JP2672693B2 - 射出成形機 - Google Patents

射出成形機

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JP2672693B2
JP2672693B2 JP2175589A JP17558990A JP2672693B2 JP 2672693 B2 JP2672693 B2 JP 2672693B2 JP 2175589 A JP2175589 A JP 2175589A JP 17558990 A JP17558990 A JP 17558990A JP 2672693 B2 JP2672693 B2 JP 2672693B2
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公人 伊藤
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株式会社名機製作所
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/0017Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor moulding interconnected elements which are movable with respect to one another, e.g. chains or hinges

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、車載冷暖房用フィンダクトなど、筒状のケ
ース部材の内部に、少なくとも一つの羽根部材が回動可
能に装着されて成る構造の樹脂製品を、容易に且つ安価
に製造することのできる射出成形機に関するものであ
る。
(背景技術) 自動車などの車両室内における冷暖房用空気吹出口に
は、通常、空気通路としての透孔を有する筒状のケース
部材に対して、その内部の対向面間に跨って複数枚の羽
根部材が配設されてなる構造の樹脂製品である、所謂フ
ィンダクトが装着されている。かかるフィンダクトにあ
っては、各羽根部材の両端部に対して、それぞれケース
部材を貫通して延びる支持軸が一体的に形成されてお
り、これらの支持軸によって、各羽根部材がケース部材
に対して一軸回りに回動可能に支持されているのであ
り、その回動操作に基づいて、吹出口からの空気の吹出
方向が変化せしめられ得るようになっている。
ところで、このような構造のフィンダクトは、従来、
一般に、ケース部材と羽根部材とを、それぞれ別工程で
成形した後、該羽根部材をケース部材に対して組み付け
ることによって製造されていたが、このような製造手法
では、組付工程に人手が多く必要であるために、製造コ
ストが高くつき、量産性も低かった。また、そのように
して得られたフィンダクトでは、羽根部材に形成された
支持軸の外径と、該支持軸が挿通される、ケース部材に
形成された通孔の内径との寸法差等に起因して、羽根部
材の動き具合(回動抵抗)にバラツキが生じ易く、製品
の品質が安定しないという不具合をも、有していたので
ある。
そこで、近年では、このような問題に対処すべく、可
動盤側に金型回動板を取り付けると共に、該金型回転板
と固定盤とに対して二組の金型を支持せしめることによ
り、固定金型と可動金型との組合せが変更可能とされた
型締装置と、それら二組の金型内に形成される形成空間
に対してそれぞれ所定の樹脂材料を射出せしめる二つの
射出装置とを備えてなる、所謂二色射出成形機を用い
て、上述の如き構造のフィンダクトを形成する方法も提
案されている。
すなわち、このような二色射出成形機によってフィン
ダクトを形成するには、その固定金型として、可動金型
に型合わせされることにより、ケース部材を形成するた
めの成形空間を画成する第一の固定金型と、可動金型に
型合わせされることにより、羽根部材を形成するための
成形空間を画成する第二の固定金型とが、用いられる。
そして、先ず、第一の固定金型と可動金型とによって形
成される成形空間内に、第一の射出装置により所定の樹
脂材料を射出充填せしめてケース部材を形成した後、型
開きし、該ケース部材を可動金型に付着せしめたまま金
型回転板を回転させて、該可動金型を第二の固定金型に
型合わせする。それによって、かかるケース部材の内部
に羽根部材を形成するための成形空間が形成されるので
あり、それ故、該成形空間内に、第二の射出装置により
所定の樹脂材料を射出充填せしめることにより、羽根部
材が形成されると同時に、該羽根部材がケース部材に対
して組み付けられることとなるのである。
しかしながら、このような二色射出成形機を用いてフ
ィンダクトを形成する場合には、二色射出成形機自体、
金型回転板やその駆動機構等を備えているために、構造
が複雑であることに加えて、ケース部材の成形空間を形
成するための金型と羽根部材の成形空間を形成するため
の金型との、二組の金型が必要とされることから、設備
投資費がかさみ、また保守も面倒となるといった、実施
上の大きな問題を有していたのである。
(解決課題) ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景とし
て為されたものであって、その解決課題とするところ
は、フィンダクト等のケース部材と羽根部材とから成る
樹脂製品を容易に且つ安価に製造することの出来る、構
造の簡単な射出成形機を提供することにある。
(解決手段) そして、かかる課題を解決するために、本発明にあっ
ては、筒状のケース部材の内部に、その対向面間に跨っ
て、少なくとも一つの羽根部材を配すると共に、該羽根
部材の両端部に該ケース部材を貫通して延びる一対の支
持軸を一体的に設けて、これらの支持軸により、かかる
羽根部材を該ケース部材に対して一軸回りに回動可能に
支持せしめて成る樹脂製品を製造する射出成形機であっ
て、(a)固定盤と、該固定盤に対して接近・離隔方向
に移動せしめられる可動盤とを備えた型締装置と、
(b)該型締装置における固定盤および可動盤に対して
それぞれ取り付けられて、型合わせされることにより、
前記ケース部材を形成するための第一の成形空間と、前
記羽根部材を形成するための第二の成形空間とを、それ
ぞれ内部に形成する金型と、(c)該金型に対して挿入
可能とされて、該金型内に挿入されることにより、前記
第二の成形空間内における前記支持軸の形成部位に、そ
れぞれ位置せしめられるコアロッドと、(d)前記コア
ロッドが挿入された前記金型内に形成された前記第一の
成形空間に対して、第一の樹脂材料を供給せしめて、前
記ケース部材を形成する第一の射出装置と、(e)前記
コアロッドが取り出された前記金型内に形成された前記
第二の成形空間に対して、第二の樹脂材料を供給せしめ
て、前記羽根部材を形成する第二の射出装置とを、有す
る射出成形機を、その特徴とするものである。
(作用・効果) すなわち、このような本発明に従って構成された射出
成形機にあっては、金型内において、ケース部材を形成
するための第一の成形空間と羽根部材を形成するための
第二の成形空間とが、該羽根部材の支持軸を形成する部
位において連通された状態で形成されることとなるが、
コアロッドを金型内に挿入せしめることによって、該コ
アロッドが、かかる支持軸の形成部位に位置せしめられ
て、該第一の成形空間が第二の成形空間から独立せしめ
られることとなる。それ故、かかるコアロッドの挿入状
態下、第一の成形空間に対して第一の樹脂材料を射出充
填することにより、ケース部材を形成することができる
のであり、且つ、その際、コアロッドによって、該ケー
ス部材の壁部に対して、羽根部材の支持軸が挿通される
べき通孔が形成され得るのである。そして、かかるケー
ス部材の形成後、コアロッドを金型から取り出すことに
よって、第二の成形空間が形成されるのであり、それ
故、該第二の成形空間に対して第二の樹脂材料を射出充
填することにより、羽根部材を形成することができるの
であり、且つ、かかる羽根部材にあっては、形成と同時
に、その支持軸がケース部材の通孔に対して挿通されて
組み付けられることとなるのである。
従って、本発明に係る構造とされた射出成形機によれ
ば、羽根部材のケース部材に対る面倒な組付作業が不要
となることから、フィンダクト等の目的とする樹脂製品
を、安価に且つ優れた量産性をもって製造することが出
来るのであり、また製品品質の安定化も有利に達成され
得るのである。
さらに、かかる射出成形機においては、ケース部材の
成形用空間と羽根部材の成形用空間とが、内部に一体的
に形成された一組の金型を用いて、一度の型閉じおよび
型開き作動を一サイクルとして、目的とする樹脂製品を
形成することができるところから、従来の二色射出成形
機に比べて構造が極めて簡単で保守も容易であると共
に、設備投資費も少なくて済み、樹脂製品の製造を容易
に実施することが出来るといった利点をも有しているの
である。
(実施例) 以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本
発明の実施例について、図面を参照しつつ、詳細に説明
することとする。
先ず、第1図には、本発明に従って構成された射出成
形機の全体概略図が示されていると共に、第2図及び第
3図には、かかる射出成形機にて製造される樹脂製品と
しての、車両用フィンダクト10が示されている。
すなわち、本実施例の射出成形機にて製造されるフィ
ンダクト10は、第2図及び第3図に示されているよう
に、互いに平行に延びる空気通路としての二つの透孔1
2,12が内部に設けられてなる、略矩形筒状のケース部材
14を備えていると共に、該ケース部材14における各透孔
12内に、それぞれ五枚の羽根部材16が、並列的に配され
てなる構造とされている。そして、それら各羽根部材16
の両端部には、ケース部材14に設けられた通孔17,17を
貫通して延びる一対の支持軸18,18が一体的に形成され
ており、これらの支持軸18,18により、かかる羽根部材1
6が、ケース部材に対して、一軸回りに回動可能に装着
されているのである。なお、図示はされていないが、通
常、それぞれの透孔12内に配された各五枚の羽根部材16
は、リンク等にて互いに連結されることにより、常に同
一方向に向かうように、一体的に回動せしめられるよう
にされることとなる。
そして、このような構造のフィンダクト10を製造す
る、前記射出成形機にあっては、第1図に示されている
ように、金型20,22が装着されて、これらの金型20,22を
型閉じおよび型開きせしめる型締装置24と、該型締装置
24に装着された金型20,22内に形成される成形空間に対
して、それぞれ所定の樹脂材料を供給せしめる第一の射
出装置26および第二の射出装置28とを含んで構成されて
いる。
より詳細には、型締装置24は、ベース29上に、互いに
所定距離を隔てて対向する状態で位置固定を取り付けら
れた固定盤30および端板32を備えており、それら固定盤
30と端板32との間に跨って、四本のタイバー34が架設さ
れている。また、かかる四本のタイバー34によって、可
動盤36が移動可能に支持されており、固定盤30と端板32
との間を移動せしめられるようになっている。
さらに、端板32における、固定盤30に対向する側とは
反対側には、型締シリンダ38が取り付けられており、そ
して該型締シリンダ38のラム40が、前記可動盤36に連結
されていることによって、かかる型締シリンダ38にて、
可動盤36が固定盤30に対して接近・離隔せしめられると
共に、該可動盤36に対して型締め力乃至は圧締力がおよ
ぼされ得るようになっている。
そして、このような型締装置24における固定盤30およ
び可動盤36の対向面に対して、固定金型20および可動金
型22がそれぞれ装着されており、上記型締シリンダ38に
よる可動盤36の移動に従って、それら金型20,22が、型
閉じ及び型開きされ、或いは型締めされるようになって
いる。
ところで、これらの固定金型20および可動金型22にあ
っては、第4図に示されているように、型合わせされた
際、その内部において、前述の如きフィンダクト10のケ
ース部材14を形成するための略矩形筒状の第一の成形空
間42が、型合わせ方向に延びる状態で形成されるように
なっていると共に、型合わせ面48間に、羽根部材16を形
成するための略板状の第二の成形空間44が複数個形成さ
れるようになっている。なお、これら第一の成形空間42
と第二の成形空間44とは、該第一の成形空間42内におけ
るケース部材14の通孔17形成部位と、該第二の成形空間
44内における羽根部材16の支持軸18形成部位とにおい
て、互いに連通されており、一つの連続した空間として
構成されている。
また、固定金型20には、第一の成形空間42に対して樹
脂材料を供給するための第一のランナ46が、固定盤30側
に開口して形成されている一方、固定金型20と可動金型
22との型合わせ面48間には、第二の成形空間44に対して
それぞれ樹脂材料を供給するための第二のランナ47が、
上方に開口して形成されている。
更にまた、これら固定金型20と可動金型22との型合わ
せ面48間には、第二の成形空間44の下方に位置して、そ
れぞれ、該第二の成形空間44内における羽根部材16の支
持軸18形成部位の延長線上に延びるロッド配設孔50が、
形成されており、これらのロッド配設孔50内に対して、
それぞれ、ロッド部材52が配設されている。そして、こ
れらのロッド部材52にあっては、型締装置24のベース29
に取り付けられた油圧シリンダ56にて駆動されることに
より、金型20,22に対して挿入、取出し可能とされてい
るのである。なお、図面上に明示はされていないが、こ
れらの複数のロッド部材52は、互いに連結されて、油圧
シリンダ56にて、一体的に駆動され得るようになってい
る。
そして、かかるロッド部材52は、それぞれ、その先端
部分において、円形断面を有する所定長さのコアロッド
部54を備えており、金型20内に挿入された際、第5図に
示されているように、該コアロッド部54が、第二の成形
空間44内に挿通されて、該第二の成形空間44内における
羽根部材16の支持軸18,18の形成部位に対して、それぞ
れ位置せしめられるようになっている。即ち、かかるロ
ッド部材52が金型20,22内に挿入されることにより、コ
アロッド部54が、前記第一の成形空間42と第二の成形空
間44との連通部位に嵌合されて、該第一の成形空間42が
第二の成形空間44から独立せしめられることとなるので
ある。
さらに、このような金型20,22が装着されてなる型締
装置24に対して、その固定盤30の外側面に対向位置する
状態で、前記第一の射出装置26が配設されている。
かかる第一の射出装置26は、通常の射出成形に用いら
れる構造のものであって、良く知られているように、ス
クリューが内装された加熱筒60と射出シリンダ62とを含
んで構成されており、ホッパー64から供給される第一の
樹脂材料を加熱筒60内においてスクリューの圧縮作用の
下に可塑化せしめて、その先端のノズル部66から射出せ
しめるようになっている。また、この第一の射出装置26
にあっては、ベース29上に敷設されたガイドレール58に
て案内されつつ、図示しない駆動手段にて、型締装置24
に対して水平方向に接近・離隔移動せしめられるように
なっている。
すなわち、かかる第一の射出装置26にあっては、型締
装置24側に移動せしめられることにより、その加熱筒60
が固定盤30を貫通し、そのノズル部66が、固定金型20に
設けられた、第一の成形空間42に対して樹脂材料を導く
ためのスプルーブッシュに当接せしめられるようになっ
ており、それによって金型20,22にて形成される前記第
一の成形空間42内に第一の樹脂材料を射出せしめ得るよ
うに構成されているのである。
更にまた、前述の如き型締め装置24には、その固定盤
30によって支持されることにより、該固定盤30に装着さ
れる固定金型20の上方に位置して、前記第二の射出装置
28が装着されている。
かかる第二の射出装置28も、通常の射出成形に用いら
れる構造のものであって、良く知られているように、ス
クリューが内装された加熱筒68と射出シリンダ70を含ん
で構成されており、図示しないホッパーから供給される
第二の樹脂材料を加熱筒68内においてスクリューの圧縮
作用の下に可塑化せしめて、その先端のノズル部72から
射出せしめるようになっている。また、この第二の射出
装置28は、型締装置24の固定盤30に対して固定的に立設
された複数本のガイドバー74にて安定されつつ、図示し
ない駆動手段により、かかる型締装置24に対して鉛直方
向に接近・離隔移動せしめられるようになっている。
そして、かかる第二の射出装置28にあっては、型締装
置24側に移動せしめられることにより、そのノズル部72
が、固定金型20と可動金型22との型合わせ面間に設けら
れた、第二の成形空間44に対して樹脂材料を導くための
スプルーブッシュに当接せしめられるようになってお
り、それによって金型20,22にて形成される前記第二の
成形空間44内に第二の樹脂材料を射出せしめ得るように
構成されているのである。
ところで、このような構造とされた射出成形機によっ
て、前述の如きフィンダクト10を形成するに際して、そ
の作動は、次のようにして行なわれる。先ず、型締装置
24の固定盤30および可動盤36に対して、固定金型20およ
び可動金型22を装着せしめた後、可動盤36を固定盤30側
に移動せしめて、それら両金型20,22を型閉じすること
により、かかる金型20,22内に第一及び第二の成形空間4
2,44を形成する。
次いで、それら両金型20,22間に形成されたロッド配
設孔50内に配されたロッド部材52を、油圧シリンダ56に
て駆動せしめて金型内に挿入することにより、該ロッド
部材52のコアロッド54を、第二の成形空間44内に挿通配
置せしめて、第一の成形空間42を第二の成形空間44から
独立させる。
その後、第一の射出装置26を型締装置24側に移動せし
めて、金型20にノズルタッチさせた状態下、第6図に示
されているように、該第一の射出装置26にて、第一の成
形空間42に対して、第一の樹脂材料76を射出充填せしめ
る。即ち、かかる射出操作によって、ケース部材14が射
出成形され得るのであり、且つこのようにして形成され
たケース部材14にあっては、コアロッド部54の挿通部位
において、それぞれ、通孔17が形成されることとなるの
である。
そして、かかるケース部材14の成形後、ロッド部材52
を油圧シリンダ56にて駆動させて、金型内に形成された
第二の成形空間44から取り出して、該第二の成形空間44
を現出させる。
その後、第二の射出装置28を型締装置24側に移動せし
めて、金型20,22にノズルタッチさせた状態下、第7図
に示されているように、該第二の射出装置28にて、第二
の成形空間44に対して、第二の樹脂材料78を射出充填せ
しめる。即ち、かかる射出操作によって、羽根部材16が
射出成形され得るのであり、且つこのようにして形成さ
れた羽根部材16にあっては、その形成と同時に、支持軸
18が、前記ケース部材14の通孔17に対して挿通せしめら
れて、一体的に組み付けられることとなるのである。
なお、第一の射出装置26にて第一の成形空間42内に充
填される、ケース部材14を形成するための第一の樹脂材
料76と、第二の射出装置28にて第二の成形空間44内に充
填される、羽根部材16を形成するための第二の樹脂材料
78とにあっては、何れも、その材質が特に限定されるも
のではないが、成形時における羽根部材16とケース部材
14との固着が防止され得ると共に、羽根部材16に対して
適度な回動性(回動抵抗)が付与され得るように考慮し
て、適当な組合せが設定されるべきであり、例えば、第
一の樹脂材料76としてABS(アクリロニトリル・ブタジ
エン・スチレン共重合体)樹脂を用いた場合には、第二
の樹脂材料78としてPP(ポリプロピレン)樹脂が好適に
用いられることとなる。
そして、このようにして形成されたケース部材14およ
び羽根部材16は、通常の操作に従い、金型20,22の型開
き後、図示しないエジェクト手段によって、金型から取
り出されるのであり、その後、ランナ部が切除されるこ
とによって、目的とするフィンダクト10が得られること
となる。
従って、上述の如き構造とされた射出成形機によれ
ば、羽根部材16が、成形と同時にケース部材14に対して
組み付けられ得、そのケース部材14に対する面倒な組付
作業が不要となることから、目的とするフィンダクト10
を、容易に且つ優れた量産性をもって製造することが出
来るのである。
また、かかる射出成形機によれば、羽根部材16の支持
軸18が、ケース部材14に形成された通孔17内において成
形されることから、該支持軸18が、該通孔17の形状に忠
実に対応した形状をもって有利に形成され得るのであ
り、それによって羽根部材16の回動性(回動抵抗)が均
一化され得て、製品の品質安定化が有利に達成され得る
のである。
更にまた、かかる射出成形機においては、ケース部材
14を形成するための第一の成形空間42と羽根部材16を形
成するための第二の成形空間44とが、内部に一体的に形
成された一組の金型22,24を用いて、一度の型閉じおよ
び型開き作動を一サイクルとして、目的とするフィンダ
クト10を形成することができるところから、従来の二色
射出成形機に比べて構造が極めて簡略であり、且つ保守
も容易となるのである。
そして、それ故、このような射出成形機を用いれば、
フィンダクト10の製造に際しての設備投資費が少なくて
済むのであり、容易に実施することが出来るといった利
点をも有しているのである。
以上、本発明の実施例について詳述したきたが、これ
は文字通りの例示であって、本発明は、かかる具体例に
のみ限定して解釈されるものではない。
例えば、本発明に適用される型締装置や第一及び第二
の射出装置は、従来から公知の構造のものを、何れも採
用可能であって、例示のものに限定されるものではな
い。
また、第一及び第二の射出装置の、型締装置に対する
配設位置も、例示のものに限定されるものではなく、金
型に形成されるランナ形状を変更することにより、適宜
変更可能である。
さらに、コアロッドの金型に対する挿入方向も、例示
のものに限定されるものではなく、羽根部材における支
持部の位置に応じて、適宜変更されるものである。
加えて、前記実施例では、車室内の冷暖房空気吹出口
に装着されるフィンダクトの製造に用いられる射出成形
機に対して、本発明を適用したものの具体例を示した
が、その他、ケース部材に対して羽根部材が回動可能に
装着されてなる各種の樹脂製品の製造に用いられる射出
成形機に対して、本発明が広く適用され得ることは、勿
論である。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知
識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態
様において実施され得るものであり、またそのような実
施態様が、本発明の主旨を逸脱しない限り、何れも、本
発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでも
ないところである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に従う構造とされた射出成形機を概略
的に示す側面図である。また、第2図は、第1図に示さ
れている射出成形機にて製造されるフィンダクトを示す
斜視図であり、第3図は、第2図におけるIII−III断面
図である。また、第4図は、第1図に示されている射出
成形機における要部を拡大して示す断面説明図であり、
第5図は、要部の第4図とは異なる作動状態を示す、断
面説明図である。また、第6図および第7図は、それぞ
れ、第1図に示されている射出成形機を用いての成形操
作を説明するための要部拡大断面図である。 10:フィンダクト、14:ケース部材 16:羽根部材、18:支持軸 20:固定金型、22:可動金型 24:型締装置、26:第一の射出装置 28:第二の射出装置、30:固定盤 36:可動盤、42:第一の成形空間 44:第二の成形空間、52:ロッド部材 54:コアロッド部、76:第一の樹脂材料 78:第二の樹脂材料

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筒状のケース部材の内部に、その対向面間
    に跨って、少なくとも一つの羽根部材を配すると共に、
    該羽根部材の両端部に該ケース部材を貫通して延びる一
    対の支持軸を一体的に設けて、これらの支持軸により、
    かかる羽根部材を該ケース部材に対して一軸回りに回動
    可能に支持せしめて成る樹脂製品を製造する射出成形機
    であって、 固定盤と、該固定盤に対して接近・離隔方向に移動せし
    められる可動盤とを備えた型締装置と、 該型締装置における固定盤および可動盤に対してそれぞ
    れ取り付けられて、型合わせされることにより、前記ケ
    ース部材を形成するための第一の形成空間と、前記羽根
    部材を形成するための第二の成形空間とを、それぞれ内
    部に形成する金型と、 該金型に対して挿入可能とされて、該金型内に挿入され
    ることにより、前記第二の成形空間内における前記支持
    軸の成形部位に、それぞれ位置せしめられるコアロッド
    と、 前記コアロッドが挿入された前記金型内に形成された前
    記第一の成形空間に対して、第一の樹脂材料を供給せし
    めて、前記ケース部材を形成する第一の射出装置と、 前記コアロッドが取り出された前記金型内に形成された
    前記第二の成形空間に対して、第二の樹脂材料を供給せ
    しめて、前記羽根部材を形成する第二の射出装置とを、 有することを特徴とする射出成形機。
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