JP2804768B2 - アニオン性種の掃除機構を有する水性被覆組成物 - Google Patents

アニオン性種の掃除機構を有する水性被覆組成物

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JP2804768B2 JP63320781A JP32078188A JP2804768B2 JP 2804768 B2 JP2804768 B2 JP 2804768B2 JP 63320781 A JP63320781 A JP 63320781A JP 32078188 A JP32078188 A JP 32078188A JP 2804768 B2 JP2804768 B2 JP 2804768B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「発明の目的」 [産業上の利用分野] この発明は、一般的には水素被覆組成物、更に詳しく
はアニオン性材料を含み優秀な耐水性を示す塗膜を形成
する水性被覆組成物に関する。
[従来の技術] 水性被覆組成物から形成される保護用および装飾用の
塗膜は広く存在するようになった。毒性材料をしばしば
含有する有機溶剤を基礎にした被覆組成物を置換える要
望に動かされて、塗料製造者は、溶剤を基礎にしたこれ
ら被覆組成物の一般的に優れた成果を、危険性の少ない
水を基礎にした組成物で達成するため懸命に努力した。
このことを実施するに当り、この人達は、溶剤を基礎に
した材料に匹敵し得る成果の達成において多数の問題に
遭遇した。困難の1つの根源は、水を基礎にした組成物
から形成された塗膜が、塗膜の形成後に頻繁に水に曝露
される事実である。屋外用の塗膜は気象上の自然力に耐
えなければならず、屋内用の塗膜は汚され、洗われねば
ならない。塗膜形成後のこの水への曝露は、この塗膜の
高分子量重合体結合剤を膨潤させ、または塗膜中の低分
子量の水溶性構成成分を浸出し、または両者を引起こす
であろう。塗膜の完全さの喪失、退色、その他の多くの
問題が起るであろう。
水性被覆組成物中の全体的に最も共通的で水に敏感な
低分子量構成成分はアニオン表面活性剤である。水性被
覆組成物中にあるその他のアニオン性材料は、低分子量
アニオン類(例えば塩素および硫酸イオン)ならびに中
および高分子量のアニオン性分散剤類および増粘剤類を
含んでいる。
顔料混入被覆組成物(ペイント)によって形成された
塗膜中にアニオン表面活性剤類がある場合には、これら
は、ふくれに対する抵抗性および水のしみに対する抵抗
性のような耐水性を減少させることがある。顔料のない
塗膜(透明塗膜)において、アニオン表面活性剤は水に
よる白化に寄与する。一般的に、アニオン表面活性剤の
存在は、吸水性と結合剤を構成するポリマーラテックス
を含む水を基礎にした被覆組成物によって形成された塗
膜の膨潤とを増大する。
低および中分子量のアニオン性材料類が、負に荷電し
たポリマーラテックス類を含有する水性被覆組成物に特
徴的に使用されている。アニオン性材料類は、このラテ
ックスの重合から持越されるであろうし、あるいはこの
被覆組成物の処方中に添加されるであろうが、いずれの
場合にも、このアニオン性材料類には、これらが存在す
る水性被覆組成物によって形成された塗膜の水に対する
敏感性を増大させる傾向がある。水性被覆組成物の製造
において使用されるアニオン性材料の量の最小化は、水
性塗膜の耐水性の減少に対して使用される常習的な手段
である。しかしアニオン性材料の含有量を減少させるこ
とは、その被覆組成物の安定性の付随的な減少のよう
な、異なる問題に帰着するであろう。したがってこの妥
協は完全に満足なものではないであろう。更に、水性被
覆組成物が典型的に多くの構成成分を含むことならびに
各構成成分の調合がその結果として取得される被覆組成
物およびこの組成物が形成する塗膜の達成特性に単純に
関連していないことの理由で、この被覆組成物における
アニオン性材料の量の最適化は、困難かつ複雑な仕事で
ある。一方この最適化は複雑な統計的解析および実験計
画の影響を受けやすく、顧客の必要に合致させるために
水性被覆組成物の広い商品系列を製造および貯蔵する必
要に強制されている塗料調合者の多くは、かれらの製品
におけるアニオン性材料の水準を最適化できないでい
る。この最適化法の代替手段および既存の処方の単なる
最適化によって達成される成果を越える手段が必要とさ
れる。この問題の解は、塗料の調合者が、水に対する低
い敏感性とこの水に対する低い敏感性に関連する成果上
の利点とを有する塗膜を形成する被覆組成物を、かれら
の顧客に供給する機会を提供するであろう。
アニオン交換樹脂はよく知られていて、アニオン性材
料を含む水溶液の処理に広く使用されている。応用例
は、塩化物を水酸化物または遊離塩基に変換すること、
異なるKbSを有するアニオン種の分別、稀薄溶液から選
択されたアニオン種を濃縮すること、この樹脂を触媒と
して使用することのような、溶液のアニオン性構成成分
の変換を含んでいる。アニオン交換樹脂は、懸濁重合に
よって製造され、高度に架橋され、非水溶性であるが親
水性であるポリマーの粒として、一般的に利用可能であ
る。大部分のイオン交換樹脂の用途に対し、0.4−0.6mm
の有効粒径が好ましい。この粒径は、塗装用に使用され
る粒子の典型的な大きさ(すなわち顔料は10-5−10-3cm
の程度に磨砕または粉砕され、またラテックス粒子は懸
濁状態を保持できるかまたは静置しても容易に再懸濁で
きるのに値する程度に充分に小さい)より数等級大き
い。
[課題を解決するための手段] この発明は、改良された耐水性を有する塗膜を与える
水性被覆組成物を提供する。この水性被覆組成物は、塗
装されるべき表面にこの被覆組成物が塗装された後のこ
の被覆組成物中のアニオン類を掃除するためのアニオン
種掃除機構を含んでいる。このアニオン種掃除機構は、
非水溶性で弱塩基機能性のポリマー粒子の水性分散液を
含んでいる。
1つの実施態様において、2段階工程の第1段で、ラ
テックス粒子が、弱塩基機能性基を有するエチレン的に
不飽和なモノマーの少なくとも1種を含むモノマーから
重合される。これらのラテックス粒子のこの第1段階
は、弱塩基機能性基として第3級アミンをを有する2−
(ジメチルアミノ)エチルメタクリレートを含むモノマ
ー混合物から重合されることが好ましい。他の1つの実
施態様においては、この弱塩基機能性の合成粒子が1段
階で重合される。この実施態様においても、このモノマ
ー混合物は、弱塩基機能性基を有するモノマーの少なく
とも1種を含んでいて、この場合には2−(t−ブチル
アミノ)エチルメタクリレートが好ましい。
このアニオン種掃除機構はまた、この被覆組成物の塗
装前および塗装途中において、この水性被覆組成物のpH
を、弱塩基機能性ラテックスポリマー粒子の弱塩基とし
てのpKaより、高く保持するのに適合された揮発性塩基
をも含んでいる。特に好ましい揮発性塩基はアンモニア
である。
この掃除機構を有する水性被覆組成物は、塗装される
べき材料に通常の技法で塗装される。典型的には、この
被覆組成物の0.0254−0.127mm(1−5mil)程度の薄膜
が塗装される。この湿潤組成物が乾燥するにつれて、結
合剤としてのポリマーラテックス粒子は、連続相を形成
するように合着する。この結合剤を構成するラテックス
粒子は、とりわけこの粒子の表面に吸収されているアニ
オン表面活性剤により、典型的に安定化されている。こ
の被覆組成物が膜を形成し、乾燥した後に、このアニオ
ン表面活性剤は、このアニオン表面活性剤の存在が塗膜
の水に対する敏感性を増加することで、塗装された基材
のための保護障壁としての膜の効果を減じる。
この発明の掃除機構は、以下のように作用すると考え
られる。このアニオン種掃除機構を有する塗装された被
覆組成物が乾燥するにつれて、この被覆組成物は揮発性
塩基をも失い、この被覆組成物のpHが充分に下り、弱塩
基機能性の高分子粒子にある弱塩基の個所のかなりの部
分がプロトン化される。乾燥過程のこの時点で、アニオ
ン性表面活性剤種がプロトン化された弱塩基に向けて拡
散することに対して、この被覆組成物はなお充分に流動
的である。このプロトン化された弱塩基とアニオン表面
活性剤とは、リポ塩(liposalt)型のイオン対を形成
し、塗膜内においてこのイオン対は、膜を形成しないラ
テックスポリマー粒子から作られた非連続相内に局所化
されている。結果として、従来の水性被覆組成物によっ
て形成された膜の場合より少ないアニオン表面活性剤
が、連続的な結合剤相中に分布し、乾燥された膜の水に
対する敏感性は当然減少される。
この発明は、弱塩基機能性ポリマー粒子を含有するア
ニオン種掃除機構を提供する。この弱塩基機能性のポリ
マー粒子は、例えば遊離ラジカルで誘発される1種以上
のエチレン的に不飽和なモノマー類の重合のような、モ
ノマーの重合によって製造された合成ポリマー類により
形成されることができる。この遊離ラジカル重合の場
合、重合されるモノマーは弱塩基機能性のモノマーの1
種以上を含有できる。代替法として、弱塩基機能性のポ
リマー粒子は、弱塩基機能性基を持たないモノマーを最
初に重合し、続いてその後に弱塩基機能性を賦与するた
めにこのポリマーを機能化することにより製造できる。
しかし、製造されたこの弱塩基機能性のポリマー粒子
は、本質的に水に不溶である。すなわち、この粒子は初
めには、水または水溶液への曝露によって抽出できる水
溶性部分を含むであろうが、本質的には非水溶性材料か
らなっている。このポリマー粒子は、非水溶性であるこ
とに加えて、通常の水性被覆組成物に分散可能である。
好ましいことには、このポリマー粒子は水性媒体に分散
可能であり、このポリマー粒子が結合剤を構成するポリ
マーラテックス粒子とともに水性媒体中に共分散可能で
あることおよびその結果として得られる分散液が良好な
安定性を有することは、特に好ましいことである。一般
的に、この弱塩基機能性のポリマー粒子は少なくとも弱
塩基機能性基を含むことが必要であるが、所望ならば、
このポリマー粒子が、米国特許3,637,565に開示されて
いるように、粒子の水分散性を提供または改良するた
め、カルボキシレート基は、硫酸基、燐酸基などのよう
な、複数種の機能性基で機能化されることもできる。
代替または追加用として、水性被覆組成物中における
弱塩基機能性ポリマー粒子の分散を助長するために分散
剤が使用できる。しかし、高分子の分散剤および懸濁剤
のような非イオン性の分散剤が好ましく、その理由は、
弱塩基機能性ポリマー粒子のこの分散液が被覆組成物に
添加された後において、この弱塩基機能性のポリマー粒
子を分散するために使用されたアニオン性分散剤類が、
他のアニオン種を掃除するためのこの弱塩基機能性ポリ
マーの能力を減少させることは当然であろうからであ
る。
この弱塩基機能性ポリマー粒子は、この粒子を含む被
覆組成物が基材に塗装される際に広く行われる条件下
で、膜を形成しないか、または膜の形成に関与しないポ
リマーからなることが好ましい。この弱塩基機能性粒子
の膜を形成しない性質は、この弱塩基機能性ポリマー粒
子を含む当該被覆組成物が塗装される室温より充分に高
いガラス転移温度(Tg)を有するポリマーを提供するよ
うにモノマーの組成を選択し、結果的にこの塗装温度で
はこのポリマー粒子が相対的に硬いガラス様状態に留ま
ることにより達成できる。ポリマー技術においては、モ
ノマーの組成に基づくガラス転移温度の予測がよく知ら
れている。合着用溶剤などを含むことのできる処方され
た被覆組成物中におけるこの弱塩基機能性のポリマー粒
子のガラス転移温度は、この水性被覆組成物に意図され
ている塗装温度より少なくとも10℃高いことが好まし
い。
したがって、この弱塩基機能性ポリマー粒子は、この
被覆組成物の結合剤成分としてよりも、むしろ顔料の類
似な微粒子添加物を構成することが好ましい。この被覆
組成物に意図される最終塗装用途に依存して、この弱塩
基機能性ポリマー粒子の平均粒径は、広い範囲にわたっ
て変更できる。この弱塩基機能性ポリマー粒子の平均粒
径は、顔料粒子の平均粒径よりも実質的に大きくないこ
とが好ましい。顔料を使用していない塗料にあっては、
この弱塩基機能性ポリマー粒子の平均屈折率が結合剤の
それに極めて接近している場合を除き、この弱塩基機能
性ポリマーの平均粒子径は約300nmより小さいことが好
ましく、このことでこの弱塩基機能性ポリマー粒子によ
る光の散乱およびこれに付随する塗膜の不透明化が避け
られる。一般的には、この弱塩基機能性ポリマー粒子の
平均粒径は、この粒子が粗いまたは平滑でない表面を提
供しないように選択されることが好ましい。もちろん、
ざらざら感のある塗膜のような、いくつかの塗膜用途に
あっては、平でない粗な表面が所望の特質であり、この
弱塩基機能性ポリマー粒子の粒径は、所望に応じて調整
できる。
この弱塩基機能性ポリマー粒子の平均粒径に関するも
う1つの重要な特性は、このポリマー粒子内におけるア
ニオン性材料、特にアニオン表面活性剤、の拡散性であ
る。この弱塩基機能性基のかなりの割合がこの粒子の内
部に含まれている場合には、アニオン性材料が、この内
部の弱塩基機能性基とイオン対を形成できるように、こ
のポリマー粒子内に拡散可能でなければならない。アニ
オン性材料は、一般的に中程度ないし比較的に高い分子
量を有するゆえ、大きくて粗い網状のイオン交換樹脂に
おけるような特別な幾何学的構造を欠いているポリマー
粒子の遠い中心にまで、アニオン性材料が拡散すること
は、一般的に期待されないであろう。原則として、体積
に対する表面積の比は粒子径の減少につれて増加するか
ら、(製造技術が機能性基の均一な分布を粒子の体積内
に与えると仮定して)小さな粒子が大きな粒子より、粒
子の表面または表面からの利用可能距離内に、弱塩基機
能性基の大きな割合を有するであろう。したがって、小
さな粒径を有するポリマー粒子が好ましい。例えば、約
40nmから30ミクロンまでの平均粒径を有する弱塩基機能
性ポリマー粒子が使用でき、約40nmから300nmまでの平
均粒径を有する弱塩基機能性ポリマー粒子が好ましい。
ここにおける「粒子径」は粒子の最大寸法を指してい
る。
この弱塩基機能性ポリマー粒子は、エチレン的に不飽
和なモノマー類の付加重合により製造できる。遊離ラジ
カル重合、イオン重合および原子団移転重合(group tr
ansfer polymerization)のような従来からの重合技術
が使用できる。この製造技術は、付加的な分散工程を必
要とすることなく、弱塩基機能性ポリマー粒子の水性分
散液を与えることが好ましい。
この発明のこの水性分散液は、懸濁重合、界面重合ま
たは乳化重合のような、この技術分野において知られる
どのような技術によってでも製造できる。しかし、乳化
重合は、この方法によって形成されたラテックスポリマ
ー粒子の水性分散液が、この発明の水性被覆組成物を製
造する際に、直接にまたは最小の準備作業で使用できる
ので好ましい。
エチレン的に不飽和なモノマー類からラテックス高分
子粒子の水性分散液を製造するための乳化重合技術は、
ポリマー技術分野でよく知られ、従来からのどの乳化重
合技術でも使用できる。例えば、1段または多段に原料
を投入する回分式方法が連続重合法と同様に使用でき
る。所望の場合には更に、モノマーの混合物が用意され
て、重合容器に徐々に添加することもできる。同様に、
重合容器に供給されるモノマーの組成を変更するような
方法で、重合容器内のモノマー組成を重合過程の間に変
更することもできる。1段階または多段階の重合技術が
使用できる。この技術分野で知らているように、このラ
テックスポリマー粒子は、乳化重合によって製造される
粒子の数の制御のために、種ポリマーの乳濁液を使用し
て製造できる。この技術分野で知られているように、こ
のラテックス高分子粒子の粒径は、最初の表面活性剤の
添加を調整することにより制御できる。
この弱塩基機能性ポリマー粒子の重合を実施するにあ
たり、重合開始剤が使用できる。使用できる重合開始剤
の例は、遊離ラジカルを発生するために重合温度で熱分
解する重合開始剤を含んでいる。この例は水溶性および
非水溶性の種類の両者を含んでいる。使用可能で遊離ラ
ジカルを発生する開始剤の例は、アンモニウムまたはア
ルカリ金属(カリウム、ナトリウムまたはリチウム)の
過硫酸塩のような過硫酸塩類;2,2′−アゾ−ビス−(イ
ソブチロ−ニトリル)、2,2′−アゾ−ビス−(2,4−ジ
メチル−バレロニトリル)および1−t−ブチル−アゾ
シアノシクロヘキサンのようなアゾ化合物類;t−ブチル
ハイドロパーオキサイドおよびクメンハイドロパーオキ
サイドのようなハイドロパーオキサオド類;ベンゾイル
パーオキサイド、カプリリルパーオキサイド、ジ−t−
ブチルパーオキサイド、エチル3,3′−ジ(t−ブチル
パーオキシ)ブチレート、エチル3,3′−ジ(t−アミ
ルパーオキシ)ブチレート、t−アミルパーオキシ−2
−エチルヘキサノエートおよびt−ブチルパーオキシピ
バレートのようなパーオキサイド類;t−ブチルパーアセ
テート、t−ブチルパーフタレートおよびt−ブチルパ
ーベンゾエートのようなパーエステル類;同様にジ(1
−シアノ−1−メチルエチル)パーオキシジカーボネー
トのようなパーカーボネート類;過燐酸塩類などを含
む。
重合開始剤は、単独でまたはレドックス系の酸化成分
として使用でき、このレドックス系には、アスコルビン
酸、りんご酸、グルコース酸、蓚酸、乳酸、チオグリコ
ール酸またはアルカリ金属の亜硫酸塩、より具体的には
ナトリウムハイドロサルファイト、カリウムハイポサル
ファイトおよびカリウムメタバイサルファイトのような
ハイドロサルファイト、ハイポサルファイトまたはメタ
バイサルファイト、あるいはナトリウムホルムアルデヒ
ドスルホキシレートのような還元成分もが含まれる。こ
の還元成分は、多くの場合促進剤と呼ばれる。
これらの開始剤および促進剤は、共通的に触媒、触媒
系またはレドックス系と呼ばれ、共重合されるべきモノ
マー類の重量を基礎にしてそれぞれが約0.001%から5
%までの割合で使用できる。コバルト、鉄、ニッケルま
たは銅の塩化物または硫酸塩類のような促進剤が少量使
用できる。レドックス触媒系の例は、第3級ブチルハイ
ドロパーオキサイド/ナトリウムホルムアルデヒドスル
ホキシレート/Fe(II)および過硫酸アンモニウム/ナ
トリウムバイサルファイト/ナトリウムハイドロサルフ
ァイト/Fe(II)を含む。この重合温度は、室温から約9
0℃までで、通常のように、使用される触媒系のために
最適化されることができる。
所望ならば、ポリマーの分子量を制御するために連鎖
移動剤が使用できる。連鎖移動剤の例は、メルカプタン
類、ポリメルカプタン類およびポリハロゲン化合物類を
含む。使用されるであろう連鎖移動剤の例は、エチルメ
ルカプタン、n−プロピルメルカプタン、n−ブチルメ
ルカプタン、イソブチルメルカプタン、t−ブチルメル
カプタン、n−アミルメルカプタン、イソアミルメルカ
プタン、t−アミルメルカプタン、n−ヘキシルメルカ
プタン、シクロヘキシルメルカプタン、n−オクチルメ
ルカプタン、n−デシルメルカプタン、n−ドデシルメ
ルカプタンのようなアルキルメルカプタン類;イソプロ
パノール、イソブタノール、ラウリルアルコールおよび
t−オクチルアルコールのようなアルコール類;四塩化
炭素、テトラクロロエチレンおよびトリクロロブロモエ
タンのようなハロゲン化された化合物類を含む。一般的
に、モノマー混合物の重量を基礎にして0から10重量%
までが使用できる。このポリマーの分子量は、モノマー
に対する開始剤の比を選択することのような、この技術
分野に知られている他の技術により制御することができ
る。
触媒および/または連鎖移動剤は、別々のまたは同じ
液状媒体に溶解または分散でき、反応容器に徐々に添加
できる。モノマーは、純粋なものでも液状媒体に溶解ま
たは分散されたものでも、触媒および/または連鎖移動
剤と同時に添加できる。重合技術においてよく知られて
いるように、重合が実質的に完了した後の残存モノマー
を「追い打ち的に重合させる」ため、開始剤または触媒
の適当量が重合混合物に添加できる。
ラテックスポリマー粒子の凝集は、重合混合物中にミ
セルを形成する安定化表面活性剤を包含させることによ
り防止できる。乳化重合技術においてよく知られている
ように、一般的に、この成長しつつある芯粒子は乳化重
合の間、アニオン性または非イオン性表面活性剤のよう
な1種以上の表面活性剤またはこれらの混合物により安
定化されている。乳化重合に適当な多くの表面活性剤の
例が、毎年発行される「マカッチャン(McCutchen)の
洗剤および乳化剤」(MC Publishing Co.,Glen Rock,N
J.)に与えられている。保護コロイド類のような安定化
剤の他の種類のものもまた使用できる。
非イオン表面活性剤に対するアニオン表面活性剤の割
合は、弱塩基機能性のこのラテックスポリマー粒子を含
む水性分散液の添加がその被覆組成物のアニオン表面活
性剤の最小化に貢献するように、最小化されることが好
ましい。
適当なアニオン表面活性剤の例は、ジ(C7−C25)ア
ルキルスルホサクシネートのようなスルホサクシネート
類およびオクチルスルホサクシネートのような高級アル
キルスルホサクシネート類;高級脂肪アルコールのサル
フェートのようなサルフェート類、例えば、ラウリルサ
ルフェート;アリール(aryl)スルホネート、アルキル
スルホネートおよびアルキルアリール(aryl)スルホネ
ートを含むスルホネート類、例えば、イソプロピルベン
ゼンスルホネート、イソプロピルナフタリンスルホネー
トおよびN−メチル−N−パルミトイルタウレート;オ
レイルイソチオエートのようなイソチオエート類;など
のアンモニウム、アルカリ金属、アルカリ土類金属およ
び低級アルキル第4級アンモニウム塩を含む。追加の例
は、t−オクチルフェノキシポリ(エチレンオキシ)エ
チレンサルフェート類およびノニルフェノキシ−ポリ
(エチレンオキシ)エチレンホスフェート類(両者とも
1から7までのオキシエチレン単位を有する)のような
アルキルアリール(aryl)ポリ(エチレンオキシ)エチ
レンのサルフェート類、スルホネート類およびホスフェ
ート類を含む。
適当な非イオン性表面活性剤の例は、ポリ(オキシア
ルキレン)アルキルフェノールエーテル類、ポリ(オキ
シアルキレン)アルキルエーテル類、脂肪酸のポリ(オ
キシアルキレン)エステル類、ポリエチレンオキサイド
−ポリプロピレンオキサイドブロック共重合物などを含
む。
乳化重合においては、水性の重合媒体が使用される。
この水性媒体は、水を含み、可溶性の無機塩類、低級ア
ルカノール類およびポリオール類のような非反応性で水
と混合可能な共溶剤類、緩衝剤類、保護コロイドを含む
可溶性または分散可能な高分子材料、ポリビニルアルコ
ール、メトキシセルロースおよびヒドロキシエチルセル
ロースのような増粘剤および懸濁剤を含むことができ
る。この発明の弱塩基機能性ポリマー粒子は、弱塩基機
能性基を有するエチレン的に不飽和なモノマーの少なく
とも1種を含有するモノマーから重合されることができ
る。このモノマーは、弱塩基機能性の重合可能なエチレ
ン的に不飽和な単一のモノマー種、または重合後に弱塩
基の機能性を提供するように化学的に変性できる重合可
能なエチレン的に不飽和なモノマーのような、上記モノ
マーの前駆体から構成できる。代替的に、このモノマー
は、重合可能なエチレン的に不飽和な弱塩基機能性のモ
ノマー類、またはこのようなモノマーの前駆体類、の1
種以上を含むモノマー混合物から構成することができ
る。
弱塩基機能性モノマーの例は、−HC=C−基および弱
塩基性のアミノ基またはアミノラジカルを有するモノエ
チレン的に不飽和なモノマー類および弱塩基のアミン基
で置換されたブタトリエンのようなモノエチレン的に重
合するポリエチレン的なアミン類を含む。このアミノ機
能性モノマーは、全モノマーの約5から75重量%を含む
ことが好ましく、約20かわ60重量%を含むことが更に好
ましい。アルケニルピリジン類およびアルキルアミニッ
ク(メタ)アクリレート類を含む塩基性モノマー類の性
質は、「機能性モノマー類」第2巻(R.H.Yocum and E.
B.Nyquist ed.s Marcel Dekker,Inc.New York 1974)の
555−739頁にL.S.ラスキン(Luskin)によって概説され
ている。
アミン機能性のモノエチレン的に不飽和なモノマーの
例は、以下の構造式I、IIおよびIIIの1つの構造を有
するモノマーを含む。
アミン機能性のエチレン的に不飽和なモノマーの最初
の組は、次式で表され、 は、N原子とともに、モルホリン、ピペラジン、ピリジ
ン、ピロリジンおよびN−アルキル−ピペ この式において、 Rは、H、CH3およびC2H5からなる群から選択され、 Aは、−O−、−S−、−CO2−および−C(O)NR2
−からなる群から選択され、ここにおけるR2はHおよび
1から12までの炭素原子数の飽和脂肪族炭化水素基から
なる群から選択され、 R1は2から10までの炭素原子数を有する直鎖および分
枝類のアルキレン基から選択され、この基に結合される
N原子とA基との間の炭素鎖には、少なくとも2個の炭
素原子があり、 R″に直接結合されていない時のR′は、H、2から
4個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基および1
から10までの炭素原子数を有する飽和脂肪族の炭化水素
基からなる群から選択され、 R′は直接結合されていない時のR″は、H、2から
4の炭素原子数を有するヒドロキシアルキル基および1
から10までの炭素原子数を有する飽和脂肪族の炭化水素
基からなる群から選択され、 相互に直接結合されている時のR′およびR″は、N
原子とともに、モルホリン、ピペラジン、ピリジン、ピ
ロリジンおよびN−アルキル−ピペラジンであってその
アルキル基がメチル基、エチル基、イソプロピル基のよ
うな1から18の炭素原子数であるもの、からなる群から
選択されるヘテロ環核残基を構成する。
アミン機能性のエチレン的に不飽和なモノマーの第2
組は、次式で表され、 この式において、 R3は、Hおよび1から12の炭素原子数を有する飽和脂
肪族の炭化水素基からなる群から選択され、そしてnは
1から4までの値を有する整数である。
式Iの化合物の例は次記の化合物を含む。
10−アミノデシルビニルエーテル、 8−アミノオクチルビニルエーテル、 6−(ジエチルアミノ)ヘキシル(メタ)アクリレー
ト、 2−(ジエチルアミノ)エチルビニルエーテル、 5−アミノペンチルビニルエーテル、 3−アミノプロピルビニルエーテル、 2−アミノエチルビニルエーテル、 2−アミノブチルビニルエーテル、 4−アミノブチルビニルエーテル、 3−(ジメチルアミノ)プロピル(メタ)アクリレー
ト、 2−(ジメチルアミノ)エチルビニルエーテル、 N−(3,5,5−トリメチルヘキシル)アミノエチルビニ
ルエーテル、 N−シクロヘキシルアミノエチルビニルエーテル、 3−(t−ブチルアミノ)プロピル(メタ)アクリレー
ト、 2−(1,1,3,3−テトラメチルブチルアミノ)エチル
(メタ)アクリレート、 N−t−ブチルアミノエチルビニルエーテル、 N−メチルアミノエチルビニルエーテル、 N−2−エチルヘキシルアミノエチルビニルエーテル、 N−t−オクチルアミノエチルビニルエーテル、 β−モルホリノエチル(メタ)アクリレート、 4−(β−アクリロキシエチル)ピリジン β−ピロリジノエチルビニルエーテル、 5−アミノペンチルビニルサルファイド β−ヒドロキシエチルアミノエチルビニルエーテル、 (N−β−ヒドロキシエチル−N−メチル)アミノエチ
ルビニルエーテル、 ヒドロキシエチルジメチル(ビニルオキシエチル)アン
モニウムハイドロキサイド、 2−(ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、 2−(ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリルアミ
ド、 2−(t−ブチルアミノ)エチル(メタ)アクリレー
ト、 3−(ジメチルアミノ)プロピル(メタ)アクリルアミ
ド、 2−(ジエチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、 2−(ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリルアミ
ド。
式IIのアミン機能性でエチレン的に不飽和なモノマー
の例は次記の化合物を含む。
4−ビニルピリジン、 2,6−ジエチル−4−ビニルピリジン、 3−ドデシル−4−ビニルピリジン、および 2,3,5,6−テトラメチル−4−ビニルピリジン。
使用できるアミン機能性でエチレン的に不飽和なモノ
マーの他の1つの例は、次式IIIのもであり、 この式においてRおよびR1は上記に定義されている。
この化合物の例は、 3−(4−ピリジル)プロピルメタクリレート、 2−(4−ピリジル)エチルメタクリレート、および 2−(4−ピリジル)エチルアクリレート を含む。
以下に更に説明するように、2−(ジメチルアミノ)
エチルメタクリレートおよび2−(t−ブチルアミノ)
エチルメタクリレートが好ましい。ここにおいて使用さ
れているような表示「(メタ)アクリレート」は、アク
リル酸およびメタクリル酸のエステルの両者を包含する
一般的な語として意図されている。同様に、「(メタ)
アクリルアミド」は、メタクリルアミドおよびアクリル
アミドの両者を包含する。
この弱塩基機能性基の弱塩基性は、半中和点において
測定された約4から7までpKaの値を有することが好ま
しい。この弱塩基性は、水性被覆組成物のpHにおいてプ
ロトン化されないように選択される。多くの場合、水性
被覆組成物は、負に荷電したラテックス結合剤を凝集に
対して安定化するためとその他の理由で、アルカリ性pH
に処方される。水性被覆組成物を処方するための原理
は、例えば、「有機被覆剤の処方」(N.I.Gaynes ed.D.
Van Nostrad Co.Inc.Princeton,NJ.,1967)の189−230
頁に概説されている。
アンモニアは、その発明の掃除機構において使用され
るために好ましい揮発性塩基であるが、モルホリン、ア
ルキルアミン類などのような他の揮発性塩基類も使用で
きる。
この弱塩基機能性モノマーは、塗装膜の乾燥過程で揮
発性塩基が失われるにつれてpHが低下する際に、アニオ
ン性材料と複合物またはイオン対を形成するだけのポリ
マー粒子を提供するために選択される。この弱塩基機能
性モノマーのこのpKaは、塗装前の水性被覆組成物の高
いpH特性では、この塩基がプロトン化されない理由で複
合物化が阻止されるようなpKaである。これに対し、ベ
ンジルクロライドでアルキル化された弱塩基モノマーの
ような、弱塩基モノマーの第4級化された状態は一般的
に、高いpH水準においてさえアニオン性材料と複合物を
形成する強塩基であり、この発明のアニオン性材料掃除
機構においては一般的に使用できない。この技術分野に
おいて知られているように、弱塩基機能性基類のpKa
は、ある程度その基が位置されている環境に依存する。
しかし一般的には、水溶性中における半中和点で測定さ
れた約4から7までのpKa値を有する弱塩基機能性のエ
チレン的に不飽和なモノマーが、この発明において使用
できる。
この発明は、弱塩基機能性のポリマー粒子および結合
剤を構成するポリマーラテックス粒子の両者を含有する
混合水性分散液類ならびにこの両粒子およびそのほかの
追加的な材料類を含有する水性被覆組成物類の両者を提
供する。多くの場合、結合剤を構成するこのラテックス
ポリマー粒子は、カルボキシル機能性基を有する。適当
な条件下では、このカルボキシル基がイオン化され、結
果としてできるラテックス粒子の表面上の電荷が、時間
尚早の凝集に対して、このラテックスを静電気的に安定
化する。多くの場合、揮発性塩基、典型的にはアンモニ
ア、がこの被覆組成物のpH調整に使用される。この被覆
組成物が塗装されるべき基材に塗装された時、この揮発
性塩基が失われ、この被覆組成物のpHが低下し、この結
合剤のラテックス粒子が安定性を失い、その結果連続的
な結合剤の膜を形成するように凝集を促進する。この発
明の弱塩基機能性ラテックス粒子がこのような被覆組成
物に含有されている時には、この揮発性塩基が失われて
pHが低下するにつれて、この弱塩基がプロトン化されて
行く。続いてアニオン表面活性剤のようなアニオン性種
がこのプロトン化された弱塩基に向けて拡散し、このプ
ロトン化された弱塩基とイオン対を形成すると信じられ
る。
この発明のポリマー粒子を製造するに当り、この弱塩
基機能性モノマーに加えて、この弱塩基機能性モノマー
と共重合可能な他のエチレン的に不飽和なモノマーが使
用できる。例えば、共重合可能なエチレン的に不飽和な
非イオン性モノマー類が使用できる。使用できる非イオ
ン性のモノエチレン的に不飽和なモノマーは、次記のも
のを含む。スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトル
エン、ビニルナフタリン、エチレン、酢酸ビニル、ビニ
ルファーサテート(vinyl versatate)、塩化ビニル、
塩化ビニリデン、アクロニトリル、メタクリロニトリ
ル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸の各
種の(C1−C20)アルキルおよび(C3−C20)アルケニル
エステル類で、例えばメタル(メタ)アクリレート、エ
チル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリ
レート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチル
ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレー
ト、n−デシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル
(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレ
ート、n−アミル(メタ)アクリレート、ネオペンチル
(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリ
レート、ラウリル(メタ)アクリレート、オレイル(メ
タ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレートお
よびステアリル(メタ)アクリレート;イソボルニル
(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、フェニル(メタ)アクリレート、2−ブロモエチル
(メタ)アクリレート、2−フェニルエチル(メタ)ア
クリレートおよび1−ナフチル(メタ)アクリレートの
ような他の(メタ)アクリレート類;エトキシエチル
(メタ)アクリレートのようなアルコキシアルキル(メ
タ)アクリレート類;ならびにエチルマレエート、ジメ
チルフマレート、トリメチルアコニテートおよびエチル
メチルイタコネートのようなエチレン的に不飽和なジお
よびトリカルボン酸類および無水物類のジアルキルエス
テル類。この発明の現時点で好ましい1つの実施態様に
おいては、非機能性の共重合用モノマーとしてスチレン
が好ましい。
また平均分子量を増加しポリマーを架橋するために、
このエチレン的に不飽和なモノマーは、エチレン的不飽
和を多く有するモノマーの少なくとも1種を含むことが
できる。使用できるエチレン的不飽和を多く有するモノ
マーの例は次記のものを含む。アリル(allyl)(メ
タ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、
1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポ
リアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジア
リル(allyl)フタレート、トリメチロールプロパント
リ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニル
トルエン、トリビニルベンゼンおよびジビニルナフタリ
ン。ジビニルベンゼンは好ましいエチレン的不飽和を多
く有するモノマーである。重合後の架橋のための場所と
して役立つことのできる機能性基を有するモノマー類
が、エチレン的不飽和を多く有するモノマーの代りまた
は追加として、含有されることができる。例えば、グリ
シジルメタクリレートのようなエポキシ機能性のエチレ
ン的に不飽和なモノマー類、メチルアクリルアミドグリ
コレートメチルエーテルなどのようなアミン機能性のエ
チレン的に不飽和なモノマー類が使用できる。しかしこ
の場合の重合条件は、この弱塩基機能性基と重合後のた
めのこの架橋機能性基との反応がもしあるなら、この反
応を最小化するように選択されねばならない。重合後
に、適当な多機能性架橋剤が、ポリマー鎖から懸垂して
いる架橋用の機能性基と反応できる。代替法として、こ
の弱塩基機能性基自体が、架橋用の場所として役立つこ
とができる。高エネルギー粒子および放射線によるよう
な、ポリマー粒子を架橋するためのこの技術分野で知ら
れている他の手段も使用できる。
弱塩基機能性基を有するモノマーの重合によってこの
弱塩基機能性のポリマー粒子を製造する代りに、この粒
子は、最初に弱塩基機能性基を持たないモノマーの1種
以上を重合し、次にこのポリマーを弱塩基機能性基を提
供する薬剤で機能化することによっても製造できる。例
えば、ポリマー粒子は、(メタ)アクリレートエステル
モノマーを重合し、得られたポリマーのエステル残基の
少なくとも1部を、アルカノールアミンまたはジアミン
で、エステル交換またはアミド化することにより製造で
きる。
現時点で好ましい第1の実施態様において、この弱塩
基機能性ラテックスポリマー粒子は、2−(t−ブチル
アミノ)エチルメタクリレート(TBAEMA)を含むモノマ
ーから1段階で重合される。驚くべきことに、この1段
階ラテックスは、結合剤を構成するポリマーラテックス
粒子との混合に際し、他の1つの通常的に入手できるエ
チレン的に不飽和な弱塩基機能性のモノマー、2−(ジ
メチルアミノ)エチルメタクリレート(DMAEMA)、を使
用して製造された同様な材料が示すより、かなり大きな
安定性を示す。この実施態様において、このモノマー
は、約5から75重量%までの2−(t−ブチルアミノ)
エチルメタクリレートを含むことが好ましく、このモノ
マーが約20から60重量%までのTBAEMAを含むことが一層
好ましい。
この発明の現時点において好ましい他の1つの実施態
様においては、2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリ
レート、このものは通常2−(t−ブチルアミノ)エチ
ルメタクリレートより安価な特殊モノマーである、が使
用される。このラテックス粒子の表面におけるDMAEMAの
存在は、弱塩基機能性ポリマー粒子と結合剤を構成する
ラテックス粒子との混合物におけるコロイド的安定性の
減少に関連しているように見えることが見出されてい
た。この実施態様におけるこの安定性問題は、多段階重
合技術により、軽減または回避できる。DMAEMAは最初の
段階に含有され、第2段階以降から排除される。この実
施態様において、最初の段階は、約5から75重量%のDM
AEMAを含むことが好ましい。スチレンのような非機能性
モノマーが、第1段階において、DMAEMAと共重合でき
る。重量基準でスチレン:DMAEMAが1:1の第1段階モノマ
ー組成が特に好ましい。第2段階は、選択的にTBAEMAを
含むことができる。しかしスチレンは、第2段階のモノ
マーとして使用するためにも好ましい。架橋されたDMAE
MAの第1段階の上に5%w/wのスチレンの第2段階を使
用して、非常に良好なコロイド的混合安定性が達成でき
る。ジビニルベンゼンは、第1および第2段の双方で、
架橋剤として好ましく使用される。驚くべきことに、ス
チレンの第2段は、この弱塩基機能性ポリマーラテック
ス粒子の耐水特性改善能力を妨害しない。例えば、濃色
のペイント類に使用される際、第1段のDMAEMAおよび第
2段のスチレンを有する弱塩基機能性ポリマー粒子は、
水によるしみに対する抵抗性を改善する。安定性は、こ
のスチレンの第2段が、5%w/wのジビニルベンゼン(5
5%w/w有効)で架橋される時に最も良い。
この実施態様の弱塩基機能性ラテックス粒子を製造す
る際における1つの重要な工程上の変数は、DMAEMAを含
む第1段の重合とスチレンを含む第2段の重合との間の
待機時間である。第1段階のモノマーの添加の完了と第
2段階のモノマーの添加の開始との間の間隔が充分に長
い場合には何の問題も見えず、例えば実験室規模(4
)の製造では20分で充分である、しかし、この弱塩基
機能性ポリマー粒子が、短い待機時間、例えば実験室規
模の製造に対して5から10分、を使用する方法により製
造される場合には、混合安定性の問題が生じる。特定の
理論または説明によって拘束されることなく、すべての
残存DMAEMAを追い払って(すなわち重合して)DMAEMAに
よる第2段の汚染を回避するために、充分な待機時間が
必要であるように思われる。
第2段のスチレン/ジビニルベンゼンが使用される際
には、この第2段が、全モノマーの約5から50重量%ま
でを含むことができる。しかし、スチレンの過剰な割合
が使用される場合のように、弱塩基機能性芯を取巻くス
チレンの殻のような完全で貫通不可能な殻の形成を回避
することが重要である。もし完全な殻が形成されると、
アニオン表面活性剤のようなアニオン性種がこの弱塩基
機能性基とイオン対を形成できず、アニオンを掃除する
この弱塩基機能性ポリマー粒子の有用性は失われる。
TBAEMAが第2段に使用され、DMAEMAが第1段に使用さ
れる場合では、約9:1の第1段と第2段との重量比にお
いて混合品の安定性が最低限度になる。
一般的に、弱塩基機能性ポリマー粒子がアニオン種と
イオン対を形成する能力を最大化することが望ましい。
多くの場合このことは、アニオン種に作用可能な表面を
可能な限り多く有する粒子を提供するように、製造技術
を採用し、またモノマー類を選択することにより達成で
きる。粗い網状のイオン交換樹脂の場合には、このこと
が、もしそうでなければ球状の粒または真珠球であるも
のの内部に連絡通路または穴の相当数を提供することに
よって達成されている。既に記載したように、この作用
の高い可能性を達成するための他の1つの方法は、比較
的に小さな粒子を製造することである。更に加えて、こ
の弱塩基機能性基のアニオン性材料に対する作用性を強
化するために、この粒子が最適な程度で膨潤することが
一般的に望ましい。この技術分野でよく知られているよ
うに、膨潤の程度は、架橋の程度を変更することにより
制御できる。架橋はまた、このポリマー鎖が膜の形成に
参加する傾向を減少するのに役立つ。架橋の程度は、膨
潤を過度に抑制することなく、粒の完全さを与えるよう
に適応されることが好ましい。
スチレン45重量%、DMAEMA50重量%およびジビニルベ
ンゼン5重量%(55%有効)の第1段階モノマー組成
(すなわち50DMAEMA/45Sty/5DVB)ならびにスチレン95
重量%およびジビニルベンゼン5重量%(55%有効)の
第2段階モノマー組成(すなわち95Sty/5DVB)を有する
弱塩基機能性ポリマー粒子を目的として、第1段階と第
2段階との重量比が95:5であれば、このDMAEMAの殆ど全
部が、媒体のpHに依存しつつ、アニオン性材料との複合
物化に利用できる。
一般的に、この発明の現時点で好ましい実施態様にお
けるポリマー粒子の弱塩基機能性基の約85%から90%ま
では、HClで滴定できる。このことは、能力を増加でき
る唯一の方法が、ポリマー粒子の重量に対する弱塩基の
当量数の比を増加するため、利用可能な最低分子量を有
する弱塩基機能性の重合可能なエチレン的に不飽和なモ
ノマーの使用によることであると示唆している。この基
礎に立つと、DMAEMAは、DMAEMAがTBAEMAより小さい分子
量を有する理由で、TBAEMAより有利である。
驚くべきことに、現時点における好ましい実施態様に
おいては、アニオン性表面活性剤の弱塩基機能性基に対
する作用能力が、この弱塩基を、この粒子の全体積にわ
たって均一に分布させる代りに、粒子の表面近くに分布
させることによって影響されていると思われない。弱塩
基機能性を含有する殻で覆われた不活性なスチレンの芯
を有するポリマー粒子が製造されても、弱塩基機能性を
全体積にわたって有する粒子との比較において、明白な
利点がない。例えば、スチレンからなる非機能性の芯と
DMAEMAを有する機能性の殻とを有し、芯と殻との重量比
が1:1であるポリマー粒子で、非機能性の芯を持つこの
粒子の殻が有するDMAEMAの濃度と同一のDMAEMAの濃度を
全体積にわたって有するDMAEMA粒子を置換えると、耐水
性を改良するためのこの弱塩基機能性粒子の能力は、両
種の粒子が被覆組成物中に等重量水準で使用された時
に、約50%低下することが見出されている。DMAEMA機能
性ポリマー粒子の粒径を70nmから160nmへ変更すること
は、両種の粒子が被覆組成物中で同一重量水準で使用さ
れる時、この被覆組成物の最終用途での特性に何の変化
をも作り出せない。この結果は、期待に反して、DMAEMA
の全量が重要であり、粒子の表面近くのDMAEMAが適当な
のではないことを示唆する。
この発明の弱塩基機能性ポリマー粒子は、幾つかの異
なる用途に使用できる。この弱塩基機能性粒子は、アニ
オン性表面活性剤で安定化された合成ラテックスポリマ
ーの水性分散液を基礎にする被覆組成物のような、アニ
オン性材料を含有する高分子材料の水性分散液に基づく
製品類を処方する際に特に有用である。アニオン性表面
活性剤で安定化された合成ポリマーの水性分散液は、屋
外用および屋内用の塗料類、ペーパーコーティング剤、
隙間充填剤、接着剤および使い捨ておむつ、使い捨ての
ふきん、顔用ティッシューのような不織製品類などの結
合剤を含む水性被覆組成物を処方するのに、また水性の
床磨き用組成物および水性の印刷インキの結合剤とし
て、また他の被覆用および結合用の用途の幾つかに、広
く使用されている。一般的に、結合剤として役立つ合成
ポリマーのモノマー組成は、使用条件下で膜を形成する
ように選択される。例えば多くの場合、結合剤用ポリマ
ーのガラス転移温度は、モノマー組成を調整することに
より、使用温度より低くなるように選択できる。水性被
覆組成物の場合には、この被覆組成物の使用温度より低
い最低膜形成温度(MFT)に下げるために、この組成物
が可塑剤類、共溶剤類などを含有できる。
結合剤を構成するこのラテックスポリマーとは対照的
に、この発明の弱塩基機能性ポリマー粒子は、膜の形成
には貢献しない。事実として、この弱塩基機能性の高分
子粒子のモノマー組成が、この膜形成において実際に貢
献する材料を提供するように選択されるなら、結果とし
て得られる系は、アニオン性材料を掃除することにおい
て無効であることが見出されている。
この発明の掃除機構は、結合剤を構成する双峰性粒径
分布の合成ポリマーラテックスの水性分散液を使用して
処方された水を基礎にする被覆組成物、この場合におけ
るこのような分散液類は多くの場合安定性を強化するた
めにアニオン表面活性剤を含有する、において特別に有
用である。双峰性の合成ポリマーラテックス系の例は、
例えば米国特許4,254,004、4,456,726、4,567,099およ
び4,657,966に与えられている。
この発明の弱塩基機能性ポリマー粒子は、水性被覆組
成物のような水性組成物の結合剤としての使用に適合す
る合成ポリマーラテックス類の水性分散液に都合よく含
有されることができる。結果として得られる混合水性分
散液は、その後に水性被覆組成物を処方するのに使用さ
れる。多くの場合、結合剤を構成するこの合成ポリマー
ラテックスが、このラテックスを凝集に対して安定化す
るために、カルボキレート機能性を有する理由で、被覆
組成物における結合剤としての使用を指向した合成ポリ
マーラテックスの水性分散液は、典型的にアルカリ性pH
に保持されている。このポリマーラテックスのpHを調
整、この場合は上昇、するために、多くの場合アンモニ
アが使用されている。しかし、被覆組成物が弱塩基機能
性ポリマー粒子と結合剤を構成するポリマーラテックス
粒子との混合物を使用して製造される場合には、このポ
リマーラテックス混合物がこの被覆組成物の製造途中に
おいて水および/または他の溶剤で典型的にまた実質的
に希釈されるであろうから、有効なアニオン性材料掃除
機構をこの発明にしたがって得るために、揮発性塩基の
添加が典型的に必要とされるであろう。この発明にした
がった弱塩基機能性ポリマー粒子が、この発明にしたが
った混合水性分散液を提供するために、結合剤を構成す
るポリマーラテックス粒子と混合される際には、この混
合物を分離に対して安定化し、また安定性を増進するた
めに、懸濁および/または分散剤を含有できる。多くの
場合、結合剤を構成するこのポリマーラテックスを安定
化するために含有されている材料が、弱塩基機能性ポリ
マー粒子と結合剤を構成するポリマーラテックス粒子と
の混合物を安定化するためにも充分であろうから、特別
な追加の懸濁および/または分散剤は必要とされないで
あろう。
この弱塩基機能性ポリマー粒子を懸濁または分散する
ために使用できる懸濁および/または分散剤の例は、天
然に産出するゴム類のような天然高分子材料類;微結晶
セルロース、ヒドロキシセルロースおよびメトキシセル
ロースのようなセルロース誘導体類;ならびにポリアク
リル酸、ポリメタクリル酸などのような合成高分子電解
質類を含む。
この発明の弱塩基機能性ポリマー粒子が膜を形成する
ポリマーラテックス粒子を基礎にした典型的な水性被覆
組成物に使用される際には、弱塩基機能性ポリマー粒子
の、結合剤を構成するポリマーラテックス粒子に対する
重量比が約1%から10%までであることが好ましい。こ
の比が約5%であることは特に好ましい。しかし一般的
に、弱塩基機能性ポリマー粒子のこの割合は、可能な限
り多くのアニオン性材料を掃除するために最適化される
ことが好ましく、この割合は当然、その水性被覆組成物
中における掃除可能なアニオン性材料の全量に依存する
であろう。
アクリルモノマーから製造された結合剤を構成する合
成ポリマーラテックスの水性分散液を含む水性被覆組成
物に使用される際、この発明の掃除機構は、水への敏感
性に対する強化された抵抗力に関連する幾つかの利点を
提供する。例えば、水性被覆組成物は、白色アクリル面
上における減少した初期ふくれを示す。このような材料
を使用して処方された透明塗料の水による白化への抵抗
性は多くの場合に改善される。更に、この材料を含有す
る被覆組成物の隠蔽力は、多くの場合改善される。この
発明の掃除機構が水性のプライマー組成物を処方するの
に使用される時には、杉およびアメリカ杉のような木材
の上に塗装されたこのプライマーの汚れ防止抵抗力が改
善される。
この発明の掃除機構は、非イオン性表面活性剤ならび
に関連するポリエトキシ化された増粘剤、レオロジー調
整剤などの量が最小化されている水性被覆組成物におい
て最も効果的である。このような材料の添加は、弱塩基
機能性粒子が耐水性特性を改善する能力を消失させない
が、このような材料類が塗膜の耐水特性に時々有害な効
果を有することが知られ、またこの弱塩基機能性粒子
が、このような材料類と複合物を形成することは知られ
ていない。
したがって、もし改善された耐水性が、この発明の掃
除機構の使用で達成されるべきであるなら、屋内用ラテ
ックスペイントのような水性被覆組成物を着色するため
に、前分散された着色剤の使用を避けることが最善であ
る。前分散された着色剤類は典型的に、この発明にした
がって水性被覆組成物の耐水性、例えば水によるしみに
対する抵抗性、に関連する利点を相当減少すると見られ
る非イオン性表面活性剤の相当な割合を含有する。例え
ば、水性被覆組成物が、3.785(1ガロン)当り前分
散されたフタロ青、フタロ緑または黄色酸化鉄の着色剤
の28.35g(1オンス)で着色される際、この水性被覆組
成物がこの発明の弱塩基機能性ポリマー粒子の5重量%
を含む場合では、水にによるしみに対する抵抗性におい
て、わずかな改善が見られるだけである。
この発明の掃除機構が改善するもう1つの耐水特性
は、灰白色に再塗装された面上の初期ふくれに対する抵
抗性である。例えば、屋外用の水性つや消し塗料組成物
に、わずか1重量%の弱塩基機能性ポリマーラテックス
が含有される時、灰白色にアクリルで塗装された表面上
のこの塗料の初期ふくれ抵抗性は改善される。
水性被覆組成物中にこの発明の掃除機構を包含するこ
とのより改良できる他の1つの塗膜特性は、隠蔽力であ
る。典型的に、ある水性被覆組成物中にこの発明の弱塩
基機能性ポリマー粒子が含有された場合には、この被覆
組成物で形成された膜の光散乱係数で測定された隠蔽力
が7から12%増加する。しかし隠蔽力におけるこの増加
は光沢の減少に伴なう。隠蔽力における改良は期待され
ておらず、また改良された耐水性に関連しているとも思
えない。光学顕微鏡および電子顕微鏡によって検討され
た被覆組成物類は、弱塩基機能性ポリマー粒子が含有さ
れた場合に優れた顔料の分散を示していると思える。こ
の現象を特定の理論または説明に結び付けることを意図
しないが、弱塩基機能性ポリマー粒子の存在が、非イオ
ン化によってこの塗料のイオン強度を低下させ、この塗
料の隠蔽力を増加すると仮定される。
この発明の掃除機構を使用する水性被覆組成物を製造
する際、この弱塩基機能性ポリマー粒子、結合剤を構成
する合成ポリマーラテックス粒子および顔料の凝集が起
らなうように、pHを充分に高く保持することが重要であ
る。塗料の製造途中で、水および/または共溶剤の添加
により、この弱塩基機能性ポリマー粒子を含有する組成
物のpHが低下するにつれて、この弱塩基機能性ポリマー
粒子の弱塩基のプロトン化された部分が増加する。この
プロトン化された部分の増加につれて、この弱塩基機能
性ポリマー粒子上の正の表面荷電が増加し、ある到達点
で、負に荷電した結合剤粒子および顔料との凝集が起る
であろう。前記に開示した好ましい実施態様の第2級ア
ミン機能性(すなわちTBAEMA)ポリマー粒子または第3
級アミン機能性(すなわちDMAEMA)ポリマー粒子が使用
される場合、凝集が約8.5のpHで起り始めることが見出
されている。この理由で、塗料製造途中のpHは約8.5よ
り低く下げてはならず、8.8以上に保持することが好ま
しい。このpHが充分に高い水準に保持されている限り、
この発明の掃除機構を含有する被覆組成物は、この発明
の掃除機構を含有しない被覆組成物に匹敵する、室温
の、熱老化の、ローラー処理の、および冷凍−解凍の安
定度特性を含む各種の安定度特性を示す。
水性被覆組成物類は、結合剤を構成するポリマーラテ
ックス粒子および弱塩基機能性ポリマー粒子に加えて、
典型的な塗料用の材料類を含有できる。例えば、この被
覆組成物類は、ルチルおよびアナターゼ型の二酸化チタ
ンのような光を反射する顔料類;炭酸カルシウム、クレ
イ、珪酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、雲母、無定
形シリカおよび珪藻殻シリカのような体質顔料類;発泡
防止剤;酸化亜鉛、2−N−オクチル−4−イソチアゾ
ール−3−オンおよびフェニル酢酸水銀のような抗生物
質;ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテー
トおよびエチレングリコールモノブチルエーテルアセテ
ートのような合着剤類;ジブチルフタレート、ジオクチ
ルフタレートなどを含むジアルキルフタレート類のよう
な可塑剤類;エチレングリコール、プロピレングリコー
ルおよびジエチレングリコールのような冷凍−解凍安定
剤類;脂肪酸類のポリエチレンオキシレート類、アルカ
ノール類、アルキルフェノール類およびグリコール類の
ような非イオン性湿潤剤類;複合燐酸類のような顔料分
散剤類;およびその他のアニオン性の材料および種(し
かしこれらは最小化されることが好ましい);高分子電
解質およびセルロース系増粘剤のような増粘剤類;結合
性増粘剤などのようなレオロジー調整剤類;有色顔料お
よび染料のような着色剤類;香料類;共溶剤類などを含
有することができる。
以下の実施例は、この発明の方法および組成物の実例
であり、この発明の実用化においてこの技術分野におけ
る通常の経験者に有用だろう。しかしこの発明は、いか
なる意味においても、これらの実施例によって制限され
ない。
[実施例 1] 2段階粒子の製造 5の丸底フラスコにかい型攪拌機、温度計、窒素導
入口および還流凝縮器が設備された。このフラスコ中で
脱イオン水(1200g)が窒素雰囲気下に60℃で攪拌され
た。第1段用モノマー混合物が、450gの脱イオン水、7
6.5gのトライトン(Triton、Rohm and Haas社の商品
名)X−405(70%有効)、405gのスチレン、45gのジビ
ニルベンゼン(DVB、55%有効)および450gの2−(ジ
メチルアミノ)エチルメタクリレート(DMAEMA)を混合
することにより用意された。第2段階用モノマー混合物
が、450gの脱イオン水、8.5gのトライトンX−405、95g
のスチレンおよび5gのジビニルベンゼンを混合すること
により用意された。第1段階用モノマー混合物の25g部
分がフラスコ内にポンプで供給された。その2分後に、
温度を55℃に保持しつつ、0.3gの70%有効なt−ブチル
パーオキサイド(TBHP)、20mlの0.1%FeSO4・10H2O水
溶液、12.5mlの1%エチレンジアミンテトラ酢酸テトラ
ナトリウム塩(3水化物)水溶液および0.3gのナトリウ
ムスルホキシレートホルムアルデヒド(SSF)の混合物
であって脱イオン化された第1段用モノマー混合物の20
mlに溶解されたものが、フラスコに14g/分の速度で供給
開始され、同時に、250gの水に溶解された5.5gのTBHP
(70%有効)溶液および250gの水に溶解された3.8gのSS
F溶液が2ml/分の速度で供給開始された。100分後に第1
段用モノマーの添加が完了し、次に第2段用モノマーが
同一速度でフラスコにポンプで供給された。12分後に第
2段用モノマーの添加が完了した。5gの水、1.2gのトラ
イトンX−405および5.5gのDVBの混合物がフラスコに添
加された。10分後にSSF溶液とTBHP溶液の添加が完了し
た。10分後に、0.36gのTBHPおよび0.15gのSSFが2.5mlの
水に溶解された溶液が添加された。20分後に、1.0gのTB
HPおよび0.5gのSSFが10mlの水に溶解された溶液が添加
された。20分後に、1.0gのTBHPおよび0.5gのSSFが10ml
の水に溶解されたもう1つの溶液が添加された。更に20
分後に、この分散液は、室温に冷却され、すべての湿潤
凝集物を除去するために、100メッシュの網を通してろ
過された。得られた分散液は27.7%の固型分、9.1のp
H、40cpsのブルックフィールドLVT粘度(錘番号#3、6
0rpm(3/60))およびコールターナノサイザー(商品
名)による164nm粒径のを有していた。得られたポリマ
ーは、モノマーの重量組成で50%Sty/5%DVB/45%DMAEM
Aを有する。
[実施例 2] トライトンX−405の増加された水準が使用された点
を除き、実施例1と同一のモノマー組成を有する共重合
物を製造するために、同様な水性分散液を使用して、実
施例1の手順が繰返された。第1段用モノマー混合物に
おいて、トライトンX−405の水準が153gに増加され、
第2段用モノマー混合物におけるトライトンX−405の
水準が17gに増加された。得られたポリマー分散液は、2
8.0%の固型分、9.0のpH、30cps(3/60)のブルックフ
ィールドLVT粘度および110nmの粒径を有していた。
[実施例 3] 重合の誘発前に42.5gのトライトンX−405がフラスコ
に添加された点を除き、実施例2と同一のモノマー組成
を有する共重合物の水性分散液を製造するために、実施
例2の手順が繰返された。得られたポリマー分散液は、
30.2%の固型分、9.0のpH、50cps(3/60)のブルックフ
ィールドLVT粘度および63nmの粒径を有していた。
[実施例 4−14] 表Iに示されるような異なるモノマー組成を使用する
点を除き、実施例3の手順が繰返された。得られた分散
液の特性もまた、表Iに示されている。
[実施例 15] 5の丸底フラスコにかい型攪拌機、温度計、窒素導
入口および還流凝縮器が設備された。このフラスコ中で
脱イオン水(1260g)が窒素雰囲気下に60℃で攪拌され
た。モノマー混合物が、500gの脱イオン水、170gのトラ
イトンX−405(70%有効)、450gのスチレン、50gのジ
ビニルベンゼン(DVB、55%有効)および500gの2−
(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート(DMAEMA)を
混合することにより用意された。重合の誘発前に42.5g
のトライトンX−405がフラスコに添加された。このモ
ノマー混合物の25g部分がフラスコ内にポンプで供給さ
れた。その2分後に、0.3gの70%有効なt−ブチルパー
オキサイド(TBHP)、30mlの0.1%FeSO4・10H2O水溶
液、12.5mlの1%エチレンジアミンテトラ酢酸テトラナ
トリウム塩 (3水化物)水溶液および0.3gのナトリウムスルホキシ
レートホルムアルデヒド(SSF)の混合物の20mlの脱イ
オン水に溶解されたものが、フラスコに添加された。10
分後に、温度を55℃に保持しつつ、フラスコへのモノマ
ー混合物の添加が、14g/分の速度で開始され、同時に、
250gの水に溶解された5.5gのTBHP(70%有効)溶液およ
び250gの水に溶解された3.8gのSSF溶液が2ml/分の速度
で供給開始された。110分後にモノマーの添加が完了し
た。5gの水、1.2gのトライトンX−405および5.5gのDVB
の混合物がフラスコに添加された。10分後にSSF溶液とT
BHP溶液の添加が完了した。10分後に、2.5mlの水に溶解
された0.36gのTBHPおよび0.15gのSSFの溶液が添加され
た。20分後に、10mlの水に溶解された1.0gのTBHPおよび
0.5gのSSFの溶液が添加された。更に20分後に、この分
散液は、室温に冷却され、すべての湿潤凝集物を除去す
るために100メッシュの網でろ過された。得られた分散
液は31.5%の固型分、9.1のpH、20cpsのブルックフィー
ルドLVT粘度(3/60)およびコールターナノサイザー
(商品名)による75nmの粒径を有していた。
[実施例 16−23および25−28、並びに比較例24] モノマー組成が表IIに示されるように変更された点を
除き、実施例15の手順が繰返された。この表には、得ら
れた分散液のpH、固型分含有量%および粒径をも含んで
いる。
[実施例 29] 5の丸底フラスコにかい型攪拌機、温度計、窒素導
入口および還流凝縮器が設備された。このフラスコ中で
脱イオン水(1200g)が窒素雰囲気下に60℃で攪拌され
た。第1段用モノマー混合物が、350gの脱イオン水、11
9gのトライトンX−405(70%有効)、315gのスチレ
ン、35gのジビニルベンゼン(DVB、55%有効)および35
0gの2−(ジメチルアミン)エチルメタクリレート(DM
AEMA)を混合することにより用意された。第2段階用モ
ノマー混合物が、150gの脱イオン水、51gのトライトン
X−405、135gのスチレン、15gのジビニルベンゼンおよ
び150gの2−(t−ブチ ルアミノ)エチルメタクリレート(TBAEMA)を混合する
ことにより用意された。フラスコには、重合の誘発前に
42.5gのトライトンX−405が仕込まれた。次に、第1段
階用モノマー混合物の25g部分がフラスコ内にポンプで
供給された。その2分後に、0.3gの70%有効なt−ブチ
ルパーオキサイド(TBHP)、20mlの0.1%FeSO4・10H2O
水溶液、12.5mlの1%エチレンジアミンテトラ酢酸テト
ラナトリウム塩(3水化物)水溶液および0.3gのナトリ
ウムスルホキシレートホルムアルデヒド(SSF)の混合
物の20mlの脱イオン水に溶解されたものがフラスコの添
加された。10分後に、温度を55℃に保持しつつ、フラス
コへの第1段用モノマー混合物の添加が、14g/分の速度
で開始され、同時に、250gの水に溶解された5.5gのTBHP
(70%有効)の溶液および250gの水に溶解された3.8gの
SSFの溶液が2ml/分の速度で供給開始された。100分後に
第1段用モノマーの添加が完了し、次に、第2段用モノ
マーが同一速度でフラスコにポンプで供給された。12分
後に第2段用モノマーの添加が完了した。次に、5gの
水、1.2gのトライトンX−405および5.5gのDVBの混合物
がフラスコに添加された。10分後にSSF溶液とTBHPの溶
液の添加が完了した。10分後に、0.36gのTBHPおよび0.1
5gのSSFが2.5mlの水に溶解された溶液が添加された。20
分後に、1.0gのTBHPおよび0.5gのSSFが10mlの水に溶解
された溶液が添加された。20分後に、1.0gのTBHPおよび
0.5gのSSFが10mlの水に溶解されたもう1つの溶液が添
加された。更に20分後に、この分散液は、室温に冷却さ
れ、すべての湿潤凝集物を除去するために100メッシュ
の網でろ過された。得られた分散液は、29.7%の固型
分、9.4のpH、40cps(3/60)のブルックフィールドLVT
粘度およびコールターナノサイザー(商品名)による64
nmの粒径を有していた。
[実施例 30−34] モノマー組成が表IIIに示されるように変更された点
を除き、同様な水性分散液を得るために、実施例29の手
順が繰返された。得られた分散液の特性も、表IIIに与
えられている。
[実施例 I] 下記に示される量の材料類を混合することにより水性
塗料が製造された。この材料中の粉砕原料は、混合され
た後、コウレス社の溶解機を使用し、1159−1372m/分
(3800−4500ft./min、外周速度)で15分間磨砕され、
次に低速下に溶解原料で溶解された。
粉砕原料 重量 水 98.76 タモル165(分散剤) 12.19 水酸化アンモニウム(28%) 1.70 エチレングリコール 28.75 ノプコNXZ(発泡防止剤) 6.25 ダウィシル20%/水(抗生物剤) 1.70 マピコ422(酸化鉄) 120.85 シリカ11605 231.28 アタゲル506 4.38 溶解原料 芳香族型アニオン表面活性剤を含むアニオン性膜形成
水性分散液(52%固形分) 349.80 ノプコNXZ2 0.64 テキサノール 9.16 水酸化アンモニウム(28%) 4.00 水 224.12 QR−708(増粘剤) 4.20 1097.96 「タモル」はRohm and Haas社の商品名、 「ノプコ」はDaimond Shamrock社の商品名、 「ダウィシル」はDow Chemical社の商品名、 「マピコ」はColumbian Chemical社の商品名、 シリカ1160はIllinois Mineral社から入手可能、 「アタゲル」はEngelhard社のMineral & Chemical D
ivisionのアタパルジャイト状のクレイ(含水珪酸マグ
ネシウム)のための商品名、 「テキサノール」はEastman Chemicalの製品、2,2,4
−トリメチル−1,3−ペンテンジオールモノイソブチレ
ートのための商品名、8 QR−708はRohm and Haas社から入手可能なポリウレタ
ン型の結合性増粘剤。
この水性塗料は次の性質を有していた。顔料の容積濃
度=41.38%、容積固型分=33.4%、pH=9.5および粘度
=85−95クレブス単位。
膜形成水性分散液を、弱塩基で機能化された実施例9
の非水溶性ラテックスポリマーの水性分散液で、固型分
重量%を基礎にして、それぞれ0、1.0、2.5、5.0およ
び10.0重量%置換えることにより、塗料の1A、1B、1C、
1Dおよび1Eが、製造された。この1Aから1Eまでの塗料の
水によるしみに対する抵抗性に関する実施例9の材料の
効果が表IVに示されている。
この表において、水によるしみに対する抵抗試験は、
3milの素焼き皿に塗料を引き流し、この塗料を50%関係
湿度の25.6℃(78゜F)で乾燥させ、この塗料膜上に脱
イオン水の水滴を置き、この水滴を自然乾燥し、10をし
みの微候のないことを示すとして、しみを定量的に1か
ら10までに格付けして実施された。抽出試験は、膜の注
型がポリプロピレンのような開放され基材上でなされた
点を除き上記のように塗料膜を作成し、24時間の乾燥後
に膜が基材から離され、ペトリ皿内に置かれ、膜重量の
20倍の水が添加され、皿が蓋をされ、膜は25℃で4時間
浸され、この水の中の表面活性剤の量が分光測光的に分
析され、実施例9が0%の対照(塗料1A)に比較して報
告された。
[実施例 II] 表Vに与えられている混合安定性の結果は、この発明
の弱塩基機能性ポリマー粒子と膜を形成するアニオン性
ラテックス類との安定な混合物を供給する際における第
2段の有効性を示している。非機能性第2段およびTBAE
MA機能性の第2段のものが同様に示されている。
[実施例 III] 表VIにあるデータは、弱塩基機能性粒子を含有する塗
料の水によるしみに対する抵抗性に関し、第1段におけ
るモノマーに対する第2段におけるモノマーの割合の変
更効果を示している。
[実施例 IV] 表VIIに与えられたデータは、実施例Iにしたがって
製造された塗料の水によるしみに対する抵抗性に関し、
分子量および(半中和点のpHで決定された)pKbにより
測定された塩基強度の異なるアミン機能性モノマーを使
用する効果を示している。
[実施例 V] 表VIIIに与えられたデータは、水によるしみに対する
抵抗性に関し、室温より低いTgと高いTgとを有するこの
発明の弱塩基機能性粒子の効果を比較している。水によ
るしみに対する抵抗性は、膜を形成しない材料の場合に
のみ改善されている。
[実施例 VI] 表XIにあるデータは、アミン機能性のエチレン的に不
飽和なモノマーの重量%が広範囲に変更された場合の、
この発明の弱塩基機能性粒子の有効性を示している。
この発明の組成物類の各種の実施態様の詳細において
は、併記の請求範囲によって定義されたこの発明の趣旨
と範囲の中にある各種の変更を行なうことができる。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】改良された耐水性を有する塗膜を形成する
    水性被覆組成物であって、 (a)弱塩基機能性基を有するエチレン的に不飽和なモ
    ノマーの少なくとも1種を含むモノマーから重合されて
    いる非水溶性で弱塩基機能性の合成ラテックスポリマー
    粒子の水性分散液であって、該ポリマー粒子は該被覆組
    成物の塗装後における該被覆組成物のpHの下降に際して
    該弱塩基機能性基がアニオン性種を固定するポリマー粒
    子である該水性分散液、および (b)該被覆組成物で被覆されるべき基材に対する該被
    覆組成物の塗装前および塗装途中において該被覆組成物
    のpHを該弱塩基機能性基のpKaより高く保持するための
    揮発性の塩基性物質、 を含むアニオン性表面活性剤掃除機構を有することを特
    徴とする該水性被覆組成物。
  2. 【請求項2】該弱塩基機能性ポリマーラテックス粒子
    が、少なくとも2段階で逐次的に重合され、該弱塩基性
    モノマーが第1の段階に重合される請求項1に記載の水
    性被覆組成物。
  3. 【請求項3】非水溶性で負に荷電したポリマーラテック
    ス粒子の水性分散液を含む膜形成性の結合剤および少な
    くとも1種のアニオン性表面活性剤を更に含む請求項1
    に記載の水性被覆組成物。
  4. 【請求項4】水性被覆組成物のためのアニオン表面活性
    剤の掃除機構において使用されるための非水溶性で弱塩
    基機能性の合成ラテックスポリマー粒子の水性分散液で
    あって、該粒子は弱塩基機能性基を有するエチレン的に
    不飽和なモノマーの少なくとも1種を含むモノマーから
    乳化重合によって製造され、該被覆組成物の塗装後に該
    被覆組成物のpHが低下した際に、該ポリマー粒子は該弱
    塩基機能性基がアニオン表面活性剤を固定することに適
    合されている該水性分散液。
  5. 【請求項5】該ポリマー粒子は、少なくとも2段階で逐
    次的に重合され、該弱塩基機能性モノマーが第1の段階
    に重合される請求項4に記載の水性分散液。
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