JP2691666B2 - ローラ及びローラ装置 - Google Patents

ローラ及びローラ装置

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JP2691666B2
JP2691666B2 JP4234422A JP23442292A JP2691666B2 JP 2691666 B2 JP2691666 B2 JP 2691666B2 JP 4234422 A JP4234422 A JP 4234422A JP 23442292 A JP23442292 A JP 23442292A JP 2691666 B2 JP2691666 B2 JP 2691666B2
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一紀 臼井
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有限会社ロールテック
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続して給送される
紙,合成樹脂フィルム,金属箔等の帯状体を給送するロ
ーラ及びローラ装置に関する。長尺の紙,合成樹脂フィ
ルム,アルミニウム等の金属箔等の帯状体を連続的に給
送して、所定の幅に切断したり、又は所定の直径に巻回
する装置に於いては、ローラを用いて帯状体を給送する
構成が採用されている。又例えば、アルミニウム電解コ
ンデンサ用のアルミニウム箔の粗面化処理装置や化成処
理装置等に於いては、アルミニウム箔を単一又は複数の
ローラからなるローラ装置により給送する構成が採用さ
れている。このような帯状体を給送する単一又は複数の
ローラからなるローラ装置に於いては、帯状体の特性に
対応して安定に給送できることが必要である。
【0002】
【従来の技術】帯状体を給送するローラは、金属或いは
合成樹脂による円筒形のものが一般的である。このよう
な軸方向に沿って帯状体に対する巻掛長が一定の円筒形
のローラにより帯状体を給送する場合、蛇行やしわが生
じないように、帯状体に大きな張力をかけるものであっ
た。又ローラの外周面にゴムやスポンジ等の弾性体を貼
着して、帯状体に過大な応力が加わらないようにした構
成も知られている。又ローラの外周面に直線状の凹凸を
形成して、帯状体との接触面積を小さくし、しわが発生
する機会を少なくしようとした構成も知られている。
【0003】又ローラの外周部に、複数個の凸状部を、
円周方向に沿って所定間隔で且つ軸方向中心に対して左
右対称形の曲線又は直線或いはそれらの組合せ形状と
し、給送される帯状体に大きな張力を与えることなく、
蛇行を防止すると共に、しわの発生を防止したローラ装
置を先に提案した(特願昭62−201826号公報を
参照)。更に、帯状体に対して曲率の小さい曲げを生じ
させることなく給送できるように、断面が円弧形状の凸
状部を形成したローラ装置も先に提案した(実願平1−
8902号を参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】ローラ装置によって
給送される帯状体を例えばアルミニウム電解コンデンサ
用のアルミニウム箔とした場合、このアルミニウム箔の
結晶粒子が大きく、脆性の大きいものが使用されること
がある。又粗面化処理されたアルミニウム箔は金属とし
ての特性が非常に小さくなることがある。このようなア
ルミニウム箔に対しては、小さい曲率の曲げを与えると
破断発生の原因となり、又塑性変形が生じて、製品の特
性を低下させる原因となる。又アルミニウム箔の厚さを
薄くする傾向にあり、このように厚さを薄くするに伴っ
て引張強度が小さくなると共に塑性変形を生じ易くな
る。
【0005】このようなアルミニウム箔に対して蛇行及
びしわの発生を防止して給送できるように、複数の凸状
部を形成した前述の先に提案したローラ装置は、給送さ
れるアルミニウム箔に対し、このアルミニウム箔の幅中
心から両端にいくに従って長手方向に伸長する作用が生
じる。この伸長の状態がアルミニウム箔に塑性変形を生
じさせる程度となると、アルミニウム箔の幅中心部分に
対して両端部分に弛みが生じることになり、次の処理工
程に於いて問題となる。例えば、大きな外径に巻上げる
と、両端部がだぶつく状態となり、又細幅に裁断した場
合にも、裁断されたそれぞれの長さが異なる状態となる
ことから、巻取りが困難となる問題があった。
【0006】このような点を改善する為に、ローラの軸
方向中心の半径を大きくして、アルミニウム箔に対する
巻掛長を、アルミニウム箔の幅方向中心から幅方向端部
に向かって小さくするようにしたクラウン形状のローラ
が知られている。即ち、アルミニウム箔の幅方向中心に
対して両端部分が伸長されるから、その幅方向中心部分
をクラウン形状のローラにより伸長して、アルミニウム
箔に与えられる伸長を平衡させようとするものである。
しかし、このクラウン形状のローラは、軸方向に沿って
外径変化を与えるものであるから、高精度の工作機械に
より製作する必要があり、従って、単一又は複数のロー
ラからなるローラ装置が高価となる欠点がある。本発明
は、各種の帯状体の特性に対応して安定に給送できる比
較的廉価なローラ及びローラ装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のローラ及びロー
ラ装置は、図1を参照して説明すると、金属,合成樹脂
等の剛体により形成された円筒形又は円柱形の外周面
に、中央部より両端部に向かって軸方向に傾斜して延長
し、帯状体と接触する山部1と、帯状体と接触しない谷
部2とを円周方向に沿って交互に配置し、複数の山部1
の少なくとも一つの山部を、帯状体との接触長が軸方向
に沿って少なくとも両端部の近傍に於いて急激に小さく
なるように変化する形状とした。
【0008】又金属,合成樹脂等の剛体により形成され
た円筒形又は円柱形の外周面に、中央部より両端部に向
かって交互に軸方向に対して傾斜して延長し、帯状体と
接触する山部1と、帯状体と接触しない谷部2とを円周
方向に沿って交互に配置し、複数の山部1の少なくとも
一つの山部を、帯状体との接触長が軸方向に沿って少な
くとも両端部の近傍に於いて急激に小さくなるように変
化する形状としたローラを用いたローラ装置であって、
山部1の個数,断面形状,帯状体との接触長の軸方向に
沿った変化パターンの少なくとも何れか一つが異なる複
数のローラを組合せてローラ装置を構成した。
【0009】
【作用】図示を省略した駆動機構によって軸3を回転し
て、紙,合成樹脂フィルム,アルミニウム箔等の帯状体
(図示せず)を給送する時、帯状体はローラの山部1と
接触して給送される。その時、山部1の頂部の弧の長
さ,曲率等を軸方向に沿って、軸方向の一部又は全長に
わたって変化する形状としたことにより、帯状体の巻掛
長が軸方向に沿って一部又は全長にわたって変化する。
【0010】従って、その変化パターンに対応して、帯
状体に与える長手方向の伸長作用が帯状体の幅方向に沿
って変化する。それにより、幅方向に沿って不均一伸長
作用を受けた帯状体に対して、幅方向に均一な伸長作用
が及ぼされるような構成のローラを容易に実現できる。
即ち、ローラの軸方向中心に於ける接触長を長くし、両
端部分の接触長を短くする構成としたことにより、帯状
体に対する巻掛長が、帯状体の幅方向中央部分は長く、
帯状体の幅方向端部は短くなり、帯状体の幅方向両端部
分に伸長作用を与えることがなくなり、給送される帯状
体の特性に対応して山部1の形状を選定することによ
り、安定な帯状体の給送が可能となる。
【0011】又外周面に形成した山部1の個数,断面形
状,接触長の変化パターンの何れか 一つ又は複数が異な
るローラを組合せてローラ装置を構成したことにより、
各ローラに於ける巻掛長の軸方向の変化パターンを異な
らせて、各種の帯状体の給送過程に於ける塑性変形等の
発生を回避し、或いは塑性変形を受けた帯状体に対して
補正を行いながら、次の処理工程に向かって蛇行やしわ
の発生を防止しながら給送することができる。
【0012】
【実施例】図1は本発明の一実施例の概略斜視図であ
り、金属又は合成樹脂により作成した剛体の円筒形又は
円柱形の外周面に、帯状体と接触する山部1と帯状体と
接触しない谷部3とを円周方向に沿って交互に形成し、
その山部1の断面形状を円弧とした場合を示す。この山
部1の円弧の半径を軸方向に沿って変化させるものであ
る。又3は軸である。
【0013】又山部1の中心線をローラの中央部から両
端部に向かって曲線状に傾斜させた場合を示し、この山
部1の曲率が軸方向に沿って変化することにより、給送
される帯状体との接触長が軸方向に沿って変化し、それ
によって、帯状体の巻掛長が軸方向に沿って変化する。
【0014】給送される帯状体は、一般にその両側部分
が伸長される可能性が大きいものであるが、帯状体と接
触する山部1の接触長を、ローラの両端部の近傍に於い
て急激に小さくなるように変形したパターンとすること
により、給送される帯状体の両側部分を伸長することな
く、且つ蛇行等が発生することなく、安定に給送するこ
とができる。
【0015】図2は本発明の一実施例の側面図であり、
ローラの軸方向中心に於ける山部1−1の半径をr1と
し、ローラの両端部に於ける山部1−2の半径をr2と
した場合を示し、2−1はローラの軸方向中央部の谷
部、2−2はローラの両端部の谷部を示す。又R1は軸
3を中心とした山部1−1の半径r1の中心位置を示す
半径、R2は軸3を中心とした山部1−2の半径r2の
中心位置を示す半径であり、R1<R2,r1>r2の
関係を有し、且つR1+r1=R2+r2の関係を有す
る場合を示す。
【0016】前述の関係を維持して半径R1,R2,r
1,r2を軸方向に沿って連続的に変化させた場合、
示を省略した帯状体と山部との接触長を軸方向に沿って
連続的に変化させることができる。即ち、ローラの軸方
向中央部に於ける接触長が最も大きく、ローラの両端部
に向かって連続的に接触長が小さくなる。この場合の半
径R1,R2,r1,r2の軸方向に沿った変化を直線
的とすれば、軸方向に沿った接触長の変化は直線的に変
化することになり、それに対応して、帯状体の巻掛長が
軸方向に沿って直線的に変化することになる。そこで、
ローラの中央部の半径R1,r1に対して、ローラの両
端部の近傍に於ける半径R2,r2の関係を、前述のよ
うに、R1+r1=R2+r2、且つR1<R2,r1
>r2として、帯状体との接触長を、両端部の近傍に於
いて小さくする。又ローラの中央部から前記両端部の近
傍までの半径R1,r1を一定とし、それから両端部に
向かって半径R2,r2を、帯状体との接触長が急激に
小さくなるように変化させる。なお、ローラの中央部か
ら両端部の近傍までの間の半径R1,r1を順次変化さ
せて、帯状体との接触長を順次変化させる形状とするこ
ともできる。
【0017】図3は本発明の一実施例の山部の説明図で
あり、山部1−1,1−2の頂部は、軸中心の半径Rと
し、谷部2−1,2−2は軸中心の半径R3とし、山部
1−1の半径をr1,山部1−2の半径をr2として、
この半径r1,r2をローラの軸方向に沿って変化させ
るものである。従って、半径r1の山部1−1により給
送される帯状体4との接触長はL1、半径r2の山部1
−2により給送される帯状体4との接触長はL2とな
り、L1>L2の関係となる。即ち、軸方向に沿った接
触長を変化することができる。
【0018】図4は巻掛長の説明図であり、山部1の数
をNとし、Oをローラの中心、Rをローラの半径、rを
山部1の半径、O’を山部1の半径rの中心、A,P,
Q,P’を帯状体の給送経路、CをP’,Q,Pの直線
を延長して、中心O,O’を通る直線との交点とする
と、山部1の頂部間の角度θは、θ=360°/Nとな
る。又P’点とC点とを結ぶ直線に対して、中心Oから
Q点を通る直線と、中心O’からP点を通る直線とはそ
れぞれ直角となるから、β=θ/2となる。又線P,B
は、r sinβ=線OP×sinα=r sinθ/
2となる。
【0019】又線PQの長さは、(R−r)sin(3
60°/2N)となり、又弧A,Pの長さは、2πrβ
/360°=πr/Nとなる。即ち、弧A,Pの長さが
山部1の接触長の1/2を示し、線PQの長さが、山部
1間の帯状体の長さの1/2を示すことになる。従っ
て、帯状体をローラに180°の範囲に巻回した時の巻
掛長Lは、 L=πr+N(R−r)sin(360°/2N) で表される。
【0020】例えば、N=11,R=60mm,r1=
25mm,r2=20mmとすると、半径r1,r2に
対応して巻掛長L1,L2は、L1=187.110m
m、L2=186.912mmとなる。そして、軸方向
に沿って連続的に山部1の半径rを変化すると、帯状部
に対する巻掛長は、L1−L2=0.198mmの範囲
で連続的に変化することになる。このような巻掛長の軸
方向に沿った変化を、従来例のクラウン形状のローラに
より与える為には、クラウン形状のローラの軸方向中心
の半径を59.589mmとし、両端部の半径を59.
526mmとする必要がある。その場合の半径の差は
0.063mmとなるから、相当な高精度で製作する必
要がある。これに対して、本発明によれば、前述のよう
にmm単位の精度で製作すれば良いことになり、帯状体
に対する巻掛長の軸方向に沿った変化を所望の値とする
ことができると共に、更に少量の変化値とすることも容
易である。複数のローラからなるローラ装置を、本発明
のローラにより構成することにより、幅方向に沿って不
均一な伸長作用を発生させないローラ装置を実現するこ
とができる。
【0021】前述の実施例の山部1は、断面形状を円弧
とした場合を示すが、楕円弧や他の曲面により形成する
こともできる。その場合、ローラの軸方向に沿って曲率
を変化することにより、例えば、軸方向に沿って円弧か
ら楕円弧に連続的に変化する形状とすることにより、前
述と同様な接触長の軸方向に沿った変化を与えることが
できる。又谷部2は、帯状体と接触しないから、任意の
形状とすることができるものである。
【0022】図5は本発明の他の実施例の山部のパター
ン説明図であり、ローラを展開して示し、帯状体との接
触長の変化を説明する為のものである。即ち、山部11
と谷部12とを円周方向に沿って所定間隔で配置し、ロ
ーラの軸方向中央部13に於ける幅W1を広くし、端部
14,15に於ける幅W2を狭くして、その幅を連続的
に変化した場合に於いて、その軸方向中心13の山部の
断面を11−1、又端部14,15の山部の断面を11
−2として示している。即ち、山部11の断面形状を矩
形とし、その幅を軸方向に沿って変化させ、帯状体との
接触長は、山部11の幅に対応して軸方向に沿って変化
することになる。なお、山部11の角を丸くして、帯状
体に対して曲率の小さい曲げを与えないように構成する
ものである。この山部11の断面形状を台形とすること
も可能である。
【0023】例えば、軸方向長さ600mm、外径12
0mmのローラに、軸方向に沿って幅が変化する溝(谷
部)を形成して、軸方向中心の山部11−1の幅W1を
24mm、端部14,15の山部11−2の幅W2を1
9mmとし、11個の山部11を形成した場合、山部の
弧の長さL11,L12は、山部11−1,11−2の
中心角θ1,θ2が、θ1=23.07°,θ2=1
8.22°となるから、L11=24.159mm,L
12=19.080mmとなる。
【0024】又谷部12に対応する弦の長さ、即ち、山
部11間に張渡された帯状体の長さS11,S12は、
谷部12の中心角α1,α2が、α1=9.66°,α
2=14.51°となるから、S11=10.104m
m,S12=15.151mmとなる。従って、ローラ
の180°の範囲に巻回された帯状体の山部11−1,
11−2に対応する巻掛長L1,L2は、L1=18
8.447mm、L2=188.271mmとなる。そ
の差L1−L2=0.176mmの範囲で巻掛長が軸方
向に沿って連続的に変化することになる。
【0025】又前述の山部11と谷部12とを、下方に
11a,12aとして示すようなパターンとした場合
も、前述のように、帯状体との接触長が連続的に変化す
る。この場合の山部11aは、軸方向中心13から端部
14,15に向かって、軸方向に対して反時計方向に傾
斜する直線と、軸方向に平行な直線とからなるパターン
有する場合を示す。
【0026】図6は本発明の更に他の実施例の山部のパ
ターン説明図であり、21a,21b,31,41,5
1,61は山部、22は谷部を示す。本発明は、山部6
1のパターンを基本構成とするものであり、中央部から
両端部に向かって軸方向に対して傾斜して延長し、両端
部の近傍に於いて急激に帯状体との接触長が小さくなる
パターンを有するものである。この場合の山部61は、
ローラの両端部の近傍まで帯状体との接触長が同一で、
ローラの両端部の近傍に於いて下側の稜線がほぼ軸方向
と平行に近いものとなって、帯状体との接触長が急激に
小さくなるパターンの場合を示す。この場合の両端部の
近傍の範囲は、ローラの全長の10%程度とすることが
できる。
【0027】前述の図5に示す山部11,11a,21
bの稜線は直線として例示し、又図6に示す山部31,
41,51,の稜線は円弧等の曲線或いは曲線と直線と
の組合せによる形状として例示している。そして,図6
に示す山部31,41,61のように、ローラの中央部
より両端部に向かって軸方向中心に対して左右対称に軸
方向に対して傾斜して延長する山部の稜線の形状は、前
述のような直線,曲線或いは曲線と直線との組合せとす
ることができるものであり、この山部と帯状体との接触
長が軸方向に沿って、ローラの中央部分より両端部近傍
に於いて軸方向の長さの10%以下の長さにわたって、
図6の山部61として例示したように、急激に小さくな
るように変化する形状とするものである。それにより、
アルミニウム箔等の帯状体を給送する時に、伸長され易
い帯状体の両側を伸長させることなく、且つ蛇行が発生
させないで安定に給送することができる。
【0028】図7は本発明の実施例の山部形成工程説明
図であり、山部の断面形状を、軸方向中心に於いて半径
rの円弧とし、両端部に向かって長径2rの楕円弧とな
るように変化させた場合を示し、70はローラ、71は
山部の頂点の軌跡、72はローラの軸、73はカッタ
ー、74はカッターの軸を示す。
【0029】このカッター73をローラ70の軸方向に
沿って直線状に移動させて、軸方向に沿った直線状の山
部を形成した場合、断面形状が軸方向に沿って同一の半
径rの円弧となる。そこで、カッター73を軌跡71に
沿って移動させると、ローラ70の軸方向中心に於いて
形成された山部は、75で示すように半径rの円弧とな
り、両端部に向かって山部の軌跡71との角度αが大き
くなり、その角度αに従って、76で示すように、長径
2r,短径2r cosαの楕円弧となる。即ち、円弧
から楕円弧に連続的に変化する断面形状の山部を形成す
ることができる。この場合、カッター73を軸方向に沿
って移動させ、連続的にその軸74の角度をローラ70
の軸72に対して傾斜させることによっても、断面形状
が円弧から楕円弧に連続的に変化する山部を形成するこ
とができる。従って、同一のカッター73を用いて、軸
方向に沿って断面形状が連続的に変化する山部を容易に
形成することができる。
【0030】前述の各実施例のローラは、給送する帯状
体の材料等に対応して金属製,又は合成樹脂製の剛体と
するものである。又図7に示すように機械加工或いは成
形加工等によって製作することができる。例えば、成形
加工による場合、ガラス繊維強化ビニールエステルを用
いて、前述の各実施例について説明したように、軸方向
に沿って、軸方向の一部又は全長にわたって断面形状が
変化する山部を有するローラを成形し、その外周を円筒
研磨して仕上げることができる。
【0031】又アルミニウム箔等の帯状体を給送する場
合、複数のローラを組合せたローラ装置を用いるもので
あり、その場合に、前述の各実施例のローラを組合せて
ローラ装置を構成するものである。例えば、各実施例の
ローラについて、山部の個数のみが異なるローラを組合
せて構成した場合、帯状体に与える伸長作用を幅方向に
沿って均一化し、且つ振動の発生を防止することができ
る。なお、帯状体に既に塑性変形が与えられている場合
には、それを補正するようにローラを組合せたローラ装
置を構成することができる。又図5に示すような断面形
状が矩形の山部を有するローラと、図2に示すような
面形状が円弧の山部を有するローラとを組合せることも
できる。即ち、断面形状が異なる山部を有するローラを
組合せることができる。
【0032】又帯状体との接触長が軸方向に沿って変化
するパターンがそれぞれ異なる山部を有するローラを組
合せることもできる。例えば、幅広の帯状体を給送した
後、その幅方向の中心で裁断して、2本の帯状体とした
場合、最初の帯状体の幅方向中央部分が伸長作用を受け
て塑性変形されていると、裁断された帯状体の一方は右
側が伸長され、他方は左側が伸長されていることになる
から、それらに対応して補正する為のローラを組合せた
ローラ装置を用いることができる。又山部は円周方向に
沿って等間隔で配置する場合が一般的であるが、給送さ
れる帯状体の特性に対応して、又は他のローラとの関係
により不等間隔で配置することも可能である。又合成樹
脂製フィルム等に対して、フィルムの延伸ローラとして
利用することもできる。即ち、軸方向に沿って軸方向の
一部又は全長にわたって帯状体との接触長が変化する山
のパターンがそれぞれ相違するローラを組合せ、フィ
ルムの幅方向に沿って均等に伸長作用を及ぼすことによ
り、フィルムを延伸することも可能である。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のローラ
は、金属や合成樹脂等の剛体による円筒形又は円柱形の
外周面に、帯状体と接触する山部1と、帯状体と接触し
ない谷部2とを円周方向に沿って交互に形成し、山部1
はローラの中央部から両端部に向かって軸方向に対して
傾斜して延長し、且つ複数の山部1の中の少なくとも一
つは、帯状体との接触長がローラの両端部の近傍に於い
て急激に小さくなる形状としたものであり、一般的に両
側部分が伸長されて給送される帯状体に対して、両側部
分を伸長することなく、且つ蛇行が発生することなく、
安定に給送することが可能となる利点がある。
【0034】又外周面に形成した山部1の個数,断面形
状,軸方向に沿った変化パターンの何れか一つ或いは複
数が異なるローラを組合せてローラ装置を構成すること
により、紙,合成樹脂フィルム,アルミニウム箔等の金
属箔等の帯状体の特性に対応して安定な給送が可能とな
る利点がある。又幅方向に沿って不均一な塑性変形を受
けた帯状体に対しては、それを補正するような伸長作用
を与えるようにローラを組合せたローラ装置を容易に実
現できる利点がある。又積極的に帯状体に、幅方向に沿
って均一な伸長作用を与えることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の概略斜視図である。
【図2】本発明の一実施例の側面図である。
【図3】本発明の一実施例の山部の説明図である。
【図4】巻掛長の説明図である。
【図5】本発明の他の実施例の山部のパターン説明図で
ある。
【図6】本発明の更に他の実施例の山部のパターン説明
図である。
【図7】本発明の実施例の山部形成工程説明図である。
【符号の説明】
1 山部 2 谷部 3 軸

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状体を給送する為のローラに於いて、 金属等の剛体により形成された円筒形又は円柱形の外周
    面に、中央部より両端部に向かって軸方向中心に対して
    左右対称に軸方向に対して傾斜して延長し、前記帯状体
    と接触する山部(1)と、前記帯状体と接触しない谷部
    (2)とを円周方向に沿って交互に配置し、複数の前記
    山部(1)の少なくとも一つの山部を、前記帯状体との
    接触長が軸方向に沿って、中央部分より前記両端部近傍
    に於いて軸方向の長さの10%以下の長さにわたって
    激に小さくなるように変化する形状としたことを特徴と
    するローラ。
  2. 【請求項2】 金属等の剛体により形成された円筒形又
    は円柱形の外周面に、中央部より両端部に向かって軸方
    向中心に対して左右対称に軸方向に対して傾斜して延長
    し、前記帯状体と接触する山部(1)と、前記帯状体と
    接触しない谷部(2)とを円周方向に沿って交互に配置
    し、複数の前記山部(1)の少なくとも一つの山部を、
    前記帯状体との接触長が軸方向に沿って、前記ローラの
    中央部分より両端部近傍に於いて軸方向の長さの10%
    以下の長さにわたって急激に小さくなるように変化する
    形状としたローラを用いたローラ装置であって、前記山
    部(1)の個数,断面形状,前記帯状体との接触長の軸
    方向に沿った変化パターンの少なくとも何れか一つが異
    なる複数の前記ローラを組合せて構成したことを特徴と
    するローラ装置。
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