JP2680418B2 - 研磨装置 - Google Patents

研磨装置

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JP2680418B2
JP2680418B2 JP11944389A JP11944389A JP2680418B2 JP 2680418 B2 JP2680418 B2 JP 2680418B2 JP 11944389 A JP11944389 A JP 11944389A JP 11944389 A JP11944389 A JP 11944389A JP 2680418 B2 JP2680418 B2 JP 2680418B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は研磨装置に関し、一層詳細には、特に家具並
びに建具等の材木の木地や塗装面に対し複数の研磨材を
互いに異なる方向に同時に往復移動させると共に、効率
的な研磨作業を遂行可能に構成した研磨装置に関する。
[発明の背景] 一般に、家具や建具等に用いられる扉や化粧板の枠部
にはその外周辺に沿って直線的に延在する凹凸面を形成
する場合が多い。その際、機械加工により枠部に凹凸面
を形成した後、この凹凸面に仕上げ研磨を施し、さらに
前記凹凸面を塗装すると共に、当該塗装面を滑らかに仕
上げるべく塗装研磨が行われている。
この種の仕上げ研磨並びに塗面研磨を行う場合、一般
的にはテーブル上に加工材を載置して送りローラを回転
させることにより前記加工材を搬送させる一方、加工材
の送り方向に沿って張設されているサンドベルトを加工
材の送り方向とは逆方向に変位させながら当該サンドベ
ルトをパット部材で加工材に押接させて前記加工材の研
磨作業を行っている。
然しながら、前記の従来技術では、移動するサンドベ
ルトをパット部材を介し加工材に圧接させるため、この
加工材に相当に大きな負荷が作用することになる。従っ
て、前記加工材を一定の送り速度で搬送すべく動力の大
きな搬送機構が必要となり、実際上、加工材の上下方向
に多数の送りローラを配設しなければならず、これによ
って経済性が悪く且つ装置自体が大型化してしまう。し
かも、加工材の加工面に多数の送りローラが摺接してい
るため、サンドベルトにより、特に前記加工材の内側加
工面を確実に研磨することが出来ないという不都合が指
摘されている。
さらに、サンドベルトは、常時、所定の張り具合に調
整されており、このため、前記サンドベルトの新たなサ
ンドベルトに交換する作業が相当に煩雑なものとなって
いる。しかも、加工材が複数の凹凸部を有する場合、サ
ンドベルトに作用するテンションにより前記サンドベル
トを凹凸部全面に確実に摺接させることが出来ず、特に
凸部に対し必要以上に研磨が施されてしまう。また、前
記パット部材はボルト等により押圧部材に固定されてお
り、加工材の形状等に応じてパット部材を交換する場合
にも、かなりの時間並びに手間がかかるという欠点が露
呈している。
[発明の目的] 本発明は前記の不都合を克服するためになされたもの
であって、加工材の加工面に沿って複数のパット部材を
互いに異なる方向に且つ同時に変位させることにより夫
々のパット部材の摺動動作に起因して加工材に作用する
負荷が互いに打ち消し合って前記加工材に不要な外力が
作用することを阻止することが出来、しかもパット部材
を高速度で進退変位させて研磨作業の効率化並びに高精
度化を達成し得ると共に、研磨材およびパット部材の交
換作業を容易に行うことを可能にした研磨装置を提供す
ることを目的とする。
[目的を達成するための手段] 前記の目的を達成するために、本発明は装置本体と、
前記装置本体に一端側を固定可能とする複数の帯状の研
磨材と、アクチュエータの作用下に進退変位して前記帯
状研磨材の他端側を被加工材に摺接させるパット部材を
設けた複数の研磨手段と、各パット部材に係合する帯状
研磨材の他端側を前記固定された一端側を支点とし当該
パット材と一体的に互いに異なる方向に且つ同時に往復
移動させる変位手段とを備えることを特徴とする。
[実施態様] 次に、本発明に係る研磨装置について好適な実施態様
を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明す
る。
第1図および第2図において、参照符号10は本実施態
様に係る研磨装置を示す。前記研磨装置10は基台12を含
み、前記基台12の前方端部に比較的長尺なテーブル14が
固設されており、このテーブル14の上面には平滑な載置
面16が設けられると共に、前記テーブル14の短手方向一
端側にこの載置面16より上方に突出し当該テーブル14の
長手方向に延在するガイド部18が形成される。テーブル
14の略中央部には図示しない回転駆動源の駆動作用下に
正転並びに逆転自在な一対の送りローラ20a、20bが支持
されており、これらの送りローラ20a、20bの上端は載置
面16より僅かに上方に突出している。さらに、送りロー
ラ20a、20bの両外方にあってテーブル14の側方にガイド
バー22a、22bが摺動自在に嵌合しており、前記ガイドバ
ー22a、22bの端部に補助テーブル24が支持される。この
場合、前記補助テーブル24の上面は載置面16と同一高さ
位置にあり、この補助テーブル24は後述する加工材の寸
法に応じてテーブル14との間隔を調整自在に構成され
る。
次いで、基台12の側方端部に筐体26が係着され、この
筐体26の上部側には昇降手段28を介し装置本体30が配設
される。前記昇降手段28はハンドル32に軸着された回転
軸34を有し、この回転軸34の回転作用下に装置本体30を
上昇並びに下降変位させるものである。また、装置本体
30は図示しないアクチュエータの作用下に昇降手段28に
対し前後方向に進退自在に構成される。
装置本体30のテーブル14側に突出する端面にガイドフ
レーム36が係着され、このガイドフレーム36には平行な
一対のガイドバー38a、38bが上下方向に橋架され、これ
らのガイドバー38a、38bに第1および第2の移動部材40
a、40bが変位手段41の作用下に互いに逆方向に且つ同時
に往復動可能に装着される。
すなわち、第3図および第4図に示すように、装置本
体30内に変位手段41を構成する回転駆動源42を配設し、
この回転駆動源42の回転駆動軸44に第1の回転対46と第
2の回転体48が軸着される。前記第1および第2回転体
46、48には夫々の中心から互いに対称となるように偏心
した位置に孔部46a、48aを形成し、これらの孔部46a、4
8aに回転駆動軸44を一体的に嵌合して係着すると共に、
各回転体46、48に第1および第2の連接棒50a、50bの大
径部側がベアリング(図示せず)を介して外嵌する。前
記連接棒50b、50aは夫々互いに離間する方向に延在して
おり、小径部側の端部にはベアリングを介してピン部材
51a、51bを支承し、各ピン部材51a、51bの端部が第1お
よび第2移動部材40a、40bに係合する。
この場合、各移動部材40a、40bに第1および第2の研
磨手段52a、52bが装着されるものであり、以下に第1研
磨手段52aについて詳細に説明し、第2研磨手段52bにつ
いては同一の参照数字にbを付してその詳細な説明は省
略する。
すなわち、板状のブラケット54aの一端部を第1移動
部材40aに固着し、このブラケット54aに円弧状のガイド
溝56aを形成すると共に、前記ガイド溝56aは後述するパ
ット部材による研磨位置を中心にして描出される円弧上
に沿って湾曲形成されている。第2図に示すように、ブ
ラケット54aの下部側には研磨方向に直交する方向に一
組のガイドローラ58a、58bが回転自在に支承されてお
り、一方のガイドローラ58aに臨設し且つこれより下方
に位置したガイド手段であるアイドラローラ60aが支承
されている。前記アイドラローラ60aの外周面にはねじ
溝が形成されており、このねじ溝は後述するサンドベル
トを所定量ずつ送る際にこのサンドベルトを外方に指向
して案内するためのものである。
次いで、ブラケット54aにブロック体62aが角度調調整
可能に装着される。第5図に示すように、前記ブロック
体62aにガイド溝56aを貫通して外部に露呈するロッド64
aが設けられ、このロッド64aにレバー部材66aが緊締自
在に取着されると共に、当該ブロック体62aにロッド64a
の外方にあってガイド溝56aに嵌合するローラ68a、68a
が支承される。前記ブロック体62aの上部側にはガイド
手段である一組のアイドラローラ70a、70aが支承され、
これらのアイドラローラ70a、70aの間にシリンダ72aが
取着される。前記シリンダ72aから延在するピストンロ
ッド74aにホルダ76aが固着されており、このホルダ76a
に取付台78aを介してパット部材80aが着脱自在に装着さ
れる。
第6図に示すように、前記ホルダ76aの下部側には搬
送方向に指向して延在する凹部82aを形成すると共に、
このホルダ76aの一端部に外方から所定の長さだけ切り
込んで溝部84aを形成し、前記ホルダ76aの他端部側に孔
部86aを凹部82aに連通するように形成しておく。一方、
取付台78aには凹部82aに嵌合する膨出部88aを設け、こ
の膨出部88aには溝部84aに対応する溝部90aと孔部86aに
対応する孔部92aを形成する。また、膨出部88aの上部か
ら所定の深さまで孔部94aを形成すると共に、前記膨出
部88aの上面部にテーパ96aを設ける。
そこで、ホルダ76aの孔部86aと取付台78aの孔部92aと
にピン98aを一体的に嵌合すると共に、孔部94aにはコイ
ルスプリング100aを介装し、さらに溝部84a、90aにロッ
クシャフト102aを挿通する(第7図参照)。前記ロック
シャフト102aは溝部90aに嵌合する部分に偏心部104aを
設けており、このロックシャフト102aをレバー106aの回
動作用下に所定の角度に位置決めすることによって取付
台78aを傾動自在に構成している。なお、ホルダ76aにロ
ックシャフト102aのレバー106aに係合して偏心部104aの
角度位置を規制する係止ピン108aを植設しておく。
前記取付台78aにはパット部材80aが取着される。この
パット部材80aは合成樹脂あるいはゴム材料で形成され
て、後述する加工材の形状に対応した押圧面109aを有し
ている。
一方、装置本体30には上方に延在して側板、110a、11
0bが固着され、前記側板110a、110bの上部側に送出手段
112a、112bが配設される。すなわち、第1図に示すよう
に、側板110aに円筒状ガイド部材114aを固着し、このガ
イド部材114aに回転軸116aを回転自在に支承すると共
に、この回転軸116aの一端部に駆動ローラ118aを軸着
し、その他端部にチェーンホイール120aを係着する。チ
ェーンホイール120aには図示しないラチェット機構等が
設けられ、これにより駆動ローラ118aを一定の方向にの
み回転するよう構成している。前記チェーンホイール12
0aにはチェーン122aが懸架され、このチェーン122aの一
端は側板110aに固着されたエアシリンダ124aから鉛直上
方向に延在するピストンロッド125aに係合し、前記チェ
ーン122aの他端は側板110aに一端部を固設された引張用
スプリング126aの他端部に係止される。
次いで、側板110aの内側に貼り具合調整手段128aが設
けられる。第5図に示すように、前記調整手段128aは側
板110aに固着される支軸130aを有し、この支軸130aに揺
動アーム132aの下部側が支持される。前記揺動アーム13
2aの上端部にローラ134aが回転自在に支承されると共
に、前記揺動アーム132aの下端部にはレバー136aが傾動
自在に取着されており、このレバー136aは側板110aに形
成された溝部138aから外部に露呈している(第2図参
照)。この場合、前記溝部138aは支軸130aの下方一端側
から湾曲してその他端側まで延在した後、下方向に屈曲
している。揺動アーム132aには支軸130aとローラ134aと
の間にあって係止部材140aを固着し、この係止部材140a
と側板110aに固着された係止部材142aとにコイルスプリ
ング144aを張設しておく。ここで、調整手段128aにより
後述する帯状研摩材に所定のテンションを付与した状態
で、第1研摩手段52aを構成するシリンダ72aの作用下に
パット部材80aにより前記帯状研磨材が加工材Wに摺接
する際、揺動アーム132aが揺動して当該帯状研磨材に必
要以上に大きなテンションを付与することがないよう前
記シリンダ72aの押圧力と揺動アーム132aの重さ並びに
コイルスプリング144aの引張力等を選択する。
なお、側板110b側にも同様に送出手段112b並びに貼り
具合調整手段128bが設けられており、同一の構成要素に
は同一の参照数字にbを付してその詳細な説明は省略す
る。
そこで、駆動ローラ118a、118b並びにガイドローラ58
a、58bに帯状研磨材、例えば、エンドレス状の紙や布等
のベルト材に砥粒を設けたサンドベルト146a、146bが張
設される。このサンドベルト146a、146bは夫々のローラ
134a、134bを支承する揺動アーク132a、132bの自重およ
びコイルスプリング144a、144bの付勢作用下に所定の張
力に維持されると共に、加工材Wの搬送方向(矢印X方
向)に直交する方向に指向することになる。
一方、駆動ローラ118a、118bに近接してエアブロー用
の複数のノズル150a、150bが鉛直上方向に対し傾斜して
配設される(第5図参照)。こられのノズル150a、150b
は送出手段112a、112bを構成するエアシリンダ124a、12
4bに図示しない管路を介して連通し、前記エアシリンダ
124a、124bの排気を夫々のサンドベルト146a、146bに噴
射して清浄作業を行う。さらに、各ノズル150a、150bが
指向する位置にあってダクト152が設けられており、こ
のダクト152には前記清浄作業により浮遊する粉塵等を
吸引すべく図示しないポンプが接続されている。
また、装置本体30の側部にはガイドバー160を介して
水平方向、すなわち、補助テーブル24と同一方向に進退
自在なコントロールボックス162が支持されており、こ
のコントロールボックス162には当該研磨装置10の駆動
制御を行うための把持部164が設けられている。
本実施態様に係る研磨装置は基本的には以上のように
構成されるものであり、次にその作用並びに効果につい
て説明する。
先ず、研磨される加工材Wの寸法に対応し、予め補助
テーブル24をガイドバー22a、22bの案内作用下にテーブ
ル14から所定の距離だけ離間させて固定しておく。ま
た、コントロールボックス162においても同様に、ガイ
ドバー160を介し作業者がこのコントロールボックス162
の把持部164を外方から容易に把持し得る位置に当該コ
ントロールボックス162を位置決めする。
一方、装置本体30の高さ方向の位置を昇降手段50によ
り調整すると共に、アクチュエータ(図示せず)の作用
下に前記装置本体30の前後方向の位置決めをなす。
そこで、図示しないメインコントローラあるいはコン
トロールボックス162の把持部164を操作して装置本体30
を駆動する。
すなわち、サンドベルト146a側について説明すると、
張り具合調整手段128aを構成するローラ134aが揺動アー
ム132aの自動並びにコイルスプリング144aの引張力を介
して前記サンドベルト146aに所定のテンションを付与し
ている。そして、第1研磨手段52aを構成するシリンダ7
2aの駆動作用下にピストンロッド74aを鉛直下方向に変
位させ、これに係合するホルダ76aを下降させて取付台7
8aと一体的にパット部材80aを下降させる。このため、
パット部材80aの押圧面109aがサンドベルト146aを加工
材Wの凹凸面Waに所定の押圧力で押接させる。一方、サ
ンドベルト146bにおいても同様に、パット部材80bを介
し前記サンドベルト146bが凹凸面Waに押接する。
次いで、図示しない回転駆動源の駆動作用下に送りロ
ーラ20a、20bを所定の方向に回転させ、これらに摺接し
ている加工材Wを矢印X方向に搬送すると共に、変位手
段41を構成する回転駆動源42を駆動する。第3図および
第4図に示すように、前記回転駆動源42の駆動作用下に
第1および第2回転体46、48を回転させると、これらに
外嵌する連接棒50a、50bの大径部側が回転駆動軸44を中
心にして同一円周上に沿って互いに対応となる位置で変
位する。このため、各連接棒50b、50aの小径部側にピン
部材51a、51bを介して係合する第1および第2移動部材
40a、40bがガイドバー38a、38bの案内作用下に互いに近
接する方向および離間する方向に往復変位することにな
る。
従って、第1および第2研磨手段52a、52bを構成する
パット部材80a、80bは加工材Wにサンドベルト146a、14
6bを圧接させた状態で互いに近接する方向および互いに
離間する方向に同時に往復移動する。これによって、矢
印X方向に搬送されている加工材Wの凹凸面Waには前記
往復移動するサンドベルト146a、146bを介し研磨加工が
遂行されるに至る。
この場合、本実施態様では、回転駆動源42の駆動作用
下に第1および第2の移動部材40a、40bを互いに異なる
方向に且つ同時に進退変位させ、実質的にこれらの移動
部材40a、40bにブラケット54a、54bを介して支持されて
いる第1および第2研磨手段52a、52bだけを進退変位さ
せている。このため、変位手段41の作用下に、実際上、
進退変位する部材の質量を可及的に小さくすることが出
来、回転駆動源42の作用下にパット部材80a、80bを相当
に高速度で進退変位させることが可能となる。この結
果、加工材Wを矢印X方向に比較的高速度で搬送するこ
とが出来、前記加工材Wの研磨作業全体の効率化が容易
に達成されるという効果が得られる。
さらに、前述したようにパット部材80a、80bを往復変
位させる際、夫々のパット部材80a、80bはホルダ76a、7
6bに対し傾斜して取着されている。すなわち、パット部
材80aにおいて、取付台78aがピン98aを支点にしコイル
スプリング100aの弾発作用下にテーパ96aをホルダ76aの
内壁面に当接させるようにして傾斜している。従って、
このような状態でパット部材80aを加工材Wの凹凸面Wa
に摺接させると、このパット部材80aの押圧面109aの外
方側端部が内方側端部に比べ大きな押圧力で凹凸面Waに
摺接するに至り、例えば、加工材Wの角部に対し研磨作
業を施す際にこの角部を確実に研磨することが可能とな
る。
さらにまた、本実施態様によれば、加工材Wの凹凸面
Waが複雑な形状を呈していても、この凹凸面Waを高精度
に研磨することが出来る。すなわち、サンドベルト146a
には実質的に鉛直方向に対し傾斜する揺動アーム132aの
自重とコイルスプリング144aの引張作用下にローラ134a
が摺接して前記サンドベルト146aに所定のテンションを
付与している。そこで、第1研磨手段52aを構成するシ
リンダ72aを駆動してパット部材80aを加工材W側に変位
させると、このパット部材80aがサンドベルト146aの端
部を前記加工材W側へと押圧する。その際、揺動アーム
132aが鉛直上方向に、すなわち、張力を付与する方向と
は逆の方向へと揺動変位し、サンドベルト146aに必要以
上に大きなテンションを付与することがない。従って、
第8図に示すように、パット部材80aを介してサンドベ
ルト146aを凹凸面Wa全面に確実に摺接させることが出
来、従来のようにサンドベルトが凸部側にのみ係合する
ことを阻止して高精度な研磨作業を遂行することが可能
となる効果が得られる。
しかも、パット部材80aの交換作業や成形作業が一挙
に簡便化する。すなわち、パット部材80aの押圧面109a
を成形する場合、レバー106aを介してロックシャフト10
2aの偏心部104aを回動させ、これが係合する取付台78a
をコイルスプリング100aの弾発力に抗して上方に変位さ
せる。このため、取付台78aは前記偏心部104aとピン98a
とによりホルダ76aに対し平行に固定される。このよう
な状態において、パット部材80aの成形作業等を行えば
よい。
一方、パット部材80aを交換する際には、ピン98aを夫
々の孔部86a、92aから離脱させると共に、ロックシャフ
ト102aを溝部84a、90aから外部に取り外せば、ホルダ76
aに対する取付台78aの支持作用が解除されるに至る。そ
して、新たなパット部材80aをピン98a並びにロックシャ
フト102aを介してホルダ86aに装着する。これによっ
て、従来のようにパット部材をホルダに対しボルト締め
等により固定するものに較べ、当該パット部材80aの着
脱作業が簡便化することは容易に諒解されよう。
また、サンドベルト146aはパット部材80aのの後端側
と一方のローラ58aとの間に配設されているアイドラロ
ーラ60aに係合しており、このパット部材80aの端部から
鉛直上方向に対し大きく傾斜している。従って、加工材
Wの凹凸面Waにおいて研磨を必要としない部分にサンド
ベルト146aが摺接することを回避することが出来、高精
度な研磨作業を行うことが出来るという利点が得られ
る。
ところで、例えば、パット部材80aにより直接加工材
Wの凹凸面Waに摺接して研磨を行っているサンドベルト
146aの研磨性能が低下すると、送出手段112aを介して前
記サンドベルト146aを前記パット部材80aに対し所定量
だけ送り出す。すなわち、予めシリンダ72aの駆動作用
下に取付台78aと一体的にパット部材80aを上昇させてお
き、前記送出手段112aを構成するエアシリンダ124aを駆
動してピストンロッド125aを鉛直下方向に変位させる。
このため、前記ピストンロッド125aに一端を係着されて
いるチェーン122aがスプリング126aの引張力に抗して、
第1図中、矢印方向に変位し、このチェーン122aを懸架
するチェーンホイール120aが矢印方向に所定の角度だけ
回転する。従って、前記チェーンホイール120aを外装す
る回転軸116aを介し駆動ローラ118aが所定角度だけ回転
し、前記駆動ローラ118aおよびガイドローラ58a、58aに
張設されているサンドベルト146aが所定の量だけ送り出
される。これによって、パット部材80aに対応する部位
には新たな砥面が配置されるに至る。
次に、エアシリンダ124aを滅勢すれば、スプリング12
6aの引張力を介しチェーン122aに係止されているピスト
ンロッド125aが矢印とは逆方向に突出する。このため、
チェーンホイール120aが矢印とは逆方向に回転する一
方、このチェーンホイール120aに図示しないラチェット
機構を介して係合する回転軸116aは矢印とは逆方向に回
転することがない。
その際、サンドベルト146aを所定量だけ送り出すべく
エアシリンダ124aを駆動すると、このエアシリンダ124a
の排気は図示しない管路を介して複数のノズル150aに送
給される。従って、各ノズル150aからサンドベルト146a
に圧力空気が噴射され、このサンドベルト146aに付着し
ている研磨屑等を前記ノズル150aが指向するダクト152
側に送給し、図示しないポンプの駆動作用下に前記研磨
屑等を外部へと導出する。このように、サンドベルト14
6aに対し圧力空気を噴射して清浄作業を行うことによ
り、前記サンドベルト146aの目詰まりを防止し加工材W
の研磨作業を好適に遂行することが可能となる。
送出手段112aを介しサンドベルト146aを所定量ずつ送
り出していくと、このサンドベルト146aの全面が研磨作
業に供せられるに至り、当該サンドベルト146aを交換す
る必要が生ずる。そこで、レバー136aを溝部138aに沿っ
て移動させると、揺動アーム132aがコイルスプリング14
4aの引張力に抗して鉛直上方向に指向して揺動する。そ
して、前記レバー136aが溝部138aの端部に至った後、こ
のレバー136aのみを下方向に傾動させて前記溝部138aの
屈曲部位に係止させると、揺動アーム132aは鉛直上方向
からさらに反対側に傾斜位置した位置において停止され
る。その際、コイルスプリング144aの引張作用下に揺動
アーム132aの上部側がサンドベルト146aから離間する方
向に付勢され、レバー136aと溝部138aとの係合作用下に
当該揺動アーム132aが保持されるに至る。従って、サン
ドベルト146aからローラ134aが離脱し、このサンドベル
ト146aに所定の撓みが形成されることになる。
これによって、サンドベルト146aを駆動ローラ118a並
びにガイドローラ58a、58aから容易に取り外すことが出
来る。次いで、新たなサンドベルト146aを前記駆動ロー
ラ118a並びにガイドローラ58a、58aに懸架した後、張り
具合調整手段128aを構成するレバー136aを溝部138aに沿
って前記とは逆方向に移動させる。従って、揺動アーム
132aの自重並びにコイルスプリング144aの引張作用下に
ローラ134aにより新たなサンドベルト146aに所定のテン
ションが付与される。
さらに、加工材Wの凹凸面Waの形状に対応してパット
部材80aの角度位置を調整する際には、先ず、第1研磨
手段52aを構成するブロック体62aをブラケット54aに固
定しているレバー部材66aを弛緩させる。次に、レバー
部材66aを介してローラ68a、68aをガイド溝56aに沿って
変位させ、ブロック体62aに支持されているパット部材8
0aが加工材Wに対し所定の角度位置に至る際に前記レバ
ー部材66aを緊締してブロック体62aをブラケット54aに
固定する。
この場合、ブロック体62aはパット部材80aによる研磨
作業位置を支点にして円弧状の軌跡に沿って変位する。
このため、ブロック体62aをいずれの角度位置に固定し
ても、シリンダ72aの駆動作用下にパット部材80aを加工
材W側に変位させれば、このパット部材80aの押圧面109
aはその角度位置が異なるだけで常に前記化合材Wの研
磨面に対し位置ずれを惹起することがない。これによっ
て、例えば、パット部材80aの角度位置を調整した後、
加工材Wを搬送方向と直交する方向に対し再度位置調整
する必要がなく、研磨作業の効率化が達成される。
さらにまた、ブロック体62aの両側に夫々アイドラロ
ーラ70a、70aを設けおり、このブロック体62aをガイド
溝56aに沿って揺動変位させる際にこれらのアイドラロ
ーラ70a、70aがサンドベルト146aに摺接することによっ
てシリンダ72aが前記サンドベルト146aに摺接してこれ
を損傷させる等の不都合を阻止出来る。
なお、シリンダ72aの流量等を調整することによっ
て、パット部材80aによる加工材Wへの押圧力を容易に
変更可能であることは勿論である。
[発明の効果] 以上のように、本発明によれば、進退自在なパット部
材を含む各研磨手段のみを互いに異なる方向に且つ同時
に往復変位させ、これらに係合する研磨材により加工材
の研磨作業を行うよう構成している。このように、研磨
手段のみを往復移動させるため、実質的にアクチュエー
タの作用下に変位する部材全体の重量を一挙に低減出
来、パット部材を相当に高速度で往復変位させることが
可能となる。これによって、加工材を高速搬送すること
が出来、効率的な研磨作業を遂行し得るという効果が得
られる。また、各パット部材の摺動抵抗を互いに打ち消
しあって加工材に負荷が発生することを阻止し、円滑な
加工材搬送作業を達成することが可能となる。
さらに、研磨材としてのサンドベルトの交換作業やパ
ット部材の交換作業を簡単に且つ迅速に行うことが出来
るという効果が得られる。
以上、本発明について好適な実施態様を挙げて説明し
たが、本発明はこの実施態様に限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良
並びに設計の変更が可能なことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る研摩装置の概略斜視説明図、 第2図は当該研磨装置の要部側面図、 第3図は当該研磨装置を構成する変位手段の一部断面平
面図、 第4図は第3図に示す変位手段の斜視説明図、 第5図は当該研磨装置を構成する研摩手段の斜視説明
図、 第6図は当該研磨装置を構成するパット部材とホルダの
分解斜視図、 第7図は第6図に示すパット部材とホルダの縦断説明
図、 第8図はサンドベルトを加工材に摺接させた状態の縦断
説明図である。 10……研摩装置、30……装置本体 41……変位手段、52a、52b……研摩手段 54a、54b……ブラケット 62a、62b……ブロック体 76a、76b……ホルダ、78a、78b……取付台 80a、80b……パット部材 112a、112b……送出手段、128a、128b……調整手段 132a、132b……揺動アーム 146a、146b……サンドベルト

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】装置本体と、前記装置本体に一端側を固定
    可能とする複数の帯状の研磨材と、アクチュエータの作
    用下に進退変位して前記帯状研磨材の他端側を被加工材
    に摺接させるパット部材を設けた複数の研磨手段と、各
    パット部材に係合する帯状研磨材の他端側を前記固定さ
    れた一端側を支点とし当該パット部材と一体的に互いに
    異なる方向に且つ同時に往復移動させる変位手段とを備
    えることを特徴とする研磨装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の装置において、装置本体に
    帯状研磨材に所定の張力を付与する調整手段を設けると
    共に、前記調整手段は弾性体に係合する揺動アームと前
    記揺動アームに支承され前記帯状研磨材を押圧するロー
    ラとを有することを特徴とする研磨装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の装置において、揺動アーム
    は装置本体に対して揺動自在に軸支され、アクチュエー
    タの作用下にパット部材を介して帯状研磨材を被加工材
    に摺接させる際、前記揺動アームは帯状研磨材に対する
    張力を付与する方向とは逆の方向に揺動変位するよう構
    成することを特徴とする研磨装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の装置において、研磨手段は
    変位手段の作用下に往復移動するブラケットを含み、前
    記ブラケットにパット部材を設けたブロックを傾動自在
    に装着することを特徴とする研磨装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の装置において、ブロックは
    パット部材が帯状研磨材を被加工材に摺接させる位置を
    中心に円弧状の軸跡に沿って傾動するよう構成すること
    を特徴とする研磨装置。
  6. 【請求項6】請求項4記載の装置において、ブロックに
    パット部材を進退変位させるアクチュエータを設けると
    共に、前記ブロックが傾動する際に前記アクチュエータ
    が帯状研磨材に干渉することを阻止すべく当該ブロック
    にガイド手段を配設することを特徴とする研磨装置。
  7. 【請求項7】請求項4記載の装置において、帯状研磨材
    が被加工材に不要に摺接することを阻止すべく前記帯状
    研磨材を被加工材から離間させるガイド手段をブラケッ
    トに設けることを特徴とする研磨装置。
  8. 【請求項8】請求項7記載の装置において、ガイド手段
    は少なくとも一組のローラを含み、前記少なくとも一組
    のローラにはこれらの係合する帯状研磨材を互いに離間
    する方向に案内すべく互いに異なる方向にねじ溝を形成
    することを特徴とする研磨装置。
  9. 【請求項9】請求項1記載の装置において、アクチュエ
    ータの作用下に進退自在なホルダに対しピン部材と弾性
    体とを介してパット部材を着脱自在に保持するよう構成
    することを特徴とする研磨装置。
  10. 【請求項10】請求項1記載の装置において、ホルダと
    パット部材とに偏心ピンを係合し、前記偏心ピンを回動
    することにより前記パット部材がピン部材を支点として
    揺動し当該パット部材をホルダに対し所定の角度位置に
    保持可能に構成することを特徴とする研磨装置。
  11. 【請求項11】請求1乃至7のいずれかに記載の装置に
    おいて、帯状研磨材はエンドレス状のサンドベルトであ
    り、前記サンドベルトを加工面に対し所定量ずつ間欠的
    に送り出すための送出手段を設けることを特徴とする研
    磨装置。
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