JP2681021B2 - 弁座摺り合わせ装置 - Google Patents

弁座摺り合わせ装置

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JP2681021B2
JP2681021B2 JP29299295A JP29299295A JP2681021B2 JP 2681021 B2 JP2681021 B2 JP 2681021B2 JP 29299295 A JP29299295 A JP 29299295A JP 29299295 A JP29299295 A JP 29299295A JP 2681021 B2 JP2681021 B2 JP 2681021B2
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正敏 岡野
昭博 浜島
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Okano Valve Mfg Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば仕切弁、逆
止弁等のように、弁箱がリング形状の弁座、即ち平面弁
座をもつ弁に関し、特に、該弁が現場で配管に取り付け
られている状態で該弁座を摺り合わせ研磨する装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の弁座摺り合わせ装置の一
例として、例えば実公平6ー1317号公報に記載され
たようなものがある。総括的に符号10で図7に示され
ているこの摺り合わせ装置は、弁1に組付けられた状態
で示す図7から分かるように、駆動装置2と、該駆動装
置2により支持部材3を介して駆動される摺り合わせ研
磨ユニット4とを備えている。該研磨ユニット4は、円
板状の回転体4aからなり、その外側端面には、円周方
向に離間して複数の小円板4bが設置されると共に、該
小円板4bには研磨ペーパ(図示せず)が貼付されてい
る。また、該摺り合わせ装置10は、弁箱1aのフラン
ジ部の上面1bに係合する取付板5を有し、この取付板
12に、テコの原理を利用して上記小円板4bを弁箱の
弁座1cに押し付けるために押し付け機構6が装着され
ている。
【0003】摺り合わせ時には、摺り合わせ装置10の
取付板5を弁箱1aのフランジ部の上面1bに固定して
から、駆動装置2を作動して回転体4aを回転させ、こ
の回転に伴って、該回転体上の小円板4bを付随的に自
転及び公転させながら、上記押し付け機構6を駆動して
小円板4bを弁座1cに押し付け、その研磨を行うよう
になっている。
【0004】また、別の摺り合わせ装置としては、図示
しないが、弁座を研磨するための回転体の押え部分に偏
心機構を組み込み、回転体に複雑な運動を生起させよう
と企図した装置が知られている。
【0005】
【発明が解決しようする課題】前者の従来技術のもので
は、各小円板は、個々に独立して運動する構造のため、
摺り合わせ装置10を弁に組み込んだ後では、各小円板
を同一平面上で運動するように確保することが困難であ
り、そのため、リング状の摺り合わせ面の平行度をリン
グの内外周において均一に確保することが困難である。
また、小円板の揺動代を十分に確保できないため、平面
弁座をもつ弁にこの従来装置を適用しても、十分な平行
度が得られないことがある。
【0006】一方、後者の従来技術による装置では、回
転体の押え部分に偏心機構を組み込むことにより、装置
自体が複雑且つ大型化するだけでなく、大型化になるた
め、該装置の使用については、弁側の寸法上の理由か
ら、弁口径が大きい特殊用途の弁に制約されるので、汎
用性に欠ける問題があった。
【0007】従って、本発明の目的は、小型且つ簡単な
構造でありながら、研磨盤もしくは定盤に可及的に人為
的作業に近い動作をさせることが可能な弁座摺り合わせ
装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、弁箱に取り付けられて平面状の弁座の摺
り合わせを行うために、上方部位に配置される駆動装置
と、該駆動装置により回転駆動される研磨盤を有して下
方部位に配置される回転駆動部と、前記駆動装置及び前
記回転駆動部間の中間部位に配置される取付装置と、前
記駆動装置による回転を前記回転駆動部に伝達する回転
伝達装置とを備えた弁座摺り合わせ装置において、前記
取付装置は、前記弁箱への取付状態で、少なくとも前記
研磨盤が前記弁座に対して接近及び離反する方向に揺動
するのを許容する第1の揺動体と、少なくとも前記研磨
盤が前記弁座に当接した状態で揺動するのを許容する第
2の揺動体とを備え、前記第1の揺動体には、前記弁座
に対して当接状態に接近した前記研磨盤を同当接状態に
保持するために該第1の揺動体を固定する固定手段が設
けられ、前記第2の揺動体には、前記駆動装置により駆
動されて揺動運動を行う揺動手段が接続され、該揺動手
段により前記第2の揺動体を介して前記弁座に当接した
状態での前記研磨盤の揺動を行うようにしたことを特徴
とするものである。
【0009】研磨盤が弁座に対して適切に配置されるよ
うに取付装置により弁座摺り合わせ装置を弁箱に装着す
る。しかる後、固定手段を操作して第1の揺動体を固定
し、研磨盤を弁座に当接状態に保持する。弁座の摺り合
わせのため駆動装置を駆動すると、揺動手段(偏心カ
ム、クランクシャフト)が揺動され、この揺動により第
2の揺動体が揺動されて、その結果、研磨盤が弁座に当
接しながら揺動する。また、駆動装置の回転は回転伝達
装置を介して回転駆動部に伝達され、同回転駆動部の研
磨盤を回転させる。このように、研磨盤は回転しながら
揺動するため、人為的作業に近い運動を行い、弁座はそ
の半径方向の外側部も内側部も一様に研磨される。
【0010】前記揺動手段は、前記駆動装置により回転
駆動される偏心カムと、上端が該偏心カムに嵌合し下端
が前記第2揺動体に取り付けられたクランクシャフトと
からなり、前記偏心カムは、過負荷保護クラッチに接続
されていることが好ましい。このように過負荷保護クラ
ッチが設けられていると、研磨盤が弁箱と干渉したり、
不必要に高い面圧が研磨盤に負荷された時などに、装置
の損傷を防ぐことができる。
【0011】また、前記揺動手段は、前記駆動装置によ
り回転駆動される偏心カムと、上端が該偏心カムに嵌合
し下端が前記第2揺動体に取付位置を調節自在に取り付
けられたクランクシャフトとからなり、前記取付装置
は、同取付装置を貫いて延びて前記回転伝達装置の長手
方向に位置調節自在であることが有利である。このよう
に調節自在にすると、弁座の中心からフランジ部の上面
までの垂直距離が異なる種々の呼び径の弁にも本発明の
弁座摺り合わせ装置を適用可能となる。しかも、本発明
の弁座摺り合わせ装置では、大きな呼び径の弁に適用し
た場合、必然的に揺動中心よりも上側の装置部分に対す
る下側の装置部分の比が大きくなるため、呼び径の増大
に伴う弁座寸法の増大に何ら対策を講ずることなく対処
可能となる。
【0012】更に、好適には、前記回転駆動部は、前記
回転伝達装置により回転駆動される回転軸と、該回転軸
の先端に装着された接続用カムとを備え、該接続用カム
に前記研磨盤が遊動状態で接続されている。これによ
り、研磨盤は弁座に対し自己調整機能を付与される。
【0013】前記研磨盤は、円板状部材と、該円板状部
材の端面に円周方向に離間して設けられた複数の非金属
製板部材と、該非金属製板部材の各々の表面に貼設され
た研磨部材とからなることが有利である。
【0014】前記取付装置は、前記弁箱のフランジ部に
取り付けられる固定板と、該固定板に取り付けられる基
板とを備え、前記固定手段は、前記第2の揺動体を貫い
て前記基板に向かって延びる研磨盤押え部材であり、該
研磨盤押え部材の先端と前記基板との間に弾性部材(皿
バネ)が設置されていることが好ましい。弾性部材を設
けたため、摺り合わせ時に均等な面圧が弁座に付与され
る。
【0015】また、前記駆動装置は、前記偏心カムを回
転駆動する回転軸を含み、前記回転駆動部は、前記研磨
盤を回転駆動する回転軸を含み、前記回転伝達装置は、
前記回転軸の各々に装着された径の異なる回転体と、該
回転体に張架された回転伝達部材とからなることことが
好ましい。このように構成すると、駆動装置側の回転軸
の1回転につき偏心カムが1回転して、クランクシャフ
トが1サイクルの揺動運動を行うのに対して、研磨盤側
の回転軸は1対1の対応関係では回転せず、より手作業
に近い運動を研磨盤に与えることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の好適な実施の形態
即ち実施形態について添付図面を参照し詳細に説明する
が、図中、同一符号は、同一又は相当部分を示すものと
する。先ず、図1の(a)及び(b)は、本発明による
弁座摺り合わせ装置20の全体構成を示す正面図と側面
図、図2は、弁座摺り合わせ装置20の上部に設けられ
た駆動装置21の詳細を断面で示す部分図、図3は、そ
の背面図である。図1〜図3において、駆動装置21
は、空圧モータ22を含み、その出力軸(図示せず)
は、概略的に示された減速機23を介して、駆動装置ハ
ウジング25に内蔵された歯車列24に連結されてい
る。歯車列24は、実施形態においては、減速機23に
連結される上側の駆動軸24aに装着された上段歯車2
4bと、該上段歯車24bと噛み合うように下側の被動
軸(回転軸)24cに装着された下段歯車24dとを有
する。該駆動軸も該被動軸も図2から最も良く分かるよ
うに上述のハウジング25内に周知の軸受により回転自
在に支承されている。
【0017】また、下側の被動軸24cには、鎖線で略
示したチェーン26のような回転伝達部材が張架される
スプロケットホイール(回転体)27が嵌合すると共
に、該被動軸24cの先端(図2において右端)は、ハ
ウジング25外に形成された凹所28にある偏心カム
(揺動手段)29に回転伝達関係で係合している。この
凹所28には蓋30が周知の手段により取り付けられて
いる。更に、蓋30のボス部には皿バネ30aが配設さ
れると共に、該皿バネ30aと偏心カム29との間に過
負荷保護クラッチ30bが配設されていて、後述する定
盤(研磨盤)が回転時に弁内部と万一干渉したり、面圧
が高くなったりした場合に弁座摺り合わせ装置20を保
護するようになっている。
【0018】図2及び図3から分かるように、上記偏心
カム29にはクランク部材(揺動手段)31が取り付け
られており、該クランク部材には揺動クランクシャフト
(揺動手段)32が取り付けられている。従って、空圧
モータ22の作動により、歯車24bを介して歯車24
dが駆動され、スプロケットホイール27と被動軸24
cとが回転されるため、チェーン26が回転し、また、
クランクシャフト32が揺動運動をすることになる。
【0019】図1において、弁座摺り合わせ装置20の
長手方向の中央に配設されているのは、同装置20を弁
(図示せず)に揺動可能に装着するための取付装置40
である。該取付装置40は、図4に最も良く示されてい
るように、図示しない弁箱のフランジ部に適宜の手段に
より固定される固定板41と、該固定板41上に、公知
のセルフロック装置43を介して、図4の(b)におい
て上下方向に調節自在に装着される基板42とを備え、
この基板42上に1対の支持脚44a,44bが互いに
離間して立設されている。
【0020】該支持脚44a,44b間には、図4の
(b)において直線X−X上に整列したピン45a,4
5bにより該直線X−X回りに揺動自在に支持されたフ
レーム状の外側揺動体(第1の揺動体)47が配置され
ると共に、該外側揺動体47の内部には、同様に図4の
(b)において直線Y−Y上に整列した別のピン48
a,48bにより該直線Y−Y回りに揺動自在に支持さ
れた矩形状の内側揺動体(第2の揺動体)49が配置さ
れている。水平面内において、直線X−Xは直線Y−Y
と直交している。
【0021】また、図4及び図5において、外側揺動体
47は、直線X−X上において対峙する部分から外方に
延びるほぼ三角形状の突起部50aとほぼ台形状の突起
部50bとを備えている。一方の突起部50aにはネジ
穴51が螺刻されており、このネジ穴51に定盤押えノ
ブ(固定手段)52のネジ部(固定手段)53が螺合さ
れている。該ネジ部53の下端は、基板42の上面に設
けた受け板42aを貫通し、基板42に形成された凹部
内には、後述する定盤の負荷面圧を同一とするための例
えば皿バネ54のような弾性手段がネジ部53の下端と
当接可能に設けられている。他方の突起部50bには、
比較的に大きな断面矩形状の縦穴55が貫通画成されて
おり、前述した揺動クランクシャフト32の下端がこの
縦穴55に挿入されている。また、該揺動クランクシャ
フト32の下端を外側揺動体47に固定するために、上
述の突起部50bには、直線Y−Yに整列するようにネ
ジ穴56が形成されると共に、該ネジ穴56にロックレ
バー57のネジ部58が揺動クランクシャフト32の下
端と係合可能に螺合している。
【0022】次に、弁座摺り合わせ装置20の下方部に
は、定盤(研磨盤)70の回転駆動部60が配設されて
いる。図6に最も良く示すように、該回転駆動部60
は、全体的にほぼU字状のハウジング61と、該ハウジ
ング61内に回転自在に装着された回転軸62と、前述
したチェーン26を張架するため該回転軸62に嵌合し
た減速スプロケットホイール(回転体)63とを備え、
該回転軸62の先端にセットボルト64により円錐形の
カム面を有する接続用カム65が設けられている。研磨
盤70は、この接続用カム65のカム面に遊動状態で嵌
まり、セットボルト64により軸方向に脱落しないよう
に押えられている。この減速スプロケットホイール63
は、弁座摺り合わせ装置20の上方部位にある駆動装置
21のスプロケットホイール27よりも小径に形成され
ているため、回転軸24cの1回転について、揺動クラ
ンクシャフト32が1サイクルの揺動を行うのに対し
て、定盤70の回転量は1回転に足りず、定盤70に複
雑な揺動運動をさせることができる。従って、上下のス
プロケットホイール27,63の直径比を適切に設計す
ることにより、作業者が手作業で行う恰もスリコギ様の
複雑な動作が定盤70に与えられ、ひいては弁座摺り合
わせ面に与えられる。尚、このスプロケットホイール6
3は、前述したスプロケットホイール27及びチェーン
26と共に、駆動装置21の回転を回転駆動部60に伝
達する回転伝達装置を構成する。
【0023】図6に概略的に示すように、研磨盤70
は、円板状部材70aと、該円板状部材70aの端面に
円周方向に離間してビス又は接着剤等の手段により設け
られた複数の非金属製板部材70bと、該非金属製板部
材70bの各々の表面に貼設された典型的には研磨ペー
パーである研磨部材70cとからなる平板状のものであ
る。このように構成することにより、研磨盤の平行度の
修正作業が容易になり、摺り合わせ結果にも好ましい効
果を奏する。
【0024】チェーン26の各直線状走行部は、内側揺
動体49を貫いて垂直に延びる1対のパイプ状の保護案
内体71a,71b内に収容されている。各保護案内体
71a,71bの下端は、回転駆動部60のハウジング
61の頂部に埋設固定されており、一方、上端は駆動装
置21のハウジング25の底部に埋設固定されている。
尚、各保護案内体71a,71bは図1に最も良く示す
ブロック状の1対の締付部材72a,72bからなる長
さ調節のためのアジャストロック装置72の箇所で上下
に2分割されている。即ち、1対の締付部材72a,7
2bの締付ボルト73を緩めてから、各保護案内体71
a,71bの分割端の相互の離間距離を調節し、しかる
後、締付部材72a,72bをロックすることにより、
チェーン26の緩み等を吸収すべく各保護案内体の長さ
を調節できる。
【0025】次に、上述した構成を有する本発明の実施
形態による弁座摺り合わせ装置20の動作について図1
〜図6を参照して説明する。先ず、弁座摺り合わせ装置
20を弁座の摺り合わせを行いたい弁(従来技術に関す
る図7参照)に取り付ける前に、弁座中心線(図7の線
L−L)から、弁座摺り合わせ装置20が装着される弁
のフランジ部の上面(図7に符号1bで示す面)までの
垂直距離を、該弁の製作図面から又は現場での該弁の寸
法測定によって求め、この距離に一致するように、ロッ
クレバー57を緩めて、研磨盤70の中心線から、弁箱
のフランジ部の上面に当接する取付装置40の固定板4
1の下面までの距離を調節する。即ち、取付装置40の
取付位置を適正に調節する。
【0026】次に、弁箱のフランジ部により画成された
開口から弁座摺り合わせ装置20の下方部を挿入し、研
磨盤70と弁座とが平行になっているか否かを目視によ
り確認した上で、適宜のクランプ装置(図示せず)によ
り取付装置40のところで弁座摺り合わせ装置20を弁
箱のフランジ部に固定する。その後、定盤押えノブ52
を締め付けることにより、外側揺動体47が図4の
(b)において直線X−X回りに揺動し、弁座摺り合わ
せ装置自体も図1の(b)に矢印で示すように時計方向
に揺動して、研磨盤70を図示しない弁座に接触させ
る。研磨盤70が弁座に接触した後は、弁座摺り合わせ
装置20の下方部に設けられた回転駆動部60の接続用
カム65を介して研磨盤に面圧が負荷される。その際、
押えノブ52のネジ部53の下端にある皿バネ54が負
荷面圧を均一にする作用を行う。また、回転駆動部60
の接続用カム65が円錐形のカム面65aを有し、ま
た、研磨盤70もこの円錐形のカム面65aを補完する
形状を有するために、研磨盤70を弁座に沿って自由に
振らせ、平行に接触させることができる。尚、図6にお
いて円錐形状面65aの右側にあるカム部分65bは断
面が四角形であり、このカム部分65bを受け入れる研
磨盤の凹所もほぼ同様の形状を有するが、研磨盤の遊動
を可能にするため、大きさは研磨盤の方が若干大きく設
計されている。
【0027】図1及び図2において、空圧モータ22の
作動により、回転軸24cが回転し、そこに取り付けら
れた偏心カム29の作用下に、クランクシャフト31が
揺動運動をする。従って、該クランクシャフト31はロ
ックレバー57により内側揺動体49に対して固定され
ているため、回転軸24cの1回転につき1回の割合
で、内側揺動体49が、ひいては、研磨盤70を含む弁
座摺り合わせ装置20全体が図1の(a)に矢印で示す
ように揺動運動する。一方、回転軸24cの回転は、ス
プロケットホイール27,チェーン26、スプロケット
ホイール63等を介して研磨盤70に伝達されるが、ス
プロケットホイール27,63間には直径差があるた
め、研磨盤70は、回転軸24cの回転速度よりも低い
(高くてもよい)回転速度で回転し、上述の揺動運動と
組合わさって複雑に運動しながら、弁座の摺り合わせを
行う。この時、前述のように、定盤押えノブ52の締め
付けにより外側揺動体47は固定されその揺動が抑止さ
れているため、研磨盤70は、ほぼ一定の面圧で弁座に
当接することになる。
【0028】以上、本発明の好適な実施形態について説
明したが、本発明は、勿論この実施形態に限定されるも
のではなく、例えば、回転伝達装置として、チェーン及
びスプロケットホイールの組み合わせに代えてタイミン
グベルトとタイミングギヤを使用したり、弾性手段とし
て、皿バネに代えてコイルバネを使用する等、様々な改
変が可能である。
【0029】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の本発明
によれば、摺り合わせ作業中に、弁座摺り合わせ装置自
体を揺動可能として、回転している研磨盤に揺動運動を
行わせるため、小型且つ簡単な構造でありながら、研磨
盤もしくは定盤に可及的に人為的作業に近い動作をさせ
ることができ、また、弁座はその半径方向の外側部も内
側部も一様に研磨される。また、請求項2に記載の本発
明によれば、弁座の摺り合わせ作業中に弁座摺り合わせ
装置自体を揺動させる揺動手段を構成する偏心カムに過
負荷保護クラッチを配したため、研磨盤が弁箱と干渉し
たり、不必要に高い面圧が研磨盤に負荷された時など
に、装置の損傷を防ぐことができる。更に、請求項3に
記載の本発明によれば、クランクシャフトは第2揺動体
に取付位置を調節自在に取り付けられており、取付装置
は、同取付装置を貫いて延びる回転伝達装置の長手方向
に位置調節自在であるため、弁座の中心からフランジ部
の上面までの垂直距離が異なる種々の呼び径の弁にも本
発明の弁座摺り合わせ装置を適用可能となる。しかも、
本発明の弁座摺り合わせ装置では、大きな呼び径の弁に
適用した場合、必然的に揺動中心よりも上側の装置部分
に対する下側の装置部分の長さの比が大きくなるため、
呼び径の増大に伴う弁座寸法の増大に何ら対策を講ずる
ことなく対処可能となる。請求項4に記載の本発明によ
ると、研磨盤は遊動状態で装着されるので、弁座に対し
自己調整機能を付与され、弁座に対する当接適応性が向
上する。また、請求項5に記載のように、研磨盤を、円
板状部材と、該円板状部材の端面に円周方向に離間して
設けられた複数の非金属製板部材と、該非金属製板部材
の各々の表面に貼設された研磨部材とから構成すると、
研磨盤の平行度の修正作業が容易になり、摺り合わせ結
果にも好ましい効果を奏することができる。請求項6に
記載の本発明のように、固定手段となる研磨盤押え部材
の先端が弾性部材(皿バネ)を当接可能にしておくと、
摺り合わせ時により均等な面圧を弁座に付与することが
できるため、一層良好な仕上がり結果が得られる。最後
に、請求項7に記載の本発明によれば、駆動装置側の回
転軸の1回転につき偏心カムが1回転して、クランクシ
ャフトが1サイクルの揺動運動を行うのに対して、研磨
盤側の回転軸は1対1の対応関係では回転しないので、
より手作業に近い運動を研磨盤に与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)及び(b)は本発明による弁座摺り合
わせ装置の全体構成を概略的に示す正面図及び側面図で
ある。
【図2】 図1の弁座摺り合わせ装置の上方部位にある
駆動装置の側断面図である。
【図3】 図2の駆動装置を右側から見た背面図であ
る。
【図4】 (a)及び(b)は図1の弁座摺り合わせ装
置の中間部位にある取付装置の正面図及び平面図であ
る。
【図5】 図4の取付装置の側面図である。
【図6】 図1の弁座摺り合わせ装置の下方部位にある
回転駆動部を示す断面図である。
【図7】 従来の弁座摺り合わせ装置の使用状態を示す
説明図である。
【符号の説明】
20…弁座摺り合わせ装置、21…駆動装置、24c…
被動軸(回転軸)、26…チェーン(回転伝達部材)、
27…スプロケットホイール(回転体)、29…偏心カ
ム(揺動手段)、30b…過負荷保護クラッチ、32…
クランクシャフト(揺動手段)、40…取付装置、41
…固定板、42…基板、47…外側揺動体(第1の揺動
体)、49…内側揺動体(第2の揺動体)、52…定盤
押えノブ(固定手段)、53…ネジ部(固定手段)、5
4…皿バネ(弾性部材)、60…回転駆動部、62…回
転軸(回転駆動部)、63…スプロケットホイール(回
転体)、65…接続用カム(回転駆動部)、70…定盤
(研磨盤)、70a…円板状部材、70b…非金属製板
部材、70c…研磨部材(研磨ペーパー)。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁箱に取り付けられて平面状の弁座の摺
    り合わせを行うために、上方部位に配置される駆動装置
    と、該駆動装置により回転駆動される研磨盤を有して下
    方部位に配置される回転駆動部と、前記駆動装置及び前
    記回転駆動部間の中間部位に配置される取付装置と、前
    記駆動装置による回転を前記回転駆動部に伝達する回転
    伝達装置とを備えた弁座摺り合わせ装置において、前記
    取付装置は、前記弁箱への取付状態で、少なくとも前記
    研磨盤が前記弁座に対して接近及び離反する方向に揺動
    するのを許容する第1の揺動体と、少なくとも前記研磨
    盤が前記弁座に当接した状態で揺動するのを許容する第
    2の揺動体とを備え、前記第1の揺動体には、前記弁座
    に対して当接状態に接近した前記研磨盤を同当接状態に
    保持するために該第1の揺動体を固定する固定手段が設
    けられ、前記第2の揺動体には、前記駆動装置により駆
    動されて揺動運動を行う揺動手段が接続され、該揺動手
    段により前記第2の揺動体を介して前記弁座に当接した
    状態での前記研磨盤の揺動を行うようにしたことを特徴
    とする弁座摺り合わせ装置。
  2. 【請求項2】 前記揺動手段は、前記駆動装置により回
    転駆動される偏心カムと、上端が該偏心カムに嵌合し下
    端が前記第2揺動体に取り付けられたクランクシャフト
    とを含み、前記偏心カムは、過負荷保護クラッチに接続
    されていることを特徴とする請求項1に記載の弁座摺り
    合わせ装置。
  3. 【請求項3】 前記揺動手段は、前記駆動装置により回
    転駆動される偏心カムと、上端が該偏心カムに嵌合し下
    端が前記第2揺動体に取付位置を調節自在に取り付けら
    れたクランクシャフトとからなり、前記取付装置は、同
    取付装置を貫いて延びる前記回転伝達装置の長手方向に
    位置調節自在であることを特徴とする請求項1に記載の
    弁座摺り合わせ装置。
  4. 【請求項4】 前記回転駆動部は、前記回転伝達装置に
    より回転駆動される回転軸と、該回転軸の先端に装着さ
    れた接続用カムとを備え、該接続用カムに前記研磨盤が
    遊動状態で接続されていることを特徴とする請求項1乃
    至3のいずれかに記載の弁座摺り合わせ装置。
  5. 【請求項5】 前記研磨盤は、円板状部材と、該円板状
    部材の端面に円周方向に離間して設けられた複数の非金
    属製板部材と、該非金属製板部材の各々の表面に貼設さ
    れた研磨部材とからなることを特徴とする請求項1乃至
    4のいずれかに記載の弁座摺り合わせ装置。
  6. 【請求項6】 前記取付装置は、前記弁箱のフランジ部
    に取り付けられる固定板と、該固定板に取り付けられる
    基板とを備え、前記固定手段は、前記第2の揺動体を貫
    いて前記基板に向かって延びる研磨盤押え部材であり、
    該研磨盤押え部材の先端と前記基板との間に弾性部材が
    設置されていることを特徴とする請求項1乃至5のいず
    れかに記載の弁座摺り合わせ装置。
  7. 【請求項7】 前記駆動装置は、前記偏心カムを回転駆
    動する回転軸を含み、前記回転駆動部は、前記研磨盤を
    回転駆動する回転軸を含み、前記回転伝達装置は、前記
    回転軸の各々に装着された径の異なる回転体と、該回転
    体に張架された回転伝達部材とからなることを特徴とす
    る請求項2又は3に記載の弁座摺り合わせ装置。
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