JP2965805B2 - 耐高温腐食性アモルファス合金 - Google Patents
耐高温腐食性アモルファス合金Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高温の硫化雰囲気および
酸化雰囲気に共に耐える耐高温腐食性に優れ、化学プラ
ントをはじめ産業および民生上の種々の分野に利用可能
な新しいアモルファス合金に関するものである。
酸化雰囲気に共に耐える耐高温腐食性に優れ、化学プラ
ントをはじめ産業および民生上の種々の分野に利用可能
な新しいアモルファス合金に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明者らは、これまで高温の濃厚な酸
中など結晶質合金では耐え得ない激しい腐食性環境にお
いて、高耐食性を示す各種アモルファス合金を見出して
きた。これらのアモルファス合金は金属−半金属合金お
よび金属−金属合金に大別される。金属−半金属合金
は、Fe,Co,Niなどの鉄族元素とアモルファス化
に必要な10〜25原子%程度のP,C,B,Siなど
の半金属元素からなり、水溶液中における高耐食性はC
rを添加することによって実現されている。これに対
し、金属−金属系合金はFe,Co,Ni,Cu,Al
などの元素とTa,Nb,Zr,TiなどIVa族および
Va族のバルブメタルとからなるものである。この場
合、水溶液中における耐食性はアモルファス合金を構成
するバルブメタルによるものであって、なかでもVa族
のTaあるいはNbを含む合金の耐食性がきわめて高
い。
中など結晶質合金では耐え得ない激しい腐食性環境にお
いて、高耐食性を示す各種アモルファス合金を見出して
きた。これらのアモルファス合金は金属−半金属合金お
よび金属−金属合金に大別される。金属−半金属合金
は、Fe,Co,Niなどの鉄族元素とアモルファス化
に必要な10〜25原子%程度のP,C,B,Siなど
の半金属元素からなり、水溶液中における高耐食性はC
rを添加することによって実現されている。これに対
し、金属−金属系合金はFe,Co,Ni,Cu,Al
などの元素とTa,Nb,Zr,TiなどIVa族および
Va族のバルブメタルとからなるものである。この場
合、水溶液中における耐食性はアモルファス合金を構成
するバルブメタルによるものであって、なかでもVa族
のTaあるいはNbを含む合金の耐食性がきわめて高
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】高温の酸化性気体環境
において、最も安定な酸化物スケールを形成する合金元
素はアルミニウムであり、ついでクロムであるため、こ
れらを含む合金が耐高温酸化性合金として用いられてき
た。しかし、これらの元素の高温硫化に対する耐食性は
高くない。一方、高温の硫化性環境において優れた保護
性を備えた硫化物スケールを形成する合金元素は、モリ
ブデン、タングステン、ニオブ、タンタルなどである。
しかし、耐硫化性の高い元素は酸化性環境ではモリブデ
ン、タングステンのように酸化物が昇華したり、ニオ
ブ、タンタルのように金属よりはるかに大きな体積の酸
化物が生じて割れて保護能力がないため、硫化性と酸化
性が共存する高温気体の環境で用い得る金属材料は見出
されていない。
において、最も安定な酸化物スケールを形成する合金元
素はアルミニウムであり、ついでクロムであるため、こ
れらを含む合金が耐高温酸化性合金として用いられてき
た。しかし、これらの元素の高温硫化に対する耐食性は
高くない。一方、高温の硫化性環境において優れた保護
性を備えた硫化物スケールを形成する合金元素は、モリ
ブデン、タングステン、ニオブ、タンタルなどである。
しかし、耐硫化性の高い元素は酸化性環境ではモリブデ
ン、タングステンのように酸化物が昇華したり、ニオ
ブ、タンタルのように金属よりはるかに大きな体積の酸
化物が生じて割れて保護能力がないため、硫化性と酸化
性が共存する高温気体の環境で用い得る金属材料は見出
されていない。
【0004】しかし、実際の高温腐食環境では、硫黄と
酸素の分圧は大きく変動する。したがって、高温の硫化
性および酸化性環境にともに耐える金属材料の出現が切
望されている。
酸素の分圧は大きく変動する。したがって、高温の硫化
性および酸化性環境にともに耐える金属材料の出現が切
望されている。
【0005】本発明は単相固溶体を形成するアモルファ
ス合金の特性とスパッター法によるアモルファス化が合
金化に溶融を必要としないことを活用して、低沸点の耐
酸化性金属と高融点の耐硫化性金属からなる耐高温腐食
性アモルファス合金を提供するものである。
ス合金の特性とスパッター法によるアモルファス化が合
金化に溶融を必要としないことを活用して、低沸点の耐
酸化性金属と高融点の耐硫化性金属からなる耐高温腐食
性アモルファス合金を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】通常、合金は固体状態で
は結晶化しているが合金組成を限定して溶融状態から超
急冷凝固させたり、所定のターゲットを用いてスパッタ
ーデポジットさせるなど、固体形成の過程で原子配列に
長周期的規則性を形成させない方法を適用すると、結晶
構造を持たず、液体に類似したアモルファス構造が得ら
れ、このような合金をアモルファス合金という。アモル
ファス合金は、過飽和固溶体の均一な単相合金であっ
て、従来の実用金属に比べて著しく高い強度を保有し、
かつ組成に応じて異常に高い耐食性をはじめ種々の特性
を示す。
は結晶化しているが合金組成を限定して溶融状態から超
急冷凝固させたり、所定のターゲットを用いてスパッタ
ーデポジットさせるなど、固体形成の過程で原子配列に
長周期的規則性を形成させない方法を適用すると、結晶
構造を持たず、液体に類似したアモルファス構造が得ら
れ、このような合金をアモルファス合金という。アモル
ファス合金は、過飽和固溶体の均一な単相合金であっ
て、従来の実用金属に比べて著しく高い強度を保有し、
かつ組成に応じて異常に高い耐食性をはじめ種々の特性
を示す。
【0007】本発明者らは新しいアモルファス合金を創
製し、その性質に関する研究を広く行った結果、合金生
成過程で溶融を必要としないスパッター法を用いること
によって、低融点金属と高融点金属とのアモルファス合
金を作製し得ることを見いだし、Ti,Zr,Nb,T
a,Mo,WなどのIVa族、Va族およびVIa族元素と
Cu,AlなどのIb族およびIIIb族元素とからなる
アモルファス合金を作製することに成功した。これらの
1部は特願昭62−103296号、特願昭63−51
567号、特願昭63−51568号および特願昭63
−260020号として出願した。これらの研究をさら
に継続し、周期率表における近接族間の元素からなる高
耐食金属−金属系アモルファス合金の作製を試みた結
果、IVa族元素のTi,ZrとVIa族元素のCrとから
なるアモルファス合金およびVa族元素のTa,Nbと
VIa族元素のCrとからなるアモルファス合金の作製に
成功し、さきに特願平3−138575号および特願平
3−267542号として、それぞれ出願した。本発明
者らは、さきにこれらの研究を継続し、合金生成条件な
どを検討した結果、低融点軽元素であるAlとCrから
なる高耐食アモルファスアルミニウム合金およびこれに
さらに耐食性を向上させる種々の元素を含むアモルファ
スアルミニウム合金の作製に成功し、特願平4−293
62および特願平4−29365として出願した。
製し、その性質に関する研究を広く行った結果、合金生
成過程で溶融を必要としないスパッター法を用いること
によって、低融点金属と高融点金属とのアモルファス合
金を作製し得ることを見いだし、Ti,Zr,Nb,T
a,Mo,WなどのIVa族、Va族およびVIa族元素と
Cu,AlなどのIb族およびIIIb族元素とからなる
アモルファス合金を作製することに成功した。これらの
1部は特願昭62−103296号、特願昭63−51
567号、特願昭63−51568号および特願昭63
−260020号として出願した。これらの研究をさら
に継続し、周期率表における近接族間の元素からなる高
耐食金属−金属系アモルファス合金の作製を試みた結
果、IVa族元素のTi,ZrとVIa族元素のCrとから
なるアモルファス合金およびVa族元素のTa,Nbと
VIa族元素のCrとからなるアモルファス合金の作製に
成功し、さきに特願平3−138575号および特願平
3−267542号として、それぞれ出願した。本発明
者らは、さきにこれらの研究を継続し、合金生成条件な
どを検討した結果、低融点軽元素であるAlとCrから
なる高耐食アモルファスアルミニウム合金およびこれに
さらに耐食性を向上させる種々の元素を含むアモルファ
スアルミニウム合金の作製に成功し、特願平4−293
62および特願平4−29365として出願した。
【0008】本発明者らは、さらにこのようにして作製
した合金の特性を研究した結果、これまで実現しなかっ
た高温における酸化と硫化の両方に耐える耐高温腐食性
アモルファス合金の作製に成功し、特願平4−2936
2号および特願平4−29365号として出願した。
した合金の特性を研究した結果、これまで実現しなかっ
た高温における酸化と硫化の両方に耐える耐高温腐食性
アモルファス合金の作製に成功し、特願平4−2936
2号および特願平4−29365号として出願した。
【0009】本発明者らは、さらにこのようにして作製
した合金の特性を研究した結果、これまで実現しなかっ
た高温における酸化と硫化の両方に耐える耐高温腐食性
アモルファス合金を見出し、特願平4−85529号お
よび特願平4−85530号として出願した。
した合金の特性を研究した結果、これまで実現しなかっ
た高温における酸化と硫化の両方に耐える耐高温腐食性
アモルファス合金を見出し、特願平4−85529号お
よび特願平4−85530号として出願した。
【0010】本発明者らは、特願平4−85529号お
よび特願平4−85530号に出願した材料についてさ
らに性能の向上を図った結果、これらにSiを添加する
ことによって、耐酸化性がさらに著しく向上をすること
を見いだし、本発明を達成した。
よび特願平4−85530号に出願した材料についてさ
らに性能の向上を図った結果、これらにSiを添加する
ことによって、耐酸化性がさらに著しく向上をすること
を見いだし、本発明を達成した。
【0011】本発明は、特許請求の範囲第1項ないし第
14項に示す14の発明からなるものであるが、次の表
1に本発明の構成元素および含有率を示す。
14項に示す14の発明からなるものであるが、次の表
1に本発明の構成元素および含有率を示す。
【0012】
【表1】 (*1) Mo,Wの少なくとも1種 (*2) Ta,Nbの少なくとも1種 (*3) Zr,Tiの少なくとも1種 (*4) Fe,Co,Ni,Cuの少なくとも1種 (*5) 実質的残部 (*6) 実質的残部AlとCrの少なくとも1種 (*7) Mo,Wの少なくとも1種とCrとの合計 (*8) 但し、AlとSiの合計で30原子%以上 (*9) Mo,Wの少なくとも1種50原子以下とT
a,Nbの少なくとも1種との合計 (*10)Mo,Wの少なくとも1種7原子%以上とZ
r,Tiの少なくとも1種との合計 (*11)Ta,Nbの少なくとも1種7原子%以上と
Zr,Tiの少なくとも1種との合計 (*12)Mo,Wの少なくとも1種50原子%以下と
Ta,Nbの少なくとも1種との合計で7原子%以上と
Ti,Zrの少なくとも1種との合計 (*13)但しAlとCrの少なくとも1種10原子%
以上とSiの合計で25原子%以上
a,Nbの少なくとも1種との合計 (*10)Mo,Wの少なくとも1種7原子%以上とZ
r,Tiの少なくとも1種との合計 (*11)Ta,Nbの少なくとも1種7原子%以上と
Zr,Tiの少なくとも1種との合計 (*12)Mo,Wの少なくとも1種50原子%以下と
Ta,Nbの少なくとも1種との合計で7原子%以上と
Ti,Zrの少なくとも1種との合計 (*13)但しAlとCrの少なくとも1種10原子%
以上とSiの合計で25原子%以上
【0013】スパッター法はアモルファス合金を作る一
つの方法であって、作製しようとするアモルファス合金
と平均組成が等しいが単相ではない複数の結晶相からな
るターゲットを焼結や溶融によって作製して用いたり、
作製しようとするアモルファス合金の主成分からなる金
属板に合金化しようとする元素を載せたり埋め込んだり
したものを用いたりしてアモルファス合金は作られる。
つの方法であって、作製しようとするアモルファス合金
と平均組成が等しいが単相ではない複数の結晶相からな
るターゲットを焼結や溶融によって作製して用いたり、
作製しようとするアモルファス合金の主成分からなる金
属板に合金化しようとする元素を載せたり埋め込んだり
したものを用いたりしてアモルファス合金は作られる。
【0014】本発明は、この方法を活用ならびに改良し
たものであって以下のとおりである。Al−Mo−Si
合金ターゲットを溶融法などで作製することはさほど容
易ではないが、Al板にMo塊およびSiを載せたり埋
め込んだりしたターゲットを用いるスパッター法によっ
て、高耐高温腐食性を備えたアモルファスAl−Mo−
Si合金を得ることができる。この場合、生成するアモ
ルファス合金に場所による不均一性の発生を避けるため
に、例えば図1に示すようにスパッター装置チャンバー
6内で複数のサブストレイト2をチャンバーの中心軸1
の回りに回転させる公転と共にサブストレイト自体も自
転させることが望ましい。更に生成するアモルファス合
金の組成を広い範囲で変化させるために、例えば図2に
示すように一つのターゲット4はMo板とし、もう一つ
のターゲット5はAl−Si合金板として、これら2つ
のターゲットを互いに傾斜させて2つのターゲットの垂
線の交わる付近にサブストレイト2を置くように設置
し、これら2つのターゲットを2つの電源で出力を互い
に抑制しながら同時に作動させる。この方法によって生
成するアモルファス合金中の合金元素の濃度を自由に変
えたり、更にこのバリエーションとしてAl板あるいは
Cr板にSi,Ta,Nb,Ti,Zr,Fe,Co,
Ni,Cu,MoおよびWを埋め込んだターゲットを用
いるなどいろいろなターゲットと方法を組合せることに
よって、種々の高耐高温腐食アモルファス合金が得られ
る。2つのターゲットを用いる方法においては、均一な
アモルファス合金を作成するために特にサブストレイト
の公転と自転が必要である。
たものであって以下のとおりである。Al−Mo−Si
合金ターゲットを溶融法などで作製することはさほど容
易ではないが、Al板にMo塊およびSiを載せたり埋
め込んだりしたターゲットを用いるスパッター法によっ
て、高耐高温腐食性を備えたアモルファスAl−Mo−
Si合金を得ることができる。この場合、生成するアモ
ルファス合金に場所による不均一性の発生を避けるため
に、例えば図1に示すようにスパッター装置チャンバー
6内で複数のサブストレイト2をチャンバーの中心軸1
の回りに回転させる公転と共にサブストレイト自体も自
転させることが望ましい。更に生成するアモルファス合
金の組成を広い範囲で変化させるために、例えば図2に
示すように一つのターゲット4はMo板とし、もう一つ
のターゲット5はAl−Si合金板として、これら2つ
のターゲットを互いに傾斜させて2つのターゲットの垂
線の交わる付近にサブストレイト2を置くように設置
し、これら2つのターゲットを2つの電源で出力を互い
に抑制しながら同時に作動させる。この方法によって生
成するアモルファス合金中の合金元素の濃度を自由に変
えたり、更にこのバリエーションとしてAl板あるいは
Cr板にSi,Ta,Nb,Ti,Zr,Fe,Co,
Ni,Cu,MoおよびWを埋め込んだターゲットを用
いるなどいろいろなターゲットと方法を組合せることに
よって、種々の高耐高温腐食アモルファス合金が得られ
る。2つのターゲットを用いる方法においては、均一な
アモルファス合金を作成するために特にサブストレイト
の公転と自転が必要である。
【0015】スパッター法で作製した本発明の組成の合
金は、前記各元素が均一に固溶した単相のアモルファス
合金である。均一固溶体である本発明のアモルファス合
金には、きわめて均一で高耐食性を保証する保護皮膜が
形成される。環境の硫化性と酸化性が変化するような環
境で金属材料を使用するためには、安定な硫化物あるい
は酸化物皮膜を形成する能力を金属材料に付与する必要
がある。これは有効元素を必要量含む合金を作ることに
よって実現される。しかし結晶質金属の場合、多種多量
の合金元素を添加すると、しばしば化学的性質の異なる
多相構造となり、高耐高温腐食性を保証する保護皮膜が
均一には生成せず、所定の耐食性が実現し得ないことが
ある。また、化学的不均一性の発生はむしろ耐食性に有
害である。
金は、前記各元素が均一に固溶した単相のアモルファス
合金である。均一固溶体である本発明のアモルファス合
金には、きわめて均一で高耐食性を保証する保護皮膜が
形成される。環境の硫化性と酸化性が変化するような環
境で金属材料を使用するためには、安定な硫化物あるい
は酸化物皮膜を形成する能力を金属材料に付与する必要
がある。これは有効元素を必要量含む合金を作ることに
よって実現される。しかし結晶質金属の場合、多種多量
の合金元素を添加すると、しばしば化学的性質の異なる
多相構造となり、高耐高温腐食性を保証する保護皮膜が
均一には生成せず、所定の耐食性が実現し得ないことが
ある。また、化学的不均一性の発生はむしろ耐食性に有
害である。
【0016】これに対し、本発明のアモルファス合金は
均一固溶体であり、安定な保護皮膜を形成させ得る所要
量の有効元素を均一に含むものであるため、このような
アモルファス合金には、均一な保護皮膜が生じ、十分に
高い耐食性を発揮する。すなわち、激しい腐食性環境に
耐える金属材料が備えるべき条件は、それぞれの腐食環
境に応じた安定な保護皮膜が材料に均一に生じる高い保
護皮膜形成能力を持つことである。これは本発明の合金
組成で実現され、また合金がアモルファス構造を有する
ことは、複雑な組成の合金を単相固溶体として作成する
ことを可能にし、均一な保護皮膜形成を保証するもので
ある。
均一固溶体であり、安定な保護皮膜を形成させ得る所要
量の有効元素を均一に含むものであるため、このような
アモルファス合金には、均一な保護皮膜が生じ、十分に
高い耐食性を発揮する。すなわち、激しい腐食性環境に
耐える金属材料が備えるべき条件は、それぞれの腐食環
境に応じた安定な保護皮膜が材料に均一に生じる高い保
護皮膜形成能力を持つことである。これは本発明の合金
組成で実現され、また合金がアモルファス構造を有する
ことは、複雑な組成の合金を単相固溶体として作成する
ことを可能にし、均一な保護皮膜形成を保証するもので
ある。
【0017】次に本発明における各成分組成を限定する
理由を述べる。AlおよびCrは酸化性雰囲気において
安定なアルミナおよびクロミア保護スケ−ルを形成する
元素であるため、本発明において、合金の実質的残部と
して、AlおよびCrの少なくとも1種を10原子%以
上含まれなければならない。また、Siは酸化性雰囲気
においてシリカスケ−ルを形成して保護性を発揮すると
共に、アルミナおよびクロミアスケ−ルの生成を促進す
るため有効な元素である。耐硫化性は、Mo,W,T
a,Nbとの合金化によって保証される。したがって、
本発明の合金は、Mo,W,TaおよびNbの少なくと
も1種を含まなければならない。
理由を述べる。AlおよびCrは酸化性雰囲気において
安定なアルミナおよびクロミア保護スケ−ルを形成する
元素であるため、本発明において、合金の実質的残部と
して、AlおよびCrの少なくとも1種を10原子%以
上含まれなければならない。また、Siは酸化性雰囲気
においてシリカスケ−ルを形成して保護性を発揮すると
共に、アルミナおよびクロミアスケ−ルの生成を促進す
るため有効な元素である。耐硫化性は、Mo,W,T
a,Nbとの合金化によって保証される。したがって、
本発明の合金は、Mo,W,TaおよびNbの少なくと
も1種を含まなければならない。
【0018】Mo,W,Ta,Nb,Ti,Zr,Cr
はAlと共存するとアモルファス構造を形成する元素で
あり、Alの一部をSiで置換してもアモルファス構造
の生成には、なんら支障はない。この場合、Moおよび
Wは多すぎても少なすぎてもアモルファス構造にならな
いため、本発明の第1項におけるMoおよびWの少なく
とも1種とAlおよびSiとの合金では、MoおよびW
の少なくとも1種を7−50原子%とする必要がある。
また、Fe,Co,Ni,Cuの少なくとも1種を添加
する本発明の第3項において、MoおよびWの少なくと
も1種を7原子%以上50原子%未満とする必要があ
る。しかしながら、CrはMoおよびWと同族の金属で
あるためMoおよびWの少なくとも1種とCrを含み、
Ti,Zr,Nb,Taを含まない本発明の第2項およ
び第4項においては、MoおよびWの少なくとも1種と
Crの合計を50原子以下にとどめる必要がある。いず
れにおいてもMoおよびWの下限は20at%であれ
ば、又より好ましい結果が得られる。一方、Ta,N
b,Ti,Zr,AlはCrと共存するとアモルファス
構造を形成する元素であり、Crの一部をSiで置換し
てもアモルファス構造の生成にはなんら支障はない。し
たがって、Ta,Nb,Ti,Zrの少なくとも1種を
含む本発明の第3項ないし第14項においては、Mo,
W,Ta,Nb,Ti,Zrの少なくとも1種を7−7
5原子%含めばアモルファス構造の形成を保証し、Al
およびCrは、少なくとも1種を含めば、耐酸化性およ
びアモルファス構造の形成を保証することができる。
はAlと共存するとアモルファス構造を形成する元素で
あり、Alの一部をSiで置換してもアモルファス構造
の生成には、なんら支障はない。この場合、Moおよび
Wは多すぎても少なすぎてもアモルファス構造にならな
いため、本発明の第1項におけるMoおよびWの少なく
とも1種とAlおよびSiとの合金では、MoおよびW
の少なくとも1種を7−50原子%とする必要がある。
また、Fe,Co,Ni,Cuの少なくとも1種を添加
する本発明の第3項において、MoおよびWの少なくと
も1種を7原子%以上50原子%未満とする必要があ
る。しかしながら、CrはMoおよびWと同族の金属で
あるためMoおよびWの少なくとも1種とCrを含み、
Ti,Zr,Nb,Taを含まない本発明の第2項およ
び第4項においては、MoおよびWの少なくとも1種と
Crの合計を50原子以下にとどめる必要がある。いず
れにおいてもMoおよびWの下限は20at%であれ
ば、又より好ましい結果が得られる。一方、Ta,N
b,Ti,Zr,AlはCrと共存するとアモルファス
構造を形成する元素であり、Crの一部をSiで置換し
てもアモルファス構造の生成にはなんら支障はない。し
たがって、Ta,Nb,Ti,Zrの少なくとも1種を
含む本発明の第3項ないし第14項においては、Mo,
W,Ta,Nb,Ti,Zrの少なくとも1種を7−7
5原子%含めばアモルファス構造の形成を保証し、Al
およびCrは、少なくとも1種を含めば、耐酸化性およ
びアモルファス構造の形成を保証することができる。
【0019】一方、高融点金属の一部をFe,Co,N
i,Cuで置換することもできる。しかし、これらの元
素の多量添加は、耐硫化性を低下させるので、本発明の
第3項、第4項および第10項ないし第14項におい
て、Fe,Co,Ni,Cuから選ばれる1種以上の元
素は、20原子%以下としなければならない。本発明の
合金はスパッター法で作られる。通常、スパッター法に
は焼結あるいは合金化した多相からなるターゲットが用
いられる。しかし、本発明の合金のように低沸点のAl
と高融点金属の合金を溶融を含む通常の方法で作製する
ことはきわめて困難である。これに対し、本発明者らは
さきに、アモルファス合金を構成する元素の板上に、合
金化用の元素の小片を載せたターゲットを用いることに
よって、アモルファス合金が得られることを見出してい
る。
i,Cuで置換することもできる。しかし、これらの元
素の多量添加は、耐硫化性を低下させるので、本発明の
第3項、第4項および第10項ないし第14項におい
て、Fe,Co,Ni,Cuから選ばれる1種以上の元
素は、20原子%以下としなければならない。本発明の
合金はスパッター法で作られる。通常、スパッター法に
は焼結あるいは合金化した多相からなるターゲットが用
いられる。しかし、本発明の合金のように低沸点のAl
と高融点金属の合金を溶融を含む通常の方法で作製する
ことはきわめて困難である。これに対し、本発明者らは
さきに、アモルファス合金を構成する元素の板上に、合
金化用の元素の小片を載せたターゲットを用いることに
よって、アモルファス合金が得られることを見出してい
る。
【0020】
【実施例】次に本発明を実施例によって説明する。
【0021】実施例1 直径100mm、厚さ6mmのAl−15at%Si合
金円板上の中心から半径29mmの円周上に、直径20
mm厚さ1.5mmのTa円板を3個と15mm×15
mmのSi片3個を載せたものをターゲットとし、図1
に示した装置を用い、Arを5ml/minの速度で流
しながら1×10-3Torrの真空に保ち、自転ならび
に公転しているステンレス鋼および石英板のサブストレ
イトに約640Wの出力でスパッターデポジションを行
った。X線回折の結果、生じた合金はアモルファスであ
ることが確認され、またX線マイクロアナライザーを用
いた分析によって、その組成はAl−33原子%Mo−
16原子%Si合金であることが明らかになった。この
合金を900℃の大気中に曝した際の重量変化は放物線
則に従い、緻密な酸化物スケールが生じていることを示
した。酸化速度常数は、7.3×10-14g2cm-4s-1
ときわめて小さく、耐酸化性が著しく高いことが判明し
た。この合金を900℃、10-2気圧の硫黄蒸気に曝し
た際の重量変化は放物線則に従い、緻密な硫化物スケー
ルが生じていることを示した。硫化速度常数は4.3×
10-12g2cm-4s-1ときわめて小さく、耐硫化性が著
しく高いことが判明した。したがって、本アモルファス
合金は、きわめて高い耐高温腐食性を備えていることが
判明した。
金円板上の中心から半径29mmの円周上に、直径20
mm厚さ1.5mmのTa円板を3個と15mm×15
mmのSi片3個を載せたものをターゲットとし、図1
に示した装置を用い、Arを5ml/minの速度で流
しながら1×10-3Torrの真空に保ち、自転ならび
に公転しているステンレス鋼および石英板のサブストレ
イトに約640Wの出力でスパッターデポジションを行
った。X線回折の結果、生じた合金はアモルファスであ
ることが確認され、またX線マイクロアナライザーを用
いた分析によって、その組成はAl−33原子%Mo−
16原子%Si合金であることが明らかになった。この
合金を900℃の大気中に曝した際の重量変化は放物線
則に従い、緻密な酸化物スケールが生じていることを示
した。酸化速度常数は、7.3×10-14g2cm-4s-1
ときわめて小さく、耐酸化性が著しく高いことが判明し
た。この合金を900℃、10-2気圧の硫黄蒸気に曝し
た際の重量変化は放物線則に従い、緻密な硫化物スケー
ルが生じていることを示した。硫化速度常数は4.3×
10-12g2cm-4s-1ときわめて小さく、耐硫化性が著
しく高いことが判明した。したがって、本アモルファス
合金は、きわめて高い耐高温腐食性を備えていることが
判明した。
【0022】実施例2 直径100mm、厚さ6mmのNb円板とAl−15原
子%Si合金円板に15mm×15mmのSi片3個を
載せたものをターゲットとし、図2に示す装置に取付
け、Arを5ml/minの速度で流しながら1×10
-3Torrの真空に保ち、自転ならびに公転しているス
テンレス鋼および石英板のサブストレイトにスパッター
デポジションを行った。X線回折の結果、生じた合金は
アモルファスであることが確認された。X線マイクロア
ナライザーを用いた分析の結果、この合金はAl−28
原子%Nb−14原子%Si合金であることが判明し
た。この合金を900℃の大気中に曝した際の重量変化
は放物線則に従い、緻密な酸化物スケールが生じている
ことを示した。酸化速度常数は1.7×10-11g2cm
-4s-1ときわめて小さく、耐酸化性が著しく高いことが
判明した。この合金を900℃、10-2気圧の硫黄蒸気
に曝した際の重量変化は放物線則に従い、緻密な硫化物
スケールが生じていることを示した。硫化速度常数は
2.3×10-12g2cm-4s-1ときわめて小さく、耐硫
化性が著しく高いことが判明した。したがって、本アモ
ルファス合金は、きわめて高い耐高温腐食性を備えてい
ることが判明した。
子%Si合金円板に15mm×15mmのSi片3個を
載せたものをターゲットとし、図2に示す装置に取付
け、Arを5ml/minの速度で流しながら1×10
-3Torrの真空に保ち、自転ならびに公転しているス
テンレス鋼および石英板のサブストレイトにスパッター
デポジションを行った。X線回折の結果、生じた合金は
アモルファスであることが確認された。X線マイクロア
ナライザーを用いた分析の結果、この合金はAl−28
原子%Nb−14原子%Si合金であることが判明し
た。この合金を900℃の大気中に曝した際の重量変化
は放物線則に従い、緻密な酸化物スケールが生じている
ことを示した。酸化速度常数は1.7×10-11g2cm
-4s-1ときわめて小さく、耐酸化性が著しく高いことが
判明した。この合金を900℃、10-2気圧の硫黄蒸気
に曝した際の重量変化は放物線則に従い、緻密な硫化物
スケールが生じていることを示した。硫化速度常数は
2.3×10-12g2cm-4s-1ときわめて小さく、耐硫
化性が著しく高いことが判明した。したがって、本アモ
ルファス合金は、きわめて高い耐高温腐食性を備えてい
ることが判明した。
【0023】実施例3 実施例1と同様に図1の装置を用い、種々の組合せのタ
ーゲットを取り付けステンレス鋼および石英板のサブス
トレイトにスパッターデポジションを行った。X線回折
の結果、生じた合金はアモルファスであることが確認さ
れ、またX線マイクロアナライザーを用いた分析によっ
て求められた組成は、表2の通りである。これらの合金
はいずれもきわめて高い耐高温腐食性を備えている。
ーゲットを取り付けステンレス鋼および石英板のサブス
トレイトにスパッターデポジションを行った。X線回折
の結果、生じた合金はアモルファスであることが確認さ
れ、またX線マイクロアナライザーを用いた分析によっ
て求められた組成は、表2の通りである。これらの合金
はいずれもきわめて高い耐高温腐食性を備えている。
【0024】
【表2】アモルファス合金の900℃の空気中における
酸化の放物線速度定数(g2cm~4s~1)と900℃、
硫黄分圧10~2atmの雰囲気における硫化の放物線速
度定数(g2cm~4s~1) 合 金 酸化 硫化 Al-50Si-3Mo-4W 1x10~14 4x10~11 Al-40Si-25Mo-25W 8x10~14 2x10~12 Al-30Si-43Cr-3Mo-4W 1x10~14 9x10~10 Al-30Si-10Cr-20Mo-20W 4x10~14 2x10~12 Al-50Si-3Mo-4W-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 2x10~14 8x10~10 Al-30Si-25Mo-25W-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 9x10~14 4x10~11 Al-15Si-43Cr-3Mo-4W-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 2x10~14 9x10~10 Al-15Si-10Cr-20Mo-20W-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 9x10~14 8x10~11 Al-50Si-3Nb-4Ta 3x10~12 3x10~11 Al-20Si-35Nb-35Ta 8x10~11 2x10~12 Cr-50Si-13Nb-12Ta 1x10~12 3x10~9 Al-20Cr-20Si-20Nb-20Ta 3x10~12 5x10~10 Al-50Si-2Mo-1W-2Nb-2Ta 1x10~14 5x10~11 Al-10Si-25Mo-25W-12Nb-13Ta 2x10~12 9x10~13 Cr-20Si-20Mo-20W-12Nb-13Ta 7x10~12 4x10~10 Al-10Cr-20Si-20Mo-20W-12Nb-13Ta 2x10~12 1x10~10 Al-50Si-3Mo-4W-2Ti-3Zr 1x10~14 4x10~11 Al-10Si-3Mo-4W-34Ti-34Zr 9x10~13 7x10~11 Al-10Si-25Mo-25W-12Ti-13Zr 3x10~13 8x10~13 Cr-30Si-4Mo-5W-12Ti-13Zr 2x10~12 1x10~9 Cr -15Si-4Mo-5W-30Ti-30Zr 5x10~12 8x10~ 10 Al-10Cr-5Si-22Mo-22W-12Ti-13Zr 9x10~13 3x10~10 Al-30Si-3Nb-4Ta-2Ti-3Zr 5x10~12 1x10~11 Al-15Si-3Nb-4Ta-34Ti-34Zr 6x10~11 3x10~11 Al-15Si-30Nb-30Ta-7Ti-8Zr 9x10~11 3x10~11 Cr-50Si-4Nb-5Ta-8Ti-8Zr 2x10~13 6x10~9 Cr-15Si-4Nb-5Ta-30Ti-30Zr 6x10~11 3x10~9 Al-10Cr-20Si-15Nb-15Ta-10Ti-10Zr 4x10~12 7x10~10 Al-30Si-2Mo-1W-2Nb-2Ta-2Ti-3Zr 1x10~14 5x10~11 Al-15Si-22Mo-23W-12Nb-13Ta-2Ti-3Zr 7x10~13 8x10~13 Cr-20Si-10Mo-10W-12Nb-13Ta-12Ti-13Zr 5x10~12 7x10~10 Al-10Cr-10Si-10Mo-10W-12Nb-13Ta-12Ti-13Zr 5x10~13 7x10~11 Al-15Si-3Nb-4Ta-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 5x10~12 5x10~10 Al-15Si-25Nb-30Ta-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 1x10~18 1x10~11 Cr-45Si-13Nb-12Ta-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 2x10~12 7x10~9 Al-10Cr-20Si-20Nb-20Ta-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 6x10~11 1x10~9 Al-15Si-25Mo-25W-2Nb-2Ta-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 9x10~14 2x10~11 Cr-15Si-2Mo-2W-25Nb-25Ta-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 3x10~11 4x10~10 Al-5Cr-15Si-13Mo-13W-13Nb-13Ta-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 5x10~12 8x10~11 Al-15Si-25Mo-25W-2Ti-2Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 8x10~14 2x10~11 Cr-15Si-2Mo-2W-25Ti-25Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 2x10~12 2x10~9 Al-5Cr-15Si-13Mo-13W-13Ti-13Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 1x10~12 9x10~11 Al-15Si-3Nb-4Ta-3Ti-4Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 8x10~12 5x10~10 Al-15Si-3Nb-4Ta-24Ti-24Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 4x10~11 2x10~11 Al-15Si-24Nb-24Ta-3Ti-4Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 7x10~11 1x10~11 Al-15Si-13Nb-13Ta-13Ti-13Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 6x10~11 2x10~11 Cr-45Si-4Nb-5Ta-8Ti-8Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 5x10~12 9x10~9 Cr-20Si-20Nb-20Ta-5Ti-5Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 6x10~12 4x10~9 Al-43Cr-15Si-3Nb-4Ta-2Ti-3Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 3x10~12 6x10~10 Al-10Cr-15Si-20Nb-20Ta-2Ti-3Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 5x10~11 3x10~11 Al-15Si-3Mo-4W-3Nb-4Ta-20Ti-20Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 4x10~13 7x10~11 Al-15Si-3Mo-4W-20Nb-20Ta-4Ti-4Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 5x10~11 3x10~11 Cr-20Si-10Mo-10W-12Nb-13Ta-2Ti-3Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 5x10~14 2x10~9 Al-5Cr-15Si-20Mo-20W-3Nb-4Ta-4Ti-4Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 6x10~12 2x10~11 Al-36Cr-15Si-2Mo-2W-2Nb-2Ta-5Ti-5Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 5x10~14 9x10~10 Al-10Cr-15Si-10Mo-10W-10Nb-10Ta-2Ti-3Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 1x10~13 4x10~10
酸化の放物線速度定数(g2cm~4s~1)と900℃、
硫黄分圧10~2atmの雰囲気における硫化の放物線速
度定数(g2cm~4s~1) 合 金 酸化 硫化 Al-50Si-3Mo-4W 1x10~14 4x10~11 Al-40Si-25Mo-25W 8x10~14 2x10~12 Al-30Si-43Cr-3Mo-4W 1x10~14 9x10~10 Al-30Si-10Cr-20Mo-20W 4x10~14 2x10~12 Al-50Si-3Mo-4W-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 2x10~14 8x10~10 Al-30Si-25Mo-25W-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 9x10~14 4x10~11 Al-15Si-43Cr-3Mo-4W-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 2x10~14 9x10~10 Al-15Si-10Cr-20Mo-20W-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 9x10~14 8x10~11 Al-50Si-3Nb-4Ta 3x10~12 3x10~11 Al-20Si-35Nb-35Ta 8x10~11 2x10~12 Cr-50Si-13Nb-12Ta 1x10~12 3x10~9 Al-20Cr-20Si-20Nb-20Ta 3x10~12 5x10~10 Al-50Si-2Mo-1W-2Nb-2Ta 1x10~14 5x10~11 Al-10Si-25Mo-25W-12Nb-13Ta 2x10~12 9x10~13 Cr-20Si-20Mo-20W-12Nb-13Ta 7x10~12 4x10~10 Al-10Cr-20Si-20Mo-20W-12Nb-13Ta 2x10~12 1x10~10 Al-50Si-3Mo-4W-2Ti-3Zr 1x10~14 4x10~11 Al-10Si-3Mo-4W-34Ti-34Zr 9x10~13 7x10~11 Al-10Si-25Mo-25W-12Ti-13Zr 3x10~13 8x10~13 Cr-30Si-4Mo-5W-12Ti-13Zr 2x10~12 1x10~9 Cr -15Si-4Mo-5W-30Ti-30Zr 5x10~12 8x10~ 10 Al-10Cr-5Si-22Mo-22W-12Ti-13Zr 9x10~13 3x10~10 Al-30Si-3Nb-4Ta-2Ti-3Zr 5x10~12 1x10~11 Al-15Si-3Nb-4Ta-34Ti-34Zr 6x10~11 3x10~11 Al-15Si-30Nb-30Ta-7Ti-8Zr 9x10~11 3x10~11 Cr-50Si-4Nb-5Ta-8Ti-8Zr 2x10~13 6x10~9 Cr-15Si-4Nb-5Ta-30Ti-30Zr 6x10~11 3x10~9 Al-10Cr-20Si-15Nb-15Ta-10Ti-10Zr 4x10~12 7x10~10 Al-30Si-2Mo-1W-2Nb-2Ta-2Ti-3Zr 1x10~14 5x10~11 Al-15Si-22Mo-23W-12Nb-13Ta-2Ti-3Zr 7x10~13 8x10~13 Cr-20Si-10Mo-10W-12Nb-13Ta-12Ti-13Zr 5x10~12 7x10~10 Al-10Cr-10Si-10Mo-10W-12Nb-13Ta-12Ti-13Zr 5x10~13 7x10~11 Al-15Si-3Nb-4Ta-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 5x10~12 5x10~10 Al-15Si-25Nb-30Ta-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 1x10~18 1x10~11 Cr-45Si-13Nb-12Ta-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 2x10~12 7x10~9 Al-10Cr-20Si-20Nb-20Ta-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 6x10~11 1x10~9 Al-15Si-25Mo-25W-2Nb-2Ta-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 9x10~14 2x10~11 Cr-15Si-2Mo-2W-25Nb-25Ta-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 3x10~11 4x10~10 Al-5Cr-15Si-13Mo-13W-13Nb-13Ta-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 5x10~12 8x10~11 Al-15Si-25Mo-25W-2Ti-2Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 8x10~14 2x10~11 Cr-15Si-2Mo-2W-25Ti-25Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 2x10~12 2x10~9 Al-5Cr-15Si-13Mo-13W-13Ti-13Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 1x10~12 9x10~11 Al-15Si-3Nb-4Ta-3Ti-4Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 8x10~12 5x10~10 Al-15Si-3Nb-4Ta-24Ti-24Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 4x10~11 2x10~11 Al-15Si-24Nb-24Ta-3Ti-4Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 7x10~11 1x10~11 Al-15Si-13Nb-13Ta-13Ti-13Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 6x10~11 2x10~11 Cr-45Si-4Nb-5Ta-8Ti-8Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 5x10~12 9x10~9 Cr-20Si-20Nb-20Ta-5Ti-5Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 6x10~12 4x10~9 Al-43Cr-15Si-3Nb-4Ta-2Ti-3Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 3x10~12 6x10~10 Al-10Cr-15Si-20Nb-20Ta-2Ti-3Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 5x10~11 3x10~11 Al-15Si-3Mo-4W-3Nb-4Ta-20Ti-20Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 4x10~13 7x10~11 Al-15Si-3Mo-4W-20Nb-20Ta-4Ti-4Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 5x10~11 3x10~11 Cr-20Si-10Mo-10W-12Nb-13Ta-2Ti-3Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 5x10~14 2x10~9 Al-5Cr-15Si-20Mo-20W-3Nb-4Ta-4Ti-4Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 6x10~12 2x10~11 Al-36Cr-15Si-2Mo-2W-2Nb-2Ta-5Ti-5Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 5x10~14 9x10~10 Al-10Cr-15Si-10Mo-10W-10Nb-10Ta-2Ti-3Zr-5Fe-5Co-5Ni-5Cu 1x10~13 4x10~10
【0025】
【発明の効果】以上詳述したとおり、本発明のアモルフ
ァス合金は、スパッター法で容易に作製されるAlある
いはCrおよびSi高融点金属を必須元素として含むア
モルファス合金であって、Al、Crは酸化性環境で保
護性の優れた酸化物スケールを形成し、高融点金属は硫
化性環境で保護性の優れた硫化物スケールを形成し、耐
高温腐食性がきわめて高い合金である。
ァス合金は、スパッター法で容易に作製されるAlある
いはCrおよびSi高融点金属を必須元素として含むア
モルファス合金であって、Al、Crは酸化性環境で保
護性の優れた酸化物スケールを形成し、高融点金属は硫
化性環境で保護性の優れた硫化物スケールを形成し、耐
高温腐食性がきわめて高い合金である。
【図1】本発明アモルファス合金を作製するスパッター
装置の一例を示す概略図である。
装置の一例を示す概略図である。
【図2】本発明アモルファス合金を作製するスパッター
装置の一例を示す概略図である。
装置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】 1 サブストレイトの公転軸 2 自転するサブストレイト 3,4,5 ターゲット 6 スパッターチャンバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22C 27/04 C22C 27/04 (56)参考文献 特開 昭51−20011(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C22C 45/00 - 45/10 C22C 21/00 C22C 21/02 C22C 27/02 C22C 27/04
Claims (14)
- 【請求項1】 MoおよびWの群から選ばれる少なくと
も1種の元素を7〜50原子%と50原子%以下のSi
を含み、残部は実質的に10原子%以上のAlからなる
スパッター法で作製した単相のアモルファス合金であっ
て、900℃の空気中における酸化の放物線速度定数が
9×10~ 11 g 2 cm~ 4 s~ 1 以下で、900℃の硫黄分圧
10~ 2 atmの雰囲気における硫化の放物線速度定数が
9×10~ 9 g 2 cm~ 4 s~ 1 以下であることを特徴とする
耐高温腐食性アモルファス合金。 - 【請求項2】 MoおよびWの群から選ばれる少なくと
も1種の元素7原子%以上とCrとの合計で50原子%
以下と、50原子%以下のSiを含み、残部は実質的に
10原子%以上のAlからなるスパッター法で作製した
単相のアモルファス合金であって、900℃の空気中に
おける酸化の放物線速度定数が9×10~ 11 g 2 cm~ 4 s
~ 1 以下で、900℃の硫黄分圧10~ 2 atmの雰囲気に
おける硫化の放物線速度定数が9×10~ 9 g 2 cm~ 4 s~
1 以下であることを特徴とする耐高温腐食性アモルファ
ス合金。 - 【請求項3】 MoおよびWの群から選ばれる少なくと
も1種の元素を7原子%以上50原子%未満含み、F
e,Co,NiおよびCuの群から選ばれる少なくとも
1種の元素を20原子%以下と50原子%以下のSiを
含み、Siと実質的残部10原子%以上のAlとの合計
で30原子%以上からなるスパッター法で作製した単相
のアモルファス合金であって、900℃の空気中におけ
る酸化の放物線速度定数が9×10~ 11 g 2 cm~ 4 s~ 1 以
下で、900℃の硫黄分圧10~ 2 atmの雰囲気におけ
る硫化の放物線速度定数が9×10~ 9 g 2 cm~ 4 s~ 1 以
下であることを特徴とする耐高温腐食性アモルファス合
金。 - 【請求項4】 MoおよびWの群から選ばれる少なくと
も1種の元素を7原子%以上とCrとの合計で50原子
%未満含み、Fe,Co,NiおよびCuの群から選ば
れる少なくとも1種の元素を20原子%以下と、50原
子%以下のSiを含み、Siと実質的残部10原子%以
上のAlとの合計で30原子%以上からなるスパッター
法で作製した単相のアモルファス合金であって、900
℃の空気中における酸化の放物線速度定数が9×10~
11 g 2 cm~ 4 s~ 1 以下で、900 ℃の硫黄分圧10~ 2 a
tmの雰囲気における硫化の放物線速度定数が9×10
~ 9 g 2 cm~ 4 s~ 1 以下であることを特徴とする耐高温腐
食性アモルファス合金。 - 【請求項5】 TaおよびNbの群から選ばれる少なく
とも1種の元素7原子%以上75原子%以下と50原子
%以下のSiを含み、残部は実質的にAlとCrの少な
くとも1種10原子%以上からなるスパッター法で作製
した単相のアモルファス合金であって、900℃の空気
中における酸化の放物線速度定数が9×10~ 11 g 2 cm
~ 4 s~ 1 以下で、900℃の硫黄分圧10~ 2 atmの雰囲
気における硫化の放物線速度定数が9×10~ 9 g 2 cm~
4 s~ 1 以下であることを特徴とする耐高温腐食性アモル
ファス合金。 - 【請求項6】 MoおよびWの群から選ばれる少なくと
も1種の元素とTaおよびNbの群から選ばれる少なく
とも1種の元素との合計で7〜75原子%と50原子%
以下のSiを含み、残部は実質的にAlとCrの少なく
とも1種10原子%以上からなるスパッター法で作製し
た単相のアモルファス合金であって、900℃の空気中
における酸化の放物線速度定数が9×10~ 11 g 2 cm~ 4
s~ 1 以下で、900℃の硫黄分圧10~ 2 atmの雰囲気
における硫化の放物線速度定数が9×10~ 9 g 2 cm~ 4
s~ 1 以下であることを特徴とする耐高温腐食性アモルフ
ァス合金。 - 【請求項7】 MoおよびWの群から選ばれる少なくと
も1種の元素7〜50原子%と、TiおよびZrの群か
ら選ばれる少なくとも1種の元素との合計で75原子%
以下とし、50原子%以下のSiを含み、残部は実質的
にAlとCrの少なくとも1種10原子%以上からなる
スパッター法で作製した単相のアモルファス合金であっ
て、900℃の空気中における酸化の放物線速度定数が
9×10~ 11 g 2 cm~ 4 s~ 1 以下で、900℃の硫黄分圧
10~ 2 atmの雰囲気における硫化の放物線速度定数が
9×10~ 9 g 2 cm~ 4 s~ 1 以下であることを特徴とする
耐高温腐食性アモルファス合金。 - 【請求項8】 TaおよびNbの群から選ばれる少なく
とも1種の元素を7原子%以上と、TiおよびZrの群
から選ばれる少なくとも1種の元素との合計で75原子
%以下と、50原子%以下のSiを含み、残部は実質的
にAlとCrの少なくとも1種10原子%以上からなる
スパッター法で作製した単相のアモル ファス合金であっ
て、900℃の空気中における酸化の放物線速度定数が
9×10~ 11 g 2 cm~ 4 s~ 1 以下で、900℃の硫黄分圧
10~ 2 atmの雰囲気における硫化の放物線速度定数が
9×10~ 9 g 2 cm~ 4 s~ 1 以下であることを特徴とする
耐高温腐食性アモルファス合金。 - 【請求項9】 MoおよびWの群から選ばれる少なくと
も1種の元素を50原子%以下と、さらにこれらにTi
およびZrの群から選ばれる少なくとも1種の元素との
合計で75原子%以下と、50原子%以下のSiを含
み、残部は実質的にAlとCrの少なくとも1種10原
子%以上からなるスパッター法で作製した単相のアモル
ファス合金であって、900℃の空気中における酸化の
放物線速度定数が9×10~ 11 g 2 cm~ 4 s~ 1 以下で、9
00℃の硫黄分圧10~ 2 atmの雰囲気における硫化の
放物線速度定数が9×10~ 9 g 2 cm~ 4 s~ 1 以下である
ことを特徴とする耐高温腐食性アモルファス合金。 - 【請求項10】 TaおよびNbの群から選ばれる少な
くとも1種の元素を7原子%以上75原子%未満と、F
e,Co,NiおよびCuの群から選ばれる少なくとも
1種の元素を20原子%以下と、50原子%以下のSi
を含み、Siと実質的残部AlおよびCrの少なくとも
1種10原子%以上との合計で25原子%以上からなる
スパッター法で作製した単相のアモルファス合金であっ
て、900℃の空気中における酸化の放物線速度定数が
9×10~ 11 g 2 cm~ 4 s~ 1 以下で、900℃の硫黄分圧
10~ 2 atmの雰囲気における硫化の放物線速度定数が
9×10~ 9 g 2 cm~ 4 s~ 1 以下であることを特徴とする
耐高温腐食性アモルファス合金。 - 【請求項11】 MoおよびWの群から選ばれる少なく
とも1種の元素50原子%以下と、TaおよびNbの群
から選ばれる少なくとも1種の元素との合計で7原子%
以上75原子%未満と、Fe,Co,NiおよびCuの
群から選ばれる少なくとも1種の元素を20原子%以下
と、50原子%以下のSiを含み、Siと実質的残部1
0原子%以上のAlおよびCrの少なくとも1種との合
計で25原子%以上からなるスパッター法で作製した単
相のアモルファス合金であって、900℃の空気中にお
ける酸化の放物線速度定数が9×10~ 11 g 2 cm~ 4 s~ 1
以下で、900℃の硫黄分圧10~ 2 atmの雰囲気にお
ける硫化の放物線速度 定数が9×10~ 9 g 2 cm~ 4 s~ 1
以下であることを特徴とする耐高温腐食性アモルファス
合金。 - 【請求項12】 MoおよびWの群から選ばれる少なく
とも1種の元素を7〜50原子%と、TiおよびZrの
群から選ばれる少なくとも1種の元素との合計で75原
子%未満と、Fe,Co,NiおよびCuの群から選ば
れる少なくとも1種の元素を20原子%以下と、50原
子%以下のSiを含み、Siと実質的残部10原子%以
上のAlおよびCrの少なくとも1種との合計で25原
子%以上からなるスパッター法で作製した単相のアモル
ファス合金であって、900℃の空気中における酸化の
放物線速度定数が9×10~ 11 g 2 cm~ 4 s~ 1 以下で、9
00℃の硫黄分圧10~ 2 atmの雰囲気における硫化の
放物線速度定数が9×10~ 9 g 2 cm~ 4 s~ 1 以下である
ことを特徴とする耐高温腐食性アモルファス合金。 - 【請求項13】 TaおよびNbの群から選ばれる少な
くとも1種の元素を7原子%以上と、TiおよびZrの
群から選ばれる少なくとも1種の元素との合計で75原
子%未満と、Fe,Co,NiおよびCuの群から選ば
れる少なくとも1種の元素を20原子%以下と、50原
子%以下のSiを含み、Siと実質的残部AlおよびC
rの少なくとも1種10原子%以上との合計で25原子
%以上からなるスパッター法で作製した単相のアモルフ
ァス合金であって、900℃の空気中における酸化の放
物線速度定数が9×10~ 11 g 2 cm~ 4 s~ 1 以下で、90
0℃の硫黄分圧10~ 2 atmの雰囲気における硫化の放
物線速度定数が9×10~ 9 g 2 cm~ 4 s~ 1 以下であるこ
とを特徴とする耐高温腐食性アモルファス合金。 - 【請求項14】 MoおよびWの群から選ばれる少なく
とも1種の元素50原子%以下と、TaおよびNbの群
から選ばれる少なくとも1種の元素7原子%以上と、T
iおよびZrの群から選ばれる少なくとも1種の元素と
の合計で75原子%未満とし、Fe,Co,Niおよび
Cuの群から選ばれる少なくとも1種の元素を20原子
%以下と、50原子%以下のSiを含み、Siと実質的
残部10原子%以上のAlおよびCrの少なくとも1種
との合計で25原子%以上からなるスパッター法で作製
した単相のアモルファス合金であって、900℃の空気
中における酸化の放物線速度定数が9×10~ 11 g 2 cm
~ 4 s~ 1 以下で、900 ℃の硫黄分圧10~ 2 atmの雰囲
気における硫化の放物線速度定数が9×10~ 9 g 2 cm~
4 s~ 1 以下であることを特徴とする耐高温腐食性アモル
ファス合金。
Priority Applications (8)
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---|---|---|---|
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US08/328,418 US5482577A (en) | 1992-04-07 | 1994-10-25 | Amorphous alloys resistant against hot corrosion |
US08/328,416 US5454884A (en) | 1992-04-07 | 1994-10-25 | Amorphous alloys resistant against hot corrosion |
US08/386,121 US5587028A (en) | 1992-04-07 | 1995-02-09 | Amorphous alloys resistant to hot corrosion |
US08/685,391 US5718777A (en) | 1992-04-07 | 1996-07-23 | Amorphous alloys resistant to hot corrosion |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32607592A JP2965805B2 (ja) | 1992-11-11 | 1992-11-11 | 耐高温腐食性アモルファス合金 |
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---|---|
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32607592A Expired - Fee Related JP2965805B2 (ja) | 1992-04-07 | 1992-11-11 | 耐高温腐食性アモルファス合金 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2965805B2 (ja) |
-
1992
- 1992-11-11 JP JP32607592A patent/JP2965805B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06145873A (ja) | 1994-05-27 |
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