JP2681682B2 - 分岐状ポリカーボネートの製造方法 - Google Patents
分岐状ポリカーボネートの製造方法Info
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Description
関するものである。さらに詳しくいえば、本発明は、分
岐剤を効率よく利用することができ、かつ排水汚染を抑
制しうる界面重縮合法による分岐状ポリカーボネートの
製造方法に関するものである。
などに優れたエンジニアリングプラスチックとして、例
えば電気部品、機械部品、各種容器などの用途に幅広く
用いられている。
合、ほぼニュートン流体としての挙動を示し、その見掛
け粘度は剪断速度に依存せず、しかも溶融弾性や溶融強
度が極めて小さいという特色を有しているため、押出成
形、特に押出成形機を用いたブロー成形において大型の
押出バリソンを安定して得ることが困難であるという欠
点を有している。
して、分子量が大幅に異なる2種のポリカーボネートを
混合する方法、及びポリカーボネートを分岐化する方法
が知られている。後者の分岐状ポリカーボネートを製造
する方法としては、3個以上の官能基を有する多官能性
有機化合物を二価フェノールとともに用いる方法が開示
されており(特公昭44−17149号公報)、また該分岐剤
の反応性を向上させるための種々の方法(特開昭58−18
5619号公報、同59−43518号公報、同59−47228号公報、
同60−163919号公報)や、反応性、分岐剤効率、色相、
溶融強度などを改良する目的で各種の分岐剤(特開昭62
−10071号公報、同63−30524号公報、同63−16825号公
報)などが提案されている。
カーボネートを製造する場合、該分岐剤は比較的反応性
が悪く、前記の反応性を向上させた方法においても未反
応の分岐剤の残存は免れず、その結果、特にフロログリ
シンやトリメリット酸などの親油性に劣る分岐剤を使用
する場合、未反応分岐剤は大部分が排水中に混入して、
排水汚染をもたらすため、煩雑な排水処理工程を必要と
するなどの問題が生じる。
は、通常界面重縮合法が用いられる。この界面重縮合法
としては、一般に、不活性有機溶媒、二価フェノールの
アルカリ水溶液、分岐剤及び必要に応じて用いられる一
価フェノールを含有する混合液にホスゲンを導入して、
ポリカーボネートコオリゴマーを生成させたのち、該コ
オリゴマーを含有する有機相と水相とに分離し、次いで
該コオリゴマーを含有する有機相と二価フェノールのア
ルカリ水溶液とを接触させて高分子量の分岐状ポリカー
ボネートを生成させる方法、あるいは不活性有機溶媒、
二価フェノールのアルカリ水溶液及び所望に応じて用い
られる一価フェノールを含有する混合液にホスゲンを導
入して、ポリカーボネートオリゴマーをまず生成させ、
次いでこれに分岐剤を加えてプレ縮合を行ったのち、ポ
リカーボネートプレ縮合物を含む有機相と水相とに分離
し、さらに該プレ縮合物を含む有機相に二価フェノール
のアルカリ水溶液を接触させて高分子量の分岐状ポリカ
ーボネートを生成させる方法などが用いられる。
有機相と水相とに分離する際に、水相に移行し、通常は
回収されず、そのまま排水とともに廃棄されているの
で、排水CCD(化学的酸素要求量)は通常100mg/以上
となり、煩雑な排水処理を必要とするとともに、分岐剤
の使用効率も低く経済的に不利である。
る分岐状ポリカーボネートの製造において、反応後に分
離した水相中に含有する未反応分岐剤を効率よく抽出回
収し、反応系に循環使用することにより、分岐剤の使用
効率を上げるとともに、排水汚染を抑制しうる分岐状ポ
リカーボネートの製造方法を提供することを目的として
なされたものである。
重ねた結果、分岐剤として分配係数(使用する塩化メチ
レンの濃度/水中の濃度比)が1以上のものを用いるこ
とにより、水相中の未反応分岐剤を反応に使用する塩化
メチレンで効率よく抽出回収することができ、その目的
を達成しうることを見い出し、この知見に基づいて本発
明を完成するに至った。
のアルカリ水溶液、分岐剤及びホスゲンを用いて界面重
縮合法により分岐状ポリカーボネートを製造するに当た
り、該分岐剤として分配係数(塩化メチレン中の濃度/
水中の濃度比)が1以上のものを用い、かつポリカーボ
ネートオリゴマー又はポリカーボネートと未反応分岐剤
とを含む反応混合液を塩化メチレン相と水相とに分離し
たのち、水相中の未反応分岐剤を塩化メチレンで抽出
し、この未反応分岐剤を含む塩化メチレンを反応系に循
環使用することを特徴とする分岐状ポリカーボネートの
製造方法を提供するものである。
ン)を溶媒として用いる。
ましく、特に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン(ビスフェノールA)が好適である。またこのビ
スフェノールAの一部又は全部を他の二価フェノールと
置換してもよい。ビスフェノールA以外の二価フェノー
ルとしては、例えばビス(4−ヒドロキシフェニル)メ
タン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ナフチルメタン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)−(4−イソプロピル
フェニル)メタン、ジフェニル−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)メタン、ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロ
キシフェニル)メタン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)エタン、1−ナフチル−1,1−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)エタン、1−フェニル−1,1−ビ
ス(ヒドロキシフェニル)エタン、1,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)エタン、2−メチル−1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5
−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1−
エチル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−クロロ−4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,4−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)ペンタン、4−メチル−2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘ
キサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサ
ン、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ノナン、1,10−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)デカン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンなどのジヒ
ドロキシアリールアルカン類、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)スルホン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロ
キシフェニル)スルホン、ビス(3−クロロ−4−ヒド
ロキシフェニル)スルホンなどのジヒドロキシアリール
スルホン類、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテ
ル、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)
エーテルなどのジヒドロキシアリールエーテル類、4,
4′−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,3′,5,5′−テト
ラメチル−4,4′−ジヒドロキシベンゾフェノンなどの
ジヒドロキシアリールケトン類、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)スルフィド、ビス(3−メチル−4−ヒドロ
キシフェニル)スルフィド、ビス(3,5−ジメチル−4
−ヒドロキシフェニル)スルフィドなどのジヒドロキシ
アリールスルフィド類、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホキシドなどのジヒドロキシアリールスルホキ
シド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルなどのジヒド
ロキシジフェニル類、ヒドロキノン、レゾルシノール、
メチルヒドロキノンなどのジヒドロキシベンゼン類、1,
5−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタ
レンなどのジヒドロキシナフタレン類などが挙げられ
る。これらの二価フェノールは1種用いてもよいし、2
種以上を組み合わせて用いてもよい。
する塩化メチレン中の濃度/水中の濃度比)が1以上の
少なくとも3個の官能基を有する化合物であることが必
要である。この分配係数が1未満のものでは、水相中に
含有する未反応分岐剤を該塩化メチレンで効率よく抽出
回収することができない。
ドロキシベンゾフェノン、2,2′,4,4′−テトラヒドロ
キシベンゾフェノン、2,4,4′−トリヒドロキシジフェ
ニルエーテル、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシジフェ
ニルエーテル、2,4,4′−トリヒドロキシジフェニル−
2−プロパン、2,2−ビス(2,4−ジヒドロキシ)プロパ
ン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシジフェニルメタ
ン、2,4,4′−トリヒドロキシジフェニルメタン、1−
〔α−メチル−α−(4−ヒドロキシフェニル)エチ
ル〕−4−〔α′,α′−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エチル〕ベンゼン、α,α′,α″−トリス(4−
ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベン
ゼン、2,6−ビス(2′−ヒドロキシ−5′−メチルベ
ンジル)−4−メチルフェノール、4,6−ジメチル−2,
4,6−トリス(4′−ヒドロキシフェニル)−ヘプテン
−2、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4′−ヒドロキ
シフェニル)−ヘプタン、1,3,5−トリス(4′−ヒド
ロキシフェニル)−ベンゼン、1,1,1−トリス(4′−
ヒドロキシフェニル)−エタン、2,2−ビス〔4,4−ビス
(4′−ヒドロキシフェニル)シクロヘキシル〕−プロ
パン、2,6−ビス(2′−ヒドロキシ−5′−イソプロ
ピルベンジル)−4−イソプロピルフェノール、ビス
〔2−ヒドロキシ−3−(2′−ヒドロキシ−5′−イ
ソプロピルベンジル)−5−メチルフェニル〕メタン、
テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス
(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2′,
4′,7−トリヒドロキシフラバン、2,4,4−トリメチル−
2′,4′,7−トリヒドロキシフラバン、1,3−ビス
(2′,4′−ジヒドロキシフェニルイソプロピル)ベン
ゼンなどを挙げることができる。これらの分岐剤はそれ
ぞれ単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用い
てもよく、また、その使用量は、得られる分岐状ポリカ
ーボネート中の分岐剤単位の含有量が二価フェノール単
位に対して通常0.05〜2.0モル%、好ましくは0.1〜1.0
モル%の範囲になるように選ばれる。
1/1)混合液に、分岐剤0.1重量%を加え、振とう機で10
分間振とうさせたのち、塩化メチレン相濃度/水相濃度
比より求めることができる。
岐剤を反応に用いる塩化メチレンで抽出回収する操作を
行う以外は、通常の界面重縮合法によって分岐状ポリカ
ーボネートを製造するが、この場合、コオリゴマー法又
はプレ縮合法を採用することが好ましい。
ると、まずアルカリ金属水酸化物の水溶液に二価フェノ
ールと分岐剤を溶解させて、分岐剤を含む二価フェノー
ルのアルカリ水溶液を調製したのち、この水溶液と塩化
メチレンとの混合液にホスゲンを導入してポリカーボネ
ートコオリゴマーを生成させる。前記アルカリ金属水酸
化物としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウム、水酸化セシウムなどが挙げられる
が、これらの中で水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム
が好ましく、特に水酸化ナトリウムが好適である。
や触媒などを用いることができる。該分子量調節剤とし
ては一価フェノール、例えばフェノールや、p−クレゾ
ール、p−t−ブチルフェノールなどの炭素数1〜4の
アルキルフェノール、ペンタブロモフェノールなどのハ
ロゲン化フェノール、さらにはp−クミルフェノールな
どが好ましく挙げられ、一方触媒としては、例えば第三
級アミンや第四級アンモニウムのハロゲン塩などが好ま
しく挙げられる。さらに、反応温度は、通常0〜50℃、
好ましくは5〜40℃の範囲で選ばれ、反応時間は10分な
いし3時間程度である。
ーは分子の末端にヒドロキシル基とクロロギ酸エステル
残基(−OCOCl)を有するコオリゴマーであって、これ
らの2つの基の比率は、ホスゲンの導入方法、二価フェ
ノールの水酸化アルカリ水溶液の濃度、反応温度などを
適宜選ぶことにより、任意に変えることができる。ま
た、該コオリゴマーの重合度は、前記分子量調節剤の種
類や量を適宜選ぶことによって、調節することができる
が、通常は20以下、好ましくは2〜10程度である。
リゴマーと、未反応分岐剤とを含む反応混合液を塩化メ
チレン相と水相とに分離したのち、該水相中の未反応分
岐剤を反応に用いる塩化メチレンで抽出回収する。この
際、該水相のpHは通常10以下、好ましくは5以下にする
ことが望ましく、また水相と塩化メチレンとの割合は、
通常容量に基づき1:0.05ないし1:2、好ましくは1:0.1な
いし1:1の範囲で選ばれる。この抽出処理により得られ
た未反応分岐剤を含む塩化メチレンは、前記反応系にリ
サイクルされる。
レン相は、二価フェノールのアルカリ水溶液と接触させ
て、通常0〜50℃、好ましくは5〜40℃の範囲の温度に
おいて10分ないし6時間程度界面重縮合させたのち、通
常の方法に従って、生成ポリマーの回収操作を行うこと
により、所望の分岐状ポリカーボネートを得ることがで
きる。なお、該界面重縮合反応においては、所望に応
じ、前記に例示した触媒を用いることもできる。
まず、アルカリ金属水酸化物の水溶液に、二価フェノー
ルを溶解させて、二価フェノールのアルカリ水溶液を調
製したのち、この水溶液と塩化メチレンとの混合液にホ
スゲンを導入してポリカーボネートオリゴマーを生成さ
せる。該アルカリ金属水酸化物としては、前記に例示し
たものを用いることができるし、また、この際所望に応
じ、前記に例示した分子量調節剤や触媒などを用いるこ
とができる。反応温度は、通常0〜50℃、好ましくは5
〜40℃の範囲で選ばれ、反応時間は10分ないし3時間程
度である。このようにして、通常重合度が20以下、好ま
しくは2〜10程度のポリカーボネートオリゴマーが得ら
れる。
反応混合液に分岐剤を加え、通常0〜50℃、好ましくは
5〜40℃の範囲の温度において、10分ないし3時間程度
プレ縮合させる。この際、所望に応じ前記に例示した触
媒を反応系に添加することができるし、また、二価フェ
ノールのアルカリ水溶液の一部を重縮合反応を完結せし
めるには至らない範囲で加えてもよい。
縮合物と未反応分岐剤とを含む反応混合液を塩化メチレ
ン相と水相とに分離したのち、該水相中の未反応分岐剤
を反応に用いる塩化メチレンを用い、前記コオリゴマー
法の場合と同様な条件で抽出回収する。この抽出処理に
より得られた未反応分岐剤を含む塩化メチレンは、前記
のプレ縮合工程にリサイクルされる。
ン相は、二価フェノールのアルカリ水溶液と接触させ
て、通常0〜50℃、好ましくは5〜40℃の範囲の温度に
おいて、10分ないし6時間程度界面重縮合させたのち、
通常の方法に従って、生成ポリマーの回収操作を行うこ
とにより、所望の分岐状ポリカーボネートを得ることが
できる。なお、該界面重縮合反応においては、所望に応
じ、前記に例示した触媒を用いることができる。
溶融特性が良好で、剪断速度に対する依存性が大きい
上、ドローダウンが小さく、押出成形、特に押出成形機
を用いたブロー成形に好適であり、良質のシートや構造
物を与えることができる。また、本発明方法は、排水中
の未反応分岐剤を効率よく抽出回収し、反応系に循環使
用するので、排水汚染を抑制しうるとともに、分岐剤の
使用効率が高いなどの特徴を有している。
が、本発明はこれらの例によってなんら限定されるもの
ではない。
ノール、ビスフェノールA及びホスゲンから得られたポ
リカーボネートオリゴマーの塩化メチレン溶液8(濃
度320g/、クロロホーメート基濃度0.7モル/、数平
均分子量850)、分岐剤の2,4,4′−トリヒドロキシベン
ゾフェノン15.9g(0.069モル)、トリエチルアミン4.4g
(0.043モル)、3重量%水酸化ナトリウム水溶液368g
を加え50分間撹拌したのち、水相と塩化メチレン相とに
分離し、水相に水19.6を加えた。この水相中の未反応
分岐剤量をUV測定法により求めたところ、27mg/であ
った。この値からCOD(化学的酸素要求量)は50mg/で
あった。
pH5以下に調整したのち、10分間抽出操作を行った。抽
出後、未反応分岐剤量をUV測定法により求めたところ2m
g/であった。この値からCODは4mg/であった。
モル)、0.0725重量%の水酸化ナトリウム水溶液4000
g、塩化メチレン6を加え、60分間界面重縮合を行っ
たのち、反応混合物を水相と生成ポリマーを含有する塩
化メチレン相とに分離し、この塩化メチレン相を水、酸
(0.1規定塩酸)、水の順に洗浄した。次いで、この塩
化メチレン相から塩化メチレンを40℃にて減圧下で留去
し、白色のポリカーボネート粉体を得た。このものの粘
度平均分子量は24,100であった。なお、抽出によって得
られた未反応分岐剤を含む塩化メチレンは反応系にリサ
イクルして使用することができる。
ノール70.4g(0.47モル)、ビスフェノールA2200g(9.7
モル)、分岐剤の2,4,4′−トリヒドロキシベンゾフェ
ノン15.6g(0.069モル)、トリエチルアミン4.4g(0.04
3モル)、2.0規定水酸化ナトリウム水溶液13.6及び塩
化メチレン8を入れて撹拌しながら、これにホスゲン
を70分間吹き込んだ。反応後、水相と塩化メチレン相と
に分離し、水相に水19.6を加えた。この水相中の未反
応分岐剤量をUV規定法により求めたところ、38mg/で
あった。この値からCODは72mg/であった。
りpHを5以下に調整したのち、10分間抽出操作を行っ
た。抽出後、水相中の未反応分岐剤量をUV測定法により
求めたところ、3mg/であった。この値からCODは6mg/
であった。
ル)、0.0725重量%水酸化ナトリウム水溶液4000g、塩
化メチレン6を入れ、60分間撹拌したのち、反応混合
物を水相と生成ポリマーを含有する塩化メチレン相とに
分離し、この塩化メチレン相を水、酸(0.1規定塩
酸)、水の順に洗浄した。次いで、この塩化メチレン相
から塩化メチレンを40℃にて減圧下で留去し、白色のポ
リカーボネート粉体を得た。このものの粘度平均分子量
は24,700であった。なお、抽出によって得た未反応分岐
剤を含む塩化メチレンは反応系にリサイクルして使用す
ることができる。
(4′−ヒドロキシフェニル)エタンを用いたこと以外
は、実施例1と同様にして実施した。
は5mg/、塩化メチレン抽出後の未反応分岐剤量、COD
はともに0mg/であった。またポリカーボネートの粘度
平均分子量は26,700であった。
(4′−ヒドロキシフェニル)エタンを用いたこと以外
は、実施例2と同様にして実施した。
は15mg/、塩化メチレン抽出後の未反応分岐剤量、COD
はともに0mg/であった。またポリカーボネートの粘度
平均分子量は26,500であった。
リス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプ
ロピルベンゼンを用いたこと以外は、実施例1と同様に
して実施した。
は15mg/、塩化メチレン抽出後の未反応分岐剤量、COD
はともに0mg/であった。またポリカーボネートの粘度
平均分子量は27,000であった。
リス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプ
ロピルベンゼンを用いたこと以外は、実施例2と同様に
して実施した。
は10mg/、塩化メチレン抽出後の未反応分岐剤量、COD
はともに0mg/であった。またポリカーボネートの粘度
平均分子量は26,800であった。
α−(4−ヒドロキシフェニル)エチル〕−4−
〔α′,α′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチ
ル〕ベンゼンを用いたこと以外は、実施例1と同様にし
て実施した。
は12mg/、塩化メチレン抽出後の未反応分岐剤量、COD
はともに0mg/であった。またポリカーボネートの粘度
平均分子量は26,800であった。
α−(4−ヒドロキシフェニル)エチル〕−4−
〔α′,α′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチ
ル〕ベンゼンを用いたこと以外は、実施例2と同様にし
て実施した。
は12mg/、塩化メチレン抽出後の未反応分岐剤量、COD
はともに0mg/であった。またポリカーボネートの粘度
平均分子量は26,500であった。
ヒドロキシ−5′−メチルベンジル)−4−メチルフェ
ノールを用いたこと以外は、実施例1と同様にして実施
した。
は15mg/、塩化メチレン抽出後の未反応分岐剤量、COD
はともに0mg/であった。またポリカーボネートの粘度
平均分子量は27,000であった。
ヒドロキシ−5′−メチルベンジル)−4−メチルフェ
ノールを用いたこと以外は、実施例2と同様にして実施
した。
は15mg/、塩化メチレン抽出後の未反応分岐剤量、COD
はともに0mg/であった。またポリカーボネートの粘度
平均分子量は26,800であった。
−2′,4′,7−トリヒドロキシフラバンを用いたこと以
外は、実施例1と同様にして実施した。
は13mg/、塩化メチレン抽出後の未反応分岐剤量、COD
はともに0mg/であった。またポリカーボネートの粘度
平均分子量は27,200であった。
−2′,4′,7−トリヒドロキシフラバンを用いたこと以
外は、実施例2と同様にして実施した。
は18mg/、塩化メチレン抽出後の未反応分岐剤量、COD
はともに0mg/であった。またポリカーボネートの粘度
平均分子量は27,000であった。
いたこと以外は、実施例1として同様にして実施した。
Dは165mg/、塩化メチレン抽出後の未反応分岐剤量は1
05mg/、CODは160mg/であった。また、ポリカーボネ
ートの粘度平均分子量は23,200であった。
いたこと以外は、実施例2と同様にして実施した。
Dは198mg/、塩化メチレン抽出後の未反応分岐剤量は1
29mg/、CODは198mg/であった。また、ポリカーボネ
ートの粘度平均分子量は22,800であった。
チレン抽出後のCOD、使用分岐剤の分配係数を第1表に
示す。
る多官能性化合物を用いることにより、従来廃棄されて
いた水相中の未反応分岐剤を、反応に用いる塩化メチレ
ンにて効率よく抽出回収することができ、また該未反応
分岐剤を含有する塩化メチレンは反応系に循環使用しう
るので排水汚染が抑制されるとともに、分岐剤の使用効
率を向上させることができる。また、本発明方法で得ら
れた分岐状ポリカーボネートは溶融特性が良好で、剪断
速度に対する依存性が大きい上、ドローダウンが小さ
く、押出成形、特に押出成形機を用いたブロー成形に好
適に用いられる。
Claims (3)
- 【請求項1】塩化メチレン、二価フェノールのアルカリ
水溶液、分岐剤及びホスゲンを用いて界面重縮合法によ
り分岐状ポリカーボネートを製造するに当たり、該分岐
剤として分配係数(塩化メチレン中の濃度/水中の濃度
比)が1以上のものを用い、かつポリカーボネートオリ
ゴマー又はポリカーボネートと未反応分岐剤とを含む反
応混合液を塩化メチレン相と水相とに分離したのち、水
相中の未反応分岐剤を塩化メチレンで抽出し、この未反
応分岐剤を含む塩化メチレンを反応系に循環使用するこ
とを特徴とする分岐状ポリカーボネートの製造方法。 - 【請求項2】反応混合液が、塩化メチレンと二価フェノ
ールのアルカリ水溶液と分岐剤とを含有する混合液にホ
スゲンを導入して反応させて成るものである請求項1記
載の製造方法。 - 【請求項3】反応混合液が、塩化メチレンと二価フェノ
ールのアルカリ水溶液とを含有する混合液にホスゲンを
導入して反応させたのち、これに分岐剤を加えてさらに
反応させて成るものである請求項1記載の製造方法。
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