JP2685045B2 - ブラシレスモータの駆動方法 - Google Patents

ブラシレスモータの駆動方法

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JP2685045B2
JP2685045B2 JP8122471A JP12247196A JP2685045B2 JP 2685045 B2 JP2685045 B2 JP 2685045B2 JP 8122471 A JP8122471 A JP 8122471A JP 12247196 A JP12247196 A JP 12247196A JP 2685045 B2 JP2685045 B2 JP 2685045B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、ブラシレスモー
タの駆動方法、特に、その3相ブラシレスモータの駆動
方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来のブラシレスモータの駆動方式の一
つとして、スイッチングトランジスタにより通電の切り
替え(相切り替え)を行うスイッチング方式が知られて
いる。このスイッチング方式は、相切り替え時の急峻な
電流変化、特に、電流の立ち上がりによって、固定子及
び回転子の振動が高い周波数で発生し、これによって、
大きな音響ノイズが発生する。 【0003】この音響ノイズの発生を防止するために、
従来では、第11図に示すように、互いの一端が共通接
続された固定子コイルL1,L2,L3の他端を電解コ
ンデンサのような比較的容量が大きいコンデンサC1,
C2,C3を介して共通接続することにより、電流波形
をなまらせるようにしていた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】従来のように、コンデ
ンサC1,C2,C3を用いる方法は、モータの回転数
が低い時に効果的でなく、また、モータの回転数が高い
時には、通電電流の位相遅れが生じ、無効電流が流れ、
モータの効率が低下する欠点があった。 【0005】ブラシレスモータの他の駆動方式として、
正弦波状の通電電流を用いるリニアドライブ方式が知ら
れている。このリニアドライブ方式は、音響ノイズが発
生しないが、モータ効率がスイッチング方式と比べて著
しく低下する。 【0006】従って、この発明の目的は、スイッチング
ドライブ方式と同等のモータ効率であって、相切り替え
に伴う音響ノイズが低減されたブラシレスモータの駆動
方法を提供することにある。 【0007】この発明の他の目的は、従来のモータの機
械的な構造を変更する必要がなく、駆動回路のみの置き
換えで実現することができるブラシレスモータの駆動方
法を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】この発明は、回転子マグ
ネットと、固定子コイルと、回転子マグネットからの磁
束変化に応じた波形の検出信号を発生する位置検出用の
3個のホール素子とを有する3相のブラシレスモータを
駆動する駆動方法において、3個のホール素子のそれぞ
れから出力され、電気角で位相が120°ずれた3相の
第1、第2及び第3の検出信号(A,B,C)のレベル
をクランプし、クランプされた第1及び第2の検出信号
の波形(a,b)を合成することによって、第1相の通
電波形を形成し、クランプされた第2及び第3の検出信
号の波形(b,c)を合成することによって、第2相の
通電波形を形成し、クランプされた第1及び第3の検出
信号の波形(a,c)を合成することによって、第3相
の通電波形を形成し、第1相、第2相、第3相の通電波
形をそれぞれ増幅して固定子コイルに供給するようにな
し、第1相及び第2相の通電波形の互いのゼロクロス点
が電気角で120°のずれを有し、第2相及び第3相の
通電波形の互いのゼロクロス点が電気角で120°のず
れを有し、第1相、第2相、第3相の通電波形のそれぞ
れは、その最大レベル、その最小レベル、ゼロクロス点
を含むその中間レベルにそれぞれ平坦部を有すると共
に、最大レベルの平坦部及び最小レベルの平坦部と比し
て、中間部の平坦部の長さが充分小とされ、各平坦部間
がクランプされた検出信号の傾斜部と略同一の傾斜部に
より結ばれ、第1相、第2相、第3相の通電波形がそれ
ぞれの傾斜部において、他の相の通電波形の傾斜部とク
ロスすることを特徴とするブラシレスモータの駆動方法
である。 【0009】ホール素子の出力信号(A,B,C)の波
形は、回転子マグネットからの磁束変化に応じた波形と
なる。回転子マグネットとホール素子との間の距離、回
転子マグネットの無着磁部分の領域の位置或いは大きさ
等によって、ホール素子の出力信号の波形は、略々台形
波状になる。このホール素子の出力信号をクランプした
波形(a,b,c)を合成することによって、ホール素
子のエッジ部の波形を取り出すことにより通電信号のエ
ッジ部が形成される。また、通電波形のゼロクロス点を
含む中間レベルの平坦部の長さが最大レベルの平坦部及
び最小レベルの平坦部と比して充分小とされる。従っ
て、通電信号のエッジ部は、スイッチング方式のように
急峻とならないので、音響ノイズの発生を防止すること
ができる。また、ホール素子の出力波形を利用するの
で、回転数が変化しても、駆動信号の位相の変化が生ぜ
ず、しかも、中間レベルの平坦部を有する台形波状の駆
動信号であるため、モータの効率の低下を生じない。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、この発明の実施例について
駆動回路とともに説明する。この実施例の説明は、下記
の順序に従ってなされる。 a.ホール素子の出力信号の波形整形 b.通電波形生成回路 c.スイッチングパルスの発生 d.通電波形の生成動作 e.他の実施例 f.変形例 【0011】a.ホール素子の出力信号の波形整形 図1は、ホール素子の出力信号の波形整形回路を示し、
1a,1b,1cの夫々は、回転子マグネットからの磁
束に比例した出力電圧を発生するホール素子を示す。ホ
ール素子1a,1b,1cには、電源端子2からの電源
電圧Vs及び抵抗3により形成された駆動電流が共通に
供給される。この例では、電圧Vsが固定子コイルに供
給される電圧と等しくされている。 【0012】ホール素子1a,1b,1cの夫々の出力
信号が演算増幅器4a,5a,4b,5b,4c,5c
によって増幅される。演算増幅器4a,4b,4cによ
り、差動の信号がシングルエンドの信号に変換され、演
算増幅器5a,5b,5cにより、信号が反転される。
演算増幅器4aから検出信号Aが得られ、演算増幅器5
aから検出信号A*が得られる。*は、反転を表し、検
出信号A及びA*は、逆相の信号である。図面中では、
信号の文字の上に−を付して表す。演算増幅器4b及び
4cから検出信号B及びCが夫々得られ、演算増幅器5
b及び5cから検出信号B及びCと逆相の検出信号B*
及びC*が夫々得られる。 【0013】図2は、検出信号A,B,Cの夫々を示
す。実線の波形が検出信号Aであり、1点鎖線の波形が
検出信号Bであり、破線の波形が検出信号Cである。こ
れらの検出信号は、Vs/2を中心レベルとする台形波
状のもので、電気角で120゜づつ位相が異なる信号で
ある。また、これらの検出信号のエッジ部の傾斜波形
は、回転子マグネットの無着磁領域の大きさや、回転子
マグネットとホール素子とのギャップ等に対応した波形
となる。 【0014】検出信号Aがダイオードクランプ回路6a
に供給されると共に、検出信号A*がダイオードクラン
プ回路7aに供給される。同様に、検出信号B,B*,
C,C*の夫々がダイオードクランプ回路6b,7b,
6c,7cに供給される。これらのダイオードクランプ
回路6a,6b,6cは、検出信号の最大レベルを端子
8からのクランプ電圧に規定し、ダイオードクランプ回
路7a,7b,7cは、検出信号の最小レベルを端子9
からのクランプ電圧に規定する。端子8には、(3/4
・Vs−Vf)(但し、Vfは、ダイオードの順方向電
圧降下)のクランプ電圧が供給され、端子9には、(1
/4・Vs+Vf)のクランプ電圧が供給される。この
クランプ回路6a,7a,・・・7cの夫々の出力信号
がバッファアンプとしての演算増幅器10a,11a,
10b,11b,10c,11cに供給される。 【0015】従って、演算増幅器10aの出力には、図
2Bにおいて、実線で示すように、Vs/2を中心レベ
ルとし、最大値が(3/4・Vs)で最小値が(1/4
・Vs)の台形波状の検出信号aが発生する。演算増幅
器10b及び10cの夫々の出力には、同様の中心レベ
ル、最大値及び最小値を持つ台形波状の検出信号b及び
cが発生する。検出信号a,b,cと逆相の検出信号a
*,b*,c*が演算増幅器11a,11b,11cの
夫々から出力される。 【0016】これらの検出信号a,b,c及びa*,b
*,c*から固定子コイルの通電波形が生成される。ま
た、検出信号A,A*,B,B*,C,C*からスイッ
チングパルスが形成される。 【0017】b.通電波形生成回路 図3は、この一実施例における通電波形生成回路を示
す。図3において、L1,L2,L3は、固定子コイル
を夫々示す。この一実施例は、3相両方向通電の構成で
あって、固定子コイルL1,L2,L3の夫々の一端が
互いに接続され、夫々の他端が出力端子30a,30
b,30cと接続されている。この3個の固定子コイル
L1,L2,L3の夫々の通電波形を生成するための回
路構成が3組設けられている。最初に固定子コイルL1
の通電波形を生成するための回路構成について説明す
る。 【0018】前述のホール素子1aの検出信号a及びホ
ール素子1bの検出信号bの反転された信号b*の夫々
がダイオード及び抵抗からなる最大値検出回路12aに
供給される。最大値検出回路12aから信号a及び信号
b*に関してより大きなレベルの方の信号が出力され
る。この最大値検出回路12aの出力信号がバッファ用
及びダイオード順方向電圧(Vf)キャンセル用の演算
増幅器14aに供給される。 【0019】検出信号a及び検出信号bが反転された信
号b*の夫々がダイオード及び抵抗からなる最小値検出
回路13aに供給される。最小値検出回路13aから信
号a及び信号b*に関してより小さなレベルの方の信号
が出力される。この最小値検出回路13aの出力信号が
バッファ用及びダイオード順方向電圧キャンセル用の演
算増幅器15aに供給される。 【0020】演算増幅器14aの出力信号が演算増幅器
16aに供給されると共に、演算増幅器15aの出力信
号が演算増幅器17aに供給される。演算増幅器16a
及び17aは、レベルシフト用の反転アンプである。演
算増幅器16aの入力信号に端子18からVs/4の直
流電圧が加算され、演算増幅器17aの入力信号に端子
19から(3/4)Vsの直流電圧が加算される。演算
増幅器16aの出力信号がアナログスイッチ20aに供
給され、演算増幅器17aの出力信号がアナログスイッ
チ21aに供給される。 【0021】アナログスイッチ20aの出力信号がバッ
ファアンプとしての演算増幅器22aを介してアナログ
スイッチ24aに供給される。このアナログスイッチ2
4aの出力信号が出力段を構成するnpn形トランジス
タ26aのベースに供給される。同様にアナログスイッ
チ21aの出力信号が演算増幅器23a及びアナログス
イッチ25aを介して出力段のpnp形トランジスタ2
8aのベースに供給される。アナログスイッチ20a及
び24aの両者は、端子31からのスイッチングパルス
がハイレベルの時にオンし、アナログスイッチ21a及
び25aの両者は、端子32からのスイッチングパルス
がハイレベルの時にオンする。 【0022】トランジスタ26aのエミッタがnpn形
トランジスタ27aのベースに接続され、トランジスタ
28aのエミッタがpnp形トランジスタ29aのベー
スに接続される。トランジスタ27aのコレクタが電源
電圧Vsの電源端子に接続され、トランジスタ29aの
コレクタが接地される。トランジスタ27aのエミッタ
及びトランジスタ29aのエミッタが互いに接続され、
出力端子30aとして導出される。この出力端子30a
と演算増幅器22a及び23aの入力端子とが接続され
た負帰還路が設けられている。従って、出力端子30a
には、トランジスタのベース・エミッタ間電圧降下を含
まず、演算増幅器22a及び23aの入力電圧と等しい
出力電圧が発生する。 【0023】上述の出力端子30aに発生する出力電圧
を生成するための回路構成と同様の回路構成が出力端子
30b及び30cの夫々と関連して設けられている。 【0024】出力端子30bに取り出される出力電圧
は、信号b,信号c*から形成される。また、出力端子
30cに取り出される出力電圧は、信号c,信号a*か
ら形成される。これらの出力電圧を形成するための各回
路部分に関して、b,cの夫々の符号が付加された参照
番号を付し、その説明については、省略する。但し、3
3は、アナログスイッチ20b及び24bを制御するス
イッチングパルスの入力端子を示し、34は、アナログ
スイッチ21b及び25bを制御するスイッチングパル
スの入力端子を示し、35は、アナログスイッチ20c
及び24cを制御するスイッチングパルスの入力端子を
示し、36は、アナログスイッチ21c及び25cを制
御するスイッチングパルスの入力端子を示す。 【0025】c.スイッチングパルスの発生 上述の端子31〜36の夫々に供給されるスイッチング
パルスは、図4に示すスイッチングパルス発生回路によ
り形成される。図4において、41,42,43,4
4,45,46,51,52,53,54,55,56
がレベルコンパレータを夫々示す。 【0026】レベルコンパレータ41〜46の一方の入
力端子に基準電圧(3/4)Vsが供給される。これら
のレベルコンパレータ41〜46は、他方の入力端子に
供給される入力電圧のレベルが(3/4)VSより低い
時に、ハイレベルの出力を発生し、逆の場合に、ローレ
ベルの出力を発生する。レベルコンパレータ51〜56
の他方の入力端子に基準電圧(1/4)Vsが供給され
る。これらのレベルコンパレータ51〜56は、一方の
入力端子に供給される入力電圧のレベルが(1/4)V
sより高い時にハイレベルの出力を発生し、逆の場合
に、ローレベルの出力を発生する。 【0027】レベルコンパレータ41,42,43の夫
々の他方の入力端子とレベルコンパレータ51,52,
53の夫々の一方の入力端子とに、ホール素子1a,1
b,1cからの検出信号A,B,Cが供給される。ま
た、レベルコンパレータ44,45,46の夫々の他方
の入力端子とレベルコンパレータ54,55,56の夫
々の一方の入力端子に反転された検出信号A*,B*,
C*が供給される。 【0028】ANDゲート61にレベルコンパレータ5
1の出力及びレベルコンパレータ55の出力が供給され
る。他のANDゲート62,63,64,65,66の
夫々には、下記のように、レベルコンパレータの出力が
供給される。 ANDゲート62:レベルコンパレータ41及び45の
出力 ANDゲート63:レベルコンパレータ52及び56の
出力 ANDゲート64:レベルコンパレータ42及び46の
出力 ANDゲート65:レベルコンパレータ53及び54の
出力 ANDゲート66:レベルコンパレータ43及び44の
出力 【0029】ANDゲート61,62,63,64,6
5,66の夫々からスイッチングパルスの発生する端子
31,32,33,34,35,36が導出される。 【0030】上述のスイッチングパルス発生回路に関し
て、端子31及び32に取り出されるスイッチングパル
スの生成について図5を参照して説明する。図5に示す
ように、信号A(実線で示す)及び信号B*(1点鎖線
で示す)の夫々と基準電圧(1/4)Vs及び(3/
4)Vsとのレベル関係によって、レベルコンパレータ
41の出力は、(A<(3/4)Vs)でハイレベルと
なり、レベルコンパレータ45の出力は、(B*<(3
/4)Vs)でハイレベルとなり、レベルコンパレータ
51の出力は、(A>(1/4)Vs)でハイレベルと
なり、レベルコンパレータ55の出力は、(B*>(1
/4)Vs)でハイレベルとなる。従って、ANDゲー
ト61により形成され、端子31に発生するスイッチン
グパルス及びANDゲート62により形成され、端子3
2に発生するスイッチングパルスは、夫々図5に示すも
のとなる。これらのスイッチングパルスがハイレベルの
期間でアナログスイッチ20a,24aとアナログスイ
ッチ21a,25aとがオンする。 【0031】d.通電波形の生成動作 図6を参照して、出力端子30aに発生する出力電圧即
ち通電波形の生成について説明する。信号a及び信号b
*が最大値検出回路12aに供給され、両者の信号でよ
り大きなレベルを有する図6Aに示す信号が演算増幅器
14aの出力に発生する。また、信号a及び信号b*が
最小値検出回路13aに供給され、両者の信号でより小
さなレベルを有する図6Bに示す信号が演算増幅器15
aの出力に発生する。演算増幅器14aの出力信号(図
6A)は、(1/2)Vsを中心レベルとし、最大値を
(3/4)Vs、最小値を(1/4)Vsとする信号で
ある。演算増幅器15aの出力信号(図6B)は、同様
のレベルの信号である。演算増幅器16aの出力には、
図6Aに示す信号が(1/4)Vsのレベル、上昇方向
にシフトされると共に、反転されることにより、図6C
に示すように、〔(1/2)Vs〜Vs〕のレベルの信
号が発生する。演算増幅器17aの出力には、図6Bに
示す信号が(1/4)Vsのレベル、減少方向にシフト
されると共に反転されることにより、図6Dに示すよう
に、〔0〜(1/2)Vs〕のレベルの信号が発生す
る。 【0032】端子31からの図6Eに示すスイッチング
パルスによって、最6図Cに示す信号の略々ハイレベル
の区間がアナログスイッチ20a,24aの出力に取り
出される。端子32からの図6Fに示すスイッチングパ
ルスによって図6Dに示す信号の略々ローレベルの区間
がアナログスイッチ21a,25aの出力に取り出され
る。従って、出力端子30aには、アナログスイッチに
よってゲートされた2個の信号波形を合成した図6Gに
示す出力電圧が発生する。 【0033】上述の出力電圧と同様にして形成された出
力電圧が、出力端子30b,30cの夫々に取り出され
る。図6Hにおいて、実線の波形が出力端子30aに発
生する出力電圧を示し、破線の波形が出力端子30bに
発生する出力電圧を示し、1点鎖線の波形が出力端子3
0cに発生する出力電圧を示す。この図6Hに示される
ように、固定子コイルL1,L2,L3に各々120゜
よりやや大なる通電区間ずつ順次通電が行われる。 【0034】図3に示すように、固定子コイルL1及び
L2を流れる電流をI1で表し、固定子コイルL1及び
L3を流れる電流をI2で表すと、出力端子30aがV
sで、出力端子30bが(1/2)Vsで、出力端子3
0cが0の電圧の区間では、(I1>I2)となる。こ
の次に、I1が徐々に減少し、I2が徐々に増大し、出
力端子30bの電圧と出力端子30cの電圧とが等しく
(1/2)Vsになる時に(I1=I2)となる。そし
て、I1が更に減少すると共に、I2が更に増大し、
(I1<I2)となる。つまり、相切り替えが徐々にな
され、相切り替え時の急峻な電流変化によって音響ノイ
ズが発生することが防止される。また、120゜ごとの
相切り替え時点で通電区間がオーバーラップすることに
より、相切り替えに伴うトルクの落ち込みをキャンセル
することができる。更に、通電波形が(1/2)Vsの
一定のレベルとなる区間では、固定子コイルL1,L
2,L3の中で、1個の固定子コイルに全く電流が流れ
ず、モータの効率の向上及びトルクムラの発生が防止さ
れている。 【0035】上述の一実施例では、固定子コイルL1,
L2,L3に印加される電圧Vsに関して、(1/2)
Vsの振幅の検出信号a,b,cを形成している。しか
しながら、検出信号a,b,cの振幅をV1で表すと、
(V1=Vs/2n)(n:整数)振幅の検出信号を用
い、この検出信号を増幅して通電用の信号を形成しても
良い。 【0036】e.他の実施例 図7及び図8は、この発明の他の実施例を示す。他の実
施例は、3個のホール素子の検出信号A,B及びC(図
2A参照)の2個の検出信号同士を減算することにより
形成された図9Aに示す信号α,β,γを用いて通電波
形を生成するものである。即ち、信号αは、(A−B)
により形成され、信号βは、(B−C)により形成さ
れ、信号γは、(C−A)により形成される。1相の通
電波形の生成について説明する。 【0037】図7は、信号αを生成する加算回路の一例
を示す。この加算回路は、演算増幅器70により構成さ
れたもので、入力信号として、検出信号Aと検出信号B
が反転された信号B*とが供給される。従って、この加
算回路により信号α(=A+B=A−B)が形成され
る。この信号αは、他の信号β及びγと同様に(1/
2)Vsの中心レベルを有する。 【0038】図8において、71で示される入力端子に
信号αが供給される。この信号αが演算増幅器72及び
演算増幅器73に供給される。演算増幅器72は、(+
V2/2)レベルシフトされると共に、反転された信号
α2を発生する。演算増幅器73は、(−V2/2)レ
ベルシフトされると共に、反転された信号α1を発生す
る。図9Bには、V2のレベルだけ異ならされた信号α
1及び信号α2の波形が表示されている。 【0039】信号α2がアナログスイッチ74及びレベ
ルコンパレータ76に供給される。信号α1がアナログ
スイッチ75及びレベルコンパレータ77に供給され
る。レベルコンパレータ76は、信号α2のレベルが基
準レベル(1/2)Vsより大きい期間でハイレベルと
なる図9Cに示すスイッチングパルスを発生する。レベ
ルコンパレータ77は、信号α1のレベルが基準レベル
(1/2)Vsより小さい期間でハイレベルとなる図9
Dに示すスイッチングパルスを発生する。レベルコンパ
レータ76からのスイッチングパルスがハイレベルの期
間でアナログスイッチ74がオンし、出力端子78に
は、信号α2の波形中で、(1/2)Vsよりレベルが
大きい区間の波形が取り出される。レベルコンパレータ
77からのスイッチングパルスがハイレベルの期間でア
ナログスイッチ75がオンし、出力端子79には、信号
α1の波形中で、(1/2)Vsよりレベルが小さい区
間の波形が取り出される。 【0040】この出力端子78及び79の夫々には、前
述の一実施例と同様の出力回路を介して固定子コイルが
接続されている。出力回路により、出力端子78及び7
9の夫々に発生する出力電圧が合成された電圧は、図9
Eに示すものとなる。この図9Eに示される通電波形
は、前述の一実施例における通電波形(図6G)と同様
の波形となる。従って、相切り替わり時の急峻な電流変
化が防止され、また、通電区間がオーバーラップし、更
に、1個の固定子コイルに全く電流が流れない区間が形
成される。この他の実施例では、通電波形の傾斜角及び
通電角波、信号α1及びα2間のオフセットの量,レベ
ルコンパレータの基準レベル等によって設定される。 【0041】f.変形例 この発明は、3相両方向通電方式に限らず、3相片方向
通電方式の各通電方式のブラシレスモータの駆動方法に
対して適用することができる。 【0042】参考のために、図10の波形図に、2相両
方向90゜通電方式のブラシレスモータの場合の通電波
形の生成を示す。図10Aは、2個のホール素子の検出
信号A及びBを示す。この検出信号A及びBは、前述の
一実施例と同様に例えば振幅がVsとされる。そして、
検出信号A及びBの両者の最大値が検出され、図10B
に示す信号が形成されると共に、両者の最小値が検出さ
れ、図10Cに示す信号が形成される。 【0043】ホール素子の検出信号A及びBから、図1
0D及び図10Eに夫々示されるスイッチングパルスが
発生される。図10Bに示す信号が反転されると共に、
レベルシフトされて信号から図10Dに示すスイッチン
グパルスがハイレベルの期間の波形が取り出される。同
様に図10Cに示す信号が反転されると共に、レベルシ
フトされた信号から図10Eに示すスイッチングパルス
がハイレベルの期間の波形が取り出される。スイッチン
グされた2つの波形を合成することにより、図10Fに
示す通電波形が得られる。図10Gにおいて、実線及び
破線の夫々で示す通電波形が固定子コイルに供給され
る。 【0044】この図10F及び図10Gに示される通電
波形は、相切り替え時の電流変化が緩やかなものであ
り、前述の一実施例及び他の実施例と同様の特徴を持つ
ものである。 【0045】 【発明の効果】この発明に依れば、相切り替え時の電流
変化が緩やかとされ、スイッチング方式における音響ノ
イズの発生を防止することができる。この発明は、ホー
ル素子の検出信号が持っている傾斜波形を通電波形の傾
斜部とするので、コンデンサを不要とでき、ローコスト
な構成とできると共に、起動時のように、モータの回転
数が低い時でも、音響ノイズの発生を確実に防止するこ
とができる。 【0046】また、この発明は、リニアドライブ方式の
ようにモータ効率の低下を生じない利点がある。更に、
この発明は、ブラシレスモータの機械的な構造を変更す
る必要がなく、駆動回路のみの置き換えで実現すること
ができる。より更に、この発明では、通電波形が極性切
り替わり点の近傍で中心レベルとなり、その場合には、
固定子コイルに電流が全く流れない。従って、この発明
は、逆起電圧によりトルクムラが発生することを防止で
き、また、磁束が無い期間に電流を流す無駄を防止し、
効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明の一実施例におけるホール素子の出力
信号の波形整形回路の接続図である。 【図2】ホール素子の出力波形を示す波形図である。 【図3】この発明の一実施例における通電波形生成回路
の接続図である。 【図4】この発明の一実施例におけるスイッチングパル
ス発生回路の接続図である。 【図5】スイッチングパルス発生動作の説明に用いる波
形図である。 【図6】通電波形の生成動作の説明に用いる波形図であ
る。 【図7】この発明の他の実施例の接続図である。 【図8】この発明の他の実施例の接続図である。 【図9】この発明の他の実施例の通電波形の生成動作の
説明に用いる波形図である。 【図10】この発明の更に他の実施例の通電波形の生成
動作の説明に用いる波形図である。 【図11】従来技術の説明のための接続図である。 【符号の説明】 L1,L2,L3・・・固定子コイル、1a,1b,1
c・・・ホール素子、6a,6b,6c,7a,7b,
7c・・・ダイオードクランプ回路、12a,12b,
12c・・・最大値検出回路、13a,13b,13c
・・・最小値検出回路、20a,20b,20c,21
a,21b,21c,24a,24b,24c,25
a,25b,25c・・・アナログスイッチ、30a,
30b,30c・・・出力端子

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.回転子マグネットと、固定子コイルと、上記回転子
    マグネットからの磁束変化に応じた波形の検出信号を発
    生する位置検出用の3個のホール素子とを有する3相の
    ブラシレスモータを駆動する駆動方法において、 上記3個のホール素子のそれぞれから出力され、電気角
    で位相が120°ずれた3相の第1、第2及び第3の検
    出信号のレベルをクランプし、 クランプされた上記第1及び第2の検出信号の波形を合
    成することによって、第1相の通電波形を形成し、 クランプされた上記第2及び第3の検出信号の波形を合
    成することによって、第2相の通電波形を形成し、 クランプされた上記第1及び第3の検出信号の波形を合
    成することによって、第3相の通電波形を形成し、 上記第1相、第2相、第3相の通電波形をそれぞれ増幅
    して上記固定子コイルに供給するようになし、 上記第1相及び第2相の通電波形の互いのゼロクロス点
    が電気角で120°のずれを有し、上記第2相及び第3
    相の通電波形の互いのゼロクロス点が電気角で120°
    のずれを有し、 上記第1相、第2相、第3相の通電波形のそれぞれは、 その最大レベル、その最小レベル、上記ゼロクロス点を
    含むその中間レベルにそれぞれ平坦部を有すると共に、
    上記最大レベルの平坦部及び上記最小レベルの平坦部と
    比して、上記中間部の平坦部の長さが充分小とされ、 各平坦部間が上記クランプされた検出信号の傾斜部と略
    同一の傾斜部により結ばれ、 上記第1相、第2相、第3相の通電波形がそれぞれの傾
    斜部において、他の相の通電波形の傾斜部とクロスする
    ことを特徴とするブラシレスモータの駆動方法。 2.請求項1に記載のブラシレスモータの駆動方法にお
    いて、 上記第1相、第2相、第3相の通電波形の上記傾斜部が
    クロスする時間軸上の位置が上記クランプされた検出信
    号のゼロクロス点と略一致することを特徴とするブラシ
    レスモータの駆動方法。
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