JP2688412B2 - エンジンの制御装置 - Google Patents

エンジンの制御装置

Info

Publication number
JP2688412B2
JP2688412B2 JP16652487A JP16652487A JP2688412B2 JP 2688412 B2 JP2688412 B2 JP 2688412B2 JP 16652487 A JP16652487 A JP 16652487A JP 16652487 A JP16652487 A JP 16652487A JP 2688412 B2 JP2688412 B2 JP 2688412B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine
value
state
control
knocking
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP16652487A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6412070A (en
Inventor
誠 保立
克日子 横奥
克己 岡崎
佳邦 矢田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP16652487A priority Critical patent/JP2688412B2/ja
Publication of JPS6412070A publication Critical patent/JPS6412070A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2688412B2 publication Critical patent/JP2688412B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、混合気の燃焼状態をエンジンの運転状態に
応じた最適なものとすべく、点火時期等の制御要因につ
いてのフィードバック制御を行うようにされたエンジン
の制御装置に関する。 (従来の技術) エンジンの燃費や作動効率等の向上を図るには、燃焼
室内での混合気の燃焼状態を最適なものとする必要があ
る。そのため、従来より混合気の燃焼状態を変化させる
エンジンの制御要因、例えば、点火時期,空燃比、及
び、排気ガス還流量等をエンジンの運転状態に応じた最
適なものに制御すべく、種々の制御装置が提案されてい
る。 例えば、エンジンの点火時期の制御を行う制御装置と
しては、従来、ディストリビュータ内に組込まれた負圧
式自動進角機構と遠心式自動進角機構とで構成されたも
のが一般的であったが、近年においては、それに代えて
マイクロコンピュータが用いられたコントロールユニッ
トにより、点火時期を電子的に制御するものが普及しつ
つある。エンジンの点火時期は、通常、上死点前におけ
るクランク角の値とされる点火進角値であらわされる
が、点火時期を電子的に制御する制御装置においては、
コントロールユニットに備えられるメモリに、予め、エ
ンジンの出力特性や燃費が最も良好なものとなる最適点
火進角値がマップ化されて記憶されており、斯かる最適
点火進角値のうち、エンジンの運転状態に対応するもの
が読み出されて、その読み出された最適点火進角値に対
応するタイミングをもって点火装置を作動させるように
なされる。 しかしながら、通常、個々のエンジンには製造過程等
において特性上のばらつきが生じるとともに、製造後に
おいて経年変化が生じ、また、点火制御系の動作にも多
少のばらつきが生じる。そのため、上述の如くに、予め
定められた最適点火進角値に対応するタイミングをもっ
て点火装置が作動せしめられても、その点火時期が、エ
ンジンの運転状態に応じた最適なものとはならない場合
が生じる虞がある。 そこで、エンジンや点火制御系にばらつき等が生じて
も、点火時期がエンジンの運転状態に応じた最適なもの
となるようにすべく、例えば、特開昭56−34959号公報
にも示される如くに、点火時期についてのフィードバッ
ク制御を行うことが考えられている。点火時期について
のフィードバック制御が行われる際には、通常、エンジ
ン負荷とエンジン回転数とに応じた基本点火進角値が設
定されるとともに、エンジンの発生トルク,燃焼圧、及
び、回転速度あるいはクランク角速度等に基づいてフィ
ードバック補正値が設定され、基本点火進角値にフィー
ドバック補正値が加算された値とされる点火進角値に対
応するタイミングをもって、点火装置が作動せしめられ
る。 斯かるフィードバック制御時には、エンジンの発生ト
ルク,燃焼圧、及び、回転速度あるいはクランク角速度
等が、点火時期が最適なもの、従って、燃焼状態が最適
なものとなるときに得られる値に近づくように、フィー
ドバック補正値が所定の周期をもって増減される。 (発明が解決しようとする問題点) ところで、このような最適点火進角値は、ノッキング
限界進角値の近傍の値をとることが多いので、実際の点
火進角値が最適点火進角値付近の値をとるときには、エ
ンジンにノッキングが発生し易い状態となる虞がある。
その場合、実際の点火進角値を素早く最適点火進角値に
収束させるためには、フィードバック補正値の増減度
合、即ち、フィードバック制御における制御ゲインを比
較的大とする必要が生じる。また、上述の如くにして点
火時期の制御が行われるもとで、エンジンに、頻度及び
強度のうちの少なくとも一方が所定値以上となるノッキ
ングが発生した際には、通常、フィードバック制御を停
止して、点火時期を遅れ側に引き戻すノッキング回避制
御が行われる。 しかしながら、上述の如くにフィードバック制御にお
ける制御ゲインが比較的大とされると、例えば、エンジ
ンに発生するノッキングの頻度及び強度の夫々が所定値
以下であって、ノッキング回避制御が行われない状態か
らフィードバック補正値が増加されて点火時期が進めら
れた場合、点火時期が過度に進み側のものとなって、エ
ンジンに、頻度及び強度のうちの少なくとも一方が著し
く大なる値を有するものとなるノッキングが発生すると
いう問題が生じる虞がある。斯かるノッキングの発生を
抑制するには、フィードバック制御における制御ゲイン
を小とすればよいが、フィードバック制御における制御
ゲインを小とすると、ノッキングが発生し難い状態にあ
るときにおいて、実際の点火時期が最適点火時期に近づ
く速度が遅いものとなり、実際の点火進角値が最適点火
進角値に収束するまでに要する時間が極めて長くなって
しまうという問題が生じる虞がある。 このような問題は、上述の如く点火時期についてのフ
ィードバック制御が行われる場合だけでなく、混合気の
燃焼状態をエンジンの運転状態に応じた最適なものとす
べく、空燃比や排気ガス環流量等の他の制御要因につい
てのフィードバック制御が行われる場合にも同様に発生
する虞がある。 斯かる点に鑑み本発明は、燃焼室内での混合気の燃焼
状態を素早くエンジンの運転状態に応じた所定のものと
すべく、エンジンの制御要因についてのフィードバック
制御を行うようになされ、しかも、フィードバック制御
時において点火時期が過度に進められることに起因し
て、エンジンに、頻度及び強度のうちの少なくとも一方
が著しく大なる値を有するものとなるノッキングが発生
してしまう事態を確実に回避することができるようにさ
れた、エンジンの制御装置を提供することを目的とす
る。 (問題点を解決するための手段) 上述の目的を達成すべく、本発明に係るエンジンの制
御装置は、第1図にその基本構成が示される如く、エン
ジンの燃焼室内での混合気の燃焼状態を、エンジン回転
数及び吸入空気量に反映されるエンジンの運転状態に応
じた所定のものとすべく、エンジンの制御要因について
のフィードバック制御を行うフィードバック制御手段
と、エンジンがノッキングを発生し易い状態にあること
を検出するエンジン状態検出手段と、フィードバック制
御手段によって行われるフィードバック制御の制御ゲイ
ンを設定する制御ゲイン設定手段とが備えられ、制御ゲ
イン設定手段がフィードバック制御手段に、エンジン状
態検出手段によりエンジンがノッキングが発生し易い状
態にあることが検出されるもとで、少なくともフィード
バック制御手段によりエンジンがノッキングの発生し易
さが増す状態に変化せしめられるときには、エンジン状
態検出手段によりエンジンがノッキングを発生し易い状
態にあることが検出されないときに比して、制御ゲイン
が小とされたもとで制御要因についてのフィードバック
制御を行う状態をとらせるようにされる。 (作 用) 上述の如くの構成を有する本発明に係るエンジンの制
御装置においては、制御ゲイン設定手段が、フィードバ
ック制御手段に、エンジン状態検出手段によりエンジン
がノッキングが発生し易い状態にあることが検出される
もとで、少なくともフィードバック制御手段によりエン
ジンがノッキングが発生し易さが増す状態に変化せしめ
られるときには、エンジン状態検出手段によりエンジン
がノッキングが発生し易い状態にあることが検出されな
いときに比して、制御ゲインが小とされたもとで制御要
因についてのフィードバック制御を行う状態をとらせる
ようにされる このようにされることにより、フィードバック制御手
段によって、エンジンがノッキングが発生し難い状態に
あるときには、混合気の燃焼状態がエンジンの運転状態
に応じた所定のものに大なる状態変化をもって素早く近
づけられ、エンジンがノッキングが発生し易い状態にあ
って、少なくともエンジンがノッキングの発生し易さが
増す状態に変化せしめられるときには、混合気の燃焼状
態がエンジンの運転状態に応じた所定のものに小なる状
態変化をもって緩やかに近づけられることになる。その
ため、エンジンに発生するノッキングの頻度及び強度の
夫々が比較的小なる値から急激に著しく大なる値をとる
ものとなってしまう事態が回避される。 (実施例) 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。 第2図は、本発明に係るエンジンを制御装置の一例
を、それが適用されたエンジンの主要部とともに示す。 第2図において、シリンダヘッド11及びシリンダブロ
ック13からなるエンジン本体10には気筒14が設けられて
おり、気筒14にはピストン16が嵌挿されるとともに、吸
気弁18及び排気弁19を介して吸気通路20及び排気通路22
が夫々接続されている。また、気筒14内にはシリンダヘ
ッド11,シリンダブロック13,ピストン16,吸気弁18及び
排気弁19等に包囲されて燃焼室24が形成され、この燃焼
室24には、点火プラグ26及び燃焼室24内における混合気
の燃焼圧を検出する燃焼圧センサ27が臨設されている。 吸気通路20には、その上流側から、順次、吸入空気を
浄化するエアフィルタ28,吸入空気量を検出するエアフ
ローメータ30,アクセルペダルに連動して吸気通路20を
開閉するスロットル弁32、及び、図示が省略された燃料
供給部から圧送される燃料を吸気通路20の下流部分を形
成する吸気ポート部に向けて噴射する燃料噴射弁36が夫
々設けられている。 また、エンジン本体10には、クランクシャフトにより
その回転軸が回転駆動されるディストリビュータ44、及
び、シリンダブロック13に発生するノッキングによる機
械的振動を検知し、その振動をパルスに変換してノッキ
ングの頻度及び強度に応じた検出信号Skを発生するノッ
キングセンサ45が取り付けられている。ディストリビュ
ータ44には、その回転軸の回転速度及び回転角に応じた
ものとなるエンジンの回転数及びクランク角度を検出す
るクランク角センサ46が設けられている。また、ディス
トリビュータ44には、点火時期制御部40と一体化された
点火コイル部42が接続されている。 さらに、斯かる構成に加え、上述の点火プラグ26によ
る点火及び燃料噴射弁36による燃料噴射の夫々に対する
制御を行うためのコントロールユニット100が備えられ
ている。 コントロールユニット100には、燃焼圧センサ27から
得られる燃焼圧に応じた検出信号Sp,エアフローメータ3
0から得られる吸入空気量をあらわす検出信号Sa,エアフ
ローメータ30に取り付けられた吸気温度センサ47から得
られる吸入空気の温度をあらわす検出信号Sf,クランク
角センサ46から得られるエンジン回転数及びクランク角
度をあらわす検出信号Sn及びSc,ノッキングセンサ45か
ら得られるノッキングの頻度及び強度をあらわす検出信
号Sk,排気通路22に設けられたO2センサ37から得られる
排気ガス中の酸素濃度に応じた検出信号So,水温センサ3
8から得られるエンジンの冷却水温をあらわす検出信号S
w,スロットル開度センサ48から得られるスロットル弁32
の開度に応じた検出信号St、及び、吸気負圧センサ49か
ら得られる吸気通路20内の圧力に応じた検出信号Sb等が
供給される。 コントロールユニット100は、上述の検出信号Sa,Sn,S
o及びSw等に基づいて、燃料噴射量を算出し、算出され
た燃料噴射量に応じたパルス幅を有する噴射パルス信号
Cpを形成し、それを所定のタイミングで燃料噴射弁36に
供給する。それにより、燃料噴射弁36が噴射パルス信号
Cpのパルス幅に応じた期間だけ開弁して、エンジンの運
転状態に応じた量の燃料を吸気ポート部に向けて噴射す
る。 斯かる燃料噴射制御に加えてコントロールユニット10
0は、上述の検出信号Sa,Sn,Sc,St,Sk,Sp及びSw等に基づ
いて、混合気の燃焼状態をエンジンの運転状態に応じた
最良のものとすべく、点火時期の制御を行う。その際、
コントロールユニット100は、まず、基本点火進角値θB
nを、内蔵メモリにマップ化されて記憶されている基本
点火進角値θBのうちの、検出信号Saがあらわす吸入空
気量と検出信号Snがあらわすエンジン回転数とに反映さ
れるエンジンの運転状態に対応するものとを読み出すこ
とにより設定するとともに、検出信号Swがあらわすエン
ジンの冷却水温等に応じた補正点火進角値θVnを設定
し、さらに、フィードバック制御条件、例えば、エンジ
ンが定常運転状態にあること等の条件が成立している場
合には、口述の如くにして検出信号Spに基づきフィード
バック補正値θFnを設定し、フィードバック制御条件が
成立していない場合には、フィードバック補正値θFnを
以前にフィードバック制御条件が成立していたときに設
定された値に設定する。 また、コントロールユニット100は、検出信号Skに基
づいて、エンジンに、頻度及び強度のうちの少なくとも
一方が所定値以上となるノッキングが発生したことが検
知された場合には、ノッキング補正値θKnを設定すると
ともに、フィードバック補正値θFnを以前にフィードバ
ック制御条件が成立していたときに設定された値に設定
し、エンジンに、頻度及び強度のうちの少なくとも一方
が所定値以上となるノッキングが発生したことが検知さ
れない場合にはノッキング補正値θKnを零に設定する。 そして、コントロールユニット100は、上述の如くに
して設定された基本点火進角値θBn,補正点火進角値θV
n及びフィードバック補正値θFnを加算するとともに、
それらの和からノッキング補正値θKnを減じることによ
り最終点火進角値θnを設定し、検出信号Scに基づい
て、この最終点火進角値θnに対応するタイミングをも
って点火制御信号Cqを点火時期制御部40に供給する。そ
れにより、点火コイル部42から点火制御信号Cqに対応す
るタイミングを有する二次側高圧パルスが得られ、それ
がディストリビュータ44を介して点火プラグ26に供給さ
れ、点火プラグ26はコントロールユニット100により設
定された点火時期に従って火花を発し、燃焼室24内の混
合気を点火する。それにより混合気が燃焼して燃焼室24
内の圧力が急速に上昇する。 このようにして、点火時期の制御が行われるもとで
は、燃焼室24内の燃焼圧Pmと点火時期の関係は、例え
ば、横軸にクランク角CAがとられた第3図に示される如
くのものとなる。即ち、第3図において曲線a,b,c及び
dは、夫々、エンジン回転数及び吸入空気量に反映され
るエンジンの運転状態が相違するもとで最終点火進角値
θnを段階的に増加して点火時期を進み側に移行させた
場合における燃焼圧Pmの変化を示す。第3図から明らか
な如く、燃焼圧Pmのピーク値MPmは、曲線a及びbで示
される如くに、点火時期が比較的遅れ側とされた場合よ
り、曲線c及びdで示される如くに、点火時期が進み側
とされた場合の方が高いものとなる。そして、一般に、
燃焼圧Pmのピーク値MPmが、曲線cで示される如くに、
上死点後(ATDC)10゜前後で得られる場合において、エ
ンジンの発生トルクが最大となって燃費が良好なものと
なる。従って、燃焼圧Pmのピーク値MPmが上死点後10゜
前後で得られる点火時期が最適点火時期とされる。 そこで、コントロールユニット100は、エンジンの運
転状態がフィードバック制御条件を満たすもとでは、燃
焼圧Pmのピーク値MPmが上死点後10゜前後で得られるよ
うに、検出信号Spがあらわす燃焼圧Pmに応じて前述のフ
ィードバック補正値θFnを増減することにより、最終点
火進角値θnを変化させて点火時期のフィードバック制
御を行うようにされる。 ところが、実際の最終点火進角値θnを最適点火進角
値に収束させるフィードバック制御が行われる際には、
燃焼圧Pmが高いものとなるので、エンジンにノッキング
が発生する虞がある。そのため、本例においては、コン
トロールユニット100が検出信号Spに基づいて上死点後1
0゜前後における燃焼圧Pmのピーク値MPmを割り出すとと
もに、内蔵メモリに予め記憶されている吸入空気量とエ
ンジン回転数とノッキング判定用燃焼圧との関係を示す
マップから、検出信号Saがあらわす吸入空気量及び検出
信号Snがあらわすエンジン回転数に対応するノッキング
状態判定用燃焼圧の値を読み出し、その読み出された値
をノッキング状態判定用の設定値Pkとして設定する。そ
して、割り出されたピーク値MPmが設定値Pk以上である
ときには、混合気の燃焼状態が、エンジンにノッキング
が発生し易い状態にあると判断して、フィードバック補
正値θFnの増減度合を、従って、フィードバック制御に
おける制御ゲインを、ピーク値MPmが設定値Pk未満であ
るときに比して小となす変更を行うようにされる。 このようなフィードバック制御が行われることによっ
て、エンジンがノッキングが発生し難い状態にあるとき
には、実際の点火時期が運転状態に応じた最適点火時期
に、比較的大なる制御ゲインのもとで制御されて近づけ
られ、エンジンがノッキングが発生し易い状態にあると
きには、比較的小なる制御ゲインのもとで制御されて近
づけられることになる。そのため、エンジンが、頻度及
び強度が所定値未満となるノッキングが発生する状態か
ら、頻度及び強度のうちの少なくとも一方が急激に著し
く大なる値となるノッキングが発生する状態に移行せし
められてしまう事態が回避されることになる。 上述の如くの制御を行うコントロールユニット100
は、例えば、マイクロコンピュータが用いられて構成さ
れるが、斯かる場合におけるマイクロコンピュータが点
火時期の制御に際して実行するプログラムの一例を、第
4図〜第6図のフローチャートを参照して説明する。 第4図に示されるフローチャートは、基本点火時期制
御ルーチンを示し、このルーチンは、スタート後、プロ
セス101において検出信号Sa,Sn,Sk,Sc及びSw等を取込
み、プロセス102において、検出信号Saがあらわす吸入
空気量と検出信号Snがあらわすエンジン回転数とに反映
されるエンジンの運転状態に応じた基本点火進角値θBn
を設定し、続くプロセス103において検出信号Swがあら
わすエンジンの冷却水温に応じた補正点火進角値θVnを
設定してデシジョン105に進む。 デシジョン105においては、フィードバック(F/B)制
御条件が成立しているか否かを判断し、フィードバック
制御条件が成立していると判断された場合には、プロセ
ス106においてフィードバック補正値θFnを、後述され
る、第5図に示される如くのサブルーチンを実行するこ
とにより設定してプロセス110に進み、フィードバック
制御条件が成立していないと判断された場合には、プロ
セス107においてフィードバック補正値θFnを先回のフ
ィードバック補正値θFn-1に設定してデシジョン110に
進む。デシジョン110においては検出信号Skに基づい
て、エンジンに、頻度及び強度のうちの少なくとも一方
が所定の値以上となるノッキングが発生したか否かを判
断し、頻度及び強度のうちの少なくとも一方が所定の値
以上となるノッキングが発生したと判断された場合に
は、ノッキング回避制御を行うべくプロセス111におい
て、フィードバック補正値θFnを先回のフィードバック
補正値θFn-1に設定するとともに、ノッキング補正値θ
Knを先回のノッキング補正値θKn-1に所定の値Δaを加
算することにより設定してプロセス114に進み、デシジ
ョン110において、エンジンに発生するノッキングの頻
度及び強度の夫々が所定の値未満であると判断された場
合には、プロセス112においてノッキング補正値θKnを
零とおいてプロセス114に進む。 プロセス114においては、最終点火進角値θnを基本
点火進角値θBn,補正点火進角値θVn及びフィードバッ
ク補正値θFnを加算した和からノッキング補正値θKnを
減じることにより設定し、続くプロセス115において、
検出信号Scに基づき最終点火進角値θnに対応するタイ
ミングをもって点火制御信号Cqを点火時期制御部40に供
給して元に戻る。 第5図は、フィードバック補正値設定ルーチンを示
し、このルーチンは、スタート後、プロセス130におい
て燃焼圧Pmのピーク値MPmを1サイクル毎に割出す。こ
の燃焼圧Pmにピーク値MPmの割出しは、第6図に示され
る如くの割込みルーチンをもってなされる。第6図に示
されるルーチンにおいては、プロセス119で検出信号Sc
を取込み、デシジョン120において検出信号Scに基づ
き、ピストン16が圧縮上死点にあるか否かを判断し、圧
縮上死点にないと判断された場合には元に戻り、圧縮上
死点にあると判断された場合には、プロセス121におい
てフラグFを1にしてデシジョン122に進む。 デシジョン122においてはフラグFが1であるか否か
を判断し、フラグFが1でないと判断された場合には元
に戻り、フラグFが1であると判断された場合にはデシ
ジョン123において、クランク角CAが前述の第3図に示
される如くの上死点後10゜より若干小なる値θ以上で
あるか否かを判断し、クランク角CAが値θ以上でない
と判断された場合には元に戻り、クランク角CAが値θ
以上であると判断された場合には、デシジョン124にお
いてクランク角CAが上死点10゜より若干大なる値θ
下であるか否かを判断し、クランク角CAがθを越えて
いると判断された場合には、プロセス125においてフラ
グFを零にして元に戻り、クランク角CAがθ以下であ
ると判断された場合には、プロセス126において検出信
号Spを取込む。 次に、デシジョン127において検出信号Spがあらわす
燃焼圧Pmが、内蔵メモリに記憶されている先回の燃焼圧
Pm-1以上であるか否かを判断し、燃焼圧Pmが燃焼圧Pm-1
未満であると判断された場合には元に戻り、燃焼圧Pmが
燃焼圧Pm-1以上であると判断された場合には、プロセス
128において今回得られた燃焼圧Pmを、先に記憶されて
いる燃焼圧Pmに代えてピーク値MPmとして内蔵メモリに
記憶して元に戻る。それにより、1サイクル毎にクラン
ク角CAが上死点後10゜前後にあるときにおける燃焼圧Pm
のピーク値MPmが割出される。 このようにしてピーク値MPmが割出された後において
は、第5図に示されるルーチンのプロセス131に進み、
先回のサイクルにおける燃焼圧Pmのピーク値MPm-1とフ
ィードバック補正値θFn-1とを内蔵メモリから読み出
し、続くデシジョン132において今回のサイクルおける
ピーク値MPmが先回のサイクルおけるピーク値MPm-1以上
であるか否かを判断し、ピーク値MPmがピーク値MPm-1
上であると判断された場合には、デシジョン133に進
み、先回における補正方向判別係数gn-1が1であったか
否かを判断し、補正方向判別係数gn-1が1であったと判
断された場合には、さらに点火時期を進み側に補正すべ
く、プロセス134において今回における補正方向判別係
数gnを1に設定してプロセス140に進み、デシジョン133
において補正方向判別係数gn-1が1でなかったと判断さ
れた場合には、点火時期を遅れ側に補正すべく、プロセ
ス135において今回における補正方向判別係数gnを−1
に設定してプロセス140に進む。 また、デシジョン132においてピーク値MPmがピーク値
MPm-1未満であると判断された場合には、デシジョン136
において先回における補正方向判別係数gn-1が1であっ
たか否かを判断し、補正方向判別係数gn-1が1であった
と判断された場合には、点火時期を遅れ側に補正すべ
く、プロセス137において今回における補正方向判別係
数gnを−1に設定してプロセス140に進み、デシジョン1
36において補正方向判別係数gn-1が1でなかったと判断
された場合には、点火時期を進み側に補正すべく、プロ
セス138において補正方向判別係数gnを1に設定してプ
ロセス140に進む。 プロセス140においては、ピーク値MPmからピーク値MP
m-1を減じてその絶対値をとることにより圧力差ΔPmを
設定し、続くプロセス141において吸入空気量及びエン
ジン回転数に対応する設定値Pkを内蔵メモリから読み出
すことにより設定して、デシジョン142に進む。デシジ
ョン142においては、ピーク値MPmが設定値Pk以上である
か否かを判断する。そして、ピーク値MPmが設定値Pk未
満であると判断された場合には、エンジンがノッキング
が発生し難い状態にあるので、プロセス143において内
蔵メモリに記憶されている比較的大なる値をとる増減値
θGaを読み出して設定し、続くプロセス144においてフ
ィードバック補正値θFnを、θFn=θFn-1+gn・θGa・
ΔPm/MPm-1の演算に行うことにより設定し、フィードバ
ック制御における制御ゲインを比較的大となして、プロ
セス145に進む。 また、デシジョン142においてピーク値MPmが設定値Pk
以上であると判断された場合には、エンジンがノッキン
グ発生し易い状態にあるので、プロセス146において内
蔵メモリに記憶されている増減値θGaより小なる値をと
る増減値θGbを設定し、続くプロセス148において、フ
ィードバック補正値θFnを、θFn=θFn-1+gn・θGb・
ΔPm/MPm-1の演算を行うことにより設定し、フィードバ
ック制御における制御ゲインを比較的小となして、プロ
セス145に進む。そして、プロセス145においては、今回
のピーク値MPmを先回のピーク値MPm-1とおいてこのルー
チンを終了する。 なお、上述の例においては、ピーク値MPmが設定値Pk
以上である場合において点火時期を遅れ側に戻す際、比
較的小なる値をとる増減値θGbが用いられているが、斯
かる際には、エンジンがノッキングが発生し難い状態に
戻されることになるので、比較的大なる値をとる増減値
θGaが用いられてもよい。 また、上述の例においては、最適点火時期、及び、エ
ンジンがノッキングが発生し易い状態にあることを、燃
焼圧センサ27から得られる検出信号Spがあらわす燃焼圧
Pmに基づいて検出するようになされているが、本発明に
係るエンジンの制御装置は必ずしもこのようにされる必
要はなく、それらを、例えば、検出信号Sn及びScに基づ
いて算出されるクランク角速度に応じて検出するように
なされてもよい。その場合には、クランク角速度が上死
点後60゜から80゜までの間において最大値をとるよう
に、点火時期についてのフィードバック制御を行うよう
になせばよい。 (発明の効果) 以上の説明から明らかな如く、本発明に係るエンジン
の制御装置によれば、燃焼室内での混合気の燃焼状態
を、エンジン回転数及び吸入空気量に反映されるエンジ
ンの運転状態に応じた所定のものとすべく、エンジンの
制御要因についてのフィードバック制御を行うようにな
され、しかも、フィードバック制御によってエンジンが
ノッキングが発生し難い状態にあるときには、混合気の
燃焼状態がエンジンの運転状態に応じた所定のものに素
早く近づけられ、エンジンがノッキングが発生し易い状
態にあるときには、混合気の燃焼状態がエンジンの運転
状態に応じた所定のものに小なる状態変化をもって緩や
かに近づけられるので、混合気の燃焼状態を素早くエン
ジンの運転状態に応じた所定のものにすることができる
とともに、エンジンに発生するノッキングの頻度及び強
度の夫々が比較的小なる値をとる状態から急激に著しく
大なる値をとる状態になってしまう事態を回避すること
ができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明に係るエンジンの制御装置を特許請求の
範囲に対応して示す基本構成図、第2図は本発明に係る
エンジンの制御装置の一例をそれが適用されたエンジン
の主要部とともに示す概略構成図、第3図は第2図に示
される例の動作説明に供される特性図、第4図〜第6図
は第2図に示される例のコントロールユニットにマイク
ロコンピュータが用いられた場合における、斯かるマイ
クロコンピュータが実行するプログラムの一例を示すフ
ローチャートである。 図中、10はエンジン本体、16はピストン、26は点火プラ
グ、27は燃焼圧センサ、40は点火時期制御部、42は点火
コイル部、44はディストリビュータ、45はノッキングセ
ンサ、100はコントロールユニットである。
フロントページの続き (72)発明者 矢田 佳邦 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−185652(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.エンジンの燃焼室内での混合気の燃焼状態を、エン
    ジン回転数及び吸入空気量に反映される上記エンジンの
    運転状態に応じた所定のものとすべく、上記エンジンの
    制御要因についてのフィードバック制御を行うフィード
    バック制御手段と、 上記エンジンがノッキングを発生し易い状態にあること
    を検出するエンジン状態検出手段と、 上記フィードバック制御手段に、上記エンジン状態検出
    手段により上記エンジンがノッキングを発生し易い状態
    にあることが検出されるもとで、少なくとも上記フィー
    ドバック制御手段により上記エンジンがノッキングの発
    生し易さが増す状態に変化せしめられるときには、上記
    エンジン状態検出手段により上記エンジンがノッキング
    を発生し易い状態にあることが検出されないときに比し
    て、制御ゲインが小とされたもとで上記制御要因につい
    てのフィードバック制御を行う状態をとらせる制御ゲイ
    ン設定手段と、 を具備して構成されるエンジンの制御装置。
JP16652487A 1987-07-03 1987-07-03 エンジンの制御装置 Expired - Lifetime JP2688412B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16652487A JP2688412B2 (ja) 1987-07-03 1987-07-03 エンジンの制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16652487A JP2688412B2 (ja) 1987-07-03 1987-07-03 エンジンの制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6412070A JPS6412070A (en) 1989-01-17
JP2688412B2 true JP2688412B2 (ja) 1997-12-10

Family

ID=15832912

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16652487A Expired - Lifetime JP2688412B2 (ja) 1987-07-03 1987-07-03 エンジンの制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2688412B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102013221993A1 (de) * 2013-10-29 2015-04-30 Robert Bosch Gmbh Verfahren und Vorrichtung zur Erkennung eines Klopfens einer Brennkraftmaschine, vorzugsweise eines Benzinmotors

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6412070A (en) 1989-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3967320B2 (ja) エンジン制御装置
JPH1068341A (ja) 筒内噴射型火花点火式内燃エンジンの制御装置
JPH0388945A (ja) エンジンのノッキング検出方法
JP3323974B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JPWO2006104271A1 (ja) エンジンの制御装置
JPS58217775A (ja) 内燃機関の点火時期制御方法
JPH04214947A (ja) 内燃機関のトルク変動制御装置
JPH0270960A (ja) 内燃機関の制御装置
JP3314294B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JPS58206838A (ja) 燃料供給方法
JP2539072Y2 (ja) 内燃機関のノック制御装置
JP2688412B2 (ja) エンジンの制御装置
JP2731929B2 (ja) 点火時期制御装置
JP3775942B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
US4856481A (en) Engine knocking control unit
JPS58160552A (ja) 内燃機関の点火時期制御方法
JP3092454B2 (ja) 内燃機関の点火時期制御装置
JP3959781B2 (ja) 直噴式火花点火機関の失火検出装置及び制御装置
JPH0641151Y2 (ja) ノッキングの検出装置
JP2731926B2 (ja) 点火時期制御装置
JPH0530984B2 (ja)
JP2519726B2 (ja) 複式吸気エンジンの点火時期制御装置
JPS60256536A (ja) 内燃機関の点火時期および燃料噴射量制御方法
JPH07189771A (ja) 希薄燃焼エンジンの制御方法
JP3123334B2 (ja) 内燃機関の過給圧制御装置