JP2671452B2 - プレプロ型アルカリプロテアーゼ遺伝子 - Google Patents
プレプロ型アルカリプロテアーゼ遺伝子Info
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- JP2671452B2 JP2671452B2 JP63280370A JP28037088A JP2671452B2 JP 2671452 B2 JP2671452 B2 JP 2671452B2 JP 63280370 A JP63280370 A JP 63280370A JP 28037088 A JP28037088 A JP 28037088A JP 2671452 B2 JP2671452 B2 JP 2671452B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、プレプロ型アルカリプロテアーゼ遺伝子に
関する。
関する。
従来、黄麺菌の1種であるアスペルギルス・オリゼー
(Aspergillus oryzae)由来のアルカリプロテアーゼ遺
伝子の構造については、全く未知であり、また、該遺伝
子の単離すらされていないのが実情である。
(Aspergillus oryzae)由来のアルカリプロテアーゼ遺
伝子の構造については、全く未知であり、また、該遺伝
子の単離すらされていないのが実情である。
アルカリプロテアーゼは、蛋白質又はその部分加水分
解物に作用して、ペプタイド結合を分解する加水分解酵
素であって、医薬、飲食品、洗剤等広範に用いられてい
る。
解物に作用して、ペプタイド結合を分解する加水分解酵
素であって、医薬、飲食品、洗剤等広範に用いられてい
る。
そこで、本発明者等は、アルカリプロテアーゼ遺伝子
を提供することを目的としてアスペルギルス・オリゼー
由来のアルカリプロテアーゼ遺伝子について種々検討し
た結果、アスペルギルス・オリゼー由来のプレプロ型ア
ルカリプロテアーゼ遺伝子を初めて単離及び構造決定す
ることに成功し、本発明を完成した。
を提供することを目的としてアスペルギルス・オリゼー
由来のアルカリプロテアーゼ遺伝子について種々検討し
た結果、アスペルギルス・オリゼー由来のプレプロ型ア
ルカリプロテアーゼ遺伝子を初めて単離及び構造決定す
ることに成功し、本発明を完成した。
本発明は、アスペルギルス属に属する微生物に由来
し、下記の制限酵素開裂地図で規定されるプレプロ型ア
ルカリプロテアーゼ遺伝子であり、 (式中、EはEcoR I,AはAfl II,KはKpn I,XはXmn I,Sは
Sal I,BはBgl II,HはHind IIIを示す)また本発明は次
式 のアミノ酸配列をコードするプレプロ型アルカリプロテ
アーゼ遺伝子、である。
し、下記の制限酵素開裂地図で規定されるプレプロ型ア
ルカリプロテアーゼ遺伝子であり、 (式中、EはEcoR I,AはAfl II,KはKpn I,XはXmn I,Sは
Sal I,BはBgl II,HはHind IIIを示す)また本発明は次
式 のアミノ酸配列をコードするプレプロ型アルカリプロテ
アーゼ遺伝子、である。
以下、本発明を詳細に説明する。
先ず、本発明の遺伝子のドナーとして用いられるアス
ペルギルス・オリゼーとしては、例えば、アスペルギル
ス・オリゼー(ATCC 20386)等が挙げられる。
ペルギルス・オリゼーとしては、例えば、アスペルギル
ス・オリゼー(ATCC 20386)等が挙げられる。
次いで、上記微生物を、特公昭48−38873号公報記載
の方法と全く同様にして培養し、培養物を得、該培養物
から常法、例えば、濾過、遠心分離処理等によりアスペ
ルギルス・オリゼーの菌体を得る。
の方法と全く同様にして培養し、培養物を得、該培養物
から常法、例えば、濾過、遠心分離処理等によりアスペ
ルギルス・オリゼーの菌体を得る。
上記アスペルギルス・オリゼーの菌体よりm−RNAを
調製するには、例えば、菌体の破砕の際、ガラスビーズ
及びフェノールを用いる以外は、例えば、「モレキュラ
ー・クローニング」(Molecular Cloning)、第196頁、
コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー(Cold
Spring Harbor Laboratory)(1982)及び「分子遺伝
学実験法」、小関治男、志村令郎、第66〜67頁(1983)
記載の方法等により得ることができる。
調製するには、例えば、菌体の破砕の際、ガラスビーズ
及びフェノールを用いる以外は、例えば、「モレキュラ
ー・クローニング」(Molecular Cloning)、第196頁、
コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー(Cold
Spring Harbor Laboratory)(1982)及び「分子遺伝
学実験法」、小関治男、志村令郎、第66〜67頁(1983)
記載の方法等により得ることができる。
得られたm−RNAよりアルカリプロテアーゼをコード
するm−RNA(以下、アルカリプロテアーゼm−RNAとい
う)を濃縮するには、例えば、「バイオメディカル・リ
サーチ(Biomedical Research)」第3巻、第534〜540
頁(1982)記載の方法により行うことができる。
するm−RNA(以下、アルカリプロテアーゼm−RNAとい
う)を濃縮するには、例えば、「バイオメディカル・リ
サーチ(Biomedical Research)」第3巻、第534〜540
頁(1982)記載の方法により行うことができる。
なお、この際、アルカリプロテアーゼに対する抗アル
カリプロテアーゼ血清を使用するのであるが、該血清
は、例えば、「免疫化学」、山村雄一、第43〜50頁(19
73)記載の方法により得ることができる。
カリプロテアーゼ血清を使用するのであるが、該血清
は、例えば、「免疫化学」、山村雄一、第43〜50頁(19
73)記載の方法により得ることができる。
アルカリプロテアーゼm−RNAよりc−DNAを合成する
には、例えば、「モル・セル・バイオル」(Mol.Cell B
iol.)、第2巻、第161頁(1982)及び「ジーン」(Gen
e)、第25巻、第263頁(1983)記載の方法により行うこ
とができる。
には、例えば、「モル・セル・バイオル」(Mol.Cell B
iol.)、第2巻、第161頁(1982)及び「ジーン」(Gen
e)、第25巻、第263頁(1983)記載の方法により行うこ
とができる。
次いで、このようにして得られたc−DNAをベクターD
NA、例えば、プラスミドpUC119DNA(宝酒造社製)等に
組み込み、種々の組み換え体プラスミドDNAを得、該DNA
を用いて例えば、大腸菌(E.coli)DH1(ATCC 3384
9)、大腸菌(E.coli)HB101(ATCC 33694)等をハナハ
ン(Hanahan)の方法〔「ディーエヌエイ・クローニン
グ」(DNA Cloning)、第1巻、第109〜135頁(198
5)〕により形質転換し、種々の形質転換株を得る。
NA、例えば、プラスミドpUC119DNA(宝酒造社製)等に
組み込み、種々の組み換え体プラスミドDNAを得、該DNA
を用いて例えば、大腸菌(E.coli)DH1(ATCC 3384
9)、大腸菌(E.coli)HB101(ATCC 33694)等をハナハ
ン(Hanahan)の方法〔「ディーエヌエイ・クローニン
グ」(DNA Cloning)、第1巻、第109〜135頁(198
5)〕により形質転換し、種々の形質転換株を得る。
上記の種々な形質転換株よりアルカリプロテアーゼを
コードするc−DNA(以下、アルカリプロテアーゼc−D
NAという)を検出するには、ハイブリダイゼーション・
セレクション〔「モレキュラー・クローニング」(Mole
cular Cloning)、第329〜333頁及び第344〜349頁、コ
ールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー(Cold S
pring Habor Laboratory)(1982年)〕により検出する
ことができる。
コードするc−DNA(以下、アルカリプロテアーゼc−D
NAという)を検出するには、ハイブリダイゼーション・
セレクション〔「モレキュラー・クローニング」(Mole
cular Cloning)、第329〜333頁及び第344〜349頁、コ
ールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー(Cold S
pring Habor Laboratory)(1982年)〕により検出する
ことができる。
次いで、不完全なアルカリプロテアーゼc−DNAを32P
を用いニックトランスレーション法〔「モレキュラー・
クローニング」(Molecular Cloning)、第109〜112
頁、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー
(Cold Spring Habor Laboratory)(1982年)、及び
「ジェイ・モル・バイオル」(J.Mol.Biol.)、第113
巻、第237〜251頁(1977)〕により標識したのち、該c
−DNAをプローブとしてコロニーハイブリダイゼーショ
ン法〔「蛋白質・核酸・酵素」、第26巻、第575〜579頁
(1981)〕によりプラスミドpUC119DNAをベクターとし
て作成したc−DNAのジーンバンクのライブラリーより
1.5Kbのアルカリプロテアーゼc−DNAを含有するプラス
ミドDNAを得ることができる。
を用いニックトランスレーション法〔「モレキュラー・
クローニング」(Molecular Cloning)、第109〜112
頁、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー
(Cold Spring Habor Laboratory)(1982年)、及び
「ジェイ・モル・バイオル」(J.Mol.Biol.)、第113
巻、第237〜251頁(1977)〕により標識したのち、該c
−DNAをプローブとしてコロニーハイブリダイゼーショ
ン法〔「蛋白質・核酸・酵素」、第26巻、第575〜579頁
(1981)〕によりプラスミドpUC119DNAをベクターとし
て作成したc−DNAのジーンバンクのライブラリーより
1.5Kbのアルカリプロテアーゼc−DNAを含有するプラス
ミドDNAを得ることができる。
そして、このようにして得られた組み換え体プラスミ
ドDNAよりアスペルギルス・オリゼー由来のアルカリプ
ロテアーゼをコードする遺伝子においてプレプロ領域を
有するもの(以下、プレプロ型アルカリプロテアーゼ遺
伝子という)を含有するDNAを得るには、該プラスミドD
NAに、制限酵素、例えばEcoR Iを温度30〜40℃、好まし
くは37℃で1〜24時間、好ましくは2時間作用させ、得
られた反応終了液を、アガロースゲル電気泳動法〔「モ
レキュラー・クローニング」(Molecular Cloning)、
第150頁、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラト
リー(Cold Spring Harbor Laboratory)(1982)記
載〕によりアスペルギルス・オリゼー由来のプレプロ型
アルカリプロテアーゼ遺伝子を含有するDNAを得ること
ができる。
ドDNAよりアスペルギルス・オリゼー由来のアルカリプ
ロテアーゼをコードする遺伝子においてプレプロ領域を
有するもの(以下、プレプロ型アルカリプロテアーゼ遺
伝子という)を含有するDNAを得るには、該プラスミドD
NAに、制限酵素、例えばEcoR Iを温度30〜40℃、好まし
くは37℃で1〜24時間、好ましくは2時間作用させ、得
られた反応終了液を、アガロースゲル電気泳動法〔「モ
レキュラー・クローニング」(Molecular Cloning)、
第150頁、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラト
リー(Cold Spring Harbor Laboratory)(1982)記
載〕によりアスペルギルス・オリゼー由来のプレプロ型
アルカリプロテアーゼ遺伝子を含有するDNAを得ること
ができる。
そして、このプレプロ型アルカリプロテアーゼ遺伝子
の塩基配列の決定を実施例の第11項目に示すような方法
によって行い(第5図参照)、ついで、前記塩基配列を
有する遺伝子によって翻訳されるポリペプタイドのアミ
ノ酸配列を確定する(第6図参照)。
の塩基配列の決定を実施例の第11項目に示すような方法
によって行い(第5図参照)、ついで、前記塩基配列を
有する遺伝子によって翻訳されるポリペプタイドのアミ
ノ酸配列を確定する(第6図参照)。
このようにして確定されたアミノ酸配列をコードする
遺伝子が本発明の遺伝子である。
遺伝子が本発明の遺伝子である。
また、本発明遺伝子の塩基配列としては第5図中塩基
番号53(A)〜1261(T)で示されることが好ましい。
番号53(A)〜1261(T)で示されることが好ましい。
上述したことから明らかな如く、本発明によれば、本
発明プレプロ型アルカリプロテアーゼ遺伝子の組み込ま
れた組み換え体DNAを含む、例えば微生物を培地に培養
することにより、極めて短期間のうちに、アルカリプロ
テアーゼを効率よく得ることができ、また上記遺伝子
は、蛋白質工学用試料と用いることができるので本発明
は産業上極めて有用なものである。
発明プレプロ型アルカリプロテアーゼ遺伝子の組み込ま
れた組み換え体DNAを含む、例えば微生物を培地に培養
することにより、極めて短期間のうちに、アルカリプロ
テアーゼを効率よく得ることができ、また上記遺伝子
は、蛋白質工学用試料と用いることができるので本発明
は産業上極めて有用なものである。
以下、本発明を実施例を挙げて更に詳細に説明する。
実施例 黄麺菌アスペルギルス・オリゼー(ATCC 20386)由来の
プレプロ型アルカリプロテアーゼc−DNAのクローニン
グ 1.菌体の取得 黄麺菌アスペルギルス・オリゼー(ATCC 20386)の胞
子(1.2×108個)を、アルカリプロテアーゼ生産培地
〔3%(W/V)加熱、加圧膨化処理した脱脂大豆、3%
(W/V)KH2PO4〕50mlに接種し、恒温振盪機(大洋科学
工業社製、M−100n)を用いて120r.p.m.、温度30℃で4
5時間振盪培養を行ない培養物を得、常法によりこの培
養物を濾過して菌体10gを得た。
プレプロ型アルカリプロテアーゼc−DNAのクローニン
グ 1.菌体の取得 黄麺菌アスペルギルス・オリゼー(ATCC 20386)の胞
子(1.2×108個)を、アルカリプロテアーゼ生産培地
〔3%(W/V)加熱、加圧膨化処理した脱脂大豆、3%
(W/V)KH2PO4〕50mlに接種し、恒温振盪機(大洋科学
工業社製、M−100n)を用いて120r.p.m.、温度30℃で4
5時間振盪培養を行ない培養物を得、常法によりこの培
養物を濾過して菌体10gを得た。
2.m−RNAの取得 項目1で得られた菌体10gを、20mlのグアニジンイソ
チオシアネート溶液〔6Mグアニジンイソチオシアネート
/37.5mMクエン酸ナトリウム(pH7.0)/0.75%(W/V)N
−ラウロイルザルコシンナトリウム/0.15Mβ−メルカプ
トエタノール〕に添加したものを、カップ型ブレンダー
(日本精機製作所社製)に入れ、更に、10gのガラスビ
ーズ(直径0.5mm)を添加し、10,000r.p.m.で5分間処
理したのち、また更に、10mlの水泡和フェノールを添加
し、10,000r.p.m.で10分間処理して菌体を破砕処理し、
破砕物を得た。
チオシアネート溶液〔6Mグアニジンイソチオシアネート
/37.5mMクエン酸ナトリウム(pH7.0)/0.75%(W/V)N
−ラウロイルザルコシンナトリウム/0.15Mβ−メルカプ
トエタノール〕に添加したものを、カップ型ブレンダー
(日本精機製作所社製)に入れ、更に、10gのガラスビ
ーズ(直径0.5mm)を添加し、10,000r.p.m.で5分間処
理したのち、また更に、10mlの水泡和フェノールを添加
し、10,000r.p.m.で10分間処理して菌体を破砕処理し、
破砕物を得た。
このようにして得られた破砕物を冷却遠心機(日立工
機社製、18PR−52)を用いて5,000r.p.m.で10分間遠心
分離処理して、菌体破砕液20mlを得た。
機社製、18PR−52)を用いて5,000r.p.m.で10分間遠心
分離処理して、菌体破砕液20mlを得た。
次いで、超遠心分離機用チューブ(日立工機社製)4
本に、予め1.2mlの5.7Mの塩化セシウム溶液を夫々重層
し、その上に、上記菌体破砕液を重層するように夫々分
注し、超遠心分離機(日立工機社製、SCP55H)を用いて
温度15℃、30,000r.p.m.で16時間遠心分離して沈澱物を
得た。
本に、予め1.2mlの5.7Mの塩化セシウム溶液を夫々重層
し、その上に、上記菌体破砕液を重層するように夫々分
注し、超遠心分離機(日立工機社製、SCP55H)を用いて
温度15℃、30,000r.p.m.で16時間遠心分離して沈澱物を
得た。
得られた沈澱物を、冷70%(V/V)エタノールを用い
て洗浄したものを、10mMトリス緩衝液〔10mMトリス−塩
酸緩衝液(pH7.4)/5mM EDTA/1%ドデシル硫酸ナトリウ
ム〕4mlに懸濁したものに、同量のn−ブタノール及び
クロロフォルムを4対1(容量比)となる如く混合した
ものを添加して抽出し、常法により3,000r.p.m.で10分
間遠心分離し、水層及び有機溶媒層に分離し、この有機
溶媒層に上記10mMトリス緩衝液4mlを添加し、上記抽出
及び分離操作を行う操作を2回繰り返して得られた水層
に、1/10量の3M酢酸ナトリウム(pH5.2)及び2倍量の
冷エタノールを添加したものを温度−20℃で2時間放置
したのち、常法により8,000r.p.m.で20分間遠心分離
し、RNAを沈澱させ、得られたRNAを4mlの水に溶解し、
上記エタノール沈澱操作を行ったのち、得られたRNAを1
mlの水に溶解し、12mgのRNAを得た。
て洗浄したものを、10mMトリス緩衝液〔10mMトリス−塩
酸緩衝液(pH7.4)/5mM EDTA/1%ドデシル硫酸ナトリウ
ム〕4mlに懸濁したものに、同量のn−ブタノール及び
クロロフォルムを4対1(容量比)となる如く混合した
ものを添加して抽出し、常法により3,000r.p.m.で10分
間遠心分離し、水層及び有機溶媒層に分離し、この有機
溶媒層に上記10mMトリス緩衝液4mlを添加し、上記抽出
及び分離操作を行う操作を2回繰り返して得られた水層
に、1/10量の3M酢酸ナトリウム(pH5.2)及び2倍量の
冷エタノールを添加したものを温度−20℃で2時間放置
したのち、常法により8,000r.p.m.で20分間遠心分離
し、RNAを沈澱させ、得られたRNAを4mlの水に溶解し、
上記エタノール沈澱操作を行ったのち、得られたRNAを1
mlの水に溶解し、12mgのRNAを得た。
このRNA中よりm−RNAを選択するために、12mgのRNA
を、オリゴ(dT)−セルロース(ニューイングランドバ
イオラボ社製)カラムクロマトグラフィーにかけた。
を、オリゴ(dT)−セルロース(ニューイングランドバ
イオラボ社製)カラムクロマトグラフィーにかけた。
カラムとして2.5mlテルモシリンジ(テルモ社製)を
用い、樹脂0.5gは、溶出緩衝液〔10mMトリス−塩酸緩衝
液(pH7.6)/1mM EDTA/0.1%(W/V)ドデシル硫酸ナト
リウム〕で膨潤させたのち、カラムに充填し、結合緩衝
液〔10mMトリス−塩酸(pH7.6)/1mM EDTA/0.4M NaCl/
0.1%ドデシル硫酸ナトリウム〕で平衡化したものであ
る。
用い、樹脂0.5gは、溶出緩衝液〔10mMトリス−塩酸緩衝
液(pH7.6)/1mM EDTA/0.1%(W/V)ドデシル硫酸ナト
リウム〕で膨潤させたのち、カラムに充填し、結合緩衝
液〔10mMトリス−塩酸(pH7.6)/1mM EDTA/0.4M NaCl/
0.1%ドデシル硫酸ナトリウム〕で平衡化したものであ
る。
12mgのRNAに、同量の緩衝液〔10mMトリス−塩酸(pH
7.6)/1mM EDTA/0.8M NaCl/0.1%ドデシル硫酸ナトリウ
ム〕を添加し、温度65℃で10分間加熱処理し、氷中で急
冷し、オリゴ(dT)−セルロースカラムにかけたのち、
結合緩衝液で樹脂を洗浄し、未結合のr−RNA及びt−R
NAを完全に洗浄し、更に、溶出緩衝液でm−RNAを溶出
し、90μgのm−RNAを得た。
7.6)/1mM EDTA/0.8M NaCl/0.1%ドデシル硫酸ナトリウ
ム〕を添加し、温度65℃で10分間加熱処理し、氷中で急
冷し、オリゴ(dT)−セルロースカラムにかけたのち、
結合緩衝液で樹脂を洗浄し、未結合のr−RNA及びt−R
NAを完全に洗浄し、更に、溶出緩衝液でm−RNAを溶出
し、90μgのm−RNAを得た。
3.アルカリプロテアーゼm−RNAの濃縮 次に、ショ糖密度勾配遠心分離法によりアルカリプロ
テアーゼm−RNAを濃縮した。
テアーゼm−RNAを濃縮した。
10〜25%(W/V)のショ糖密度勾配は、ベックマン社
製のローターSW41用ポリアロマチューブに40%(W/V)
ショ糖液〔50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.5)/20mM NaC
l/1mM EDTA/40%(W/V)ショ糖〕0.5mlを入れ、その上
に2.4mlずつ25%(W/V)、20%(W/V)、15%(W/V)及
び10%(W/V)のショ糖液を重層し、温度4℃で24時間
放置することにより作製した。このショ糖密度勾配に、
m−RNA50μgを重層し、ベックマン社製のSW41ロータ
ーを用い、常法により30,000r.p.m.、温度18℃で18時間
遠心分離を行った。遠心分離操作ののち、0.5mlずつ分
画し、エタノール沈澱法によりm−RNAを回収し、10μ
の水に溶解した。
製のローターSW41用ポリアロマチューブに40%(W/V)
ショ糖液〔50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.5)/20mM NaC
l/1mM EDTA/40%(W/V)ショ糖〕0.5mlを入れ、その上
に2.4mlずつ25%(W/V)、20%(W/V)、15%(W/V)及
び10%(W/V)のショ糖液を重層し、温度4℃で24時間
放置することにより作製した。このショ糖密度勾配に、
m−RNA50μgを重層し、ベックマン社製のSW41ロータ
ーを用い、常法により30,000r.p.m.、温度18℃で18時間
遠心分離を行った。遠心分離操作ののち、0.5mlずつ分
画し、エタノール沈澱法によりm−RNAを回収し、10μ
の水に溶解した。
次に、m−RNAにコードされている蛋白質を調べるこ
とにより、アルカリプロテアーゼm−RNAが濃縮されて
いる画分の同定を行なった。分画したRNA1μ、ウサギ
網状赤血球ライセート(アマシャム社製)9μ及び〔
35S〕メチオニン1μ(アマシャム社製)を混合し、
温度30℃で30分間反応させたものに、150μのNET緩衝
液〔150mM NaCl/5mM EDTA/0.02%(W/V)NaN3/20mMトリ
ス−塩酸緩衝液(pH7.4)/0.05%(W/V)ノニデットP
−40(ベセスダリサーチラボラトリー社製、界面活性
剤)〕を添加し、更に、1μの抗アルカリプロテアー
ゼ血清(後述のようにして調製したもの。)を添加し、
温度4℃で18時間放置したものに、10mgのプロテインA
セファロース(ファルマシア社製)を添加し、温度20℃
で30分間放置したものを、常法により12,000r.p.m.で1
分間遠心分離処理し、樹脂、すなわち、上記プロティン
Aセファロースを回収した。
とにより、アルカリプロテアーゼm−RNAが濃縮されて
いる画分の同定を行なった。分画したRNA1μ、ウサギ
網状赤血球ライセート(アマシャム社製)9μ及び〔
35S〕メチオニン1μ(アマシャム社製)を混合し、
温度30℃で30分間反応させたものに、150μのNET緩衝
液〔150mM NaCl/5mM EDTA/0.02%(W/V)NaN3/20mMトリ
ス−塩酸緩衝液(pH7.4)/0.05%(W/V)ノニデットP
−40(ベセスダリサーチラボラトリー社製、界面活性
剤)〕を添加し、更に、1μの抗アルカリプロテアー
ゼ血清(後述のようにして調製したもの。)を添加し、
温度4℃で18時間放置したものに、10mgのプロテインA
セファロース(ファルマシア社製)を添加し、温度20℃
で30分間放置したものを、常法により12,000r.p.m.で1
分間遠心分離処理し、樹脂、すなわち、上記プロティン
Aセファロースを回収した。
回収した樹脂を、200μのNET緩衝液で3回洗浄し、
この樹脂に、40μのSDS−PAGE用サンブル緩衝液〔62.
5mMトリス−塩酸緩衝液(pH6.8)/10%(V/V)グリセロ
ール/2%(W/V)ドデシル硫酸ナトリウム/5%(V/V)メ
ルカプトエタノール/0.02%(W/V)ブロムフェノールブ
ルー〕を添加し、温度100℃で3分間煮沸し、常法によ
り12,000r.p.m.で1分間遠心分離処理し、上清を回収
し、全量を12%(W/V)ドデシル硫酸ナトリウム−ポリ
アクリルアミドゲルに乗せた。
この樹脂に、40μのSDS−PAGE用サンブル緩衝液〔62.
5mMトリス−塩酸緩衝液(pH6.8)/10%(V/V)グリセロ
ール/2%(W/V)ドデシル硫酸ナトリウム/5%(V/V)メ
ルカプトエタノール/0.02%(W/V)ブロムフェノールブ
ルー〕を添加し、温度100℃で3分間煮沸し、常法によ
り12,000r.p.m.で1分間遠心分離処理し、上清を回収
し、全量を12%(W/V)ドデシル硫酸ナトリウム−ポリ
アクリルアミドゲルに乗せた。
ゲル電気泳動は、ラエムリ(Laemmli)の方法〔「ネ
ーチュアー」Nature)、第227頁、第680頁(1970)〕で
行ない、泳動したのちのゲルは、10%(V/V)の酢酸に3
0分間浸漬し、蛋白質を固定したのち、水に30分間浸漬
し、更に、1Mサリチル酸ナトリウム溶液に30分間浸漬
し、乾燥して乾燥ゲルを得、X線フィルム(フジ写真フ
ィルム社製、RX)を用いてフルオログラフィーを行っ
た。
ーチュアー」Nature)、第227頁、第680頁(1970)〕で
行ない、泳動したのちのゲルは、10%(V/V)の酢酸に3
0分間浸漬し、蛋白質を固定したのち、水に30分間浸漬
し、更に、1Mサリチル酸ナトリウム溶液に30分間浸漬
し、乾燥して乾燥ゲルを得、X線フィルム(フジ写真フ
ィルム社製、RX)を用いてフルオログラフィーを行っ
た。
以上の操作により、アルカリプロテアーゼm−RNAの
存在する画分のRNAに用いた場合にのみ、アルカリプロ
テアーゼ蛋白質のバンドがX線フィルム上に認められ、
アルカリプロテアーゼm−RNAの濃縮されている画分が
同定できた。
存在する画分のRNAに用いた場合にのみ、アルカリプロ
テアーゼ蛋白質のバンドがX線フィルム上に認められ、
アルカリプロテアーゼm−RNAの濃縮されている画分が
同定できた。
4.抗血清の調製 精製アルカリプロテアーゼに対するウサギの抗アルカ
リプロテアーゼ血清は、以下の方法により調製した。
リプロテアーゼ血清は、以下の方法により調製した。
40mg/ml濃度のアルカリプロテアーゼ溶液0.7mlを、等
量のフロインド(Freund)完全アジュバントで懸濁した
もの28mgを、抗原として体重2kgの日本白色種ウサギの
視床部に投与し、飼育2週間経過したのち、初回と同量
の抗原を背部皮内へ投与し、更に、飼育1週間経過した
のち、同様の操作を行い、また更に、飼育1週間後全採
血を行った。
量のフロインド(Freund)完全アジュバントで懸濁した
もの28mgを、抗原として体重2kgの日本白色種ウサギの
視床部に投与し、飼育2週間経過したのち、初回と同量
の抗原を背部皮内へ投与し、更に、飼育1週間経過した
のち、同様の操作を行い、また更に、飼育1週間後全採
血を行った。
そして、得られた血液を、温度4℃で18時間放置した
ものを、常法により3,000r.p.m.で15分間遠心分離し、
上清として抗アルカリプロテアーゼ血清を得た。
ものを、常法により3,000r.p.m.で15分間遠心分離し、
上清として抗アルカリプロテアーゼ血清を得た。
5.c−DNAの合成 c−DNAの合成は、アマシャム社製キットを用いて行
ったものである。
ったものである。
上述の如くして得られたm−RNA1.6μgを用いてアマ
シャム社の指示する「モル・セル・バイオル」(Mol.Ce
ll Biol.)、第2巻、第161頁(1982)及び「ジーン」
(Gene)、第25巻、第263頁(1983)記載の方法に従い
行った結果、160ngの2本鎖c−DNAが得られた。
シャム社の指示する「モル・セル・バイオル」(Mol.Ce
ll Biol.)、第2巻、第161頁(1982)及び「ジーン」
(Gene)、第25巻、第263頁(1983)記載の方法に従い
行った結果、160ngの2本鎖c−DNAが得られた。
このようにして得たc−DNA160ngに、アマシャム社製
c−DNAクローニングキッドを用い、アマシャム社の指
示する方法により制限酵素EcoR I切断部位のメチル化を
行い、更にc−DNAの両端にEcoR Iリンカーを付着させ
た。
c−DNAクローニングキッドを用い、アマシャム社の指
示する方法により制限酵素EcoR I切断部位のメチル化を
行い、更にc−DNAの両端にEcoR Iリンカーを付着させ
た。
6.c−DNAバンクの作製 プラスミドpUC119NDA(宝酒造社製)100ngを、8μ
の水に溶解したものに、1μのMed緩衝液〔100mMトリ
ス−塩酸緩衝液(pH7.5)/100mMMgCl2/10mMジチオスレ
イトール/500mM NaCl〕を添加したのち、更に、これ
に、10ユニット(1μ)の制限酵素EcoR I(宝酒造社
製)を添加し、温度37℃で2時間切断処理を行った。
の水に溶解したものに、1μのMed緩衝液〔100mMトリ
ス−塩酸緩衝液(pH7.5)/100mMMgCl2/10mMジチオスレ
イトール/500mM NaCl〕を添加したのち、更に、これ
に、10ユニット(1μ)の制限酵素EcoR I(宝酒造社
製)を添加し、温度37℃で2時間切断処理を行った。
次いで、この切断処理物に、1μに1Mトリス−塩酸
緩衝液(pH8.0)及び0.3ユニット(1μ)のアルカリ
フォスファターゼ(宝酒造社製)を添加し、温度65℃で
1時間酵素反応処理し、切断処理物の両端の脱リン酸化
を行い、これに、12μの水飽和フェノールを添加して
除蛋白を行ったのち、回収した水層に、1μの3M酢酸
ナトリウム(pH5.8)及び26μの冷エタノールを夫々
添加し、温度−70℃で15分間放置し、微量遠心機
〔(株)トミー精工、MRX−150〕を用い、12,000r.p.m.
で5分間遠心分離処理を行いDNAを回収した。
緩衝液(pH8.0)及び0.3ユニット(1μ)のアルカリ
フォスファターゼ(宝酒造社製)を添加し、温度65℃で
1時間酵素反応処理し、切断処理物の両端の脱リン酸化
を行い、これに、12μの水飽和フェノールを添加して
除蛋白を行ったのち、回収した水層に、1μの3M酢酸
ナトリウム(pH5.8)及び26μの冷エタノールを夫々
添加し、温度−70℃で15分間放置し、微量遠心機
〔(株)トミー精工、MRX−150〕を用い、12,000r.p.m.
で5分間遠心分離処理を行いDNAを回収した。
このようにして得られた制限酵素EcoR Iで切断し、か
つ両端を脱リン酸化したプラスミドベクターpUC119DNA1
00ngと、項目5で調製したc−DNA160ngを混合したもの
を、8μの水に懸濁したのち、これに、1μのライ
ゲーション緩衝液〔20mM MgCl2/66mMトリス−塩酸緩衝
液(pH7.6)/1mM ATP/15mMジチオスレイトール〕を添加
したものに、1ユニット(1μ)のT4 DNAリガーゼ
(宝酒造社製))を添加し、温度16℃で16時間放置し、
プラスミドベクターDNA及びc−DNAのライゲーションを
行ない反応物を得た。
つ両端を脱リン酸化したプラスミドベクターpUC119DNA1
00ngと、項目5で調製したc−DNA160ngを混合したもの
を、8μの水に懸濁したのち、これに、1μのライ
ゲーション緩衝液〔20mM MgCl2/66mMトリス−塩酸緩衝
液(pH7.6)/1mM ATP/15mMジチオスレイトール〕を添加
したものに、1ユニット(1μ)のT4 DNAリガーゼ
(宝酒造社製))を添加し、温度16℃で16時間放置し、
プラスミドベクターDNA及びc−DNAのライゲーションを
行ない反応物を得た。
この反応物を用いて、ハナハン(Hanahan)の方法
〔「ディーエヌエイ・クローニング」(DNA Clonig)、
第1巻、第109〜135頁(1985)〕により大腸菌DH1株(A
TCC 33849)を形質転換し、プラスミドpUC119DNAをベク
ターとしたc−DNAバンクを作製した。
〔「ディーエヌエイ・クローニング」(DNA Clonig)、
第1巻、第109〜135頁(1985)〕により大腸菌DH1株(A
TCC 33849)を形質転換し、プラスミドpUC119DNAをベク
ターとしたc−DNAバンクを作製した。
7.アルカリプロテアーゼc−DNAの断片を検索 ハイブリダイゼーション・セレクション〔「モレキュ
ラー・クローニング」(Molecular Cloning)、第329
頁、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー
(1982)〕に従ってアルカリプロテアーゼc−DNAの検
索を行った。以下に、詳述する。
ラー・クローニング」(Molecular Cloning)、第329
頁、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー
(1982)〕に従ってアルカリプロテアーゼc−DNAの検
索を行った。以下に、詳述する。
項目6で得られたc−DNAバンクより任意な大腸菌70
株を選び夫々について以下の操作を行った。「モレキュ
ラー・クローニング」(Molecular Cloning)、第86
頁、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー
(1982)記載の方法により、c−DNAバンク中の大腸菌
から組み換え体プラスミドDNA500μgを夫々得た。この
うち100μgを、水200μに溶解し、温度100℃で10分
間放置したのち、氷中に移して急冷したものに、200μ
の1M水酸化ナトリウムを添加し、室温にて20分間放置
し、組み換え体プラスミドDNAの変性液を得た。
株を選び夫々について以下の操作を行った。「モレキュ
ラー・クローニング」(Molecular Cloning)、第86
頁、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー
(1982)記載の方法により、c−DNAバンク中の大腸菌
から組み換え体プラスミドDNA500μgを夫々得た。この
うち100μgを、水200μに溶解し、温度100℃で10分
間放置したのち、氷中に移して急冷したものに、200μ
の1M水酸化ナトリウムを添加し、室温にて20分間放置
し、組み換え体プラスミドDNAの変性液を得た。
次いで、このようにして得た変性液に、200μの中
和液〔1M塩化ナトリウム/0.3Mクエン酸ナトリウム/0.5M
トリス−塩酸緩衝液(pH8.0)/1M塩酸〕をすばやく添
加、混和したのち、氷中へ移して急冷した。この溶液
を、直径5mmの円形ニトロセルロースフィルター(ミリ
ポア社製、カタログナンバーHAWP 025 00)を用いて濾
過し、変性した組み換え体プラスミドDNAをニトロセル
ロースフィルター上に吸着させたものを、常法により風
乾したのち、6×SSC(0.9M塩化ナトリウム/0.09Mクエ
ン酸ナトリウム)を用いて洗浄し、更に常法により風乾
したのち、温度80℃に保った真空オーブン中で2時間放
置し、組み換え体プラスミドDNAをニトロセルロースフ
ィルターへ固定させた。
和液〔1M塩化ナトリウム/0.3Mクエン酸ナトリウム/0.5M
トリス−塩酸緩衝液(pH8.0)/1M塩酸〕をすばやく添
加、混和したのち、氷中へ移して急冷した。この溶液
を、直径5mmの円形ニトロセルロースフィルター(ミリ
ポア社製、カタログナンバーHAWP 025 00)を用いて濾
過し、変性した組み換え体プラスミドDNAをニトロセル
ロースフィルター上に吸着させたものを、常法により風
乾したのち、6×SSC(0.9M塩化ナトリウム/0.09Mクエ
ン酸ナトリウム)を用いて洗浄し、更に常法により風乾
したのち、温度80℃に保った真空オーブン中で2時間放
置し、組み換え体プラスミドDNAをニトロセルロースフ
ィルターへ固定させた。
次いで、10μのハイブリダイゼーション溶液〔100
μg/ml m−RNA(項目2で調製したもの)/65%(V/V)
脱イオン化したホルムアミド/20mM1,4−ピペラジンジエ
タンスルホン酸(pH6.4)/0.2%ドデシル硫酸ナトリウ
ム/0.4M塩化ナトリウム/100μg/ml酵母t−RNA〕に、上
記の如くして得た組み換え体プラスミドDNAを固定した
ニトロセルロースフィルターを浸し、温度50℃にて3時
間放置し、フィルター上の組み換え体プラスミドDNAと
m−RNAとのハイブリダイゼーションを行った。反応終
了したフィルターを取り出し1mlの洗浄液I〔10mMトリ
ス−塩酸緩衝液(pH7.6)/0.15M塩化ナトリウム/1mM ED
TA/0.5%ドデシル硫酸ナトリウム〕で9回洗浄したの
ち、1mlの洗浄液II〔10mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.6)
/0.15M塩化ナトリウム/1mM EDTA〕にて2回洗浄を行
い、フィルター上に固定したぶらすみどDNAとハイブリ
ダイズしていないm−RN化を除去した。
μg/ml m−RNA(項目2で調製したもの)/65%(V/V)
脱イオン化したホルムアミド/20mM1,4−ピペラジンジエ
タンスルホン酸(pH6.4)/0.2%ドデシル硫酸ナトリウ
ム/0.4M塩化ナトリウム/100μg/ml酵母t−RNA〕に、上
記の如くして得た組み換え体プラスミドDNAを固定した
ニトロセルロースフィルターを浸し、温度50℃にて3時
間放置し、フィルター上の組み換え体プラスミドDNAと
m−RNAとのハイブリダイゼーションを行った。反応終
了したフィルターを取り出し1mlの洗浄液I〔10mMトリ
ス−塩酸緩衝液(pH7.6)/0.15M塩化ナトリウム/1mM ED
TA/0.5%ドデシル硫酸ナトリウム〕で9回洗浄したの
ち、1mlの洗浄液II〔10mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.6)
/0.15M塩化ナトリウム/1mM EDTA〕にて2回洗浄を行
い、フィルター上に固定したぶらすみどDNAとハイブリ
ダイズしていないm−RN化を除去した。
次いで、このニトロセルロースフィルターを、100μ
の水中へ移し、10μgの酵母t−RNAを添加して、1
分間100℃の湯中へ放置し、ドライアイスで冷却したエ
タノール中へ移したのち、室温中で放置し溶解した。こ
のようにしてハイブリダイズしたm−RNAをニトロセル
ロースフィルターより剥離した。得られた水溶液に、10
μの3M酢酸ナトリウム(pH5.2)及び300μの冷エタ
ノールを添加し、温度−70℃にて1時間放置し、エタノ
ール沈澱を行ったのち、微量遠心機〔(株)トミー精
工、MRX−150〕を用いて12,000r.p.m.で5分間遠心分離
処理して上記ハイブリダイズしたm−RNAを回収した。
の水中へ移し、10μgの酵母t−RNAを添加して、1
分間100℃の湯中へ放置し、ドライアイスで冷却したエ
タノール中へ移したのち、室温中で放置し溶解した。こ
のようにしてハイブリダイズしたm−RNAをニトロセル
ロースフィルターより剥離した。得られた水溶液に、10
μの3M酢酸ナトリウム(pH5.2)及び300μの冷エタ
ノールを添加し、温度−70℃にて1時間放置し、エタノ
ール沈澱を行ったのち、微量遠心機〔(株)トミー精
工、MRX−150〕を用いて12,000r.p.m.で5分間遠心分離
処理して上記ハイブリダイズしたm−RNAを回収した。
次いで、項目3に記載したと同様にして、回収した上
記m−RNAにコードされている蛋白質を合成し、項目4
で得られた抗アルカリプロテアーゼ血清を用いて、合成
した蛋白質がアルカリプロテアーゼか否かを分析した。
記m−RNAにコードされている蛋白質を合成し、項目4
で得られた抗アルカリプロテアーゼ血清を用いて、合成
した蛋白質がアルカリプロテアーゼか否かを分析した。
その結果70株中1株についてポジティブな結果が得ら
れた。この株の保有する組み換え体プラスミドDNA(pOA
P3と命名)にはアスペルギルス・オリゼー(ATCC 2038
6)由来のアルカリプロテアーゼc−DNAの断片が挿入さ
れていると結論できる。
れた。この株の保有する組み換え体プラスミドDNA(pOA
P3と命名)にはアスペルギルス・オリゼー(ATCC 2038
6)由来のアルカリプロテアーゼc−DNAの断片が挿入さ
れていると結論できる。
次いで、組み換え体プラスミドpOAP3DNA1μgを項目
6に記載の方法により制限酵素EcoR Iで処理しアガロー
スゲル電気泳動法により移動度パターンを分析し、得ら
れたパターンとプラスミドpBR322DNA(宝酒造社製)を
制限酵素Alu Iにより消化して得られたDNA断片の標準パ
ターンと対比することにより、組み換え体プラスミドpO
AP3DNAに挿入されているアルカリプロテアーゼc−NDA
断片の大きさは750bpであることが判明した。
6に記載の方法により制限酵素EcoR Iで処理しアガロー
スゲル電気泳動法により移動度パターンを分析し、得ら
れたパターンとプラスミドpBR322DNA(宝酒造社製)を
制限酵素Alu Iにより消化して得られたDNA断片の標準パ
ターンと対比することにより、組み換え体プラスミドpO
AP3DNAに挿入されているアルカリプロテアーゼc−NDA
断片の大きさは750bpであることが判明した。
8.大きなアルカリプロテアーゼc−DNAの検索 項目7で得られたアガロースゲルより750bpのアルカ
リプロテアーゼc−DNA断片を含むアガロースゲルを切
り出し、透析チューブに入れたものに、500μのTE緩
衝液〔10mMトリス−塩酸緩衝液(pH8.0)/1mM EDTA)〕
を添加したのち、透析チューブをシールし、電気泳動に
より、ゲル中より緩衝液中にDNAを溶出して得た溶液
に、等容量の水飽和フェノールを添加して攪拌し、水層
を回収し、常法に従ってエタノール沈澱により100ngのD
NAを回収した。この100ngのアルカリプロテアーゼc−D
NAを、〔α−32P〕dCTP(アマシャム社製)を用いてニ
ックトランスレーション法により標識した。ニックトラ
ンスレーションは、宝酒造社の指示する「ジェイ・モル
・バイオル」(J.Mol.Biol.)、第113巻、第237〜251頁
(1977)及び「モレキュラー・クローニング」(Molecu
lar Cloning)、第109〜112頁(1982)記載の方法に従
った。このようにして調製した32Pで標識したアルカリ
プロテアーゼc−DNA断片をプローブとして用い、項目
6で得たc−DNAバンクに対しコロニーハイブリダイゼ
ーション法〔「蛋白質・核酸・酵素」、第26巻、第575
〜579頁(1981)〕より検索し、アルカリプロテアーゼ
c−DNAを有するコロニーを得た。そのうち1個のコロ
ニーの有する組み換え体プラスミドDNAをpOAP5と命名
し、項目7に従い組み換え体プラスミドDNAを調製し
た。
リプロテアーゼc−DNA断片を含むアガロースゲルを切
り出し、透析チューブに入れたものに、500μのTE緩
衝液〔10mMトリス−塩酸緩衝液(pH8.0)/1mM EDTA)〕
を添加したのち、透析チューブをシールし、電気泳動に
より、ゲル中より緩衝液中にDNAを溶出して得た溶液
に、等容量の水飽和フェノールを添加して攪拌し、水層
を回収し、常法に従ってエタノール沈澱により100ngのD
NAを回収した。この100ngのアルカリプロテアーゼc−D
NAを、〔α−32P〕dCTP(アマシャム社製)を用いてニ
ックトランスレーション法により標識した。ニックトラ
ンスレーションは、宝酒造社の指示する「ジェイ・モル
・バイオル」(J.Mol.Biol.)、第113巻、第237〜251頁
(1977)及び「モレキュラー・クローニング」(Molecu
lar Cloning)、第109〜112頁(1982)記載の方法に従
った。このようにして調製した32Pで標識したアルカリ
プロテアーゼc−DNA断片をプローブとして用い、項目
6で得たc−DNAバンクに対しコロニーハイブリダイゼ
ーション法〔「蛋白質・核酸・酵素」、第26巻、第575
〜579頁(1981)〕より検索し、アルカリプロテアーゼ
c−DNAを有するコロニーを得た。そのうち1個のコロ
ニーの有する組み換え体プラスミドDNAをpOAP5と命名
し、項目7に従い組み換え体プラスミドDNAを調製し
た。
該組み換え体プラスミドDNAを含有する大腸菌を大腸
菌(E.coil)DH1(pOAP5)と命名した。なお、該形質転
換株は、工業技術院微生物工業技術研究所に、微工研菌
寄第9870号(FERM P−9870)として寄託されている。
菌(E.coil)DH1(pOAP5)と命名した。なお、該形質転
換株は、工業技術院微生物工業技術研究所に、微工研菌
寄第9870号(FERM P−9870)として寄託されている。
組み換え体プラスミドpOAP5DNAを項目6に記載の方法
と同様にして制限酵素EcoR Iで処理し、アガロースゲル
電気泳動を行ったところ、挿入DNA断片の大きさは1,100
bpであることが判明した。そして、項目8記載の方法と
同様にしてこの1,100bpのアルカリプロテアーゼc−DNA
を含むDNA断片0.1μgを分離、精製した。組み換え体プ
ラスミドpOAP5DNAを制限酵素Afl II、EcoR I、Kpn I、S
al I及びXmn Iの単一または二重消化を行い、項目7に
記載したと同じ方法にて、洗われた断片の大きさを分析
することにより、組み換え体プラスミドpOAP5DNAの制限
酵素地図を作製し、該地図を第1図に示した。
と同様にして制限酵素EcoR Iで処理し、アガロースゲル
電気泳動を行ったところ、挿入DNA断片の大きさは1,100
bpであることが判明した。そして、項目8記載の方法と
同様にしてこの1,100bpのアルカリプロテアーゼc−DNA
を含むDNA断片0.1μgを分離、精製した。組み換え体プ
ラスミドpOAP5DNAを制限酵素Afl II、EcoR I、Kpn I、S
al I及びXmn Iの単一または二重消化を行い、項目7に
記載したと同じ方法にて、洗われた断片の大きさを分析
することにより、組み換え体プラスミドpOAP5DNAの制限
酵素地図を作製し、該地図を第1図に示した。
9.アルカリプロテアーゼc−DNAの塩基配列の決定 項目8で得られた夫々のアルカリプロテアーゼc−DN
A断片を、同一又は同一ののりしろの制限酵素により切
断したプラスミドpUC18及びpUC19DNA(宝酒造社製)に
クローニングした。シークエンシングは、プラスミドDN
Aを榊の方法〔「ベクターDNA」、第70頁、講談社(1986
年)〕に従ってアルカリ変性させたのち、M13シークエ
ンスキット(宝酒造社製)を用いて常法によりダイデオ
キシ・チェーン・ターミネーション法で行った。
A断片を、同一又は同一ののりしろの制限酵素により切
断したプラスミドpUC18及びpUC19DNA(宝酒造社製)に
クローニングした。シークエンシングは、プラスミドDN
Aを榊の方法〔「ベクターDNA」、第70頁、講談社(1986
年)〕に従ってアルカリ変性させたのち、M13シークエ
ンスキット(宝酒造社製)を用いて常法によりダイデオ
キシ・チェーン・ターミネーション法で行った。
このようにしてアスペルギルス・オリゼー(ATCC2038
6)由来のアルカリプロテアーゼc−DNA断片の塩基配列
を決定し、得られた塩基配列のうち、マチュアーなアル
カリプロテアーゼに対応する塩基配列を第2図に、ま
た、前記第2図に示す塩基配列を有する遺伝子から翻訳
されるポリペプタイドのアミノ酸配列を第3図に夫々示
した。
6)由来のアルカリプロテアーゼc−DNA断片の塩基配列
を決定し、得られた塩基配列のうち、マチュアーなアル
カリプロテアーゼに対応する塩基配列を第2図に、ま
た、前記第2図に示す塩基配列を有する遺伝子から翻訳
されるポリペプタイドのアミノ酸配列を第3図に夫々示
した。
このアミノ酸配列をコードする遺伝子が本発明の遺伝
子である。
子である。
このDNA塩基配列より推測されるアミノ酸配列のN末
端には精製したアルカリプロテアーゼのN末端のアミノ
酸配列16個(Gly Leu Thr Thr Glu Lys Ser Ala Pro Tr
p Gly Leu Gly Ser Ile Ser)が確認された(第3図下
線部)。
端には精製したアルカリプロテアーゼのN末端のアミノ
酸配列16個(Gly Leu Thr Thr Glu Lys Ser Ala Pro Tr
p Gly Leu Gly Ser Ile Ser)が確認された(第3図下
線部)。
以上の知見より第2図に示した塩基配列は、マチュア
ーなアルカリプロテアーゼのN末端部分よりC末端部分
迄をコードしていると結論できる。
ーなアルカリプロテアーゼのN末端部分よりC末端部分
迄をコードしていると結論できる。
10.アルカリプロテアーゼ完全長c−DNAの検索 項目9での塩基配列決定の結果、項目8で得られた組
み換え体プラスミドpOAP5はマチュアーなアルカリプロ
テアーゼのN末端部分よりC末端部分迄をコードしてい
たが、それより上流にあると考えられるプレプロ領域が
欠如していた。そこで、項目8と同様に組み換え体プラ
スミドpOAP5のアルカリプロテアーゼc−DNA断片を単離
した後、ニックトランスレーション法により32Pで標識
し、これをプローブとして項目6で得たc−DNAバンク
に対して再度コロニーハイブリダイゼーション法により
検索し、更に長いアルカリプロテアーゼc−DNAを有す
るコロニーを得た。そのうち1個のコロニーの有する組
み換え対プラスミドをpOAP10と命名し、該組み換え体プ
ラスミドを有する大腸菌を大腸菌(E.coil)DH1(pOAP1
0)と命名した。項目7に従い、組み換え体プラスミドp
OAP10を調製した。
み換え体プラスミドpOAP5はマチュアーなアルカリプロ
テアーゼのN末端部分よりC末端部分迄をコードしてい
たが、それより上流にあると考えられるプレプロ領域が
欠如していた。そこで、項目8と同様に組み換え体プラ
スミドpOAP5のアルカリプロテアーゼc−DNA断片を単離
した後、ニックトランスレーション法により32Pで標識
し、これをプローブとして項目6で得たc−DNAバンク
に対して再度コロニーハイブリダイゼーション法により
検索し、更に長いアルカリプロテアーゼc−DNAを有す
るコロニーを得た。そのうち1個のコロニーの有する組
み換え対プラスミドをpOAP10と命名し、該組み換え体プ
ラスミドを有する大腸菌を大腸菌(E.coil)DH1(pOAP1
0)と命名した。項目7に従い、組み換え体プラスミドp
OAP10を調製した。
組み換え体プラスミドpOAP10DNAを項目7に記載の方
法と同様にして制限酵素EcoR Iで処理し、アガロースゲ
ル電気泳動を行ったところ、挿入DNA断片の大きさは1,5
00bpであることが判明した。更に組み換え体プラスミド
pOAP10DNAを制限酵素Afl II、EcoR I、Kpn I、Sal I、X
mn I、Bgl II、Hind IIIの単一または二重消化を行い、
項目7に記載したと同じ方法にて、現れた断片の大きさ
を分析することにより、組み換え体プラスミドpOAP10DN
Aの制限酵素地図を作製し、該地図を第4図に示した。
法と同様にして制限酵素EcoR Iで処理し、アガロースゲ
ル電気泳動を行ったところ、挿入DNA断片の大きさは1,5
00bpであることが判明した。更に組み換え体プラスミド
pOAP10DNAを制限酵素Afl II、EcoR I、Kpn I、Sal I、X
mn I、Bgl II、Hind IIIの単一または二重消化を行い、
項目7に記載したと同じ方法にて、現れた断片の大きさ
を分析することにより、組み換え体プラスミドpOAP10DN
Aの制限酵素地図を作製し、該地図を第4図に示した。
11.アルカリプロテアーゼ完全長c−DNAの塩基配列の決
定 項目10で得られた組み換え体プラスミドpOAP10のアル
カリプロテアーゼc−DNA断片を項目9と同様に、同一
又は同一ののりしろの制限酵素により切断したプラスミ
ドpUC18およびpUC19DNAにクローニングした。シークエ
ンシングは項目9と同様にダイデオキシ・チェーンター
ミネーション法で行った。
定 項目10で得られた組み換え体プラスミドpOAP10のアル
カリプロテアーゼc−DNA断片を項目9と同様に、同一
又は同一ののりしろの制限酵素により切断したプラスミ
ドpUC18およびpUC19DNAにクローニングした。シークエ
ンシングは項目9と同様にダイデオキシ・チェーンター
ミネーション法で行った。
このようにしてアスペルギルス・オリゼー(ATCC2038
6)由来のアルカリプロテアーゼc−DNAの塩基配列を決
定し、その全塩基配列を第5図に、また、前記第5図に
示す塩基配列を有する遺伝子から翻訳されるポリペプタ
イドのアミノ酸配列を第6図に夫々示した。翻訳される
ポリペプタイドは403アミノ酸からなり、精製したアル
カリプロテアーゼのN末端のアミノ酸配列16個(Gly Le
u Thr Thr Glu Lys Ser Ala Pro Trp Gly Leu Gly Ser
Ile Ser)は122番目からのアミノ酸配列に一致した(第
6図下線部)。したがって、N末端から121番目までの
アミノ酸配列は、アルカリプロテアーゼの分泌に必要な
プレプロ領域であり、122番目から403番目までのアミノ
酸配列はマチュアーなアルカリプロテアーゼをコードす
る領域である。
6)由来のアルカリプロテアーゼc−DNAの塩基配列を決
定し、その全塩基配列を第5図に、また、前記第5図に
示す塩基配列を有する遺伝子から翻訳されるポリペプタ
イドのアミノ酸配列を第6図に夫々示した。翻訳される
ポリペプタイドは403アミノ酸からなり、精製したアル
カリプロテアーゼのN末端のアミノ酸配列16個(Gly Le
u Thr Thr Glu Lys Ser Ala Pro Trp Gly Leu Gly Ser
Ile Ser)は122番目からのアミノ酸配列に一致した(第
6図下線部)。したがって、N末端から121番目までの
アミノ酸配列は、アルカリプロテアーゼの分泌に必要な
プレプロ領域であり、122番目から403番目までのアミノ
酸配列はマチュアーなアルカリプロテアーゼをコードす
る領域である。
以上の知見より第5図に示した塩基配列は、プレプロ
領域までを含んだアルカリプロテアーゼの全ポリペプタ
イドをコードしていると結論できる。
領域までを含んだアルカリプロテアーゼの全ポリペプタ
イドをコードしていると結論できる。
第1図は、組み換え体プラスミドpOAP5DNAの制限酵素地
図を示す図であり、第2図は、実施例の9項目に記載の
マチュアーなアルカリプロテアーゼに対応する遺伝子の
塩基配列を示す図であり、また、第3図は、第2図に示
す塩基配列を有する遺伝子から翻訳されるポリペプタイ
ドのアミノ酸配列を示す図である。 第4図は、組み換え体プラスミドpOAP10DNAの制限酵素
地図である。 第5図は、実施例11項目に記載の完全長アルカリプロテ
アーゼ(プレプロ型)に対応する遺伝子の塩基配列を示
す。図中、塩基番号53(A)〜415(T)がプレプロ領
域を、塩基番号416(G)〜1261(T)がマチュアーな
アルカリプロテアーゼ遺伝子領域を示す。 第6図は、第5図に示す塩基配列を有する遺伝子から翻
訳されるポリペプタイドのアミノ酸配列を示す。
図を示す図であり、第2図は、実施例の9項目に記載の
マチュアーなアルカリプロテアーゼに対応する遺伝子の
塩基配列を示す図であり、また、第3図は、第2図に示
す塩基配列を有する遺伝子から翻訳されるポリペプタイ
ドのアミノ酸配列を示す図である。 第4図は、組み換え体プラスミドpOAP10DNAの制限酵素
地図である。 第5図は、実施例11項目に記載の完全長アルカリプロテ
アーゼ(プレプロ型)に対応する遺伝子の塩基配列を示
す。図中、塩基番号53(A)〜415(T)がプレプロ領
域を、塩基番号416(G)〜1261(T)がマチュアーな
アルカリプロテアーゼ遺伝子領域を示す。 第6図は、第5図に示す塩基配列を有する遺伝子から翻
訳されるポリペプタイドのアミノ酸配列を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:19) (72)発明者 川辺 晴英 大阪府枚方市招堤大谷2丁目1180番地の 1 株式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 有村 博文 大阪府枚方市招堤大谷2丁目1180番地の 1 株式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 辰巳 宏樹 千葉県野田市野田399番地 キッコーマ ン株式会社研究本部内 (72)発明者 大沢 学 千葉県野田市野田399番地 キッコーマ ン株式会社研究本部内 (72)発明者 辻 亮平 千葉県野田市野田399番地 キッコーマ ン株式会社研究本部内 (72)発明者 村上 成治 千葉県野田市野田399番地 キッコーマ ン株式会社研究本部内 (72)発明者 中野 衛一 千葉県野田市野田399番地 キッコーマ ン株式会社研究本部内 (72)発明者 茂田井 宏 千葉県野田市野田399番地 キッコーマ ン株式会社研究本部内
Claims (2)
- 【請求項1】アスペルギルス属に属する微生物に由来
し、下記の制限酵素開裂地図で規定されるプレプロ型ア
ルカリプロテアーゼ遺伝子。 (式中、EはEcoR I,AはAfl II,KはKpn I,XはXmn I,Sは
Sal I,BはBgl II,HはHind IIIを示す) - 【請求項2】プレプロ型アルカリプロテアーゼ遺伝子が
下記に示されるアミノ酸配列をコードすることを特徴と
する請求項1記載のプレプロ型アルカリプロテアーゼ遺
伝子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63280370A JP2671452B2 (ja) | 1988-07-09 | 1988-11-08 | プレプロ型アルカリプロテアーゼ遺伝子 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63170018 | 1988-07-09 | ||
JP63-170018 | 1988-07-09 | ||
JP63280370A JP2671452B2 (ja) | 1988-07-09 | 1988-11-08 | プレプロ型アルカリプロテアーゼ遺伝子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02131580A JPH02131580A (ja) | 1990-05-21 |
JP2671452B2 true JP2671452B2 (ja) | 1997-10-29 |
Family
ID=26493165
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63280370A Expired - Lifetime JP2671452B2 (ja) | 1988-07-09 | 1988-11-08 | プレプロ型アルカリプロテアーゼ遺伝子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2671452B2 (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63170018A (ja) * | 1987-01-09 | 1988-07-13 | Toray Ind Inc | スリツト性の良好な二軸配向ポリエチレンテレフタレ−トフイルム |
-
1988
- 1988-11-08 JP JP63280370A patent/JP2671452B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63170018A (ja) * | 1987-01-09 | 1988-07-13 | Toray Ind Inc | スリツト性の良好な二軸配向ポリエチレンテレフタレ−トフイルム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02131580A (ja) | 1990-05-21 |
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Legal Events
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