JP2552043B2 - 接触放電ドレッシング・ツルーイング方法および装置と、そのための電極部材 - Google Patents

接触放電ドレッシング・ツルーイング方法および装置と、そのための電極部材

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JP2552043B2 JP3213957A JP21395791A JP2552043B2 JP 2552043 B2 JP2552043 B2 JP 2552043B2 JP 3213957 A JP3213957 A JP 3213957A JP 21395791 A JP21395791 A JP 21395791A JP 2552043 B2 JP2552043 B2 JP 2552043B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電性超砥粒砥石のド
レッシング・ツルーイング方法および装置と、そのため
の電極部材に係わり、特にドレッシング・ツルーイング
における精度と能率を向上するための技術的思想に関す
る。
【0002】
【従来の技術】超砥粒砥石は砥粒保持力が強く、摩耗の
少ない砥石として利用価値が大きい。しかしその反面、
ドレッシング・ツルーイングが困難なため使い勝手が悪
く利用範囲は限られていた。
【0003】こうした超砥粒砥石の内メタルボンド超砥
粒砥石の様な導電性を有する超砥粒砥石については、ド
レッシング・ツルーイングを効果的に行うために、従来
は、電解ドレス・放電ドレス等により電気的に金属結合
剤を除去する方法がとられていた。しかし、電解ドレス
は金属結合剤の除去量の制御が困難であった。一方、放
電ドレスは電極の片減りによる放電ムラが発生するため
金属結合剤を均一に除去することが困難であり、また電
極の摩耗も大きく、大がかりな装置が必要となる等の問
題があった。
【0004】これらの対策として、最近では、図19に
示す様に、メタルボンド超砥粒砥石が電極と接触・離脱
する時に発生する放電作用を利用した接触放電ドレッシ
ング・ツルーイング方法の適用が試みられている。この
接触放電による方法は、装置が簡便な点が長所として知
られている。
【0005】具体的には、図示(A)の様に、カップ型
のメタルボンド超砥粒砥石100を回転させつつこれに
接触させた正負一対の平行電極対101との間に放電を
発生させる方法であり、間隙を設けて置かれた正負の電
極102,103を、砥石の回転方向の速度ベクトルV
の方向にある間隔で前後に配置し、回転している砥石1
00の研削作業面100aに接触させて放電を発生させ
る装置構成が採用されていた。なお、平型砥石110に
対する場合は、図示(B)の様に平行電極対101を接
触させて放電によるドレッシング・ツルーイングを行っ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
接触放電による方法では、図7〜図9に示す様に、難点
として電極間隔の2倍に相当するピッチで砥石作業面に
凹凸の縞目が発生してしまうという問題があった。ま
た、この従来の接触放電による方法では、図19にvで
示す様に、トラバース方式で砥石の研削作業面のドレッ
シング・ツルーイングを行うことが多く、図15の
(A),(B)に示す様に、砥石端部に、切込み量に等
しいだれが発生するという欠点があった。
【0007】本発明は、メタルボンド超砥粒砥石のドレ
ッシング・ツルーイングに有効な接触放電による方法を
さらに改良し、縞目の発生やトラバース方式による場合
のだれの発生といったことを防止し、精度よいドレッシ
ング・ツルーイングを実施することのできる接触放電ド
レッシング・ツルーイング方法および装置と、そのため
の電極部材とを提供することを目的として完成された。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】かかる目的を達
成するためなされた本発明の接触放電ドレッシング・ツ
ルーイング方法は、その構成として、回転している導電
性超砥粒砥石の研削作業面に正負の電極対を接触させ、
該電極対と前記研削作業面との間に放電を発生させるこ
とで、該研削作業面のドレッシングまたはツルーイング
を行う接触放電ドレッシング・ツルーイング方法におい
て、正負交互に所定間隔で配設した複数の電極対の列を
有する電極部材を、該電極対の列が前記砥石の回転方向
と略直交する方向に正負交互に連なる様に前記研削作業
面に接触させ、前記砥石を回転させると共に、前記電極
部材をその電極対の列の連なりの方向を移動方向として
移動させつつ前記接触放電を発生させることによって前
記導電性超砥粒砥石のドレッシングまたはツルーイング
を行うことを特徴とするものとして完成された。
【0009】そして、ここにおいて、前記電極対の列
は、円盤の周縁部に環状に配設されたものであって、該
円盤を回転させることにより前記電極対の列の移動を行
うことを特徴とする接触放電ドレッシング・ツルーイン
グ方法としても完成されている。
【0010】また、本発明の接触放電ドレッシング・ツ
ルーイング装置は、その構成として、砥石回転手段によ
って回転される導電性超砥粒砥石の研削作業面に正負の
電極対を接触させ、該電極対と前記研削作業面との間に
放電を発生させることで、該研削作業面のドレッシング
またはツルーイングを行う接触放電ドレッシング・ツル
ーイング装置において、正負交互に所定間隔で配設した
複数の電極対の列を有する電極部材と、該電極対の列が
前記砥石の回転方向と略直交する方向に正負交互に連な
る様に前記電極部材を前記研削作業面に接触させる電極
対接触手段と、前記電極部材をその電極対の列の連なり
の方向を移動方向として移動させる電極部材移動手段
と、該電極部材移動手段によって移動中の電極部材に対
して給電をする給電手段とを備えたことを特徴とするも
のとして完成された。
【0011】そして、この装置は、前記電極部材は周縁
部に前記電極対の列を環状に配設した円盤状電極部材で
あり、前記電極部材移動手段は該円盤状電極部材を回転
させる電極部材回転手段であり、前記給電手段は、前記
電極部材と一体に回転駆動される受電部材と、該回転駆
動される受電部材に接触する給電部材とからなることを
特徴とする接触放電ドレッシング・ツルーイング装置と
しても完成されている。
【0012】さらに本発明は、円盤本体の盤面の周縁部
に所定間隔で環状に配設された複数の電極からなる第1
の電極群と、該第1の電極群の各電極間に絶縁部材を介
してそれぞれ配設されて環状の列をなす第2の電極群と
を備え、前記第1の電極群と第2の電極群とを一方を正
の電極列とすると共に他方を負の電極列として導電性超
砥粒砥石の研削作業面に接触させることで、接触放電法
によるドレッシングまたはツルーイングを行うための接
触放電ドレッシング・ツルーイング用電極部材の発明と
しても完成されている。この電極部材は、上述した新規
な構成からなる本発明の接触放電ドレッシング・ツルー
イング方法および装置に適用するのに特に適したものと
なっている。
【0013】こうした本発明の構成を明らかにするため
に、導電性超砥粒砥石の代表であるメタルボンド超砥粒
砥石による正面研削用カップ型砥石の接触放電ドレッシ
ング・ツルーイング方法を例にその作用を説明する。こ
こで説明する正面研削用カップ型砥石の接触放電ドレッ
シング・ツルーイング方法は、図10に示す様に、互い
に隙間dがあり絶縁された正電極43の列と負電極49
の列とを円盤の外周部盤面に電極が露出する様に環状に
交互に並んだ状態に配設した回転電極部材7を、回転さ
せながらメタルボンド超砥粒砥石70の研削作業面75
aに対してプランジ研削状態となる様に押圧し、同じく
回転している砥石70との間に接触放電を発生させるこ
とにより、メタルボンド超砥粒砥石70のドレッシング
・ツルーイングを行う方法である。ここで正負の電極対
53のうち少なくとも1対が常に砥石70と接触するよ
うに隙間dおよび電極43,49の幅を設定する。
【0014】このとき、砥石70の研削作業面75aは
円筒リングの部分であり、複数の電極43,49により
構成された電極対53の列が回転しながら砥石70と接
触しており、紙面の垂直方向にプランジ研削が行われ
る。図示の例では、砥石70と電極対53とは接触位置
P1,P2の2箇所で接触している。ここで、砥石70
の研削作業面75aの幅寸法を考慮して、この正負一対
の電極対53の少なくとも1つが、常に砥石70と接触
しているように電極幅と隙間間隔を設計すると、放電は
接触領域P1,P2内で連続して発生することが保証さ
れる。
【0015】しかし、より特徴的な点は、この正負の電
極対53の列が砥石70の回転方向の相対速度ベクトル
に対して略直交して配置されている点である。この配置
の点を比較するならば、従来の平行電極法においては、
図19に示す様に、砥石進行方向Vに沿って電極10
2,103が平行に並んでいた。両者の差を言うなら
ば、本発明は、従来の平行電極方式における電極間隔を
ゼロにしたものであるということもできる。この砥石の
研削作業面に対する電極対の配置の関係から、本発明に
よれば、これまでの平行電極法の難点であった砥石進行
方向に縞目が発生して成長して行くという現象を抑える
効果がある。
【0016】ところで、本発明によれば砥石進行方向へ
の縞目の発生はなくなるものの、回転する電極対53の
通過方向、即ち砥石70の半径方向については縞目が発
生する場合もある。しかし、請求項2の方法により発生
する砥石半径方向への縞目は、あたかも単石ダイヤモン
ドドレッサでドレスするときの効果と同じであって、こ
の二つの接触位置P1と接触位置P2とでは、回転電極
部材7の回転速度vの分だけそれぞれの相対速度ベクト
ルVP1,VP2がずれるので、電極対53は、接触位置P
1では相対速度ベクトルVP1に略垂直な方向の縞目を描
き、接触位置P2では相対速度ベクトルVP2に略垂直な
方向の縞目を描き、これらの縞目により、砥石70の研
削作業面75a上には角度のずれた2種類の縞目が交差
してなる軌跡を描くことになる。
【0017】また本発明は、同じく平面研削用平型砥石
にも適用できる。この場合には、図13に示す様に、カ
ップ型砥石に対して用いたのと同じ回転電極部材7を、
砥石85の研削作業面85aの中心部にセットし、プラ
ンジ速度fにて砥石85の最下点の両側PL ,PR で切
り込みを与えながらプランジ研削する方法である。
【0018】この平型砥石85に対する方法では、接触
位置P3には常に少なくとも一対の電極対53が存在し
ており、また、電極対53の列に対する砥石85の相対
ベクトルは、回転電極部材7の回転速度の分だけわずか
に傾いた矢印VP3で示す方向となる。いずれにしても、
図10と同様、これらの電極対53の列は砥石進行方向
に対してほぼ直交して配置されたものとなり、縞目の発
生を抑制することができるというカップ型砥石に対する
ときと同様の効果を奏する。
【0019】
【実施例】次に、本発明の電極部材を用いた本発明装置
により本発明方法を具体的に実施した好適な実施例を図
面と共に説明する。図1〜図3に実施例としての回転電
極式の接触放電ドレス装置1を示す。なお、この装置
は、寸法として横225mm×高さ165mm×奥行き
70mmとし、通常の平面研削盤のテーブルに固定でき
る大きさになっている。
【0020】この回転電極式接触放電ドレス装置1は、
ベース3上に電極支持体5を介して円盤状の回転電極部
材7を回転自在に取り付けたものである。ベース3は、
その横方向両端に取り付けられたベース補助板9によっ
て平面研削盤のテーブルに対して所定高さの位置に固定
される。
【0021】電極支持体5は、ケーシング11と、この
ケーシング11に対して玉軸受け13を介して支持され
ると共にベース3に対して玉軸受け15を介して支持さ
れた回転軸17と、この回転軸17の上端に取り付けら
れた回転ヘッド19とを備えている。回転電極部材7
は、電極支持体5及びベース3によって平面研削盤のテ
ーブルに対して所定高さにしっかりと保持されるので、
これに研削対象の砥石を押し付けるとその反力として回
転電極部材7が砥石面に接触される。実施例では、かか
る構成により「電極部材接触手段」を構成している。
【0022】回転電極部材7はこの回転ヘッド19に取
り付けられる。そして、回転電極部材7は、電極支持体
5と並んでベース3上に取り付けた可変速DCモータ2
1により、プーリ23,25およびタイミングベルト2
7を介して回転駆動される。また、回転軸17には、中
央下部に互いの間を絶縁された受電部材としての二つの
スリップリング31,33が配設されている。一方、電
極支持体5には、バネによって付勢され、常時所定の押
圧状態にてスリップリング31,33に外周方向から当
接する給電部材として給電端子35,37が取り付けら
れている。
【0023】また、回転電極部材7からは正負のリード
線39が伸ばされて回転軸17の中心部を挿通されてス
リップリング31,33に接続されている。そして、図
示しない電源から給電端子35,37に付与された正負
の電圧が、給電端子35,37とスリップリング31,
33の作用によって、回転中においても、回転電極部材
7の正負の電極へそれぞれ付与される様になされてい
る。実施例では、DCモータ21、プーリ23,25、
タイミングベルト27、回転軸17等により「電極部材
移動手段」を構成している。
【0024】本実施例においては、回転電極部材7は、
電極外径を70mmに設計しており、その回転速度はD
Cモータ21により自由に調整できるようになってい
る。次に、回転電極部材7の構成について図4,図5を
参照しつつ説明する。回転電極部材7は、直径60mm
の円盤41の周縁部外側に図示上方に伸びる多数の正電
極43を所定間隔で環状に配設された外径70mmの正
電極体45と、直径70mmの円盤47の周縁部上面に
図示上方に伸びる多数の負電極49を所定間隔で環状に
配設された外径70mmの負電極体51とを組み合わせ
て、正負の電極43,49が交互に並んで電極対53の
列を環状に配置したものとして構成される。ここで、各
電極体45,51において、それぞれの電極43,49
は刃幅1mmで、間隙3mmにて配設してあるから、両
者を組み合わせた状態では、各電極間の間隙は1mmに
なる。
【0025】ただし、このままの状態で直流電圧を印加
すると、電極間隙の間に侵入する研削液を介して電解現
象が発生し、発熱と共に常時通電の状態になり易く、放
電が起こりにくくなる。そこで、本実施例では、図5に
示す様に、正電極体45と負電極体51の円盤41,4
7間に絶縁シート55を介装している。さらに、電極4
3,49間の隙間も絶縁している。
【0026】また、負電極体51の円盤47中央上面に
は凹部57が形成され、正電極体45の中央下面にも凹
部59が形成されている。さらに、絶縁シート55の中
央にもこれら凹部57,59に対応する開口61が設け
られており、組み立てた状態において一つの空所が形成
される様になっている。この空所には負電極体51の円
盤47を貫通する貫通孔63を介してリード線39が挿
入され、正負の各電極体45,51に別々に接続されて
いる。この結果、給電端子35,37,スリップリング
31,33およびリード線39を介して、正電極体45
には正の電圧が付与され、負電極体51には負の電圧が
付与されることになる。
【0027】以上の様な本実施例の回転電極式接触放電
ドレス装置1を用いて本発明方法の優位性を確認するた
めに、平行電極式の接触放電ドレスを比較例として以下
の実験を行った。実験に供した砥石仕様とドレス条件を
表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】なお、回転電極式接触放電ドレスにおける
プランジ速度fは、工具研削盤での通常の制御方法によ
り制御した。実験内容としては、それぞれについて、ツ
ルーイング能率、トポグラフィ特性を測定した。なお、
表1に示す様に、平行電極式,回転電極式の各接触放電
ドレスにおける電極材としては、C2801黄銅を用い
た。また、使用した電源は市販の定電圧直流電源で、印
加電圧は40Vであり、その特徴としては、負荷電流が
ある値、本実験の場合には5A以上になると電圧が降下
するような保護回路を有している。
【0030】実験に用いたカップ型砥石70の形状を図
6に示す。カップ型砥石70は、その一部を、SEM観
察用検鏡片(検鏡用砥石クラスタ)71として着脱が自
由なように幅20mmに渡ってワイヤカットで切断して
ある。また、研削作業面となるダイヤモンド砥石75の
ツルーイング量を測定する際の基準面として使用するた
め、カップ型砥石70の外周部にはGC砥石73が接着
されている。ドレッシング・ツルーイング実験結果は次
の通りである。
【0031】(1)平行電極式接触放電ドレスの実験結
果 まず、カップ型砥石70を表1に示した仕様のスティッ
ク砥石を用いて、図7に(B)として示す砥石の研削作
業面形状まで十分にツルーイングして砥石面振れ量をゼ
ロにした。なお、図中斜線部分は砥石クラスタ71の存
在する部分を示す。続いてこのカップ型砥石70のダイ
ヤモンド砥石75の研削作業面75aに対して、図中
(A)として示す様に、電極間隔14mmの平行電極対
80を砥石回転方向の速度ベクトルVの方向に正負電極
81,82が並ぶ様に接触させ、接触放電ドレス加工を
行った。この平行電極式接触放電ドレスにおいて、累積
電極切り込み量が0.6mm付近に達した時点での砥石
の研削作業面形状を図中(C)に示す。図に明らかな様
に、砥石クラスタ71付近の2、3箇所において、砥石
の研削作業面75aにへこんだ部分が発生し、縞目が形
成されていた。また、その縞目の間隔は、おおよそ28
mmと、正負電極81,82の間隔の2倍に等しいこと
が判った。
【0032】この状態で引き続き接触放電ドレス加工を
継続すると、へこんだ部分の深さはますます深くなる一
方で、図8の(A),(B)の様に、縞目の溝を深めな
がら新しい縞目が次々と周辺部に広がって発生して行っ
た。このことから、平行電極式の接触放電ドレス加工に
おいては、縞目を発生した後に、その溝を深めながら電
極間隔の2倍のピッチで新たな縞目を周辺部に新しく発
生させて行くという自己増殖過程を有しているというこ
とが判った。
【0033】なお本実験に使用したカップ型砥石70の
場合には、検鏡用砥石クラスタ71を作成するためにワ
イヤカットしたことで、このクラスタ71の前後2箇所
に0.4mm程度の間隙が設けられているため、それが
放電ムラを引き起こす原因になり、第1番目の縞目の発
生要因を積極的に備えた形になっていた。
【0034】次に、平行電極対80の間隔を14mmか
ら4mmに狭めて実験を繰り返した。その結果を図9に
示す。なお、電極幅が3mmであるから、電極間の間隙
は1mmになっている。この場合にも、やはり電極間隔
の2倍、すなわち8mm程度のピッチで凹凸状の縞目が
発生しており、その深さは10μm以上になっていた。
【0035】このように平行電極式接触放電ドレスは、
本質的に縞目が発生しやすいドレス機構であることが確
認できた。またその発生原因は放電ムラであるため放電
が断続的に行われることを余儀なくさせるセグメント砥
石に対しては、縞目が必ず発生することになるというこ
とも判った。
【0036】(2)回転電極式接触放電ドレスの実験結
果 さて本発明の回転電極式接触放電ドレスについて、図1
0に示す様な位置関係で、即ち、回転電極部材7の電極
対53の列が、カップ型砥石70の回転方向の速度ベク
トルVに略直交する方向に2箇所P1,P2で所定の平
面プランジ研削状態にて接触する様に工具研削盤を用い
て行った、接触放電ドレス加工の実験結果を次に説明す
る。
【0037】この回転電極式の実験においても、まずス
ティック砥石で十分ツルーイングして砥石面ぶれ量を除
去し、その後にカップ型砥石70を工具研削盤から1度
取り外してから再度取り付けることで、初期面ぶれ量と
して18μmを与えた。そのときの砥石の研削作業面7
5aの形状を図11に記号Xにて示す。
【0038】次にこの砥石70に対して回転電極方式に
よる接触放電ドレスを行い砥石面ぶれ量の変化を追跡し
た。図11には、その結果をグラフとしたものを併せて
示している。この図に示すように砥石面ぶれ量は確実に
減少して行き、累積切り込み量2.6mmで砥石面ぶれ
量はほぼゼロになっている。このときの砥石の研削作業
面75aの形状は図示記号Yの通りである。
【0039】またこの累積切込み量を増大していく過程
において、平行電極式のように縞目が発生することもな
くその最終形状はほぼ真円となっていた。図12は、以
上のドレス実験により得られた砥石の最終形状を、GC
スティック砥石によるドレス結果と比較したものであ
る。図中(A)がスティック砥石によるドレス加工後の
形状を、(B)が回転電極式接触放電ドレス加工後の形
状を示している。図から明らかな様に、この回転電極式
接触放電ドレス加工後の砥石の研削作業面形状は、ステ
ィック砥石によるものと比べて遜色の無い良好なツルー
イング精度を有していることが判る。
【0040】(3)回転電極式接触放電ドレスを平面研
削用平型砥石に適用した実験結果 続いて、カップ型砥石70についてこれまでに得られた
回転電極式接触放電ドレス加工による良好な結果が、平
型ダイヤモンド砥石についても得られるかどうかを確認
する為に、同様の実験を平型ダイヤモンド砥石に対し
て、図13に示す様に、やはり砥石85の回転方向の速
度ベクトルVに対して略直交する方向に正負電極が並ぶ
様に回転電極部材7を配置して接触放電ドレス加工を行
った。このときの実験結果を図14に示す。
【0041】この実験では、平型砥石85に対して、図
示Qの様に、初期に8μm程度の偏心を与え、その後回
転電極方式による接触放電ドレス加工を行った。実験結
果では、ドレス加工の継続中、常に安定した放電状態が
得られ、累積切り込み量2mm程度で図示Rの様なほぼ
真円状の砥石の研削作業面形状を得ることができた。こ
うして、本方式は平型砥石に対しても有効であることが
確認された。
【0042】(4)砥石の研削作業面のだれの有無に関
する実験結果 次に、形状精度評価の観点を変えて、砥石真円度の他
に、砥石切り込み方向の断面形状についてはどうなのか
を検討した結果を図15に示す。まず、図中(A),
(B)は平行電極式接触放電ドレスをトラバース方式で
行ったときに形成される砥石作業面の形状を測定した結
果である。
【0043】一般に、スティック砥石法を用いてトラバ
ース方式でドレスすると、ドレッサ切り込み量に対応し
た勾配が砥石作業面に形成されることが知られている。
平行電極式接触放電ドレスの場合にも同様の結果が表れ
ていて、図中(A)の場合には切り込み量5μmに相当
するだれが、(B)の場合には切り込み量10μmに相
当するだれが、いずれも砥石の研削作業面の縁部の両側
に形成されていることが判る。一方、回転電極式接触放
電ドレスをプランジ研削で行った場合、図中(C)は、
図中(A),(B)に対してはるかに平坦であった。
【0044】(5)ツルーイング能率に関する実験結果 次に、ツルーイング能率について述べる。図16は、砥
石ツルーイング能率を、回転電極式接触放電ドレスとス
ティック砥石研削法で比較した結果である。図中(A)
は、ドレッサ、即ち砥石または黄銅の消耗体積とツルー
イング量との関係にて比較したものである。また、図中
(B)はドレスに要する時間とツルーイング量との関係
にて比較したものである。いずれの図からも、回転電極
式接触放電ドレスのほうが圧倒的に有利であることが判
る。
【0045】なお、各方法においては、ドレスパラメー
タが全く異なるので厳密な比較はできないが、そのこと
を考慮しても、回転電極式接触放電ドレスは、従来のス
ティック砥石研削法の8倍程度ツルーイング能率が高い
ことには変わりない。 (6)ドレッシング・ツルーイング面のトポグラフィに
関する実験結果 図17は、回転電極式接触放電ドレス加工によってドレ
ス加工された砥石の研削作業面のトポグラフィ特性を明
らかにするために、その比較参照データとして、砥石に
対して描く運動軌跡が回転電極式接触放電ドレスと同じ
であるカップツルア方式を用いて平型砥石をツルーイン
グし、そのトポグラフィを三次元表示したものである。
なお、図は全体を把握するために等高線間隔2μmで表
示したものであり、急峻な面においては等高線間隔が潰
れた表示となっている。
【0046】この場合、ドレス工具としてのGC砥粒は
この図の左上から右下に進行しており、砥粒の後方にボ
ンドテールが発生していることが判る。また、この場合
の平均マトリクス深さを求めると、30μmになる。一
方、図18は、回転電極方式による接触放電ドレスによ
る砥石の研削作業面のトポグラフィを、図17と同様に
等高線表示したものである。このように、GC砥石ドレ
ス面と異なり、ボンドテールが全く存在しないのが放電
ドレス面の特徴である。
【0047】また、マトリクスの平均深さを計算する
と、回転電極式接触放電ドレスによる場合は47μmに
なり、先の図17の等高線図と比べて1.5倍以上にな
っていた。このことは、接触放電ドレスは十分なドレス
効果を有しているということを示しており、適正な条件
を設定してやれば、短時間で突出し量をコントロールで
きるというポテンシャルを有していることが判る。
【0048】なお、回転電極式接触放電ドレスによる砥
粒の突き出し状態をSEMで観察した結果、砥粒のまわ
りのマトリックスがきれいに除去されており、ダイヤ砥
粒だけが突出していることが判った。また、マトリクス
の表面には、放電による溶融痕が認められ、これが本発
明の作用の項で説明したクロスハッチ状の軌跡を形成し
て、ねじ状砥石の利点を引き出すことも確認された。
【0049】以上本発明の好適な実施例を説明したが、
本発明は何らこれら実施例に限定されず、その要旨を逸
脱しない範囲の種々なる態様を採用することができるこ
とはもちろんである。実施例の様に特に回転電極であれ
ば取り扱い等が簡便であるというさらなる作用・効果を
奏するものの、これに限らず例えば長い直線状の電極対
の列を有する電極部材を摺動させつつ接触放電を発生さ
せる構成としてもよいのである。
【0050】また、メタルボンド超砥粒砥石以外にも、
電着超砥粒砥石も同様の効果が得られるし、例えばレジ
ノイドボンド超砥粒砥石においても導電性を付与したも
のが市販されているが、これに対しても本発明を適用し
得ることは勿論である。なお、ビトリファイドボンド超
砥粒砥石においても、これに導電性が付与されていれば
同様である。
【0051】また、次に説明する第2実施例の様に、接
触放電以外のドレッシング・ツルーイング作用をも併せ
て奏する装置・方法として構成することもできる。第2
実施例では、回転電極部材7をさらに改良し、図20,
図21に示す様な構成を採用した。
【0052】第2実施例の回転電極部材100は、第1
実施例の回転電極部材7の正電極体45の内側に、さら
にリング状のGC砥石(JIS表示「GC 80H
V」のビトリファイド結合砥石)110を取り付けたも
のである。このGC砥石110の高さは正電極43と同
じである。即ち、組上がった状態では、正電極43,負
電極49及びGC砥石110の上端が揃う。
【0053】この第2実施例の回転電極部材100を第
1実施例で説明した回転電極式接触放電ドレス装置1の
電極支持体5に取り付け、図22に示す様に、平型ダイ
ヤモンド砥石120の下端において、平型ダイヤモンド
砥石120の回転方向の速度ベクトルVに対し略直交す
る方向に正負の電極43,49が並ぶようにセットして
接触放電ドレッシング・ツルーイング加工を行った。接
触放電ドレッシング・ツルーイング加工の最中は、正負
の電極43,49とGC砥石110とが共に平型ダイヤ
モンド砥石120の研削作業面120aに接触すること
になる。
【0054】なお、この平型ダイヤモンド砥石120
は、JIS表示「SDC 200N100B」のレジノ
イドダイヤモンド砥石1A1型であり、レジノイドボン
ドには導電処理がしてあるため、接触放電が可能なもの
である。この第2実施例の回転電極部材100によるド
レッシング・ツルーイング加工においては、正負の電極
45,49と平型ダイヤモンド砥石120の研削作業面
120aのレジノイドボンドとの間での接触放電による
ドレッシング・ツルーイングと、GC砥石110の砥粒
によるドレッシング・ツルーイングとが行われる。
【0055】この第2実施例の回転電極部材100を用
いた場合の作用・効果を確かめるため、当初27〜28
μmの振れがあった平型ダイヤモンド砥石120をドレ
ッシング・ツルーイングして振れ3μm以下にするのに
必要な電極切込み量を調べた。なお、GC砥石110を
備えないものについても同様の計測を行い比較した。そ
の結果を図23に示す。
【0056】図示実線の様に、GC砥石110を備えた
回転電極部材110を用いた場合には、累積電極切込み
量500μmで平型ダイヤモンド砥石120の振れが3
μmとほぼ満足のいくドレッシング・ツルーイング状態
に達した。これに対し、図示点線の様に、GC砥石11
0を備えないものでは、500μmの電極切込み量では
未だ6μmの振れが残っており、さらに切込みが必要で
あった。
【0057】この電極切込み量は、1パスの電極切込み
量に切込み回数を掛けたものである。従って、GC砥石
110をも備えることにより、ドレッシング・ツルーイ
ングに要する加工時間をさらに大幅に節減できることが
分かった。図示の例では、振れ9μmでは、第2実施例
のものの方の加工時間は約1/3になっている。
【0058】この様に、第2実施例によれば、回転電極
の接触放電によるだけでなく、GC砥石によるドレッシ
ング・ツルーイングをも併用することにより、加工効率
を大幅に向上することができた。なお、第2実施例にお
いても回転電極を用いていることから、縞目の発生等の
問題がないということは第1実施例にて説明したと同様
である。
【0059】第2実施例の場合の効率向上については、
メカニズムとしては不明な点が多いが、次の様に考えら
れる。接触放電は、電極とボンド面との間隔が広いと発
生し難くなり、また放電によるスパークの勢いも弱くな
る。従って、接触放電のみであれば、ある程度ボンド面
が後退してくるとこうした原因によりドレッシング・ツ
ルーイング能率が落ち、同一の切込み量であるのに振れ
の減少が進み難くなる。
【0060】これに対し、GC砥石によるドレッシング
・ツルーイングは、GC砥粒の脱落によるエロージョン
効果により、放電で起きたボンド面の後退を更に進め、
ダイヤモンド砥粒をより脱落し安くすることが考えられ
る。従って、接触放電だけであるならば能率が落ちる状
況においても、GC砥石がこれをカバーする形で作用
し、結果として大幅な効率向上ができたものと考える。
しかしながら、これは一応の推定であり、メカニズムと
してはこれだけではなく、あるいはこれとは異なってい
ることも考えられる。いずれにしても、図23の結果が
示す通り、回転電極だけのときよりも、GC砥石を組み
合わせた方が効率が向上することは間違いがない。
【0061】この第2実施例についても、第1実施例と
同様に、さらに種々に変形することが可能である。例え
ば、GC砥石は回転電極の内側だけでなく、外側にも設
けることとしてもよい。
【0062】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、従
来ドレッシング・ツルーイングの困難であったメタルボ
ンドダイヤモンド砥石等に対して、良好なツルーイング
精度で、縞目の発生することのない接触放電ドレッシン
グ・ツルーイング加工を行うことができる。
【0063】また、従来の平行電極方式の接触放電ドレ
ッシング・ツルーイングにおいては、トラバース方式に
よる場合のだれの発生といったことがあったが、これも
防止することができる。さらに、本発明によれば、非常
に能率よくドレッシング・ツルーイングを施すことがで
きる。
【0064】加えて、GCカップツルア方式のような砥
石研削法と比較しても、ツルーイング効率、ドレス効率
が高く、砥粒粉による研削盤まわりの汚れを気にする必
要がないなどの点でも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の回転電極式接触放電ドレス装置を一
部破断して示す正面図である。
【図2】 実施例の回転電極式接触放電ドレス装置の電
極支持体部分の断面図である。
【図3】 実施例の回転電極式接触放電ドレス装置の平
面図である。
【図4】 第1実施例の回転電極部材の平面図である。
【図5】 第1実施例の回転電極部材の組立状態を示す
断面図である。
【図6】 第1実施例および比較例で対象としたカップ
型砥石の正面および断面を示す説明図である。
【図7】 比較例の平行電極式接触放電ドレスでの電極
と砥石との関係および実験結果の説明図である。
【図8】 比較例の平行電極式接触放電ドレスでの実験
結果の説明図である。
【図9】 比較例の平行電極式接触放電ドレスでの電極
と砥石との関係および実験結果の説明図である。
【図10】 カップ型砥石に対する第1実施例の回転電
極式接触放電ドレスでの電極と砥石との関係を示す説明
図である。
【図11】 カップ型砥石に対する第1実施例の実験結
果の説明図である。
【図12】 カップ型砥石に対する第1実施例を比較例
としてのGCスティック砥石によるドレスと比較したツ
ルーイング精度に関する実験結果の説明図である。
【図13】 平型砥石に対する第1実施例の回転電極式
接触放電ドレスでの電極と砥石との関係を示す説明図で
ある。
【図14】 平型砥石に対する第1実施例の実験結果の
説明図である。
【図15】 カップ型砥石に対して回転電極式接触放電
ドレスによる場合と平行電極式接触放電ドレスによる場
合との砥石縁部でのだれの発生状況を比較した説明図で
ある。
【図16】 回転電極式接触放電ドレスのツルーイング
能率をスティック砥石による場合と比較した説明図であ
る。
【図17】 カップツルア方式を用いて平型砥石をツル
ーイングし、そのトポグラフィを等高線表示(角度の急
峻な部分は黒く潰れた表示になっている)にて示した説
明図である。
【図18】 回転電極式接触放電ドレスを用いて平型砥
石をツルーイングし、そのトポグラフィを等高線表示
(角度の急峻な部分は黒く潰れた表示になっている)に
て示した説明図である。
【図19】 従来の平行電極式接触放電ドレスでの電極
と砥石との関係を示す説明図である。
【図20】 第2実施例の回転電極部材の組立状態を示
す断面図である。
【図21】 第2実施例の回転電極部材の平面図であ
る。
【図22】 平型砥石に対して第2実施例の回転電極部
材にてドレッシング・ツルーイングする際の配置関係を
示す説明図である。
【図23】 内側にGC砥石を配設した第2実施例の回
転電極部材を用いた場合のドレシング・ツルーイング効
率を、GC砥石を配設しなかった場合のものと比較した
グラフである。
【符号の説明】
1・・・回転電極式接触放電ドレス装置、3・・・ベー
ス、5・・・電極支持体、7,100・・・回転電極部
材、17・・・回転軸、19・・・回転ヘッド、21・
・・DCモータ、31・・・スリップリング、35・・
・給電端子、39・・・リード線、41・・・円盤、4
3・・・正電極、45・・・正電極体、47・・・円
盤、49・・・負電極、51・・・負電極体、53・・
・電極対、55・・・絶縁シート,110・・・GC砥
石。
フロントページの続き 特許法第30条第1項適用申請有り 特許法第30条第1項 適用、平成2年9月28日北海道大学において開催された 社団法人精密工学会1990年度精密工学会秋季大会におい て発表。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転している導電性超砥粒砥石の研削作
    業面に正負の電極対を接触させ、該電極対と前記研削作
    業面との間に放電を発生させることで、該研削作業面の
    ドレッシングまたはツルーイングを行う接触放電ドレッ
    シング・ツルーイング方法において、 正負交互に所定間隔で配設した複数の電極対の列を有す
    る電極部材を、該電極対の列が前記砥石の回転方向と略
    直交する方向に正負交互に連なる様に前記研削作業面に
    接触させ、前記砥石を回転させると共に、前記電極部材
    をその電極対の列の連なりの方向を移動方向として移動
    させつつ前記接触放電を発生させることによって前記導
    電性超砥粒砥石のドレッシングまたはツルーイングを行
    うことを特徴とする接触放電ドレッシング・ツルーイン
    グ方法。
  2. 【請求項2】 前記電極対の列は、円盤の周縁部に環状
    に配設されたものであって、該円盤を回転させることに
    より前記電極対の列の移動を行うことを特徴とする請求
    項1記載の接触放電ドレッシング・ツルーイング方法。
  3. 【請求項3】 砥石回転手段によって回転される導電性
    超砥粒砥石の研削作業面に正負の電極対を接触させ、該
    電極対と前記研削作業面との間に放電を発生させること
    で、該研削作業面のドレッシングまたはツルーイングを
    行う接触放電ドレッシング・ツルーイング装置におい
    て、 正負交互に所定間隔で配設した複数の電極対の列を有す
    る電極部材と、 該電極対の列が前記砥石の回転方向と略直交する方向に
    正負交互に連なる様に前記電極部材を前記研削作業面に
    接触させる電極対接触手段と、 前記電極部材をその電極対の列の連なりの方向を移動方
    向として移動させる電極部材移動手段と、 該電極部材移動手段によって移動中の電極部材に対して
    給電をする給電手段とを備えたことを特徴とする接触放
    電ドレッシング・ツルーイング装置。
  4. 【請求項4】 前記電極部材は周縁部に前記電極対の列
    を環状に配設した円盤状電極部材であり、前記電極部材
    移動手段は該円盤状電極部材を回転させる電極部材回転
    手段であり、前記給電手段は、前記電極部材と一体に回
    転駆動される受電部材と、該回転駆動される受電部材に
    接触する給電部材とからなることを特徴とする請求項3
    記載の接触放電ドレッシング・ツルーイング装置。
  5. 【請求項5】 円盤本体の盤面の周縁部に所定間隔で環
    状に配設された複数の電極からなる第1の電極群と、該
    第1の電極群の各電極間に絶縁部材を介してそれぞれ配
    設されて環状の列をなす第2の電極群とを備え、前記第
    1の電極群と第2の電極群とを一方を正の電極列とする
    と共に他方を負の電極列として導電性超砥粒砥石の研削
    作業面に接触させることで、接触放電法によるドレッシ
    ングまたはツルーイングを行うための接触放電ドレッシ
    ング・ツルーイング用電極部材。
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