JP2672065B2 - 空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents
空気入りタイヤの製造方法Info
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Landscapes
- Tyre Moulding (AREA)
- Tires In General (AREA)
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、経済的に生産できかつ
リサイクルを可能とする空気入りタイヤの製造方法に関
する。
リサイクルを可能とする空気入りタイヤの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、乗用車、自動二輪車、ゴーカー
ト、自転車などの車両に用いるタイヤとして、操縦の安
定性、乗心地を高めるため主として空気入りタイヤが採
用される。このような空気入りタイヤは、バイアス構造
のものにあっては、ナイロン又はポリエステル等のフィ
ラメントを撚り合わせたコードを並べてトッピングゴム
に被覆することにより、シート状のプライからなるカー
カスを形成し、このカーカスを骨組構造体として、トレ
ッドゴム、サイドウォールゴム等のタイヤ部材を配設し
かつ加硫することにより、形成していた。
ト、自転車などの車両に用いるタイヤとして、操縦の安
定性、乗心地を高めるため主として空気入りタイヤが採
用される。このような空気入りタイヤは、バイアス構造
のものにあっては、ナイロン又はポリエステル等のフィ
ラメントを撚り合わせたコードを並べてトッピングゴム
に被覆することにより、シート状のプライからなるカー
カスを形成し、このカーカスを骨組構造体として、トレ
ッドゴム、サイドウォールゴム等のタイヤ部材を配設し
かつ加硫することにより、形成していた。
【0003】又、ラジアル構造のものでは前記カーカス
のコードをタイヤ赤道に対して85〜90°に傾けて配
向するとともに、カーカスの外側にスチールコード又は
有機繊維コードを用いたベルト層を配して、骨組構造体
を形成し、この骨組構造体をトレッドゴム等の他のタイ
ヤ部材とともに加硫成型していた。
のコードをタイヤ赤道に対して85〜90°に傾けて配
向するとともに、カーカスの外側にスチールコード又は
有機繊維コードを用いたベルト層を配して、骨組構造体
を形成し、この骨組構造体をトレッドゴム等の他のタイ
ヤ部材とともに加硫成型していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように従来、空気
入りタイヤを形成するには多数の構成部材を組合わせ、
又これらの部材は多様な材料で形成されており、製造工
程が複雑かつ製作に手間を要するため作業性に劣り、費
用も嵩む。
入りタイヤを形成するには多数の構成部材を組合わせ、
又これらの部材は多様な材料で形成されており、製造工
程が複雑かつ製作に手間を要するため作業性に劣り、費
用も嵩む。
【0005】他方、近年車両の増加とともに用済タイヤ
の廃棄が問題となり、又、環境改善のためにも古タイヤ
の再生が要請されるようになった。しかし、従来のタイ
ヤは前述の如く異種の材料を用いた多数の部材によって
形成されているため、タイヤのリサイクルに際して各材
料毎に分別回収することは容易ではない。なおタイヤの
従来におけるリサイクルは、その一部を熱源として回収
していたのにとどまる。
の廃棄が問題となり、又、環境改善のためにも古タイヤ
の再生が要請されるようになった。しかし、従来のタイ
ヤは前述の如く異種の材料を用いた多数の部材によって
形成されているため、タイヤのリサイクルに際して各材
料毎に分別回収することは容易ではない。なおタイヤの
従来におけるリサイクルは、その一部を熱源として回収
していたのにとどまる。
【0006】そこで、従来の空気入りタイヤと略同等の
機能を保持しつつ容易にリサイクルしうる新規なタイヤ
が必要となったのである。
機能を保持しつつ容易にリサイクルしうる新規なタイヤ
が必要となったのである。
【0007】発明者は、これらの問題点を解決するため
鋭意研究の結果、成形金型を用いて高分子材料を射出成
形することによって、一体のタイヤを形成することがで
き、かつこのタイヤは従来のものと、略同等の耐久性、
耐摩耗性などタイヤ諸性能を保持していること、又高分
子材料を一体に成形したものであるため、用済み後破砕
することによって再度タイヤ素材として利用でき、リサ
イクルが可能であることを見出し、本発明を完成させた
のである。
鋭意研究の結果、成形金型を用いて高分子材料を射出成
形することによって、一体のタイヤを形成することがで
き、かつこのタイヤは従来のものと、略同等の耐久性、
耐摩耗性などタイヤ諸性能を保持していること、又高分
子材料を一体に成形したものであるため、用済み後破砕
することによって再度タイヤ素材として利用でき、リサ
イクルが可能であることを見出し、本発明を完成させた
のである。
【0008】本発明は、経済的に生産できるとともに、
リサイクルを可能とすることによって、環境改善に寄与
しうる空気入りタイヤの製造方法の提供を目的としてい
る。
リサイクルを可能とすることによって、環境改善に寄与
しうる空気入りタイヤの製造方法の提供を目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ビードコアが
周回する一対のビード部からそれぞれタイヤ半径方向外
方にのびるサイドウォール部の外端間をトレッド部で継
ぐトロイド状のタイヤ基体を有する空気入りタイヤの製
造方法であって、周方向に分割された複数個かつ半径方
向内、外に変位しうる分割片の前記外の変位によりタイ
ヤ内腔を成形しうるリング状の内型を有する内型部材
と、該内型部材を囲んで外側に配され内型部材との間で
前記タイヤ基体と同形かつビードコアが配置される間隙
を形成しうる外型とからなる成形金型の前記間隙に、高
分子材料を射出することによって前記タイヤ基体を有す
るタイヤを一体に成形するとともに、 タイヤの前記成形
金型からの取り出しに際し、前記内型を、周方向に隣り
合う分割片の変位量を異ならせた内の変位により、前記
ビード部の底面より縮径させることを特徴とする空気入
りタイヤの製造方法である。
周回する一対のビード部からそれぞれタイヤ半径方向外
方にのびるサイドウォール部の外端間をトレッド部で継
ぐトロイド状のタイヤ基体を有する空気入りタイヤの製
造方法であって、周方向に分割された複数個かつ半径方
向内、外に変位しうる分割片の前記外の変位によりタイ
ヤ内腔を成形しうるリング状の内型を有する内型部材
と、該内型部材を囲んで外側に配され内型部材との間で
前記タイヤ基体と同形かつビードコアが配置される間隙
を形成しうる外型とからなる成形金型の前記間隙に、高
分子材料を射出することによって前記タイヤ基体を有す
るタイヤを一体に成形するとともに、 タイヤの前記成形
金型からの取り出しに際し、前記内型を、周方向に隣り
合う分割片の変位量を異ならせた内の変位により、前記
ビード部の底面より縮径させることを特徴とする空気入
りタイヤの製造方法である。
【0010】なお前記外型が、タイヤ軸方向に分割可能
な割モールドであることが好ましい。
な割モールドであることが好ましい。
【0011】
【作用】ビードコアが配置される成形金型の間隙に高分
子材料を射出する方法であるため、これによって形成さ
れたタイヤ基体は、それを構成する材料の種類が僅少で
あり、従って用済み後の古タイヤは容易に破砕すること
が出来、廃棄処分を容易とする。しかもタイヤを構成す
る高分子材料は、新品のタイヤの製造に際して、原料と
して再度利用することが可能であり、タイヤを有効にリ
サイクルしうる。
子材料を射出する方法であるため、これによって形成さ
れたタイヤ基体は、それを構成する材料の種類が僅少で
あり、従って用済み後の古タイヤは容易に破砕すること
が出来、廃棄処分を容易とする。しかもタイヤを構成す
る高分子材料は、新品のタイヤの製造に際して、原料と
して再度利用することが可能であり、タイヤを有効にリ
サイクルしうる。
【0012】さらに高分子材料の射出成形品であるた
め、加硫処理などの中間処理工程が節減でき、しかもタ
イヤの成形は、成形金型による一体成形であるため、従
来の製法のようにカーカス等の多数のタイヤの構成部材
を貼り合わせる必要がなく、製造工程を簡素化しうる。
これによって、製造手間を軽減でき、かつコストダウン
を図りうる。
め、加硫処理などの中間処理工程が節減でき、しかもタ
イヤの成形は、成形金型による一体成形であるため、従
来の製法のようにカーカス等の多数のタイヤの構成部材
を貼り合わせる必要がなく、製造工程を簡素化しうる。
これによって、製造手間を軽減でき、かつコストダウン
を図りうる。
【0013】又タイヤ内腔を成形しうる前記成形金型の
内型は、タイヤの取り出しに際し、周方向に隣り合う分
割片の変位量を異ならせた内の変位により、ビード部の
底面より縮径するため、手間を要することなく容易に成
形後のタイヤを取り出すことが出来る。
内型は、タイヤの取り出しに際し、周方向に隣り合う分
割片の変位量を異ならせた内の変位により、ビード部の
底面より縮径するため、手間を要することなく容易に成
形後のタイヤを取り出すことが出来る。
【0014】又請求項2の発明において、成形金型の外
型を、タイヤ軸方向に分割可能な割モールドとしたとき
には、外型を分割しかつ内型の前記縮径により、内型の
該縮径を外型に干渉されることなく確実に行いうるとと
もに、成形後のタイヤをタイヤ軸方向に取り出すことが
可能となる。
型を、タイヤ軸方向に分割可能な割モールドとしたとき
には、外型を分割しかつ内型の前記縮径により、内型の
該縮径を外型に干渉されることなく確実に行いうるとと
もに、成形後のタイヤをタイヤ軸方向に取り出すことが
可能となる。
【0015】
【実施例】以下本発明の一実施例を空気入りタイヤが自
転車用タイヤである場合を例にとり、図面に基づき説明
する。
転車用タイヤである場合を例にとり、図面に基づき説明
する。
【0016】図4に本実施例に係る製造方法を用いて形
成された空気入りタイヤ1を示す。空気入りタイヤ1は
ビードコア2が周回する一対のビード部3からそれぞれ
タイヤ半径方向外方にのびるサイドウォール部4、4を
立上げており、この2つのサイドウォール部4、4の外
端間をトレッド部5で継ぐことによりトロイド状をなす
タイヤ基体6を形成している。
成された空気入りタイヤ1を示す。空気入りタイヤ1は
ビードコア2が周回する一対のビード部3からそれぞれ
タイヤ半径方向外方にのびるサイドウォール部4、4を
立上げており、この2つのサイドウォール部4、4の外
端間をトレッド部5で継ぐことによりトロイド状をなす
タイヤ基体6を形成している。
【0017】ビードコア2は、芳香族ポリアミド繊維の
ような高弾性の有機繊維又はスチールからなるコードを
単数本又は複数本まとめてビード部3を周回させること
によって形成される。
ような高弾性の有機繊維又はスチールからなるコードを
単数本又は複数本まとめてビード部3を周回させること
によって形成される。
【0018】タイヤ基体6を形成する前記高分子材料
は、重合結合することによって得られる高分子構成の合
成樹脂、合成ゴムであり、これらの高分子材料において
タイヤ基体6を形成するには熱可塑性ウレタン樹脂が最
も適している。
は、重合結合することによって得られる高分子構成の合
成樹脂、合成ゴムであり、これらの高分子材料において
タイヤ基体6を形成するには熱可塑性ウレタン樹脂が最
も適している。
【0019】前記熱可塑性ウレタン樹脂は、ポリエステ
ル又はポリエーテルのグリコールにポリイソシアナー
ト、アミンなどの鎖延長剤を反応させて得られ常温では
ゴム状弾性を有し、加温により流動化することにより、
成形金型を用いて射出成形することが出来る。
ル又はポリエーテルのグリコールにポリイソシアナー
ト、アミンなどの鎖延長剤を反応させて得られ常温では
ゴム状弾性を有し、加温により流動化することにより、
成形金型を用いて射出成形することが出来る。
【0020】又熱可塑性ウレタン樹脂は、高硬度、高弾
性を有し、該樹脂を用いることによって、従来の空気入
りタイヤにおけるカーカス、ベルト層などタイヤの骨組
を形成する構造部材を節減することが可能となる。しか
も熱可塑性ウレタン樹脂は、耐摩耗性、耐カット性に優
れ、タイヤの耐久性をも高めうるのである。
性を有し、該樹脂を用いることによって、従来の空気入
りタイヤにおけるカーカス、ベルト層などタイヤの骨組
を形成する構造部材を節減することが可能となる。しか
も熱可塑性ウレタン樹脂は、耐摩耗性、耐カット性に優
れ、タイヤの耐久性をも高めうるのである。
【0021】次に前記構成の空気入りタイヤの製造方法
について述べる。空気入りタイヤ1は成形金型10を用
いて一体に成形される。
について述べる。空気入りタイヤ1は成形金型10を用
いて一体に成形される。
【0022】成形金型10は図1に示す如く内型部材1
1と、この内型部材11を囲んで外側に配され、内型部
材11との間で間隙12を形成しうる外型13とからな
り、何れもスチール等の金属を用いて形成される。
1と、この内型部材11を囲んで外側に配され、内型部
材11との間で間隙12を形成しうる外型13とからな
り、何れもスチール等の金属を用いて形成される。
【0023】外型13は、トレッド部5の輪郭を形成し
うるリング状の中片21と、この中片21のタイヤ軸方
向両側に配され、サイドウォール部4とビード部3との
外壁面を形成しうる1対の側片22、22とからなる。
又中片21は移動不能に固定される一方、側片22、2
2は、タイヤ赤道C面に向かって、即ちタイヤ軸方向に
進退でき、進行により中片21と密に衝合できる。この
ように外型13は、その側片22、22がタイヤ軸方向
に分割可能な割モールドをなす。なお中片21には、高
分子材料を押出す押出し機(図示せず)に通じる注入口
23がタイヤ赤道C上に位置させ1個所乃至複数個所設
けられる。
うるリング状の中片21と、この中片21のタイヤ軸方
向両側に配され、サイドウォール部4とビード部3との
外壁面を形成しうる1対の側片22、22とからなる。
又中片21は移動不能に固定される一方、側片22、2
2は、タイヤ赤道C面に向かって、即ちタイヤ軸方向に
進退でき、進行により中片21と密に衝合できる。この
ように外型13は、その側片22、22がタイヤ軸方向
に分割可能な割モールドをなす。なお中片21には、高
分子材料を押出す押出し機(図示せず)に通じる注入口
23がタイヤ赤道C上に位置させ1個所乃至複数個所設
けられる。
【0024】又側片22には、図2に示す如くビードコ
ア2の配設位置に位置して前記間隙12に向けて突出
し、高分子材料の射出に際してビードコア2を保持し、
位置決めしうる位置決め片24が周方向に複数個所設け
られる。
ア2の配設位置に位置して前記間隙12に向けて突出
し、高分子材料の射出に際してビードコア2を保持し、
位置決めしうる位置決め片24が周方向に複数個所設け
られる。
【0025】内型部材11は、図1、3に示す如くスチ
ール等の金属を用いてかつリング状をなす内型11Aと
して形成される。又内型11Aの外向き面は空気入りタ
イヤ1のタイヤ内腔Oに略等しい輪郭形状をなす。内型
11Aは図3の左半分に示すように周方向に分割される
ことにより形成される複数の分割片からなる。又分割片
は半径方向内、外に変位でき、変位量の大きい第1の分
割片26と、変位量の小さい第2の分割片27とを交互
に配して周回させて内型11Aを形成している。
ール等の金属を用いてかつリング状をなす内型11Aと
して形成される。又内型11Aの外向き面は空気入りタ
イヤ1のタイヤ内腔Oに略等しい輪郭形状をなす。内型
11Aは図3の左半分に示すように周方向に分割される
ことにより形成される複数の分割片からなる。又分割片
は半径方向内、外に変位でき、変位量の大きい第1の分
割片26と、変位量の小さい第2の分割片27とを交互
に配して周回させて内型11Aを形成している。
【0026】第1の分割片26は、隣り合う第2の分割
片27、27と当接する側面を変位方向に略平行に配し
た平面によって形成され、従って隣接する第2の分割片
27、27に先立ちタイヤ軸中心方向に向かって移動す
ることが出来る。
片27、27と当接する側面を変位方向に略平行に配し
た平面によって形成され、従って隣接する第2の分割片
27、27に先立ちタイヤ軸中心方向に向かって移動す
ることが出来る。
【0027】又、図3の右半分に示すように第1の分割
片26が軸中心に向かって移動することにより、第2の
分割片27は中心に向かって変位することが可能とな
る。なお第2の分割片27はその最外端を、少なくとも
成形された空気入りタイヤ1のビード部3の底面3aよ
りも低い位置まで縮径させる必要がある。即ち、周方向
に隣り合う第1、第2の分割片26、27の変位量を異
ならせた内の変位により、内型11Aを、ビード部3の
底面3aより縮径させる。
片26が軸中心に向かって移動することにより、第2の
分割片27は中心に向かって変位することが可能とな
る。なお第2の分割片27はその最外端を、少なくとも
成形された空気入りタイヤ1のビード部3の底面3aよ
りも低い位置まで縮径させる必要がある。即ち、周方向
に隣り合う第1、第2の分割片26、27の変位量を異
ならせた内の変位により、内型11Aを、ビード部3の
底面3aより縮径させる。
【0028】然して外型13にあっては、中片21に側
片22、22を衝合させるとともに、内型11Aにあっ
ては、各分割片26…、27…を拡径した状態に保持す
る。これにより内型11Aがなす内型部材11と前記外
型13との間にタイヤ基体6と同形の間隙12が形成で
きる。又前記間隙12には外型13から側出する前記位
置決め片24を介してビードコア2を配置する。
片22、22を衝合させるとともに、内型11Aにあっ
ては、各分割片26…、27…を拡径した状態に保持す
る。これにより内型11Aがなす内型部材11と前記外
型13との間にタイヤ基体6と同形の間隙12が形成で
きる。又前記間隙12には外型13から側出する前記位
置決め片24を介してビードコア2を配置する。
【0029】然る後高分子材料を注入口23を通じて前
記間隙12に向かって射出し、注入することによってビ
ード部3にビードコア2が周回する空気入りタイヤ1が
形成される。
記間隙12に向かって射出し、注入することによってビ
ード部3にビードコア2が周回する空気入りタイヤ1が
形成される。
【0030】成形作業の終了とともに外型13の側片2
2を軸方向外側に向かって移動させることにより、空気
入りタイヤ1は、サイドウォール部4及びビード部3
が、タイヤ軸方向外側に向かって弾性的に変位が可能と
なる。これによって、内型11Aでは、第1の分割片2
6…、第2の分割片27…の順でタイヤ中心に向かって
変位させ内型11Aを縮径する。
2を軸方向外側に向かって移動させることにより、空気
入りタイヤ1は、サイドウォール部4及びビード部3
が、タイヤ軸方向外側に向かって弾性的に変位が可能と
なる。これによって、内型11Aでは、第1の分割片2
6…、第2の分割片27…の順でタイヤ中心に向かって
変位させ内型11Aを縮径する。
【0031】従って、型成形を完了した空気入りタイヤ
は、成形金型10からタイヤ軸方向に取出すことが出来
る。
は、成形金型10からタイヤ軸方向に取出すことが出来
る。
【0032】
【具体例】(1)タイヤサイズが26×1 3/4 の自転
車用タイヤについて、図1に示す成形金型10を用いて
熱可塑性ウレタンのタイヤ基体からなるタイヤを試作す
る一方、ナイロンコードを用いた1枚のカーカスプライ
を具えかつトレッドをゴムで形成した従来のタイヤと性
能を比較した。両者の間には、耐摩耗性、操縦安定性な
どのタイヤ性能に差がなかった。
車用タイヤについて、図1に示す成形金型10を用いて
熱可塑性ウレタンのタイヤ基体からなるタイヤを試作す
る一方、ナイロンコードを用いた1枚のカーカスプライ
を具えかつトレッドをゴムで形成した従来のタイヤと性
能を比較した。両者の間には、耐摩耗性、操縦安定性な
どのタイヤ性能に差がなかった。
【0033】(2)タイヤサイズが18×8.50−8
のゴルフカートタイヤについて、前記(1)項と同様に
図1に示す成形金型を用いて熱可塑性ウレタンの1体構
造からなるタイヤを試作する一方、ナイロンコードを用
いた2−0バイヤス構造(コードの交差角36°)を有
しかつトレッドをゴムで成形した従来のタイヤとの間で
性能を比較したところ、両者略同等のタイヤ性能を有し
ていた。
のゴルフカートタイヤについて、前記(1)項と同様に
図1に示す成形金型を用いて熱可塑性ウレタンの1体構
造からなるタイヤを試作する一方、ナイロンコードを用
いた2−0バイヤス構造(コードの交差角36°)を有
しかつトレッドをゴムで成形した従来のタイヤとの間で
性能を比較したところ、両者略同等のタイヤ性能を有し
ていた。
【0034】
【発明の効果】叙上の如く本発明の空気入りタイヤの製
造方法は、成形金型を用いて高分子材料を射出成形しタ
イヤ基体を成形することを要旨とする製造方法であるた
め、従来の空気入りタイヤのように、カーカス、ベルト
層などの骨組構造体を設けることなく形成でき、製造工
程を簡略化し、経済的な生産をなしうるとともに、タイ
ヤ基体のリサイクルを可能とし環境改善の向上に役立
つ。
造方法は、成形金型を用いて高分子材料を射出成形しタ
イヤ基体を成形することを要旨とする製造方法であるた
め、従来の空気入りタイヤのように、カーカス、ベルト
層などの骨組構造体を設けることなく形成でき、製造工
程を簡略化し、経済的な生産をなしうるとともに、タイ
ヤ基体のリサイクルを可能とし環境改善の向上に役立
つ。
【0035】又タイヤ内腔を成形しうる前記成形金型の
内型は、タイヤの取り出しに際し、周方向に隣り合う分
割片の変位量を異ならせた内の変位により、ビード部の
底面より縮径するため、手間を要することなく容易に成
形後のタイヤを取り出すことが出来る。
内型は、タイヤの取り出しに際し、周方向に隣り合う分
割片の変位量を異ならせた内の変位により、ビード部の
底面より縮径するため、手間を要することなく容易に成
形後のタイヤを取り出すことが出来る。
【0036】又請求項2の発明において、成形金型の外
型を、タイヤ軸方向に分割可能な割モールドとしたとき
には、外型を分割しかつ内型の前記縮径により、内型の
該縮径を外型に干渉されることなく確実に行いうるとと
もに、成形後のタイヤをタイヤ軸方向に取り出すことが
可能となる。
型を、タイヤ軸方向に分割可能な割モールドとしたとき
には、外型を分割しかつ内型の前記縮径により、内型の
該縮径を外型に干渉されることなく確実に行いうるとと
もに、成形後のタイヤをタイヤ軸方向に取り出すことが
可能となる。
【図1】本発明の製造方法の一実施例を示す断面図であ
る。
る。
【図2】成形金型におけるビードコアの配設方法の一例
を示す斜視図である。
を示す斜視図である。
【図3】その内型部材の一例を作用とともに示すタイヤ
赤道面断面図である。
赤道面断面図である。
【図4】本発明の製造方法を用いて成形された空気入り
タイヤを示す断面図である。
タイヤを示す断面図である。
1 空気入りタイヤ 2 ビードコア 3 ビード部 4 サイドウォール部 5 トレッド部 6 タイヤ基体 10 成形金型 11 内型部材11A 内型 12 間隙 13 外型26、27 分割片
Claims (2)
- 【請求項1】ビードコアが周回する一対のビード部から
それぞれタイヤ半径方向外方にのびるサイドウォール部
の外端間をトレッド部で継ぐトロイド状のタイヤ基体を
有する空気入りタイヤの製造方法であって、周方向に分割された複数個かつ半径方向内、外に変位し
うる分割片の前記外の変位によりタイヤ内腔を成形しう
るリング状の内型を有する 内型部材と、該内型部材を囲
んで外側に配され内型部材との間で前記タイヤ基体と同
形かつビードコアが配置される間隙を形成しうる外型と
からなる成形金型の前記間隙に、高分子材料を射出する
ことによって前記タイヤ基体を有するタイヤを一体に成
形するとともに、 タイヤの前記成形金型からの取り出しに際し、前記内型
を、周方向に隣り合う分割片の変位量を異ならせた内の
変位により、前記ビード部の底面より縮径させる ことを
特徴とする空気入りタイヤの製造方法。 - 【請求項2】前記外型が、タイヤ軸方向に分割可能な割
モールドであることを特徴とする請求項1記載の空気入
りタイヤの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5092548A JP2672065B2 (ja) | 1993-03-25 | 1993-03-25 | 空気入りタイヤの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5092548A JP2672065B2 (ja) | 1993-03-25 | 1993-03-25 | 空気入りタイヤの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06278227A JPH06278227A (ja) | 1994-10-04 |
JP2672065B2 true JP2672065B2 (ja) | 1997-11-05 |
Family
ID=14057459
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5092548A Expired - Fee Related JP2672065B2 (ja) | 1993-03-25 | 1993-03-25 | 空気入りタイヤの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2672065B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102317089A (zh) * | 2009-02-18 | 2012-01-11 | 株式会社普利司通 | 轮胎 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5474368B2 (ja) * | 2009-02-18 | 2014-04-16 | 株式会社ブリヂストン | タイヤの製造方法、及び、金型 |
JP2010188635A (ja) * | 2009-02-18 | 2010-09-02 | Bridgestone Corp | タイヤの製造方法、及び、金型 |
JP6122686B2 (ja) * | 2013-05-01 | 2017-04-26 | 株式会社ブリヂストン | 農業機械用のタイヤの製造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5212749A (en) * | 1975-07-19 | 1977-01-31 | Hitachi Ltd | Ventilating apparatus |
JPS5549985A (en) * | 1978-10-04 | 1980-04-11 | Hitachi Ltd | Brake device for rotary electric machine |
-
1993
- 1993-03-25 JP JP5092548A patent/JP2672065B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102317089A (zh) * | 2009-02-18 | 2012-01-11 | 株式会社普利司通 | 轮胎 |
CN102317089B (zh) * | 2009-02-18 | 2014-04-16 | 株式会社普利司通 | 轮胎 |
US8905100B2 (en) | 2009-02-18 | 2014-12-09 | Bridgestone Corporation | Tire |
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---|---|
JPH06278227A (ja) | 1994-10-04 |
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