23 色像安定剤(Cpd−2) 0.03 色像安定剤(Cpd−3) 0.16 色像安定剤(Cpd−4) 0.02 色像安定剤(Cpd−9) 0.02 溶媒(Solv−2) 0.40 第四層(紫外線吸収層) ゼラチン 1.58 紫外線吸収剤(UV−1) 0.47 混色防止剤(Cpd−5) 0.05 溶媒(Solv−5) 0.24 第五層(赤感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.58μmの大サイズ乳剤Cと、 0.45μmの小サイズ乳剤Cとの1:4混合物(Agモル比)。粒子サイ ズ分布の変動係数は0.09と0.11、各サイズ乳剤ともAgBr 0. 6モル%を粒子表面の一部に局在含有させた) 0.23 ゼラチン 1.34 シアンカプラー(ExC) 0.32 色像安定剤(Cpd−2) 0.03 色像安定剤(Cpd−4) 0.02 色像安定剤(Cpd−6) 0.18 色像安定剤(Cpd−7) 0.40 色像安定剤(Cpd−8) 0.05 溶媒(Solv−6) 0.14 第六層(紫外線吸収層) ゼラチン 0.53 紫外線吸収剤(UV−1) 0.16 混色防止剤(Cpd−5) 0.02 溶媒(Solv−5) 0.08 第七層(保護層) ゼラチン 1.33 ポリビニルアルコールのアクリル変性共重合体 0.17 (変性度17%) 流動パラフィン 0.03
【0088】
【化7】
【0089】
【化8】
【0090】
【化9】
【0091】
【化10】
【0092】
【化11】
【0093】
【化12】
【0094】
【化13】
【0095】
【化14】
【0096】
【化15】
【0097】また、〔試料1〕の各乳剤層のハロゲン化
銀乳剤A、B、Cの代わりに、該乳剤とは臭化銀平均含
有率70%の塩臭化銀であることだけが異なるハロゲン
化銀乳剤A′、B′、C′をそれぞれ用いた〔比較試
料〕を作製した。
【0098】次に、特願平1−293650号の実施例
(第7頁〜第22頁)に記載されている方法に従い、撮
影時情報記録可能なカラーネガフィルム(塗設されてい
る感光性層、非感光性層、層構成などはフジカラースー
パーHG400と同様)を用いて多様な撮影条件で様々
な被写体を撮影し、富士指定処理CN−16現像を施し
た後、撮影時に記録された情報に基づいて露光条件を自
動補正して上記カラー印画紙〔試料1〕および〔比較試
料〕に焼き付けた。
【0099】比較として、撮影時情報を一切無視しネガ
フィルム画像情報だけから露光条件を設定した以外は上
記と同様の焼き付け露光も行った。以下図面を参照し
て、ネガフィルムに記録された撮影時情報をカラー写真
焼き付け装置(プリンタ)で検出し、撮影時の光源光質
を推定するアルゴリズムを用いて焼き付け条件を自動補
正する方法について、詳細に説明する。第3図に示すよ
うに、ネガフィルム20を焼付部に搬送するネガキャリ
ア12の下方には、ミラーボックス18およびハロゲン
ランプを備えたランプハウス10が配置されている。ミ
ラーボックス18とランプハウス10との間には、調光
フィルタ60が配置されている。調光フィルタ60は、
周知のようにY(イエロー)フィルタ、M(マゼンタ)
フィルタ及びC(シアン)フィルタの3つの色フィルタ
で構成されている。
【0100】ネガキャリア12の上方には、レンズ2
2、ブラックシャッタ24およびカラーペーパー26が
順に配置されており、ランプハウス10から照射されて
調光フィルタ60、ミラーボックス18およびネガフィ
ルム20を透過した光線がレンズ22によってカラーペ
ーパー26上に結像するように構成されている。
【0101】上記の結像光学系の光軸に対して傾斜した
方向でかつネガフィルム20の画像濃度を測光可能な位
置に、ネガ画像を多数個に分割して測光する2次元イメ
ージセンサ30が配置されている。
【0102】ネガフィルム20には、第4図に示すよう
に、ストロボ使用有を示す情報34、LV値を示す情報
35が記録されると共に、写真撮影月日、時刻を示す撮
影時情報36が焼付けられている。ストロボ使用有を示
す情報34は、ストロボを使用したときにマーク等によ
って記録され、LV値を示す情報35は撮影時のLV値
がバーコードで記録される。また、撮影時情報36とし
ては、写真撮影月日(年を加えてもよい)および撮影時
刻が使用され、この撮影時情報はカメラの日付、時刻写
し込み機構を利用して写真撮影時に焼付けられる。
【0103】第4図では情報を数字、バーコード、マー
クで記録したが、全部の情報を数字、バーコードまたは
マークのいずれか一種で記録してもよく、また発光ダイ
オード等で表示される光学マークを用いてもよい。さら
にまた、フィルム上へ情報を記録する位置は第4図の位
置に限定されることはなく、例えば、フィルム画像コマ
間、一方のパーフオレーションをなくしこの部分に情報
記録部を設けて、この情報記録部へ記録してもよい。
【0104】ネガキャリア12の上流側で、フィルムに
記録された情報の読取り可能な位置には、ストロボ使用
有を示す情報34およびLV値情報35を光学的に読取
る第1のセンサ14と、撮影時情報36を光学的に読取
る第2のセンサ16とが配置されている。第1のセンサ
14、第2のセンサ16および2次元イメージセンサ3
0はマイクロコンピュータで構成された制御回路28に
接続されている。制御回路28には、データ等を入力す
るためのキーボード32が接続されている。また、制御
回路28は、調光フィルタ60を制御するように接続さ
れている。
【0105】次に、本実施例の、マイクロコンピュータ
による焼付制御ルーチンについて説明する。第1図は本
実施例の焼付処理ルーチンを示すもので、ステップ10
0において第1のセンサ14、第2のセンサおよび2次
元イメージセンサ30によって検出された情報を読み込
む。ステップ102においてストロボの使用有を示す情
報34に基づいてストロボの使用があったか否かを判断
し、ストロボ使用有のときはステップ106へ進み、ス
トロボ使用無のときはステップ104で被写体照明光の
色温度の推定、すなわち光質の推定を行った後、ステッ
プ104へ進む。なお、色温度の推定ルーチンの詳細に
ついては後述する。ステップ106では推定された光質
に応じてカラーコレクション値Cj、定数Kj等を演算
し、ステップ108において例えば下記(1)式に基づ
いて露光コントロール値Ejを演算する。そして、ステ
ップ110において露光コントロール値Ejに基づいて
調光フィルタ60を制御することによって焼付を行う。
【0106】 logEj=Sj{Cj(dj−dwj)+dwj}+Kj…(1) ただし、 dj=Dj−NDj…(2)
【0107】
【式1】
【0108】であり、 j:R、G、Bのいずれかを表す1〜3のいずれかの数 Dj:個々のフィルム画像コマの画像濃度(例えば、全
画面平均濃度) NDj:標準ネガフィルム又は多数のフィルムコマの平
均画像濃度(例えば、平均全画面濃度) Sj:スロープコントロール値 Cj:カラーコレクション値 Kj:プリンタ、フィルム、印画紙特性に依存する定数 Ej:焼付光量に対応する露光コントロール値である。
【0109】また、上記ステップ106の光質に応じた
カラーコレクション値Cj、定数Kj、スロープコント
ロール値Sj等は次のように変更される。 ストロボ光の場合 相反則不軌特性の変化を補正するためにスロープコ
ントロール値Sjを変更する。 色温度の変化による
感度バランスを補正するためにカラーコレクション値C
j、定数Kjを変更する。 シーンの相違を補正する
ために、平均画像濃度NDjを変更する。
【0110】低色温度光、蛍光灯光 色温度の変化による感度バランスを補正するために
カラーコレクション値Cj、定数Kjを変更する。
シーンの相違を補正するために、平均画像濃度NDjを
変更する。
【0111】また、推定された色温度に基づいて被写体
照明光の色温度の変化によって色味が変化する画像濃度
のカラーコレクション値Cjを設定する。このカラーコ
レクション値Cjは、推定された色温度が所定値以下の
とき、すなわち被写体が低色温度光(例えば、夕日、タ
ングステン光等)で照明されているときには、カラーコ
レクション値Cjによる補正が弱くまたは無補正になる
ような値に設定される。すなわち、ロワードコレクショ
ンで焼付けられるように設定される。例えば、カラーコ
レクション値Cj≒0.5とすると、カラーフェリアの
補正は実行されるが光源色補正がされなくなり、タング
ステン光は強いYR味となって色再現され推定された色
温度に基づいて被写体照明光の色温度の変化によって色
味が変化する画像濃度のカラーコレクション値Cjを設
定する。このカラーコレクション値Cjは、推定された
色温度が所定値以下のとき、すなわち被写体が低色温度
光(例えば、夕日、タングステン光等)で照明されてい
るときには、カラーコレクション値Cjによる補正が弱
くまたは無補正になるような値に設定される。すなわ
ち、ロワードコレクションで焼付けられるように設定さ
れる。例えば、カラーコレクション値Cj≒0.5とす
ると、カラーフェリアの補正は実行されるが光源色補正
がされなくなり、タングステン光は強いYR味となって
色再現される。また弱いハイコレクションの場合、例え
ばカラーコレクション値Cj=1.3のときには、カラ
ーフェリア補正が行われず光源色補正のみが行われるよ
うになり、被写体照明光がタングステン光の場合にはタ
ングステン色が残存することになる。以上のようにカラ
ーコレクション値による補正を弱くまたは無補正するこ
とにより、被写体照明光の色がプリントに反映され、作
画意図に応じたプリントを作成することができる。推定
された色温度が高色温度光(例えば、曇天、日陰等)の
ときには補正が強くなるように設定される。例えば、カ
ラーコレクション値Cjを2.0に設定すると、上記と
同様に光源補正のみが行われタングステン光は昼光色に
プリントされる。
【0112】なお、このとき、被写体照明光の色温度に
よって色味が変化しない画像濃度(第2図の斜線部以外
の画像濃度)のカラーコレクションCjはステップ10
4と同様の値に設定される。
【0113】第5図においてベクトルAは、カラーコレ
クション値Cjを小さく(例えば0.5)したときの被
写体照明光の色味を含む画像濃度が露光コントロール値
に寄与する度合を示すものであり、ベクトルA′はカラ
ーコレクション値が1より少し大きい(例えば、1.
3)ときの画像濃度の露光コントロール値への寄与の大
きさを示すものであり、ベクトルA″はカラーコレクシ
ョン値が大きい(例えば、2.0)のときの画像濃度の
露光コントロール値への寄与の大きさを示すものであ
る。図から理解されるようにカラーコレクション値が大
きくなるにしたがって画像濃度が平均画像濃度abに近
くなるように補正される。
【0114】以上のように、被写体照明光、すなわち撮
影光の光質に応じて平均画像濃度NDj、スロープコン
トロール値Sj、カラーコレクション値Cjの少なくと
も1つの以上の条件を定めておき、光質に応じて選択し
て焼付露光量を演算する。
【0115】次に、色温度推定方法について説明する。
まず、第6図および第7図を参照して第1の推定方法を
説明する。この場合には、フィルムの被写体撮影画面に
対応する画面外の位置に被写体露光量と同量または被写
体露光量に対して一定比率の露光量で被写体照明光を露
光して光源色情報としておく。第7図は、画面外の被写
体照明光による露光量濃度(光源色濃度)LDjと平均
画像濃度NDjとの差と画像濃度jとの関係を示すもの
である。第7図から理解されるように、色差LDj−N
Djと色jとの関係は、被写体照明光の色温度が低いと
きには傾きが正の直線Bになり、色温度が高いときには
傾きが負の直線Dになり、標準色温度のときにはj軸と
平行な直線Cになる。また、被写体照明光が蛍光灯光の
場合には上に凸の曲線Aになる。したがって、第6図に
示す色温度推定ルーチンでは、ステップ120で光源色
濃度LDj、平均画像濃度NDj、画像濃度jを取込
み、ステップ122において取り込んだデータに基づい
て取り込んだデータが直線B〜Cを示すか曲線Aを示す
か演算によって判定する。次のステップ124では、判
定結果が直線を示すか否かを判断し、直線でない場合、
すなわち曲線の場合にはステップ126において光質が
蛍光灯光であると判断してRAMの所定エリアに記憶す
る。
【0116】ステップ124で直線と判断されたときに
は、ステップ128およびステップ132で傾きが正か
負かまたは0かを判定し、傾きが正の場合はステップ1
30で低色温度光(例えば、色温度が4500°K以下
の光)と判断し、傾きが負の場合はステップ136にお
いて高色温度光(例えば、色温度6000°Kの光)と
判断し、傾きが0の場合にはステップ134において標
準光(例えば、色温度が4500〜6000°Kの光)
と判断して各々RAMの所定エリアに記憶する。
【0117】第2の色温度推定方法は、画像平均濃度
R、G、Bを用いる方法である。第8図に示すように、
色差R−Gを横軸、色差G−Bを縦軸とすると、第1象
限に存在する領域Pは低色温度光の色差の存在領域であ
り、第3象限に存在する領域Qは高色温度光の色差の存
在領域である。従って、平均画像濃度の差G−B、R−
Gが領域P、Qのいずれに属するかを判断すれば、被写
体照明光の色温度が高いか低いか、すなわち被写体照明
光の光質を判断することができる。
【0118】次に色温度推定の第3の方法について説明
する。この方法は、撮影時情報、すなわち撮影月日、時
刻を用いるものである。この方法を利用する場合には、
プリンタにプリンタが設置されている地域の各月日にお
ける日の出時刻SQ、日の入り時刻SI、太陽が高くな
るまでの時間Xを季節に応じて設定する。この時間X
は、例えば、夏期の場合1、冬季の場合3、地域が南部
の場合1、北部の場合3に設定される。第9図を参照し
て色温度推定ルーチンを説明する。ステップ140にお
いて撮影時情報36を取込むことによって、撮影月日、
撮影時刻Tを取込み、ステップ142において撮影月日
に対応する日の出時刻SQ、日の入り時刻SI及び時間
Xを取り込む。ステップ144では、撮影時刻Tと日の
出から時間X経過した時刻SQ+Xとを比較し、ステッ
プ146において撮影時刻Tの日の入りよりX時間前の
時刻SI−Xとを比較する。SQ+X≦T≦SI−Xの
ときは被写体照明光が昼光であると判断し、ステップ1
48で昼光である旨をRAMに記憶し、ステップ150
において上記で説明した色温度推定方法等を用いて色温
度を推定する。
【0119】T<SQ+Xのときは、ステップ152お
よびステップ154において撮影時刻Tと、日の出1時
間前の時刻SQ−1.0、日の出より0.5時間前の時
刻SQ−0.5とを比較する。T<SQ−1.0のとき
は夜間と判断してステップ150へ進む。また、SQ−
1.0≦T<SQ−0.5のときは、日の出前30分か
ら1時間前であるためステップ158で色温度が高い、
すなわち被写体照明光が高色温度光であると判断する。
またSQ+X<T≦SQ−0.5のときは日の出30分
前から太陽が高くなるまでの時間であるためステップ1
56において色温度が低い、すなわち被写体照明光が低
色温度光であると判断する。
【0120】T>SI−Xのときは上記と同様に日の入
りから0.5時間経過した時刻SI+0.5と日の入り
から1時間経過した時刻SI+1.0と撮影時刻Tとを
各々比較する。そして、撮影時刻Tが日の入りから1.
0時間を越えて経過していれば夜間と判断してステップ
150へ進み、日の入り後0.5時間から1時間経過す
るまでの時刻では色温度が高い(高色温度光)と判断し
ステップ166へ進み、SI−X<T≦SI+0.5の
ときは色温度が低い(低色温度光)と判断してステップ
164へ進み、各々の色温度をRAMに記憶する。
【0121】次に色温度推定の第4の方法について説明
する。この方法は、LV値(EV値)、すなわち撮影時
の光量値を用いるもので、通常、低色温度光は明るくな
く、LV値が小さいことを利用してイエローのバックと
低色温度光とを区別するものである。ステップ170で
LV値が所定値以上か否かを判断し、LV値が所定値以
上のときには色温度が高い(高色温度光)と判断してス
テップ172においてRAMに記憶する。また、LV値
が所定値未満のときには、上記で説明した他の方法で色
温度を推定する。
【0122】次に色温度(光質)推定の第5の方法を第
11図に基づいて説明する。ステップ180でLV値が
所定値(例えば、4)未満か否か判断し、LV値が所定
値以下のときはステップ182で画像特徴量、例えば、
G濃度を演算する。次のステップ184ではG濃度から
G味か否かを判断し、G味のときは蛍光灯光と判断して
RAMに記憶する。一方、LV値が所定値以上のとき、
G味でないときはステップ186において上記で説明し
た他の方法で色温度を推定する。
【0123】上記の第2の方法と第4の方法とを組み合
わせるかまたは第2、第3および第4の方法を組み合わ
せることによってタングステン光または蛍光灯光か否か
を精度よく推定してもよい。
【0124】なお、上記ではストロボ使用有を示す情
報、撮影時情報等をフィルムに記録する例について説明
したが、フィルムに連結した磁気記録部又はフィルムに
磁気カード、ICカード、IC等の記憶手段を付随させ
てこの記憶手段に記憶するようにしてもよい。
【0125】露光の終了した〔試料1〕、〔比較試料〕
は、ペーパー処理機を用いて、下記処理工程および処理
液組成の液を使用し、カラー現像のタンク容量の2倍補
充するまで連続処理(ランニングテスト)を実施した。
【0126】 処理工程 温 度 時 間 補充液* タンク容量 カラー現像 35℃ 45秒 161ml 17リットル 漂白定着 30〜35℃ 45秒 215ml 17リットル リンス 30〜35℃ 20秒 − 10リットル リンス 30〜35℃ 20秒 − 10リットル リンス 30〜35℃ 20秒 350ml 10リットル 乾 燥 70〜80℃ 60秒 *補充量は感光材料1m2 あたり (リンス→への3タンク向流方式とした。) 各処理液の組成は以下の通りである。 カラー現像液 タンク液 補充液 水 800ml 800ml エチレンジアミン−N,N,N,N− テトラメチレンホスホン酸 1.5g 2.0g 臭化カリウム 0.015g − トリエタノールアミン 8.0g 12.0g 塩化ナトリウム 1.4g − 炭酸カリウム 25g 25g N−エチル N−(β−メタンスルホン アミドエチル)−3−メチル−4− アミノアニリン硫酸塩 5.0g 7.0g N,N−ビス(カルボキシメチル) ヒドラジン 4.0g 5.0g N,N−ジ(スルホエチル)ヒドロキシ ルアミン・1Na 4.0g 5.0g 蛍光増白剤(WHITEX 4B, 住友化学製) 1.0g 2.0g 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃) 10.05 10.45 漂白定着液(タンク液と補充液は同じ) 水 400ml チオ硫酸アンモニウム(700g/リットル) 100ml 亜硫酸ナトリウム 17g エチレンジアミン四酢酸鉄(III)アンモニウム(二水塩) 55g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 5g 臭化アンモニウム 40g 水を加えて 1000ml pH(25℃) 6.0 リンス液(タンク液と補充液は同じ) イオン交換水(カルシウム、マグネシウムは各々3pp
m以下) 得られたカラープリントを色再現、濃度再現の観点から
官能評価し、ランクA、ランクBに分類した。評価基準
は以下の通りである。
【0127】ランクA:色味、濃度ともに自然に感じら
れる。 ランクB:色味がグリーンやブルーに偏っていたり、人
物の顔の濃度が薄すぎたりしていて、焼き直しが必要で
ある。 各試料と露光の組み合わせにおいて、プリントの得率を
次のように定義してそれぞれ求めた。
【0128】 (得率)=(ランクAの数)/(全プリント数)×100 (単位:%) 結果を以下に記載の表Aに示す。
【0129】
【表5】
【0130】上記結果より、本発明の顕著な効果を知る
ことができる。撮影時諸情報を用いずに焼き付け露光を
行った場合、得率は塩臭化銀カラー印画紙〔比較試料〕
で88%でしかなく、高塩化銀カラー印画紙〔試料1〕
を用いても得率の上昇は僅かである。また塩臭化銀カラ
ー印画紙〔比較試料〕を用いた場合、撮影時情報により
補正を施した露光を行っても得率は余り向上しない。高
塩化銀カラー印画紙と、撮影時情報により補正を施した
露光を組み合わせることにより、得率が顕著に上昇して
おり、本発明の効果は明らかである。 (実施例2)実施例1の試料1と以下の部分のみを変更
した試料2−1から2−4を作成した。
【0131】以下にゼラチンの塗布量(g/m2 )を示
す。 試料2−1 試料2−2 試料2−3 試料2−4 第1層 1.07 0.70 0.70 0.70 第2層 1.25 0.60 0.60 0.60 第3層 1.22 0.71 0.71 0.71+ポリマーA(0.15) 第4層 1.42 0.52 0.52 0.52 第5層 0.91 0.81 0.81 0.81+ポリマーB(0.15) 第6層 0.48 0.48 0.40 0.48 第7層 1.12 1.12 0.82 1.12 ポリマーA…ポリアクリルアミド(分子量約10万) ポリマーB…ポリアクリル酸(分子量約20万) 実施例1と同様に評価したプリントの得率の結果を表B
に示す。
【0132】
【表6】
【0133】露光の終了した試料2−1から2−4およ
び実施例1の試料1を(図12)でしめす処理装置で処
理を行った。第12図は、本発明の感光材料処理装置の
構成例を模式的に示す断面正面図である。感光材料処理
装置1は、現像槽2、定着槽(又は漂白・定着槽)3及
び水洗槽(又は安定化槽)4a〜4e、更に乾燥部11
がこの順に併設され、これら各処理槽の内部及び外部
に、感光材料Sを所定経路で搬送するたるの搬送手段5
が設置された構成となっている。
【0134】現像槽2内には現像機能を有する処理液と
しての現像液20が、定着槽3内には定着機能を有する
処理液としての定着液(又は漂白・定着液)30が、水
洗槽4a〜4e内にはそれぞれ洗浄機能を有する処理液
としての水洗水(又は安定化液)40a〜40eが、そ
れぞれ所定の液面レベルまで満たされている。
【0135】搬送手段5は、以下にそれぞれ説明する搬
入側の搬送ローラ511、搬出側の搬送ローラ512、
全没状の搬送ローラ51、ガイド53、反転ガイド54
等で構成されている。
【0136】搬送ローラ511及び512は、いずれも
各処理槽2、3、4(4a〜4e)内の各処理液20、
30、40a〜40eの液面上に配設された各一対のロ
ーラとして構成されている。
【0137】搬送ローラ51は、搬送ローラ511及び
512と協力して感光材料Sを各処理槽2、3、4内に
おいてU字状(1ターン)に搬送するように、各処理液
20、30、40a〜40e内に対をなすように配設さ
れている。
【0138】また、搬送ローラ51相互の間には感光材
料Sを搬送経路の下流側にあるローラへ適正に誘導する
ためのガイド53が設置されている。更に、各処理槽
2、3、4a〜4eの底部には、感光材料Sを搬送経路
に沿って反転させるための反転ガイド54が配設されて
いる。この反転ガイド54は円弧状の湾曲面を有し、こ
の湾曲面に沿って感光材料の進行方向を約180°転換
するように構成されている。尚、搬送ローラ511、5
12および51は、処理液に対する耐薬品性を有する材
料として、例えば塩化ビニル、フェノール樹脂、ナイロ
ン等のプラスチック、もしくは金属等で構成され、これ
らの全部又は一部が回転駆動されて感光材料を挟持、搬
送するようになっている。この場合の各ローラ51、5
11、512の回転駆動は、モータ、ギア等で構成され
る所定の駆動系(図示せず)により行われる。
【0139】水洗槽と乾燥部との境界壁622に形成さ
れた搬出口66を通って水洗槽4eから乾燥部11へ搬
出された感光材料Sは、乾燥部11内に設置された対を
形成する搬送ローラ56、次いで千鳥状の搬送ローラ5
7により、搬出口67へと搬送され、熱風送付機110
からスリット111を通じて乾燥部11へ送付された熱
風により乾燥される。
【0140】一方、現像槽2の上部には、現像槽2の上
部空間(遮蔽を要する空間)6aを囲むカバー(藍)6
1が、水洗槽4a〜4eの上部には、水洗槽4a〜4e
の上部空間6bを囲むカバー(藍)62がそれぞれ設置
されている。また、定着槽の上部にもカバーを設置して
もよい。
【0141】これらのカバーの図中左右の側壁部は、各
槽2、4の左右の側壁の頂部に接合され、空間6a、6
bをそれぞれ外気に対して実質的に密閉するように構成
されている。
【0142】カバーの形状は特に限定的ではない。第1
2図に示す如く側壁の上端に板状の屋根を設けたもので
あってもよく、更に、液だれ等の防止のために特開平2
−162347号記載の如く逆V字状又はアーチ状の屋
根を設けたものでもよい。
【0143】カバー61および62の図中左側の側壁6
11および621には、感光材料Sを各処理槽内へ搬入
するための搬入口65が、また右側の側壁612および
622には感光材料Sを各処理槽から搬出するための搬
出口66が形成され、またこの搬入口65および搬出口
66には、後述の如き該口を開閉し得るシャッター手段
7(または8、9)が設置されていることが好ましい。
【0144】該処理装置には、該密閉空間内に気体を供
給するための気体生成装置10が設置されている。該気
体生成装置10において生成した気体が供給路101及
び102を通じてそれぞれ空間6a及び6bへ導入され
る。
【0145】該処理装置には、空間6a又は6b内の酸
素量を検知する酸素センサーを別に設置して、該検知量
に連動させて、気体生成装置を作動させ、それぞれ供給
路101又は102に気体を供給して制御してもよい。
【0146】各処理条件を以下に示す。 処理工程 温 度 時 間 補充液* タンク容量 カラー現像 38.5℃ 45秒 73ml 15.0リットル 漂白定着 39℃ 20秒 60ml 6.0リットル リンス 41℃ 7秒 − 2.0リットル リンス 41℃ 7秒 − 2.0リットル リンス 41℃ 7秒 − 2.0リットル リンス 41℃ 7秒 − 2.0リットル リンス 41℃ 7秒 110ml 2.0リットル 乾 燥 75〜90℃ 15秒 *補充量は感光材料1m2 あたりの量で表す。
【0147】また、リンス→への5タンク向流方式
とした。各処理液の組成は以下の通りである。 カラー現像液 タンク液 補充液 水 700ml 700ml トリイソプロピルナフタレン(β) 0.1g 0.1g スルホン酸ナトリウム エチレンジアミン4酢酸塩 3.0g 3.0g 1,2−ジヒドロキシベンゼン−4,6− 0.5g 0.5g ジスルホン酸2ナトリウム塩 トリエタノールアミン 12.0g 12.0g 塩化カリウム 6.5g − 臭化カリウム 0.03g − 炭酸カリウム 27.0g 27.0g 蛍光増白剤(ユビテックスCKチバガイギー社製)1.0g 3.0g 亜硫酸ナトリウム 0.1g 0.1g ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナート 10.0g 13.0g エチル)ヒドロキシルアミン N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミド 5.0g 11.5g エチル)−3−メチル−4−アミノアニリン 硫酸塩 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃) 10.00 11.00 漂白定着液 タンク液 補充液 水 400ml 400ml チオ硫酸アンモニウム(70%) 100ml 250ml 亜硫酸アンモニウム 40g 100g エチレンジアミン四酢酸鉄(III)アンモニウム・ 2水塩 73g 183g エチレンジアミン四酢酸 3.4g 8.5g 臭化アンモニウム 20g 50g 硝酸(67%) 9.6g 24g 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃) 5.80 5.10 リンス液(タンク液と補充液は同じ) イオン交換水(カルシウム、マグネシウムは各々3pp
m以下) 補充量がタンクの容量の2倍になるまで連続処理を行っ
た。
【0148】表Bより本発明の効果が迅速処理系でも大
きいことがわかる。さらに、リンスから処理液を取り
出し、その液を逆浸透膜で処理を行い、逆浸透膜を透過
した液をリンスに、透過しなかった液をリンスに戻
した装置を用い〔(図12)に示す〕処理を行い、試料
2−1から2−4を実施例1と同様に評価したが、この
系でも本発明の効果が大きいことがわかった。
【0149】尚逆浸透膜は、ダイセル化学工業製スパイ
ラル型ROモジュールエレメントDRA−80(有効膜
面積1.1m2 、ポリサルホン系複合膜)を使用し、こ
れを同社製プラスチック耐圧ベッセルPV−0321型
に装填した。逆浸透膜には7kg/cm2 の送液圧力を
かけた。 (実施例3)試料2−1と2−2について、実施例の処
理過程のうちの、現像処方のN−エチル−N−(β−メ
タンスルホンアミドエチル)−3−メチル−4−アミノ
アニリン硫酸塩の代わりに以下の化合物を用いた。使用
量は実施例2と同モルになるように添加した。各処理過
程3−1から3−5に使用化合物を示す。
【0150】 処理過程 化合物 3−1 D−5 3−2 D−13 3−3 D−14 3−4 D−17 3−5 D−19 現像時間は現像槽の搬送長を変更することで、20秒に
設定した。
【0151】実施例2と同じテストを行った。結果を表
C、表Dに示す。
【0152】
【表7】
【0153】
【表8】
【0154】表C、Dより超迅速処理でも本発明の効果
が大きいことがわかる。 実施例4 試料2−1、2−2を以下の処理過程を用いて処理を行
った。
【0155】処理温度、時間および補充量を以下にあげ
る。 処理工程 温 度 時 間 補充液* タンク容量 カラー現像 38.5℃ 15秒 35ml 5.0リットル 漂白定着 39℃ 15秒 60ml 5.0リットル リンス 41℃ 7秒 − 2.0リットル リンス 41℃ 7秒 − 2.0リットル リンス 41℃ 7秒 − 2.0リットル リンス 41℃ 7秒 − 2.0リットル リンス 41℃ 7秒 60ml 2.0リットル 乾 燥 75〜90℃ 15秒 *補充量は感光材料1m2 あたりの量で表す。
【0156】また、リンス→への5タンク向流方式
とした。さらに、リンスから処理液を取り出し、その
液を逆浸透膜で処理を行い、逆浸透膜を透過した液をリ
ンスに、透過しなかった液をリンスに戻した。使用
した逆浸透膜および使用形態は、実施例2と同じとし
た。
【0157】処理液の組成は、現像液以外は実施例2と
同じにした。現像液については、以下のものを用いた。 カラー現像液 タンク液 補充液 水 800ml 800ml トリエタノールアミン 5.8g 14.5g 蛍光増白剤(ユビテックス 0.7g 1.7g CKチバガイギー社製) エチレンジアミン4酢酸 1.5g 3.75g 1,2−ジヒドロキシベンゼン−4,6− 0.25g 0.63g ジスルホン酸2ナトリウム塩 ジエチレントリアミン5酢酸 0.61g − N,N,N−トリスメチレン 炭酸カリウム 30.0g 39.0g 炭酸水素ナトリウム 5.3g − 塩化カリウム 10.0g − 臭化カリウム 0.02g − ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナート 7.4g 18.5g エチル)ヒドロキシルアミン 亜硫酸ナトリウム 0.08g 0.2g 4−アミノ−N−エチル−N−(4−ヒドロ 13.1g 33.0g キシブチル)−3−メチルアニリンジパラ トルエンスルホン酸塩 水酸化カリウム − 5.3g 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃) 10.05 11.60 上記現像液を用いた処理を処理4−1とする。更に上記
組成において4−アミノ−N−エチル−N−(4−ヒド
ロキシブチル)−3−メチルアニリン ジパラトルエン
スルホン酸塩を同当量の4−アミノ−N−エチル−N−
(3−ヒドロキシプロピル)−3−メチルアニリン ジ
パラトルエンスルホン酸塩とする以外同じ処理過程を処
理4−2とする。実施例2と同じ評価を行った結果を表
Eに示す。
【0158】
【表9】
【0159】連続処理中に現像液の廃液がなかった。表
Eより超迅速でしかも無排出の処理においても、本発明
の効果が大きいことがわかる。
【0160】
【発明の効果】本発明により、カラーネガフィルムの画
像をカラー印画像にプリントする場合に、現像作業にお
ける得率を著しく高めることが可能になり、色再現、濃
度再現が良好なカラープリントを効率的に得ることが可
能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の焼付処理ルーチンを示す流れ
図、
【図2】被写体照明光の色温度の変動によって生ずる色
再現の偏色方向を示す線図、
【図3】本発明が適用可能なカラー自動焼付装置の概略
図、
【図4】作画情報、撮影時情報等を記憶したフィルムの
平面図、
【図5】カラーコレクション値を変更したときの画像デ
ータの寄与度合を説明するための線図、
【図6】色温度を推定する第1の方法のルーチンを示す
流れ図、
【図7】この第1の方法を説明するための線図、
【図8】色温度推定の第2の方法を説明するための線
図、
【図9】色温度推定の第3の方法のルーチンを示す流れ
図、
【図10】色温度推定の第4の方法のルーチンを示す流
れ図、
【図11】色温度推定の第5の方法のルーチンを示す流
れ図、
【図12】本発明の感光材料処理装置の構成例を模式的
に示す断面正面図である。
【符号の説明】
20 ネガフィルム 26 印画紙 30 イメージセンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−162536(JP,A) 特開 昭59−28153(JP,A) 特開 平2−183249(JP,A) 国際公開90/4215(WO,A) 国際公開90/4362(WO,A) 国際公開90/4212(WO,A) 写真工業1988年9月号、第88〜95頁

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イエローカプラー含有感光性ハロゲン化
    銀乳剤層、マゼンタカプラー含有感光性ハロゲン化銀乳
    剤層およびシアンカプラー含有感光性ハロゲン化銀乳剤
    層をそれぞれ少なくとも一層有するカラープリント用ハ
    ロゲン化銀カラー写真感光材料上に、情報記録能が付与
    された処理済みカラーネガフィルムを通して露光を施す
    カラー画像形成方法において、該ハロゲン化銀乳剤層の
    すべてが塩化銀含有率90モル%以上のハロゲン化銀乳
    剤からなることを特徴とするカラー画像形成方法。
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JPH0752281B2 (ja) * 1983-03-08 1995-06-05 コニカ株式会社 写真フイルム処理方法
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写真工業1988年9月号、第88〜95頁

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