JP2682672B2 - ブロッホラインメモリデバイス - Google Patents

ブロッホラインメモリデバイス

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JP2682672B2 JP63280324A JP28032488A JP2682672B2 JP 2682672 B2 JP2682672 B2 JP 2682672B2 JP 63280324 A JP63280324 A JP 63280324A JP 28032488 A JP28032488 A JP 28032488A JP 2682672 B2 JP2682672 B2 JP 2682672B2
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才明 鴇田
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【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明はブロッホラインメモリデバイスに関し、詳し
くは、ブロッホライン対(ビット)安定化並びに転送用
ポテンシャルウェルの形成をストライプドメイン上部に
設けた保磁力に差をもたせしめる高保磁力面内磁性膜に
よって行なうようにしたブロッホラインメモリデバイス
に関する。
〔従来技術〕
高密度記憶素子の開発に伴なって、ブロッホラインメ
モリデバイスがその記憶容量の膨大さ及び不揮発製であ
ることから近時注目されている。
ブロッホラインメモリデバイスは、情報記憶部をバル
ブドメインを細長く伸ばしたストライプドメイン周辺磁
壁で構成し、その中に、安定に存在する垂直ブロッホラ
イン対(VBL対)の有無のかたちで情報を記録させると
いうものである。そして、このブロッホラインメモリデ
バイスは、大まかにいえば、(i)書込み部、(ii)記
録転送部、(iii)読出し部の三要素から成立ってい
る。
ところで、記録情報(ブロッホライン)の転送は、ス
トライプドメイン磁壁上のVBL(ブロッホライン)対を
安定に保持し、かつ、そのVBL対の1ビットずつを選択
転送できるようにすることが不可欠である。この転送時
の代表的なビットの安定化及び転送の方式としては次の
2つが知られている。即ち、(a)パルスバイアス磁界
を印刷する方式であり、また、(b)導体電流による電
流磁界を利用する方式(特開昭61−198498号公報)であ
る。
(a)はビット転送を磁気モーメントのジャイロ力を
利用するものであって、(a−1)高保磁力面内磁化膜
を利用する方式(T.Suzuki et.al.;TEEE TRAN.MAGN.,MA
G−22.5,784 1986)、(a−2)イオン注入技術を用い
る方式(Y.Hidaka;IEEE TRAN.MAGN.,;MAG−20.5,1135 1
984)などが提案されている。前者(a−1)はCoCrな
どの高保磁力面内磁化膜をストライプドメインと垂直に
格子状に配列させ、この面内磁化膜から発生する漏洩磁
界によってVBL対と安定化させる方式であり、後者(a
−2)はストライプドメインと垂直にやはり格子状にイ
オン注入を行い、格子を膨らませ、注入・非注入領域の
境界を境として逆歪効果を利用し面内異方性磁界をスト
ライプドメイン磁壁に沿って周期的に変化させるもので
ある。ここではビット周期に対応してイオン注入領域と
非イオン注入領域とでは磁気異方性を90度異なるように
工夫されている。一方、(b)のビット安定化方式は細
線パタン(コンダクタ)を金合金などの良導体膜でつく
り、導体電流磁界を利用するものである。
第6図はブロッホラインメモリの主要部の上方からみ
た概略を示している。図中、1はビット(VBL対)安定
化用パタン、2はストライプ状磁区(マイナールー
プ)、9はゲート、10は記録再生部(メジャーライン)
である。
第7図は前記(a−1)のストライプメイン安定化法
を採用したデバイスを横方向からみた図であって、ビッ
ト安定化用パタン1をなす高保磁力膜の磁化は同一方向
に揃えられている。この例にあっては、ストライプドメ
イン磁壁部上の位置「X」に対する磁壁内磁化(プラス
X方向)と漏洩磁界との間のポテンシャルウェルエネル
ギーE(E=OのところがVBL安定部に相当する)の関
係は第8図のように表わされる。
第9図は前記(b)のストライプドメイン安定化法を
採用したデバイスを横方向からみた図であって、コンダ
クタ(パターニングにより、形成された導体)6に電流
を流し、それによって生じる電流磁界を利用してビット
安定化をはかっている。図中、 ととは電流の印加方向を表わしている。この例にあっ
てのストライプドメイン磁壁部上の位置「X」に対する
磁壁内磁化(プラスX方向)と漏洩磁界との間のポテン
シャルエネルギーEの関係は第10図のようになる。
だが、前記(a)の磁界駆動方式では、ビット(VBL
対)安定化用パタン1の形状のバラツキに基づくポテン
シャルの不均一性、あるいは、ビット(VBL対)安定化
用パタン1の磁化が同一方向であるために生じるポテン
シャルの非対称性などの原因からビットを安定に転送す
ることが難しいといった欠点を有している。また、前記
(b)の電流駆動方式では、電流値を調節することによ
ってポテンシャルウェルの深さを制御できるとともに、
電流印加方向を一本おきに反転させて対称性のよいポテ
ンシャル分布を得ることの利点はあるが、この方式は高
密度化、低消費電力化という点で不利がある。
第7図及び第9図において、3は基板、4は磁性膜で
あってここではストライプ状磁区(マイナーループ)が
形成されるようになっており、5は非磁性膜(絶縁膜)
をそれぞれ表わしている。なお、これら第7図及び第9
図のデバイスにあっても、パタン化されていない磁性膜
上に非磁性膜を介してストライプドメインを安定化させ
るためのパタン状高磁力膜を設けてストライプ状磁区を
形成させることも行なわされている。
〔目的〕
本発明はストライプドメインの安定化及びその転送を
保磁力の差を利用することにより行ない、同時に、ポテ
ンシャルの不均一性、非対称性を低減せしめるようにし
たブロッホラインメモリデバイスを提供するものであ
る。
〔構成〕
本発明は垂直ブロッホライン対を記憶単位として用い
るブロッホラインメモリデバイスにおいて、ストライプ
状磁区の上に非磁性層を介して高保磁力面内磁化膜が形
成され、その高保磁力面内磁化膜に垂直ブロッホライン
対の周期に対応したイオン注入領域及び非イオン注入領
域が形成され、かつ、該イオン注入領域と非イオン注入
領域とは互いに逆向きの磁化を有していることを特徴と
している。
ちなみに、本発明者らはストライプ状磁区の上に、非
磁性層を介して、ポテンシャルウェル形成用高保磁力面
内磁化膜を形成し、これにイオン注入領域と非イオン注
入領域とを設けるとともにこれら領域間で保磁力に差を
もたせ磁力の向きを反対方向になるようにすれば、望ま
しいストライプドメインの安定化及びビットの転送がな
しうることを確かめた。本発明はこれに基づいてなされ
たものである。
以下に、本発明を添付の図面に従がいながら更に詳細
に説明する。
第1図は本発明デバイスの主要部の概略図であり、4
は磁性膜、51及び52は非磁性膜、3は基板、7はストラ
イプドメインを安定化させるためのパターン化された高
磁力膜、8は高保磁力面内磁化膜であり、8aはイオン注
入部(高保磁力面内磁化膜8にイオン注入された領
域)、8bは非イオン注入部を表わしている。図示されて
いないが、ストライプドメインは、ストライプ状イオン
注入部8a及び非イオン注入部8bに対し垂直になるように
形成されている。
基板3は任意の材料が使用可能であり、例えば石英、
ガラス、硬質プラスチック、GGGなどがあげられ、望ま
しくはGGGである。
磁性膜4は(YSmLuCa)(FeGe)5O12,(YSMTm)
(FeGe)5O12などの磁性ガーネット膜であり、これはLP
E法、スパッタ法などにより成膜できる。膜厚は約0.1〜
5μmが適当である。
非磁性膜(絶縁膜)51及び52は0.1〜1μm厚のSi
3N4,SiO2,SiOなどにより形成される。
高磁力膜7は約0.1〜1μm厚程度のCoPt,CoCrなどが
パタン化して設けられている。なお、このパタン状高磁
力膜7は磁性膜4に形成されるマイナーループ(ストラ
イプ状磁区)を安定化させるために設けられるものであ
るから、磁性膜4に当初から安定したストライプドメイ
ンが形成されている場合には高磁力膜7を設ける必要は
なく、またその場合には、非磁性膜51を省くことができ
る。これについては既に触れたとおりである。
高保磁力面内磁化膜8は代表的にはCoCr膜(約100Å
〜1μm厚)である。
ストライプドメイン上に、単に、高保磁力面内磁化膜
8が設けられただけでは磁化の分布に規則性がないた
め、何等ポテンシャルウェルの形成に寄与しない。そこ
で、本発明においては、高保磁力面内磁化膜8にストラ
イプドメインに対して垂直でビット転送の周期に対応す
るようにしてイオン注入領域8a、非イオン注入領域8bが
形成されている。ここでの注入イオンは高保磁力面内磁
化膜8の保磁力を変化させるものであれば特定されない
が、望ましくはHe+,Ne+などの使用である。
第2図に示したように、lはイオン注入領域8aの幅、
mはビット周期にあわせた幅である。
このイオン注入により、イオン注入領域8aと非イオン
注入領域8bとの間には磁気特性に変化が生じ、イオン注
入部8aの保磁力Hc1、非イオン注入部8bの保磁力Hc0は互
いに異ったものとなる(第5図)。
イオン注入領域8aと非イオン注入領域8bとの保磁力の
関係は、通常、Hc1>Hc0であるため、その関係において
ビット(ブロッホライン対)の安定化及び転送について
説明を進めていくことにするが、若し、Hc0>Hc1である
ような場合においては、以降の説明でのHc0,Hc1を入れ
かえるだけで同じように取扱うことができる。
本発明においても第6図にみられるように、マイナー
ループとしてのストライプドメイン2が平行に並べら
れ、このストライプドメイン2の端部にゲート9を介し
て記録再生部(メジャーライン)10が接続されている。
ストライプドメイン磁壁部には記憶単位となるブロッ
ホライン対が形成され転送されるようになっているが、
ブロッホライン対はその転送前後において所定の位置
(ポテンシャルウェル)に安定化されていなければなら
ない。
そのために、本発明デバイスにあっては、前記のとお
り、先ずビット安定化用ポテンシャルが保磁力の差によ
って形成されている。続いて、イオン注入部8aと非イオ
ン注入部8bとの磁気保磁力の差に基づくポテンシャル分
布を形成するため、マイナーループ長軸方向(プラスX
方向)にHc1以上の面内磁界Hin1を印加し、高保磁力面
内磁化膜8(8a,8b)の磁化をプラスX方向に揃える
〔第3図(イ)〕。次に、磁界方向を反転させてマイナ
スX方向にHc0<Hin2<Hc1の条件を充すように前記磁界
Hin2を印加し、イオン注入部8aの磁化をプラスX方向に
固定したままで非イオン注入部8aの磁化をマイナスX方
向に反転させる〔第3図(ロ)〕。こうした操作を施す
ことにより、高保磁力面内磁化膜8からの漏洩磁界のマ
イナーループ長軸方向の分布は第4図のように表わされ
る。
第3図(ロ)及び第4図から容易に推察されるよう
に、ブロッホライン対の存在するストライプドメイン磁
壁部は上記の磁界分布により影響を受け、磁壁内の磁化
は上記の磁界分布に沿った方向をとるが、エネルギー的
に最も安定したかたちとなる。
このことは、磁界方向がマイナスXからプラスXの間
で反転する部分はブロッホライン対の安定点であること
を示唆している。即ち、ブロッホライン対はイオン注入
領域8aと非イオン注入領域8bとの境界付近で安定に存在
することができ、ここにブロッホラインに対する良好な
均一性、対称性を有するポテンシャルが形成されること
になる。
〔効果〕
本発明デバイスによれば、ブロッホライン対安定化の
ためのポテンシャルウェルが形成されているため、確実
なブロッホライン対の駆動が行なわれる情報記憶がなさ
れる。更に、本発明デバイスによれば、ポテンシャル分
布が対称でかつそのバラツキが殆どないため、ビット安
定化にも適している。
【図面の簡単な説明】
第1図はブロッホラインメモリデバイスの記憶部の概略
断面図である。第2図はその概略斜視図である。 第3図及び第4図は本発明デバイスにポテンシャルウェ
ルが形成されていることを説明するための図であって、
第3図は高保磁力面内磁化膜のイオン注入領域と非イオ
ン注入領域とのそれぞれの磁化方向を表わしており、第
4図はストライプドメイン磁壁部上の位置Xに対する磁
壁内磁化(プラスX方向)と漏洩磁界との間のポテンシ
ャルエネルギーEとの関係を表わしたグラフである。 第5図はイオン注入部と非イオン注入部とで保磁力に差
が認められることを表わした図である。 第6図、第7図、第8図、第9図及び第10図は従来のブ
ロッホラインメモリデバイスを説明するための図であ
る。 2……ストライプ状磁区 3……基板 4……磁性膜 7……パタン状高磁力膜 8……高保磁力面内磁化膜 (8a……イオン注入領域、8b……非イオン注入領域) 51,52……非磁性膜

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】垂直ブロッホライン対を記憶単位として用
    いるブロッホラインメモリデバイスにおいて、ストライ
    プ状磁区の上に非磁性層を介して高保磁力面内磁化膜が
    形成され、その高保磁力面内磁化膜に垂直ブロッホライ
    ン対の周期に対応したイオン注入領域及び非イオン注入
    領域が形成され、かつ、該イオン注入領域と非イオン注
    入領域とは互いに逆向きの磁化を有していることを特徴
    とするブロッホラインメモリデバイス。
JP63280324A 1988-11-08 1988-11-08 ブロッホラインメモリデバイス Expired - Lifetime JP2682672B2 (ja)

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