JP2671475B2 - 位置検出器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電動機に取り付けられ、前記電動機の回転
子位置に応じた回転子位置信号と、位置検出信号・原点
信号とを提供する位置検出器に関するものである。

従来の技術 位置検出器は同期型電動機の回転子位置を検出するた
めの回転子位置信号と、原点信号と、１回転当たり一定
のサイクル数をもつ位置検出信号とを有するものがあ
る。

以下図面を参照しながら、前記従来の位置検出器の一
例について説明する。

第４図は従来の位置検出器の構成を示すものである。
回転ディスク３・固定マスク４と、投光素子１・受光素
子２と、電子回路８により構成されている。

回転ディスク３と固定マスク４の各信号検出用スリッ
トの相対的位置に伴って、受光素子２の受光量が変化
し、その変化に対応した受光素子２の出力が得られる。
この受光装置２の出力を電子回路８により矩形波信号に
する。

発明が解決しようとする課題 前記のような構成では、投受光素子の配置及び回転デ
ィスク・固定マスクのスリット形状等によって、原点信
号と回転子位置信号の関係が決定される。さらに回転子
位置信号は同期型電動機の誘起電圧に同期させて組み立
てるため、電動機の回転軸に対して原点信号の位置が決
まることとなる。

しかしながら、近年、同期型電動機の回転軸とボール
ネジとが一体となっているものがあり、ボールネジの機
械的基準位置と電動機に取り付けられている位置検出器
の原点信号を一致させる必要があるが、前記の通り調整
することができないという問題点を有していた。

本発明は前記問題点を解決し、位置検出器の回転軸に
対して、原点検出位置を調整可能とした位置検出器を提
供するものである。

課題を解決するための手段 前記問題点を解決するために本発明の位置検出器は、
回転軸に固定された原点検出用・回転子位置検出用スリ
ットを有する回転ディスクと、回転軸に対する原点検出
位置を調整可能にする補助回転ディスクとを備えたもの
である。

作用 本発明は前記構成によって、位置検出器の回転軸すな
わち電動機の回転軸に対して回転子位置信号の発生位置
を変えることなく原点検出位置のみを調整できるため、
電動機の回転軸とボールネジとが一体になっている場
合、ボールネジの機械的基準位置と位置検出器からの原
点信号とを同期させることができる。

実施例 以下、本発明の一実施例の位置検出器について図面を
参照しながら説明する。

第１図（ａ）は本発明の第１の実施例における位置検
出器の構成図、（ｂ）はスリット部の展開拡大図を示
す。第１図において、回転ディスク３は少なくとも回転
子位置検出用スリット９及び原点検出用スリット10を有
し、回転軸７に固定されている。回転ディスク３の原点
検出用スリットと同一光路上に補助回転ディスク５の原
点検出用スリット10aが設けられている。補助回転ディ
スク５は補助ディスク用ボス６に固定されており、回転
軸７に対して回転させ任意の位置で固定することができ
る。

以上のように構成された位置検出器について、その動
作を説明する。

投光素子１と受光素子２との光路上にある回転ディス
ク３と固定マスク４のスリットの相対的位置に伴って、
受光素子２の受光量が変化する。第２図に示す原点信号
Ａは回転ディスク３と固定マスク４のスリットの相対的
位置に伴って得られるが、本発明の原点信号Ｂは回転デ
ィスク３と固定マスク４とさらに補助回転ディスク５と
の原点検出用スリット10,10aの相対的位置に伴って得ら
れる。

なお、原点検出用スリット10,10aを第１図（ｂ）に示
すような形状とすることにより、１個の原点検出用受光
素子の出力から簡単な波形整形により回転子位置検出用
信号と同期した原点信号Ａと、本発明の調整可能な原点
信号Ｂとを得ることができる。

第３図は本発明の第２の実施例を示す位置検出器の構
成図を示す。第１図の構成とは投光素子１と受光素子２
との配置が異なるが、その他のスリット部分は同じで動
作原理も第１の実施例と同様である。

発明の効果 以上のように本発明は、回転軸に固定された原点検出
用・回転子位置検出用スリットを有する回転ディスク
と、回転軸に対して回転させることが可能な原点検出用
スリットを有する補助回転ディスクを備えることによ
り、回転軸に対する原点位置が調整可能である原点信号
を得ることができ、電動機の回転軸とボールネジとが一
体となっている場合、ボールネジの機械的基準位置と位
置検出器からの原点信号とを同期させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）は本発明の第１の実施例における位置検出
器の構成図、第１図（ｂ）は第１図（ａ）の回転ディス
ク・補助回転ディスクのスリット部展開の拡大図、第２
図は第１の実施例における信号の説明図、第３図は本発
明の第２の実施例における位置検出器の構成図、第４図
は従来の位置検出器の構成図である。 １……投光素子、２……受光素子、３……回転ディス
ク、４……固定マスク、５……補助回転ディスク、６…
…補助回転ディスク用ボス、７……回転軸、９……回転
子位置検出用スリット、10,10a……原点検出用スリッ
ト。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】投受光素子と、少なくとも原点検出用・回
   転子位置検出用スリットが形成された回転ディスクおよ
   び固定マスクと、受光素子の信号を波形整形する電子回
   路とを備えた位置検出器において、回転軸に固定された
   前記回転ディスクと、回転軸に対する原点検出位置を調
   整可能とした補助回転ディスクとを備えた位置検出器。
2. 【請求項２】前記回転ディスクのスリットと、前記補助
   回転ディスクのスリットにより、１個の原点検出用受光
   素子から、回転軸に固定され、かつ、回転子位置検出用
   信号と同期した原点信号と、回転軸に対して調整可能な
   原点信号とを出力する構成とした請求項１に記載の位置
   検出器。