JP2677721B2 - 高耐食アモルファス合金 - Google Patents

高耐食アモルファス合金

Info

Publication number
JP2677721B2
JP2677721B2 JP3138575A JP13857591A JP2677721B2 JP 2677721 B2 JP2677721 B2 JP 2677721B2 JP 3138575 A JP3138575 A JP 3138575A JP 13857591 A JP13857591 A JP 13857591A JP 2677721 B2 JP2677721 B2 JP 2677721B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alloy
amorphous
corrosion resistance
atomic
amorphous alloy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3138575A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04337053A (ja
Inventor
功二 橋本
英明 吉岡
朝日 川嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YKK Corp
Original Assignee
YKK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by YKK Corp filed Critical YKK Corp
Priority to JP3138575A priority Critical patent/JP2677721B2/ja
Priority to CA002068046A priority patent/CA2068046C/en
Priority to FR9205780A priority patent/FR2676461B1/fr
Priority to DE4216150A priority patent/DE4216150C2/de
Publication of JPH04337053A publication Critical patent/JPH04337053A/ja
Priority to US08/207,891 priority patent/US5549797A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2677721B2 publication Critical patent/JP2677721B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C45/00Amorphous alloys
    • C22C45/006Amorphous alloys with Cr as the major constituent

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高耐食性、耐摩耗性な
ど優れた特性を備え、化学プラントを始め産業及び民生
上の種々の分野に利用可能な新しいアモルファス合金に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、結晶質合金には見られないような
優れた耐食性を発揮するアモルファス合金が種々報告さ
れている。これらのアモルファス合金を大別すると金属
−半金属系、金属−金属系アモルファス合金の2種類に
分類できる。前者は耐食性を担う元素としてCrを含
み、Fe、Ni、Coなどの遷移金属を主元素とし、さ
らにアモルファス化するためにPやCなどの半金属を1
5〜20原子%含む合金系であり、後者は耐食性に有効
な元素としてTi、Zr、NbおよびTaなど周期律表
でIVa、Va族とNi(VIII族)あるいはCu(Ib族)
の組合せからなる合金である。
【0003】これらの例からも明らかなように、従来報
告されている高耐食性アモルファス合金は、Crを含む
場合は半金属を添加することが必要であり、また、Ti
を含む金属−金属系合金の場合は、周期律表において離
れた位置にある族同士の元素の組合せでしか実現し得な
かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、Ti
あるいはZrとCrからなる合金、およびそれらの合金
にMで表される元素(Mg、Al、Fe、Co、Ni、
Cu、Mo、W)を含む合金を化学的に不均一な結晶質
合金としてではなく、高耐食性、高耐摩耗性を備えた均
一なアモルファス合金として提供するものである。
【0005】通常、合金は固体状態では結晶化している
が合金組成を限定して溶融状態から超急冷凝固させるな
ど、固体形成の過程で原子配列に長周期的規則性を形成
させない方法を適用すると、結晶構造を持たず、液体に
類似したアモルファス構造が得られ、このような合金を
アモルファス合金という。アモルファス合金は、多くは
過飽和固溶体の均一な単相合金であって、従来の実用金
属に比べて著しく高い強度を保有し、かつ組成に応じて
異常に高い耐食性はじめ種々の特性を示す。
【0006】本発明者らは、未知のアモルファス合金に
ついてその特性に関する研究を広く行った結果、合金形
成過程で、溶融を必要としないスパッター法を用いるこ
とにより、Ti、Zr、Ta、NbなどIVa、Va族元素
とAl、Cuとのアモルファス化が可能であること、こ
れらの合金が優れた耐食性を有していることを見出し、
すでにその一部は、特願63−51567、特願63−
51568および特願昭63−260020号として出
願した。特願昭63−260020号は以下の2つの発
明からなる。
【0007】(1)Tiを25から60原子%含み残部
は実質的にAlからなる高耐食アモルファスアルミニウ
ム合金。 (2)Mo、W、Ta及びNbのいずれか一種または二
種以上を5原子%未満とTiとの合計で25から60原
子%含み残部は実質的にAlからなる高耐食アモルファ
スアルミニウム合金。
【0008】また、同様にスパッター法を用いることに
より、AlはZrとともにアモルファス合金を作製する
ことができること、ZrおよびTiを含むAl合金も均
一なアモルファス合金として得られること、また主たる
合金元素としてZrを含む合金は、さらにMo、W、T
a、Nbのような高融点金属をも含む合金をアモルファ
ス合金として作製することができ、これらの合金はいず
れも塩酸や塩素イオンを含む溶液のような過酷な腐食性
環境中でも安定な保護皮膜を形成して自己不働態化する
高耐食性を備えたアモルファス合金であることを見出
し、特願平1−101768として出願した。特願平1
−101768は以下の3つの発明からなる。
【0009】(1)Zrを10〜75原子%含み残部は
実質的にAlからなるアモルファスアルミニウム合金。 (2)5原子%以上のZrとTiとの合計で10〜75
原子%含み残部が実質的にAlからなる高耐食アモルフ
ァスアルミニウム合金。 (3)Mo、W、Ta及びNbのいずれかの一種または
二種以上を5原子%未満とZrの合計で10〜75原子
%含み残部は実質的にAlからなる高耐食アモルファス
アルミニウム合金。
【0010】上に述べたアモルファス合金は、いずれも
耐食性の劣るAlと高耐食性を担うTiおよびZrから
なるアモルファス合金であるが、耐食性の優れた元素の
組合せからなるアモルファス合金が実現できればさらに
優れた特性が期待できる。
【0011】TiならびにZrは中性環境ならびに酸化
性の環境においては優れた耐食性を示し、特にTiは塩
素イオンを含む環境では耐孔食性の改善に効果を発揮す
る。一方、Crは、アモルファス化した場合、塩酸のよ
うな酸化力の乏しい環境においても優れた耐食性を発揮
することが知られている。これらの耐食性に優れた元素
同士を、化学的に不均一な結晶質合金としてではなく、
アモルファス合金として作製に成功することは、多くの
環境に適合する新しい耐食性合金として広い実用が期待
できる。
【0012】しかし、TiあるいはZrとCrは、周期
律表ではIVa族とVIa族に属し、きわめて近い位置にあ
るため、金属−金属系ではもちろん、半金属を添加して
もアモルファス化は困難であると言われていた。本発明
は、これらの問題を解決し、TiあるいはZrとCrか
らなるアモルファス合金、ならびにこの合金に様々な金
属元素を添加したアモルファス合金を提供するものであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこのような
観点から研究を継続し、耐食性の優れた元素同士からな
るアモルファス合金を探索した結果、スパッター法を用
いることにより、上に述べたTiやZrと、耐食性元素
として知られるCrとの組合せからなるアモルファス合
金が作製できること、さらにこれらの合金に20原子%
以下のMg、Al、Fe、Co、Ni、Cu、Mo、W
を添加することによりアモルファス形成範囲が広がるこ
とを見いだした。またこれらのアモルファス合金はいず
れも塩酸や塩素イオンを含むような腐食性環境中でも安
定な保護皮膜を形成して自己不働態化する高耐食性を備
えたアモルファス合金であることを見いだし、下記本発
明を達成した。
【0014】(1)Crを30〜75原子パーセント含
み残部は実質的にTiあるいはZrの一種もしくは二種
からなる高耐食アモルファス合金。 (2)一般式;XaCrbc [ただし、XはTi、Zrから選ばれる一種もしくは二
種の元素、MはMg、Al、Fe、Co、Ni、Cu、
Mo、Wから選ばれる少なくとも一種の元素。
【0015】a、b、cは原子パーセントで、a>2
0、20≦b<75、0<c≦20、a+b+c=10
0]からなる高耐食アモルファス合金。
【0016】スパッター法はアモルファス合金を作る1
つの方法であって、作製しようとするアモルファス合金
と平均組成が等しいが単相ではない複数の結晶相からな
るターゲットを焼結や溶融によって作製して用いたり、
作製しようとするアモルファス合金の主成分からなる金
属板に合金化しようとする元素を載せたり埋め込んだり
したターゲットを用いたりしてアモルファス合金は作ら
れる。
【0017】本発明は、この方法を活用ならびに改良す
ることによって得られたものであって以下のとおりであ
る。Ti板あるいはZr板にCrを載せたり埋め込んだ
りしたターゲット、あるいはTi板にCrとZrを載せ
たり埋め込んだりしたターゲット、Ti板あるいはZr
板にCrと共にMで表わされる元素(Mg、Al、F
e、Co、Ni、Cu、Mo、W)のうち少なくとも1
種を載せたり埋め込んだりしたターゲットを用いるスパ
ッター法によって、所定の組成のアモルファス合金を得
ることができる。この場合、生成するアモルファス合金
の場所による不均一性を避けるために、たとえば図1に
示すように、スパッタ装置チャンバー6内で複数のサブ
ストレイト2をチャンバー内の中心軸1の回りに回転さ
せると共にサブストレイト自体も自転させることが望ま
しい。さらに生成するアモルファス合金の組成を広い範
囲で変化させるために、例えば図2に示すように、1つ
のターゲット4はTi板にCrを埋め込んだものとし、
もう1つのターゲットはZr板にMで表わされる元素を
埋め込んだものとして、これら2つのターゲットを互い
に傾斜させて2つのターゲットの垂線の交わる付近にサ
ブストレイト2を置くように設置し、これら2つのター
ゲットを2つの電源で出力を互いに制御しながら同時に
作動させることも可能である。さらにターゲットとし
て、あらかじめ合金組成となるように各元素を調合した
焼結ターゲットを用いるなど、いろいろなターゲットと
方法を組み合わせることによって、上述の種々の高耐食
アモルファス合金が得られる。
【0018】スパッター法で作製した本発明の組成の合
金は、前記各元素が均一に固溶した単相のアモルファス
合金である。均一固溶体である本発明のアモルファス合
金には、きわめて均一で高耐食性を保証する保護皮膜が
形成される。
【0019】酸化力が乏しく激しい腐食環境である塩
酸、あるいは塩素イオンを含む溶液中では、結晶質合金
は、その不均一性のため、しばしば不働態皮膜の弱い部
分が破れ、耐食性を損なう恐れがある。このような環境
で、合金を使用するためには、安定な保護皮膜を均一に
形成する能力を合金に付与する。これは有効元素を必要
量含み、しかもそれらが合金中に均一に存在することに
よって実現される。しかし、結晶質合金の場合、多種多
量の合金元素を添加すると、しばしば化学的性質の異な
る多相構造となり、所定の耐食性が実現し得ないことが
ある。また化学的不均一性はむしろ耐食性に有害であ
る。
【0020】これに対し、本発明のアモルファス合金は
均一固溶体であり、安定な保護皮膜を形成させ得る所定
量の有効元素を均一に含むものであるため、このような
アモルファス合金には、強固で均一な保護皮膜が生じ、
十分に高い耐食性を発揮する。
【0021】次に本発明における各成分組成を限定する
理由を述べる。Crは、TiあるいはZrの少なくとも
一種と共にアモルファス構造を形成する元素であって、
スパッター法でアモルファス構造を形成するためには、
本発明の請求項1において30〜75原子%含む必要が
ある。また、請求項2において、請求項1の合金に第3
の元素としてMで表したMg、Al、Fe、Co、N
i、Cu、Mo、Wを添加する場合、第3の元素が20
原子%を超えると均一なアモルファス合金が形成できな
くなるため、その上限を20原子%とする必要がある。
一方、第3の元素を添加することにより、アモルファス
合金となり得るCr量の下限は、請求項1で示した30
原子%から、20原子%と広がることが確認できた。し
かも、第3の元素を添加しても第3の元素の量が20原
子%以下であれば耐食性は損なわれない。TiおよびZ
rはCrと共存してアモルファス構造を形成する元素で
あるが、本発明の請求項1においてTiおよびZrのい
ずれか1種あるいは2種の合計は、25原子%以上必要
であり、また、請求項2においては、20原子%を超え
る量が必要である。Ti、ZrならびにCrは保護皮膜
を形成して耐食性を担う元素であり、本発明の合金はこ
れら耐食性の優れた元素同士の組合せからアモルファス
合金であり、酸化力の乏しい塩酸をはじめ、塩素イオン
を含む溶液中など多くの腐食性環境で十分な耐食性を示
す。
【0022】
【実施例】次に実施例によって本発明を具体的に説明す
る。 実施例1 直径100mm、厚さ6mmのTi円板上の中心から半
径29mmの円周上に直径20mm、厚さ1mmのCr
と直径20mm、厚さ1mmのCrを任意に選択し、3
〜9個載せたものをターゲットとし、図1に示した装置
を用い、Arを5ml/minの速度で流しながら2×
10-4Torrの真空に保ち、自転ならびに公転してい
るガラスのサブストレイトに560〜200Wの出力で
スパッターデポジションを行った。これらの合金の組成
はX線マイクロアナライザーデポジションを行った。こ
れらの合金の組成はX線マイクロアナライザーを用い分
析した。図3にこれらの合金のX線回折の結果を示す。
Cr量が25原子%及び77原子%では結晶に起因する
鋭い回折線が認められるが30〜75原子%の範囲では
アモルファス特有のハローパターンを示しておりアモル
ファス化したことがわかる。
【0023】実施例2 直径100mm、厚さ6mmのTi円板上の中心から半
径29mmの円周上に直径20mm、厚さ1mmのCr
を4個載せたものをターゲットとし、図1に示した装置
に取り付け、Arを5ml/minの速度で流しながら
2×10-4Torrの真空に保ち、自転ならびに公転し
ているガラスのサブストレイトに、440Wの出力でス
パッターデポジションを行った。X線マイクロアナライ
ザーを用いた分析によって、この合金の組成はTi−3
0原子%Crであることが確認された。X線回折の結
果、図3に示したようにこの合金はアモルファスであ
る。このアモルファス合金を30℃の1M HCl溶液
中での分極曲線を、金属Tiの分極曲線と併せて図4に
示す。金属Tiの自然浸漬電位が約−0.5Vと低いの
に対し、アモルファスTi−30原子%Cr合金では約
−0.15Vに上昇し、しかも約+0.5Vまでの電位
域では不働態保持電流密度が金属Tiに比べ著しく低
く、耐食性が向上したことがわかる。
【0024】実施例3 直径100mm、厚さ6mmのTi円板上の中心から半
径29mmの円周上に直径20mm、厚さ1mmのCr
を8個載せたものをターゲットとし、図1に示した装置
に取り付け、Arを5ml/minの速度で流しながら
2×10-4Torrの真空に保ち、自転ならびに公転し
ているガラスのサブストレイトに480Wの出力でスパ
ッターデポジションを行った。X線マイクロアナライザ
ーを用いた分析によって、この合金の組成はTi−75
原子%Crであることが確認された。X線回折の結果、
図3に示したようにこの合金はアモルファスである。こ
のアモルファス合金を30℃の1M HCl溶液中での
分極曲線を図5に示す。アモルファスTi−75原子%
Cr合金は自己不働態化しており、その自然浸漬電位
は、+0.18Vと図5に示したアモルファスTi−3
0原子%Cr合金よりさらに高くなっており、自然浸漬
電位近傍の不働態保持電流密度も10-4A/m2ときわ
めて低く優れた耐食性を示すことが明らかとなった。
【0025】実施例4 直径100mm、厚さ6mmのTi円板上の中心から半
径29mmの円周上に、直径20mm、厚さ1mmのC
rを5個と、直径20mm、厚さ1mmのCuを2個載
せたものをターゲットとし、図1に示した装置に取り付
け、Arを5ml/minの速度で流しながら2×10
-4Torrの真空に保ち、自転ならびに公転しているガ
ラスのサブストレイトに、520Wの出力でスパッター
デポジションを行った。X線回折の結果、生じた合金は
アモルファスであることが確認され、またX線マイクロ
アナライザーを用いた分析によって、この合金の組成は
Ti−40原子%Cr−15原子%Cuであることが明
らかとなった。このアモルファス合金を30℃の1M
HCl溶液中での分極曲線を図6に示す。アモルファス
Ti−40原子%Cr−15原子%Cu合金は自己不働
態化しており、その自然浸漬電位は、約−0.1Vと図
3に示した金属Tiに比べて0.4V以上高く、優れた
耐食性を示すことが明らかとなった。
【0026】実施例5 直径100mm、厚さ6mmのTi円板上の中心から半
径29mmの円周上に、直径20mm、厚さ1mmのC
rを4個と、直径20mm、厚さ1mmのZrを42個
埋め込んだものをはじめ、第3元素を埋め込んだ様々な
ターゲットとを用い、図2に示した装置に取り付け、A
rを5ml/minの速度で流しながら2×104To
rrの真空に保ち、自転ならびに公転しているガラスの
サブストレイトに、それぞれのターゲットの出力を変え
てスパッターデポジションを行った。X線回折の結果、
生じた合金はアモルファスであることが確認された。ま
たX線マイクロアナライザーを用いた分析によって得ら
れた合金の組成を表3に示す。これらの合金は30℃の
1M HCl溶液中で自己不働態化しており、自然浸漬
電位は表3のようであって、高耐食アモルファス合金で
あることが判明した。
【0027】なお、表3には比較試料として金属Tiの
結果、ならびに実施例1に示すアモルファス合金の結果
をあわせて示す。
【0028】
【表3】 表3 30℃の1M HCl溶液中での自然浸漬電位の比較 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 合金(数字は原子%) 自然浸漬電位(VvsSCE) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 金属Ti(比較試料) −0.52 ──────────────────────────────── Ti−30Cr −0.15 Ti−54Cr +0.03 Ti−64Cr +0.35 Ti−75Cr +0.18 Ti−35Zr−30Cr −0.08 Ti−51Zr−32Cr +0.02 Ti−22Zr−53Cr +0.11 Ti−18Zr−75Cr +0.28 Zr−20Cr−17Mg −0.45 Zr−60Cr−8Mg +0.22 Zr−32Cr−15Mo +0.05 Zr−22Cr−11W −0.10 Zr−30Cr−5Al −0.38 Ti−45Cr−20Cu −0.02 Ti−65Cr−14Fe −0.21 Ti−50Cr−6Co −0.05 Ti−20Cr−18Ni −0.16 Ti−75Cr−4Al −0.33 Ti−12Zr−20Cr−4Mg −0.50 Ti−30Zr−42Cr−8Al −0.38 Zr−15Ti−30Cr−20Fe +0.11 Zr−26Ti−20Cr−6Ni −0.16 Zr−8Ti−60Cr−12Cu +0.28 Ti−20Cr−7Fe−11Al −0.50 Ti−65Cr−4Ni−8Cu +0.35 Ti−15Zr−30Cr−3Mg−5Mo −0.22 Ti−8Zr−20Cr−11Co−9W −0.34 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0029】
【発明の効果】以上詳述したとおり、本発明のアモルフ
ァス合金は、スパッター法を用いて作製した、耐食性に
優れた元素(Ti、Zr、Cr)の組合せからなること
を特徴とする合金である。これらのアモルファス合金
は、酸化力が乏しく腐食性の激しい塩酸溶液中、さらに
塩素イオンを含む溶液中などの様々な腐食性環境におい
ても安定な保護皮膜を形成し、自己不働態化する高い耐
食性を備えた合金である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明アモルファス合金を作製するスパ
ッター装置の1例を示す概略図である。
【図2】図2は他の実施例の装置の例を示す概略図であ
る。
【図3】X線回折の結果を示すグラフである。
【図4】アモルファス合金、金属チタンの分極曲線を示
すグラフである。
【図5】アモルファスTi−75Crの分極曲線を示す
グラフである。
【図6】アモルファスTi−40−Cr15の溶液中で
の分極極性を示す。
【符号の説明】
1 サブストレイトの公転軸 2 自転するサブストレイト 3、4および5 ターゲット 6 スパッターチャンバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−77440(JP,A) 特開 昭63−192592(JP,A) 特開 平3−97827(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Crを30〜75原子パーセント含み残
    部は実質的にTiあるいはZrの一種もしくは二種から
    なる高耐食アモルファス合金。
  2. 【請求項2】 一般式;XaCrbc [ただし、XはTi、Zrから選ばれる一種もしくは二
    種の元素、MはMg、Al、Fe、Co、Ni、Cu、
    Mo、Wから選ばれる少なくとも一種の元素。a、b、
    cは原子パーセントで、a>20、20≦b<75、0
    <c≦20、a+b+c=100]からなる高耐食アモ
    ルファス合金。
JP3138575A 1991-05-15 1991-05-15 高耐食アモルファス合金 Expired - Fee Related JP2677721B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3138575A JP2677721B2 (ja) 1991-05-15 1991-05-15 高耐食アモルファス合金
CA002068046A CA2068046C (en) 1991-05-15 1992-05-11 High corrosion-resistant amorphous alloys
FR9205780A FR2676461B1 (fr) 1991-05-15 1992-05-13 Alliages amorphes hautement resistants a la corrosion.
DE4216150A DE4216150C2 (de) 1991-05-15 1992-05-15 Verfahren zur Herstellung einer hochkorrosionsfesten amorphen Legierung
US08/207,891 US5549797A (en) 1991-05-15 1994-03-07 Highly corrosion-resistant amorphous alloys

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3138575A JP2677721B2 (ja) 1991-05-15 1991-05-15 高耐食アモルファス合金

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04337053A JPH04337053A (ja) 1992-11-25
JP2677721B2 true JP2677721B2 (ja) 1997-11-17

Family

ID=15225338

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3138575A Expired - Fee Related JP2677721B2 (ja) 1991-05-15 1991-05-15 高耐食アモルファス合金

Country Status (5)

Country Link
US (1) US5549797A (ja)
JP (1) JP2677721B2 (ja)
CA (1) CA2068046C (ja)
DE (1) DE4216150C2 (ja)
FR (1) FR2676461B1 (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19614459A1 (de) * 1996-04-12 1997-10-16 Grundfos As Elektronisches Bauelement
DE19614458C2 (de) * 1996-04-12 1998-10-29 Grundfos As Druck- oder Differenzdrucksensor und Verfahren zu seiner Herstellung
DE19859477B4 (de) 1998-12-22 2005-06-23 Mtu Aero Engines Gmbh Verschleißschutzschicht
CA2362638C (en) * 1999-12-17 2009-12-15 Tohoku Techno Arch Co., Ltd. Hydrogen storage metal alloy and production thereof
EP1314794A4 (en) * 2000-08-21 2007-02-07 Citizen Watch Co Ltd SOFT METAL AND MANUFACTURING METHOD, DECORATIVE ITEMS AND MANUFACTURING METHOD THEREFOR
US20020162605A1 (en) * 2001-03-05 2002-11-07 Horton Joseph A. Bulk metallic glass medical instruments, implants, and methods of using same
US6562156B2 (en) 2001-08-02 2003-05-13 Ut-Battelle, Llc Economic manufacturing of bulk metallic glass compositions by microalloying
FR2848797B1 (fr) * 2002-12-20 2005-05-27 Seb Sa Surface de cuisson facile a nettoyer et article electromenager comportant une telle surface
EP1434034A1 (de) 2002-12-24 2004-06-30 Grundfos a/s Strömungssensor
US20080014447A1 (en) * 2004-05-28 2008-01-17 Ngk Insulators, Ltd. Method Of Forming Film On Zirconium-Based Metallic Glass Surface, And Zirconium-Based Metallic Glass Component
FR2905707B1 (fr) * 2006-09-08 2009-01-23 Centre Nat Rech Scient Procede pour deposer sur un substrat une couche mince d'alliage metallique et alliage metallique sous forme de couche mince.
US8161811B2 (en) 2009-12-18 2012-04-24 Honeywell International Inc. Flow sensors having nanoscale coating for corrosion resistance
WO2015062620A1 (en) * 2013-10-28 2015-05-07 Inficon Gmbh A method for preventing gases and fluids to penetrate a surface of an object
CN108165900A (zh) * 2018-01-11 2018-06-15 深圳大学 钛基非晶合金眼镜架及其制作方法
CN108468001B (zh) * 2018-04-02 2020-02-11 湘潭大学 纯铜增韧生物医用钛基非晶基复合材料及其制备方法

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3856513A (en) * 1972-12-26 1974-12-24 Allied Chem Novel amorphous metals and amorphous metal articles
US4225339A (en) * 1977-12-28 1980-09-30 Tokyo Shibaura Denki Kabushiki Kaisha Amorphous alloy of high magnetic permeability
US4231816A (en) * 1977-12-30 1980-11-04 International Business Machines Corporation Amorphous metallic and nitrogen containing alloy films
JPS5644752A (en) * 1979-09-21 1981-04-24 Hitachi Ltd Ferromagnetic amorphous alloy
US4496635A (en) * 1980-04-09 1985-01-29 The United States Of America As Represented By The United States Department Of Energy Amorphous metal alloy and composite
JPS58153749A (ja) * 1982-03-05 1983-09-12 Takeshi Masumoto 小型スピ−カ用放音板
US4728580A (en) * 1985-03-29 1988-03-01 The Standard Oil Company Amorphous metal alloy compositions for reversible hydrogen storage
DE3616008C2 (de) * 1985-08-06 1994-07-28 Mitsui Shipbuilding Eng Hochkorrosionsbeständige, glasartige Legierung
CH665849A5 (de) * 1986-05-29 1988-06-15 Cendres & Metaux Sa Verfahren zur herstellung amorpher legierungen.
JPS6351567A (ja) * 1986-08-20 1988-03-04 株式会社 カネブン 壁面、床面に張付材を密着固定するための圧着具
JPH068572B2 (ja) * 1986-08-22 1994-02-02 株式会社大林組 コンクリ−ト構造物の構築方法並びに支持部材
JPS63241164A (ja) * 1987-03-30 1988-10-06 Toshiba Corp スパッタリングターゲットおよび電気配線用合金膜
JPS63260002A (ja) * 1987-04-16 1988-10-27 太陽誘電株式会社 静電容量を持つバリスタとその製造方法
DE8706446U1 (de) * 1987-05-06 1987-06-25 Max Meier GmbH & Co Metallwarenfabrik, 7585 Lichtenau Schutzeinrichtung für den Innenraum von Kraftfahrzeugen
JPH01290765A (ja) * 1988-05-16 1989-11-22 Toshiba Corp スパッタリングターゲット
AU620155B2 (en) * 1988-10-15 1992-02-13 Koji Hashimoto Amorphous aluminum alloys

Also Published As

Publication number Publication date
FR2676461A1 (fr) 1992-11-20
DE4216150C2 (de) 1997-02-13
DE4216150A1 (de) 1992-11-19
CA2068046C (en) 1996-12-24
FR2676461B1 (fr) 1995-01-20
JPH04337053A (ja) 1992-11-25
US5549797A (en) 1996-08-27
CA2068046A1 (en) 1992-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2677721B2 (ja) 高耐食アモルファス合金
EP0364903B1 (en) Amorphous aluminum alloys
JPS6277437A (ja) 耐腐食性アモルフアスクロム合金組成物
US4880482A (en) Highly corrosion-resistant amorphous alloy
JP2937580B2 (ja) 高耐食アモルファス合金
US5030300A (en) Amorphous aluminum alloys
JP2965776B2 (ja) 高耐食アモルファスアルミニウム合金
JP2911672B2 (ja) 高耐食アモルファスアルミニウム合金
JPH07103454B2 (ja) 高耐食アモルファス合金
JP2000144380A (ja) 超耐食性合金及びその作製方法
JPH04147938A (ja) 高耐食マグネシウム合金
JP2677667B2 (ja) 高耐食アモルファスアルミニウム合金
JPH0579751B2 (ja)
JP2911675B2 (ja) 耐高温腐食性アモルファス合金
JPH0610328B2 (ja) 高耐食アモルファスアルミニウム合金
JPH068492B2 (ja) 高耐食アモルファスアルミニウム合金
KR930006294B1 (ko) 무정형 알루미늄-내화금속 합금
JP2948410B2 (ja) 耐高温腐食性アモルファス合金
JP2965805B2 (ja) 耐高温腐食性アモルファス合金
KR20050053742A (ko) 스퍼터-증착된 박막에 이용되는 균일한 고용체 합금

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees