JP2689947B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP2689947B2 JP7103756A JP10375695A JP2689947B2 JP 2689947 B2 JP2689947 B2 JP 2689947B2 JP 7103756 A JP7103756 A JP 7103756A JP 10375695 A JP10375695 A JP 10375695A JP 2689947 B2 JP2689947 B2 JP 2689947B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の製造方法に
関し、特に多層配線形成に必要なコンタクトホールの埋
め込み工程に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の半導体装置では、半導体基板の高
準集積化、多層配線化が進み、これにともない内部配線
幅を微細化する必要があり、高アスペクト比を有するコ
ンタクトホールが形成される。このようなコンタクトホ
ール内には配線材料が充分に埋め込まれず、空洞ができ
てしまう等の事故が少なくなかった。
【0003】このような問題点を改善する第1の従来技
術として特開平3−131029号公報を参照すると、
コンタクトホールを有する絶縁膜上に高融点金属膜を形
成し、その表面にチタンナイトランド膜,さらにアルミ
ニウム(Al)合金膜を形成した上で、基板を300℃
に加熱しながらレーザ光を照射すると、Al合金膜がリ
フローされ、もってコンタクトホール内に埋め込むこと
ができ、この際にAlの基板への侵入を防止することが
できるとも記載されている。
【0004】また第2の従来技術として、特開平2−2
71634号公報を参照すると、基体上に形成されたコ
ンタクトホールに、Al又はAl合金膜材料を埋め込む
多層配線形成方法において、前記基体を450℃以上前
記材料の融点以下に加熱しながら、前記材料を真空蒸着
することを特徴とする技術が記載されている。
【0005】さらに第3の従来技術として、特開平62
−123714号公報を参照すると、表面に凹凸のある
基体を有機金属の蒸気を含む雰囲気中に置き、蒸気基板
を冷却することにより表面に上記有機金属を吸着させ、
さらに所望部位に光エネルギを照射することによりこの
金属を分解して配線層を得る金属配線の形成方法が記載
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た第1の従来技術によれば、基板温度を300℃に加熱
して、レーザ照射した場合、Al合金膜とバリアメタル
となるTiN中のNが化学反応を起こす500℃程度を
越える600℃程度にまでバリアメタル層の温度が上昇
することが避けられず、このためAlNという高抵抗膜
が形成され、導伝性の良好なコンタクトが得られないと
いう問題点がある。
【0007】また第2の従来技術によれば、450℃以
上に加熱をしながら、真空蒸着を行うため、成膜速度が
遅くかつ基板面内での均一性が悪いという問題点があっ
た。
【0008】さらに基体内の半導体領域への配線材料の
拡散が懸念されるだけでなく、半導体領域及び絶縁膜と
の強い固着力が得られないという欠点がある。
【0009】さらに、第3の従来技術によれば、有機金
属の分解に光エネルギを使用するためコンタクトホール
内からの反射光等によって、局所的に分解不足や分解過
剰等が生じるため、特に高アスペクト比(例えば3乃至
4)のコンタクトホール内へ均一に金属を埋め込むこと
が困難であった。
【0010】以上のような諸問題に鑑み、本発明は次の
各課題を掲げる。(1)高アスペクト比特に4程度のコ
ンタクトホール内へ、アルミニウム又はアルミニウム合
金を、空洞化させずに埋め込むことができるようにする
こと。(2)AlNのような高抵抗膜が形成されないよ
うにすること。(3)半導体基板内の半導体領域との良
好な導伝性を確保すること。(4)半導体基板内の半導
体領域の温度を約450℃よりも低下した状態で、埋め
込みを行うこと。(5)配線材料が、半導体領域内へ拡
散させないようにすること。(6)半導体基板の表面に
散在する多数のコンタクトホール内へ配線材料が一様に
埋め込まれるようにすること。(7)多層配線ができる
ように、下層配線の表面を平坦化できること。(8)特
に0.25μm設計ルールのデバイスにおける電極・配
線プロセスの信頼性を向上させ、信頼性の高い半導体装
置が提供できるようにすること。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の構成は、半導体
基板の主表面に絶縁膜を形成し、所定の位置にコンタク
トホールを形成する工程と、この表面に高融点金属膜を
形成する工程と、前記高融点金属膜上にバリアメタル層
を推積する工程と、前記バリアメタル層上にアルミニウ
ム又はアルミニウム合金属を推積する工程と、前記アル
ミニウム又はアルミニウム合金属を前記コンタクトホー
ル内にリフローさせて埋め込む工程とを備えた半導体装
置の製造方法において、前記埋め込む工程が、前記アル
ミニウム又はアルミニウム合金属の表面温度を前記バリ
アメタル層の温度よりも高く、かつ前記アルミニウム又
はアルミニウム合金属の融点以下の設定温度で行われる
ことを特徴とする。
【0012】特に前記半導体基板の裏面を冷却すると共
に、前記半導体基板の主表面上から赤外線による加熱を
行うことにより、前記埋め込み工程を行うことを特徴と
する。
【0013】特に前記バリアメタル層の温度を、430
℃以下300℃以上に設定することを特徴とする。
【0014】また特に前記表面温度を、前記バリアメタ
ル層よりも40℃以上高く設定することを特徴とする。
【0015】さらに特に前記バリアメタル層として、T
iN薄膜が形成されていることを特徴とする。
【0016】
【実施例】本発明の第1の実施例で使用される製造装置
の配置関係を示す図1を参照すると、この製造装置によ
れば、スパッターチャンバ2とリフローチャンバ4とが
互いに分離され、真空状態に保持した状態でチャンバ2
からチェンバ4へ半導体基板1を移動できるようにして
おり、さらに両チャンバ2,4内の反応が互いに影響を
及ぼし合うことのないように、ゲートバルブ5が設けら
れている。これにより、後述するリフロー時の表面加熱
及び裏面冷却を急激にかつ短時間に行うことができ、効
果的となる。
【0017】スパッターチャンバ2内には、製造対象と
なるシリコンの半導体基板1と、この基板1の主表面上
に対向してターゲット3が設けられる。リフローチャン
バ4内には、熱シールド14で囲まれたペルチャ冷却機
構7が、半導体基板1′の裏面に当接するように設けら
れる。半導体基板1′の主表面上には、ハロゲンランプ
6又はヒータによる加熱装置が設けられる。ハロゲンラ
ンプ6の場合には、チャンバ4の外部から投光するよう
にしてもよい。以上のような製造装置が用意される。
【0018】次に、この実施例で製造対象となる半導体
基板1は、トランジスタなどの素子の一部となるP+
散層を表面に形成したシリコン基板上に酸化膜をCVD
方等で形成し、この酸化膜をエッチングして直径0.2
5μm、アスペクト比4のコンタクトホールを形成す
る。この基板1を、図1に示したスパッタチャンバ2内
に入れ、ターゲット3を用いてTi薄膜を室温で200
A,引き続きバリアメタルTiN薄膜を基板温度200
℃で1000A形成し、さらにSiを1重量%含有する
Al−Si合金膜,またはSiを1重量%、Cuを0.
5重量%含有するAl−Si−Cu合金膜を、基板温度
20乃至100℃で酸化膜上に1μmスパッタ成膜し
た。これで、スパッタチャンバ2内の反応は終了する。
ここで、TiN薄膜は、バリアメタル層として必要であ
る。
【0019】次に、この基板1を大気に曝すことなく、
超高真空チェンバ内を移動させリフローチャンバ4内に
入れた。スパッターチャンバ2とリフローチャンバ4と
はゲートバルブ5で互いに遮断され、基板移動時以外は
相互に干渉しないようにしてある。次に、この基板1′
に推積されたAl薄膜の表面を、ハロゲンランプ6で加
熱し、一方この基板裏面をあらかじめペルチェ冷却機構
7で−100℃まで冷却している。こうすることで、A
l表面温度はAlの融点以下の460℃まで上昇し、A
l薄膜の表層は流動化して、コンタクトホール内に流れ
込んだ。この際、基板1′の表面温度は基板裏面が冷却
されているため、Al表面温度より30℃乃至40℃低
く抑えられていた。この結果、コンタクトホールはAl
で完全に埋め込まれ、またその際Alとバリアメタルと
の化学反応が抑制されて、コンタクト抵抗値の上昇は認
められなかった。
【0020】ここで、上述したように、半導体基板1′
に温度傾斜を設け、バリアメタルとAl合金属とが化学
反応を起して高抵抗のAlNが形成されないようにする
ことが重要である。半導体基板1′の表面温度をAl合
金膜の表面温度よりも、30℃乃至40℃低くするに
は、まずベルチェ冷却機構7により、半導体基板1′を
充分に冷却しておき、次に発熱量の大きいハロゲンラン
プ6で短時間に急激に表面が460℃に達するまで加熱
を行うことが好ましい。
【0021】本発明の第2の実施例で使用される製造装
置の配置関係を示す図2を参照すると、この製造装置に
よれば、スパッタチャンバ8と、第1、第2の高周波電
源10,12とを備える。チャンバ8内には、半導体基
板1の主表面上に対向してターゲット9が設けられ、こ
の間に帯上電極11が設けられる。ターゲット9と基板
1との間に、陽極にRF信号を印加した帯状電極11を
置き、プラズマ密度を上げて、プラズマの表面アタック
により表面温度のみを上昇させる。これにより、基板1
の裏面は400℃以下の加熱(通常より50℃以上低温
となる)で済むことになる。尚、基板1には、逆スパッ
タによる成膜レートの減少を抑制するため、第2の高周
波電源12によりRFバイアスをかけておくことが好ま
しい。
【0022】次に、この実施例で製造対象となる半導体
基板は、トランジスタなどの素子の一部となるP+ 拡散
層を主表面に形成したシリコン基板上に酸化膜をCVD
法などで形成し、この酸化膜をエッチングして径0.2
5μm、アスペクト比4のコンタクトホールを形成す
る。この基板1を図2に示したスパッタチャンバ8内に
入れ、ターゲット9を用いてTi薄膜を室温で200
A、引き続きTiN薄膜基板温度200℃で1000A
形成し、さらにSiを1重量%含有するAl−Si合金
膜またはSiを1重量%、Cuを0.5重量%含有する
Al−Si−Cu合金膜を、基板温度20−100℃で
酸化膜上に1μmスパッタ成膜した。
【0023】その後、同一チャンバ8内において、推積
されたAl薄膜の表面温度を上昇させるために、ターゲ
ット9と基板1との間に設置された帯状の電極11に高
周波電源10を用いて陽極に高周波を印加し、この際発
生する高密度プラズマの表面アタックを用いて基板1の
表面を加熱した。
【0024】この時発生したAlイオンを基板に引き込
むために、特に基板1には高周波電源12を用いて高周
波を印加した。こうすることで、Al表面温度をAlの
融点以下の範囲で上昇させ、Al薄膜を半流動化させコ
ンタクトホール内に流し込んだ。この際、基板表面温度
はAl表面温度より低く抑えられていた。ここで、プラ
ズマ又照射時間は短いため、Al表面温度は460℃に
なっても、Al/TiN界面では420℃乃至430℃
程度に抑えることができ、過渡状態を利用して、Alを
半溶融状態にすることが好ましい。この結果、コンタク
トホールは完全に埋め込まれ、またその際Alとバリア
メタルの反応が抑制されているため、コンタクト抵抗値
の上昇は全く起こらなかった。
【0025】以上のように、本発明では、Al薄膜全層
をAlの融点で溶解させずに、表層だけを融点以下で溶
融させることによって、下地基板表面を十分に低い温度
に保った状態でリフローによる埋め込みを行う。
【0026】
【発明の効果】上述した通り、本発明によれば、半導体
基板の主表面のアルミニウム材料の温度よりも、半導体
基板内の温度を低く抑えることにより、高アスペクト比
の微細なコンタクトホールを完全に埋め込むことが可能
であり、その際コンタクトホールの抵抗値増大は全く起
こらないという利点があり、上述した(1)乃至(7)
の各課題がことごとく達成された。さらに、従来にスパ
ッタ法でも微細コンタクトが埋め込めるため、スループ
ットも高く基板面内の均一性が優れるため、製造コスト
を低減させる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例で使用される製造装置の
配置図である。
【図2】本発明の第2の実施例で使用される製造装置の
配置図である。
【符号の説明】
1,1′ 半導体基板 2,8 スパッタチャンバ 3,9 ターゲット 4 リフローチャンバ 5 ゲートバルブ 6 ハロゲンランプ 7 ベルチェ冷却機構 10,12 高周波(RF)電源

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の主表面に絶縁膜を形成し、
    所定の位置にコンタクトホールを形成する工程と、この
    表面に高融点金属膜を形成する工程と、前記高融点金属
    膜上にバリアメタル層を推積する工程と、前記バリアメ
    タル層上にアルミニウム又はアルミニウム合金層を推積
    する工程と、前記アルミニウム又はアルミニウム合金層
    を前記コンタクトホール内にリフローさせて埋め込む工
    程とを備えた半導体装置の製造方法において、前記埋め
    込む工程が、前記半導体基板の裏面を冷却すると共に、
    前記半導体基板の主表面上から加熱を、前記アルミニウ
    ム又はアルミニウム合金属の表面温度を前記バリアメタ
    ル層の温度よりも高く、かつ前記アルミニウム又はアル
    ミニウム合金属の融点以下の設定温度で行うことを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記半導体基板の主表面上からの加熱を
    赤外線により行う請求項1記載の半導体装置の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記バリアメタル層の温度を430℃以
    下300℃以上に設定する請求項1記載の半導体装置の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記表面温度を、前記バリアメタル層よ
    りも40℃以上高く設定する請求項1記載の半導体装置
    の製造方法。
  5. 【請求項5】前記バリアメタル層として、TiN薄膜が
    形成される請求項1記載の半導体装置の製造方法。
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