JP2688279B2 - 多条植え田植機の苗植付装置 - Google Patents

多条植え田植機の苗植付装置

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JP2688279B2
JP2688279B2 JP2301367A JP30136790A JP2688279B2 JP 2688279 B2 JP2688279 B2 JP 2688279B2 JP 2301367 A JP2301367 A JP 2301367A JP 30136790 A JP30136790 A JP 30136790A JP 2688279 B2 JP2688279 B2 JP 2688279B2
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祥之 児島
健二 藤井
耕士 吉田
徳己 亀之園
猛 向井
泰秀 南川
洋介 松下
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、植付伝動ケースに苗のせ台を一定ストロー
クで左右往復動自在に支持させるとともに、前記苗のせ
台のストロークエンドにおいて載置苗を所定量づつ縦送
りする縦送り装置を備えてある多条植え田植機の苗植付
装置に関する。
〔従来の技術〕 上記多条植え田植機の苗植付装置としては、従来で
は、例えば、実開昭63−140819号公報に開示されている
ように、苗のせ台が左右の側端に位置する度に縦送り装
置を縦送り駆動するための縦送り駆動軸を植付伝動ケー
スの左右両側面から両横外方に延出させ、縦送り装置を
縦送り駆動する操作部材に対して係合作動するための操
作部をその縦送り駆動軸の両端部にそれぞれ設けた構造
のものが従来より知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来構造によると、縦送り駆動軸が植付伝動ケー
スの左右両側面から両横外方に延出されているから、苗
のせ台がわの縦送り装置の操作部材は、苗のせ台の左右
の往復に伴って植付伝動ケースを跨いでその両側に位置
移動することになるので、その操作部材が移動時に植付
伝動ケースに干渉しないよう、苗のせ台を植付伝動ケー
スからある程度離間させておかなければならず、その分
苗のせ台と植付伝動ケースとの配置間隔に無駄なスペー
スが生じ、植付装置全体のコンパクト化の妨げとなって
いた。
また、上記従来構造では、植付伝動ケースにおける縦
送り駆動軸に対するシーリング箇所が植付伝動ケースの
左右2箇所となるので、シーリングにおけるコストがか
かるという課題を有しているとともに、植付伝動ケース
は機体の左右方向でのほぼ中央箇所に一般的に配置され
る関係上、縦送り装置の操作部材や、その操作部材に係
合作動する縦送り駆動軸側の操作部は苗のせ台の左右幅
方向で中央寄りに位置するため、それらの操作部材や操
作部に対するメンテナンスを、板体内方側へ手を伸ばし
ながら行わなければならいという、保守作業性の改善に
ついての課題も有していた。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の請求項1にかかる多条植え田植機の苗植付装
置は、多数条分の苗のせ部を備えた苗のせ台を、一定ス
トローク左右往復動自在に植付伝播ケースに支持させる
とともに、前記苗のせ台のストロークエンドにおいて載
置苗を所定量づつ縦送りする縦送り装置を備えてある多
条植え田植機の苗植付装置であって、前記縦送り装置を
縦送り駆動する操作部材に対して、前記苗のせ台が左右
の移動端に位置する度に係合作動する駆動操作部を備え
た縦送り駆動軸を、その駆動操作部部分が前記植付伝動
ケースの左右方向での横一側外方に位置する状態で配設
し、この縦送り駆動軸の一端を、前記植付伝動ケース内
に駆動機構に連動連結するとともに、前記縦送り駆動軸
の前横一方側への延出端を左右方向での植付範囲の一側
の外端近くに位置させてあることを特徴構成とする。
また、本発明の請求項2にかかる多条植え田植機の苗
植付装置は、請求項1記載のものにおいて、前記苗のせ
台の横移動用コマ受け部材をスライド自在に嵌合させる
往復螺旋溝を備えた螺軸を、前記植付伝動ケースの側面
から横外方へ延出してあることを特徴構成とする。
〔作用〕
本発明の請求項1にかかる構成によれば、縦送り装置
の操作部材に係合作動する駆動操作部を備えた縦送り駆
動軸が植付伝動ケースの左右方向での一方がわにのみ配
置されることから、縦送り装置の操作部材の移動範囲も
植付伝動ケースの近くでその植付伝動ケースの左右にわ
たるものでなく、よって、操作部材と植付伝動ケースと
の干渉の虞れがないものとなっている。
そして、縦送り装置の操作部材に係合作動するために
縦送り駆動軸に設けられる駆動操作部も、縦送り駆動軸
の他端の植付範囲の一側の最外端近くに位置させること
ができるから、その駆動操作部や、縦送り装置の操作部
材も苗のせ台の横側端近くに配置されることになって、
そのため、苗のせ台の横外側から操作部材や駆動操作部
等の調整等のメンテンナスが行い易い。
また、駆動軸が植付伝動ケースの左右の側面の一方か
ら横外方へ延出してあることで、植付伝動ケースの左右
の両側面から横外方へ延出されるものに比較して、植付
伝動ケースにおける縦送り駆動軸に対するシーリングを
少なくできる。
さらに、本発明の請求項2にかかる構成によれば、苗
のせ台を往復移動させるための螺軸も植付伝動ケースの
側面から外方に延出させてあるから、植付伝動ケース内
に螺軸全体を収納するものに比較して植付伝動ケースの
左右幅を小さくできる。
〔発明の効果〕
本発明の請求項1にかかる構成によれば、縦送り装置
の操作部材と植付伝動ケースとが干渉の虞れのないもの
となっていることにより、苗のせ台と植付伝動ケースと
を極力近接させるように配置させることができるので、
苗植付装置全体としてコンパクトなものを得ることがで
きる。
そして、苗のせ台の横外側から操作部材や駆動操作部
の調整等のメンテンナスが行い易いから、そのメンテナ
ンスにおける作業能率を向上できる。
また、植付伝動ケースにおける縦送り駆動軸に対する
シーリングを少なくできるから、シーリングに関してコ
スト低下が図れる。
さらに、本発明の請求項2にかかる構成によれば、植
付伝動ケースの左右幅を小さくできるから、苗植付装置
の全体的なコンパクト化や製造コストの低下をより一層
図ることができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基いて説明する。
第4図に本発明に係る多条植え田植機の苗植付装置を
示している。この苗植付装置は、平行リンク機構(1)
を介して昇降自在に走行機体(図示せず)に連結され、
フレーム兼用の植付伝動ケース(2)に対して左右往復
動自在に後下り傾斜姿勢の苗のせ台(3)を支持させる
とともに、前記伝動ケース(2)から後方に延設した3
個のチェーンケース(4)の後部に、苗のせ台(3)の
下端から苗を一株づつ切り出して植え付ける6個の植付
爪(5)を備え、下方側には接地フロート(6)を配設
して6条植え形式に構成してある。又、前記苗のせ台
(3)には各条毎に、その横移動ストロークエンドにお
いて、一株植え付け相当量づつ載置苗を下方に向けて縦
送りする突起付き無端回動ベルト(7)式の縦送り装置
(8)を設けてある。
次に伝動構造について説明する。植付伝動ケース
(2)に対して走行機体側から伝動軸(9)を介して動
力が供給され、前記植付伝動ケース(2)の横側に連結
してある連結パイプフレーム(10),(10)の内方側に
配設した中継伝動軸(11)および前記各チェーンケース
(4)を介してそれぞれの前記植付爪(5)に動力を供
給して植え付け駆動するよう構成してある。一方、前記
伝動軸(9)からの動力は、植付伝動ケース(2)及び
前記連結パイプフレーム(10)から固設延出したブラケ
ット(12)によりベアリング支持される螺軸(13)に与
えられ、この螺軸(13)に苗のせ台(3)の横移動用コ
マ受け部材(14)をスライド自在に外嵌係合させてあ
る。つまり、第3図及び第5図に示すように、植付伝動
ケース(2)の横側面から横外方に延出される状態の前
記螺軸(13)には外周部に往復螺旋溝(15)を形成して
あり、前記コマ受け部材(14)に形成した挿通孔(16)
に螺旋溝(15)に係合する突起を備えたコマ部材(17)
を挿入し蓋体(18)により接当支持する状態で覆ってあ
る。そして、前記螺軸(13)を回転駆動することでコマ
部材(17)即ちコマ受け部材(14)を左右に往復スライ
ド移動させるよう構成してある。又、前記コマ受け部材
(14)は苗のせ台(3)の裏面側に連結してある。この
ようにして、苗のせ台(3)を一定ストロークで左右往
復動駆動するよう構成してある。
前記縦送り装置(8)は、上下一対のプーリ(19
a),(19b)に亘り無端回動ベルト(7)を巻回して成
り、第7図に示すように、この回動ベルト(7)は内面
側に回転駆動を確実にするための係合溝(20)を所定ピ
ッチで形成してあり、下方側の駆動用プーリ(19a)の
外周部に前記係合溝(20)に係合する駆動突起(21)を
突設してある。又、上方側の従動プーリ(19b)の外周
部は円筒状に設け、ベルト(7)の周長の変化に伴う突
起の乗り上がりによる不具合の発生を防止してある。
次に、縦送り装置(8)の駆動構造について説明す
る。
第1図、第5図に示すように、螺軸(13)における植
付伝動ケース(2)の支持側端部をケース外方側に駆動
軸(13a)として片持ち状に延出させ、この駆動軸(13
a)に偏芯カム機構(22)を設けるとともに、その近傍
において前記連結パイプフレーム(10)から固設延出し
たブラケット(23)によって縦送り駆動軸としての回動
支軸(24)を回動自在に支持する状態で配設し、この回
動支軸(24)に一体回動自在に連結した揺動アーム(2
5)と前記偏芯カム機構(22)とを連動連結して、螺軸
(13)の回転に伴って回動支軸(24)が所定角度揺動す
るよう構成してある。そして、前記縦送り装置(8)に
おける駆動側プーリ(19a)の操作アーム(26)〔操作
部材の一例〕を、プーリ支軸(27)に対して、一方向ク
ラッチ(28)を介して苗縦送り方向にのみ一体回動自在
並びに逆方向に向けバネ(29)により待機姿勢に戻り付
勢した状態で取りつけ、この操作アーム(26)が苗のせ
台(3)とともに一定ストロークで横移動し、その左右
ストロークエンドにおいて、前記操作アーム(26)を接
当連動する一対の駆動操作部(30),(30)を前記回動
支軸(24)に一体揺動すべく固設してある。又、この駆
動操作部(30)は、操作アーム(26)の全作動範囲に亘
って接当連動する状態で駆動操作するよう構成してあ
る。
前記操作アーム(26)の接当作用側にその待機姿勢を
変更調節自在な調節機構(31)を設けてある。この調節
機構(31)は第6図にも示すように、回動自在に架設支
持した横軸(32)の端部をL字形に屈曲して人為操作部
(31a)を形成するとともに、操作アーム(26)に対応
する位置に接当部(31b)を設け、横軸(32)を回動さ
せることにより、操作アーム(26)の待機姿勢を変更さ
せて、駆動操作部(30)による接当揺動角度、即ち縦送
り量を変更できるよう構成してある。
このように構成するこで、縦送り駆動の際の接当揺動
駆動を、滑らかに、かつ、騒音を抑した状態で行うこと
ができ、前記駆動操作部(30)の駆動速度は略正弦波状
の特性を有するものとなるので、操作アーム(26)に対
する接当開始時の駆動速度は比較的緩速となって、接当
衝撃も小さく、耐久性も向上することとなる。
尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を容易にする
為に符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構
成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係る多条植え田植機の苗植付装置の実施
例を示し、第1図は縦送り駆動系を示す側面図、第2図
は待機姿勢変更状態の側面図、第3図は切欠平面図、第
4図は側面図、第5図は横送り伝動系を示す切欠正面
図、第6図は調節機構の平面図、第7図は縦送り装置の
縦断側面図である。 (2)……植付ケース、(3)……苗のせ台、(8)…
…縦送り装置、(13)……螺軸、(15)……往復螺旋
溝、(24)……縦送り駆動軸、(26)……操作部材、
(30)……駆動操作部。
フロントページの続き (72)発明者 吉田 耕士 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ堺製造所内 (72)発明者 亀之園 徳己 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ堺製造所内 (72)発明者 向井 猛 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ堺製造所内 (72)発明者 南川 泰秀 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ堺製造所内 (72)発明者 松下 洋介 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ堺製造所内 (56)参考文献 実開 昭62−17818(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数条分の苗のせ部を備えた苗のせ台
    (3)を、一定ストロークで左右往復動自在に植付伝動
    ケース(2)に支持させるとともに、前記苗のせ台
    (3)のストロークエンドにおいて載置苗を所定量づつ
    縦送りする縦送り装置(8)を備えてある多条植え田植
    機の苗植付装置であって、前記縦送り装置(8)を縦送
    り駆動する操作部材(26)に対して、前記苗のせ台
    (3)が左右の移動端に位置する度に係合作動する駆動
    操作部(30)を備えた縦送り駆動軸(24)を、その駆動
    操作部(30)部分が前記植付伝動ケース(2)の左右方
    向での横一側外方に位置する状態で配設し、この縦送り
    駆動軸(24)の一端を、前記植付伝動ケース(2)内の
    駆動機構に連動連結するとともに、前記縦送り駆動軸
    (24)の前横一方側への延出端を左右方向での植付範囲
    の一側の外端近くに位置させてある多条植え田植機の苗
    植付装置。
  2. 【請求項2】前記苗のせ台(3)の横移動用コマ受け部
    材(14)をスライド自在に嵌合させる往復螺旋溝(15)
    を備えた螺軸(13)を、前記植付伝動ケース(2)から
    横外方へ延出してある請求項1記載の多条植え田植機の
    苗植付装置。
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