JP2677108B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2677108B2
JP2677108B2 JP4078471A JP7847192A JP2677108B2 JP 2677108 B2 JP2677108 B2 JP 2677108B2 JP 4078471 A JP4078471 A JP 4078471A JP 7847192 A JP7847192 A JP 7847192A JP 2677108 B2 JP2677108 B2 JP 2677108B2
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Victor Company of Japan Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばガラス基板など
の非磁性鏡面基板からなる磁気記録媒体に係り、特に非
磁性鏡面基板を用いた媒体に固有なモジュレーションノ
イズを低減した磁気記録媒体を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】図4に示すように、非磁性基板10上に
予備層11を設け、この予備層11上に下地層12及び
磁性層13を順次積層して、特性を向上させた磁気記録
媒体として、特開昭61−188732号公報記載の磁
気記録媒体や特開昭61−222021号公報記載の磁
気記録媒体がある。前者は、予備層11として、アルマ
イト膜からなる非磁性硬化層を設けたものであり、磁気
特性(結晶配向性)を改良して、機械的信頼性を向上さ
せたものである。また、後者は、予備層11としてZr
2 (酸化ジルコニウム),In2 3 ,SnO2 を成
膜して、保磁力や残留磁束密度などを向上させたもので
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近では、
より高密度な磁気記録媒体の開発が盛んである。高密度
化するには、ヘッドを安定的に低浮上でき、かつ、高S
/N(信号とノイズとの比)を有する記録媒体が必要で
ある。そこで、媒体表面に突起や異物がない鏡面状の基
板(テクスチャー処理がない表面粗さの小さい基板)、
例えばガラス基板などの非磁性鏡面基板からなる磁気記
録媒体が有望視され使用されつつある。しかし、このガ
ラス基板などの非磁性鏡面基板を用いた場合にはノイ
ズ、特にモジュレーションノイズが上昇する傾向があ
り、S/Nの劣化を引き起こし、高密度記録の妨げとな
っていた。例えば、同一のスパッタ条件で従来のような
テクスチャー処理した基板を用いた媒体と鏡面処理した
基板を用いた媒体とでは、鏡面処理した基板を用いた媒
体の方が−7dB程度、S/Nが劣化してしまう。そこ
で、本発明はガラス基板などの非磁性鏡面基板を用いた
磁気記録媒体を改良して、非磁性鏡面基板に固有なモジ
ュレーションノイズを低減させ、高S/Nな磁気記録媒
体を提供するものである。
【0004】本発明は上記課題を解決するために、下記
の構成を有する磁気記録媒体を提供する。非磁性鏡面基
板上に、少なくとも、プリコート層、下地層、磁性層を
順次積層してなる磁気記録媒体であって、前記プリコー
ト層は、V(バナジウム),Mo(モリブデン)のいず
れかを用いた層であり、前記下地層は、Cr(クロ
ム),Crの面間隔に近い立方晶系のいずれかを用いた
層であり、前記磁性層は、Co(コバルト)合金層であ
ることを特徴とする磁気記録媒体。
【0005】
【実施例】本発明になる磁気記録媒体の一実施例を図面
とともに詳細に説明する。図1は本発明になる磁気記録
媒体の断面図である。 <実施例1>非磁性鏡面基板1として3.5インチのガ
ラス基板を用いた。非磁性鏡面基板1をDCマグネトロ
ンスパッタ装置内で200℃に加熱する。装置内の到達
真空度は3×10-7Torrである。この非磁性鏡面基板1
上にAr(アルゴン)ガス圧2×10-3Torrでプリコー
ト層2としてV(バナジウム)を30〜16000オン
グストローム成膜した(図2のプロット参照)。この
後、Arガス圧0.45×10-3Torrで下地層3として
Cr下地層を500オングストローム、磁性層4として
CoCr10.5Ta5.5 Pt2.0 (コバルト・クロム・タ
ンタル・白金)層を500オングストローム成膜した。
電磁変換特性を測定するためにはArガス圧10mTo
rrでC(カーボン層5)を300オングストローム成膜
し、その後、潤滑層6を20オングストローム塗布して
ディスク(磁気記録媒体)とした。
【0006】<実施例2>前記実施例1においてプリコ
ート層2としてVの代わりにMo(モリブデン)とする
以外は実施例1と同様にして媒体を得る。なお、プリコ
ート層2の厚さは60オングストロームである。
【0007】<実施例3>前記実施例1においてプリコ
ート層2としてVの代わりにTi(チタン)とする以外
は実施例1と同様にして媒体を得る。なお、プリコート
層2の厚さは60オングストロームである。
【0008】<実施例4>前記実施例1においてプリコ
ート層2としてVの代わりにNiP(ニッケル・リン)
とする以外は実施例1と同様にして媒体を得る。なお、
プリコート層2の厚さは60オングストロームである。
【0009】<実施例5>前記実施例1においてプリコ
ート層2としてVの代わりにC(カーボン)とする以外
は実施例1と同様にして媒体を得る。なお、プリコート
層2の厚さは60オングストロームである。
【0010】<実施例6>前記実施例1においてプリコ
ート層2としてVの代わりにAl(アルミニウム)とす
る以外は実施例1と同様にして媒体を得る。なお、プリ
コート層2の厚さは60オングストロームである。
【0011】<比較例1>上記実施例1においてプリコ
ート層2の成膜をせずに下地層3としてCrを、磁性層
4としてCoCr10.5Ta5.5 Pt2.0 をそれぞれ成膜
する。他の条件は実施例1と同様である。
【0012】以上のようにして得られた媒体を、線速度
7.6m/s,浮上量0.05μm、トラック幅8μm
,ギャップ長0.3μm の薄膜ヘッドを用いて電磁変
換特性の測定を行った。S/Nの測定は記録周波数5MH
z である。
【0013】表1は、各材料のプリコート層による媒体
のS/Nを、プリコート層がない場合と比較して示した
ものである。
【0014】
【表1】
【0015】また、図2は、比較例1を0dBとした場
合のV(バナジウム)プリコート層がある媒体のノイズ
レベルとプリコート層の厚さとの関係を示すものであ
る。同図から明らかなように、30〜14000オング
ストローム厚のプリコート層を形成することににより、
S/Nの良い媒体が得られる。
【0016】さらに、図3(A)に、V(バナジウム)
プリコート層がある場合のノイズスペクトラムを示し、
図3(B)にV(バナジウム)プリコート層がない場合
のノイズスペクトラムを示す。これを見てもわかるよう
にVプリコート層のあるものは機器ノイズに対するモジ
ュレーションノイズの増加が小で、ノイズレベルが大幅
に低下している。これらのモジュレーションノイズの低
減は、プリコ−ト層を形成することで面内に磁気配向し
ていた成分に膜厚方向(面内に対して垂直方向)に磁気
配向する成分が加わり、面内の磁気異方性の強度を弱め
その結果ノイズレベルが低下したものと考えられる。
【0017】<実施例7>上記非磁性鏡面基板1として
アモルファスカ−ボンを用い、プリコ−ト層2としてM
o(モリブデン)を用いた。なお、プリコート層2の厚
さは60オングストロームである。他の条件は実施例1
と同様である。
【0018】<比較例2>実施例7において、プリコ−
ト層2としてMo(モリブデン)を形成しない以外は上
記実施例7の条件と同様である。
【0019】以上のようにして得られた媒体を、線速度
7.6m/s,浮上量0.15μm,トラック幅8μ
m,ギャップ長0.3μmの薄膜ヘッドを用いて電磁変
換特性の測定を行った。S/Nの測定は記録周波数6.67
MHz である。その結果、比較例2の媒体ノイズレベルを
0dBとすると、実施例7の媒体では+2.35dBの
S/Nが得られた。
【0020】<実施例8>非磁性鏡面基板1であるガラ
ス基板上に、基板加熱温度200℃,スパッタガス圧5
mTorrで前処理層としてZrを60オングストロー
ム成膜する。続いて、5mTorrでプリコート層2と
してVを60オングストローム成膜し、これを基板とす
る。さらに、基板加熱温度200℃,スパッタガス圧0.
45mTorrで下地層3としてCrを500オングスト
ローム、続いて磁性層4としてCoCr10 5Ta5.5
2.0 を500オングストローム成膜する。電磁変換特
性を測定するためには実施例1と同じようにカ−ボン膜
5の成膜と、潤滑膜6の塗布を行う。
【0021】<実施例9>上記実施例8において、ガラ
ス基板上に前処理層としてZrを60オングストローム
形成し、プリコート層としてVを形成せず、下地層3と
してCr、磁性層4としてCoCrTaPtを形成す
る。他の条件は実施例8に同じである。以上のようにし
て得られた媒体を、記録周波数を6.67MHzとして
実施例1と同じ条件でS/Nを測定した。
【0022】比較例1の媒体ノイズレベルを0dBとす
ると、実施例8の媒体では+6.0dBの高いS/Nが
得られ、実施例9の媒体では+0.4dBのS/Nが得
られた。このように、プリコ−ト層2は下地層3の下に
形成すれば、非磁性鏡面基板1に直接形成しても、ある
いは非磁性鏡面基板1に前処理層を形成した上でも良
く、また、実質的にプリコート層が2層(複数層)とな
っても良い。
【0023】なお、プリコート層2はV(バナジウ
ム)、Mo(モリブデン)、Ti(チタン)、NiP
(ニッケル・リン)、C(カーボン)、Zr(ジルコニ
ウム)、Al(アルミニウム)以外でも、磁性層4の面
内異方性成分を弱めるように作用するものであれば良
い。下地層3はCrに限定されず、Crの面間隔に近い
V(バナジウム)、W(タングステン)のようなbcc
構造(立方晶系)を持つものであれば良い。磁性層4も
CoCrTaPtに限定されずCoNi、CoNiC
r、CoCrTa、CoNiPtCr等Coのhcp造
(六方晶系)を維持している合金ならば良い。
【0024】
【発明の効果】上述した構成を有する本発明になる磁気
記録媒体は、面内に磁気配向していた成分に膜厚方向
(面内に対して垂直方向)に磁気配向する成分が加わる
から、面内の磁気異方性の強度が弱められることにな
り、この結果、非磁性鏡面基板を用いた媒体に固有なモ
ジュレーションノイズを低減することができるので、高
S/Nな磁気記録媒体を得ることができるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる磁気記録媒体の一実施例を示す断
面図である。
【図2】本発明になる磁気記録媒体におけるノイズレベ
ルとプリコート層の厚さとの関係を示す図である。
【図3】(A)はプリコート層を設けた本発明になる磁
気記録媒体のノイズスペクトラムを示す図、(B)はプ
リコート層がない従来の磁気記録媒体のノイズスペクト
ラムを示す図である。
【図4】従来の磁気記録媒体を示す断面図である。
【符号の説明】
1 非磁性鏡面基板 2 プリコート層 3 下地層 4 磁性層 5 カーボン層 6 潤滑層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性鏡面基板上に、少なくとも、プリコ
    ート層、下地層、磁性層を順次積層してなる磁気記録媒
    体であって、 前記プリコート層は、V(バナジウム),Mo(モリブ
    デン)のいずれかを用いた層であり、 前記下地層は、Cr(クロム),Crの面間隔に近い立
    方晶系のいずれかを用いた層であり、 前記磁性層は、Co(コバルト)合金層であることを特
    徴とする磁気記録媒体。
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JP12539791 1991-04-26
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