JP2676157B2 - 多層プラスチックチューブの処理方法 - Google Patents

多層プラスチックチューブの処理方法

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JP2676157B2 JP30342188A JP30342188A JP2676157B2 JP 2676157 B2 JP2676157 B2 JP 2676157B2 JP 30342188 A JP30342188 A JP 30342188A JP 30342188 A JP30342188 A JP 30342188A JP 2676157 B2 JP2676157 B2 JP 2676157B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は最内層にポリオレフィン系樹脂層を備えて、
被包装物たる加工肉類等との密着性を良好にした多層プ
ラスチックチューブの処理方法に関する。
<従来の技術> 従来加工肉等の食品等を包装するための包装材として
熱収縮性及びガスバリヤー性を有する種々の多層プラス
チックフィルムが知られているが、その1つに包装され
るべき加工肉類等と接触する面にポリオレフィン系樹脂
層を備えた熱収縮性及びガスバリヤー性多層プラスチッ
クフィルムがあり加工肉類等との密着性を改良する方法
も種々提案されている。
<発明が解決しようとする問題点> 被包装食品等と接する最内層にポリオレフィン樹脂層
を有する多層プラスチックフィルムのシームレスチュー
ブは、汎用されているにも拘らず、該樹脂層が食品、殊
にハム、ソーセージ等の加工肉類との密着性に乏しく、
その為に熱収縮包装直後又は経時により、肉加工肉類と
包装材との間に隙間が生じ、該隙間に肉汁、水分等がた
まるいわゆる離水現象が生じ、殺菌が繁殖し易くなり加
工肉類の保存性を低下させるという欠点があった。
特にポリオレフィン系樹脂は一般に極性基が少なく親
水性に乏しいために、加工肉類との密着性に不足する傾
向があり、こうした問題点を補うべく従来はポリオレフ
ィン系樹脂層に加工肉類との密着性の良好な物質を塗布
したり、更に肉密着性の良好な最内層を別に設ける等の
方策がなされていた。更には最内層にコロナ放電処理を
施し、加工肉類との密着性を改良する方法も行なわれて
いたが、これらはいづれも一長一短があり、問題であっ
た。
<問題点を解決するための手段> 本発明は前記した問題点を改良すべくなされたもの
で、最内層にポリオレフィン系樹脂層を有する多層プラ
スチックフィルムのシームレスチューブにおいて、最内
層の処理を均一に施すと共に加工肉との密着性にも優れ
た新規な多層プラスチックチューブの処理方法を提供せ
んとするものである。
即ち本発明の特徴とするところは最内層にポリオレフ
ィン系樹脂層を備えた熱収縮性及びガスバリヤー性を有
する多層プラスチックフィルム製シームレスチューブの
内部に気体を封入し、通常の電極とエアー噴出手段を有
する電極とを備えたコロナ処理用電極を二対用いて、最
内層同志が接触しないように押しつぶすと共に、前記エ
アー噴出手段を有する電極をそれぞれ対称的な位置に取
付け、それぞれ逆方向からコロナ放電を行なうことによ
り、最内層表面の濡れ張力35ダイン/cm以上に増大せし
める点にある。
本発明に係る多層プラスチックのフィルムのシームレ
スチューブへのコロナ放電は、簡単に云うとチューブ内
に気体を封入し、チューブの最内層同志が放電処理中に
接触しないように、通常の電極とエアー噴出手段を有す
る電極とを備えたコロナ処理用電極を少なくとも二対用
い、チューブを押しつぶした状態で、それぞれ逆方向か
らコロナ放電を行う方法であり、これによりチューブ最
内層のポリオレフィン系樹脂層表面の濡れ張力が向上
し、放電処理が概ね均一に施されるのである。この際、
エアー噴出手段を有する電極を用いているため、チュー
ブ最外層表面の一方はかかるエアー噴出手段を有する電
極と直接接触することはなく、常に概ね必要な間隔を保
つことができる。これに反し気体を封入しない状態でチ
ューブ外部からコロナ放電処理しても最内層のポリオレ
フィン系樹脂表面の濡れ張力を増大させることはできな
い。
コロナ放電処理によりポリオレフィン樹脂層の加工肉
類に対する密着性が改善される理由は明らかではない
が、ポリオレフィン樹脂層表面の濡れ張力の向上が一因
と考えられ、従ってコロナ放電により処理された最内層
表面の濡れ張力が35ダイン/cm以上、好ましくは37ダイ
ン/cm以上、より好ましくは40〜50ダイン/cmとなるよう
な条件でコロナ放電を行う必要がある。
コロナ放電条件は処理されるべきフィルムの種類、厚
さ、送り速度等の条件に応じ、上記値となるように適宜
に定めればよく、特に制限はない。
コロナ放電を行うに際しては、少なくとも二対のコロ
ナ処理用電極が必要で、一対の処理用電極とは放電電極
とアース電極(対電極)とを備えている。本発明ではこ
れらコロナ処理用電極のうちの一方にロール電極等の通
常の電極、他方にエアー噴出手段を有する電極を用いる
ものであり、しかも前記通常の電極とエアー噴出手段を
有する電極とがそれぞれ対称的な位置に取付けられた二
対のコロナ処理用電極を有すると共に、更にこのような
電極配置において、コロナ放電をそれぞれ逆方向から行
うことにより達成されるものである。
この際、放電電極もしくはアース電極としてロール電
極等の通常の電極、エアーロール電極等のエアー噴出手
段を有する電極のどちらを用いてもよいが、一対のコロ
ナ処理用電極としては、通常の電極同志もしくはエアー
噴出手段を有する電極同志を用いることはよくない。
ここで、エアー噴出手段を有する電極とは、加圧エア
ーの噴出可能な孔、スリット、その他適宜のエアー噴出
手段が併設された電極を云い、かかるエアー噴出手段は
ロール電極、プレート状電極、バー状電極等適宜の所望
の位置に併設されればよく、特に制限はないし、また前
記した通り放電電極、アース電極のどちらかに用いても
よい。この際、前記したエアーロール電極とはロール表
面に加圧エアーの噴出する孔、気孔、スリット等を有す
る電極を云い、その他加圧エアーを噴出せしめる機構は
適宜でよい。こうしたエアーロールを用いると各種ウェ
ブを通す際、ロール表面に空気の膜や空気の層等がで
き、ロールと直接接触しなくても各種ウェブ等を通すこ
とが可能となるもので(このことは、その他のエアー噴
出手段を有する電極を用いても云えることである)、本
発明ではかかるエアーロール電極をエアー噴出手段を有
する電極として用いる方法を、好ましい1例としてあげ
ることができる。
エアー噴出手段を有する電極とチューブ最外層表面と
の間隔はエアー圧力、孔、気孔の大きさ等により広く変
化し、特に制限はないが、通常は0.01〜3mm、更には0.5
〜1.2mm程度でよい。コロナ処理用電極の電極間の間隔
も特に制限はないが、5mm以下、好ましくは2.0mm以下程
度を例示することができる。また押しつぶされた状態で
のチューブの最内層同志の間隔は、特に制限はないが、
好ましくは5mm以下、より好ましは1.5mm以下、更に好ま
しくは約1.0mm以下程度で、かつ直接接触しないように
すればよい。また、通常の電極とはロール電極、プレー
ト状電極、バー状電極等を例示できるが、特に制限はな
く、前記した通り放電電極、アース電極のどちらに用い
てもよいが、好ましくはロール電極をあげることができ
る。
気体を封入するには特に制限はないが、連続的に行う
には2個のニップロール間に気体を封入した状態で長尺
のチューブを送行せしめるればよく、しかる後必要に応
じ所定長にカットすれば、必要とする包装材が作成さ
れ、通常はこのような連続法によっている。この際、気
体としては空気、窒素、炭酸ガス、不活性ガス等を例示
でき、特に制限はない。
次に本発明の方法を第1図、第2図に示す具体例をも
とに概略的に説明することにする。
図において1はインフレーション法により形成された
熱収縮性、ガスバリヤー性多層プラスチックフィルムの
シームレスチューブであり、最内層はポリオレフィン系
樹脂で形成されている。かかるチューブ1はピンチロー
ル2.2と3.3とにより気体が封入された状態で矢印方向に
連続的に進行するようになっている。4.14はロール電極
であり、5.15はエアーロール電極である。第1図の例で
はロール電極4.14は放電電極、エアーロール電極5.15は
アース電極となっており、第2図の例ではロール電極4.
14はアース電極、エアーロール電極5.15は放電電極とな
っていて、エアーロール電極5.15はそれぞれ対称的な位
置に取り付けられている。また第2図の例ではエアーロ
ール電極5.15によりチューブ体を押しつぶすと共に、絶
縁板等の絶縁部材8を例えば狭い間隔で相対向(片側で
もよい)して設けることにより、この絶縁部材の作用も
手伝って一層容易にチューブ体を積極的に押しつぶすこ
とが可能となり、好ましい一例である。
この第1図の例において、エアー噴出手段を有する電
極としてエアーロール電極の代りに、図面は省略する
が、その片側もしくは両側にスリット状の加圧エアー噴
出手段を有するプレート状電極、もしくは連続孔状の加
圧エアー噴出手段を有するバー状電極等を用いること等
も可能であり、また第2図の例において、エアー噴出手
段を有する電極としてエアーロール電極の代りに、図面
は省略するが、放電部の片側もしくは両側にスリット状
の加圧エアー噴出手段を有するプレート状電極、もしく
は例えば第6図の如き放電部に連続孔状の加圧エアー噴
出手段を有するバー状電極等を用いること等も可能であ
り、このようにエアー噴出手段を有する電極としては各
種のものが使用可能である。コロナ放電は放電電極から
アース電極に向けて例えば第3図破線の如く行なわれる
もので、例えば第1、2図の如き構成では、二対のコロ
ナ処理用電極6.16はそれぞれ逆方向からコロナ放電が行
なわれ、この作用でチューブ1の最内層両面の表面にコ
ロナ放電処理が施されるのである。この際、第3図矢印
はエアーを示す。
エアーロール電極5.15とは例えば第4図に示すごと
く、エアー供給部10からロール内に加圧エアーを取り入
れ、ロール表面に付設された孔7からエアーが噴出する
構成のものを例示でき、加圧気体の噴出力によりチュー
ブ最外層とロール表面との間に適宜厚の空気層等が生
じ、ロール表面とチューブ最外層とが、直接接触しない
のである。次に、エアー噴出手段を有する電極の1例と
して、放電部に連続孔状の加圧エアー噴出手段を有する
バー状電極25を第6図に示す。この第6図に例示された
ものは、エアー供給部10から電極内に加圧エアーが取り
入れられ、放電部(アース電極部でもよい)に連続状に
付設された孔7からエアーを噴出せしめる構成であり、
加圧気体の噴出力によりチューブ最外層と電極表面との
間に適宜厚の空気層等が生じ、電極面とチューブ最外層
とが、直接接触しないのである。この際、本例では放電
部11は電極25の図面上における下面全面であり、この部
分の一部に連続状の孔7が付設されていたとしても、放
電処理が影響されることはほとんど考えられない。
コロナ放電は一対のコロナ処理用電極を用いて行うと
片側からの処理になるため、最内層両面で処理が不均一
になるおそれもあるので、少なくとも二対のコロナ処理
用電極を用い、放電電極をそれぞれ反対側に対称的に取
り付け、それぞ逆方向に放電を行うのが好ましい。
コロナ放電による処理の方法は第1図、第2図に示す
装置による方法に限られず、各種の方法を探ることがで
きる。
例えば第5図に示す如き方法により行うこともでき
る。この第5図のものは一対のコロナ処理用電極6部を
表わしたのみで、他の構成は略してあるが、要はエアー
ロール電極5の作用で気体の封入されたチューブが押え
つけられる構成であり、9.9に示す案内ロールによりチ
ューブ体をロール電極に沿わせながら、エアーロール電
極を作用させるのがポイントである。この際、放電電極
はロール電極、エアーロール電極のどちらとしてもよい
が、本例ではエアーロール電極を放電電極として用いた
ものである。
また、押しつぶされた際、その両側、すなわち折り目
のところで処理が不十分となる恐れのあるときは、更に
必要ならば、所定数のコロナ処理用電極6.16等を別方向
等に配置してもよい。
本発明はこのような態様を取ることも可能でその応用
範囲は広範に及ぶ。
本発明に係る多層プラスチックチューブは、例えば加
工肉類と接する面にポリオレフィン系樹脂層を備えてい
る。ポリオレフィン系樹脂としてはたとえばオレフィン
類の単独重合体、相互共重合体、他の共重合可能なモノ
マーたとえば他のビニル系モノマー等との共重合体及び
これらの変性重合体等を例示できる。具体的にはたとえ
ば低密度から高密度に亘る各種密度のポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリブテン、これらの相互共重合体、ア
イオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、変性ポリオレフィン系樹脂
等を例示できる。ここで変性ポリオレフィン系樹脂に
は、上記オレフィン類の単独又は共重合体等にたとえば
マレイン酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸又はその酸
無水物、エステル若しくは金属塩類の誘導体を共重合た
とえばグラフト共重合した変性重合体を代表的なものと
して例示でき、上記変性重合体の単独又は他の成分、例
えば他のポリオレフィン系樹脂との混合物が含まれる。
特に好ましいポリオレフィン系樹脂は低密度ポリエチ
レ、線状低密度ポリエチレン、アイオノマー樹脂、変性
ポリオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体
等である。上記ポリオレフィン系樹脂は単独で或は2種
以上混合して用いられ得る。
本発明多層チューブは、要求される強度やガスバリヤ
ー性等の程度に応じ、2層〜5層或はそれ以上の樹脂層
を以って構成される。被包装食品等と接触する面を形成
するポリオレフィン系樹脂は、それ自信酸素等に対する
ガスバリヤー性に乏しいものがあり、そのような場合に
はこれに積層される樹脂層の少くとも1つはガスバリヤ
ー性を有する樹脂が用いられる。ガスバリヤー性を有す
る樹脂には、ナイロン6、ナイロン6.6、これらの共重
合体等のポリアミド系樹脂(ナイロン)、芳香族系ポリ
アミド系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリ塩化
ビニリデン系樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合
体等を例示することができる。またガスバリヤー性に乏
しい樹脂として、前記に例示した如きポリオレフィン、
その相互重合体、酢酸ビニルやアクリル酸との共重合
体、変性ポリオレフィン系樹脂、アイオノマー樹脂等の
ポリオレフィン系樹脂等を例示することができ、更にガ
スバリヤー性につき上記両者の中間的な樹脂としてポリ
エステル系樹脂等を例示することもできる。
好ましい多層チューブの態様は、被包装食品等と接触
する最内層を形成するポリオレフィン系樹脂層に中間層
を介し又は介さずに耐衝撃性及び耐摩耗性に優れた樹脂
層を最外層であるベースフィルムとして積層したフィル
ムであり、好ましい1例としてたとえば最外層ベースフ
ィルム、中間接着層、ポリオレフィン系樹脂最内層の三
層構成のフィフムをあげることができる。上記性質を有
するベースフィルムとしては、好ましくはナイロン6、
ナイロン6.6及びその共重合体等のポリアミド系樹脂、
ポリエステル系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂等が
用いられる。特に好ましいのはナイロン6、ナイロン6.
6及びその共重合体等のポリアミド系樹脂等である。ベ
ースフィルムが充分なガスバリヤー性を有し且つ最内層
ポリオレフィン系樹脂層に接着性を有するときは、両者
の間に中間層を介在させる必要はない。しかし両者が接
着性を有しないか乏しい時、両者に接着性を有する中間
層を接着層として介在させる必要がある。またベースフ
ィルムがガスバリヤー性を有しないか或は有しても更に
高度のガスバリヤー性を要求される時中間層としてガス
バリヤー性を有する樹脂層を介在させて要求されるガス
バリヤー性を充足させることができる。中間層は1層で
あってもよいが、2層以上であってもよい。中間層とし
ては各種の樹脂を使用でき、たとえば変性ポリオレフィ
ン系樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン−エチルアクリ
レート樹脂、エチレン−アクリル酸樹脂、エチレン−ビ
ニルアルコール共重合体、芳香族系ポリアミド樹脂、エ
チレン−メタアクリル酸共重合体及びこれらの混合物等
を例示できる。中間層樹脂としては隣れる樹脂層に良好
な接着性を有する樹脂が選択使用される。また中間層に
ガスバリヤー性や強度が要求される場合はその程度に応
じて適当な性質を有するものが選択使用される。たとえ
ば最外層ベースフィルムとしてガスバリヤー性に優れ且
つ強靭なナイロン6、ナイロン6.6等のポリアミド系樹
脂が用いられた時、中間層としては、最内層ポリオレフ
ィン系樹脂層及び上記ポリアミド系樹脂層に良好な接着
性を有する変性ポリオレフィン系樹脂、アイオノマー樹
脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体等が用いられ
る。これらのうち殊に中間層として変性ポリオレフィン
系樹脂或はそれ自身ガスバリヤー性と保香性を有するエ
チレン−ビニルアルコール共重合体樹脂を用いるのは好
ましい態様である。中間層を2層以上設け多層チューブ
のガスバリヤー性を向上させたり、或は用途面から要求
される各種特性を多層チューブに付与したりすることが
できる。
多層チューブは構成する各層の樹脂としては、種々の
組合わせを採用できる。好ましい組合わせ例を最外層/1
又は複数の中間層/最内層の順に表示すると以下の通り
である。尚下記に於て各アルファベット記号は下記の樹
脂を表示するものとする。
A:ポリアミド系樹脂 B:変性ポリオレフィン系樹脂 C:ポリオレフィン系樹脂 D:ポリアミド系樹脂以外のガスバリヤー性樹脂 A/B/C、A/D/C、 B/A/B、B/D/B、A/D/B、 B/A/B/C、B/D/B/C、 A/D/B/C、A/B/D/B、 B/D/A/B、B/A/D/B、 C/B/D/B/C、A/B/D/B/C、 B/A/D/B/C、B/D/A/B/C、 B/D-1/D-2/B/C、D/A/B/C、 A/B/C-1/C-2 尚上記に於てC-1及びC-2は、夫々異なるポリオレフィ
ン系樹脂をD-1及びD-2は夫々異なるガスバリヤー性樹脂
を示す。
上記組合わせに於てBをアイオノマー樹脂に代えたも
の、また最外層を塩化ビニリデン樹脂層(D)におきか
えたもの又は塩化ビニリデン樹脂層を更にコートしたも
のも包含される。またDとしてエチレン−ビニルアルコ
ール共重合体(ガスバリヤー性を有する)を使用するこ
ともできる。
本発明に係るチューブを包装材として用いる際、その
対象とする被包装物品としてはハム、ソーセージ、ベー
コン等の食肉加工品、魚肉加工品、並びにカマボコ、チ
クワ等のねり加工品等を例示できる。この際包装材の形
態としては、ケーシング、袋状物等を例示できる。長尺
のシームレスチューブを用いてコロナ放電処理を施す際
は、処理後に適宜長にカットし、そのままケーシング、
袋状物、一般包装材等として用いる等任意の方法を採れ
ばよく、要は常法により適宜形態の包装材とすればよ
い。
また、本発明における包装されるべき食品類等と接触
する面のポリオレフィン系樹脂層は包装材の形態によっ
てはヒートシーラント層として作用する場合もある。
本発明に係るチューブがコロナ放電処理によりいわゆ
るブロッキング現象を起し、開封しにくくなる場合は、
必要ならば内部にスターチ等のブロッキング防止剤を散
布する等公知の方法を講ずればよい。内部散布を行なう
場合は、コロナ処理に引き続き、気体を封入した状態
で、チューブ体を上下もしくは、下上方向に進行させつ
つ行なえばよいが、特に制限がないことは勿論である。
次に本発明の実施例を挙げる。
実施例−1 表面のベースフィルム層としてナイロン6とナイロン
66との共重合体、中間の接着層として線状低密度ポリエ
チレンに無水マレイン酸をグラフト共重合した変性共重
合体を含む変性ポリオレフィン系樹脂、内面層として線
状低密度ポリエチレンを用い、環状ダイスより共押出し
てなるインフレーション法により成形した三層フィル
ム、即ち三層チューブを2軸延伸を施して80℃(熱水)
×30秒に於ける熱収縮率が、縦、横20%程度のガスバリ
ヤー性を有するシームレス状の熱収縮性多層チューブを
得た。この方法により得たフィルムは試料No.1のものは
厚さが表面から20/5/20μで折径(扁平にした状態での
巾)160mmであり、試料NO.2は表面から25/5/25μで折径
100mmのものであった。
こうして得られたチューブを第1図に示すコロナ放電
処理装置を用いて15m/minのスピードで、放電電極ロー
ル4及び14から放電を行い、コロナ処理を施した。この
際、ロール電極(ゴム被覆ロールを使用、長さ420mm)
を放電電極とし、エアーロール電極(金属ロールを使用
し、ロール表面に径2mmのエアー噴出用の気孔が所定数
だけ付設されたもの、長さ420mm)をアース電極とし
て、両電極の間隔は2.0mmとした。
チューブ体にはピンチロール2.2と3.3との作用で空気
が封入されており、ロール電極4.14とエアーロール電極
5.15との作用でチューブ体が押しつぶされた状態でコロ
ナ放電を行った。斯くして放電時のチューブ内面は約0.
89mmの間隔に絞られ、内面同志は接していないが略々扁
平に近い状態にあった。またエアーロール電極とチュー
ブ体最外層表面との間隔は約1.0mmであった。続いて、
図面は省略するが空気を封入した状態でNo.1のチューブ
に対しては径97mmの筒体及びNO.2のチューブに対しては
59mmの筒体であって、多孔性の底面の付設された粉収納
筒体をチューブ内部に挿入し、チューブを上下方向に進
行させてコーンスターチ粉末の撒布を行ったところ、粉
体はチューブの内面に散布された。このようにして製造
された多層チューブをNO.1、NO.2共に長さ40cmに切断し
て加工肉用ケーシングとした。そのそれぞれにハムとソ
ーセージを脱気充填して金環状のクリップに両側を密閉
して80℃で2時間(又は100℃で1時間)の加熱殺菌を
行い、冷却したところ加工肉とチューブ内面とは好まし
い状態で密着していた。またチューブの熱収縮性の為に
包装状態も良好であった。しかも加工肉を充填する際チ
ューブの開口性は不十分であり、ブロッキングは認めら
れなかった。これらの結果を第1表に示す。
なお、第1表には実施例1に於ける本発明に係るチュ
ーブを用いて加工肉包装を行なった結果を、対照として
未処理シームレスチューブを用いた場合の結果と併記す
る。
注1)肉密着性の測定は加工肉から包装材を剥離した際
の状態から下記基準に従い評価した A:ケーシングのみを剥離しようとした時加工肉がケーシ
ングに付着するか、もしくはケーシングのみを剥離しよ
うとした時加工肉がところどころでケーシングに付着す
る(密着性優秀) B:ケーシングのみが抵抗をもって剥離される(密着性
優) C:ケーシングのみが抵抗なく剥離する(密着性不良) 2)離水現象は80℃×2時間の加熱滅菌を行い、冷却後
の製品につき肉眼で判定した。
3)保存性 剥離現象を生じないものを良好、生じたものを不充分
と判定した。
<発明の効果> 本発明に係るチューブを包装材として用いる時は、加
工肉等の包装食品に対し著るしく優れた密着性を発現
し、いわゆる離水現象を伴うことなく食品の長期保存を
可能にする。更に、本発明の処理方法によれば、包装材
等として用いる多層プラスチックフィルムのシームレス
チューブをそのままの形態で外部からコロナ放電処理し
て最内層表面に概ね均一にその効果を発現せしめること
ができ、シームレスチューブに対するコロナ放電処理を
著しく容易に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は本発明方法を実施するための装置の1
例を示す概略説明図であり、第3図は第1図のA−A線
における断面図であり、第4図は本発明に係るエアー噴
出手段を有する電極の一例を示す斜視図であり、第5図
は本発明方法を実施するための他の例を示す概略説明図
であり、第6図は本発明に係るエアー噴出手段を有する
電極の他例を示す正面図並びに側面図である。
フロントページの続き (72)発明者 和田 房三 滋賀県守山市森川原町163番地 グンゼ 株式会社男子寮 (56)参考文献 特開 昭51−18770(JP,A) 特開 昭54−76674(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】最内層にポリオレフィン系樹脂層を備えた
    熱収縮性及びガスバリヤー性を有する多層プラスチック
    フィルム製シームレスチューブの内部に気体を封入し、
    通常の電極とエアー噴出手段を有する電極とを備えたコ
    ロナ処理用電極を二対用いて、最内層同志が接触しない
    ように押しつぶすと共に、前記エアー噴出手段を有する
    電極をそれぞれ対称的な位置に取付け、それぞれ逆方向
    からコロナ放電を行うことにより、最内層表面の濡れ張
    力を35ダイン/cm以上に増大せしめることを特徴とする
    多層プラスチックチューブの処理方法。
  2. 【請求項2】エアー噴出手段を有する電極がエアーロー
    ル電極である請求項1記載の多層プラスチックチューブ
    の処理方法。
  3. 【請求項3】通常の電極がロール電極である請求項1記
    載の多層プラスチックチューブの処理方法。
  4. 【請求項4】コロナ放電時の最内層同志の間隔を5mm以
    下とした請求項1記載の多層プラスチックチューブの処
    理方法。
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