JP2681066B2 - クレーンにおける吊荷の振れ止め方法及び装置 - Google Patents

クレーンにおける吊荷の振れ止め方法及び装置

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JP2681066B2 JP62194940A JP19494087A JP2681066B2 JP 2681066 B2 JP2681066 B2 JP 2681066B2 JP 62194940 A JP62194940 A JP 62194940A JP 19494087 A JP19494087 A JP 19494087A JP 2681066 B2 JP2681066 B2 JP 2681066B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、クレーンにおける吊荷の振れ止め方法及
び装置、殊にクレーンの伸縮ブーム頂部のシーブ又は同
伸縮ブームの頂部まわりにジブを設けた場合には、該ジ
ブ頂部のシーブから、若しくは前記伸縮ブーム頂部及び
ジブのシーブから、ロープを介して垂下されるフックブ
ロックにより、吊荷を荷役操作するクレーンにおける吊
荷の振れ止め方法及び装置に関するものである。 (従来の技術) 従来の、クレーンの伸縮ブーム頂部のシーブ又は同伸
縮ブームの頂部まわりにジブを設けた場合には、該ジブ
頂部のシーブから、若しくは前記伸縮ブーム頂部及びジ
ブのシーブから、ロープを介して垂下されるフックブロ
ックにより、吊荷を荷役操作するクレーンとしては、第
4図及び第5図に示すようなものがある(例えば、株式
会社加藤製作所発行、KATO NK−600−III 全油圧式
トラッククレーン カタログ 参照)。 このものは、クレーン車1の旋回部3にデリックシリ
ンダ5により起伏操作される伸縮ブーム6を設け、該伸
縮ブーム6の最内側ブーム10頂部のブームヘッド12まわ
りにジブ14を設けると共に、前記伸縮ブーム6の最内側
ブーム10頂部のブームヘッド12のシーブ13、又は同シー
ブ13及び前記ジブ14頂部15のシーブ16から、ロープ17
(第4図では同ロープ17がジブ14頂部15上のシーブ16か
ら垂下する例を示す)を介して垂下するフックブロック
18により、吊荷19を吊下して荷役操作し、かつ、伸縮ブ
ーム6の起伏角度θ情報21、ブーム長さl情報22、ブー
ム6の自重w1と吊荷19の重量w2との和の実荷重w情報23
等を演算装置20の演算部24に入力させ、該演算部24によ
り演算処理して、伸縮ブーム6及びジブ14の撓量t(た
だし、この撓量tの表示は省略できる)、荷役作業半径
r、ブームの起伏角度θ、ブームの長さl、実荷重w等
を運転室内の表示装置25にデジタル表示26させるように
したものである。 なお、前記カタログには、前記伸縮ブーム6の最内側
ブーム10頂部のブームヘッド12に、伸縮し又は伸縮しな
いジブを起伏可能に設けたものもについても記載されて
いる。 また、図示しないが、特開昭52−135150号公報には、
吊荷の重量による伸縮ブーム及びジブ等の撓みにより、
ウインチ等による当該吊荷の巻上げ進行に伴うその地切
り時に発生する荷振れを防止ないし減少させるため、ク
レーンの伸縮ブーム頂部又はジブ頂部のシーブを吊荷の
重心を通る鉛直線まわりに配すると共に、前記伸縮ブー
ム又はジブの頂部のシーブから垂下するロープ下端のフ
ックブロックを吊荷に引掛けて荷吊りする際、当該クレ
ーンによる吊荷の吊上げ作業開始から、当該吊荷が地切
れするまでの間に、当該伸縮ブーム及びジブ等に実際に
発生する撓みを検出し、当該吊荷の荷吊前(無負状態)
の当該ジブ頂部の荷役作業半径が前記撓みに見合う量減
少するように、その都度、前記ジブを引き起して、その
頂部を移動させるようにジブを引き起してから、地切り
を行なうジブ付きクレーンにおける振れ止め制御装置に
ついて記載されている。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、前記第4、5図に示すようなのような
従来のクレーンの伸縮ブーム6の最内側ブーム10頂部の
ブームヘッド12のシーブ13、及び又は前記ブームヘッド
12に設けたジブ14の頂部15のシーブ16から、ロープ17を
介して吊下されるフックブロック18により、吊荷19を荷
役操作するクレーンにあっては、シーブ13及び又はシー
ブ16からロープ17を介して垂下されるフックブロック18
により目的とする吊荷19の荷役操作に当り、まず、当該
吊荷19の荷役作業開始前に伸縮ブーム6頂部のブームヘ
ッド12に設けたジブ14頂部のシーブ16を、当該吊荷19の
重心Gを通る鉛直線位まわりに配した後、ロープ17を図
示しないウンイチで巻取ることにより吊荷19を吊上げる
ものであったため、当該ロープ17の巻取りに応じてブー
ム6、ジブ14へ実際に掛る吊荷19の重量w2による実際の
負荷(実荷重w)が次第に増加し、その結果、ブーム6
及びジブ14が実線位置6、14から鎖線位置6A、14Aのよ
うに撓んだ後、この吊荷19が載置面から浮上(地切り)
して吊り上げられることになる。 そして、この地切りの際、ジブ14A頂部のシーブ16Aが
吊荷19の重心Gを通る鉛直線位置より右側(第4図)の
鎖線位置にあるから、この鎖線位置16Aのシーブ16Aによ
り吊上げられた吊荷19が、その直下の鎖線位置19A側に
引かれ、さらに慣性により鎖線位置19AAまで移動し、そ
の実線位置19と鎖線位置19AAとの間で、暫時振巾sの往
復振動をすることになるという問題点があった。 もっとも、このような問題点はクレーンのオペレータ
が前記表示装置25に表示され表示値26の作業半径r、ブ
ーム撓みt、ブーム角(起伏)度θ、ブーム長さl、実
該重w等を視認しながら、当該ロープ17の巻込み(巻上
げ操作)速度を緩やかにすることにより、前記吊荷19の
地切りの際に発生することになるその振動の振巾sを比
較的小さくできるものの、その操作が面倒であり、ま
た、その操作遅れ等に基づく前記吊荷19の振動発生まで
は防止できないという問題点があった。 また、前記特開昭52−135150号公報記載のジブ付きク
レーンにおける振れ止め制御装置にあっては、吊荷の地
切れ前に当該ジブ等に発生する撓みを測定することによ
り、ジブによる荷吊り前の荷役作業半径(ジブ頂部を吊
荷の重心を通る鉛直線上に配した場合における荷役作業
半径)から、その都度このジブ等の撓み見合うジブ頂部
の水平方向への変位量、すなわち、当該クレーンの無負
荷状態の伸縮ブーム及びジブの長さ、起伏角度等を演算
してその頂部を、常時当該吊荷の重心線上へ位置させる
ように修正するものであったため、その検出遅れに基づ
く修正命令情報の遅れ、さらには同修正命令情報遅れに
基づく実際の修正動作の遅れ等を招くきらいがあり、し
かも、吊荷の地切り直前におけるかかる演算、修正操作
の遅れ発生の結果、吊荷の荷振れ発生が残るきらいがあ
り、また、前記検出装置の感度低下等によりその応答性
の低下を招くきらいがあった。 この発明は、このような従来例における問題点に鑑
み、クレーンによる吊荷の実際吊上げ開始に先立って、
当該クレーンのブーム頂部のシーブを吊下予定吊荷の重
心を通る鉛直線まわりに配した後、当該吊下予定吊荷の
重量情報を当該クレーンの伸縮ブームの起伏角度、ブー
ムの長さ、荷役作業半径等を演算する演算装置の演算部
に予め入力させることにより、当該吊下予定吊荷を実際
に吊下した場合、当該ブームに発生する予定ブーム撓に
基づく同ブーム頂部の水平方向の変位量(予定ブーム撓
に相応する量)、当該クレーンによる荷吊り前のブーム
頂部のシーブによる荷役作業半径から減少させるよう
に、前記ブームの頂部を水平方向に変位させた後、当該
予定吊荷の荷吊作業を開始することにより、前記のよう
な問題点のないクレーンにおける吊荷の振れ止め方法及
びその方法を実施する装置を提供しようとするものであ
る。 (問題点を解決するための手段) この発明は前記のような課題を解決するため、クレー
ン本体の旋回部に起伏可能に設けたブームの頂部のシー
ブを、当該クレーンによる吊下予定吊荷の重心を通る鉛
直線まわりに配した後、前記ブーム頂部のシーブから垂
下するロープ端部のフックブロックによる前記吊荷の荷
吊りに先立って、該吊下予定吊荷の重量情報を当該クレ
ーンのブーム撓量及び同ブームによる荷役作業半径等の
演算装置に予め入力し、仮に当該吊下予定吊荷を該吊し
た場合に当該ブームに発生する予定ブーム撓を予め演算
し、該予定ブーム撓に基づく前記ブーム頂部のシーブの
水平方向への変位に相応する量、前記吊荷の荷吊り前の
前記ブーム頂部のシーブによる予定作業半径から減少さ
せるように当該ブームの頂部のシーブを移動させた後、
当該吊荷の荷吊り作業を開始させるクレーンにおける吊
荷の振れ止め方法であり、また、クレーン本体の旋回部
に起伏可能に設けたブーム頂部シーブから垂下するロー
プ端部のフックブロックにより吊荷を吊下して荷役操作
すると共に、前記伸縮ブームの起伏角度情報及び長さ情
報と、当該ブームの自重及び当該クレーンに吊下する吊
荷の重量情報等の入力により、当該クレーンのブームの
撓及び荷役作業半径等を演算する演算装置を備えるクレ
ーンにおいて、前記演算装置の演算部が、同演算部への
当該クレーンによる吊下する予定吊荷重量情報の入力に
より、前記ブームの予定ブーム撓を演算すると共に、該
予定ブーム撓に相応する当該ブーム頂部のシーブの水方
向の変位量、前記予定吊荷の吊下前の前記ブーム頂部の
シーブの予定作業半径から減少させる命令信号を予め発
信させるように構成されているクレーンにおける吊荷の
振れ止め装置である。 (作用) この発明は、前記のような構成を有するから、クレー
ン本体の旋回部に起伏可能に設けたブームの頂部のシー
ブを、当該クレーンによる吊下予定吊荷の重心を通る鉛
直線まわりに配した後、前記ブーム頂部のシーブから垂
下するロープ端部のフックブロックによる前記吊下予定
吊荷の荷吊りに先立って、当該吊下予定吊荷の予定吊荷
重量情報を当該クレーンのブーム撓及び同ブームによる
荷役作業半径等の演算装置の演算部へ予め入力し、仮に
当該吊下予定吊荷を荷吊した場合に当該ブームに発生す
ることになる予定ブーム撓を予め演算し、該予め演算さ
れた予定ブーム撓に基づく同ブーム頂部のシーブの水平
方向の変位量(予定ブーム撓に相応する)、当該ブーム
頂部のシーブを水平方向に変位させて、前記吊下予定吊
荷の荷吊り前のブーム頂部のシーブによる荷役予定作業
半径を減少させるように、当該ブームの起伏シリンダへ
圧油を供給して起立させ、又はブームの伸縮シリンダに
圧油を供給してその長さを縮小させることにより、その
頂部のシーブを水平方向に移動させて同ブーム頂部のシ
ーブを当該吊下予定吊荷の重心を通る鉛直線まわりに配
した後、当該予定吊荷の荷吊りを開始する。 (実施例) 以下、この発明に係るクレーンにおける吊荷の振れ止
め方法及びその方法を実施するのに好適なクレーンにお
ける吊荷の振れ止め装置の実施例を、第1図ないし第3
図を参照して説明する。なお、第4図及び第5図に示し
た従来例と共通する部分には同一名称及び同一符号を用
いる。 図において、1はクレーン車、2はその車体、3は車
体2上の旋回部、4はアウトリガ、5はデリックシリン
ダ、6は伸縮ブームで、該伸縮ブーム6は基部が旋回部
3に軸承され、デリックシリンダ5により起伏操作され
る第1(最外側)ブーム7と、該第1ブーム7の内側に
順次摺動可能に挿入され、図示しない油圧シリンダ又は
ロープ等、適宜の伸縮手段により伸縮する第2ブーム
8、第3ブーム9及び第4(最内側)ブーム10とによ
り、4段伸縮ブームとして構成される。12は第4ブーム
10頂部のブームヘッド、13はシーブ、14はブームヘッド
12まわりに設けたジブ、15はジブ14の頂部、16はシー
ブ、17はロープ、18はフックブロック、19は吊荷であ
る。 30は演算装置で、この演算装置30は、31は伸縮ブーム
6の起伏角度Θ情報、32は同ブーム6の長さL情報、33
は伸縮ブーム6等の自重W1と吊荷19の重量W2との合計値
からなる実荷重情報、34は演算装置30の演算部、35は演
算部34の演算によりデジタル表示する表示部、36は実際
に吊下する前の予定吊荷19の予定吊荷重量W3情報で、こ
れは前記従来例における吊荷重量W2情報に対応し、例え
ば、キーボード等の図示しない入力手段により当該クレ
ーンの操作者により入力される。 37は実荷重W(ブーム等の自重W1及び吊荷重量W2)の
吊下時における作業半径R、ブーム撓T、ブーム角度
Θ、ブーム長さL、吊荷重量W2等の前記各情報を演算装
置30の演算部34により演算して、表示装装置35にデジタ
ル表示した表示値としての作業半径R、ブーム撓T、ブ
ーム角度Θ、ブーム長さL、実荷重W、38は前記吊荷重
量W2の実荷重Wに代えて当該伸縮ブーム6により吊下し
ようとする予定荷重量W3の吊下想定時、すなわち、予定
実荷重W31の吊下情報における予定作業半径R3、予定ブ
ーム角度Θ等をセットした場合に、その予定ブーム長
さLが如何程になるかを、前記演算装置30の演算部34に
より演算してデジタル表示する表示値、また、39は前記
と同様な条件下において、伸縮ブーム6の予定ブーム長
さL3をセットした場合における同伸縮ブーム6の予定起
伏角度Θが如何程になるかを、同演算装置30の演算部34
により演算してデジタル表示する表示値である。なお、
これらの表示値38又は39の何れにより荷役操作するか
は、両者の交互採用を含め、当該クレーンの操作者によ
り適宜に選択される。 (実施例の作用) まず、クレーン車1を目的とする荷役個所へ移動させ
た後、アウトリガ4、4によりその車体2を所定位置に
支承させ、次いで、伸縮ブーム6の第4ブーム10頂部の
ヘッドブロック12のシーブ13又は、同ヘッドブロック12
に設けたジブ14の頂部15のシーブ16から、ロープ17を介
して吊下されるフックブロック18を、吊下を予定する吊
荷19に引掛けて荷役操作するに当り、吊荷19を実際に吊
上げるのに先立って、まず、第2図の実線位置のように
伸縮ブーム6の最内側ブーム10頂部のブームヘッド12の
シーブ13、又は前記ジブ14頂部15のシーブ16を、当該吊
荷19の重心Gを通る鉛直線位まわりに配した(ここまで
の荷役操作操作要領は、従来の同種のクレーンの荷役操
作操作要領と同様である)後、伸縮ブーム6及び又はジ
ブ14の起伏角度Θ及び長さL、同ブーム6及び又はジブ
14の吊荷19による撓量T、荷役作業半径R等を演算する
演算装置30に、当該吊下予定吊荷19に表示された重量
(当該吊荷19に表示値がない場合は、当該クレーンのオ
ペレータ等の推測する重量、以下これを「予定吊荷重
量」という)W3情報36を、例えばキーボード等の図示し
ない入力手段により入力させることにより、演算装置30
の演算部34により、仮に当該予定吊荷重量W3の吊荷19を
吊下させた場合、したがって予定実荷重W31により前記
伸縮ブーム6又は同伸縮ブーム6の頂部にジブ14が装着
されている場合には伸縮ブーム6及び又はジブ14に生ず
ることになるブーム等の撓み(相定される予定ブーム
撓)T3が演算装置30の演算部34により演算されると共
に、荷予定ブーム撓みT3に相応するブーム6頂部又はジ
ブ14頂部15の水平方向の変位量(予定ブーム撓相応量)
が演算され、該ブーム6頂部又はジブ14頂部15の水平方
向の変位量、当該ブーム6頂部又はジブ14頂部15をその
予定作業半径R3から減小させるように、同演算部34から
前記伸縮ブーム6及び又は前記ジブ14の起伏角度Θを前
記予定ブーム撓T3に相応するその頂部の水平方向への変
位量、その頂部を水平方向に移動させるように、前記伸
縮ブーム6の起伏角度ΘBを起立させるデリックシリン
ダ5へ圧油を供給する命令信号を送信して予定ブーム角
度Θとし、第2図の同ブーム6、ジブ14、シーブ13、
16、ロープ17を鎖線位置のブーム6B、ジブ14B、シーブ1
3B、16B、ワイヤ17B位置とする。 なお、伸縮ブーム6を縮小させる場合は、前記演算装
置34から伸縮ブーム6の図示しない伸縮シリンダに圧油
を供給して同ブーム6長さLを縮小させ、同伸縮ブーム
6の頂部を前記予定ブーム撓T3に相応する水平方向の変
位量、水方向に移動させてその予定作業半径R3を減小さ
せるような命令信号が同演算部34から発信され、前記と
ほぼ同様な操作がされる。 次いで、第1図実線位置のブーム6C、ジブ14Cのシー
ブ16C、ロープ17C(これらは第2図の鎖線位置の伸縮ブ
ーム6B、ジブ14B、シーブ16B、ロー17B等と一致する)
から、ジブ14Cのシーブ16Cから垂下するロープ17B(第
2図参照)下端のフックブロック18Bを吊下予定吊荷19
に引掛けた後、図示しないウインチ等によりロープ17を
巻取ると、同ロープ17が第1図の実線位置17Cとなる。
このロープ17Cに発生する張力の増加にしたがって、伸
縮ブーム6C及びジブ14Cの撓みTが次第に増加し、同図
の鎖線位置6D、14Dとなり、ジブ14D頂部のシーブ16D
が、吊荷19の地切りの際、同吊荷19の重心Gを通る鉛直
線まわりに移動することになる。その結果、同吊荷19D
がその重心Gを通る鉛直線に沿うように直上へ吊り上げ
られ、地切り際吊荷19Dが直上に浮上し、同吊荷19Dが伸
縮ブーム6及びジブ14の起伏(第1図の左右)方向へ振
動する恐れがない。 ここで、この実施例における伸縮ブーム6及び又はジ
ブ14頂部のシーブ13、16等による吊荷19の荷役作業半径
Rは、伸縮ブーム6及びジブ14等の長さL及びブーム起
伏角度Θと、当該ブーム6及びジブ14に吊下される吊荷
19重量Wによる撓量T等により変化するが、この作業半
径Rがいわゆる重回帰分折法により演算されることつい
て略記する。 いま、伸縮ブーム6頂部のブームヘッド12部の撓量を
T、伸縮ブーム6の長さをL、その起伏角度をΘ、吊荷
19の重量をW、伸縮ブーム6頂部のブームヘッド12のシ
ーブ13の旋回半径をRとし、この伸縮ブーム6のブーム
ヘッド12のシーブ13からロープ17、フックブロック18に
より、異なる重量W1、W2、W3・・・Wnの吊荷19を吊下さ
せ、各部の数値を変えることにより、次の第1表が得ら
れる。 ただし、第1表中のサフィックス付記号(L1〜Ln、Θ
〜Θn、W1〜Wn、T1〜Tn、R1〜Rn)は、明細書の他の
部分におけるサフィックス付記号とは直接的な関係はな
い。 この第1表から、次のような線形関係が成立するもの
と仮定すると、 R1=β+βΘ+β2L1+β3W1+β4T1+E1 R2=β+βΘ+β2L2+β3W2+β4T2+E2 …=… …… Rn=β+βΘn+β2Ln+β3Wn+β4Tn+En ここで、β、β、β、β、βは偏回帰係
数、E1、E2、E3・・・Enは残差である。 これに最小二乗法を適用し、Θ、L、W、Tに対応す
るブーム6による荷役作業半径Rの予定値を表わす、次
の線形式(重回帰式)を推定できる。 R=β+βΘ+β2L+β3W+β4T+E なお、図示しないが、伸縮ブーム6の最内側ブーム10
頂部11のブームヘッド12上のシーブ13からロープ17を介
してフックブロック18を吊下させた場合、前記伸縮ブー
ム6に代えて、長大な伸縮しないブーム(ジブ)をクレ
ーン車1の旋回部3に起伏可能に設けた場合、前記第1
図のジブ14に代えて伸縮するジブを設けた場合、前記ジ
ブ14に代えてブームヘッド12に起伏可能に設けた場合等
にも、前記演算装置30の演算部34がそれぞれの条件に対
応して動作するように構成すると共に、同演算装置30の
演算部34に相応の各情報を予め入力させることにより、
それぞれ前者とほぼ同様な荷役操作を行うことができ
る。 また、本発明においては、伸縮ブーム6頂部のヘッド
ブロック12のシーブ13から垂下するロープ17下端のフッ
クブロック18による荷役操作と、同伸縮ブーム6のヘッ
トブロック12から延びるジブ14の頂部15のシーブ16から
垂下するロープ17下端のフックブロック18による荷役操
作とをほぼ同様に行なえることは、前記実施例の説明か
ら容易に理解される。 なお、当該クレーンへの吊下予定吊荷の予定吊荷重量
情報を前記演算装置30の演算部34へ適宜手段により入力
させることにより、前記ブーム6の頂部に設けたジブ14
を前記ブーム6頂部に対して起伏させる起伏手段を起
立、調整し、前記クレーン本体に対する同ジブ14の起伏
角度を、前記予定吊荷重量W3の吊下による、前記ブーム
6を含むジブ14の撓(予定ブーム撓みT3)に相応する角
度起立させるように構成すれば、荷吊操作開始時におけ
るジブ頂部15のシーブ16を当該吊荷19の重心Gを通る鉛
直線位置まわりへ移動させて、両者を一致させる調整を
一層迅速に行える構成が得られる。 (発明の効果) この発明は、前記のような構成を有し、作用をするか
ら、次のような効果が得られる。 (1) 吊下予定吊荷の重心を通る鉛直線まわりにクレ
ーンのブーム頂部のシーブを配すると共に、前記ブーム
頂部のシーブから垂下するロープ端部のフックブロック
を吊下予定吊荷に引掛けた後、当該吊下予定吊荷の荷吊
に先立って、当該ブームの起伏角度又はその長さ及び吊
荷重量等情報等の入力により、その作業半径、ブーム撓
等を演算する演算装置の演算部に、当該吊下予定吊荷重
量情報を予め入力することにより、当該吊下予定吊荷を
実際に吊下した場合に当該ブームに発生する予定ブーム
撓と、該予定ブーム撓に相応する当該クレーンのブーム
頂部のシーブの水平方向の変位量(予定ブーム撓相応
量)、同ブーム頂部のシーブによる荷役予定作業半径を
減少させるように、当該ブーム頂部のシーブを水平方向
に移動させた後、吊下予定吊荷の荷吊作業を開始させる
ことにより、吊下予定吊荷がその重心を通る鉛直線に沿
って吊上げられ、その地切りの際、当該吊荷の水平方向
の振動が殆ど発生しない。 (2) このクレーンにおける吊荷の振れ止め方法及び
装置は予定吊荷重量の吊荷作業における地切りの際、当
該吊荷を水平方向に殆ど振動させる恐れなく吊上げられ
るから、交通量の多い道路上やビルとビル間のような狭
い個所や、構築物近傍等において実施することにより、
当該クレーンによる荷役操作を無理なく、しかも安全に
行え、ひいては、同種の従来例に比べて荷吊り現場側に
おける監視要員の減少を図れる。 (3) 吊荷の荷吊り作業を実際に開始した後にブーム
に発生する撓み、殊に、そのウインチの巻上げ力の増加
に基づいてブーム撓みの増加する同撓みの検出情報に基
づいて、ブーム頂部のシーブの位置を調整する従来例の
吊荷の荷振れ制御装置のように、当該荷吊り装置に発生
する動作遅れ等を招く恐れがなく、ひいては吊荷の地切
れの際における同吊荷の不用意な水平方向の振動発生が
著しく減少する。 なお、前記クレーンへの予定吊荷重量情報を前記演算
装置の演算部へ予め入力することにより、同演算装置の
演算池から前記伸縮ブームの起伏用デリックシリンダへ
圧油を供給する命令信号を発信させ、これにより前記予
定吊荷重量による前記伸縮ブームの予定ブーム撓に基づ
く同ブーム頂部のシーブの水平方向の変位量に相応する
水平距離、当該ブーム頂部のシーブが移動するよう、前
記ブームを起立させるように構成すれば、ブームの長さ
を変えることなく当該クレーンの荷役作業半径を減少さ
せることができる。 また、前記クレーンへの予定吊荷重量情報を前記演算
装置の演算部へ入力させることにより、前記予定吊荷重
量による同ブームの予定ブーム撓を演算し、該予定ブー
ム撓に基づく当該ブーム頂部の水平方向の変位量を演算
し、該水平方向の変位量、当該ブーム頂部を水平方向に
移動させてその荷役作業半径を減少されるように、前記
ブームの伸縮シリンダへ圧油を供給してその長さを縮小
させるように構成すれば、ブームの起伏角度を変えるこ
となく、同クレーンの荷役作業半径を減少させることが
できる。
【図面の簡単な説明】 第1図及び第2図は、この発明に係るクレーンにおける
吊荷の振れ止め方法を実施するのに好適な装置の一実施
例の要部の作用の説明図、第3図はその演算装置の演算
回路のブロック線図、第4図は従来例のクレーンにおけ
る吊荷の振れ止め装置についての作用説明図、第5図は
その演算装置の演算回路のブロック線図である。 (符号の名称) 1……クレーン車 2……車体 3……旋回部 5……デリックシリンダ 6……伸縮ブーム 10……第4(最内側)ブーム 12……ブームヘッド 13、16……シーブ 15……ジブの頂部 17……ロープ 18……フックブロック 19……吊荷 20……演算装置 21……ブーム角度情報 22……ブーム長さ情報 23……実荷重情報 24……演算部 25……表示部 26……デジタル表示部 30……演算装置 31……ブーム角度情報 32……ブーム長さ情報 33……実荷重情報 34……演算部 35……表示部 36……予定荷重量情報 37……実荷重吊下状態における表示値 38……予定吊下状態における表示値(ブーム長固定) 39……予定吊下状態における表示値(ブーム角度固定) G……吊荷の重心 L……ブーム長さ L3……ブーム予定長さ R,r……作業半径 R3……予定作業半径 Rc……撓に相応する量縮少させた予定作業半径=R3 RD……荷吊り前(無負荷状態)の作業半径=R T,t……ブーム撓 T3……ブーム撓 W……実荷重 W1……ブーム等の自重 W2……吊荷重量 W3……予定吊荷重量 W31……予定実荷重 Θ……ブーム角度 Θ……予定ブーム角度(撓相応量縮少) ΘB……予定ブーム角度(撓相応量縮小)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.クレーン本体の旋回部に起伏可能に設けたブームの
    頂部のシーブを、当該クレーンによる吊下予定吊荷の重
    心を通る鉛直線まわりに配した後、前記ブーム頂部のシ
    ーブから垂下するロープ端部のフックブロックによる前
    記吊荷の荷吊りに先立って、該吊下予定吊荷の重量情報
    を当該クレーンのブーム撓量及び同ブームによる荷役作
    業半径等の演算装置に予め入力し、仮に当該吊下予定吊
    荷を該吊した場合に当該ブームに発生する予定ブーム撓
    を予め演算し、該予定ブーム撓に基づく前記ブーム頂部
    のシーブの水平方向への変位に相応する量、前記吊荷の
    荷吊り前の前記ブーム頂部のシーブによる予定作業半径
    から減少させるように当該ブームの頂部のシーブを移動
    させた後、当該吊荷の荷吊り作業を開始させることを特
    徴とするクレーンにおける吊荷の振れ止め方法。 2.クレーン本体の旋回部に起伏可能に設けたブーム頂
    部シーブから垂下するロープ端部のフックブロックによ
    り吊荷を吊下して荷役操作すると共に、前記伸縮ブーム
    の起伏角度情報及び長さ情報と、当該ブームの自重及び
    当該クレーンに吊下する吊荷の重量情報等の入力によ
    り、当該クレーンのブームの撓及び荷役作業半径等を演
    算する演算装置を備えるクレーンにおいて、前記演算装
    置の演算部が、同演算部への当該クレーンによる吊下す
    る予定吊荷重量情報の入力により、前記ブームの予定ブ
    ーム撓を演算すると共に、該予定ブーム撓に相応する当
    該ブーム頂部のシーブの水方向の変位量、前記予定吊荷
    の吊下前の前記ブーム頂部のシーブの予定作業半径から
    減少させる命令信号を予め発信させるように構成されて
    いることを特徴とするクレーンにおける吊荷の振れ止め
    装置。 3.前記演算装置の演算部が、同演算部への当該クレー
    ンへの予定吊荷重量情報の入力により、前記ブームの予
    定ブーム撓が予め演算されると共に、該予め演算された
    予定ブーム撓に相応する当該伸縮ブーム頂部のシーブの
    水平方向の変位量、前記予定吊荷重量の荷吊前の前記ブ
    ーム頂部のシーブの荷役作業半径を減少させるように、
    前記ブームの起伏シリンダへ圧油を供給して同ブームを
    起立させる命令信号を発信させるように構成されている
    ことを特徴とする特許請求の範囲第2項記載のクレーン
    における吊荷の振れ止め装置。 4.前記演算装置の演算部が、同演算部への当該クレー
    ンへの予定吊荷重量情報の入力により、前記ブームの予
    定ブーム撓が予め演算されると共に、該予め演算された
    予定ブーム撓に相応する当該ブーム頂部のシーブの水平
    方向の変位量、前記予定吊荷重量の荷吊前の前記ブーム
    頂部のシーブの荷役作業半径を減少させるように、前記
    ブームの伸縮シリンダへ圧油を供給する命令信号を発信
    させるように構成されていることを特徴とする特許請求
    の範囲第2項記載のクレーンにおける吊荷の振れ止め装
    置。
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