JP2673624B2 - 一体型薄膜ヘッド - Google Patents
一体型薄膜ヘッドInfo
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】磁気ディスク装置において磁気デ
ィスクに情報を記録/再生するための磁気ヘッドは、在
来のモノリシック型に代わって薄膜型のものが普及して
きている。また、薄膜型の磁気ヘッドには、磁気ヘッド
素子部とスプリングアーム部を薄膜技術によって一体化
形成する一体型薄膜ヘッドが提案されている。本発明
は、一体型薄膜ヘッドの改良に関する。
ィスクに情報を記録/再生するための磁気ヘッドは、在
来のモノリシック型に代わって薄膜型のものが普及して
きている。また、薄膜型の磁気ヘッドには、磁気ヘッド
素子部とスプリングアーム部を薄膜技術によって一体化
形成する一体型薄膜ヘッドが提案されている。本発明
は、一体型薄膜ヘッドの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図6〜図8は、特開平3−178017号号公
報で紹介されている一体型薄膜ヘッドを示すもので、図
6は一体型薄膜ヘッドの全容を示す平面図と側面図であ
る。1はスプリングアーム部であり、その先端に、磁気
ヘッド素子部2が形成され、磁気ヘッド素子部2の先端
に、摺動面3が突出形成されている。
報で紹介されている一体型薄膜ヘッドを示すもので、図
6は一体型薄膜ヘッドの全容を示す平面図と側面図であ
る。1はスプリングアーム部であり、その先端に、磁気
ヘッド素子部2が形成され、磁気ヘッド素子部2の先端
に、摺動面3が突出形成されている。
【0003】図7は、この一体型薄膜ヘッドの縦断面図
である。磁気ヘッド素子部2は、磁性体からなるコア4
に、薄膜技術でコイル5を巻回し、該コイル5のリード
パターン6を、スプリングアーム部2の根元(取付け
部)7のボンディングパッド8に接続した構造になって
いる。
である。磁気ヘッド素子部2は、磁性体からなるコア4
に、薄膜技術でコイル5を巻回し、該コイル5のリード
パターン6を、スプリングアーム部2の根元(取付け
部)7のボンディングパッド8に接続した構造になって
いる。
【0004】コア4の先端には、磁気ディスクD側に延
びる磁極9が接続され、後端には、同じく磁気ディスク
D側に延びる後端ヨーク10が形成されている。そして、
後端ヨーク10に、コア4と平行にリターンヨーク11が接
続されている。なお、以上の各部は、薄膜技術によって
順次積層することで作製される。
びる磁極9が接続され、後端には、同じく磁気ディスク
D側に延びる後端ヨーク10が形成されている。そして、
後端ヨーク10に、コア4と平行にリターンヨーク11が接
続されている。なお、以上の各部は、薄膜技術によって
順次積層することで作製される。
【0005】この一体型薄膜ヘッドは、先端の摺動面3
が、矢印方向に回転している磁気ディスクDに当接して
いる状態で、コイル5に情報信号を通電すると、磁極9
とリターンヨーク11との間の磁束12が、磁気ディスクD
中を透過するため、垂直磁気記録が可能となる。
が、矢印方向に回転している磁気ディスクDに当接して
いる状態で、コイル5に情報信号を通電すると、磁極9
とリターンヨーク11との間の磁束12が、磁気ディスクD
中を透過するため、垂直磁気記録が可能となる。
【0006】図8(a) はこの一体型薄膜ヘッドを磁気デ
ィスク装置に実装した状態の平面図であり、本発明の出
願人が先に提案した特願平3−137883号に記載されてい
るものと同じである。すなわち、一体型薄膜ヘッドHの
根元7が、取付けアーム13に固定され、取付けアーム13
がポジショナー14に固定されている。同図(b) は一体型
薄膜ヘッドの取付け部を拡大して示した側面図であり、
一体型薄膜ヘッドHの先端の摺動面3が磁気ディスクD
に圧接した状態で、スプリングアーム部1が幾分たわむ
ように取付けられている。
ィスク装置に実装した状態の平面図であり、本発明の出
願人が先に提案した特願平3−137883号に記載されてい
るものと同じである。すなわち、一体型薄膜ヘッドHの
根元7が、取付けアーム13に固定され、取付けアーム13
がポジショナー14に固定されている。同図(b) は一体型
薄膜ヘッドの取付け部を拡大して示した側面図であり、
一体型薄膜ヘッドHの先端の摺動面3が磁気ディスクD
に圧接した状態で、スプリングアーム部1が幾分たわむ
ように取付けられている。
【0007】図9、図10は特開平3−178017号に記載さ
れている一体型薄膜ヘッドの製造方法を示すもので、ま
ず図9に示すように、治具となる基板15を用い、その上
に順次積層して磁気回路や絶縁層、コイル5などを形成
した後、最後に基板15を除去する。完成後に基板15の除
去を容易に行なうには、基板15にエッチングの容易な分
離層16を形成しておき、該分離層16上に一体型薄膜ヘッ
ドを積層形成するのがよい。
れている一体型薄膜ヘッドの製造方法を示すもので、ま
ず図9に示すように、治具となる基板15を用い、その上
に順次積層して磁気回路や絶縁層、コイル5などを形成
した後、最後に基板15を除去する。完成後に基板15の除
去を容易に行なうには、基板15にエッチングの容易な分
離層16を形成しておき、該分離層16上に一体型薄膜ヘッ
ドを積層形成するのがよい。
【0008】また、基板15上に磁気回路や絶縁層、コイ
ル5などを積層した後、図9のようにコア4の先端が露
出するまで端面をラップ研摩し、その上に図10のように
磁極9を積層形成する。その後、分離層16をエッチング
すると、基板15が分離され、一体型薄膜ヘッドHのみが
残る。
ル5などを積層した後、図9のようにコア4の先端が露
出するまで端面をラップ研摩し、その上に図10のように
磁極9を積層形成する。その後、分離層16をエッチング
すると、基板15が分離され、一体型薄膜ヘッドHのみが
残る。
【0009】なお、半導体製造技術で用いられているよ
うに、予め大きな基板15上において一体型薄膜ヘッドを
同時に多数作製し、最後に各一体型薄膜ヘッドをスクラ
イブして分離するとともに、分離層16やクラッド層18を
エッチングするのが効率的である。
うに、予め大きな基板15上において一体型薄膜ヘッドを
同時に多数作製し、最後に各一体型薄膜ヘッドをスクラ
イブして分離するとともに、分離層16やクラッド層18を
エッチングするのが効率的である。
【0010】薄膜技術によって、コア4にコイル5を巻
回するには、図11に示すように成膜とパターニングが行
われる。図11は各工程を示す平面図と縦断面図である。
まず(1) に示すように、Al2O3 などからなる絶縁層21上
に、下側のコイルパターンを形成するためのメッキ用導
電膜(Cu)を一面に成膜し、これにパターニングし、Cu膜
をメッキ成膜し、不要なCu導電膜を除去することによ
り、下側のコイルパターンC1…を形成する。なお、10は
予め形成されている後端ヨークである。
回するには、図11に示すように成膜とパターニングが行
われる。図11は各工程を示す平面図と縦断面図である。
まず(1) に示すように、Al2O3 などからなる絶縁層21上
に、下側のコイルパターンを形成するためのメッキ用導
電膜(Cu)を一面に成膜し、これにパターニングし、Cu膜
をメッキ成膜し、不要なCu導電膜を除去することによ
り、下側のコイルパターンC1…を形成する。なお、10は
予め形成されている後端ヨークである。
【0011】次に (2)に示すように、下側のコイルパタ
ーンC1とコア4間を絶縁するために、下側のコイルパタ
ーンC1…上に交差する方向に第一の絶縁層22を形成し、
その上にパーマロイなどの磁性体を一面に成膜した後、
パターニング、イオンエッチングすることで、コア4を
形成する。なお、コア4の後端は後端ヨーク10と積層さ
れる。
ーンC1とコア4間を絶縁するために、下側のコイルパタ
ーンC1…上に交差する方向に第一の絶縁層22を形成し、
その上にパーマロイなどの磁性体を一面に成膜した後、
パターニング、イオンエッチングすることで、コア4を
形成する。なお、コア4の後端は後端ヨーク10と積層さ
れる。
【0012】(3)のように、コア4を上側のコイルパタ
ーンと絶縁するために、コア4をAl 2O3 などの絶縁物23
で覆う。このとき、下側の各コイルパターンC1の両端e1
は露出させておく。次に、(4) のように、第二の絶縁層
23の上に、上側のコイルパターンC2をパターニングす
る。
ーンと絶縁するために、コア4をAl 2O3 などの絶縁物23
で覆う。このとき、下側の各コイルパターンC1の両端e1
は露出させておく。次に、(4) のように、第二の絶縁層
23の上に、上側のコイルパターンC2をパターニングす
る。
【0013】このとき、上側の各コイルパターンC2の右
端2rが、下側のコイルパターンC1の右端1rと重なり、上
側のコイルパターンC2の左端2Lが、1ピッチ次の下側コ
イルパターンC1の左端1Lと重なるように、上下のコイル
パターンC1、C2が交差する方向にパターニングされる。
その結果、下側の各コイルパターンC1と上側の各コイル
パターンC2とによって、連続したコイル5が形成され、
中にコア4が挿通された構成となる。
端2rが、下側のコイルパターンC1の右端1rと重なり、上
側のコイルパターンC2の左端2Lが、1ピッチ次の下側コ
イルパターンC1の左端1Lと重なるように、上下のコイル
パターンC1、C2が交差する方向にパターニングされる。
その結果、下側の各コイルパターンC1と上側の各コイル
パターンC2とによって、連続したコイル5が形成され、
中にコア4が挿通された構成となる。
【0014】また、図7に示すように、薄膜コイル5等
の存在しない領域は、Al2O3 などの絶縁材の層24…とパ
ーマロイなどの磁性体の層10a…を積層することで、磁
気ヘッド素子部2とスプリングアーム部1が一体に積層
形成される。最後に、図9のように、コア4の先端が露
出するまでラップ研摩して、磁極層17および磁極9を形
成する。
の存在しない領域は、Al2O3 などの絶縁材の層24…とパ
ーマロイなどの磁性体の層10a…を積層することで、磁
気ヘッド素子部2とスプリングアーム部1が一体に積層
形成される。最後に、図9のように、コア4の先端が露
出するまでラップ研摩して、磁極層17および磁極9を形
成する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】図7に示すように、磁
気ヘッド素子部2およびスプリングアーム部1の大部分
が、Al2O3 などの絶縁体層24を積層した構成になってい
る。また、図6に示すように、スプリングアーム部1お
よび磁気ヘッド素子部2の幅Wは一定であり、肉厚tも
摺動面3を除いて一定寸法になっている。
気ヘッド素子部2およびスプリングアーム部1の大部分
が、Al2O3 などの絶縁体層24を積層した構成になってい
る。また、図6に示すように、スプリングアーム部1お
よび磁気ヘッド素子部2の幅Wは一定であり、肉厚tも
摺動面3を除いて一定寸法になっている。
【0016】情報の記録/再生に際して、摺動面3を回
転している磁気ディスクDに圧接させるが、そのために
図8(b) に示す如く、スプリングアーム部1がたわむよ
うに、根元7を取付けアーム13に固定する。ところが、
磁気ヘッド素子部2およびスプリングアーム部1の大部
分が剛性の強いAl2O3 などの絶縁体からなっているた
め、スプリングアーム部1の取付け高さhに誤差やばら
つきが生じると、摺動面3と磁気ディスクDとの接触圧
が大きく変動し、設計値の加圧力を得ることが困難とな
る。
転している磁気ディスクDに圧接させるが、そのために
図8(b) に示す如く、スプリングアーム部1がたわむよ
うに、根元7を取付けアーム13に固定する。ところが、
磁気ヘッド素子部2およびスプリングアーム部1の大部
分が剛性の強いAl2O3 などの絶縁体からなっているた
め、スプリングアーム部1の取付け高さhに誤差やばら
つきが生じると、摺動面3と磁気ディスクDとの接触圧
が大きく変動し、設計値の加圧力を得ることが困難とな
る。
【0017】スプリングアーム部1を長くすれば解決で
きるが、装置が大型になることに加えて、1ウェハーか
ら作製できる一体型薄膜ヘッドの個数が減少することに
なり、コスト高となる。
きるが、装置が大型になることに加えて、1ウェハーか
ら作製できる一体型薄膜ヘッドの個数が減少することに
なり、コスト高となる。
【0018】本発明の技術的課題は、このような問題に
着目し、一体型薄膜ヘッドを大型化することなしに、磁
気ヘッド素子部の摺動面と磁気ディスクとの接触圧を一
定に設定しやすくすることにある。
着目し、一体型薄膜ヘッドを大型化することなしに、磁
気ヘッド素子部の摺動面と磁気ディスクとの接触圧を一
定に設定しやすくすることにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】図1は本発明による一体
型薄膜ヘッドの基本原理を説明する図であり、 (a)は実
装状態の一体型薄膜ヘッドの側面図、 (b)〜(d) は各位
置における剛性の強度を示す図である。
型薄膜ヘッドの基本原理を説明する図であり、 (a)は実
装状態の一体型薄膜ヘッドの側面図、 (b)〜(d) は各位
置における剛性の強度を示す図である。
【0020】請求項1の発明は、磁性体のコア4に薄膜
コイル5が巻回されている磁気ヘッド素子部2とポジシ
ョナー14への取付け部7を有するスプリングアーム部1
が、薄膜技術によって一体的に積層形成されてなり、磁
気ヘッド素子部2の先端の磁極9を含む位置に、磁気デ
ィスクDとの摺動面3を有する一体型薄膜ヘッドにおい
て、スプリングアーム部1の根元部7から磁気ヘッド素
子部2の磁極9に向けて、剛性が次第に低下するように
構成したものである。
コイル5が巻回されている磁気ヘッド素子部2とポジシ
ョナー14への取付け部7を有するスプリングアーム部1
が、薄膜技術によって一体的に積層形成されてなり、磁
気ヘッド素子部2の先端の磁極9を含む位置に、磁気デ
ィスクDとの摺動面3を有する一体型薄膜ヘッドにおい
て、スプリングアーム部1の根元部7から磁気ヘッド素
子部2の磁極9に向けて、剛性が次第に低下するように
構成したものである。
【0021】剛性の変化は、 (b)のように一体型薄膜ヘ
ッドの全長にわたって連続的に変化させる場合、 (c)の
ように段階的に変化させる場合、のいずれでもよい。ま
た、ある部分は段階的に変化させ、他の部分は連続的に
変化させてもよい。さらに、連続的に変化させる場合
は、 (d)に実線で示すように凹曲線的に変化させたり、
破線で示すように凸曲線的に変化させることもできる。
ッドの全長にわたって連続的に変化させる場合、 (c)の
ように段階的に変化させる場合、のいずれでもよい。ま
た、ある部分は段階的に変化させ、他の部分は連続的に
変化させてもよい。さらに、連続的に変化させる場合
は、 (d)に実線で示すように凹曲線的に変化させたり、
破線で示すように凸曲線的に変化させることもできる。
【0022】請求項2〜5の発明は、スプリングアーム
部1の根元部7から磁気ヘッド素子部2の磁極9に向け
て、剛性を次第に低下させるための手段であり、請求項
2の発明は、前記スプリングアーム部1および磁気ヘッ
ド素子部2の幅を変化させるものである。
部1の根元部7から磁気ヘッド素子部2の磁極9に向け
て、剛性を次第に低下させるための手段であり、請求項
2の発明は、前記スプリングアーム部1および磁気ヘッ
ド素子部2の幅を変化させるものである。
【0023】請求項3の発明は、前記スプリングアーム
部1および磁気ヘッド素子部2の肉厚tを変化させるも
のであり、請求項4の発明は、前記スプリングアーム部
1および磁気ヘッド素子部2の材質を変化させるもので
ある。また、請求項5の発明は、前記スプリングアーム
部1および磁気ヘッド素子部2の幅、肉厚および材質の
うち少なくとも二つを変化させるものである。
部1および磁気ヘッド素子部2の肉厚tを変化させるも
のであり、請求項4の発明は、前記スプリングアーム部
1および磁気ヘッド素子部2の材質を変化させるもので
ある。また、請求項5の発明は、前記スプリングアーム
部1および磁気ヘッド素子部2の幅、肉厚および材質の
うち少なくとも二つを変化させるものである。
【0024】
【作用】図1 (e)は従来の一体型薄膜ヘッドにおける剛
性を示すものであり、一体型薄膜ヘッドの全長にわたっ
て、剛性は一定している。これに対し、本発明は、 (b)
〜(d) に示すように、剛性が、ポジショナー14への取付
け部7に対し磁極9側が次第に低下し、先端側ほどたわ
み易くなっている。
性を示すものであり、一体型薄膜ヘッドの全長にわたっ
て、剛性は一定している。これに対し、本発明は、 (b)
〜(d) に示すように、剛性が、ポジショナー14への取付
け部7に対し磁極9側が次第に低下し、先端側ほどたわ
み易くなっている。
【0025】そのため、スプリングアーム部1の取付け
高さの誤差やばらつきが生じても、先端側が比較的容易
にたわんで、取付け高さの変化による加圧力の変動が吸
収される。すなわち、磁気ヘッド素子部2の摺動面3と
磁気ディスクDとの接触圧は、一体型薄膜ヘッドの先端
側の剛性に大きく左右され、ポジショナー14への取付け
高さの変化の影響を受けない。
高さの誤差やばらつきが生じても、先端側が比較的容易
にたわんで、取付け高さの変化による加圧力の変動が吸
収される。すなわち、磁気ヘッド素子部2の摺動面3と
磁気ディスクDとの接触圧は、一体型薄膜ヘッドの先端
側の剛性に大きく左右され、ポジショナー14への取付け
高さの変化の影響を受けない。
【0026】このように、スプリングアーム部1の根元
部7から磁気ヘッド素子部2の磁極9に向けて、剛性を
次第に低下させるには、請求項2のようにスプリングア
ーム部1および磁気ヘッド素子部2の幅を変化させた
り、請求項3のように肉厚を変化させたり、あるいは請
求項4のようにスプリングアーム部1および磁気ヘッド
素子部2の材質を変化させることによっても、可能であ
る。
部7から磁気ヘッド素子部2の磁極9に向けて、剛性を
次第に低下させるには、請求項2のようにスプリングア
ーム部1および磁気ヘッド素子部2の幅を変化させた
り、請求項3のように肉厚を変化させたり、あるいは請
求項4のようにスプリングアーム部1および磁気ヘッド
素子部2の材質を変化させることによっても、可能であ
る。
【0027】また、請求項5のように、請求項2〜4の
手段を組み合わせ、スプリングアーム部1および磁気ヘ
ッド素子部2の幅、肉厚および材質のうち少なくとも二
つを変化させることによっても可能である。このよう
に、各種の手法で、一体型薄膜ヘッドの先端寄りの剛性
を次第に低下させることができ、容易に実現できる。
手段を組み合わせ、スプリングアーム部1および磁気ヘ
ッド素子部2の幅、肉厚および材質のうち少なくとも二
つを変化させることによっても可能である。このよう
に、各種の手法で、一体型薄膜ヘッドの先端寄りの剛性
を次第に低下させることができ、容易に実現できる。
【0028】
【実施例】次に本発明による一体型薄膜ヘッドが実際上
どのように具体化されるかを実施例で説明する。図2は
請求項2の発明の実施例であり、摺動面側から見た斜視
図である。従来の一体型薄膜ヘッドは、実線で示すよう
に、一体型薄膜ヘッドの全長にわたって幅Wは一定であ
ったが、本発明の場合は、鎖線で示すように、磁極9に
向けて幅Wが次第に狭くなっている。
どのように具体化されるかを実施例で説明する。図2は
請求項2の発明の実施例であり、摺動面側から見た斜視
図である。従来の一体型薄膜ヘッドは、実線で示すよう
に、一体型薄膜ヘッドの全長にわたって幅Wは一定であ
ったが、本発明の場合は、鎖線で示すように、磁極9に
向けて幅Wが次第に狭くなっている。
【0029】先端部の幅L1は、摺動面3および磁極9が
残る程度まで狭くできる。また、取付け部7の幅L2およ
び幅可変部の長さL3、先端幅L1などの実寸は、使用する
装置や一体型薄膜ヘッドの各部の材質などに応じて設計
される。
残る程度まで狭くできる。また、取付け部7の幅L2およ
び幅可変部の長さL3、先端幅L1などの実寸は、使用する
装置や一体型薄膜ヘッドの各部の材質などに応じて設計
される。
【0030】幅Wは、必ずしもテーパ状に形成する必要
はなく、図3に鎖線で示すように凹曲線状に、あるいは
破線で示すように凸曲線状に形成することもできる。ま
た、幅Wを段階的に細くしていって、図1(c) のように
段階的に剛性を低下させてもよい。
はなく、図3に鎖線で示すように凹曲線状に、あるいは
破線で示すように凸曲線状に形成することもできる。ま
た、幅Wを段階的に細くしていって、図1(c) のように
段階的に剛性を低下させてもよい。
【0031】図4は、請求項3の発明の実施例を示す図
であり、 (a)は平面図、(b)(c)は側面図である。本発明
の一体型薄膜ヘッドは、薄膜技術で積層して作製される
ため、肉厚tを連続的に変化させることは困難である
が、 (b)のように、段階的に変化させることは容易に可
能である。このように、一体型薄膜ヘッドの先端寄りの
肉厚を薄くする場合は、 (c)に破線で示す後端ヨーク10
bの存在しない領域で肉厚を薄くする。あるいは、実線
10bで示すように、肉厚を薄くした部分において、後端
ヨーク10bの付近のみが磁気ディスク側に突出するよう
にしてもよい。
であり、 (a)は平面図、(b)(c)は側面図である。本発明
の一体型薄膜ヘッドは、薄膜技術で積層して作製される
ため、肉厚tを連続的に変化させることは困難である
が、 (b)のように、段階的に変化させることは容易に可
能である。このように、一体型薄膜ヘッドの先端寄りの
肉厚を薄くする場合は、 (c)に破線で示す後端ヨーク10
bの存在しない領域で肉厚を薄くする。あるいは、実線
10bで示すように、肉厚を薄くした部分において、後端
ヨーク10bの付近のみが磁気ディスク側に突出するよう
にしてもよい。
【0032】図5は請求項4の発明の実施例を示す平面
図と縦断面図である。一体型薄膜ヘッドの大部分が剛性
の高いAl2O3 などの絶縁体で構成されているが、この実
施例では、該絶縁体より剛性の弱い材料25( 例えばCuな
どの金属 )が部分的に積層されている。
図と縦断面図である。一体型薄膜ヘッドの大部分が剛性
の高いAl2O3 などの絶縁体で構成されているが、この実
施例では、該絶縁体より剛性の弱い材料25( 例えばCuな
どの金属 )が部分的に積層されている。
【0033】この低剛性層25を、一体型薄膜ヘッドの磁
極9寄りの領域のみに設けて、先端部の剛性を低下させ
ることができる。あるいは、低剛性層25の断面積を次第
に変化させることもできる。低剛性層25も、薄膜技術で
積層して作製されるため、連続的に変化させることは困
難であるが、図示のように低剛性層25の肉厚をT1、T2と
段階的に変えることは容易に可能である。
極9寄りの領域のみに設けて、先端部の剛性を低下させ
ることができる。あるいは、低剛性層25の断面積を次第
に変化させることもできる。低剛性層25も、薄膜技術で
積層して作製されるため、連続的に変化させることは困
難であるが、図示のように低剛性層25の肉厚をT1、T2と
段階的に変えることは容易に可能である。
【0034】この場合、低剛性層25は、先端寄りの肉厚
T1を厚くするが、25の部分を、一体型薄膜ヘッドの大部
分を構成する絶縁体より高剛性の材料で構成する場合
は、図示とは逆に先端寄りの肉厚を薄くする。
T1を厚くするが、25の部分を、一体型薄膜ヘッドの大部
分を構成する絶縁体より高剛性の材料で構成する場合
は、図示とは逆に先端寄りの肉厚を薄くする。
【0035】このように、スプリングアーム部1の根元
部7から磁気ヘッド素子部2の磁極9に向けて、剛性を
次第に低下させるには、スプリングアーム部1および磁
気ヘッド素子部2の幅、肉厚および材質などを変化させ
ることで実現できるが、請求項5のように、これらの手
法のうち二つ以上を組み合わせることによって、先端寄
りの剛性をより多様に設定できる。なお、図4における
肉厚t1〜t4や長さL4、図5における低剛性層25の肉厚T
1、T2や長さ等は、装置や一体型薄膜ヘッドの各部の材
質などに応じて設計される。
部7から磁気ヘッド素子部2の磁極9に向けて、剛性を
次第に低下させるには、スプリングアーム部1および磁
気ヘッド素子部2の幅、肉厚および材質などを変化させ
ることで実現できるが、請求項5のように、これらの手
法のうち二つ以上を組み合わせることによって、先端寄
りの剛性をより多様に設定できる。なお、図4における
肉厚t1〜t4や長さL4、図5における低剛性層25の肉厚T
1、T2や長さ等は、装置や一体型薄膜ヘッドの各部の材
質などに応じて設計される。
【0036】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、スプリン
グアーム部1および磁気ヘッド素子部2の幅、肉厚およ
び材質などを変化させることで、スプリングアーム部1
の根元部7から磁気ヘッド素子部2の磁極9に向けて、
剛性を次第に低下させることにより、一体型薄膜ヘッド
の先端寄りがたわみ易くなっている。
グアーム部1および磁気ヘッド素子部2の幅、肉厚およ
び材質などを変化させることで、スプリングアーム部1
の根元部7から磁気ヘッド素子部2の磁極9に向けて、
剛性を次第に低下させることにより、一体型薄膜ヘッド
の先端寄りがたわみ易くなっている。
【0037】そのため、一体型薄膜ヘッドをポジショナ
ーに取付ける際の取付け高さの誤差やばらつきなどが生
じても、一体型薄膜ヘッドの先端寄りの部分が容易にた
わんで、これらの影響を吸収するため、常に一定の圧力
で摺動面3が磁気ディスクDと圧接でき、情報を記録/
再生する際の安定性が確保される。
ーに取付ける際の取付け高さの誤差やばらつきなどが生
じても、一体型薄膜ヘッドの先端寄りの部分が容易にた
わんで、これらの影響を吸収するため、常に一定の圧力
で摺動面3が磁気ディスクDと圧接でき、情報を記録/
再生する際の安定性が確保される。
【0038】また、従来のリターンヨーク11を省くとと
もに、後端ヨーク10bを磁気ディスクD側に接近させる
ことで、磁気ヘッド素子部2の構成が簡素化され、しか
も肉厚を薄くして先端寄りの剛性を低くすることが容易
となる。
もに、後端ヨーク10bを磁気ディスクD側に接近させる
ことで、磁気ヘッド素子部2の構成が簡素化され、しか
も肉厚を薄くして先端寄りの剛性を低くすることが容易
となる。
【図1】本発明による一体型薄膜ヘッドの基本原理を説
明する側面図と各部における剛性を示す図である。
明する側面図と各部における剛性を示す図である。
【図2】請求項2の発明の実施例を示す斜視図である。
【図3】請求項2の発明の各種実施例を示す平面図と側
面図である。
面図である。
【図4】請求項3の発明の実施例を示す平面図と縦断面
図である。
図である。
【図5】請求項4の発明の実施例を示す平面図と縦断面
図である。
図である。
【図6】図6〜図8は従来の一体型薄膜ヘッドを示すも
ので、図6は一体型薄膜ヘッドの全容を示す平面図と側
面図である。
ので、図6は一体型薄膜ヘッドの全容を示す平面図と側
面図である。
【図7】前記一体型薄膜ヘッドの縦断面図である。
【図8】(a)は前記一体型薄膜ヘッドを磁気ディスク装
置に実装した状態の平面図であり、 (b)は一体型薄膜ヘ
ッドの取付け部を拡大して示した側面図である。
置に実装した状態の平面図であり、 (b)は一体型薄膜ヘ
ッドの取付け部を拡大して示した側面図である。
【図9】従来の一体型薄膜ヘッドの製造方法を示す斜視
図である。
図である。
【図10】一体型薄膜ヘッドにおける磁極部の製造方法を
示す斜視図である。
示す斜視図である。
【図11】一体型薄膜ヘッドにおける薄膜コイルの作製方
法を工程順に示す平面図と縦断面図である。
法を工程順に示す平面図と縦断面図である。
1 スプリングアーム部 2 磁気ヘッド素子部 3 摺動面 4 コア 5 コイル 6 リードパターン 7 スプリングアーム部の根元部(取付け部) 8 ボンディングパッド 9 磁極 10 後端ヨーク 10a 後端ヨークを構成する磁性体層 10b 本発明により突設された後端ヨーク 11 リターンヨーク D 磁気ディスク 12 磁束 H 一体型薄膜ヘッド W 一体型薄膜ヘッドの幅 t 一体型薄膜ヘッドの肉厚 13 取付けアーム h 一体型薄膜ヘッドのポジショナーへの取付け高さ 14 ポジショナー h 一体型薄膜ヘッドの取付け高さ 21,22,23 絶縁層 C1 下側のコイルパターン C2 上側のコイルパターン e1 下側のコイルパターンの端部 e2 上側のコイルパターンの端部 24 絶縁体の層 25 低剛性層 T1,T2 絶縁体層の肉厚
Claims (5)
- 【請求項1】 磁性体のコア(4) に薄膜コイル(5) が巻
回されている磁気ヘッド素子部(2) とポジショナー(14)
への取付け部(7) を有するスプリングアーム部(1) が、
薄膜技術によって一体的に積層形成されてなり、 磁気ヘッド素子部(2) の先端の磁極(9) を含む位置に、
磁気ディスク(D) との摺動面(3) を有する一体型薄膜ヘ
ッドにおいて、 スプリングアーム部(1) の根元部(7) から磁気ヘッド素
子部(2) の磁極(9) に向けて、剛性を次第に低下させて
なる一体型薄膜ヘッド。 - 【請求項2】 前記スプリングアーム部(1) および磁気
ヘッド素子部(2) の幅を変化させることによって、スプ
リングアーム部(1) の根元部(7) から磁気ヘッド素子部
(2) の磁極(9) に向けて、剛性を次第に低下させてなる
ことを特徴とする請求項1記載の一体型薄膜ヘッド。 - 【請求項3】 前記スプリングアーム部(1) および磁気
ヘッド素子部(2) の肉厚を変化させることによって、ス
プリングアーム部(1) の根元部(7) から磁気ヘッド素子
部(2) の磁極(9) に向けて、剛性を次第に低下させてな
ることを特徴とする請求項1記載の一体型薄膜ヘッド。 - 【請求項4】 前記スプリングアーム部(1) および磁気
ヘッド素子部(2) の材質を変化させることによって、ス
プリングアーム部(1) の根元部(7) から磁気ヘッド素子
部(2) の磁極(9) に向けて、剛性を次第に低下させてな
ることを特徴とする請求項1記載の一体型薄膜ヘッド。 - 【請求項5】 前記スプリングアーム部(1) および磁気
ヘッド素子部(2) の幅、肉厚および材質のうち少なくと
も二つを変化させることによって、スプリングアーム部
(1) の根元部(7) から磁気ヘッド素子部(2) の磁極(9)
に向けて、剛性を次第に低下させてなることを特徴とす
る請求項1記載の一体型薄膜ヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4007229A JP2673624B2 (ja) | 1992-01-20 | 1992-01-20 | 一体型薄膜ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4007229A JP2673624B2 (ja) | 1992-01-20 | 1992-01-20 | 一体型薄膜ヘッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05197922A JPH05197922A (ja) | 1993-08-06 |
JP2673624B2 true JP2673624B2 (ja) | 1997-11-05 |
Family
ID=11660167
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4007229A Expired - Fee Related JP2673624B2 (ja) | 1992-01-20 | 1992-01-20 | 一体型薄膜ヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2673624B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4367966B2 (ja) * | 1997-01-28 | 2009-11-18 | ソニーマニュファクチュアリングシステムズ株式会社 | 磁気式変位検出装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS49122319A (ja) * | 1973-03-24 | 1974-11-22 | ||
US5041932A (en) * | 1989-11-27 | 1991-08-20 | Censtor Corp. | Integrated magnetic read/write head/flexure/conductor structure |
-
1992
- 1992-01-20 JP JP4007229A patent/JP2673624B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05197922A (ja) | 1993-08-06 |
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Legal Events
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A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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