JP2675555B2 - 光ピックアップ - Google Patents
光ピックアップInfo
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Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、光ディジタル装置等の光情報記録再生装置
に供される光ピックアップに関するものである。 〔従来の技術〕 光ディジタル装置等の光情報記録再生装置には、光ピ
ックアップが設けられており、この光ピックアップの小
型軽量化は、光情報記録再生装置の性能向上を図る上で
重要な問題となっている。そして、ホログラム素子を光
ピックアップの光学系に使用することが、上記の問題の
解決に対して非常に有効であることはよく知られてお
り、これまでにも幾つかの構成が提案されている。 この種の従来の光ピックアップでは、例えば、第9図
(a)の正面図と、同図(b)の側面図に示すように、
半導体レーザ1から出射された光は、ホログラム素子2
を透過し、結像レンズ3によって記録媒体であるディス
ク5上のトラック6に集光される。次に、ディスク5か
らの反射光は、結像レンズ3によって光学系内に取り込
まれ、ホログラム素子2によって回折されて光検出器7
・8上に集光される。そして、これら光検出器7・8の
差信号をとることによって得たトラッキング誤差信号に
基づき、駆動装置4にて結像レンズ3が駆動され、ディ
スク5のトラック6に、半導体レーザ1から投射された
光の集光スポットが追従するようなっている。 情報記憶領域である上記トラック6は、ディスク5に
同心円状、或いはスパイラル状に形成され、光情報記録
再生装置では、ディスク5を回転させながら光ピックア
ップによる情報の記録と再生とを行っている。従って、
光ピックアップには、上記のように、トラック6に集光
スポットを追従させる、いわゆるトラッキング機構が必
要不可欠である。このトラッキング機構は結像レンズ3
と駆動装置4とから構成されている。 また、上記のホログラム素子2は、第10図に示すよう
に、2個の領域2a・2bを有し、この領域2a・2bの境界線
2cがディスク5のトラック6の方向とほぼ平行となるよ
うに配置されている。そして、結像レンズ3を介して入
力されたディスク5からの反射光が、第11図に示すよう
に、ホログラム素子2の領域2a・2bにて回折され、その
回折光が光検出器7・8上に集光される。従って、これ
ら光検出器7・8の差信号をとることより、いわゆるプ
ッシュプル法にて上記のトラッキング誤差信号を検出す
ることができるようになっている。 即ち、ホログラム素子2上での反射光は、第12図
(a)に示すように、領域2a・2bの境界線2cについて対
称である。そして、ホログラム素子2は境界線2cがディ
スク5のトラック6にほぼ平行となるように配置されて
いるので、集光スポットがトラック6の中心を外れる
と、その度合に応じて反射光のA、Bの部分の一方の光
強度は大きくなり、他方は小さくなる。従って、上述の
ように、光検出器7・8の差信号を取ることによってト
ラッキング誤差信号を得ることができる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 ところが、上記従来の構成では、何らかの理由によ
り、半導体レーザ1から投射された光の集光スポットを
追従させるべきトラック6が、光ピックアップに対して
相対的に、例えば、右にずれたとすると、第13図に示す
ように、このずれに集光スポットを追従させるべく結像
レンズ3も右に移動する。従来の構成では、ホログラム
素子2の境界線2cは、半導体レーザ1の光軸上にほぼ位
置するように設けられていたので、トラック6のずれに
追従して結像レンズ3が移動すると、結像レンズ3の光
軸とホログラム素子2の境界線2cとがずれることとな
る。こうして、結像レンズ3の光軸とホログラム素子2
の境界線2cとがずれると、ホログラム素子2上にて反射
光入射部9が移動し、第12図(b)に示すように、ホロ
グラム素子2の各領域2a・2bへの入射光量が等しくなく
なり、光検出器7・8の出力レベルに差が生じることと
なる。そうすると、集光スポットがトラック6の中心に
あって、正しくトラッキングが行われているにもかかわ
らず、トラッキング誤差信号は0にならず、トラッキン
グ動作を正確に行うことができないといった状態が招来
される。このような状態は、トラック6のずれに追従し
た結像レンズ3の移動がごく僅かの場合を除いて生じ得
る。 具体的数値を挙げて説明すると、従来の光ピックアッ
プにおいては、半導体レーザ1と各光検出器7・8との
間隔を広くとる必要があること、および回折角は、実際
上あまり大きくできないことから、結像レンズ3と各光
検出器7・8との間に距離は約20mmに、ホログラム素子
2と各光検出器7・8との間の距離は10mmに設定されて
いる。このような設計値の光ピックアップにおいて、例
えば、結像レンズ3がトラッキング方向に0.5mm偏位し
たとすると、ホログラム素子2上にて反射光は0.25mm移
動し、その結果、偽のトラッキング誤差信号が生じ、0.
25μmものトラックずれを生じる。ディスク5上でのト
ラック6のピッチは僅か1.6μmであり、トラッキング
ずれの許容値は±0.16μmであるから、0.25μmものト
ラックずれは大き過ぎ、結局、結像レンズの可動量は±
0.3mm程度に制限されてしまう。 このように、上記従来の光ピックアップの構成では、
結像レンズ3が光軸上にない場合、より詳細には、結像
レンズ3の光軸が、半導体レーザ1の出射光の光軸上か
らずれた場合、狭い範囲のずれで、集光スポットがトラ
ック6の中心にあって、正しくトラッキングが行われて
いるにもかかわらず、プッシュプル法で得られるトラッ
キング誤差信号は0にならず、トラッキング動作を正確
に行うことができないといった問題点を有している。 本発明は、上記課題に鑑みて成されたもので、たとえ
集光手段の光軸が光発生手段の出射光の光軸上から広い
範囲でずれたとしても、トラッキング動作を正確に行う
ことが可能な光ピックアップを提供することを目的とし
ている。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明の光ピックアップは、光発生手段から投射され
た光を記録媒体の情報トラックに集光すると共に、記録
媒体からの反射光をホログラム素子における境界線で分
割された各領域にそれぞれ透過させて回折して2つの光
検出手段に供給し、これら光検出手段の差信号によりト
ラッキング誤差信号を検出し、該トラッキング誤差信号
に基づき駆動される駆動手段により、記録媒体の情報ト
ラック上に、上記結像レンズから得られる集光スポット
を追従させるトラッキング機構を備えた光ピックアップ
において、上記結像レンズとホログラム素子とは、連結
部材にてホログラム素子の分割線を結像レンズの光軸上
にほぼ位置させると共に近接した状態で連結され、かつ
上記駆動手段により一体的に駆動されることを特徴とす
る。 また、上記ホログラム素子と、上記光発生手段および
2つの光検出手段との間に、光発生手段の光を平行光に
変換してホログラム素子方向に供給し、かつホログラム
素子により回折された記録媒体からの反射光を2つの光
検出手段に収束するコリメートレンズを介在してなるこ
とを特徴とする。 〔作 用〕 上記のごとく、集光手段とホログラム素子とが、連結
部材にて、ホログラム素子の分割線を結像レンズ(集光
手段)の光軸上にほぼ位置させると共に近接した状態で
連結され、上記駆動手段により一体的に駆動されるの
で、集光手段を介してホログラム素子の各領域に入射す
る反射光の光量は、たとえ集光手段の光軸が光発生手段
の出射光の光軸上からずれたとしても等しくなる。これ
により、集光手段の光軸が光発生手段の出射光の光軸上
からずれた場合に、かなり広い範囲において、集光スポ
ットが記録媒体の情報記録領域の中心にあって、正しく
トラッキングが行われているにもかかわらず、トラッキ
ング誤差信号は0にならず、トラッキング動作を正確に
行うことができないといった状態となることを解消し、
良好なサーボ信号および記録情報信号を得ることができ
る。 〔実施例〕 本発明の一実施例を第1図および第2図に基づいて以
下に説明する。 本発明に係る光ピックアップは、第1図(a)の正面
図と同図(b)の側面図に示すように、レーザ光を発生
する光発生手段である半導体レーザ11と、ホログラム素
子12を介して入射した半導体レーザ11からの光をディス
ク15のトラック16に集光させる集光手段である結像レン
ズ13と、結像レンズ13を介して入射したディスク15のト
ラック16からの反射光を回折し、光検出器17・18上に集
光させるホログラム素子12と、ホログラム素子12を通じ
て入射された反射光を電気信号に変換する光検出手段で
ある光検出器17・18と、光検出器17・18出力の差信号を
トラッキング誤差信号とし、このトラッキング誤差信号
に基づき、トラック16上に集光した半導体レーザ11から
の光がトラック16に追従するように、結像レンズ13を駆
動する駆動手段である駆動装置14とを備えている。 前述したように、上記のホログラム素子12には、2個
の領域に分割され、これら領域の境界線がディスク15の
トラック16の方向とほぼ平行となるように配置されてい
る。そして、図にも明らかなように、このホログラム素
子12と結像レンズ13とは、ホログラム素子12の分割線を
結像レンズ13の光軸上にほぼ位置させると共に、近接し
た一定の相対位置を保持して駆動装置14に設けられてお
り、ホログラム素子12と結像レンズ13とが駆動装置14に
て同時に駆動されるようになっている。こうして、ホロ
グラム素子12を含めた形で、記録媒体であるディスク15
のトラック16に集光スポットを追従させるトラッキング
機構が構成されている。また、上記ディスク15のトラッ
ク16は情報記憶領域となっており、ディスク15に同心円
状、或いはスパイラル状に形成されている。 上記の構成において、本光ピックアップにてトラッキ
ングを行う際には、半導体レーザ11から投射された光
は、ホログラム素子12を介して結像レンズ13へ入射し、
この結像レンズ13によってディスク15のトラック16に集
光される。この光は、例えば再生信号を含んだ光信号と
なって反射され、結像レンズ13を介してホログラム素子
12に入射する。入射した光は、ホログラム素子12におけ
る各領域をそれぞれ透過して回折され、光検出器17・18
上に集光されて電気信号に変換される。駆動装置14は、
上記光検出器17・18出力の差信号をトラッキング誤差信
号とし、このトラッキング誤差信号に基づいて結像レン
ズ13とホログラム素子12とを同時に駆動する。これによ
って、ディスク15のトラック16に、半導体レーザ11から
投射された光の集光スポットが追従する。 上記のトラッキング動作においては、何らかの理由で
ディスク15のトラック16にずれがあり、このずれに追従
してトラッキングを行う場合にも、第2図に示すよう
に、ホログラム素子12と結像レンズ13とが、ホログラム
素子12の分割線を結像レンズ13の光軸上にほぼ位置さ
せ、かつ、近接した一定の相対位置を保持して、一体的
に移動されるので、結像レンズ13を介してホログラム素
子12の各領域に入射する反射光の光量は、たとえ結像レ
ンズ13の光軸が半導体レーザ11の出射光の光軸上からず
れたとしても等しくなる。従って、ディスク15のかなり
広い範囲のトラックずれに追従しても、集光スポットが
ディスク15のトラック16の中心にあって、正しくトラッ
キングが行われているにもかかわらず、トラッキング誤
差信号は0にならず、トラッキング動作を正確に行うこ
とができないといったトラッキング不良の招来を回避し
て、正確なトラッキングが行われる。 ここで、本実施例の光ピックアップが、如何に従来の
光ピックアップよりも広い範囲でトラックずれに追従し
て正確なトラッキング動作が可能であるかを、具体的数
値を挙げて説明する。 前述したように、図9(a)に示す従来の光ピックア
ップの構成では、結像レンズ3と各光検出器7・8との
間に距離は約20mm、ホログラム素子2と各光検出器7・
8との間の距離は10mmであり、このような設計値の光ピ
ックアップにおいて、例えば、結像レンズ3がトラッキ
ング方向に0.5mm偏位したとすると、ホログラム素子2
上にて反射光は0.25mm移動し、その結果、偽のトラッキ
ング誤差信号が生じ、0.25μmものトラックずれを生じ
る。ディスク5上でのトラック6のピッチは僅か1.6μ
mであり、トラッキングずれの許容値は±0.16μmであ
るから、0.25μmものトラックずれは大き過ぎ、結局、
結像レンズ3の可動量は±0.3mm程度に制限されてしま
う。 これに対し、本実施例の光ピックアップの構成によれ
ば、図1(a)に示す結像レンズ13とホログラム素子12
との間隔を0.5mm程度と仮定すると、結像レンズ13が0.5
mm偏位したときのホログラム素子12上における反射光の
移動は、僅か0.013mmであり、これによって生じるトラ
ッキングのずれは、0.013μmとなり、従来の1/20に抑
えることができる。したがって、従来の光ピックアップ
では、結像レンズ3がトラッキング方向に0.5mm偏位し
たとすると、0.25μmものトラックずれを生じ、トラッ
キングずれの許容値を大きく逸脱していたが、本実施例
の光ピックアップでは、たとえば結像レンズ13がトラッ
キング方向に0.5mm偏位したとしても、0.013μmのトラ
ックずれを生じるだけで、トラッキングずれの許容値内
に充分収まり、駆動装置14に供給される駆動信号に誤差
を生じることがなく、高精度のサーボ動作を行うことが
できると共に、この光ピックアップを備えた装置の信頼
性を向上することができる。 また、上記の光ピックアップは、第3図のような構成
としてもよい。 即ち、半導体レーザ11から投射された光をディスク15
のトラック16上に集光する集光手段である対物レンズ19
とホログラム素子12とが、ホログラム素子12の分割線を
対物レンズ19の光軸上にほぼ位置させ、かつ、近接した
一定の相対位置を保持して駆動装置14に設けられてい
る。ホログラム素子12と、半導体レーザ11および光検出
器17・18との間には、半導体レーザ11から投射された光
を平行光に回折してホログラム素子12方向へ供給すると
共に、ホログラム素子12にて回折されたトラック16から
の反射光を光検出器17・18上に収束する平行回折手段で
あるコリメートレンズ20が設けられている。 このような構成では、上記対物レンズ19の位置に関係
なく、ホログラム素子12上における反射光の位置、およ
び光検出器17・18における焦点位置を一定に保持し得る
ようになっている。即ち、半導体レーザ11から投射され
た光は、コリメートレンズ20によって平行光に変換され
た後、ホログラム素子12を介して対物レンズ19に入射
し、この対物レンズ19によってディスク15のトラック16
上に集光される。また、トラック16からの反射光は、対
物レンズ19を介してホログラム素子12へ入射し、このホ
ログラム素子12における上記境界線で分割された各領域
を透過してそれぞれ回折された後、コリメートレンズ20
によって光検出器17・18上に集光される。 上記対物レンズ19にて光学系に導かれた反射光は、光
軸に平行な平行光であるから、ホログラム素子12上での
位置は一定に保持される。また、ホログラム素子12に入
射した平行光は、平行光の状態にて回折され、回折角も
一定である。従って、ホログラム素子12からの回折光は
トラッキング動作に関係なく、第4図に示すように、回
折光の回折角とコリメートレンズ20の焦点距離にて決定
される一点に集光されることになる。これにより、対物
レンズ19の変位に関係なく、ホログラム素子12上におけ
る反射光の移動は0となり、トラッキングのずれは皆無
となる。 尚、上記の例では、回折光を十分に集光し得るよう
に、コリメートレンズ20の有効径を設定する必要があ
る。即ち、コリメートレンズ20の必要有効径は、ホログ
ラム素子12によって回折された回折光の回折角と、ホロ
グラム素子12とコリメートレンズ20との間の距離を考慮
して、反射光が十分に有効径内に入るように決定する必
要がある。コリメートレンズ20の必要有効径は、回折光
の回折角と、ホログラム素子12とコリメートレンズ20と
の間の距離とに比例するので、これらを小さい値に設定
すると、上記必要有効径も小さくなる。 具体的には、第5図において、対物レンズの有効径を
D0、ホログラム素子−コリメートレンズ間距離をl、回
折角をθ、対物レンズの最大変位量をdxとすると、コリ
メートレンズ20の必要有効径Dcは、 Dc=D0+2(dx+l×tanθ) にて表される。 〔具体例〕 次に、前記第1図に示した光ピックアップの具体例を
第6図乃至第8図に基づいて以下に説明する。 光ピックアップには、第6図および第7図に示すよう
に、上面が開口したレンズ支持体(連結部材)21内の上
部に結像レンズ13が設けられ、底部にホログラム素子12
が設けられている。これらホログラム素子12と結像レン
ズ13とは、ホログラム素子12の分割線を結像レンズ13の
光軸上にほぼ位置させ、かつ、近接した一定の相対位置
を保持して設けられている。レンズ支持体21の後部にお
ける上部と下部には、平行をなして前後方向へ延設され
たフォーカス板ばね22・22が取り付けられている。これ
らフォーカス板ばね22・22の後端部は方形の中間支持体
23の上部と下部に固定されている。中間支持体23の両側
部には、平行をなして前後方向へ延設されたラジアル板
ばね24・24の後端部が固定されている。このラジアル板
ばね24・24の前端部は上記フォーカス板ばね22・22の両
側における基板26上に立設された支柱25・25に取り付け
られている。これによって、ホログラム素子12と結像レ
ンズ13とは、上述の一定の相対位置を保持したまま、フ
ォーカス方向とラジアル方向とに移動可能となってい
る。 レンズ支持体21の両側面には、フォーカスコイル27・
27とラジアルコイル28・28とが貼着されており、これら
コイル27・27、28・28には、マグネット29…を貼着した
ヨーク30・30が挿入されている。そして、上記マグネッ
ト29…、ヨーク30・30、フォーカスコイル27・27および
ラジアルコイル28・28にて駆動手段をなす磁気回路が構
成されている。従って、フォーカスコイル27・27に通電
すると、上記結像レンズ13がフォーカス方向、即ちD方
向に駆動され、ラジアルコイル28・28に通電すると、結
像レンズ13がラジアル方向、即ちE方向に駆動されるよ
うになっている。 上記の基板26は、レンズ支持体21の下方に凹部21aを
有しており、光学系のハウジングを兼ねている。上記凹
部21aの底部には半導体レーザ11および光検出器17・18
が配設されている。そして、半導体レーザ11から出射さ
れた光束は、結像レンズ13によってディスク15に集光さ
れると共に、ディスク15からの反射光は再び結像レンズ
13によって光学系内に取り込まれ、ホログラム素子12に
おける上記境界線で分割された各領域をそれぞれ透過し
て回折され、光検出器17・18に集光されるようになって
いる。 ところで、ホログラム素子12の配設状態は、前記第7
図および第8図(a)に示すように、レンズ支持体21に
おける底壁の上面に設けたもの、同図(b)に示すよう
に、底壁の下面に設けたもの、或いは、同図(c)に示
すように、底壁の上面と下面とに種類の異なるホログラ
ム素子12a・12bを設けたものであってもよい。また、レ
ンズ支持体21の材料としては、光学的に透明な材料であ
ればよく、光学ガラス、或いはポリカーボネイト、アク
リル等の合成樹脂を使用することができる。 〔発明の効果〕 以上本発明によれば、結像レンズにホログラム素子を
別途組み合わせたものであって、これらの組み合わせの
光ピックアップにおいて、1ビーム投射を用いたプッシ
ュプル法によるトラッキング誤差信号検出により、たと
え、結像レンズの光軸が光発生手段の出射光の光軸から
広い範囲でずれたとしても、トラッキング誤差信号にオ
フセットが発生しない正確なトラッキングが行い得る、
有用な光ピックアップを提供できる。また、プシュプル
法のトラッキングを採用した装置では、結像レンズのみ
を備えた光ピックアップでは実用の範囲で十分トラッキ
ングが可能なことは知られているが、通常、光学部品点
数が多くなると、オフセット対策のため、大型の駆動装
置により光源や光検出器を含む光学系全体をトラッキン
グのため駆動することが必要である。しかし、上述のよ
うに本発明によれば、結像レンズにホログラム素子、あ
るいはさらに光源、光検出手段とホログラム素子間にコ
リメートレンズを追加して構成するものではあるが、結
像レンズおよびホログラム素子を近接配置した上で連結
部材により連結して、トラッキング用の駆動手段に一体
に駆動するようにしたものであり、非常に簡単な構成で
達成できる利点がる。さらに、結像レンズ、およびホロ
グラム素子などはいずれも個別に作成でき、低コストで
構成が容易である。
に供される光ピックアップに関するものである。 〔従来の技術〕 光ディジタル装置等の光情報記録再生装置には、光ピ
ックアップが設けられており、この光ピックアップの小
型軽量化は、光情報記録再生装置の性能向上を図る上で
重要な問題となっている。そして、ホログラム素子を光
ピックアップの光学系に使用することが、上記の問題の
解決に対して非常に有効であることはよく知られてお
り、これまでにも幾つかの構成が提案されている。 この種の従来の光ピックアップでは、例えば、第9図
(a)の正面図と、同図(b)の側面図に示すように、
半導体レーザ1から出射された光は、ホログラム素子2
を透過し、結像レンズ3によって記録媒体であるディス
ク5上のトラック6に集光される。次に、ディスク5か
らの反射光は、結像レンズ3によって光学系内に取り込
まれ、ホログラム素子2によって回折されて光検出器7
・8上に集光される。そして、これら光検出器7・8の
差信号をとることによって得たトラッキング誤差信号に
基づき、駆動装置4にて結像レンズ3が駆動され、ディ
スク5のトラック6に、半導体レーザ1から投射された
光の集光スポットが追従するようなっている。 情報記憶領域である上記トラック6は、ディスク5に
同心円状、或いはスパイラル状に形成され、光情報記録
再生装置では、ディスク5を回転させながら光ピックア
ップによる情報の記録と再生とを行っている。従って、
光ピックアップには、上記のように、トラック6に集光
スポットを追従させる、いわゆるトラッキング機構が必
要不可欠である。このトラッキング機構は結像レンズ3
と駆動装置4とから構成されている。 また、上記のホログラム素子2は、第10図に示すよう
に、2個の領域2a・2bを有し、この領域2a・2bの境界線
2cがディスク5のトラック6の方向とほぼ平行となるよ
うに配置されている。そして、結像レンズ3を介して入
力されたディスク5からの反射光が、第11図に示すよう
に、ホログラム素子2の領域2a・2bにて回折され、その
回折光が光検出器7・8上に集光される。従って、これ
ら光検出器7・8の差信号をとることより、いわゆるプ
ッシュプル法にて上記のトラッキング誤差信号を検出す
ることができるようになっている。 即ち、ホログラム素子2上での反射光は、第12図
(a)に示すように、領域2a・2bの境界線2cについて対
称である。そして、ホログラム素子2は境界線2cがディ
スク5のトラック6にほぼ平行となるように配置されて
いるので、集光スポットがトラック6の中心を外れる
と、その度合に応じて反射光のA、Bの部分の一方の光
強度は大きくなり、他方は小さくなる。従って、上述の
ように、光検出器7・8の差信号を取ることによってト
ラッキング誤差信号を得ることができる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 ところが、上記従来の構成では、何らかの理由によ
り、半導体レーザ1から投射された光の集光スポットを
追従させるべきトラック6が、光ピックアップに対して
相対的に、例えば、右にずれたとすると、第13図に示す
ように、このずれに集光スポットを追従させるべく結像
レンズ3も右に移動する。従来の構成では、ホログラム
素子2の境界線2cは、半導体レーザ1の光軸上にほぼ位
置するように設けられていたので、トラック6のずれに
追従して結像レンズ3が移動すると、結像レンズ3の光
軸とホログラム素子2の境界線2cとがずれることとな
る。こうして、結像レンズ3の光軸とホログラム素子2
の境界線2cとがずれると、ホログラム素子2上にて反射
光入射部9が移動し、第12図(b)に示すように、ホロ
グラム素子2の各領域2a・2bへの入射光量が等しくなく
なり、光検出器7・8の出力レベルに差が生じることと
なる。そうすると、集光スポットがトラック6の中心に
あって、正しくトラッキングが行われているにもかかわ
らず、トラッキング誤差信号は0にならず、トラッキン
グ動作を正確に行うことができないといった状態が招来
される。このような状態は、トラック6のずれに追従し
た結像レンズ3の移動がごく僅かの場合を除いて生じ得
る。 具体的数値を挙げて説明すると、従来の光ピックアッ
プにおいては、半導体レーザ1と各光検出器7・8との
間隔を広くとる必要があること、および回折角は、実際
上あまり大きくできないことから、結像レンズ3と各光
検出器7・8との間に距離は約20mmに、ホログラム素子
2と各光検出器7・8との間の距離は10mmに設定されて
いる。このような設計値の光ピックアップにおいて、例
えば、結像レンズ3がトラッキング方向に0.5mm偏位し
たとすると、ホログラム素子2上にて反射光は0.25mm移
動し、その結果、偽のトラッキング誤差信号が生じ、0.
25μmものトラックずれを生じる。ディスク5上でのト
ラック6のピッチは僅か1.6μmであり、トラッキング
ずれの許容値は±0.16μmであるから、0.25μmものト
ラックずれは大き過ぎ、結局、結像レンズの可動量は±
0.3mm程度に制限されてしまう。 このように、上記従来の光ピックアップの構成では、
結像レンズ3が光軸上にない場合、より詳細には、結像
レンズ3の光軸が、半導体レーザ1の出射光の光軸上か
らずれた場合、狭い範囲のずれで、集光スポットがトラ
ック6の中心にあって、正しくトラッキングが行われて
いるにもかかわらず、プッシュプル法で得られるトラッ
キング誤差信号は0にならず、トラッキング動作を正確
に行うことができないといった問題点を有している。 本発明は、上記課題に鑑みて成されたもので、たとえ
集光手段の光軸が光発生手段の出射光の光軸上から広い
範囲でずれたとしても、トラッキング動作を正確に行う
ことが可能な光ピックアップを提供することを目的とし
ている。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明の光ピックアップは、光発生手段から投射され
た光を記録媒体の情報トラックに集光すると共に、記録
媒体からの反射光をホログラム素子における境界線で分
割された各領域にそれぞれ透過させて回折して2つの光
検出手段に供給し、これら光検出手段の差信号によりト
ラッキング誤差信号を検出し、該トラッキング誤差信号
に基づき駆動される駆動手段により、記録媒体の情報ト
ラック上に、上記結像レンズから得られる集光スポット
を追従させるトラッキング機構を備えた光ピックアップ
において、上記結像レンズとホログラム素子とは、連結
部材にてホログラム素子の分割線を結像レンズの光軸上
にほぼ位置させると共に近接した状態で連結され、かつ
上記駆動手段により一体的に駆動されることを特徴とす
る。 また、上記ホログラム素子と、上記光発生手段および
2つの光検出手段との間に、光発生手段の光を平行光に
変換してホログラム素子方向に供給し、かつホログラム
素子により回折された記録媒体からの反射光を2つの光
検出手段に収束するコリメートレンズを介在してなるこ
とを特徴とする。 〔作 用〕 上記のごとく、集光手段とホログラム素子とが、連結
部材にて、ホログラム素子の分割線を結像レンズ(集光
手段)の光軸上にほぼ位置させると共に近接した状態で
連結され、上記駆動手段により一体的に駆動されるの
で、集光手段を介してホログラム素子の各領域に入射す
る反射光の光量は、たとえ集光手段の光軸が光発生手段
の出射光の光軸上からずれたとしても等しくなる。これ
により、集光手段の光軸が光発生手段の出射光の光軸上
からずれた場合に、かなり広い範囲において、集光スポ
ットが記録媒体の情報記録領域の中心にあって、正しく
トラッキングが行われているにもかかわらず、トラッキ
ング誤差信号は0にならず、トラッキング動作を正確に
行うことができないといった状態となることを解消し、
良好なサーボ信号および記録情報信号を得ることができ
る。 〔実施例〕 本発明の一実施例を第1図および第2図に基づいて以
下に説明する。 本発明に係る光ピックアップは、第1図(a)の正面
図と同図(b)の側面図に示すように、レーザ光を発生
する光発生手段である半導体レーザ11と、ホログラム素
子12を介して入射した半導体レーザ11からの光をディス
ク15のトラック16に集光させる集光手段である結像レン
ズ13と、結像レンズ13を介して入射したディスク15のト
ラック16からの反射光を回折し、光検出器17・18上に集
光させるホログラム素子12と、ホログラム素子12を通じ
て入射された反射光を電気信号に変換する光検出手段で
ある光検出器17・18と、光検出器17・18出力の差信号を
トラッキング誤差信号とし、このトラッキング誤差信号
に基づき、トラック16上に集光した半導体レーザ11から
の光がトラック16に追従するように、結像レンズ13を駆
動する駆動手段である駆動装置14とを備えている。 前述したように、上記のホログラム素子12には、2個
の領域に分割され、これら領域の境界線がディスク15の
トラック16の方向とほぼ平行となるように配置されてい
る。そして、図にも明らかなように、このホログラム素
子12と結像レンズ13とは、ホログラム素子12の分割線を
結像レンズ13の光軸上にほぼ位置させると共に、近接し
た一定の相対位置を保持して駆動装置14に設けられてお
り、ホログラム素子12と結像レンズ13とが駆動装置14に
て同時に駆動されるようになっている。こうして、ホロ
グラム素子12を含めた形で、記録媒体であるディスク15
のトラック16に集光スポットを追従させるトラッキング
機構が構成されている。また、上記ディスク15のトラッ
ク16は情報記憶領域となっており、ディスク15に同心円
状、或いはスパイラル状に形成されている。 上記の構成において、本光ピックアップにてトラッキ
ングを行う際には、半導体レーザ11から投射された光
は、ホログラム素子12を介して結像レンズ13へ入射し、
この結像レンズ13によってディスク15のトラック16に集
光される。この光は、例えば再生信号を含んだ光信号と
なって反射され、結像レンズ13を介してホログラム素子
12に入射する。入射した光は、ホログラム素子12におけ
る各領域をそれぞれ透過して回折され、光検出器17・18
上に集光されて電気信号に変換される。駆動装置14は、
上記光検出器17・18出力の差信号をトラッキング誤差信
号とし、このトラッキング誤差信号に基づいて結像レン
ズ13とホログラム素子12とを同時に駆動する。これによ
って、ディスク15のトラック16に、半導体レーザ11から
投射された光の集光スポットが追従する。 上記のトラッキング動作においては、何らかの理由で
ディスク15のトラック16にずれがあり、このずれに追従
してトラッキングを行う場合にも、第2図に示すよう
に、ホログラム素子12と結像レンズ13とが、ホログラム
素子12の分割線を結像レンズ13の光軸上にほぼ位置さ
せ、かつ、近接した一定の相対位置を保持して、一体的
に移動されるので、結像レンズ13を介してホログラム素
子12の各領域に入射する反射光の光量は、たとえ結像レ
ンズ13の光軸が半導体レーザ11の出射光の光軸上からず
れたとしても等しくなる。従って、ディスク15のかなり
広い範囲のトラックずれに追従しても、集光スポットが
ディスク15のトラック16の中心にあって、正しくトラッ
キングが行われているにもかかわらず、トラッキング誤
差信号は0にならず、トラッキング動作を正確に行うこ
とができないといったトラッキング不良の招来を回避し
て、正確なトラッキングが行われる。 ここで、本実施例の光ピックアップが、如何に従来の
光ピックアップよりも広い範囲でトラックずれに追従し
て正確なトラッキング動作が可能であるかを、具体的数
値を挙げて説明する。 前述したように、図9(a)に示す従来の光ピックア
ップの構成では、結像レンズ3と各光検出器7・8との
間に距離は約20mm、ホログラム素子2と各光検出器7・
8との間の距離は10mmであり、このような設計値の光ピ
ックアップにおいて、例えば、結像レンズ3がトラッキ
ング方向に0.5mm偏位したとすると、ホログラム素子2
上にて反射光は0.25mm移動し、その結果、偽のトラッキ
ング誤差信号が生じ、0.25μmものトラックずれを生じ
る。ディスク5上でのトラック6のピッチは僅か1.6μ
mであり、トラッキングずれの許容値は±0.16μmであ
るから、0.25μmものトラックずれは大き過ぎ、結局、
結像レンズ3の可動量は±0.3mm程度に制限されてしま
う。 これに対し、本実施例の光ピックアップの構成によれ
ば、図1(a)に示す結像レンズ13とホログラム素子12
との間隔を0.5mm程度と仮定すると、結像レンズ13が0.5
mm偏位したときのホログラム素子12上における反射光の
移動は、僅か0.013mmであり、これによって生じるトラ
ッキングのずれは、0.013μmとなり、従来の1/20に抑
えることができる。したがって、従来の光ピックアップ
では、結像レンズ3がトラッキング方向に0.5mm偏位し
たとすると、0.25μmものトラックずれを生じ、トラッ
キングずれの許容値を大きく逸脱していたが、本実施例
の光ピックアップでは、たとえば結像レンズ13がトラッ
キング方向に0.5mm偏位したとしても、0.013μmのトラ
ックずれを生じるだけで、トラッキングずれの許容値内
に充分収まり、駆動装置14に供給される駆動信号に誤差
を生じることがなく、高精度のサーボ動作を行うことが
できると共に、この光ピックアップを備えた装置の信頼
性を向上することができる。 また、上記の光ピックアップは、第3図のような構成
としてもよい。 即ち、半導体レーザ11から投射された光をディスク15
のトラック16上に集光する集光手段である対物レンズ19
とホログラム素子12とが、ホログラム素子12の分割線を
対物レンズ19の光軸上にほぼ位置させ、かつ、近接した
一定の相対位置を保持して駆動装置14に設けられてい
る。ホログラム素子12と、半導体レーザ11および光検出
器17・18との間には、半導体レーザ11から投射された光
を平行光に回折してホログラム素子12方向へ供給すると
共に、ホログラム素子12にて回折されたトラック16から
の反射光を光検出器17・18上に収束する平行回折手段で
あるコリメートレンズ20が設けられている。 このような構成では、上記対物レンズ19の位置に関係
なく、ホログラム素子12上における反射光の位置、およ
び光検出器17・18における焦点位置を一定に保持し得る
ようになっている。即ち、半導体レーザ11から投射され
た光は、コリメートレンズ20によって平行光に変換され
た後、ホログラム素子12を介して対物レンズ19に入射
し、この対物レンズ19によってディスク15のトラック16
上に集光される。また、トラック16からの反射光は、対
物レンズ19を介してホログラム素子12へ入射し、このホ
ログラム素子12における上記境界線で分割された各領域
を透過してそれぞれ回折された後、コリメートレンズ20
によって光検出器17・18上に集光される。 上記対物レンズ19にて光学系に導かれた反射光は、光
軸に平行な平行光であるから、ホログラム素子12上での
位置は一定に保持される。また、ホログラム素子12に入
射した平行光は、平行光の状態にて回折され、回折角も
一定である。従って、ホログラム素子12からの回折光は
トラッキング動作に関係なく、第4図に示すように、回
折光の回折角とコリメートレンズ20の焦点距離にて決定
される一点に集光されることになる。これにより、対物
レンズ19の変位に関係なく、ホログラム素子12上におけ
る反射光の移動は0となり、トラッキングのずれは皆無
となる。 尚、上記の例では、回折光を十分に集光し得るよう
に、コリメートレンズ20の有効径を設定する必要があ
る。即ち、コリメートレンズ20の必要有効径は、ホログ
ラム素子12によって回折された回折光の回折角と、ホロ
グラム素子12とコリメートレンズ20との間の距離を考慮
して、反射光が十分に有効径内に入るように決定する必
要がある。コリメートレンズ20の必要有効径は、回折光
の回折角と、ホログラム素子12とコリメートレンズ20と
の間の距離とに比例するので、これらを小さい値に設定
すると、上記必要有効径も小さくなる。 具体的には、第5図において、対物レンズの有効径を
D0、ホログラム素子−コリメートレンズ間距離をl、回
折角をθ、対物レンズの最大変位量をdxとすると、コリ
メートレンズ20の必要有効径Dcは、 Dc=D0+2(dx+l×tanθ) にて表される。 〔具体例〕 次に、前記第1図に示した光ピックアップの具体例を
第6図乃至第8図に基づいて以下に説明する。 光ピックアップには、第6図および第7図に示すよう
に、上面が開口したレンズ支持体(連結部材)21内の上
部に結像レンズ13が設けられ、底部にホログラム素子12
が設けられている。これらホログラム素子12と結像レン
ズ13とは、ホログラム素子12の分割線を結像レンズ13の
光軸上にほぼ位置させ、かつ、近接した一定の相対位置
を保持して設けられている。レンズ支持体21の後部にお
ける上部と下部には、平行をなして前後方向へ延設され
たフォーカス板ばね22・22が取り付けられている。これ
らフォーカス板ばね22・22の後端部は方形の中間支持体
23の上部と下部に固定されている。中間支持体23の両側
部には、平行をなして前後方向へ延設されたラジアル板
ばね24・24の後端部が固定されている。このラジアル板
ばね24・24の前端部は上記フォーカス板ばね22・22の両
側における基板26上に立設された支柱25・25に取り付け
られている。これによって、ホログラム素子12と結像レ
ンズ13とは、上述の一定の相対位置を保持したまま、フ
ォーカス方向とラジアル方向とに移動可能となってい
る。 レンズ支持体21の両側面には、フォーカスコイル27・
27とラジアルコイル28・28とが貼着されており、これら
コイル27・27、28・28には、マグネット29…を貼着した
ヨーク30・30が挿入されている。そして、上記マグネッ
ト29…、ヨーク30・30、フォーカスコイル27・27および
ラジアルコイル28・28にて駆動手段をなす磁気回路が構
成されている。従って、フォーカスコイル27・27に通電
すると、上記結像レンズ13がフォーカス方向、即ちD方
向に駆動され、ラジアルコイル28・28に通電すると、結
像レンズ13がラジアル方向、即ちE方向に駆動されるよ
うになっている。 上記の基板26は、レンズ支持体21の下方に凹部21aを
有しており、光学系のハウジングを兼ねている。上記凹
部21aの底部には半導体レーザ11および光検出器17・18
が配設されている。そして、半導体レーザ11から出射さ
れた光束は、結像レンズ13によってディスク15に集光さ
れると共に、ディスク15からの反射光は再び結像レンズ
13によって光学系内に取り込まれ、ホログラム素子12に
おける上記境界線で分割された各領域をそれぞれ透過し
て回折され、光検出器17・18に集光されるようになって
いる。 ところで、ホログラム素子12の配設状態は、前記第7
図および第8図(a)に示すように、レンズ支持体21に
おける底壁の上面に設けたもの、同図(b)に示すよう
に、底壁の下面に設けたもの、或いは、同図(c)に示
すように、底壁の上面と下面とに種類の異なるホログラ
ム素子12a・12bを設けたものであってもよい。また、レ
ンズ支持体21の材料としては、光学的に透明な材料であ
ればよく、光学ガラス、或いはポリカーボネイト、アク
リル等の合成樹脂を使用することができる。 〔発明の効果〕 以上本発明によれば、結像レンズにホログラム素子を
別途組み合わせたものであって、これらの組み合わせの
光ピックアップにおいて、1ビーム投射を用いたプッシ
ュプル法によるトラッキング誤差信号検出により、たと
え、結像レンズの光軸が光発生手段の出射光の光軸から
広い範囲でずれたとしても、トラッキング誤差信号にオ
フセットが発生しない正確なトラッキングが行い得る、
有用な光ピックアップを提供できる。また、プシュプル
法のトラッキングを採用した装置では、結像レンズのみ
を備えた光ピックアップでは実用の範囲で十分トラッキ
ングが可能なことは知られているが、通常、光学部品点
数が多くなると、オフセット対策のため、大型の駆動装
置により光源や光検出器を含む光学系全体をトラッキン
グのため駆動することが必要である。しかし、上述のよ
うに本発明によれば、結像レンズにホログラム素子、あ
るいはさらに光源、光検出手段とホログラム素子間にコ
リメートレンズを追加して構成するものではあるが、結
像レンズおよびホログラム素子を近接配置した上で連結
部材により連結して、トラッキング用の駆動手段に一体
に駆動するようにしたものであり、非常に簡単な構成で
達成できる利点がる。さらに、結像レンズ、およびホロ
グラム素子などはいずれも個別に作成でき、低コストで
構成が容易である。
【図面の簡単な説明】
第1図の(a)と(b)は本発明の一実施例を示す光ピ
ックアップの正面説明図と側面説明図、第2図は第1図
に示した光ピックアップのトラッキング動作を示す説明
図、第3図乃至第5図は本発明の変形例を示すものであ
って、第3図は光ピックアップの正面説明図、第4図は
第3図に示した光ピックアップのトラッキング動作を示
す説明図、第5図は光ピックアップにおけるコリメート
レンズの必要有効径の計算に供される説明図、第6図乃
至第8図は第1図に示した光ピックアップの具体例を示
すものであって、第6図は光ピックアップの平面図、第
7図は第6図におけるC−C矢視断面図、第8図の
(a)(b)(c)は第7図に示したホログラム素子の
各配設例を示す縦断面図、第9図乃至第13図は従来例を
示すものであって、第9図の(a)と(b)は光ピック
アップの正面説明図と側面説明図、第10図はホログラム
素子の説明図、第11図はホログラム素子の回折動作を示
す説明図、第12図の(a)と(b)はホログラム素子へ
の反射光の入射状態を示す説明図、第13図は光ピックア
ップのトラッキング動作を示す説明図である。 11は半導体レーザ(光発生手段)、12はホログラム素
子、13は結像レンズ(集光手段)、14は駆動装置(駆動
手段)、15はディスク(記録媒体)、16はトラック(情
報記録領域)、17・18は光検出器(光検出手段)、19は
対物レンズ(集光手段)、20はコリメートレンズ(平行
回折手段)、21はレンズ支持体(連結部材)である。
ックアップの正面説明図と側面説明図、第2図は第1図
に示した光ピックアップのトラッキング動作を示す説明
図、第3図乃至第5図は本発明の変形例を示すものであ
って、第3図は光ピックアップの正面説明図、第4図は
第3図に示した光ピックアップのトラッキング動作を示
す説明図、第5図は光ピックアップにおけるコリメート
レンズの必要有効径の計算に供される説明図、第6図乃
至第8図は第1図に示した光ピックアップの具体例を示
すものであって、第6図は光ピックアップの平面図、第
7図は第6図におけるC−C矢視断面図、第8図の
(a)(b)(c)は第7図に示したホログラム素子の
各配設例を示す縦断面図、第9図乃至第13図は従来例を
示すものであって、第9図の(a)と(b)は光ピック
アップの正面説明図と側面説明図、第10図はホログラム
素子の説明図、第11図はホログラム素子の回折動作を示
す説明図、第12図の(a)と(b)はホログラム素子へ
の反射光の入射状態を示す説明図、第13図は光ピックア
ップのトラッキング動作を示す説明図である。 11は半導体レーザ(光発生手段)、12はホログラム素
子、13は結像レンズ(集光手段)、14は駆動装置(駆動
手段)、15はディスク(記録媒体)、16はトラック(情
報記録領域)、17・18は光検出器(光検出手段)、19は
対物レンズ(集光手段)、20はコリメートレンズ(平行
回折手段)、21はレンズ支持体(連結部材)である。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 久保 勝裕
大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号
シャープ株式会社内
(72)発明者 倉田 幸夫
大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号
シャープ株式会社内
(56)参考文献 特開 昭62−103857(JP,A)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.光発生手段から投射された光を結像レンズにて記録
媒体の情報トラックに集光すると共に、記録媒体からの
反射光をホログラム素子における境界線で分割された各
領域にそれぞれ透過させて回折して2つの光検出手段に
供給し、これら光検出手段の差信号によりトラッキング
誤差信号を検出し、該トラッキング誤差信号に基づき駆
動される駆動手段により、記録媒体の情報トラック上
に、上記結像レンズから得られる集光スポットを追従さ
せるトラッキング機構を備えた光ピックアップにおい
て、 上記結像レンズとホログラム素子とは、連結部材にてホ
ログラム素子の分割線を結像レンズの光軸上にほぼ位置
させると共に近接した状態で連結され、かつ上記駆動手
段により一体的に駆動されることを特徴とする光ピック
アップ。 2.上記ホログラム素子と、上記光発生手段および2つ
の光検出手段との間に、光発生手段の光を平行光に変換
してホログラム素子方向に供給し、かつホログラム素子
により回折された記録媒体からの反射光を2つの光検出
手段に収束するコリメートレンズを介在してなることを
特徴とする第1項記載の光ピックアップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62219712A JP2675555B2 (ja) | 1987-09-02 | 1987-09-02 | 光ピックアップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62219712A JP2675555B2 (ja) | 1987-09-02 | 1987-09-02 | 光ピックアップ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6462838A JPS6462838A (en) | 1989-03-09 |
JP2675555B2 true JP2675555B2 (ja) | 1997-11-12 |
Family
ID=16739785
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62219712A Expired - Lifetime JP2675555B2 (ja) | 1987-09-02 | 1987-09-02 | 光ピックアップ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2675555B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01311428A (ja) * | 1988-06-09 | 1989-12-15 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 光ヘッド装置及びこれを用いた光情報装置 |
EP0452793B1 (en) * | 1990-04-12 | 1998-01-28 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Optical head having a hologram associated with the objective lens |
JP2892944B2 (ja) * | 1994-08-05 | 1999-05-17 | 松下電器産業株式会社 | 光ヘッド装置及び光情報装置 |
US7742384B2 (en) | 2006-10-25 | 2010-06-22 | Panasonic Corporation | Optical head and optical disc device |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61195534U (ja) * | 1985-05-29 | 1986-12-05 | ||
JPS62103857A (ja) * | 1985-10-31 | 1987-05-14 | Mitsubishi Electric Corp | 光ピツクアツプ装置 |
-
1987
- 1987-09-02 JP JP62219712A patent/JP2675555B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6462838A (en) | 1989-03-09 |
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Legal Events
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