JP2679041B2 - 拡声通話回路 - Google Patents

拡声通話回路

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JP2679041B2
JP2679041B2 JP7234487A JP7234487A JP2679041B2 JP 2679041 B2 JP2679041 B2 JP 2679041B2 JP 7234487 A JP7234487 A JP 7234487A JP 7234487 A JP7234487 A JP 7234487A JP 2679041 B2 JP2679041 B2 JP 2679041B2
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博昭 竹山
仁 深川
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【発明の詳細な説明】 [技術分野] 本発明は、いわゆるハンドフリー電話機などの拡声通
話回路に関するものである。 [背景技術] 従来より提供されているこの種の拡声通話回路はハウ
リング防止のために送受話切換回路を備えた構成のもの
があり、第5図に示すように、送話信号線路Lt及び受話
信号線路Lrとの間に配設されて外部線路L上の信号を送
話信号及び受話信号とに分岐する防側音回路15と、送話
音声を受波するマイクロホンMと、送話信号線路Ltに設
けられてマイクロホンMの受波した音声を増幅するため
の増幅器OP11,OP12と、受話信号線路Lrに設けられ防側
音回路15を介して入力される受話信号を増幅して音声信
号を出力するための増幅器OP13,OP14と、増幅器OP14
らの音声信号により受話音声を音声出力するスピーカSp
と、送話信号線路Lt及び受話信号線路Lrとの間に配設さ
れる送受話切換回路とで構成される。送受話切換回路
は、同図に示すように、送話信号線路Ltと受話信号線路
Lrとにそれぞれ挿入された一対の可変損失要素D1,D2
備えており、送話信号線路Ltと受話信号線路Ltとの送話
及び受話信号を、それぞれ平滑回路Rc1,Rc2により平滑
した後、これらの信号レベルを比較器COで比較すると共
に、信号レベルの大小関係に対応したレベル検出信号を
出力する。ダイオードDd、抵抗R2、コンデンサC、抵抗
R1及びインバータIvでなる制御回路12は、このレベル検
出信号に応じて可変損失要素D1,D2の伝送損失を制御す
ることにより、信号レベルの小さいほうの送話信号線路
Ltもしくは受話信号線路Lrに挿入された可変損失要素
D1,D2の伝送損失を他方よりも大きくする構成となって
いる。即ち、相手が話し中で、受話信号のレベルが送話
信号の信号レベルより大きければ、比較器COのレベル検
出信号はLOWとなって点AはLOWであり、可変損失要素D1
はスイッチオフのままとなって、送話信号線路Ltに損失
が加えられて受話状態となる。逆に、送話時に、送話信
号の信号レベルが受話信号の信号レベルより大きけれ
ば、レベル検出信号はHIGHとなって接続点Aはコンデン
サC及び抵抗R1の時定数に従ってHIGHとなるため、イン
バータIvを介した可変損失要素D2がスイッチオフとなっ
て受話信号線路Lrに損失が加えられて送話状態となる。 このようにして、受話器であるマイクロホンMと送話
器であるスピーカSpとを含む伝送ループ、即ち、防側音
回路15、増幅器OP13、増幅器OP14、スピーカSp、マイク
ロホンM、増幅器OP11、増幅器OP12を介して再び防側音
回路11に至る閉ループ内の増幅率を1以下にするように
し、スピーカSpからマイクロホンMへの音声の回り込み
によるハウリングの発生を防止しているのである。しか
しこのような方式では、両可変損失要素D1,D2の動作切
換動作による受話状態と送話状態との切換が、音声の語
頭や語尾でうまく行なわれず、受話音声の語尾が途切ぎ
れたり、送話音声の語頭が切れたりして、ハウリング防
止のために、送受話音声に悪影響を与えるという欠点が
ある。 [発明の目的] 本発明は上述の問題点に鑑みて為されたものであり、
送話音声及び受話音声に語頭・語尾の切断を生じないハ
ウリング防止ができる拡声通話回路を提供することを目
的とする。 [発明の開示] 本発明の拡声通話回路は、送話信号線路及び受話信号
線路と外部線路との間に配設されて送話信号と受話信号
とを分離するための防側音回路と、送話音声を受波して
送話信号として防側音回路へ出力する受波手段と、防側
音回路からの受話信号により音声出力するスピーカとか
ら少なくとも構成された拡声通話回路において、一対の
差動増幅器の各出力を互いに他の差動増幅器の入力とす
るループ回路を形成することによりループ回路の利得を
1以下とし且つ各差動増幅器により送話方向の信号及び
受話方向の信号を夫々1より大きい利得で増幅する双方
向増幅回路が上記防側音回路の外部線路側に設けられた
構成となっており、双方向増幅回路により自己ループ外
で送話及び受話方向の信号増幅が行なわれ、自己ループ
の設定利得を減少させると共に回り込み信号を減少さ
せ、語頭や語尾の音声切断のないハウリング防止ができ
るものである。 実施例1 本実施例の拡声通話回路は、第1図に示すように、送
話信号線路11及び受話信号線路12と外部線路Lとの間に
配設されて外部線路L上の信号を送話信号及び受話信号
に分岐するための2線−4線変換用の防側音回路5と、
送話する音声を受波して受波信号を出力する受波手段2
としてのマイクロホンMと、防側音回路5を介して入力
される受話信号線路12上の受話信号から音声を出力する
スピーカSpと、防側音回路5より外部線路L側に設けら
れる双方向増幅回路3と、送話信号線路Lt及び受話信号
線路Lrとの間に配設される従来と同様の送受話切換回路
6とから構成される。このような拡声通話回路は、イン
ターフェイス回路Iを介して外部線路Lに接続して外部
線路Lに接続された他の電話やインターホンなどと整合
を行ない、これらとの間で通話を行なうものである。こ
こで、防側音回路5は、2線4線変換回路であり、通
常、スピーチネットワークICあるいはトランスなどを使
用するものである。双方向増幅回路3は、利得がA3,A4
の差動増幅器OP3,OP4から構成されており、差動増幅器O
P3及び差動増幅器OP4により形成されるループ回路の利
得は1以下とする。つまり、第1図に示すように一対の
差動増幅器OP3,OP4を各出力が互いに他の差動増幅器O
P3,OP4の入力となるように接続してループ回路を形成す
ることにより、このループ回路の利得を1以下とするの
であり、送話方向と受話方向との信号は夫々各差動増幅
器OP3,OP4で増幅することにより、1より大きい利得A3,
A4で増幅することができるのである。本実施例の拡声通
話回路は、即ち、従来の送受話切換回路6を設けた回路
に双方向増幅回路3を配設した構成となっているのであ
る。以下に動作を説明する。 説明の便宜のため、防側音回路5の信号の回り込み率
をβとし、双方向増幅回路3の増幅器OP3及びOP4の利得
をA3及びA4とする。拡声通話回路として必要な送話信号
及び受話信号の外部線路Lでの信号レベルをVt,Vrとす
ると、双方向増幅回路3がない従来の場合には、送話信
号線路11及び受話信号線路12にVt及びVrが出力される。
この時、防側音回路5の回り込みによる回り込み信号
は、Vt・βとなる。一方、本構成の双方向増幅回路3を
配設した場合には、送話信号線路11及び受話信号線路12
との間に、夫々、利得A3,A4の増幅があるため、外部線
路LでのレベルVt,Vrに対して、送話信号はVt/A3、外部
線路Lからの受話信号レベルはVr/A4となる。これによ
り、防側音回路5の回り込みは、Vt・β/A3となり回り
込み信号の低減が図れる。また、受話信号においても双
方向増幅回路3によりA4倍の増幅があるので、相対的に
受話感度がA4倍良くなる。このように、本実施例の拡声
英通話回路は、送話音声が出力されているにも拘わら
ず、防側音回路5での回り込み信号が受話信号と混同さ
れて見掛けの受話信号のレベルが送話信号のレベルを越
えることにより、送話信号線路11に損失が加えられる受
話状態となる、いわゆる送話ブロッキングを防止できる
のである。また、受話信号は双方向増幅回路3にて増幅
されるので、弱い受話信号に対しても、送受話切換回路
6で判別することができ、従来の送受話切換回路にあっ
た語頭及び語尾の音声切断が防止されるのである。 実施例2 本実施例の拡声通話回路は、第2図に示すように、実
施例1の拡声通話回路から送受話切換回路を取り除いた
構成となっており、送話信号線路11及び受話信号線路12
と外部線路Lとの間に配設されて外部線路L上の信号を
送話信号及び受話信号に分岐するための2線−4線変換
用の防側音回路5と、送話する音声を受波する受波手段
2としてのマイクロホンMと、受波した音声を増幅する
第1の増幅器OP1と、防側音回路5を介して入力される
受話信号線路12上の音声信号を増幅して音声信号を出力
するための第2の増幅回路OP2と、音声信号から音声を
出力するスピーカSpと、防側音回路5より外部線路L側
に設けられる双方向増幅回路3とからなる。このような
拡声通話回路は、実施例1と同様に、インターフェイス
回路Iを介して外部線路Lに接続して外部線路Lに接続
された他の電話やインターホンなどと整合を行ない、こ
れらとの間で通話を行なうものである。ここで、防側音
回路5は、2線4線変換回路であり、通常、スピーチネ
ットワークICあるいはトランスなどを使用するものであ
る。双方向増幅回路3は、利得がA3,A4の差動増幅器O
P3,OP4から構成されており、差動増幅器OP3及び差動増
幅器OP4により形成されるループ回路の利得は1以下と
する。 以下、説明の便宜のために、スピーカSpからマイクロ
ホンMへの回り込み率をα、防側音回路5の信号の回り
込み率をβ、防側音回路5を通過する送話信号及び受話
信号の通過率をγ及びγとし、拡声通話回路として
外部線路との通話に必要な送話信号の利得及び受話信号
の利得をAt,Arとする。 ここで、双方向増幅器を設けた本構成と従来の回路と
の差異を示すために、第3図のような双方向増幅回路3
以降を取り除いた場合の利得について考える。増幅器OP
1,OP2の利得はA′1,A′となっている。同図の回路で
は、マイクロホンMから、第1の増幅器OP1、防側音回
路5、第2の増幅器OP2、スピーカSpを介して再びマイ
クロホンMに至る経路の自己ループでの利得Gは、 G=A′・A′・α・βとなり、利得Gの値は1
を越えるものとなって、その結果、ハウリングが生じ
る。 送話信号の利得は (1) At=A′・γとなり、 受話信号の利得は (2) Ar=A′・γとなる。 一方、本実施例の第2図の拡声通話回路では、送話信
号の利得は (3) At=A1・A3・γとなり、 受話信号の利得は、 (4) Ar=A2・A4・γとなる。 従って、上記4つの式より、 (5) A1=A′1/A3 (6) A2=A′2/A4 これにより自己ループの利得Gは、 G=A1・A2・α・β= =A′・A′・α・β/A3・A4 となる。 即ち、本実施例の拡声通話回路は、双方向増幅回路3
を設けたため、自己ループ利得を、1/A3・A4となるよう
に設定することができ、自己ループの利得を減少させる
ことができるのである。また、双方向増幅回路3の利得
A3・A4の設定値は、固定する必要が無いため自己ループ
の利得を自由に設定できる。更に、本実施例では、従来
の送受話切換回路を使用しないため、語頭及び語尾の音
声切断がないのである。 実施例3 本実施例では、第4図に示すように、拡声通話回路の
受波手段2を二つのマイクロホンであるメインマイクM1
及びサブマイクM2と、夫々のマイクロホン出力を増幅す
るための増幅器OPm,OPsと、増幅器OPm,OPsの出力を夫々
両端に入力する可変抵抗である出力手段としての入力調
整抵抗VRとで構成してある。メインマイクM1は、送話者
の送話音声及びスピーカSpの出力音声を同時に受波する
ものであり、サブマイクM2は、スピーカSpの音声を重点
的に受波できる位置に配置された構成となっている。入
力調整抵抗VRは、メインマイクM1及びサブマイクM2の出
力端をそれぞれ両端に接続して分圧を出力とし、増幅器
OPm,OPsにより増幅されたメインマイクM1及びサブマイ
クM2の受波信号から両者が同時に受波したスピーカSpの
出力音声のレベルを可変抵抗により、分圧比の変化によ
ってレベル調整自在に消去し、主として送話音声が第1
の増幅回路OP1に入力される構成となっている。双方向
増幅回路3は、実施例1及び実施例2と同様の効果を持
つものとする。以下に動作を説明する。スピーカSpから
受波手段2への回り込み率をαとする。メインマイクM1
により受波された送話音声及びスピーカSp音声が増幅さ
れ、サブマイクM2により同時に受波されたスピーカSp音
声が増幅されて入力調整抵抗VRを介して第1の増幅器OP
1に入力される。使用前、メインマイクM1及びサブマイ
のスピーカSp音声に対する距離などの受波条件によ
り、メインマイクM1が受波するスピーカSp音声とサブマ
イクM2が受波するスピーカSp音声との間には音量の差が
あるため、この差を低減させるように、入力調整抵抗VR
を可変させ、入力調整抵抗VRからの出力からスピーカSp
音声が消去されるように近付くよう調整を行なう。この
ように、入力調整抵抗VRを調整することにより、メイン
マイクM1及びサブマイクM2から増幅器OPm,OPs、入力調
整抵抗VR、増幅器OP1、防側音回路5、増幅器OP2、スピ
ーカSpを介して再びメインマイクM1及びサブマイクM2
至る経路の自己ループの利得は減少される。更に、本構
成は、従来のように、送話信号線路11や受話信号線路12
に可変損失要素を含まず、ハウリング発生の自己ループ
の内、スピーカSpからマイクロホンへの回り込みを低減
し、ハウリングを防止することができるのである。ま
た、自己ループのみならず、マイクロホンから増幅器OP
1、防側音回路5、双方向増幅回路3、インターフェイ
スI、外部線路L、相手側通話器のスピーカ及びマイク
ロホン、外部線路L、インターフェイスI、双方向増幅
回路3、防側音回路5、増幅器OP2、スピーカSpを介し
て再びマイクロホンに至る経路の相互ループも、スピー
カSPからマイクへの回り込み率低減のために、利得を低
減することができ、相互ループにおいてもハウリング防
止できるのである。また、双方向増幅回路3をも配設し
てあるため、実施例1及び実施例2でも述べたように、
自己ループの利得を減少させることができ、送受話切換
回路を使用しないため、語頭及び語尾の音声切断がない
のである。 [発明の効果] 本発明の拡声通話回路は、送話信号線路及び受話信号
線路と外部線路との間に配設されて送話信号と受話信号
とを分離するための防側音回路と、送話音声を受波して
送話信号として防側音回路へ出力する受波手段と、防側
音回路からの受話信号により音声出力するスピーカとか
ら少なくとも構成された拡声通話回路において、一対の
差動増幅器の各出力を互いに他の差動増幅器の入力とす
るループ回路を形成することによりループ回路の利得を
1以下とし且つ各差動増幅器により送話方向の信号及び
受話方向の信号を夫々1より大きい利得で増幅する双方
向増幅回路が上記防側音回路の外部線路側に設けられた
構成となっているので、受波手段とスピーカと防側音回
路とを含む自己ループ外で双方向増幅回路により送話及
び受話方向の信号増幅が行なわれ、自己ループの設定利
得を減少させると共に回り込み信号を減少させ、語頭や
語尾の音声切断のないハウリング防止ができるという効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の一実施例の拡声通話回路のブロック回
路図、第2図は同上の他の実施例の拡声通話回路のブロ
ック回路図、第3図は同上の動作説明図、第4図は同上
の更に他の実施例のブロック回路図、第5図は従来の拡
声通話回路のブロック回路図であり、2は受波手段、3
は双方向増幅回路、5は防側音回路、11は送話信号線
路、12は受話信号線路、Lは外部線路、Mは受波手段と
してのマイクロホン、Spはスピーカである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杵川 安一 門真市大字門真1048番地 松下電工株式 会社内 (56)参考文献 特開 昭60−223260(JP,A) 特開 昭57−133756(JP,A) 実開 昭59−114659(JP,U)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.送話信号線路及び受話信号線路と外部線路との間に
    配設されて送話信号と受話信号とを分離するための防側
    音回路と、送話音声を受波して送話信号として防側音回
    路へ出力する受波手段と、防側音回路からの受話信号に
    より音声出力するスピーカとから少なくとも構成された
    拡声通話回路において、一対の差動増幅器の各出力を互
    いに他の差動増幅器の入力とするループ回路を形成する
    ことによりループ回路の利得を1以下とし且つ各差動増
    幅器により送話方向の信号及び受話方向の信号を夫々1
    より大きい利得で増幅する双方向増幅回路が上記防側音
    回路の外部線路側に設けられたことを特徴とする拡声通
    話回路。 2.上記受波手段が、送話音声及びスピーカ音声を受波
    する第1のマイクロホンと、スピーカ音声を受波する第
    2のマイクロホンと、第1及び第2のマイクロホンの出
    力を夫々増幅するための一対の増幅器と、上記一対の増
    幅器の出力を信号レベルの調整自在に入力して双方の差
    を出力する出力手段とで構成された特許請求の範囲第1
    項記載の拡声通話回路。 3.上記送話信号線路及び受話信号線路との間に設けら
    れ、送話信号線路及び受話信号線路上の送話及び受話の
    信号レベルを比較して信号レベルの小さい方の信号線路
    の伝送損失を他方の信号線路の伝送損失よりも大きくす
    るための送受切換回路を設けた特許請求の範囲第1項記
    載の拡声通話回路。
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