JP2691438C - - Google Patents

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JP2691438C
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Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
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Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、真球状架橋ポリマー微粒子中に顔料が均一に分散された色落ち現象
の生じない着色真球状架橋ポリマー微粒子の製造方法に関するものである。 従来の技術 従来水溶性色素をもって着色した架橋微小樹脂粒子が知られている(特開昭62
-288632号公報)またエチレン性不飽和単量体に染料、顔料を配合し、この配
合物を保護コロイド剤の存在下、水性媒体中で懸濁加熱重合して粒状着色樹脂を
得ることも知られている。 発明が解決すべき問題点 しかしながら、前記した公開特許で開示された水溶性色素をもって着色した架
橋微小樹脂粒子は、樹脂粒子から色素が脱落する現象はあまり見られないが、耐
溶剤性、耐候性が満足されるものではなかった。 また一方、顔料をエチレン性不飽和単量体にただ単に配合して得られた粒状着
色樹脂は、耐溶剤性、耐候性に比較的すぐれているという利点は有するものの、
このものを塗料中に配合すると顔料がポリマー粒子から脱落する所謂色落ち現象
が生じた。特に無機顔料を使用した着色真球状ポリマー微粒子は、色落ち現象が
著しかった。なんとなれば、無機顔料表面は親水性を呈しているため、この無機
顔料をそのまま用いてエチレン性不飽和単量体と混合し水性媒体中で懸濁加熱重
合を行うと無機顔料は水性媒体中に移行し一部の無機顔料は真球状ポリマー微粒 子表面に付着している。そのため真球状ポリマー微粒子に付着している無機顔料
はポリマー粒子より脱落し色落ちが生じまた無機顔料の含有量の少ない着色真球
状ポリマー微粒子しか得られなかった。そしてまたエチレン性不飽和単量体を使
用しこれに顔料を配合し公知の方法で乳化重合を行うと微細な粒子となり過ぎる
とともに、乳化重合の反応機構上顔料では着色されない微粒子となり艷消し塗料
等の材料としては適さなくなる。 本発明者等は前述の欠陥を解消すべく種々研究を進めた結果、シランカップリ
ング剤で表面処理した無機顔料(磁性粉及びカーボンブラックを除く)を使用し
懸濁加熱重合を実施することにより、色落ち現象の生じない5μm〜100μm
の粒子径の揃った着色真球状ポリマー微粒子が得られることを知見して本発明に
到達したものである。 問題点を解決するための手段 すなわち、本発明は無機顔料(磁性粉及びカーボンブラックを除く)を含有す
る1分子中に2個以上のα,β−エチレン性不飽和二重結合を有する単量体を保
護コロイド剤の存在下水中で重合せしめて着色真球状ポリマー微粒子を製造する
方法において、前記無機顔料としてシランカップリング剤処理した無機顔料を使
用することを特徴とする着色真球状架橋ポリマー微粒子の製造方法に関するもの
である。 以下、本発明を更に詳細に説明する。 本発明で使用するエチレン性不飽和単量体とは、1分子中に2個以上のα,β
−エチレン性不飽和二重結合を有する単量体であり、たとえば エチレングリコールジアクリレート ジエチレングリコールジアクリレート トリエチレングリコールジアクリレート ポリエチレングリコールジアクリレート ポリプロピレングリコールジアクリレート ブチレングリコールジアクリレート ネオペンチルグリコールジアクリレート 1,4−ブタンジオールジアクリレート 1,6−ヘキサンジオールジアクリレート ペンタエリスリトールトリアクリレート トリメチロールプロパントリアクリレート の様なアクリレート及びこれらに対応するメタクリレート更にはエチレンオキサ
イド変性ビスフェノールAジアクリレート、混合アクリレートメタアクリレート
やジビニルベンゼンの様な芳香族のジビニル化合物等を挙げることができる。 また必要に応じ前記した単量体と共重合される1分子中に1個のα,βエチレ
ン性不飽和結合を有する単量体としては、例えば通常の アクリル酸エステル(エチル、ブチル、2−エチルヘキシルなど) メタアクリル酸エステル(メチル、エチル、ブチルなど) 不飽和カルボン酸類(アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸など) があげられ、その他としては、例えばアクリル酸、メタアクリル酸、メタアクリ
ル酸の2−ヒドロキシエチルエステル、グリシジル又はメタグリシジルエステル
、アクリル酸又はメタアクリル酸のアミド類、それらのN−メチロール又はN−
アルコキシメチル誘導体、アクリロニトリル又はメタアクリロニトリルなどの単
量体等を挙げることができる。 懸濁重合の際に使用される保護コロイド剤としては、ポリビニルアルコール、
ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド等が用いら
れる。 またこれらの保護コロイド剤と併用して界面活性剤が使用される。 界面活性剤としては、例えば ポリオキシエチレンドデシルエーテル ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルのようなポリオキシエチレン鎖
をもった非イオン界面活性剤、 アルキル硫酸ソーダ アルキルアリル硫酸ソーダ 脂肪酸ソーダ のような陰イオン界面活性剤等が挙げられる。 懸濁重合の際に使用されるラジカル重合開始剤としては、アゾビスイソブチロ ニトリル、アゾビスバレロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパ
ーオキサイド、及びレドックス系触媒等が挙げられる。 更に本発明において前記したエチレン性不飽和単量体に配合して使用される
顔料は、シランカップリング剤処理をしていることを特徴としているが、使用
される無機顔料としては、例えば、二酸化チタン、酸化鉄系顔料、クロム酸鉛系
顔料、群青、紺青、カドミウム系顔料、複合酸化物系顔料、酸化亜鉛、硫酸バリ
ウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。 前記した無機顔料を処理するシランカップリング剤としては、例えば、 ビニルトリクロルシラン、 ビニルトリメトキシシラン、 ビニルトリエトキシシラン、 ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、 ビニルトリアセトキシシラン、 γ−クロルプロピルトリメトキシシラン、 γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、 γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、 γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、 β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、 γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、 3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。 無機顔料をシランカップリング剤によって処理する方法としては、無機顔料を
メタノール等に配合し、撹拌混合してスラリー状となし、これにシランカップリ
ング剤を添加して撹拌混合した後メタノールを蒸溜除去し、残りの無機顔料を9
5〜110℃で3〜10分間加熱することによってなされる。 無機顔料に添加されるシランカップリング剤の処理量は顔料100重量部に対
してシランカップリング剤0.3〜12.0重量部である。好ましくは1.0〜
7.0重量部でシランカップリング剤処理するのが好ましい。 0.3重量部より少ない場合、無機顔料の場合では単量体と重合の際顔料が水 性媒体中に移行してしまうため好ましくない。また12.0重量部以上使用して
も効果は変わらずシランカップリング剤は高価なため、かえってコスト高になる
ので好ましくない。 前記したシランカップリング剤処理無機顔料を用いて、着色真球状ポリマー微
粒子を製造する方法としては、まずエチレン性不飽和単量体に顔料を配合し、こ
れをロールミル、サンドミル等で均一に混合し、この混合物の中にラジカル重合
開始剤を配合する。 史にポリビニルアルコール等の保護コロイド剤を水に溶解し、その水溶液に前
記したエチレン性不飽和単量体、無機顔料、ラジカル重合開始剤の配合物を加え
高速撹拌しながら懸濁粒子径を整える。内容物の懸濁液を通常の羽付き撹拌機を
有する容器に移し65℃〜70℃に加熱して重合する。重合した懸濁スラリーは
、濾過、洗浄、乾燥、粉砕して着色真球状ポリマー微粒子を得る。 実施例 以下、実施例により本発明を具体的に説明する。 実施例1(酸化チタン) (シランカップリング剤処理酸化チタン顔料の製造) 酸化チタン(商品名:JR−701チタン 帝国化工社製品)100重量部と
メタノール200重量部を撹拌機を有する容器に入れ撹拌混合を行って均一なス
ラリーとする。次いでこのスラリー中にγ−メタクリルオキシプロピルメトキシ
シラン3重量部を添加し、28℃で20分間撹拌混合を行った後、メタノールを
蒸溜除去し残った酸化チタンを100℃で5分間加熱処理してシランカップリン
グ処理酸化チタン顔料を得た。 (着色真球状架橋ポリマー微粒子の製造) エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート40重量部に前記の
製法によって得られたシランカップリング剤処理酸化チタン顔料24重量部を加
え、ロールミルで均一に混合した。これに1、6ヘキサメチレンジアクリレート
40重量部にアゾビスイソブチロニトリル0.8重量部を溶解させた混合液を撹
拌混合する。 次いで、この混合液を水200重量部にポリビニルアルコール10重量部を溶 解させた水溶液に加え、高速撹拌機にて撹拌し懸濁液の懸濁粒子径整える。内容
物の懸濁液を通常の羽付き撹拌機を有する容器に移し65℃〜70℃に昇温して
重合させる。 重合した懸濁スラリーは、濾過、水洗して熱風乾燥した後、更に粉砕して白色
の着色真球状架橋ポリマー微粒子を得た。 この粒子は、平均粒径30μmの微粒子であり、光学顕微鏡で観察すると酸化
チタン粒子はポリマー微粒子中に均一に分散された状態で存在し顔料の色落ち現
象は見られなかった。 比較例1(酸化チタン) シランカップリング剤処理しない酸化チタンを用いて実施例1と同様にして着
色真球状ポリマー微粒子の製造を行ったところ、懸濁液を作成した際一部の顔料
粒子は水相に移行してしまっており、また得られたポリマー微粒子を光学顕微鏡
で観察すると顔料粒子はポリマー微粒子の表面の一部に付着しているだけであり
、顔料の色落ち現象が著しかった。 実施例2(赤色酸化鉄) (シランカップリング剤処理赤色酸化鉄顔料の製造) 赤色酸化鉄(商品名:トダ130EDベンガラN 戸田工業社製品)100重
量部を撹拌混合機(商品名:ヘンシェルミキサー三井三池製作所製品)に入れ撹
拌しながら、これにγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン3重量部、メ
タノール3重量部よりなる混合液を添加し常温で7分間撹拌混合してシランカッ
プリング剤処理赤色酸化鉄顔料を得た。 (着色真球状架橋ポリマー微粒子の製造) エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート56重量部に前記の
製法によって得られたシランカップリング剤処理赤色酸化鉄顔料12重量部を加
え、サンドミルで均一に混合した。これに1、6ヘキサメチレンジアクリレート
24重量部にアゾビスイソブチロニトリル0.8重量部を溶解させた混合液を撹
拌混合する。 次いで、この混合液を水200重量部にポリビニルアルコール10重量部を溶
解させた水溶液に加え、高速撹拌機にて撹拌し懸濁液の懸濁粒子径を整える。内 容物の懸濁液を通常の羽付き撹拌機を有する容器に移し65℃〜70℃に昇温し
て重合させる。 重合した懸濁スラリーは、濾過、水洗して熱風乾燥した後、更に粉砕して赤色
の着色真球状架橋ポリマー微粒子を得た。 この微粒子は、平均粒径25μmの微粒子であり、光学顕微鏡で観察すると赤
色酸化鉄粒子はポリマー微粒子中に均一に分散された状態で存在し、顔料の色落
ち現象は見られなかった。 実施例3(黄色酸化鉄) (シランカップリング剤処理黄色酸化鉄顔料の製造) 黄色酸化鉄(商品名:マピコエローLLXLOチタン工業社製品)100重量
部を撹拌混合機 (商品名:ヘンシェルミキサー三井三池製作所製品)に入れ撹
拌しながら、これにγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン3重量部、メ
タノール3重量部よりなる混合液を添加し常温で20分間撹拌混合してシランカ
ップリング剤処理黄色酸化鉄顔料を得た。 (着色真球状架橋ポリマー微粒子の製造) エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート40重量部に前記の
製法によって得られたシランカップリング剤処理黄色酸化鉄顔料12重量部を加
え、ロールミルで均一に混合した。これに1、6ヘキサメチレンジアクリレート
40重量部にアゾビスイソブチロニトリル0.8重量部を溶解させた混合液を撹
拌混合する。 次いで、この混合液を水200重量部にポリビニルアルコール10重量部を溶
解させた水溶液に加え、高速撹拌機にて撹拌し懸濁液の懸濁粒子径を整える。内
容物の懸濁液を通常の羽付き撹拌機を有する容器に移し65℃〜70℃に昇温し
て重合させる。 重合した懸濁スラリーは、濾過、水洗して熱風乾燥した後、更に粉砕して、黄
色の着色真球状架橋ポリマー微粒子を得た。 この微粒子は、平均粒径35μmの微粒子であり、光学顕微鏡で観察すると黄
色酸化鉄粒子はポリマー微粒子中に均一に分散された状態で存在し、顔料の色落
ち現象は見られなかった。 比較例2〜3(赤色酸化鉄と黄色酸化鉄) シランカップリング剤処理しない赤色酸化鉄と黄色酸化鉄を用いた以外は実施
例2及び実施例3と同様にして着色真球状ポリマー微粒子の製造を行ったところ
、懸濁液を作成した際、比較例1と同様に一部の顔料粒子は水相に移してしまっ
ており、また得られたポリマー微粒子を光学顕微鏡で観察すると顔料粒子はポリ
マー微粒子の表面の一部に付着しているだけであり、顔料の色落ち現象が著しか
った。 発明の効果 本発明の着色真球状架橋ポリマー微粒子は、無機顔料(磁性粉及びカーボンブ
ラックを除く)それ自身がポリマー微粒子中に均一に分散している。その上この
着色真球状架橋ポリマー微粒子は、耐溶剤性に優れているため有機溶剤或いは塗
料用ビヒクル中に配合してもこのポリマー微粒子から無機顔料(磁性粉及びカー
ボンブラックを除く)が色落ちすることがない。 更にまた本発明の着色真球状架橋ポリマー微粒子は、耐侯性、耐熱性に優れソ
フト感を有する樹脂ビーズであり、常温乾燥硬化型はもとより加熱硬化型艷消し
塗料をはじめ各種塗料用の材料として有効である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1) 無機顔料(磁性粉及びカーボンブラックを除く)を含有する1分子中に2
    個以上のα,β−エチレン性不飽和二重結合を有する単量体を保護コロイド剤の
    存在下、水中で懸濁加熱重合きせて着色真球状架橋ポリマー微粒子を製造する方
    法において、前記無機顔料としてシランカップリング剤処理した無機顔料を使用
    することを特徴とする着色真球状架橋ポリマー微粒子の製造方法。

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