JP2682880B2 - 研削砥石の冷却方法および装置 - Google Patents

研削砥石の冷却方法および装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、研削砥石の冷却方法およびその装置に係
り、特に研削液を使用することができない研削において
有効な研削砥石の冷却方法およびその装置に関する。
(従来の技術) 一般に、研削においては、第6図に示すように、テー
ブル1上に設置したワーク2を、矢印A方向に移動させ
るとともに、矢印B方向に回転する砥石3を接触させて
研削を行なうが、この際、砥石3とワーク2との間に、
ノズル4を通して研削液5を注ぐようにしている。この
研削液5は、研磨粉の除去と研削時の発熱の除去、すな
わち砥石砥粒の冷却との2つの目的を有している。
砥石材料は、一般に硬度が高く、そのため脆さも併せ
持っている。したがって、研削において適度の条件を満
たすと、摩耗よりも破砕が進み、目詰りのため使用でき
なくなることはあるものの、砥粒はその破砕により次々
に新しい尖形を維持する自己再生機能を有している。
ところで、砥粒は熱に弱く、特にダイヤモンドにおい
ては、第7図に示すように、600℃程度で急激に強度が
低下するが、砥石3の一回転による空中への放熱では足
りず、砥粒は昇温して結果的に破砕より摩耗が進展して
いく。したがって、砥石3の冷却は必須であり、研削液
5は不可避なものとされている。
ところが近年、サブミクロンオーダの超精密部品の研
削が多くなるにつれ、剛性が低い小物部品の加工も多く
なっており、これらの部品を研削液5を用いて加工する
と、研削液5のために部品が浮いたり振動したりするた
め、研削液5を使用できないことが多くなってきてい
る。例えば、直径0.125μmのガラス製光ファイバの研
削等は、その好例である。
第8図は、光ファイバの研削を示すもので、第8図
(a)に示すように、砥石基部6に設けた砥粒・結合材
部7の研削面7aに、チャック8で保持した光ファイバ9
を接触させて研削を行なうようになっている。
ところで、第8図(b)に示すように、光ファイバ9
の直径dは、d=0.125μmであり、これに対してチャ
ック8先端から実研削部までの距離Lは、前記直径dの
10〜30倍もあり、剛性が極端に低い状態となっている。
このため、冷却用に研削液を供給すると、毎分数千回転
での砥石の回転により加速された研削液と、光ファイバ
との衝突により、研削面からの光ファイバの浮きあるい
は振動、さらには折損を生じることもある。
このように、剛性の低いものでは、研削液を用いるこ
とができないため、第9図(a),(b)に示すよう
に、熱に弱いダイヤモンド砥粒10,11が簡単に摩耗して
しまうという問題がある。
すなわち、研削前は、第9図(a)に示すように尖形
であったダイヤモンド砥粒10,11が、研削後は、第9図
(b)に示すようにその先端10a,11aが取れ、残部10b,1
1bの先端が平坦になってしまう。これは昇温・劣化によ
る摩耗と考えられる。
そこで一部では、研削液に代え、低温空気を注気して
冷却することも行なわれている。
(発明が解決しようとする課題) ところで、低温空気による冷却においては、条件によ
っても異なるが、研削面の熱伝達が悪いため、相当な低
温(零下20℃以下)の空気が必要となり、その生成が容
易でないとともに、装置が大型化する等の問題がある。
加えて、低温空気の場合、使用後の空気が周辺空気に
作用し、精密機器に大きな温度差に伴なう変形を使用じ
させるおそれもある。
本発明は、このような点を考慮してなされたもので、
研削液や冷却空気を用いることなく研削砥石を効率よく
冷却し、砥粒の昇温・劣化による摩耗を有効に防止する
ことができる研削砥石の冷却方法およびその装置を提供
することを目的とする。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明は、前記目的を達成する手段として、研削砥石
の研削面に、コロナ放電により生じるイオンを供給する
ようにしたことを特徴とする。
(作 用) 本発明に係る研削砥石の冷却方法およびその装置にお
いては、コロナ放電により生じるイオンが研削砥石の研
削面に供給され、研削面に付着していた熱伝導率の極端
に悪い気体分子が弾き飛ばされる。弾き飛ばされた後に
は、イオンが気体分子の形で付着する。この気体分子
は、研削面よりもかなり低温の周囲温度と同一温度であ
るので、結果として研削面が冷却される。すなわち、本
発明においては、静電冷却(electro static cooling)
方式により研削砥石の冷却がなされる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
まず、第1図および第2図を参照して、本発明の冷却
原理を説明する。
本発明で用いられる静電冷却方式とは、第1図に示す
ように、(−)極の針電極20と(+)極の板状電極21と
の間に、高電圧電源22でコロナ放電23を発生させると、
板状電極21が冷却されることになるが、これを利用した
冷却方式である。
この現象については、断定した説明は付けられていな
いが、次のように説明されている。
すなわち、第2図に示すように、ある気体中に導電性
物体24が置かれると、微少時間(大気中では10-13secオ
ーダ)で導電性物体24の周囲に、その気体分子25が吸着
される。
したがって、導電性物体24は、気体分子25で周囲が包
囲された状態になっており、しかもこの吸着気体分子25
は、境界層として、気体のジェット程度では、周辺のガ
スが動くため容易に剥がれるものではない上、熱伝導率
が極端に悪いため、導電性物体24は、いわば断熱材で覆
われているのと同様であり、しかも吸着気体分子25は、
導電性物体24と同じ温度となっている。
ここで、針電極26を設け、この針電極26と導電性物体
24との間に、高電圧電源27で高電圧を印加し、コロナ放
電を行なうと、針電極26から飛び出した電子は、導電性
物体24に至るまでに、周辺の気体分子に付着し、気体分
子は(−)の電荷をもつイオン28となり、そのイオン28
が導電性物体24に向かって進んでいく。
このイオン28は、導電性物体24の表面に付着している
気体分子25に衝突することになるが、衝突しても電子の
授受は行なわないので、反発されるよりも吸着気体分子
25を弾き飛ばし、自分がそこに割込んで導電性物体24と
接触する。そして、この接触により初めて電子を放出し
て安定な気体分子となる。
ところで、弾き飛ばされた気体分子25は、前述のよう
に導電性物体24とほぼ同一温度であるのに対し、導電性
物体24に付着した新たな気体分子は、周囲温度と同一温
度であるため、導電性物体24が周囲温度よりも高温であ
る場合には、導電性物体24は、付着した新たな気体分子
により冷却されることになる。しかも、イオン28は、1
個で数個以上の吸着気体分子25に影響を与えるため、境
界の熱伝達を大幅に改善することができる。
なお、静電冷却による冷却方式では、前述のように周
囲温度よりも低い温度に導電性物体24を冷却することは
できないが、この冷却方式は、数100℃のもので200〜30
0℃もの温度降下が期待できる。そして例えば、ダイヤ
モンド砥石においては、600℃以下に保つことができれ
ば強度低下を防止できるので、静電冷却方式による冷却
により、長寿命化を図ることが可能となる。
第3図は静電冷却方式を用いた研削砥石の冷却装置の
一例を示すもので、図中、符号30は砥石駆動装置31で回
転駆動される基台であり、この基台30の先端には、砥粒
を分散させた結合材32(以下「結合材」と称する)が設
けられている。
これら基台30、砥石駆動装置31および結合材32は、導
電体で形成されており、結合材32の研削面32aに対向す
る位置には、針電極33が配設されている。そして、この
針電極33と、砥石駆動装置31との間には、高電圧電源34
により高電圧が印加されるようになっている。
以上の構成において、高電圧電源34により高電圧を印
加すると、針電極33と結合材32の研削面32aとの間でコ
ロナ放電が行なわれ、針電極33からの電子により空気が
イオン化されイオン35となって研削面32aに供給され
る。そしてこれにより、研削面32aの冷却がなされる。
なお、針電極33が1個の場合には、その冷却エリアが
限定されるため、効果が少ない場合には、研削面32aに
対向して円周方向に複数の針電極33を設置するようにす
ればよい。
また、例えば砥石駆動装置31の内部が電気絶縁されて
いるような場合には、例えば基台30の周面に、図示しな
いブラシを介して高電圧電源34を接続し、結合材32に給
電するようにすればよい。
このように、コロナ放電による熱伝達の促進により、
研削面32aを冷却するようにしているので、従来の液冷
における振動や精度の低下といった問題がなく、また気
冷における場合にように環境への排熱問題等もなく、理
想的な冷却が可能となる。
第4図は、結合材が電気絶縁体である場合の研削砥石
の冷却装置の一例を示すもので、電気絶縁体からなる結
合材42の研削面42aには、針電極33が対向配置されてい
るとともに、研削面42aと針電極33との間には、リング
あるいは金網等からなる孔穿き電極43が研削面42aと平
行に設置されている。そして、高電圧電源34は、両電極
33,43の間に接続され、両電極33,43の間でコロナ放電を
行なうようになっている。なお、その他の点について
は、第3図に示す冷却装置と同一構成となっている。
以上の構成において、両電極33,43間でコロナ放電を
行なわせると、加速されたイオン35の一部は、孔穿き電
極43の孔を通過して結合材42の研削面42aに衝突し、研
削面42aの冷却が行なわれる。そしてこの場合にも、両
電極33,43からなる電極対を、研削面42aの周方向に複数
付設けるようにすることにより、冷却効果を向上させる
ことができる。
ところで、結合材42が電気絶縁体の場合には、イオン
35の衝突により、結合材42がイオン化し易い傾向にあ
る。このため、その電荷を除去することを含め、孔穿き
電極43は、できるだけ研削面42aに接近させることが好
ましい。また各電極対に交流高電圧を印加するようにす
ることが好ましい。
なお、イオン化した結合材24の除電方法としては、ブ
ラシ方式が最も一般的であるが、この方法は、砥粒によ
り逆に摩耗粉付着を促進するので、使用することができ
ない。
このように、結合材が電気絶縁体である場合でも、静
電冷却方式により研削面を冷却することができる。
第5図は、結合材が電気絶縁体である場合の研削砥石
の冷却装置の他の例を示すもので、イオン35の流れ方向
を、研削面42aと平行で、かつ砥石の流れ方向と同方向
または逆方向となるようにしたものである。
すなわち、結合材42の研削面42aに接近した位置に
は、第5図に示すように、針電極33と集電極53とが研削
面42aに平行に対設されており、これら両電極33,53に
は、高電圧電源34により、高電圧が印加され、コロナ放
電が行なわれるようになっているとともに、その放電の
流れ方向は、研削面42aの回転方向と同一または逆方向
になるようになっている。
一方、両電極33,53の間には、第5図に示すように、
研削面42aと平行で、かつ極めて接近した位置に、電気
絶縁体からなるイオン整流板54が設置され、イオン35を
極力研削面42a近傍を通して静止気体の研削面剥離を促
すことができるようになっている。なお、その他の点に
ついては、第4図に示す冷却装置と同一構成となってい
る。
このように、放電方向を、研削面42aの回転方向と同
一にすると、気流の乱れは起こし難いが、イオン35が研
削面42a近傍まで浸透し易くなり、一方、放電方向を、
研削面42aの回転方向と逆方向にすると、気流の乱れを
促進できる。そして、いずれの場合にも、大きな熱伝達
の改善効果が期待できる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明は、静電冷却方式により研
削砥石を冷却するようにしているので、液冷や気冷の際
に生じる不具合が全くなく、研削砥石を有効に冷却する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明で用いられる静電冷却方式
の原理をそれぞれ示す説明図、第3図ないし第5図は静
電冷却方式を用いた研削砥石の冷却装置をそれぞれ示す
構成図、第6図は研削液による研削砥石の冷却方法を示
す説明図、第7図は砥粒の温度による硬さ変化を示すグ
ラフ、第8図(a)は光ファイバの研削方法を示す説明
図、第8図(b)は第8図(a)の要部拡大図、第9図
(a)は研削前のダイヤモンド砥粒の状態を示す説明
図、第9図(b)は研削後のダイヤモンド砥粒の状態を
示す説明図である。 20,26,33……針電極、21……板状電極、22,27,34……高
電圧電源、23……コロナ放電、24……導電体物体、28,3
5……イオン、30……基台、31……砥石駆動装置、32,42
……結合材、32a,42a……研削面、43……孔穿き電極、5
3……集電極、54……イオン整流板。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】研削液を用いることなく被研削材の研削を
    行なう研削砥石の研削面に、コロナ放電により生じるイ
    オンを供給することを特徴とする研削砥石の冷却方法。
  2. 【請求項2】結合材の研削面に対向する位置に配設され
    た針電極と、 結合材を回転駆動する導電性の砥石駆動装置と前記針電
    極との間に高電圧を印加する高電圧電源と、 からなる研削砥石の冷却装置。
  3. 【請求項3】結合材の研削面に対向する位置に配設され
    た針電極と、 前記結合材の研削面と針電極との間に配設された孔穿き
    電極と、 前記針電極と孔穿き電極との間に高電圧を印加する高電
    圧電源と、 からなる研削砥石の冷却装置。
  4. 【請求項4】結合材の研削面に接近した位置に平行に対
    設された針電極および集電極と、 前記針電極と集電極との間に高電圧を印加する高電圧電
    源と、 からなる研削砥石の冷却装置。
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