JP2686703B2 - 樹脂成形方法及び樹脂成形型 - Google Patents
樹脂成形方法及び樹脂成形型Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はメッシュ状のネットを有
する樹脂成形品の樹脂成形方法及び樹脂成形型に関す
る。
する樹脂成形品の樹脂成形方法及び樹脂成形型に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】従来からエアーコンディショニング装置
の空気吸入口等には、空気洗浄等のためにフィルター
（樹脂成形品）が取り付けられている。このフィルター
の一例として、円形の空気吸入口に取り付けるフィルタ
ー１を図６に示す。このフィルター１は、メッシュ状の
ネット２と、このネット２を補強する十字状の補強部材
３と、この補強部材３と一体となった円筒状の枠部材４
とから構成されている。
の空気吸入口等には、空気洗浄等のためにフィルター
（樹脂成形品）が取り付けられている。このフィルター
の一例として、円形の空気吸入口に取り付けるフィルタ
ー１を図６に示す。このフィルター１は、メッシュ状の
ネット２と、このネット２を補強する十字状の補強部材
３と、この補強部材３と一体となった円筒状の枠部材４
とから構成されている。
【０００３】このようなフィルター１の成形は、予めネ
ットを形成しておき、そのネットを樹脂成形型に挿入し
て補強部材３及び枠部材４と一体に成形されて行われて
いた。ところが、予め行うネットの形成、及びその後に
行うネットと補強部材３等との一体成形の２度の手間が
必要となり、フィルター１の製造コストが高くなった。
そこで、メッシュ状のネットを成形できるネット成形部
を一部に備えた樹脂成形型を用いて、ネット２を補強部
材３等と同時に一体成形することが案出されて試みられ
た。
ットを形成しておき、そのネットを樹脂成形型に挿入し
て補強部材３及び枠部材４と一体に成形されて行われて
いた。ところが、予め行うネットの形成、及びその後に
行うネットと補強部材３等との一体成形の２度の手間が
必要となり、フィルター１の製造コストが高くなった。
そこで、メッシュ状のネットを成形できるネット成形部
を一部に備えた樹脂成形型を用いて、ネット２を補強部
材３等と同時に一体成形することが案出されて試みられ
た。
【０００４】ネット２を補強部材３等と同時に一体成形
するための樹脂成形型を、図７に符号５で示す。この樹
脂成形型５は、雌型６と雄型７とを合わせ、雌型６の中
央部の注入孔８から樹脂成形材料を注入してフィルター
１を成形できるようにされている。雄型７の頂上部は、
細かいメッシュ状の溝９が備えられており、注入孔８か
ら注入された樹脂成形材料をこの溝９に充填させること
により、メッシュ状のネット２を成形できるようにされ
ている。
するための樹脂成形型を、図７に符号５で示す。この樹
脂成形型５は、雌型６と雄型７とを合わせ、雌型６の中
央部の注入孔８から樹脂成形材料を注入してフィルター
１を成形できるようにされている。雄型７の頂上部は、
細かいメッシュ状の溝９が備えられており、注入孔８か
ら注入された樹脂成形材料をこの溝９に充填させること
により、メッシュ状のネット２を成形できるようにされ
ている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この樹脂成形
型５によれば、メッシュ状の溝９が大変細かいとともに
溝９内に空気又は樹脂から発生するガスが溜まるため、
樹脂成形材料がメッシュ状の溝９に万遍なく行き渡たら
ないことがあった。このために、成形したネット２の途
中部分が途切れてしまうこととなり、ネット２を補強部
材３等と同時に一体成形して良品のフィルター１を成形
することは大変困難であった。
型５によれば、メッシュ状の溝９が大変細かいとともに
溝９内に空気又は樹脂から発生するガスが溜まるため、
樹脂成形材料がメッシュ状の溝９に万遍なく行き渡たら
ないことがあった。このために、成形したネット２の途
中部分が途切れてしまうこととなり、ネット２を補強部
材３等と同時に一体成形して良品のフィルター１を成形
することは大変困難であった。
【０００６】そこで、本発明者はネットを補強部材等と
同時に一体成形して良品のフィルターを成形できる樹脂
成形方法及び樹脂成形型を提供するべく、鋭意研究を重
ねた結果、本発明に至った。
同時に一体成形して良品のフィルターを成形できる樹脂
成形方法及び樹脂成形型を提供するべく、鋭意研究を重
ねた結果、本発明に至った。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明に係る樹脂成形方
法の要旨とするところは、樹脂成形型内に樹脂成形材料
を注入して、メッシュ状のネットを一部に有する樹脂成
形品を一体成形する樹脂成形方法において、前記樹脂成
形型の一部を構成する通気性部材を透して、該樹脂成形
型内の空気及び／又は樹脂から発生するガスを抜きつ
つ、該樹脂成形型内に前記樹脂成形材料を注入すること
にある。
法の要旨とするところは、樹脂成形型内に樹脂成形材料
を注入して、メッシュ状のネットを一部に有する樹脂成
形品を一体成形する樹脂成形方法において、前記樹脂成
形型の一部を構成する通気性部材を透して、該樹脂成形
型内の空気及び／又は樹脂から発生するガスを抜きつ
つ、該樹脂成形型内に前記樹脂成形材料を注入すること
にある。
【０００８】また、本発明に係る樹脂成形方法の要旨と
するところは、樹脂成形材料を注入して、メッシュ状の
ネットを一部に有する樹脂成形品を一体成形するための
樹脂成形型において、前記樹脂成形型内の空気及び／又
は樹脂から発生するガスを抜く通気性部材が一定部分に
備えられたことにある。
するところは、樹脂成形材料を注入して、メッシュ状の
ネットを一部に有する樹脂成形品を一体成形するための
樹脂成形型において、前記樹脂成形型内の空気及び／又
は樹脂から発生するガスを抜く通気性部材が一定部分に
備えられたことにある。
【０００９】
【作用】本発明に係る樹脂成形方法によれば、樹脂成形
型の一部を構成する通気性部材を透して空気又は樹脂か
ら発生するガスが抜かれつつ、樹脂成形型内に樹脂成形
材料が注入される。通気性部材から空気等が抜かれるた
め、樹脂成形型内に空気等が溜まることなく樹脂成形材
料が注入される。樹脂成形型内に空気が溜まることがな
いため、ネットを成形するために樹脂成形型が備えるメ
ッシュ状の溝が細かくとも、その溝に万遍なく樹脂成形
材料が行き渡る。このようにして、樹脂成形材料をメッ
シュ状の溝に万遍なく行き渡らせて、メッシュ状のネッ
トを一部に有する樹脂成形品が一度に一体成形される。
型の一部を構成する通気性部材を透して空気又は樹脂か
ら発生するガスが抜かれつつ、樹脂成形型内に樹脂成形
材料が注入される。通気性部材から空気等が抜かれるた
め、樹脂成形型内に空気等が溜まることなく樹脂成形材
料が注入される。樹脂成形型内に空気が溜まることがな
いため、ネットを成形するために樹脂成形型が備えるメ
ッシュ状の溝が細かくとも、その溝に万遍なく樹脂成形
材料が行き渡る。このようにして、樹脂成形材料をメッ
シュ状の溝に万遍なく行き渡らせて、メッシュ状のネッ
トを一部に有する樹脂成形品が一度に一体成形される。
【００１０】また、本発明に係る樹脂成形型は、樹脂成
形型内の空気等を抜く通気性部材が一定部分に備えられ
ている。空気等を抜く通気性金属が一定部分に備えられ
ているため、樹脂成形材料を注入するのに伴い、樹脂成
形型の空気等がこの通気性部材を透して樹脂成形型の外
へ押し出されるようにして抜けていく。樹脂成形型の空
気等が通気性部材を透して抜けていくため、ネットを成
形するために樹脂成形型が備えるメッシュ状の溝が細か
くとも、その溝に万遍なく樹脂成形材料が行き渡る。
形型内の空気等を抜く通気性部材が一定部分に備えられ
ている。空気等を抜く通気性金属が一定部分に備えられ
ているため、樹脂成形材料を注入するのに伴い、樹脂成
形型の空気等がこの通気性部材を透して樹脂成形型の外
へ押し出されるようにして抜けていく。樹脂成形型の空
気等が通気性部材を透して抜けていくため、ネットを成
形するために樹脂成形型が備えるメッシュ状の溝が細か
くとも、その溝に万遍なく樹脂成形材料が行き渡る。
【００１１】
【実施例】次に、本発明に係る樹脂成形方法及び樹脂成
形型の実施例について図面に基づいて詳しく説明する。
形型の実施例について図面に基づいて詳しく説明する。
【００１２】図１において符号１０は本発明の樹脂成形
型であり、メッシュ状のネット１２を一部に有するフィ
ルター（樹脂成形品）１４を成形するための樹脂成形型
である。この樹脂成形型１０は、雌型１６と雄型１８と
の間に形成される空洞２０内へ、注入孔２２から樹脂成
形材料を注入して、フィルター１４を成形するように構
成されている。なお、この樹脂成形型１０により成形さ
れるフィルター１４は、ネット１２の他に、このネット
２を補強する補強部材６５と、この補強部材６５と一体
となる円筒状の枠部材６６とから構成される。
型であり、メッシュ状のネット１２を一部に有するフィ
ルター（樹脂成形品）１４を成形するための樹脂成形型
である。この樹脂成形型１０は、雌型１６と雄型１８と
の間に形成される空洞２０内へ、注入孔２２から樹脂成
形材料を注入して、フィルター１４を成形するように構
成されている。なお、この樹脂成形型１０により成形さ
れるフィルター１４は、ネット１２の他に、このネット
２を補強する補強部材６５と、この補強部材６５と一体
となる円筒状の枠部材６６とから構成される。
【００１３】次に、樹脂成形型１０を構成する雌型１６
は、ネット１２を成形する部分であるネット成形部２４
を、空気の透過可能な多孔質の通気性金属（通気性部
材）から構成し、このネット成形部２４から樹脂成形金
型１０の外へ空気又は樹脂から発生するガスを抜くため
の孔２６を備えている。一方、雄型１８は、ネット１２
を成形する頂上部分２８が、図１（ｃ）に示すような細
かいメッシュ状の溝３０を備えて構成されている。すな
わち、この頂上部分２８とネット成形部２４が密着して
合わせられ、頂上部分２８の溝３０に樹脂成形材料が充
填させられことにより、メッシュ状のネット１２が成形
されるように構成されている。
は、ネット１２を成形する部分であるネット成形部２４
を、空気の透過可能な多孔質の通気性金属（通気性部
材）から構成し、このネット成形部２４から樹脂成形金
型１０の外へ空気又は樹脂から発生するガスを抜くため
の孔２６を備えている。一方、雄型１８は、ネット１２
を成形する頂上部分２８が、図１（ｃ）に示すような細
かいメッシュ状の溝３０を備えて構成されている。すな
わち、この頂上部分２８とネット成形部２４が密着して
合わせられ、頂上部分２８の溝３０に樹脂成形材料が充
填させられことにより、メッシュ状のネット１２が成形
されるように構成されている。
【００１４】この樹脂成形型１０は、雌型１６と雄型１
８が合わされた状態で、注入孔２２から樹脂成形材料が
注入される。樹脂成形材料が注入されるのに伴い、空洞
２０内の空気等は、通気性金属から構成されたネット成
形部２４を透過して、孔２６から外へ抜け出てていく。
空気等がこのようにして外へ抜け出るため、樹脂成形材
料は雄型１８のメッシュ状の細い溝３０に万遍なく行き
渡る。樹脂成形材料がメッシュ状の細い溝３０に万遍な
く行き渡るため、成形したフィルター１４のネット１２
が途中で途切れたりすることはない。
８が合わされた状態で、注入孔２２から樹脂成形材料が
注入される。樹脂成形材料が注入されるのに伴い、空洞
２０内の空気等は、通気性金属から構成されたネット成
形部２４を透過して、孔２６から外へ抜け出てていく。
空気等がこのようにして外へ抜け出るため、樹脂成形材
料は雄型１８のメッシュ状の細い溝３０に万遍なく行き
渡る。樹脂成形材料がメッシュ状の細い溝３０に万遍な
く行き渡るため、成形したフィルター１４のネット１２
が途中で途切れたりすることはない。
【００１５】このような樹脂成形金型１０及び樹脂成形
方法によれば、通気性金属から構成されたネット成形部
２４から空気等を抜きつつ、樹脂成形材料を注入するこ
とができる。このため、ネット１２を成形する頂上部分
２８のメッシュ状の溝３０が細かくとも、樹脂成形材料
を溝３０に万遍なく行き渡らせることができるため、ネ
ット１２が途中で途切れたフィルター１４が成形された
りすることなく、フィルター１４の良品率を上げること
ができる。
方法によれば、通気性金属から構成されたネット成形部
２４から空気等を抜きつつ、樹脂成形材料を注入するこ
とができる。このため、ネット１２を成形する頂上部分
２８のメッシュ状の溝３０が細かくとも、樹脂成形材料
を溝３０に万遍なく行き渡らせることができるため、ネ
ット１２が途中で途切れたフィルター１４が成形された
りすることなく、フィルター１４の良品率を上げること
ができる。
【００１６】また、このようにネット１２が途中で途切
れるのを防止して良品を成形できるため、メッシュ状の
ネット１２を一部に有するフィルター１４を一度に一体
成形することが可能となる。このため、従来の樹脂成形
方法及び樹脂成形型に比して、フィルター１４の製作工
数を大幅に低減することができる。
れるのを防止して良品を成形できるため、メッシュ状の
ネット１２を一部に有するフィルター１４を一度に一体
成形することが可能となる。このため、従来の樹脂成形
方法及び樹脂成形型に比して、フィルター１４の製作工
数を大幅に低減することができる。
【００１７】さらに、ネット成形部２４から空気等を抜
きつつ樹脂成形材料を注入することができ、樹脂成形材
料の注入を迅速に行うことも可能となる。このため、樹
脂成形の工数低減を図るだけでなく、樹脂成形品の品質
向上を図ることができる。
きつつ樹脂成形材料を注入することができ、樹脂成形材
料の注入を迅速に行うことも可能となる。このため、樹
脂成形の工数低減を図るだけでなく、樹脂成形品の品質
向上を図ることができる。
【００１８】以上、本発明に係る樹脂成形方法及び樹脂
成形金型の一実施例について、図面に基づいて説明した
が、本発明に係る樹脂成形方法及び樹脂成形金型は上述
の態様に限定されるものではない。
成形金型の一実施例について、図面に基づいて説明した
が、本発明に係る樹脂成形方法及び樹脂成形金型は上述
の態様に限定されるものではない。
【００１９】例えば、本発明に係る樹脂成形型は図２に
示す樹脂成形型３２であっても良い。この樹脂成形型３
２は通気性金属（通気性部材）３４をネット成形部の中
間付近の一部にのみ備え、この通気性金属３４から樹脂
成形型３２の外へ空気を抜くための縦孔３６を備えてい
る。このような樹脂成形型３２によっても、通気性金属
３４から空気を抜きつつ樹脂成形材料を注入することが
できる。また、通気性金属３４をネット成形部の中間付
近の一部にのみ備えて構成したため、コストの高い通気
性金属を極力少なくすることができる。
示す樹脂成形型３２であっても良い。この樹脂成形型３
２は通気性金属（通気性部材）３４をネット成形部の中
間付近の一部にのみ備え、この通気性金属３４から樹脂
成形型３２の外へ空気を抜くための縦孔３６を備えてい
る。このような樹脂成形型３２によっても、通気性金属
３４から空気を抜きつつ樹脂成形材料を注入することが
できる。また、通気性金属３４をネット成形部の中間付
近の一部にのみ備えて構成したため、コストの高い通気
性金属を極力少なくすることができる。
【００２０】また、本発明に係る樹脂成形型は図３に示
す樹脂成形型４０であっても良い。この樹脂成形型４０
はメッシュ状のネット４２を有する４角形のフィルター
４４を成形するための樹脂成形型である。この樹脂成形
型４０のネット成形部４６は、全体に渡って通気性金属
（通気性部材）から構成されるとともに、樹脂成形型４
０の外側へ露出するようにされている。このような樹脂
成形型４０によれば、通気性金属４６が外側へ露出して
いるため、通気性が大変良く、樹脂成形材料の注入を効
率良く行うことができる。
す樹脂成形型４０であっても良い。この樹脂成形型４０
はメッシュ状のネット４２を有する４角形のフィルター
４４を成形するための樹脂成形型である。この樹脂成形
型４０のネット成形部４６は、全体に渡って通気性金属
（通気性部材）から構成されるとともに、樹脂成形型４
０の外側へ露出するようにされている。このような樹脂
成形型４０によれば、通気性金属４６が外側へ露出して
いるため、通気性が大変良く、樹脂成形材料の注入を効
率良く行うことができる。
【００２１】また、本発明に係る樹脂成形型は図４に示
す樹脂成形型５０であっても良い。この樹脂成形型５０
は円筒状の枠部材５２の一端開口部にメッシュ状のネッ
ト５４が張られたフィルター５６を一体成形するための
樹脂成形型である。この樹脂成形型５０の通気性金属５
８は、ネット成形部５９の中心付近に備えられ、この通
気性金属５８から空気又は樹脂から発生するガスを抜く
ための孔６０が備えられている。また、樹脂成形材料を
注入するための注入孔６２は、枠部材成形部の一部に備
えられている。
す樹脂成形型５０であっても良い。この樹脂成形型５０
は円筒状の枠部材５２の一端開口部にメッシュ状のネッ
ト５４が張られたフィルター５６を一体成形するための
樹脂成形型である。この樹脂成形型５０の通気性金属５
８は、ネット成形部５９の中心付近に備えられ、この通
気性金属５８から空気又は樹脂から発生するガスを抜く
ための孔６０が備えられている。また、樹脂成形材料を
注入するための注入孔６２は、枠部材成形部の一部に備
えられている。
【００２２】この樹脂成形型５０は、ネット成形部５９
の中心付近の通気性金属５８から空気等が抜かれつつ、
樹脂成形材料が注入孔６２から枠部材成形部の一部へ注
入されていく。枠部材成形部の一部へ注入された樹脂成
形材料は、まず枠部材成形部の空洞６４内に充填した
後、ネット成形部５９の中心付近に向かって充填してい
く。樹脂成形材料がネット成形部５９の中心付近に向か
って充填していく時、ネット成形部５９の中心付近の通
気性金属５８から空気等が抜かれていくため、樹脂成形
材料をネットを成形するためのメッシュ状の溝に万遍な
く充填させることができる。
の中心付近の通気性金属５８から空気等が抜かれつつ、
樹脂成形材料が注入孔６２から枠部材成形部の一部へ注
入されていく。枠部材成形部の一部へ注入された樹脂成
形材料は、まず枠部材成形部の空洞６４内に充填した
後、ネット成形部５９の中心付近に向かって充填してい
く。樹脂成形材料がネット成形部５９の中心付近に向か
って充填していく時、ネット成形部５９の中心付近の通
気性金属５８から空気等が抜かれていくため、樹脂成形
材料をネットを成形するためのメッシュ状の溝に万遍な
く充填させることができる。
【００２３】次に、本発明に係る樹脂成形型はネット成
形部に通気性部材が備えられた樹脂成形型に限定される
ものではない。例えば、図５に示す樹脂成形型６４であ
っても良い。この樹脂成形型６４は、図１（ｂ）に示す
フィルター１４の円筒状枠部材６６を成形する枠部材成
形部６７に通気性金属（通気性部材）６８が備えられ、
この通気性金属６８から空気等を抜く孔７０が横方向へ
備えられて構成されている。
形部に通気性部材が備えられた樹脂成形型に限定される
ものではない。例えば、図５に示す樹脂成形型６４であ
っても良い。この樹脂成形型６４は、図１（ｂ）に示す
フィルター１４の円筒状枠部材６６を成形する枠部材成
形部６７に通気性金属（通気性部材）６８が備えられ、
この通気性金属６８から空気等を抜く孔７０が横方向へ
備えられて構成されている。
【００２４】この樹脂成形型６４は、通気性金属６８が
備えられた枠部材成形部６７から空気等が抜かれつつ、
注入孔７２から樹脂成形材料が注入される。このような
樹脂成形型６４によれば、ネット成形部７４を比較的目
の粗い通気性金属から構成しないため、ネットを形成す
るために雄型７８の頂上部８０に備えられるメッシュ状
の溝をより細かく構成することも可能となる。このた
め、より細かいメッシュ状のネットを有するフィルター
を成形することが可能となる。また、ネット成形部７４
を比較的目の粗い通気性金属から構成しないため、ネッ
トを形成するためのメッシュ状の溝を雌型７６側に構成
することも可能となる。
備えられた枠部材成形部６７から空気等が抜かれつつ、
注入孔７２から樹脂成形材料が注入される。このような
樹脂成形型６４によれば、ネット成形部７４を比較的目
の粗い通気性金属から構成しないため、ネットを形成す
るために雄型７８の頂上部８０に備えられるメッシュ状
の溝をより細かく構成することも可能となる。このた
め、より細かいメッシュ状のネットを有するフィルター
を成形することが可能となる。また、ネット成形部７４
を比較的目の粗い通気性金属から構成しないため、ネッ
トを形成するためのメッシュ状の溝を雌型７６側に構成
することも可能となる。
【００２５】以上、本発明に係る樹脂成形方法及び樹脂
成形型の実施例について、図面に基づいて種々説明した
が、本発明に係る樹脂成形方法及び樹脂成形型は図示し
たものに限定されるものではない。例えば、樹脂成形型
は上述の形状又は構造に限定されるものではなく、メッ
シュ状のネットを一部に有する樹脂成形品を一体成形で
きる樹脂成形型であれば良い。
成形型の実施例について、図面に基づいて種々説明した
が、本発明に係る樹脂成形方法及び樹脂成形型は図示し
たものに限定されるものではない。例えば、樹脂成形型
は上述の形状又は構造に限定されるものではなく、メッ
シュ状のネットを一部に有する樹脂成形品を一体成形で
きる樹脂成形型であれば良い。
【００２６】また、樹脂成形型の一部を構成する通気性
部材の形状又は位置は上述のものに限定されず、樹脂成
形型内の空気等を透過させて樹脂成形型の外側へ空気を
抜くことができるものであれば良い。例えば、通気性部
材が上述のように雌型側に備えられる樹脂成形型に限定
されるものではなく、雄型側に備えられても良い。ま
た、通気性部材の材質は空気等を透過可能であるととも
に成形時の樹脂成形材料からの圧力に耐え得るものであ
れば、特に限定されるものではない。その他、本発明は
その主旨を逸脱しない範囲で、当業者の知識に基づき種
々なる改良、修正、変形を加えた態様で実施できるもの
である。
部材の形状又は位置は上述のものに限定されず、樹脂成
形型内の空気等を透過させて樹脂成形型の外側へ空気を
抜くことができるものであれば良い。例えば、通気性部
材が上述のように雌型側に備えられる樹脂成形型に限定
されるものではなく、雄型側に備えられても良い。ま
た、通気性部材の材質は空気等を透過可能であるととも
に成形時の樹脂成形材料からの圧力に耐え得るものであ
れば、特に限定されるものではない。その他、本発明は
その主旨を逸脱しない範囲で、当業者の知識に基づき種
々なる改良、修正、変形を加えた態様で実施できるもの
である。
【００２７】
【発明の効果】本発明に係る樹脂成形方法によれば、樹
脂成形金型の一部を構成する通気性部材から空気又は樹
脂から発生するガスを抜きつつ、樹脂成形材料を注入す
ることができる。このため、ネットを成形するメッシュ
状の溝が細かくとも、樹脂成形材料を溝に万遍なく行き
渡らせることができるため、ネットが途中で途切れた樹
脂成形品が成形されたりすることなく、樹脂成形品の良
品率を上げることができる。
脂成形金型の一部を構成する通気性部材から空気又は樹
脂から発生するガスを抜きつつ、樹脂成形材料を注入す
ることができる。このため、ネットを成形するメッシュ
状の溝が細かくとも、樹脂成形材料を溝に万遍なく行き
渡らせることができるため、ネットが途中で途切れた樹
脂成形品が成形されたりすることなく、樹脂成形品の良
品率を上げることができる。
【００２８】また、このようにネットが途中で途切れる
のを防止して良品の樹脂成形品を成形できるため、メッ
シュ状のネットを一部に有する樹脂成形品を一度に一体
成形することが可能となる。このため、従来の樹脂成形
方法及び樹脂成形型に比して、メッシュ状のネットを一
部に有する樹脂成形品の製作工数を大幅に低減すること
ができる。
のを防止して良品の樹脂成形品を成形できるため、メッ
シュ状のネットを一部に有する樹脂成形品を一度に一体
成形することが可能となる。このため、従来の樹脂成形
方法及び樹脂成形型に比して、メッシュ状のネットを一
部に有する樹脂成形品の製作工数を大幅に低減すること
ができる。
【００２９】さらに、樹脂成形金型の一部を構成する通
気性部材から空気等を抜きつつ樹脂成形材料を注入する
ことができ、樹脂成形材料の注入を迅速に行うことも可
能となる。このため、樹脂成形の工数低減を図るだけで
なく、樹脂成形品の品質向上を図ることができる。
気性部材から空気等を抜きつつ樹脂成形材料を注入する
ことができ、樹脂成形材料の注入を迅速に行うことも可
能となる。このため、樹脂成形の工数低減を図るだけで
なく、樹脂成形品の品質向上を図ることができる。
【００３０】また、本発明に係る樹脂成形金型によれ
ば、空気又は樹脂から発生するガスを抜く通気性金属が
一定部分に備えられているため、樹脂成形材料を注入す
るのに伴い、樹脂成形型の空気等がこの通気性部材を透
して樹脂成形型の外へ押し出されるようにして抜けてい
く。このため、ネットを成形するために樹脂成形型が備
えるメッシュ状の溝が細かくとも、その溝に万遍なく樹
脂成形材料を行き渡らせて、メッシュ状のネットを一部
に有する樹脂成形品を一度に一体成形することができ
る。
ば、空気又は樹脂から発生するガスを抜く通気性金属が
一定部分に備えられているため、樹脂成形材料を注入す
るのに伴い、樹脂成形型の空気等がこの通気性部材を透
して樹脂成形型の外へ押し出されるようにして抜けてい
く。このため、ネットを成形するために樹脂成形型が備
えるメッシュ状の溝が細かくとも、その溝に万遍なく樹
脂成形材料を行き渡らせて、メッシュ状のネットを一部
に有する樹脂成形品を一度に一体成形することができ
る。
【図１】本発明に係る樹脂成形方法及び樹脂成形型の実
施例を説明するための図であり、同図（ａ）は樹脂成形
型を示す正面断面図であり、同図（ｂ）は成形品である
フィルターを示す斜視図であり、同図（ｃ）はネットを
成形するためのメッシュ状の溝を示す拡大斜視図であ
る。
施例を説明するための図であり、同図（ａ）は樹脂成形
型を示す正面断面図であり、同図（ｂ）は成形品である
フィルターを示す斜視図であり、同図（ｃ）はネットを
成形するためのメッシュ状の溝を示す拡大斜視図であ
る。
【図２】本発明に係る樹脂成形型の他の実施例を説明す
るための正面断面図である。
るための正面断面図である。
【図３】本発明に係る樹脂成形型の更に他の実施例を示
す図であり、同図（ａ）は正面断面図、同図（ｂ）は成
形品であるフィルターを示す平面図である。
す図であり、同図（ａ）は正面断面図、同図（ｂ）は成
形品であるフィルターを示す平面図である。
【図４】本発明に係る樹脂成形型の更に他の実施例を示
す図であり、同図（ａ）は正面断面図、同図（ｂ）は成
形品であるフィルターを示す斜視図である。
す図であり、同図（ａ）は正面断面図、同図（ｂ）は成
形品であるフィルターを示す斜視図である。
【図５】本発明に係る樹脂成形型の更に他の実施例を示
す正面断面図である。
す正面断面図である。
【図６】従来の樹脂成形方法及び樹脂成形型を説明する
ための図であり、同図（ａ）は成形品であるフィルター
を示す斜視図、同図（ｂ）はフィルターのネットを示す
拡大平面図である。
ための図であり、同図（ａ）は成形品であるフィルター
を示す斜視図、同図（ｂ）はフィルターのネットを示す
拡大平面図である。
【図７】従来の樹脂成形方法及び樹脂成形型を説明する
ための図であり、同図（ａ）は樹脂成形型を示す正面断
面図、同図（ｂ）はネット成形部を示す拡大正面断面図
である。
ための図であり、同図（ａ）は樹脂成形型を示す正面断
面図、同図（ｂ）はネット成形部を示す拡大正面断面図
である。
１０，３２，４０，５０，６４；樹脂成形型 １２，４２，５４；ネット １４，４４，５６；フィルター（樹脂成形品） ２２，６２；注入孔 ２４，４６；ネット成形部（通気性部材） ３４，５８，６８；通気性金属（通気性部材）
Claims (2)
- 【請求項１】 樹脂成形型内に樹脂成形材料を注入し
て、メッシュ状のネットを一部に有する樹脂成形品を一
体成形する樹脂成形方法において、 前記樹脂成形型の一定部分を構成する通気性部材を透し
て、該樹脂成形型内の空気及び／又は樹脂から発生する
ガスを抜きつつ、該樹脂成形型内に前記樹脂成形材料を
注入することを特徴とする樹脂成形方法。 - 【請求項２】 樹脂成形材料を注入して、メッシュ状の
ネットを一部に有する樹脂成形品を一体成形するための
樹脂成形型において、 前記樹脂成形型内の空気及び／又は樹脂から発生するガ
スを抜く通気性部材が一定部分に備えられたことを特徴
とする樹脂成形型。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13400493A JP2686703B2 (ja) | 1993-05-11 | 1993-05-11 | 樹脂成形方法及び樹脂成形型 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13400493A JP2686703B2 (ja) | 1993-05-11 | 1993-05-11 | 樹脂成形方法及び樹脂成形型 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06320581A JPH06320581A (ja) | 1994-11-22 |
| JP2686703B2 true JP2686703B2 (ja) | 1997-12-08 |
Family
ID=15118133
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13400493A Expired - Fee Related JP2686703B2 (ja) | 1993-05-11 | 1993-05-11 | 樹脂成形方法及び樹脂成形型 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2686703B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101145932B1 (ko) * | 2011-11-17 | 2012-05-15 | (주) 한창엔프라 | 금형 및 이를 이용한 메쉬 일체형 필터 제조방법 |
| JP6242127B2 (ja) * | 2013-09-06 | 2017-12-06 | 大和製罐株式会社 | 金型、及び、成形ネットの製造方法 |
| TWI614113B (zh) | 2014-09-30 | 2018-02-11 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | 射出成型用模具與濾網成型品 |
| WO2016158817A1 (ja) * | 2015-03-31 | 2016-10-06 | 株式会社エンプラス | メッシュフィルタ |
| JP6778013B2 (ja) | 2016-05-11 | 2020-10-28 | 株式会社エンプラス | メッシュフィルタ |
| DE102016221531A1 (de) * | 2016-11-03 | 2018-05-03 | Volkswagen Aktiengesellschaft | Vakuumspritzgussvorrichtung und Verfahren zur Erzeugung eines Kunststoffspritzgussteils |
| DE102022206163A1 (de) | 2022-06-21 | 2023-12-21 | BSH Hausgeräte GmbH | Hausgerät mit Filterelement und Verfahren zur Herstellung des Filterelements mittels Thermoplast-Schaumspritzgießen |
-
1993
- 1993-05-11 JP JP13400493A patent/JP2686703B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06320581A (ja) | 1994-11-22 |
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Legal Events
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