JP2686832B2 - 連鎖状端子に絶縁基板を接続する方法およびその装置 - Google Patents

連鎖状端子に絶縁基板を接続する方法およびその装置

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【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、連鎖状端子に電極が形成された絶縁基板
を接続する方法およびその装置に関する。
「従来の技術」 絶縁基板の電極に接続端子を接続するため従来におい
ては第12図に示すようにして行っていた。先ず第12図に
示すように一面上に電極が形成された絶縁基板11をピン
セット12でつまんで基板ホルダー13に搭載する。同図B
に示すように絶縁基板11の電極面に筆14を用いて半田フ
ラックスを塗布する。同図Cに示すように送り桟に連鎖
状に接続端子を支持した連鎖状端子15の送り孔を基板ホ
ルダー13の位置決めピン16に通し、絶縁基板11の電極上
に接続端子を配置する。同図Dに示すようにピンセット
12で接続端子を絶縁基板11の電極面側に押しつけた状態
で加熱ポンチ17を接続端子に当接させて接続端子上の半
田を溶融させる。同図Eに示すようにピンセット12を押
しつけた状態で加熱ポンチ17の当接を解除する。同図F
に示すように接続端子が冷却してからピンセット12の押
しつけを解除する。
以上の工程が手作業でなされ、連鎖状端子15の移送も
手作業で行われていた。
「発明が解決しようとする課題」 以上のように従来は手作業で行われていたため、ピン
セット押圧力、その押圧時間、加熱ポンチの当接時間な
どの接続条件が一定とならず、一定の接続強度が得られ
ない。また工数が多く、作業時間が長くなり、かつ価格
も高くなる欠点があった。
この発明は前述の問題点を解決して、バラツキがなく
一定の接続強度が得られ、かつ短時間で、安価に行うこ
とができる接続方法およびその装置を提供することを目
的とする。
「課題を解決するための手段」 この発明の接続方法によれば、複数個を組として連鎖
状に接続端子が送り桟に支持された連鎖状端子を供給リ
ールから繰り出して移送し、その連鎖端子を一時停止し
てその接続端子に、絶縁基板の一面に形成された電極を
当接させ、その電極が当接された接続端子に熱エネルギ
ーを与えてその接続端子と電極とを接続し、絶縁基板が
接続された連鎖状端子を巻き取りリールに巻き取る。
この発明の接続装置によれば、複数個を組として接続
端子を送り桟に連鎖状に支持してなる連鎖状端子が供給
リールに巻きつけられ、その供給リールから繰り出され
た連鎖状端子は案内レールで案内され、その連鎖状端子
は移送装置で間欠的に移送され、その間欠的移送による
一時停止した連鎖状端子の接続端子に、基板送給装置に
より絶縁基板を支持してその電極が当接され、また一時
停止した連鎖状端子の接続端子の位置が位置決め装置で
位置決めされ、電極が当接された接続端子にエネルギー
供給装置から熱エネルギーが供給されてその電極および
接続端子が接続され、絶縁基板が接続された連鎖状端子
は巻き取りリールに巻き取られる。
「実施例」 この発明の実施例を第1図〜第11図を参照して従来例
と同じヶ所には同じ符号を用いて説明する。
第1図、第2図に示すように供給リール21がモータ22
により回転されて、連鎖状端子15が繰り出される。連鎖
状端子15は例えば第3図に示すように、3本の接続端子
23,24,25を組として2本の平行した送り桟26,27間に連
鎖状に支持されて構成される。送り桟26,27には接続端
子23,24,25の組ごとに送り孔28,29が形成されている。
接続端子23,24,25の各間隔はそれぞれ予め決められてあ
り、この例では接続端子23,25は両送り桟26,27間にわた
って支持され、接続端子24は送り桟27に片持ち支持され
ている。接続端子の組の間隔は所定値とされている。こ
のような連鎖状端子15は帯状金属板のプレス加工により
作られる。
第1図、第2図で連鎖状端子15は案内レール31に沿っ
て移送装置32により間欠移送される。その送りのピッチ
は連鎖状端子15の送り孔28,29のピッチとされ、かつ間
欠移送により一時停止したとき、案内レール31,31間に
設けられた接続装置33内に一組の接続端子23〜25が位置
するようにされる。接続装置33内に位置した接続端子23
〜25の下側に、接続基板11を搭載した基板送給装置34を
配置し、その基板送給装置34を上昇させて絶縁基板11上
に形成された電極を接続端子23〜25に近接(対向して当
接)させる。絶縁基板11は基板搭載装置35により電極形
成面を上向きにして基板送給装置34上に配置される。
絶縁基板11は例えば第3図に示すように可変抵抗器用
の抵抗基板であって、方形絶縁基板11上に馬蹄形状の抵
抗素子36が形成され、その抵抗素子36の両端と接続され
た電極37,39が絶縁基板11の両測縁に沿ってそれぞれ形
成され、中心部の集電体に接続された電極38が一端側に
形成されている。接続端子23を電極37上に位置させる
と、接続端子24,25が電極38,39上にそれぞれ位置するよ
うに、接続端子23〜25と電極37〜39とが関係付けられて
いる。従って、基板送給装置34で絶縁基板11を接続端子
23〜25に近づけると第4図に示すように、電極37〜39が
それぞれ接続端子23〜25に対向する。なお、第4図に示
すように接続装置33の両側の案内レール31,31を連続さ
せ、接続装置33の位置で案内レール31に方形孔41を形成
してもよい。
第1図、第2図において接続装置33内に設けた位置決
め装置42が下降して第5図に示すように一時停止した連
鎖状端子15の送り孔28(29)に位置決めピン43を挿通し
て送り方向と幅方向とにおいて接続端子23〜25を精密位
置決めするとともに、位置決めピン43が突出した押え部
44は連鎖状端子15の送り桟26,27および接続端子23〜25
の一部を案内レール31に弾性的に押えて接続端子23〜25
の一部分を絶縁基板11の電極37〜39上に押しつける。
位置決め装置42の中央に貫通孔45が形成され、この貫
通孔45内にエネルギー供給装置としての加熱ポンチ17が
上下動自在に配され、加熱ポンチ17を第6図に示すよう
に降下して接続端子23〜25に対接させて接続端子23〜25
に熱エネルギーを与えることにより、接続端子23〜25に
予め付けた半田を溶かして接続端子23〜25と絶縁基板11
の電極37〜39とをそれぞれ電気的、機械的に接続する。
接続端子23〜25を表面には予め半田メッキ皮膜が形成さ
れてあり、また接続装置33に入る直前で接続端子23〜25
の下面に半田フラックスを塗布する。
エネルギー供給装置としては加熱ポンチ17の他に第10
図Aに示すように溶接手段、同図Bに示すようにレーザ
光線手段、赤外線手段が用いられる。溶接手段は貫通孔
45を通じて三組の溶接チップ46を接続端子23〜25にそれ
ぞれ当接するまで下降させて抵抗溶接をする。この場
合、接続端子23〜25と電極37〜39との間に銀ロウなどの
溶接部材を配置して溶接すると極めて高い溶接強度が得
られるので好ましい。
レーザ光線手段、赤外線手段は位置決め装置42の貫通
孔45を通じてレーザ光または赤外線47を接続端子23〜25
に照射して接続端子23〜25と電極37〜39とをそれぞれ半
田付けする。この場合、レーザ光、赤外線をあびてはな
らない所にはマスクをする。そのマスクは押え部44で兼
ねさせることができる。
熱エネルギーの供給時間は0.3秒〜6秒の範囲でなさ
れる。接続端子23〜25に電極37〜39を接続した後は第7
図に示すように熱エネルギーを供給する加熱ポンチ17
(溶接チップ46)を上昇させる。またはレーザ光や赤外
線の照射を停止させる。接続端子23〜25と電極37〜39と
の間の半田がかたまった後、第8図に示すように位置決
め装置42が上昇して位置決めピン43は送り孔28(29)か
ら脱出し、連鎖状端子15の移送が可能となる。次に第9
図に示すように基板送給装置34が下降する。その後、間
欠移送装置32は連鎖状端子15を送り孔28,29の1ピッチ
だけ第1図、第2図で右方向に移送させて一時停止させ
る。
これは前述の絶縁基板11を接続した接続端子23〜25の
隣の一組の接続端子23〜25を接続装置33内に移送したこ
とになる。この工程を繰り返すことにより連鎖状端子15
の接続端子23〜25の各組に連続的に絶縁基板11が順次接
続される。この絶縁基板11が接続された連鎖状端子15
は、モータ48で駆動される巻き取りリール49に巻き取ら
れる。なお、第2図に示すように供給リール21から繰り
出された連鎖状端子15にループ(たるみ)51をもたせた
方が間欠送りや接続工程がうまく動作する。
巻き取りリール49に巻装された絶縁基板11を接続した
連鎖状端子15は第11図に示すようにモールド成形桟52,5
3中に間欠移送され、絶縁基板11の底面と周辺をかこう
ケース54が合成樹脂にて一体に成形される。その後、送
り桟26,27から接続端子23〜25が切り離されてポテンシ
ョメータに使用される。なお、成形桟52,53への送りは
巻き取りリール49から繰り出して行う場合に限らず、第
1図の移送装置32から送り出される連鎖状端子15を巻き
取りリールに巻き取ることなく成形桟52,53へ供給して
もよい。
「発明の効果」 以上述べたように、この発明の方法によると、供給リ
ールに巻装した連鎖状端子を繰り出して案内レールに沿
って間欠移送し、接続端子と電極とを位置決めして絶縁
基板と接続端子を当接させた状態で熱エネルギーを所定
の時間加えて順次絶縁基板を接続するので品質が一定し
た接続が得られる。
また、この発明の装置は供給リールに巻装した連鎖状
端子を繰り出し、これに絶縁基板を順次接続した後、巻
き取りリールに巻装するので、従来の連鎖状端子よりも
はるかに長い連鎖状端子に絶縁基板を、確実にしかも迅
速に一定品質で接続することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の装置の一例を示す平面図、第2図は
第1図の側面図、第3図はこの発明に使用される連鎖状
端子と絶縁基板の各例を示す平面図、第4図は基板送給
装置を接続端子に上昇させた状態の平面図および断面
図、第5図乃至第9図はエネルギー供給装置として加熱
ポンチを用いた場合の各接続工程を示す断面図、第10図
はエネルギー供給装置の他の例を示す部分断面図、第11
図は絶縁基板が接続された連鎖状端子の利用例を示す
図、第12図は従来の接続方法の各工程を示す図である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】送り桟に複数個を組として連鎖状に接続端
    子が支持された連鎖状端子を供給リールから繰り出して
    移送し、 その連鎖状端子を一時停止してその接続端子に絶縁基板
    の一面上に形成した電極を当接させ、 その電極が当接された接続端子に熱エネルギーを与えて
    その接続端子と電極とを接続し、 前記絶縁基板が接続された前記連鎖状端子を巻き取りリ
    ールに巻き取ることを特徴とする連鎖状端子に絶縁基板
    を接続する方法。
  2. 【請求項2】複数個を組として接続端子を送り桟に連鎖
    状に支持してなる連鎖状端子が巻きつけられた供給リー
    ルと、 その供給リールから繰り出された前記連鎖状端子を案内
    する案内レールと、 前記連鎖状端子を間欠的に移送する移送装置と、 その間欠移送にもとづき一時停止した連鎖状端子の接続
    端子に、電極が形成された絶縁基板を支持してその電極
    を当接させる基板送給装置と、 前記間欠移送にもとづき一時停止した連鎖状端子の接続
    端子の位置を位置決めする位置決め装置と、 前記電極が当接された接続端子に熱エネルギーを供給し
    てその電極および接続端子を互いに接続するためのエネ
    ルギー供給装置と、 前記絶縁基板が接続された連鎖状端子を巻き取る巻き取
    りリールとからなる連鎖状端子に絶縁基板を接続する装
    置。
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