JP2680070B2

JP2680070B2 - 半割ひし形のパンタグラフ

Info

Publication number: JP2680070B2
Application number: JP63252227A
Authority: JP
Inventors: ギユンター・カツツアー; ギユンター・コツホ
Original assignee: ジーメンス・アクチエンゲゼルシヤフト
Priority date: 1987-10-08
Filing date: 1988-10-07
Publication date: 1997-11-19
Anticipated expiration: 2012-11-19
Also published as: ATA256987A; DE3879075D1; ATE86562T1; JPH01117602A; AT388535B; EP0311048B1; EP0311048A1

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は、機械的な過負荷を阻止するための装置を備
えた半割ひし形のパンタグラフであつて、カツプリング
ロツドの下側のヒンジがレバーに配置されており、該レ
バーが、パンタグラフのベースフレームに旋回可能に支
えられていて、破壊ピンによつて、通常運転時に生じる
力の作用に基づく旋回に抗して錠止されている形式のも
のに関する。

従来の技術パンタグラフに過剰な力が加えられた時に、行程ばね
を負荷解除しひいては折りたたみロツドを下降させるよ
うに作用する予定破壊箇所を備えたパンタグラフは、例
えばオーストラリア国特許第168,702号明細書並びにオ
ーストリア国特許第297,798号明細書に開示されてい
る。このオーストリア国特許第297,798号明細書に開示
されたものでは、例えば従来の半割ひし形のパンタグラ
フにおいてパイプから構成されたベースフレームにアン
グルレバーが支えられており、このアングルレバーの短
かい方のレバーアームにカツプリングロツドが旋回可能
にヒンジ接続されていて、その長い方のレバーアームが
その自由端部でローラを有していて、破壊ピンによつて
所定の位置で固定されている。ベースフレームに支えら
れた揺動体は一端部でアングルレバーのローラに支えら
れていて、他端部で行程ばねに接続されている。パンタ
グラフのパレツトに過剰な力が作用すると、この過剰な
力はオーバーアーム及びカツプリングロツドを介してア
ングルレバーに伝達されて、破壊ピンを破壊するように
作用する。すると、アングルレバーは旋回せしめられ
て、そのローラは揺動体との係合から外れ、揺動体は回
転する。これによつて行程ばねは急撃に負荷解除され、
パンタグラフはその自重によつて折りたたまれる。

発明が解決しようとする課題しかしながらこのようなレバー機構によつて、パンタ
グラフにおける１つ又はそれ以上の行程ばねを機械的に
解除若しくは負荷解除する従来の構造は、行程ばねに蓄
えられたエネルギが急撃に解放されるという欠点があ
る。これによつて、組み立て及び保守整備の際に作業員
がけがをする危険性があり、しかも安全装置のリセツト
は困難である。

そこで本発明の課題はこのような欠点を取り除くこと
である。

課題を解決するための手段前記課題を解決した本発明によれば、レバーがその錠
止位置で、圧力導管の、パンタグラフ側の第１の端部の
ための解放可能な閉鎖装置をしゃ断位置にもたらすか又
は該閉鎖装置をしゃ断位置に維持するように、該閉鎖装
置に機械的に作用接続しており圧力導管の第２の端部
が、パンタグラフ下降用のシリンダのためのパイロツト
弁の制御接続部に接続されていて、前記圧力導管が絞り
弁を介して主空気接続部に接続されている。

効果本発明のパンタグラフによれば、パンタグラフに作用
する力から行程ばねが急激に解除されることはなく、ひ
いては運転状態を再形成するために行程ばねを非常に大
きい力で再接続する必要がないという利点が得られた。
つまり本発明によれば、パンタグラフの通常の下降運動
が行われるだけである。

実施例図面は、本発明の一実施例による半割ひし形のパンタ
グラフの概略図を示している。カツプリングロツドとア
ンダーアーム３とは公知形式で共通のオーバーアーム５
にヒンジ接続されている。このオーバーアーム５のトツ
プヒンジ６には、トロリーシユー８を有する弓形集電器
７が自由運動可能に支えられている。アンダーアーム３
を延長するヒンジレバー９は、行程ばね10が作用するレ
バーアームとして用いられる。この行程ばね10は一端部
11でベースフレーム１に緊締されている。

一端部がランナ13内でガイドされたレバー12を介し
て、パンタグラフは下降時に、下降装置と機械的に作用
接続する。この下降装置は、戻しばね15及び押圧ピスト
ン16を有するシリンダ14より成つている。このシリンダ
14の操作は、迅速排気弁17を介して圧縮空気によつて行
なわれる。ピストンロツド18に介在された抗張がいし19
は、機関車の屋根20に配置された部材と、絶縁体37によ
つて屋根20に固定されたパンタグラフに属する部材との
間の電位分離のために用いられる。

カツプリングロツド４の下側のヒンジは、レバー22
（この実施例ではアングルレバー）のアーム21に配置さ
れている。このレバー22は、走行方向に対して直交しか
つ平行に配置された旋回軸23によつてベースフレーム１
に支えられている。レバー22は、その他方のアーム24の
端部で破壊ピン25を介在させてベースフレーム１に対し
て支えられており、これによつて、ピストンロツド18に
よつて加えられた力が、通常運転中に生じる力（この力
に基づいて破壊ピン25が設計されている）を越えない限
り、このピストンロツド18によつて加えられた力による
旋回が防止される。

レバー22はその支持された位置又は旋回されない位置
において、圧力導管28の第１の端部27を気密に解除可能
に閉鎖するための閉鎖装置と機械的に作用接続してい
る。もちろん、考えられ得るすべての実施例のために従
来の弁を使用してもよい。フインガー状の部材29によつ
てレバー22は弁26の操作部材30に作用し、この操作部材
30をばね圧に抗してしや断位置で保持する。少なくとも
部分的に電気的な絶縁材料より成る圧力導管28の第２の
端部31は、シリンダ14に通じる圧力導管33に介在された
パイッロツト弁32の制御接続部に接続されている。有利
には調節可能な絞り弁34を介して圧力導管28は主空気接
続部36に接続されている。

パンタグラフを持ち上げるために圧縮空気導管33が主
制御弁（図示せず）を介して運転圧力に設定されると、
圧縮空気は絞り弁34を介して、第１の端部に接続された
圧力導管28に流入し、この圧力導管28内で圧力を形成す
る。この圧力がパイロツト弁32の操作圧力に達すると、
このパイロツト弁32はしや断位置から貫流位置に切換え
られ、圧縮空気がシリンダ14内に流入する。押圧ピスト
ン16はピストンロツド18と共に、戻しばね15のばね力に
抗して図示の作業位置にもたらされる。この作業位置
で、行程ばね10のばね力によつて接触力F_kで加線35に押
しつけられた弓形集電器７の、中間位置を中心とした完
全に妨げられることのない鉛直上下方向運動が行なわれ
る。

走行中に、トロリーシユー８と架線35との間の摩擦及
び風又は加速力の影響によつて、種種異なる大きさの水
平方向力F_Bが生じるが、この水平方向圧力F_Bは、妨害の
ない通常運転中に生じ得る許容最大値を越えない。パン
タグラフは、この許容最大値に合わせて、前記セーフテ
イーフアクターを有して機械的に設計されている。経験
的に排除できない原因によつて故障が生じ、この時に、
パンタグラフにとつて安全である前記許容水平方向力を
越える力が生じることがあるので、パンタグラフ及び場
合によつては架線システムが損傷することがある。この
ような故障時においては、カツプリングロツド４におい
ても、レバー22に伝達される非常に大きい引張り力又は
押圧力が生じる。この引張り力又は押圧力が、レバー22
が破壊ピン25を破壊する程度に大きいと、レバー22は一
方方向又は他方方向に旋回せしめられる。すると、レバ
ー22と閉鎖装置26との間の機械的な作用接続が解除され
る。つまり、閉鎖装置26が、ばね力によつて又は圧力導
管28内に形成される空気圧によつて、圧力導管28の、パ
ンタグラフ側の第１の端部27の吐出口を開放し、この圧
力導管28を外部に排気する。これによつて圧力導管28内
の圧力が低下するので、この圧力導管18によつて制御さ
れたパイロツト弁32は基本位置に切換えられ、シリンダ
14を排気する。従つてシリンダ14は、戻しばね15、押圧
ピストン16及びピストンロツド18の力によつて戻し運動
せしめられ、レバー12の端部がランナ13の端部に係合し
て、パンタグラフは迅速に下降せしめられる。絞り弁34
は、圧縮空気供給が中断されるまで漏れ出る空気量を減
少し、これによつて圧力導管28内の流れ抵抗によつて生
じる、空気の流れに基づく不都合な対抗圧力が減少され
る。この対抗圧力は、故障時において重要な、パイロツ
ト弁32の制御接続部における迅速な圧力低下を押えて遅
くする。

故障後には、パンタグラフの下降位置で大きい力を必
要とすることなしに新しい破壊ピン25を挿入することが
できる。この場合もちろん、閉鎖装置26を再び正しい位
置にもたらすように注意しなければならない。この閉鎖
装置26は、再び支承位置にもたらされたレバー22によつ
て次の故障時まで保証される。パンタグラフは再び運転
準備状態にもたらされる。

これによつて本発明によれば、新しい破壊ピンを挿入
するために、パンタグラフの下降状態で最大である長さ
に行程ばねを引き伸ばさなければならない前記公知の装
置に対して、新しい破壊ピンを安易に挿入できるという
大きさ利点が得られる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例による半割ひし形パンタグラフ
の概略図である。１……ベースフレーム、２……ベース軸受、３……アン
ダーアーム、４……カツプリングロツド、５……オーバ
ーアーム、６……トツプヒンジ、７……弓形集電器、８
……トロリーシユー、９……ヒンジレバー、10……行程
ばね、11……端部、12……レバー、13……ランナ、14…
…シリンダ、15……戻しばね、16……押圧ピストン、17
……迅速排気弁、18……ピストンロツド、19……抗張が
いし、20……屋根、21……アーム、22……レバー、23…
…旋回軸、24……アーム、25……破壊ピン、26……閉鎖
装置、27……端部、28……圧力導管、29……フインガー
状の部材、30……操作部材、31……端部、32……パイロ
ツト弁、33……圧縮空気導管、34……絞り弁、35……架
線、36……主空気接続部、37……絶縁体、F_K……接触
力、F_B……水平方向力

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】機械的な過負荷を阻止するための装置を備
えた半割ひし形のパンタグラフであって、（イ）カップリングロッド（４）の下側のヒンジがレバ
ー（22）に配置されており、（ロ）該レバー（22）が、パンタグラフのベースフレー
ムに旋回可能に支えられており、（ハ）前記レバー（22）が、破壊ピン（25）によって、
通常運転時に生じる力の作用に基づく旋回に抗して錠止
されている形式のものにおいて、（ニ）前記レバー（22）がその錠止位置で、圧力導管
（28）の、パンタグラフ側の第１の端部（27）のための
開放可能な閉鎖装置（26）をしゃ断位置にもたらすか又
は該閉鎖装置（26）をしゃ断位置に維持するように、該
閉鎖装置（26）に機械的に作用接続しており、（ホ）圧力導管（28）の第２の端部（31）が、パンタグ
ラフ下降用のシリンダ（14）のためのパイロット弁（3
2）の制御接続部に接続されており、（ヘ）前記圧力導管（28）が絞り弁（34）を介して主空
気接続部（36）に接続されていることを特徴とする、半
割ひし形のパンタグラフ。