JP2683645B2 - 自動循環式索道の異種搬器切換運行方法 - Google Patents

自動循環式索道の異種搬器切換運行方法

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JP2683645B2 JP23108589A JP23108589A JP2683645B2 JP 2683645 B2 JP2683645 B2 JP 2683645B2 JP 23108589 A JP23108589 A JP 23108589A JP 23108589 A JP23108589 A JP 23108589A JP 2683645 B2 JP2683645 B2 JP 2683645B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、索道の分野、特に自動循環式索道におい
て、夏期は客車搬器を用い、冬期は椅子搬器に切換えて
通年運行するための自動循環式索道の異種搬器切換運行
方法に関するものである。
[従来の技術] 自動循環式索道は両端のターミナル(停留場をいう。
以下同じ)に配設された滑車と滑車との間に索条を張架
循環させ、搬器を懸垂した握索機を索条に握索させて、
索条の循環運行と共に搬器を運行して搬送を行うもの
で、山岳地におけるスキーヤー輸送用、または観光用な
どに多用されることは汎く周知である。
このような自動循環式索道に用いられる乗客用搬器に
は、大別して客車搬器と椅子式搬器との2種がある。
客車搬器は、ほぼ密閉状の車内に乗客が乗車するもの
で、悪天候のときも風雨の影響を受けずに乗車できるの
で、観光用、登山用など一般客用の索道に好適である。
また冬期間にスキーヤーを輸送する索道用としても、海
抜高度の高い場所や長大線路の場合には酷寒条件から保
護されるので好適に用いることができるが、スキー板を
履いたまま乗車できないわづらわしさがある。
一方、椅子式搬器は、スキー板を履いたまま、ほぼ直
進状に能率よく乗降車できる特徴がある。しかし、近時
は風雨除けのカプセル等を具えたものが用いられるよう
にはなったが、一般的には天候条件の影響を受け易く、
また乗降車のときの多少の不安感や、索道線路中で地上
との間隔が大きい場合には高所不安感等があって、従っ
て青壮年層を主対象とするスキーリフトとしては特に好
適であるが、幼年または高年層を含む一般乗客を対象と
した観光用などには必ずしも好適でなかった。
このような両搬器の特性を考慮の上、これまで建設さ
れている自動循環式索道においては、その立地条件、対
象乗客の種類、季節営業かまたは通年営業か、等の条件
を勘案して、その索道毎に何れか一種類の搬器が選択さ
れ用いられている。
[発明が解決しようとする課題] このように、それぞれの搬器種類が必要に応じて選択
されているが、一方、積雪地兼観光地に立地する索道に
おいては、冬期はスキーヤー輸送に好適な椅子式搬器を
運行し、冬期以外は観光用として乗客搬器に切換えて運
行し、それぞれの乗客種類に対して好適な搬器を用いて
通年運行したいという希望が提示されている。
これに対して、客車式搬器を用いても、椅子式搬器を
用いても自動循環式索道という基本的概念、動作等に関
する限りは均等であるから、基本的には両搬機は置換可
能であるとも云えるが、実際的適用に当っては解決しな
ければならない困難な問題がある。
このような問題の一つとして客車搬器と椅子式搬器と
の乗降を様式の相違と、これに伴って乗降の際の速度の
問題がある。
第6図(ア)は客車搬器を用いた自動循環式索道の従
来例である。ターミナル101内には滑車102が枢設され、
索条103は索道線路104から矢印106a方向にターミナル10
1内に導入されて滑車102に巻き掛けられ再び矢印106b方
向に折り返され張架されている。ターミナル101内のa
点附近からb,c,d点を経てe点に到る間に軌条105が配設
されてるいる。軌条105のa点附近からb点附近に到る
間には減速移送装置130が配設され、軌条105のd点附近
からe点附近に到る間には加速移送装置140が配設され
ている。また軌条105のb点〜d点間の曲線をなす区間
には回送移送装置150が配設されている。これらの各移
送装置は索条103の速度と連動速度で運転されるように
連動駆動装置120の伝導装置121,122などを用いて滑車10
2と直接または間接に連結されている。即ち、滑車102か
ら伝導装置121のチェン、歯車装置、伝導軸等を経て減
速移送装置130、加速移送装置140に駆動伝達されるよう
になっており、また減速移送装置130を経て減速された
回転動力が伝導装置122を経て回送移送装置150に伝達さ
れるようになっている。該回送移送装置150位置の外周
側に沿ってb点〜c点間近傍には降車ゾーン107が定め
られ、c点〜d点間近傍には乗車ゾーン108が定められ
ている。
このような構成において索条103の運行とともに矢印1
06a方向にターミナル101に進入した客車搬器112は、そ
の握索機(図示している)がa点附近で放索し、b点に
至る間に減速移送装置130で、減速される。次いで、客
車搬器112は回送移送装置150によりb点からd点に到る
間、緩速乃至微速で移送され、この間に客車搬器112の
側面の扉から降車ゾーン107へ乗客の降車が行なわれ、
また乗車ゾーン108から乗車が行なわれる。次にd点〜
e点間において加速移送装置140によって加速が行なわ
れ、e点附近において客車搬器112はその握索機で索条1
03を握索し矢印106b方向に出発するようになされる。
一方、第6図(イ)は椅子搬器113を用いた自動循環
式索道の従来例である。ターミナル101′における各装
置等の前記第6図(ア)図示のものと基本的に同一機能
を有するものは(′)を附した同一番号を附与してい
る。ここでターミナル101′の後方からd′点附近に到
る間には、ほぼ直進状に乗客の乗車進入路109が点線で
示すごとく定められている。乗客はこの乗車進入路109
を矢印109a方向に進入し、該乗客の後方より進行してき
た椅子搬器113に腰かけ乗車し、矢印106b′方向に出発
するようになされる。乗車側のターミナルについては図
示していないが減速完了点附近から直進状の降車退出路
が形成される。
このような、それぞれの使用搬器形式に対応したター
ミナルの配設構成において、減速移送装置130または13
0′のa点またはa′点における移送速度と、及び加速
移送装置140または140′のe点またはe′点における移
送速度は、何れの場合も索条103または103′と等速であ
ることが必要である。しかしながら、客車搬器112を用
いる場合には滑車102と減速移送装置130、加速移送装置
140との間には連動駆動装置120乃至は伝導装置121を用
いて連結されているので、減速移送装置130、加速移送
装置140は常に索条103の速度に比例した速度で倣送運転
される。同様に、椅子搬器113を用いる場合にも滑車10
2′と減速移送装置130′、加速移送装置140′との間に
は連動駆動装置120′乃至伝導装置121′を用いて連結さ
れているので、減速移送装置130′、加速移送装置140′
は常に索条103′の速度に比例した速度で倣送運転され
る。従って同一の設備で客車または椅子式の何れかの搬
器を用いる場合にも使用可能である。
ところが回送移送装置150または150′の区間において
はそれぞれの使用搬器に適した速度であることが必要で
ある。
即ち、客車搬器112を用いる場合には、乗客を客車搬
器112の側方の降車ゾーン107、乗車ゾーン108に乗降車
させるため、回送移送装置150の区間における搬器の移
送速度は小さく定める必要がある。一方、椅子搬器113
を用いるスキーヤー搬送用設備の場合にはターミナル10
1′の床面は積雪面をもって平坦に形成しスキー板を履
いたままの乗客が乗車進入路109をほぼ直進状に滑走し
て進入するので、回送移送装置150′の区間における搬
器の移送速度はやや大きく定めた方が能率よく乗降てき
る。
このようにそれぞれの搬器種類によって乗降車のため
の好適速度が異なるので、従って、一方の種類の搬器の
ために好適な索道設備に、単に搬器を置換しただけで転
用すると乗降時の速度が速すぎて危険であったり、遅す
ぎて不適当であったりすることを生ずる、よって、異な
る種類の搬器を同一の索道設備において切換えて運行す
るためには何れの搬器にも好適な乗降速度に切換可能の
設備とする必要があるが、このような問題については未
だ考究がなされておらず、解答が与えられていなかっ
た。
本発明は、このような事情の改善のため、異なる種類
の搬器に切換えて運行する場合に、それぞれの搬器に好
適な、かつ安全な乗降ができるようにするための、自動
循環式索道の異種搬器切換運行方法の提案を目的として
なされたものである。
[課題を解決するための手段] 前記目的に対応して本発明は、冬期においては椅子搬
器を用い、夏期においては客車搬器を用いて索道運転を
行なうとき、それぞれの搬器の乗降に好適な移送速度で
運転できるようにした運行方法を提案しようとしたもの
である。
即ち、本発明は、両端ターミナル間を循環する索条
と、索条を握放索すべき複数の握索機にそれぞれ搬器を
懸垂したものとを用いて、索道線路中においては握索機
で索条を握索させて索条の移動と共に搬器を運行し、タ
ーミナルにおいては握索機を索条から放索させたのち、
連動駆動装置を経て索条速度と連動した速度で運転され
る回送移送装置を用いて搬器を折返し移送しかつこの間
に乗客扱いを行ない、このようになして次々に搬器運行
を行なう自動循環式索道において、前記搬器には同一車
両限界内に適合する複数台の客車搬器と及び複数台の椅
子搬器とを相互に置換可能に索条に取り付けて使用する
と共に、速度切換手段を具えて移送速度を可変に切換え
可能とした回送移送装置とを用い、前記握索機には前記
客車搬器または前記椅子搬器の何れかに置換して懸垂し
搬器運行を行なうと共に、前記客車搬器と前記椅子搬器
との搬器の種類の違いに対応して前記速度切換手段を切
換えて前記それぞれの搬器の種類ごとに乗降のための好
適な移送速度に変換して搬器運行を行なうようになした
自動循環式索道の異種搬器切換運行方法、としたもので
ある。
[作 用] 自動循環式索道のターミナル内には、滑車を介して索
条速度と連動運転される減速移送装置、加速移送装置及
び回送移送装置が備えられている。ターミナルに到着し
た搬器は索条を放索してのち減速移送装置で減速され、
回送移送装置で折返し回送されると共にこの間に乗降扱
いが行なわれ、加速移送装置により加速され索条を握索
して再びターミナルから出発する。
ここで、本運行方法に用いる回送移送装置には速度切
換手段を経て滑車よりの回転駆動が伝達され、かつ、回
送速度の切換が可能となっている。
本運行方法に用いる搬器には、同一車両限界に適合す
る客車搬器と椅子搬器とを置換可能に索条に取り付けて
用いる。
夏期において観光客搬送用に運行するときには客車搬
器を用いると共に、速度切換手段を切換操作し、索条乃
至滑車と連動運転する回送移送装置の運転速度を緩速乃
至微速に切換える。このようにして運行すると、客車側
面と乗降場間の乗客の乗降に適速となり安全に乗降でき
る。
冬期においてスキーヤー輸送用に運行するときは前記
搬器の全部を椅子搬器に置換する。かつ、速度切換手段
を切換操作して、索条乃至滑車と連動運転する回送移送
装置の運転速度を中速乃至やや速めの緩速に切換える。
このようにして適用すると、スキーを履いて積雪面を直
進状に乗車しまたは乗車する乗客の乗降に適速となり安
全かつ能率よく乗降できる。
[実施例] 第1図は、本発明の運行方法を行なう場合におけるタ
ーミナル1の機器の全体配設関係を示したものである。
ターミナル1には、滑車2が枢設されている。索条3
は索道線路4からターミナル1内に導入され、滑車2に
巻き掛け転向されたのち再び索道線路4方向に導かれ張
架されている。放索点であるA点附近からB,C,D,E,F点
を経て握索点であるG点附近に到る間には、ほぼU字状
に軌条5が架設されている。このような軌条5のA点〜
B点間には、減速移送装置30が配設され、F点〜G点間
には加速移送装置40が配設されている。また軌条5のB
点〜C,D,E点〜F点間の直線乃至曲線の区間に沿っては
回送移送装置50が配設されている。該回送移送装置50の
うち減速移送装置30寄りのB点〜C点間は経過区間60a
をなしており、また、加速移送装置40寄りのE点〜F点
間は経過区間60bをなしている。
またターミナル1内のほぼC点からほぼD点附近に到
る間の軌条5の外周側には降車ゾーン7が定められ、ま
たほぼD点からほぼE点附近に到る間の軌条5の外周側
には乗車ゾーン8が定められる。これらの降車ゾーン、
乗車ゾーン8は、主として夏期等に客車搬器を運行する
ときの乗降車用スペースである。かつ、ターミナル1の
E点〜F点〜G点を結ぶ直線延長上の後方からE点乃至
F点附近に到る間には、点線で示した乗車進入路9が定
められ、これは主として冬期等に椅子搬器を運行すると
きのためのものである。
減速移送装置30、加速移送装置40は連動駆動装置20の
伝導装置21を経て滑車2と比例乃至連動して回転するよ
うに連結されている。また回送移送装置50も減速移送装
置30、または加速移送装置40を経て駆動されるようにな
っている。滑車2の周縁は索条3と同速度で回転してい
るから従って前記の如き連結により、減速移送装置30、
加速移送装置40及び回送移送装置50は、索条3に比例乃
至倣速して連動関係で運転されていることとなる。
連動駆動装置20は次のように構成されている。
滑車2と同心位置固着関係にある軸22aにはスプロケ
ット車22が嵌着されている。一方、歯車装置25の軸23a
にもスプロケット車23が嵌着されており、これらのスプ
ロケット車22,23間にはチェン24が巻き掛けられてい
る。歯車装置25内では軸23aより回転を入力し、必要な
減速が行なわれ、かつ軸方向の変換が行なわれ、伝導軸
26を経て歯車装置27へ回転伝導され、ここで軸方向の変
換及び分岐が行なわれ、伝導軸28aが減速移送装置30の
A点附近に接続され、伝導軸28bが加速移送装置40に接
続されている。
第2図は、減速移送装置30、加速移送装置40及び回送
移送装置50を展開して示した説明図である。
図において、減速移送装置30は軸31に移送車輪R1を嵌
着したものを軌条5に沿って複数組並設したもので、隣
り合う軸31,31間毎に次々とプーリ32,33の間にベルト34
を巻き掛て回転伝達するようになしたものである。移送
車輪R1,R1…は、A点からB点に向かうに従って、その
周縁の速度が小さくなるように構成する。ここで最もA
点寄りの軸31には前記の伝導装置20の伝導軸28aから回
転が伝達されるように連結されている。
同様に、加速移送装置40は軸41に移送車輪R5を嵌着し
たものを軌条5に沿って複数組並設したもので、隣り合
う軸41,41間毎に次々にプーリ42,43間にベルト44を巻き
掛けて回転伝達するようにしたものである。移送車輪
R5,R5はG点からF点方向に向って次第にその周縁の速
度が小さくなるように構成され、換言すればF点からG
点に向かうに従って周縁の速度が大きくなるように構成
されている。また最もG点寄りの軸41には前記の伝導装
置20の伝導軸28bから回転が伝達されるように連結され
ている。
次に、B点〜F点間には回送移送装置50が配設され、
該回送移送装置50はB点〜C点間の経過区間60aと、C
点〜E点間の定速区間51と及びE点〜F点間の経過区間
60bとよりなっている。
先づ、経過区間60aにおいては、軸62,62…にそれぞれ
移送車輪R2,R2…を嵌着して並設したもので、各軸62,62
…は速度切換手段61aから回転伝達を受けるようになっ
ている。該速度切換手段61aは前記の減速移送装置30の
最もB点寄りの軸31より延長された軸31aにより回転が
入力されこの軸62aと隣り合う軸62,62間、62,62a間毎に
等回転数で伝達しかつ出力し、あるいは漸減的に伝達し
出力するように切換え可能に構成したもので、詳細は後
記する。
次に、回送移送装置50の定速区間51は軸52,52…にそ
れぞれ移送車輪R3,R3…を嵌着して並設したもので軸52,
52…にはそれぞれ等径のプーリ53,53…を嵌着すると共
にこれらの隣り合うプーリ53,53毎にベルト54を巻き掛
けたものである。また前記の経過区間60aの軸62aと該定
速区間51の最もC点寄りの軸52のプーリ53との間にもベ
ルト54を巻き掛け、このようにして回転伝達を行なわせ
ると共に移送車輪R3,R3…を等回転数で回転させるよう
になされている。
更に、回送移送装置50の経過区間60bでは前記の経過
区間60aの場合と同様に、軸62,62…に移送車輪R4,R4
を嵌着して並設したもので、各軸62,62…は速度切換手
段61b内から回転伝達を受ける構成で、また速度切換手
段61bは加速移送装置40の最もF点寄りの軸41より延長
された軸41aから回転入力されこの軸41aの隣りに並ぶ軸
62,62,62との相互間毎に、等回転数で伝達しかつ出力す
るように、あるいは漸減的に伝達し出力するように、切
換え可能としたものとなっている。
ここで前記説明における速度切換手段61aについて説
明する。本実施例の場合は機械式のうち、最も構造の簡
単なプーリ切換方式の場合について説明する。
第3図は速度切換手段61aの附近を平面図で印す説明
図である。フレーム55は軌条5(第3図には図示してい
ない)に沿った固定位置にあって軸31,31…、軸62,62
…、及び軸52,52…を枢支している。また軸31,31…には
それぞれ移送車輪R1が嵌着され、軸62,62…にはそれぞ
れ移送車輪R2が嵌着され、軸52,52…にはそれぞれ移送
車輪R3が嵌着されている。二点鎖線を囲んで示した領域
は該速度切換手段61aを示す。
減速移送装置30の最もB点寄りの軸31乃至31aにはプ
ーリ33と共に、減速モード用の小径プーリ63と、等速モ
ード用の等径プーリ66とが嵌着されている。次に経過区
間60aの最もB点寄りの軸62には減速モード用の小径プ
ーリ63、大径プーリ64と共に等速モード等の等径プーリ
66,66が嵌着されている。また、次位に並んでいる軸62
にも減速モード用の大径プーリ64、小径プーリ63と共に
等速モード用の等径プーリ66,66が嵌着されている。更
に、経過区間60aのC点寄りの軸62乃至62aには減速モー
ド用の大径プーリ64、等速モード用の等径プーリ66と共
に定速区間51に回転伝達するためのプーリ53が嵌着され
ている。
このような構成関係において、いま、減速モードで回
動させる場合には小径プーリ63と大径プーリ64間の相互
間毎に一点鎖線で図示したようにベルト65,65…を巻き
掛け連結すると、移送車輪R2,R2.R2と順次、漸減的に回
転が伝えられのち、定速区間51に回転が伝えられる。
次に、等速モードで回動させる場合には前記の減速モ
ードのときのベルト65,65…を取りはづし、等径プーリ6
6と等径プーリ66との相互間毎にベルト67,67…を点線で
示したように巻き掛け連結すると移送車輪R2,R2,R2…に
は等回転が順次伝えられ、かつ、これが次の定速区間51
にも維持されて伝達される。
以上述べたような構成の装置を用いて行なう本発明の
自動循環索道の異種搬器運行方法における動作について
次に説明する。
先づ、本運行方法に用いる異種搬器とは、次のような
条件を満足することが必要である。
第4図(ア)は、本運行方法を用いる当該索道の、タ
ーミナル、索道線路中の機械装置、支柱、受圧索装置等
から定まる車両限界11とする。客車搬器12の握索機14
a、懸垂機15a及び客車16aには第4図(イ)の如く該車
両限界11内に適合していることが必要である。同様に椅
子搬器13の握索機14b、懸垂機15b及びチェアー16bも第
4図(ウ)の如く同車両限界11内に適合するものを用い
る。
このようにして、冬期間以外の時期に客車搬器12を運
行する場合には、当該索道の全循環経路中の搬器を客車
搬器12,12…に置換する。次に、速度切換手段61a及び61
bを減速モードに切換える。すなわち第3図において小
径プーリ63、大径プーリ64にベルト65を巻き掛けて伝導
を行なうようにする。
第5図は軌条5のA点からG点に到る間の距離(横
軸)に対する搬器の速度線図で、客車搬器12を用いる運
行の場合は実線で示されている。放索点であるA点にお
ける速度V1は索条3の速度と等しい。A点よりB点に向
かうに従って減速移送装置30によって抑速されて次第に
減速される。B点〜C点間では回送移送装置50の経過区
間61aに進入するが、前記したように速度切換手段61aは
減速モードに切換えられており移送車輪R2,R2…の回転
は、搬器進入方向に次第に漸減するようになっているの
で、従って客車搬器12は緩速乃至微速V1ま減速される。
次にC点〜D点〜E点間は、回送移送装置50の定速区
間51である。この区間の移送車輪R3,R3…はC点からの
回転数を引き継いで“等速”で回転しているので客車搬
器12は緩速乃至微速でかつ等速で移送される。更に、E
点〜F点間では回送移送装置50の経過区間61bに進入す
る。ここでは速度切換手段61bに加速移送装置40側から
回転が伝えられ、大径プーリ64、小径プーリ63とベルト
65の伝導によって移送車輪R4,R4…は搬器進行方向に対
してその周縁速度が漸増するように回動しているので、
客車搬器12は加速を開始する。F点〜G点間は加速移送
装置40の区間である。客車搬器12はF点における速度か
ら、移送車輪R5,R5…の周縁によって図の実線で示され
た速度曲線に従って加速されG点において索条3と等速
のV1となる。ここで握索機14aは索条3と握索し、客車
搬器12は索道線路4方向に出発する。
客車12を用いる運行のときは第1図における降車ゾー
ン7及び乗車ゾーン8を用いて乗客の降車、乗車を行な
わせる。客車搬器12は通常のとおり客車16aの側面から
乗降が行なわれるが、第5図にみられるとおり、この区
間における速度V1はこのような乗降車に好適な緩速乃至
微速で運行される。
冬期間において、主としてスキーヤー輸送を行なう場
合には次のように運行する。先づ客車搬器12は全数、取
外し、または車庫に収納し、代りに椅子搬器13,13…に
置換する。次に速度切換手段61a及び61bを定速モードに
切換える。即ち、第3図における等径プーリ66,66間毎
にベルト67を巻き掛けて伝導を行なうようにする。
ここで再び第5図を参照すると、椅子搬器13を用いる
運行の場合の速度曲線が点線で示されている。放索点で
あるA点における速度V2は、索条3の速度と等しい。A
点からB点に到る間は減速移送装置30によって次第に減
速される。B点〜C点間では回送移送装置50の経過区間
61aに進入するが、前記したように速度切換手段61aは等
速モードに切換えられているので移送車輪R2,R2…の回
転は等速回転しており、椅子搬器13はやや高めの緩速、
かつ、定速の速度V2で移送される。
次にC点〜D点〜E点間における回送移送装置50の定
速区間51においては、移送車輪R3,R3…はB点における
回転数を引き継いで等速で回転しているので、椅子搬器
は引き続き速度V2で移送される。更に、E点〜F点間で
は回送移送装置50の経過区間61bに進入する。ここでは
速度切換手段61bに加速移送装置40側から回転が伝えら
れ、等速モードによって移送車輪R4,R4…は周縁速度がV
2となるよう等速で回転しているので、該椅子搬器13は
速度V2をもって等速で移送される。
従って該椅子搬器13はB点からC,D,E点を経てF点に
到る間に亘って、V2なる等速で移送されることとなる。
F点〜G点間は加速移送装置40の区間であり、椅子搬器
13はF点における速度V2から移送車輪R5,R5…の周縁に
よって図の点線で示された速度曲線に従って加速されG
点において索条3と等速に達する。握索機14bは索条3
と握索し、椅子搬器13は索道線路4方向に出発する。
このような椅子搬器13を用いた運行のとき、ターミナ
ル1が乗車側のターミナルである場合には第1図におけ
る点線で示した乗車進入路9を用いた乗客の乗車を行な
わせる。乗車進入路9は積雪面を以って平坦な面に形成
し、スキー板を履いた乗客が乗車進入路9を矢印9a方向
にほぼ直進状に進入してE点近傍で椅子搬器13に乗車す
る。このような乗車方法において搬器の速度は乗車搬器
12運行の場合よりやや高めが公的であるが第5図にみら
れるとおり速度V2はやや高めの緩速となっており、この
乗車方式に好適なものとなっている。図示は省略されて
いるが降車ターミナルの場合も同様にC点附近から直進
状に滑走しながら降車することができる。
なお、第5図において、客車搬器12を用いる場合の索
条3の速度V1は、椅子式搬器13を用いる場合の索条3の
速度V2より高く示されているが、これは現行制度におい
て客車搬器を用いる場合の速度上限の方がやや高く許容
されているのでこれに準じて記したものである。このよ
うに索条3の速度を可変とするには、図示していないが
滑車2を可変速電動機を用いて駆動回転数を切換えて駆
動すればよく、かつ、この場合にも連動駆動装置20は有
効であり、索条3の速度と各移送装置の速度との連動乃
至比例速度関係は常に維持されていることはいうまでも
ない。
[発明の効果] 自動循環式索道において、同一の設備を用いて冬期に
椅子搬器により主としてスキーヤーの輸送用に供し、夏
期には客車搬器を用いて観光客等の輸送用に供して通年
運行したいとする需めがある。これに対して、客車搬器
を用いても椅子搬器を用いても、自動循環式索道の運行
という上位の概念においては共通であるから両種の搬器
は置換可能ではあるが、実際の適用に当っては解決を要
する問題点がある。この中には、搬器の種類によって昇
降の様式とこれに伴う昇降の際に好適な搬器速度が異な
るという問題があるので、搬器種類の季節による切換運
行は未だ行なわれていない。
本発明の運行方法によれば、夏期において客車搬器を
用いて運行する場合と、冬期において椅子搬器を用いて
運行する場合とのそれぞれに対応して、乗降のために最
も好適な速度をもって運行することができる。
従って、椅子搬器を用いつ冬期のみ運行し夏期は遊休
していた索道設備においても、輸送需要に対応して通年
運行することができ、設備の有効利用をはかることがで
きる。または、夏期、冬期とも何れか一種類の搬器種類
を用いる索道設備においても、本発明の運行方法によっ
て、各季節毎の乗客ニーズに合った好適かつ安全な輸送
サービスを提供できるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の運行方法を用いる自動循環式索道のタ
ーミナルにおける機器配設関係を示す平面図、第2図は
各移送装置の連結関係を展開して示した説明図、第3図
は速度切換装置を平面図で示した説明図、第4図(ア)
は搬機器の車両限界を示す正面図、第4図(イ)は搬器
の車両限界と客車搬器との関係を示す正面図、第4図
(ウ)は搬器の車両限界と椅子搬器との関係を示す正面
図、第5図は回送移送装置における移送速度を示す速度
線図、第6図(ア)は客車搬器を用いる自動循環式索道
のターミナルにおける従来技術を説明する平面図、及び
第6図(イ)は椅子搬器を用いる自動循環式索道のター
ミナルにおける従来技術を説明する平面図である。 1……ターミナル、2……滑車、3……索条、 4……索道線路、5……軌条、6a,6b……矢印、 7……降車ゾーン、8……乗車ゾーン、 9……乗車進入路、9a……矢印、 11……車両限界、12……客車搬器、 13……椅子搬器、14a,14b……握索機、 15a,15b……懸垂機、16a……客車、 16b……チェアー、20……連動駆動装置、 21……伝導装置、22……スプロケット車、 22a……滑車軸、23……スプロケット車、 23a……軸、24……チェン、25……歯車装置、 26……伝導軸、27……歯車装置、 28a,28b……伝導軸、30……減速移送装置、 31……軸、31a……軸、32……プーリ、 33……プーリ、34……ベルト、 40……加速移送装置、41……軸、41a……軸、 42……プーリ、43……プーリ、44……ベルト、 50……回送移送装置、51……定速区間、 52……軸、53……プーリ、54……ベルト、 55……フレーム、60a,60b……経過区間、 61a,61b……速度切換手段、62……軸、 62a……軸、63……小径プーリ、 64……大径プーリ、65……ベルト、 66……等径プーリ、67……ベルト、 101,101′……ターミナル、 102,102′……滑車、 103,103′……索条、 104,104′……索道線路、 105,105′……軌条、 106a,106a′……矢印、 106b,106′……矢印、 107……降車ゾーン、108……乗車ゾーン、 109……乗車進入路、109a……矢印、 112……客車搬器、113……椅子搬器、 120,120′……連動駆動装置、 121,121′……伝導装置、 122,122′……伝導装置、 130,130′……減速移送装置、 140,140′……加速移送装置、 150,150′……回送移送装置、 A,B,C…G……点、a,b,c…e……点、 a′,b′,c′…e′……点、 R1,R2,R3…R5……移送車輪

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両端ターミナル間を循環する索条と、索条
    を握放索すべき複数の握索機にそれぞれ搬器を懸垂した
    ものとを用いて、索道線路中においては握索機で索条を
    握索させて索条の移動と共に搬器を運行し、ターミナル
    においては握索機を索条から放索させたのち、連動駆動
    装置を経て索条速度と連動した速度で運転される回送移
    送装置を用いて搬器を折返し移送しかつこの間に乗客扱
    いを行ない、このようになして次々に搬器運行を行なう
    自動循環式索道において、前記搬器には同一車両限界内
    に適合する複数台の客車搬器と及び複数台の椅子搬器と
    を相互に置換可能に索条に取り付けて使用すると共に、
    速度切換手段を具えて移送速度を可変に切換え可能とし
    た回送移送装置とを用い、前記握索機には前記客車搬器
    または前記椅子搬器の何れかに置換して懸垂し搬器運行
    を行なうと共に、前記客車搬器と前記椅子搬器との搬器
    の種類の違いに対応して前記速度切換手段を切換えて前
    記それぞれの搬器の種類ごとに乗降のための好適な移送
    速度に変換して搬器運行を行なうようになした自動循環
    式索道の異種搬器切換運行方法。
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