JP2690663B2 - 誘導電動機の制御装置 - Google Patents

誘導電動機の制御装置

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JP2690663B2
JP2690663B2 JP4196824A JP19682492A JP2690663B2 JP 2690663 B2 JP2690663 B2 JP 2690663B2 JP 4196824 A JP4196824 A JP 4196824A JP 19682492 A JP19682492 A JP 19682492A JP 2690663 B2 JP2690663 B2 JP 2690663B2
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  • Control Of Ac Motors In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インバータ装置により
駆動される三相誘導電動機のトルクを1チップ・マイク
ロ・プロセッサ等の演算手段を用いて間接的に検出する
ことができる誘導電動機の制御装置に関し、特に、本発
明はトルクを演算するに必要なインバータの出力電流に
含まれるリップル分の影響を簡単な手段により除去する
ことができる誘導電動機の制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】三相誘導電動機(以下、ACMという)
は直流電動機とは異なり、その線電流がトルクに比例し
ないので、直流電動機のように電流等からトルクを簡単
に求めることはできない。ACMのトルクを間接的に検
出する手法としては、ACMにパルス・ジェネレータ
(以下PGという)を取り付け、ベクトル制御を行う手
法や、高速・高性能な特殊プロセッサである高速デジ
タルシグナルプロセッサ(DSP)を用いて、空間ベク
トルで表された誘導電動機の一次電流および一次磁束の
ベクトル積より瞬時発生トルクを演算する手法が知られ
ている(電気学会論文誌D,昭和62年2月号P223
−P230「デジタルシグナルプロセッサを用いた誘導
電動機の高性能トルク制御」参照)。
【0003】ところで、上記の手法においてはACM
にPGのような回転数センサを設ける必要があり、ま
た、の手法においては、高価な高速デジタルシグナル
プロセッサ(DSP)等を必要とし、いずれの手法にお
いても簡単にACMのトルクを求めることはできなかっ
た。一方、汎用のインバータによるACMの制御におい
て、ACMのトルクの監視、過負荷時のストール防止等
を行う場合には、上記文献に記載されるように、一次鎖
交磁束とインバータ出力電圧の瞬時値からオンラインで
高速に演算して瞬時トルクを求める必要はなく、平均的
な定常トルクが得られれば充分である。
【0004】このような観点から、先の出願において、
ACMの電流、一次電圧、角速度等に基づきACMの定
常トルクを算出する手法を提案した(特願平4−109
868号)。上記手法において、ACMのトルクは下記
(1)式により算出される。 τ=√3(V/ω)〔Ia sin{ωt−(1/6)π} −Ib cos(ωt)〕 (1) ここで、VはACMの一次電圧波高値、ωは角速度、I
a ,Ib はそれぞれA相、B相電流の瞬時値である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記(1)式は単純な
形であるが、(1)式を汎用インバータに適用し、1チ
ップ・マイクロ・コンピュータ(以下1チップCPUと
略記する)でトルクを演算する場合には、次のような問
題点があった。すなわち、汎用インバータの出力電流波
形は、一般的に図4に示すようなリップル分を含んでい
る。したがって、(1)式を適用してACMのトルクを
検出する場合には、このリップル分の影響を除去する何
らかの手段を設ける必要がある。具体的には、出来るだ
け高頻度、高速に電流検出・演算をおこないその移動平
均をとる方法や、出力電流のピーク点とボトム点、ある
いはピーク点とボトム点の中間点に正確に同期をとって
その時点の電流瞬時値をサンプリングする方法が考えら
れる。
【0006】しかしながら、前者の方法は1チップCP
Uでは演算速度に限界があるので、検出遅れがかなり大
きくなり、また、後者の方法は電流を2相分完全に同期
してサンプリングする必要があり、サンプル・ホールド
回路等のハードウェア的な負担と、同期をとるためのソ
フトウェア的負担が大きくなる。本発明は上記した問題
点に鑑みなされたものであって、1チップCPU等を用
いてACMのトルクを検出するに際して、電流リップル
の影響を簡単に除去することができる誘導電動機の制御
装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、誘導電動機と、周波数および電圧を制御
して上記誘導電動機を駆動するインバータと、上記イン
バータを制御するマイクロプロセッサから構成され、上
記プロセッサが、インバータが発生する三相交流出力の
基準となる出力位相角から30°を差し引いた第1の角
度の正弦値と、その基準出力相の瞬時電流値を掛けるこ
とにより第1の積を求める第1の手段と、上記基準位相
角に相当する第2の角度の余弦値と、その基準出力相か
ら120°遅れた出力相の瞬時電流値を掛けることによ
り第2の積を求める第2の手段と、インバータ出力電圧
の実効値をインバータ出力周波数で割った商を求める第
3の手段と、上記第1の手段で求めた第1の積と、第2
の手段で求めた第2の積の差に上記第3の手段で求めた
商を掛けた第3の積を算出する第4の手段から構成さ
れ、該第4の手段の算出結果に比例した値を三相誘導電
動機のトルクとする演算手段を備えており、上記演算手
段により算出したトルクを表示器もしくは過負荷防止装
置に出力する誘導電動機の制御装置において、上記瞬時
電流値に含まれるリップル分を除去する一次遅れフィル
タを設け、上記基準出力相の瞬時電流値と基準出力相か
ら120°遅れた出力相の瞬時電流値に含まれるリップ
ル分を上記フィルタにより除去して上記第1および第2
の電流値を得て、上記第3の積に上記一次遅れフィルタ
減衰分の逆数を掛けることにより、上記フィルタによる
減衰分を補償し、前記第1および第2の角度から上記一
次遅れフィルタによる遅れ分に相当する角度を差し引く
ことにより位相遅れ分を補償するように構成したもので
ある。
【0008】その際、フィルタを通したことによる減衰
分と、位相遅れのうち、減衰分については上記第3の積
にフィルタの減衰分の逆数を掛けることにより補償し、
位相遅れ分については前記第1および第2の角度からフ
ィルタによる遅れ分に相当する角度を差し引くことによ
り補償する。
【0009】
【作用】図3は一般的な一次遅れフィルタの構成を示す
図である。図3の入力端子に、 v1 =V1 sin(ωt) (2) 式(2)で表される電圧が印加すると、その出力端子に
は式(3)で表される電圧が発生する。
【0010】 v2 =GV1 sin(ωt−φ) (3) ここで、Gは一次遅れフィルタの減衰分、φは位相ずれ
分であり、それぞれ式(4),(5)で表される。 G=1/√{1+(ωCR)2 } (4) φ=tan-1(ωCR) (5) なお、Cは一次遅れフィルタのコンデンサの容量、Rは
一次遅れフィルタの抵抗値である。
【0011】ここで、(1)式のIa ,Ib を電流セン
サにより上記式(2)で表される電圧に変換し、一次遅
れフィルタを通したとすると、その出力電圧は式(3)
のように変化する。上記一次遅れフィルタを介して得た
電流信号Ia',Ib'を用いて(1)式によりACMのト
ルクを算出する場合、電流信号Ia',Ib'は電流信号I
a ,Ib に対して上記のように減衰分Gだけ減衰し、位
相ずれ分φだけ位相が遅れているから、減衰分を補償す
るため式(1)全体に1/Gを掛け、また、位相ずれ分
φの影響を除去するため右辺のsin(ωt−1/6
π)とcos(ωt)を各々φだけ遅らせて、Ia',I
b'と位相を合わせれば上記一次遅れフィルタの影響を除
去することができる。
【0012】すなわち、一次遅れフィルタを介して得た
電流信号Ia',Ib'を用いる場合には次式(6)によ
り、ACMのトルクを算出することができる。 τ=√3(V/ω)(1/G)〔Ia'sin{ωt−(1/6)π−φ} −Ib'cos(ωt−φ)〕(6) なお、Ia',Ib'は上記したように電流Ia ,Ib を電
流センサで検出し、一次遅れフィルタを通したのちアナ
ログ/デジタル変換器によりデジタル信号に変換した
値、Gは一次遅れフィルタの減衰分、φは一次遅れフィ
ルタの位相ずれ分である。
【0013】
【実施例】図1は本発明の1実施例の全体構成を示す図
であり、同図において、1はマイクロプロセッサ、20
は本実施例のトルク検出手段、30は汎用インバータ、
40はACM、50は一次遅れフィルタである。以下の
説明では、理解を容易にするためトルク検出手段20を
ハードウェアで構成した例について説明するが、本発明
において、上記トルク検出手段20によるトルク検出は
マイクロプロセッサのソフトウェアで実現される。な
お、トルク検出手段20では単に演算処理を行っている
だけなので、該演算処理はソフトウェアで容易に実現す
ることができる。同図において、マイクロプロセッサ1
は汎用インバータ30を構成するスイッチング素子Q1
ないしQ6を所定の手順でオンオフさせることにより、
汎用インバータ30より所望の周波数および電圧を発生
させACMを制御する(なお、インバータの制御手順に
ついては、例えば、1987年3月社団法人電気学会発
行「半導体電力変換回路」のP108からP156参
照)。
【0014】また、マイクロプロセッサ1は汎用インバ
ータ30の出力電圧に比例する信号V、角速度ω(2π
f、fは出力周波数)に比例する信号および位相角ωt
に比例する信号を出力しトルク検出手段20に与える。
これらの信号は例えば、16ビットのデジタル信号であ
る。一方、ACMのA相、B相の電流Ia ,Ib が電流
変成器(以下、CTという)により検出され、一次遅れ
フィルタ50に与えられる。一次遅れフィルタ50は電
流Ia ,Ib のリップル分を除去した電流信号Ia',I
b'を発生してトルク検出手段に与える。
【0015】トルク検出手段20は、マイクロプロセッ
サ1が出力するインバータ出力電圧V、角速度ω、位相
角ωtおよび一次遅れフィルタ50が出力するACMの
A相電流、B相の電流に対応した信号Ia',Ib'より、
ACMの平均トルクを算出する。トルク検出手段20に
より検出されたACMの平均トルク信号は、例えば、A
CMにPGをつけてベクトル制御する場合と同様、イン
バータ出力周波数、電圧、電流等とともににコンソール
またはメータ等の表示器に表示したり、あるいは、AC
Mのトルク信号が上限値を越えたらインバータの出力周
波数あるいは電圧を引き下げて、ACMの回転数を下
げ、過負荷になるのを防止する用途等に用いることがで
きる。
【0016】図2は図1に示すトルク検出手段20の具
体的構成を示す図であり、1はマイクロプロセッサ、
2,13は減算器、3,4,17,18はリード・オン
リー・メモリ、5,9,14,16,19は掛け算器、
6,10はアナログ/デジタル変換器、7,11は一次
遅れフィルタ、8,12はCT、15は割り算器、20
はトルク検出手段である。
【0017】同図におけるリード・オンリー・メモリ1
7、18にはそれぞれtan-1( ωCR)と√{1+
(ωCR)2 }に比例する値が記憶されており、マイク
ロプロセッサ1が出力する角速度ω(出力周波数×2×
π)に比例する信号102をアドレスとしてtan-1(
ωCR)と√{1+(ωCR)2 }に比例する信号11
9,120を出力し、これらの信号は減算器2および掛
け算器16に出力される。なお、上記tan-1( ωC
R)と√{1+(ωCR)2 }は、前記したように、そ
れぞれ、一次遅れフィルタ7,11の位相ずれφ、減衰
分Gの逆数に対応する。
【0018】減算器2はマイクロプロセッサ1が出力す
る位相角ωtに比例する信号103からリード・オンリ
ー・メモリ17が出力するtan-1( ωCR)に比例す
る信号を減算する手段であり、その出力104はリード
・オンリー・メモリ3,4に出力される。リード・オン
リー・メモリ3,4のそれぞれには、ωt−tan-1(
ωCR)に対応するsin{ωt−tan-1( ωCR)
−(1/6)π}およびcos{ωt−tan-1( ωC
R)}の値が記憶されており、減算器2が出力するωt
−tan-1( ωCR)に比例した信号をアドレスとして
例えば、16ビットのsin{ωt−tan-1( ωC
R)−(1/6)π}、cos{ωt−tan-1( ωC
R)}に比例する信号105,106を出力し、掛け算
器5,9に与える。
【0019】一次遅れフィルタ7,11は図1のフィル
タ50に対応し、CT8,12により検出されたA相電
流Ia 、B相電流Ib をフィルタリングして、その出力
108,111をアナログ/デジタル変換器6,10に
与える。アナログ/デジタル変換器6,10は一次遅れ
フィルタ7,11の出力108,111を例えば16ビ
ットのデジタル信号に変換し、変換されたデジタル信号
107,110を掛け算器5,9に出力する。
【0020】掛け算器5,9はそれぞれリード・オンリ
・メモリ3,4の出力105と106とアナログ/デジ
タル変換器6,10の出力107,110を掛け算する
手段であり、その出力113,114は減算器13に出
力される。減算器13は掛け算器5の出力113から掛
け算器9の出力114を減算する手段であり、その出力
115は掛け算器14に出力される。
【0021】掛け算器14は減算器13の出力115と
マイクロプロセッサ1が出力するインバータの出力電圧
に比例する信号101を掛け算する手段であり、その出
力116は割り算器15に出力される。割り算器15は
掛け算器14の出力116をマイクロプロセッサ1が出
力する角速度ω(出力周波数×2×π)に比例する信号
102で除算する手段であり、その出力117は掛け算
器16に出力される。
【0022】掛け算器16は割り算器12の出力117
とリード・オンリー・メモリ18が出力する√{1+
(ωCR)2 }に比例する信号を掛け算する手段であ
り、その出力118は掛け算器19に出力される。掛け
算器19は掛け算器16の出力と定数121とを掛け算
し、その結果をトルク検出信号122として出力する。
次に図2に示す本実施例の動作を説明する。
【0023】マイクロプロセッサ1が出力する角速度ω
に比例する信号102はリード・オンリ・メモリ17,
18に与えられ、リード・オンリ・メモリ17,18は
tan-1( ωCR)と√{1+(ωCR)2 }に比例す
る信号119,120を出力する。リード・オンリ・メ
モリ17が出力するtan-1( ωCR)に比例する信号
119は減算器2において、マイクロプロセッサ1が出
力する位相角ωtに比例する信号103と減算され、減
算器2はωt−tan-1( ωCR)に比例する信号10
4を出力する。
【0024】減算器2が出力するωt−tan-1( ωC
R)に比例する信号104はリード・オンリー・メモリ
3,4に与えられ、リード・オンリー・メモリ3,4は
sin{ωt−tan-1( ωCR)−(1/6)π}、
cos{ωt−tan-1( ωCR)}に対応したデジタ
ル信号を出力する。この信号105および106はそれ
ぞれ掛け算器5,9に与えられ、アナログ/デジタル変
換器6,10が出力するA相電流Ia'に対応した信号1
07、B相電流Ib'に対応した信号110と掛け算され
る。
【0025】その結果、掛け算器5,9の出力113,
114はそれぞれ、Ia'sin{ωt−tan-1( ωC
R)−1/6π}、Ib'cos{ωt−tan-1( ωC
R)}に対応した値となる。ついで、掛け算器5,9の
出力113,114は減算器13で減算され、減算器1
3はIa'sin{ωt−tan-1( ωCR)−(1/
6)π}−Ib'cos{ωt−tan-1( ωCR)}に
対応した出力115を出力する。
【0026】一方、マイクロプロセッサ1が出力するイ
ンバータの出力電圧Vに比例する信号101が掛け算器
14に与えられているので、掛け算器14は上記電圧V
と減算器13の出力115を掛け算し、V〔Ia'sin
{ωt−tan-1( ωCR)−(1/6)π}−Ib'c
os{ωt−tan-1( ωCR)}〕に対応した信号1
16を出力する。
【0027】また、マイクロプロセッサ1が出力するイ
ンバータの角速度ωに比例する信号102は割り算器1
5に与えられており、割り算器15において信号102
により信号116を除算し、その出力は(V/ω)〔I
a'sin{ωt−tan-1(ωCR)−(1/6)π}
−Ib'cos{ωt−tan-1( ωCR)}〕に対応し
た信号117となる。
【0028】さらに、割り算器15の出力117は掛け
算器16において、リード・オンリ・メモリ18が出力
する√{1+(ωCR)2 }に比例する信号120と掛
け算されるので掛け算器16の出力118は(V/ω)
〔√{1+(ωCR)2 }〕〔Ia'sin{ωt−ta
-1( ωCR)−(1/6)π}−Ib'cos{ωt−
tan-1( ωCR)}〕に対応した信号となる。
【0029】ここで、前記したように√{1+(ωC
R)2 }は一次遅れフィルタ7,11の減衰分Gの逆数
に対応し、また、tan-1( ωCR)は一次遅れフィル
タ7,11の位相ずれ分φに相当するので、上記式は下
式(7)で表される。 (V/ω)(1/G)〔Ia'sin{ωt−(1/6)π−φ} −Ib'cos(ωt−φ)〕 (7) この信号118は掛け算器19において定数√(3)と
掛け算され、前記した(6)式のACMのトルクτに対
応した値となる。
【0030】なお、上記説明では、トルクτをハードウ
ェア的手段により求める例で説明したが、現在入手し得
る1チップCPUは高速アナログ/デジタル変換器を内
蔵しているものが多く、これらの1チップCPUは比較
的安価に入手することが可能である。したがつて、図2
に示した一次遅れフィルタ7,11の出力108,11
1を1チップCPUに内蔵した高速アナログ/デジタル
変換器によりデジタル信号に変換して1チップCPU内
に取り込むことができ、トルク検出手段20をそのまま
ソフトウェアにより実現することが可能である。
【0031】また、前記(13)式は種々の変形が可能
であり、例えば、同式中のIa をIb +Ic に置換した
り、あるいは、cos(ωt−φ)をsin{ωt−φ
+(1/2)π}に置換するなど、本発明を逸脱しない
範囲において、他の種々の変形をすることができる。さ
らに、上記実施例においては、リップルを除去する手段
として、一次遅れフィルタを用いる例を示したが、本発
明におけるフィルタは一次遅れフィルタに限定されるも
のではなく、2次以上の高次遅れフィルタ等、リップル
分を除去できるその他のフィルタを用いることもでき
る。
【0032】またさらに、上記実施例においては、汎用
インバータによるACMの制御について説明したが、本
発明は上記実施例に限定されるものではなく、他のイン
バータによるACMの制御に適用できることはいうまで
もない。
【0033】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明においては、マイクロプロセッサで制御される汎
用インバータによる誘導電動機の制御装置において、
ンバータ出力の瞬時電流値に含まれるリップル分をフィ
ルタにより除去し、リップル分の除去された上記瞬時電
流値、インバータの出力電圧、角速度、位相角に比例す
る信号より、フィルタによる減衰分と位相遅れを補償し
てトルクを算出するようにしているので、汎用インバー
タに特別な部品やPG等を追加することなく、マイクロ
プロセッサのソフトウェアによりトルクを検出すること
ができ、また、インバータの出力電流に含まれるリップ
ル分の影響を除去することができるので、その実用的効
果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の全体構成を示す図である。
【図2】本発明のトルク検出手段の具体的構成の一例を
示す図である。
【図3】一次遅れフィルタの構成を示す図である。
【図4】インバータ出力電流波形を示す図である。
【符号の説明】
1 マイクロプロセッサ 2,13 減算器 3,4,17,18 リード・オンリー・メモリ 5,9,14,16,19 掛け算器 6,10 アナログ/デジタル変換器 7,11,50 一次遅れフィルタ 8,12 CT 15 割り算器 20 トルク検出手段 30 汎用インバータ 40 三相誘導電動機

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘導電動機と、 周波数および電圧を制御して上記誘導電動機を駆動する
    インバータと、 上記インバータを制御するマイクロプロセッサから構成
    され、 上記プロセッサが、 インバータが発生する三相交流出力
    の基準となる出力位相角から30°を差し引いた第1の
    角度の正弦値と、その基準出力相の瞬時電流値を掛ける
    ことにより第1の積を求める第1の手段と、上記基準位
    相角に相当する第2の角度の余弦値と、その基準出力相
    から120°遅れた出力相の瞬時電流値を掛けることに
    より第2の積を求める第2の手段と、インバータ出力電
    圧の実効値をインバータ出力周波数で割った商を求める
    第3の手段と、上記第1の手段で求めた第1の積と、第
    2の手段で求めた第2の積の差に上記第3の手段で求め
    た商を掛けた第3の積を算出する第4の手段から構成さ
    れ、該第4の手段の算出結果に比例した値を三相誘導電
    動機のトルクとする演算手段を備えており、上記演算手
    段により算出したトルクを表示器もしくは過負荷防止装
    置に出力する誘導電動機の制御装置において、 上記瞬時電流値に含まれるリップル分を除去する一次遅
    れフィルタを設け、 上記基準出力相の瞬時電流値と基準出力相から120°
    遅れた出力相の瞬時電流値に含まれるリップル分を上記
    フィルタにより除去して上記第1および第2の電流値を
    得て、 上記第3の積に上記一次遅れフィルタ減衰分の逆数を掛
    けることにより、上記フィルタによる減衰分を補償し、 前記第1および第2の角度から上記一次遅れフィルタに
    よる遅れ分に相当する角度を差し引くことにより位相遅
    れ分を補償することを特徴とする誘導電動機の制御装
    置。
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