JP2677740B2 - 地熱発電プラントのガス抽出装置 - Google Patents

地熱発電プラントのガス抽出装置

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JP2677740B2
JP2677740B2 JP4208094A JP20809492A JP2677740B2 JP 2677740 B2 JP2677740 B2 JP 2677740B2 JP 4208094 A JP4208094 A JP 4208094A JP 20809492 A JP20809492 A JP 20809492A JP 2677740 B2 JP2677740 B2 JP 2677740B2
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義明 酒井
信 石田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は地熱発電プラントの
復水器から不凝縮ガスを抽出する地熱発電プラントのガ
ス抽出装置に係り、特に不凝縮ガスを効率よく抽出して
安全で経済的な運転を支援する地熱発電プラントのガス
抽出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】地熱発電プラントにて使用される地熱蒸
気には、不純ガスとして硫化水素等の不凝縮ガス(非凝
縮ガス)が水蒸気以外に含まれている。この非凝縮ガス
を含む加熱蒸気は、タービン発電機を駆動させる蒸気タ
ービンに供給されて仕事をするようになっている。蒸気
タービンで仕事をし、膨脹した蒸気は復水器に案内さ
れ、ここで冷却されて凝縮し、復水となる。
【0003】地熱発電プラントの運転を続けると、復水
器内に凝縮されない硫化水素等の非凝縮ガスが次第に蓄
積していって器内圧力を高め、凝縮機能が損なわれる。
このため、復水器内の不凝縮ガスはガス抽出手段として
のエゼクタで抽出される。このエゼクタにて抽出される
不凝縮ガス量は、地熱発電プラントの運転開始時に蒸気
井(生産井)から供給される地熱蒸気に含まれる非凝縮
ガス量に合せられ、運転開始当初の非凝縮ガス量をエゼ
クタの設計点に設定している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】蒸気井から供給される
地熱蒸気中に含まれる硫化水素等の非凝縮ガスは、図6
に示すように、地熱発電プラントの発電開始当初が最も
多く、以後時系列的に減少している。また、蒸気源とし
ての井戸を新しく掘った場合、初期において非凝縮ガス
が多量に出る傾向がある。
【0005】このように、蒸気井から供給される非凝縮
ガス量は時系列的に一定ではなく、経時的に減少するた
めに、エゼクタは復水器からのガス抽出効率が年々悪化
する傾向にあった。
【0006】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、復水器中の不凝縮ガスを効率よく抽出し、地熱
発電プラントを安全で経済的に運転させることができる
地熱発電プラントのガス抽出装置を提供することを目的
とする。
【0007】本発明の他の目的は、復水器の真空度を最
適状態に保って凝縮機能を有効に維持する一方、不凝縮
ガス抽出のための作動蒸気量を適正化して使用できる地
熱発電プラントのガス抽出装置を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る地熱発電プ
ラントのガス抽出装置は、上述した課題を解決するため
に、請求項1に記載したように、地熱蒸気の供給を受け
てタービン発電機を駆動させる蒸気タービンと、この蒸
気タービンからの排気を冷却し、凝縮させる復水器と、
この復水器内での不凝縮ガスを抽出するガス抽出手段と
を備えた地熱発電プラントにおいて、前記ガス抽出手段
は、地熱蒸気を作動蒸気とするエゼクタで構成し、この
エゼクタは内部を複数に区画して軸方向に延びる各エゼ
クタ室を形成し、上記エゼクタ室に復水器からのガス抽
気管が接続される一方、前記復水器中の不凝縮ガス量を
検出する不凝縮ガス検知器を設け、このガス検知器から
の検出信号によりエゼクタに導かれるガス抽気管に配設
された吸込ガス止め弁を開閉制御してノズル断面積を調
節制御したものである。
【0009】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係る地熱発電プラントのガス抽出装置は、請求項
2に記載したように地熱蒸気の供給を受けてタービン発
電機を駆動させる蒸気タービンと、この蒸気タービンか
らの排気を冷却し、凝縮させる復水器と、この復水器内
での不凝縮ガスを抽出するガス抽出手段とを備えた地熱
発電プラントにおいて、前記ガス抽出手段は、地熱蒸気
を作動蒸気とする複数台のエゼクタと復水器からの不凝
縮ガスを吸込むコンプレッサとから構成する一方、前記
復水器の真空度を検出する真空度検出器を設け、この真
空度検出器からの検出信号を入力してコンプレッサ出口
弁の弁開度およびエゼクタの運転台数を調節設定したも
のである。
【0010】
【作用】請求項1に記載の地熱発電プラントのガス抽出
装置においては、復水器からの不凝縮ガスを抽出するガ
ス抽出手段としてエゼクタを採用し、このエゼクタは、
復水器内の不凝縮ガス量に応じてノズル断面積を最適値
に調節設定しているので、エゼクタを高効率に運転して
復水器中の不凝縮ガスを効率よく抽出し、地熱発電プラ
ントを安全で経済的に運転させることができる。
【0011】また、請求項2に記載の地熱発電プラント
のガス抽出装置は、ガス抽出手段を複数台のエゼクタと
コンプレッサとから構成し、復水器の真空度に応じてコ
ンプレッサの運転やエゼクタの最適運転台数を調節設定
し、復水器中の不凝縮ガスを効率よく抽出し、地熱発電
プラントを安全で経済的に運転させることができる。
【0012】具体的には、地熱発電プラントの運転開始
から月日が経過し、地熱蒸気中の不凝縮ガス量が減少し
た場合、復水器の真空度が高くなり、不凝縮ガス量の減
少が検知される。不凝縮ガス量の減少検知により、コン
プレッサ出口弁開度をコンプレッサの運転が不安定領域
とならない開度まで絞ってコンプレッサ吸込不凝縮ガス
量を減少させ、そこで固定させる。
【0013】コンプレッサ出口弁開度が固定されると、
復水器の真空度は再び高くなる方向に変化するので、エ
ゼクタの運転台数を最適台数に制御する。具体的には、
エゼクタ運転台数を1台減らせる真空度まで達したと
き、エゼクタの運転を一台停止させ、コンプレッサ出口
弁の弁開度を全開させ、常にエゼクタを最適運転台数に
て運転させることが可能になる。
【0014】
【実施例】以下、本発明に係る地熱発電プラントのガス
抽出装置の一実施例について添付図面を参照して説明す
る。
【0015】図1は本発明に係るガス抽出装置を備えた
地熱発電プラントを示す系統図である。この地熱発電プ
ラント10は、蒸気井としての生産井11から地熱蒸気
が取り出され、取り出された地熱蒸気は蒸気溜12で一
時蓄えられた後、スケールセパレータ13に案内され、
このセパレータにて地熱蒸気に含まれるゴミ等の異物が
取り除かれる。スケールセパレータ13は蒸気分と水分
とを分離するフラッシュタンクとしても機能する。
【0016】スケールセパレータ13で異物が除去され
た地熱蒸気は主蒸気ライン14に設けられた主蒸気止め
弁15および主蒸気加減弁16を介して地熱蒸気タービ
ン17に供給され、この蒸気タービン17を回転駆動さ
せる。蒸気タービン17にはタービン発電機18が連結
され、蒸気タービン17の駆動によりタービン発電機1
8が回転駆動されて発電が開始され、必要な電力が得ら
れるようになっている。
【0017】主蒸気止め弁15はスケールセパレータ1
3から蒸気タービンに供給される地熱蒸気を蒸気タービ
ン17の非常時等に遮断するようになっており、蒸気加
減弁16は蒸気タービンに供給される地熱蒸気量(入口
蒸気量)を調節している。
【0018】一方、蒸気タービン17で仕事をし、膨脹
したタービン排気は復水器20に案内され、この復水器
20内で冷却され、凝縮されて復水となる。復水器20
内でのタービン排気の冷却には冷却塔21から供給され
る冷却水が用いられる。
【0019】復水器20内で冷却された復水は、循環水
ポンプ22により冷却塔21に供給され、この冷却塔2
1にて復水(循環水)をさらに冷却している。
【0020】ところで、地熱蒸気取出井戸としての生産
井11から取り出される地熱蒸気には硫化水素等の非凝
縮ガスが含まれており、この非凝縮ガスを含む地熱蒸気
が、蒸気タービン17で仕事をした後、復水器20に排
気されると復水器20内で非凝縮ガスが凝縮せず、器内
圧力が徐々に上昇し、凝縮機能を損なう恐れがある。こ
のため、復水器20内に生じた不凝縮ガスをガス抽出装
置23で抽出し、復水器20内を所定の負圧に保持して
いる。
【0021】ガス抽出装置23は復水器20内の不凝縮
ガスを抽出するガス抽出手段24として多段構造のエゼ
クタ25,26を備える。第1段エゼクタ25および第
2段エゼクタ26は生産井11から地熱蒸気を作動蒸気
として駆動される。第1段エゼクタ25は作動蒸気によ
るエゼクタ作用により復水器20内の不凝縮ガスを抽出
し、第1段冷却器27に案内している。
【0022】第1段冷却器27には冷却塔21から冷却
水が供給されて第1段エゼクタ25からの蒸気を凝縮さ
せており、凝縮された凝縮水は、復水器20にその負圧
作用で戻される。
【0023】一方、第1段冷却器27にて凝縮されない
不凝縮ガスは、第2段エゼクタ26のエゼクタ作用によ
り吸込まれ、作動蒸気とともに第2段冷却器28に案内
される。
【0024】第2段冷却器28には、冷却塔21からの
冷却水の供給を受け、第2段エゼクタ26からの蒸気を
凝縮させる。この凝縮水は復水器20にその負圧作用に
より吸込まれる。
【0025】第2段冷却器28にて凝縮されなかった不
凝縮ガスは冷却塔21または図示しない処理装置や大気
中に排気されて、処理される。
【0026】ところで、復水器20には不凝縮ガス量を
検出する不凝縮ガス検知器30が付設され、このガス検
知器30により復水器20内の不凝縮ガス量が検出され
る。不凝縮ガス量の検出信号は演算器31に送られて演
算され、この演算器31からの制御信号により第1段エ
ゼクタ25および第2段エゼクタ26のノズル断面積が
最適となるように調節制御される。この調節制御により
ガス抽出手段24としてのエゼクタ25,26を常に最
高効率で運転させることができる。
【0027】具体的にはガス抽出手段としてのエゼクタ
25,26は図2の横断面で示すように内部が複数、例
えば4つに区画され、軸方向に延びるエゼクタ室32
a,32b,32c,32dを形成しており、各エゼク
タ室32a〜32dに図3に示すように生産井11から
の作動蒸気が作動蒸気止め弁33a,33b,33c,
33dを介してそれぞれ供給されるようになっている。
【0028】一方、エゼクタ25(26)の各エゼクタ
室32a〜32dのノズル部に復水器20からのガス抽
気管34a,34b,34c,34dが接続されてい
る。このガス抽気管34a〜34dには吸込ガス止め弁
35a,35b,35c,35dがそれぞれ設けられて
いる。
【0029】そして、演算器31からの制御信号によ
り、各作動蒸気止め弁33a〜33dや吸込ガス止め弁
35a〜35dを開閉制御させる。この弁開閉制御によ
り、作動蒸気が供給される各エゼクタ室32a〜32d
が選択され、第1段エゼクタ25および第2段エゼクタ
26のノズル断面積が調節制御される。
【0030】次に、復水器20から不凝縮ガスを抽出す
る作用を説明する。
【0031】地熱発電システムは運転開始してから月日
が立つと、地熱蒸気中の不凝縮ガス量が減少するが、こ
の不凝縮ガス量の減少は、不凝縮ガス検知器30により
検出され、不凝縮ガス量検出信号が演算器31に送られ
る。
【0032】演算器31は不凝縮ガス検知器30からの
検出信号を入力して第1段エゼクタ25および第2段エ
ゼクタ26のノズル最適断面積を求める。求められたノ
ズル最適断面積信号は、制御信号として第1段エゼクタ
25および第2段エゼクタ26に送られる。
【0033】第1段エゼクタ25および第2段エゼクタ
26は、演算器31からの最適ノズル断面積信号を受け
て作動するエゼクタ室32a〜32dが適宜選択され、
決定される。例えばエゼクタ第1室32aとエゼクタ第
2室32bとを作動させる場合、第3および第4の作動
蒸気止め弁33c,33dや吸込ガス止め弁34c,3
4dを閉塞させ、ノズル有効断面積を最適値に変化さ
せ、エゼクタ25,26を常に最高効率で運転させるこ
とができる。
【0034】図4は、本発明に係る地熱発電プラントの
ガス抽出装置の第2実施例を示すものである。
【0035】地熱発電プラント10Aの蒸気タービン系
は、図1に示すものと異ならないので、同じ符号を用い
て説明を省略する。
【0036】図4に示す地熱発電プラント10Aのガス
抽出装置40は、復水器20からの不凝縮ガスを抽出す
るガス抽出手段として、地熱蒸気を作動蒸気とする複数
台の組をなす多段式エゼクタ41,42と復水器20か
らの不凝縮ガスを吸込むコンプレッサ43,44とを組
み合せたものである。
【0037】エゼクタ41,42は第1段エゼクタ41
と第2段エゼクタ42とをそれぞれ複数台づつ組み合せ
たものである。第1段エゼクタ41は生産井11からの
地熱蒸気を作動蒸気として作動するものであり、第1段
エゼクタ41の作動により、復水器20内の不凝縮ガス
がガス抽出管45を通って抽出される。複数台設置され
た第1段エゼクタ41の運転台数は演算器47からの制
御信号により作動制御される。
【0038】第1段エゼクタ41のエゼクタ作用により
抽出された不凝縮ガスは作動蒸気と混合せしめられて、
第1段冷却器48に案内される。第1段冷却器48では
冷却塔20から冷却水の供給を受けて、第1段エゼクタ
41からの蒸気を凝縮している。凝縮された水は復水器
20の負圧により吸引され、復水器20に導かれる。
【0039】一方、第1段冷却器48で凝縮されない不
凝縮ガスは、第2段エゼクタ42の作動により吸引され
る。第2段エゼクタ42は、生産井11からの地熱蒸気
を作動蒸気として作動せしめられる。第2段エゼクタ4
2は複数台設置され、演算器47からの制御信号により
運転台数が制御される。
【0040】第2段エゼクタ42で吸引された不凝縮ガ
スは作動蒸気と混合して第2段冷却器49に導かれる。
この第2段冷却器49は冷却塔21からの冷却水の供給
を受けて第2段エゼクタ42からの蒸気を凝縮させる。
凝縮された水は復水器20に吸引される。
【0041】また、第2段冷却器42にて凝縮されない
不凝縮ガスは冷却塔21などに案内される。
【0042】ところで、復水器20には真空度検知器4
6が付設され、この真空度検知器46により復水器20
の真空度(負圧)を検知し、演算器47に真空度検出信
号を入力している。
【0043】演算器47は真空度検知器46から真空度
検出信号を入力してコンプレッサ出力弁50に弁開度信
号を送り、コンプレッサ出口弁50の弁開度を調節して
いる。
【0044】また、演算器47は、真空度検知器46か
ら真空度検出信号を入力し、コンプレッサ出口弁50へ
の弁開度信号を出力する一方、上記真空度検出信号およ
び弁開度信号から、エゼクタ41,42の最適運転台数
を演算し、第1段エゼクタ41と第2段エゼクタ42に
運転台数信号を送り、運転台数を最適に制御している。
【0045】一方、復水器20の不凝縮ガスを吸込むコ
ンプレッサ43,44も多段構造に構成され、第1段コ
ンプレッサ43と第2段コンプレッサ44とを有する。
第1段コンプレッサ43は復水器20中の不凝縮ガスを
吸込み、吸込または不凝縮ガスを中間冷却器52に案内
している。
【0046】中間冷却器52は冷却塔21から冷却水の
供給を受けて第1段コンプレッサ43からの蒸気を冷却
し、凝縮させる。凝縮された水は復水器20に戻され
る。
【0047】中間冷却器52で凝縮されない不凝縮ガス
は、第2段コンプレッサ44に吸い込まれ、この第2段
コンプレッサ44から冷却塔21などに供給されるよう
になっている。
【0048】第2段コンプレッサ44の出口(吐出)側
にはコンプレッサ出口弁50が設けられる。このコンプ
レッサ出口弁50は、演算器47からの弁開度信号によ
り弁開度が調節され、この調節により第1段コンプレッ
サ43および第2段コンプレッサ44を通過する不凝縮
ガス流量が調節される。
【0049】次に、地熱発電プラント10Aのガス抽出
装置の作用を説明する。
【0050】この地熱発電プラントの運転において、生
産井11からの地熱蒸気に含まれる不凝縮ガス量が経年
的に減少した場合(図5(A)参照)を考える。
【0051】不凝縮ガス量の減少により復水器20の真
空度が高くなるので、真空度検知器46は復水器20の
真空度を検出し、真空度検出信号を演算器47に入力さ
せる。
【0052】演算器47は真空度検出信号を入力して現
在の不凝縮ガス量の減少に見合うところまで、コンプレ
ッサ出口弁50の弁開度を絞るように、弁開度信号を出
力し、コンプレッサ出口弁50の弁開度を調節する。コ
ンプレッサ出口弁50は弁開度が調節されて、第1段コ
ンプレッサ43および第2段コンプレッサ44を通過す
る不凝縮ガス流量を調節する。
【0053】不凝縮ガス量が減少するに従って演算器4
7はコンプレッサ出口弁50に弁開度をさらに絞るよう
に弁開度信号を送る。演算器47は、コンプレッサ4
3,44の運転が不安定領域となるサージング域に入ら
ない弁開度まで、弁開度を絞る一方向の信号を出力し、
この弁開度に達したところで、コンプレッサ出口弁50
の弁開度を固定させるように、コンプレッサ出口弁50
に信号を送る。
【0054】コンプレッサ出口弁50の弁開度が固定さ
れると、復水器20の真空度は再び高くなる。真空度検
知器46は復水器20の真空度が再び高くなるのを検出
し、その真空度検出信号を演算器47に送る。
【0055】演算器47は真空度検知器46からの真空
度検出信号およびコンプレッサ出口弁50への弁開度信
号がサージング領域に入る前の固定状態にあるという条
件を確認し、不凝縮ガス量がエゼクタ運転台数を1台減
らせる真空度まで達したところで、第1段エゼクタ41
および第2段エゼクタ42に運転台数を1台減らす信号
を第1段エゼクタ41および第2段エゼクタ42にそれ
ぞれ出力する一方、コンプレッサ出口弁50の弁開度を
全開にする信号を出力する。
【0056】この演算器47からの制御信号である運転
台数信号により第1段エゼクタ41および第2段エゼク
タ42は運転台数が1台づつ減少し(図4(D)参
照)、またコンプレッサ出口弁50は図4(C)に示す
ように演算器からの弁開度信号により全開となる。この
動作を繰り返すことにより、復水器20の真空度に応じ
てコンプレッサ43,44の運転やエゼクタ41,42
の運転台数を調節設定でき、復水器20中の不凝縮ガス
を効率よく抽出し、地熱発電プラント10Aを安全で経
済的に運転させることができる。
【0057】
【発明の効果】以上に述べたように本発明に係る地熱発
電プラントのガス抽出装置においては、復水器からの不
凝縮ガスを抽出するガス抽出手段としてエゼクタを採用
し、このエゼクタは、復水器内の不凝縮ガス量に応じて
ノズル断面積を最適値に調節設定されるので、エゼクタ
を高効率に運転して復水器中の不凝縮ガスを効率よく抽
出し、地熱発電プラントを安全で経済的に運転させるこ
とができる。
【0058】また、エゼクタの内部を複数に区画して軸
方向に延びるエゼクタ室を形成し、これらのエゼクタ室
にガス抽出管を接続したので、エゼクタを複数台並設す
る必要がなく、エゼクタ制御の単純化が図れ、プラント
全体のコンパクト化が可能となる一方、エゼクタ内部に
作動弁等の動的機器を有さないので作動不良が生じず、
プラントの経年変化においてもメンテナンスフリーとな
って信頼性が向上する。
【0059】さらに、エゼクタは内部を複数に区画して
軸方向に延びるエゼクタ室を形成したので、一部のエゼ
クタ室だけを使用した場合にも、熱の伝達が速く、不使
用のエゼクタ室との間に発生する熱応力を小さく抑制で
き、熱応力によるエゼクタの破壊や熱損傷を未然にかつ
有効的に防止できる。
【0060】またさらに、本発明の地熱発電プラントの
ガス抽出装置では、ガス抽出手段を複数台のエゼクタと
コンプレッサとから構成し、復水器の真空度に応じてコ
ンプレッサの運転やエゼクタの最適運転台数を調節設定
し、復水器中の不凝縮ガスを効率よく抽出し、地熱発電
プラントを安全で経済的に運転させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る地熱発電プラントのガス抽出装置
の第1実施例を示す系統構成図。
【図2】図1に示されるガス抽出装置に用いられるエゼ
クタの断面図。
【図3】図2に示すエゼクタであるガス抽出手段の系統
図。
【図4】本発明に係る地熱発電プラントのガス抽出装置
の第2実施例を示す系統構成図。
【図5】(A)、(B)、(C)および(D)は、不凝
縮ガス量、復水器真空度、コンプレッサ出口弁開度およ
びエゼクタの運転台数の時間変化をそれぞれ示す図。
【図6】地熱発電プラントの生産井から取り出される地
熱蒸気に含まれる不凝縮ガス量の時間変化を示す図。
【符号の説明】
10,10A 地熱発電プラント 11 生産井(蒸気井) 13 スケールセパレータ 14 主蒸気管 15 主蒸気止め弁 16 主蒸気調節弁 17 蒸気タービン 18 タービン発電機 20 復水器 21 冷却塔 22 循環水ポンプ 23,40,55,65 ガス抽出装置 24,56,66 ガス抽出手段 25,41 第1段エゼクタ 26,42 第2段エゼクタ 27,48 第1段冷却器 28,49 第2段冷却器 43 第1段コンプレッサ 44 第2段コンプレッサ 50 コンプレッサ出口弁 52 中間冷却器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−202490(JP,A) 特開 昭60−81500(JP,A) 特開 平4−194589(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地熱蒸気の供給を受けてタービン発電機
    を駆動させる蒸気タービンと、この蒸気タービンからの
    排気を冷却し、凝縮させる復水器と、この復水器内での
    不凝縮ガスを抽出するガス抽出手段とを備えた地熱発電
    プラントにおいて、前記ガス抽出手段は、地熱蒸気を作
    動蒸気とするエゼクタで構成し、このエゼクタは内部を
    複数に区画して軸方向に延びる各エゼクタ室を形成し、
    上記各エゼクタ室に復水器からのガス抽気管が接続され
    る一方、前記復水器中の不凝縮ガス量を検出する不凝縮
    ガス検知器を設け、このガス検知器からの検出信号によ
    りエゼクタに導かれるガス抽気管に配設された吸込ガス
    止め弁を開閉制御してノズル断面積を調節制御したこと
    を特徴とする地熱発電プラントのガス抽出装置。
  2. 【請求項2】 地熱蒸気の供給を受けてタービン発電機
    を駆動させる蒸気タービンと、この蒸気タービンからの
    排気を冷却し、凝縮させる復水器と、この復水器内での
    不凝縮ガスを抽出するガス抽出手段とを備えた地熱発電
    プラントにおいて、前記ガス抽出手段は、地熱蒸気を作
    動蒸気とする複数台のエゼクタと復水器からの不凝縮ガ
    スを吸込むコンプレッサとから構成する一方、前記復水
    器の真空度を検出する真空度検出器を設け、この真空度
    検出器からの検出信号を入力してコンプレッサ出口弁の
    弁開度およびエゼクタの運転台数を調節設定したことを
    特徴とする地熱発電プラントのガス抽出装置。
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