JP2670957B2 - 熱板加熱式ガスバーナを用いたガス燃焼装置 - Google Patents

熱板加熱式ガスバーナを用いたガス燃焼装置

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JP2670957B2 JP5017639A JP1763993A JP2670957B2 JP 2670957 B2 JP2670957 B2 JP 2670957B2 JP 5017639 A JP5017639 A JP 5017639A JP 1763993 A JP1763993 A JP 1763993A JP 2670957 B2 JP2670957 B2 JP 2670957B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、魚や肉類等の被焼成物
を焼く焼物器に使用されるガスバーナ、特に、強制燃焼
方式のガスバーナによって熱板を赤熱状態に加熱し、こ
の熱板からの輻射熱と、燃焼排気による加熱とによって
前記被焼成物を焼き上げる形式の所謂熱板加熱式のガス
バーナを用いたガス燃焼装置に関するものである。
【0002】
【従来技術及び課題】焼き網に載置した魚や肉等の被焼
成物を焼き上げる焼き物器として既に特願平4−202
635号の発明を提案した。図1に示すようにこの種焼
き物器では上方開放状態となったケーシング(1) 内には
複数のバーナ(2) (2) が横方向に並設されており、各バ
ーナ(2) (2) は、バーナパイプ(21)とその上方に所定間
隔を置いて対向する熱板(22)から構成されている。
【0003】図11に示すように、上記バーナパイプ(2
1)の上流端にはこれにガス供給するノズル(24)が挿入さ
れている。又、ケーシング(1) の前面に突出させた前箱
(3)内には強制送風用のファン(30)が収容されていると
共に、その吐出口(300) は送風路(301) を介して給気箱
(31)に連通しており、該給気箱(31)内の空気はバーナパ
イプ(21)の上流端近傍に穿設された一次空気孔(29)から
バーナパイプ(21)内に流入するようになっている。
【0004】このものでは、点火操作をするとファン(3
0)が作動してこれからの給気が送風路(301) から給気箱
(31)に供給され、更に、該給気箱(31)内の空気がバーナ
パイプ(21)の上流端近傍に穿設された一次空気孔(29)か
ら該バーナパイプ(21)内に流入する。すると、該流入空
気と上記したノズル(24)からのガスとによる混合気が炎
孔(25)(25)から噴出することとなり、これに図示しない
点火装置から火移りしてこれが燃焼状態になる。
【0005】しかしながら、上記従来のものではバーナ
パイプ(21)内が燃焼状態となる所謂バックファイヤが発
生すると、ケーシング(1) の前面に突設した前箱(3) 内
が高温状態に陥り、該前箱(3) 内に収容配設した電気部
品等に悪影響を与える心配があるという問題があった。
上記問題点についてさらに詳述すると、電源電圧の変動
等によってファン(30)の回転数が変化した場合や供給ガ
ス圧変動等が生じてバーナパイプ(21)からのガス噴出速
度が燃焼速度に比べて遅くなると、該バーナパイプ(21)
内で燃焼が継続する所謂バックファイヤが発生する。そ
して、該バックファイヤ状態での燃焼がバーナパイプ(2
1)内、特に上流端に近い領域で継続すると、該上流端部
を包囲する給気箱(31)が高温状態になり、その熱が周囲
のファン(30)や図示しない電磁弁や更に制御用の電子部
品の配設部まで伝わることとなる。すると、耐熱性の劣
るこれら電気部品が誤動作を起こしたり熱的損傷を受け
たりするのである。
【0006】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、『バーナパイプ(21)にガス供給するノズル(2
4)へのガス回路に挿入された電磁弁と、前記ノズル
(24)とバーナパイプ(21)の対応部に形成される
一次空気孔(29)の部分を全体的に包囲する給気箱
(31)と、該給気箱(31)内に給気するファン(3
0)を具備し、上記バーナパイプ(21)からの燃焼炎
でこれに接近配設された熱板(22)を赤熱させて対象
物を加熱する燃焼装置』に於いて、バックファイヤーが
発生してバーナパイプ(21)内が燃焼状態になった場
合に、給気箱(31)の近傍に配設された電気部品が高
温状態に加熱されるのを防止してこれら部品を熱的悪影
響から保護できるようにすることをその課題とする。
【0007】
【技術的手段】上記課題を解決するための本発明の技術
的手段は、『給気箱(31)の構成壁に温度ヒューズ(34)を
添設し、該温度ヒューズ(34)がオフ状態になったときに
はノズル(24)へのガス回路に挿入した電磁弁を閉弁状態
に維持するようにした』ことである。
【0008】
【作用】上記技術的手段は次のように作用する。バック
ファイヤが発生して燃焼炎がバーナパイプ(21)内で継続
して形成され、バーナパイプ(21)の上流端部が高温状態
なると、既述したように、該バーナパイプ(21)の上流端
部からの熱伝達でこれを包囲する給気箱(31)の構成壁も
温度上昇する。そして、該給気箱(31)が所定の温度まで
昇温すると、その構成壁に添設した温度ヒューズがオフ
状態になり、これにより、ノズル(24)へのガス回路に挿
入された電磁弁が閉弁状態に維持されて燃焼動作が停止
せしめられる。
【0009】
【効果】本発明は次の特有の効果を有する。バックファ
イヤが発生して給気箱(31)が所定の温度まで昇温したと
きは燃焼動作を強制的に停止させるから、給気箱(31)の
近傍に配設されたファン(30)等の電気部品が加熱状態に
放置されることがなく、これらが熱的悪影響を受ける不
都合が緩和される。
【0010】
【実施例】次に、上記した本発明の実施例を図面に従っ
て詳述する。この実施例は、上記構成のガスバーナを矩
形の火床に並設し、その上方域で被焼成物を焼き上げる
形式の焼物器に実施したものであり、以下、この焼物器
の詳細について説明する。
【0011】この焼物器は、図1及び図2に示すよう
に、ケーシング(1)には上面に開放する矩形の火床
(10)が形成されており、この火床(10)内の前後
の側壁間にはバーナパイプ(21)と熱板(22)とか
らなる複数のガスバーナ(2)(2)が並設され、前記
ケーシング(1)の前面壁上部には、操作部を具備させ
た前箱(3)が配備され、この前箱(3)内にはファン
(30)を具備し且前記各ガスバーナ(2)に燃焼用一
次空気を供給する給気装置が収容されると共に、点火装
置が装備されている。一方、火床(10)の後面壁には
炎検知装置が配設されている。
【0012】以下、これら各部について説明する。 [ガスバーナ(2) について]ガスバーナ(2) は、図2〜
図5に示すように、バーナパイプ(21)と熱板(22)とから
なる。このバーナパイプ(21)は、前方が開放し、後方端
部が扁平化されて閉塞された金属パイプからなり、前記
開放端の近傍には一対の一次空気孔(29)(29)がその側方
壁面に形成されている。前記閉塞端(23)は火床(10)の後
壁内に当該壁面に沿って設けた後桟(11)にネジ止めさ
れ、他方の前方開放端は後述の給気装置内に収容される
ノズル(24)に外嵌して支持されている。バーナパイプ(2
1)の後端が前記後桟(11)によってネジ止めされているか
ら、前方開放端がノズル(24)に外嵌するだけであっても
バーナパイプ(21)の火床(10)内における前後方向の配設
位置は固定されている。そして、複数のバーナパイプ(2
1)(21)が同様に支持されて平行に配列されている。
【0013】各バーナパイプ(21)の頂面には図4に示す
ように多数の炎孔(25)が長手方向に沿って所定の間隔で
配列されており、閉塞端(23)の近傍には複数の補助炎孔
(26)(26)が形成される。尚、この補助炎孔(26)(26)の開
口方向は加工を容易にするため図7のようにバーナパイ
プ(21)の半径方向に設定されている。この実施例のガス
バーナ(2) は、天然ガス及びLPガス用としてあり、こ
れら炎孔を開放端側の第1炎孔(25a)(25a)群と、中央部
の第2炎孔(25b)(25b)群と、閉塞端(23)側の第3炎孔(2
5c)(25c)群の3種類に区分し、閉塞端(23)側の炎孔直径
が他方のそれよりも小さく設定されている。
【0014】因に、一つのバーナパイプ(21)による燃焼
量を1200Kcalとしたこの実施例では、第1炎孔(25
a) は直径:1.9mm ,個数:16個、第2炎孔(25b) は直
径:1.8mm ,個数:12個、第3炎孔(25c) は直径:1.7m
m ,個数:23個に設定している。また、第3炎孔(25c)
の閉塞端(23)側の端部の近傍に補助炎孔(26)として直径
1.6mm の炎孔が更に2個形成されている。
【0015】上記バーナパイプ(21)の上方には一定の間
隔をあけて熱板(22)が前後に架設されている。この熱板
(22)は、図3に示すように、耐熱性のある帯状金属板を
半円弧状断面となるように屈曲した構成であり、その断
面の開放部が下向きとなる姿勢で支持されている。この
バーナパイプ(21)と熱板(22)との間隔を維持するため、
熱板(22)の後端部は、図2に示すように、上記後桟(11)
から火床(10)内に突出させたブラケット(12)によって支
持され、他方の前方端はバーナパイプ(21)に設けたブラ
ケット(27)によって支持される。
【0016】前記ブラケット(12)は、図6のように、上
記閉塞端(23)と共に後桟(11)にネジ止めされる取付片(1
2b) と、この前方端から上方に屈曲する立上がり片(12
c) と、その上端から前方に突出した支持部(12a) から
なり、この支持部(12a) が前記熱板(22)の断面内周と一
致するように設定され、この上面に熱板(22)の後端部が
載置されている。
【0017】他方のブラケット(27)は図4及び図5のよ
うに、熱板(22)の前方端の投影面よりも大きな直立板を
具備する当て板(27a) と、これの基端部からバーナパイ
プ(21)の長手方向に突出し当て板(27a) にスポット溶接
された受け板(27b) とからなり、前記当て板(27a) の下
端からバーナパイプ(21)の開放端側に延びる水平板部(2
7a1)の両側には一対の取付け舌片(27a2)が設けられ、バ
ーナパイプ(21)の断面両側部にスポット溶接によって固
着されている。これにより前記受け板(27b) がバーナパ
イプ(21)の頂部に沿って平行に配設される。この受け板
(27b) の左右両側には直立片(27c)(27c)が連設され、こ
れら直立片の間隔を熱板(22)の断面の両端部の間隔に適
合させ、この直立片(27c)(27c)の間に熱板(22)の前方の
端部が載置されると共に熱板(22)の前方の端面が前記当
て板(27a) に所定の間隔をあけて対向している。
【0018】また、この受け板(27b) の高さと前記支持
部(12a) の高さとの間に所定の高低差を設けることによ
り、後桟(11)と前記ブラケット(27)とによってその両端
が支持された熱板(22)がバーナパイプ(21)と平行とな
る。このガスバーナ(2) では、バーナパイプ(21)の炎孔
部から噴出されるガスによって熱板(22)が加熱されて赤
熱状態となる。従って、このバーナパイプ(21)及び熱板
(22)には使用時に熱膨張が生じるが、バーナパイプ(21)
については、後方端の閉塞端(23)のみがネジ止めされ、
その前方開放端がノズル(24)に対して外嵌するだけであ
るから、前記熱膨張が生じてもこれを吸収できる。な
お、この熱膨張により、一次空気孔(29)(29)の位置もノ
ズル(24)側に移動することとなるが、この実施例では、
熱膨張が生じていない状態におけるノズル(24)の先端
(ガス吐出口)と一次空気孔(29)との距離を、通常のブ
ンゼンバーナのそれよりも大きく設定している。従っ
て、前記熱膨張が生じた状態においても、一次空気孔(2
9)(29)とノズル(24)の先端との距離が十分大きく保たれ
ることとなり、バーナパイプ(21)が熱膨張すると否とに
関わらず、ノズル(24)からのガス噴出によるエゼクタ効
果を等しくして一次空気量のバラツキが生じるのを防止
している。
【0019】尚、上記実施例では熱板(22)の両端部をブ
ラケット(12)(27)に載置状態にして該熱板(22)を着脱自
在に構成したが、該熱板(22)とブラケット(12)を固定し
ても良い。即ち、熱板(22)の後端部をブラケット(12)に
固定し他方の前方端をバーナパイプ(21)に固定したブラ
ケット(27)によって相対摺動可能に支持するのである。
これにより、熱板(22)が安定化する。又、該熱板(22)の
一端を固定して他端をバーナパイプ(21)に固定したブラ
ケット(27)で摺動自在に支持しているから、熱板(22)の
熱膨張とほぼ同期してバーナパイプ(21)が熱膨張してそ
の支持位置が前方に移動することとなる。従って、ブラ
ケット(27)による熱板(22)の前方端の前記支持部におけ
る相対移動量も極少ないものとなり、熱膨張による不都
合が一層生じにくくなる。 [給気装置]給気装置は、上記したファン(30)と、これ
の吐出口に連通させた給気箱(31)からなり、図2に示す
ように、この給気箱(31)内に上記ノズル(24)及びバーナ
パイプ(21)の開放端部近傍が収容されている。そして、
前記バーナパイプ(21)の一対の一次空気孔(29)(29)はこ
の給気箱(31)内に位置することとなる。
【0020】前記給気装置は、火床(10)内に並設される
三つのガスバーナ(2)(2)に対して1つのファン(30)及び
給気箱(31)が対応する構成となり、直方体状の箱体に構
成された給気箱(31)の底壁で3つのノズル(24)(24)の並
設部の下方に形成された開口(32)とファン(30)の吐出口
とが案内ダクト(33)によって連通される。従って、ファ
ン(30)の吐出口から給気箱(31)内に燃焼用一次空気が強
制的に送り込まれ、これが三つのバーナパイプ(21)(21)
内に一次空気孔(29)(29)を介して強制的に供給されるこ
ととなる。
【0021】このガスバーナ(2) は、全一次空気式とな
っており、前記給気によって燃焼に必要な空気が供給さ
れることとなる。次に、各ガスバーナ(2) のバックファ
イヤ時の安全性を高めるため、各給気箱(31)の上面には
温度ヒューズ(34)がと取付けらている。次に、上記温度
ヒューズ(34)に関連する制御回路について説明する。
【0022】図11に示すように、点火スイッチ(S1)の
出力はフリップフロップで構成された出力装置(C2)に印
加されており該出力装置(C2)と元弁(39)の間には温度ヒ
ューズ(34)が挿入されている。又、上記した点火スイッ
チ(S1)の出力は遅延回路(100) とAND回路(101) から
成る炎検知回路(C1)に印加されており、該炎検知回路(C
1)に於ける前記AND回路(101) のL能動端子には熱電
対(51)の出力が印加されるようになっている。そして、
上記炎検知回路(C1)の出力は、前記した出力装置(C2)の
リセット端子に印加されている。更に、上記点火スイッ
チ(S1)の出力はモノマルチバイブレータ(M1)に印加され
ており、該モノマルチバイブレータ(M1)の出力によっ
て、パイロット弁(410) がせしめられると共に開弁し点
火用の電極(43)及び陰極(42)が放電状態に維持されるよ
うになっている。
【0023】尚、この実施例では上記元弁(39)が既述技
術的手段の項に記載の電磁弁に対応する。このもので
は、点火スイッチ(S1)を投入すると出力装置(C2)が付勢
されて元弁(39)が開弁すると共に、モノマルチバイプレ
ータ(M1)の出力で一定時間だけパイロット弁(410) が開
いて更に電極(43)と陰極(42)間に放電が発生する。これ
により、パイロットバーナ(41)が点火状態となってこれ
からガスバーナ(2) に火移りしてこれが燃焼し始める。
すると、ガスバーナ(2) で加熱される熱電対(51)が
「H」信号を出してこれがAND回路(101) のL能動端
子に印加された状態に維持される。すると、上記点火ス
イッチ(S1)の投入時から所定時間が経過して遅延回路(1
00) から遅延信号が出た時に熱電対(51)が加熱されて
「H」信号を出している時には炎検知回路(C1)から
「L」信号が出されることとなり、これにより、出力装
置(C2)はリセットされることはない。
【0024】さて、ガスバーナ(2) が燃焼しているとき
にバックファイヤが発生して燃焼炎がバーナパイプ(21)
内で形成された状態が継続し、バーナパイプ(21)の上流
端部が高温状態になり、これにより、給気箱(31)の構成
壁に添設した温度ヒューズ(34)がオフ状態になると、ノ
ズル(24)(24)へのガス回路に挿入された元弁(39)が強制
的に閉弁動作をさせられる。これにより、ガスバーナ
(2) (2) が強制消火状態に維持され給気箱(31)の近傍に
配設した電気部品等が以上加熱状態に放置されることが
ない。即ち、バックファイヤ時の安全状態が確保できる
のである。
【0025】尚、上記点火スイッチ(S1)を投入して(点
火操作をして)遅延回路(100) から遅延信号が出たとき
に熱電対(51)が加熱されておらずこれから「L」信号が
出ている時には、炎検知回路(C1)からの信号で出力回路
(C2)がリセットされて元弁(39)が強制閉弁せしめられ
る。 [点火装置]点火装置は、各ガスバーナ(2) 毎に設けら
れ、図2に示すように、前箱(3) におけるバーナパイプ
(21)の下方に配設される。
【0026】前記点火装置は、比較的細い金属パイプを
L字状に屈曲させたパイロットバーナ(41)と、このパイ
ロットバーナ(41)の上端で水平方向に延びる水平管に添
設される陰極部(42)に対向させた電極(43)と、前記水平
管の端部に開口したパイロット炎孔(41a) と対向するよ
うに配設されパイロットバーナ(41)の炎を上方に案内す
る案内筒(44)とから構成される。この案内筒(44)は、断
面矩形の箱体で、先端壁面が斜め上方に向きその上方域
に開口(45)が形成されている。
【0027】このものでは、点火制御装置の出力によっ
てパイロットバーナ(41)の下端に装備させたパイロット
ノズル(46)からガスが吐出すると、このときに一定時間
前記電極(43)から陰極部(42)に放電されて、これにより
パイロットバーナ(41)に点火され、このパイロットバー
ナの炎が上方に案内されて、図8のように開口(45)から
バーナパイプ(21)の外周を介してバーナパイプ(21)と熱
板(22)との間の空間に案内される。この点火動作の一定
時間前にファン(30)が「オン」状態になると共に、この
点火動作と同時にノズル(24)へのガス回路が開放される
から、バーナパイプ(21)の頂部に形成された炎孔(25)(2
5)からの吐出する空気−ガス混合気に火移りしてガスバ
ーナ(2) が燃焼状態となる。
【0028】この後、前記パイロットバーナ(41)へのガ
ス回路が遮断されて該パイロットバーナ(41)が消火し、
ガスバーナ(2) のみが燃焼状態となる。 [炎検知装置]各ガスバーナ(2) には、閉塞端(23)の近
傍に炎検知装置が設けられている。この装置は、図2,
図6及び図11に示すように、閉塞端(23)の近傍に設け
た補助炎孔(26)(26)から噴出する混合気及び熱板(22)か
らの輻射熱によって加熱される炎検知センサたる熱電対
(51)と、これの熱起電力が点火動作開始後設定時間内に
所定の出力レベルに達したときに所定の出力信号を出す
炎検知回路(C1)と、この炎検知回路(C1)からの所定の出
力が入力されたときにガス回路に挿入された元弁を開弁
状態に維持する出力装置(C2)とからなる。従って、既述
したように、点火操作開始後前記設定時間(遅延回路(1
00) の設定時間)内に前記炎検知回路(C1)から所定の出
力信号が出力装置(C2)に入力されないときは、元弁(39)
が開弁状態に維持されてガスバーナ(2) の燃焼が継続
し、逆に、設定時間経過時点においても、熱電対(51)か
らの熱起電力が所定の出力レベルに達しない場合には、
元弁(39)が開弁状態に維持されないこととなり、つま
り、この元弁(39)が閉弁されることとなり、点火不良時
の安全が確保される。
【0029】尚、前記熱電対(51)は、その先端部が所定
の温度に加熱されることによって熱起電力が発生する
が、この実施例では、ブラケット(12)及び止め板(13)の
立上がり片(12c) (13c) を貫通するように取付けらてお
り、後桟(11)にネジ止めされる押え板(53)によって水平
姿勢に保持され、その先端部が補助炎孔(26)(26)の上方
近傍に位置するようにその保持位置が定められている。
【0030】従って、ガスバーナ(2) が燃焼状態になっ
たときには、補助炎孔(26)(26)からの燃焼炎、特に、保
炎作用による安定な燃焼炎によって熱板(22)が加熱さ
れ、その輻射熱によって熱電対(51)の先端部が安定して
加熱されることとなる。 [ガスバーナ(2) の燃焼について]上記したように、こ
の実施例のガスバーナ(2) は、一次空気がファン(30)に
よって強制的に供給されて燃焼することとなるが、前記
一次空気の空気過剰率は1〜1.2に設定されているこ
とから、各炎孔から吐出した空気−ガス混合気は、断面
半円弧状の熱板(22)の内面に衝突した状態で燃焼し、燃
焼炎はバーナパイプ(21)の炎孔部から離れて、図3のよ
うに、熱板(22)の内面に沿って形成された、所謂薄膜燃
焼となり、燃焼炎の温度は著しく高温となる。又、熱板
(22)が断面半円弧状であることから、この燃焼炎が熱板
(22)の外部に溢れることもない。従って熱板(22)が効率
的に加熱されることとなり、熱板(22)の断面全域が均一
に加熱されることとなる。
【0031】このことは補助炎孔(26)(26)によって形成
される炎についても同様である。尚、天然ガス及びLP
用のガスバーナ(2) の場合、安定燃焼を確保しようとす
ると、燃焼速度と炎孔からの混合気の噴出速度との関係
から、バーナパイプ(21)の炎孔総面積が他の低ウオッベ
ガス種(Aガスは除く)用のものに比べて大幅に大きく
なる。従って、バーナパイプ(21)内に上記空気過剰率で
強制的に空気−ガス混合気が供給された場合には、図9
のように、この供給圧力によるバーナパイプ(21)内の圧
力分布が上流側から下流側に向って高圧となり、炎孔直
径を一定にした場合には、各炎孔からの噴出ガス量分布
が前記圧力分布に倣ったものとなる。
【0032】ところが、この実施例では、上記のよう
に、バーナパイプ(21)の炎孔群を、上流側の第1炎孔(2
5a)(25a)群、中間域の第2炎孔(25b)(25b)群、及び、下
流側の第3炎孔(25c)(25c)群の三つに区分し、上流側か
ら下流側に向って、炎孔直径を徐々に小さくしている。
したがって、炎孔直径を一定とした場合の前記噴出ガス
量分布が補正されて、バーナパイプ(21)の炎孔群の各部
からの噴出ガス量が均一化できる。低ウオッベガス種の
場合には、炎孔総面積が小さいから、一定の直径の炎孔
を所定のピッチで配列する構成としてもよい。
【0033】尚、このガスバーナ(2) では、一列に並ん
だ炎孔群の最端炎孔に熱電対(51)を臨ませているため、
該炎孔に形成される炎は、外気に冷やされて不安定とな
り勝ちであり該部分の燃焼炎が安定化しない。従って、
熱電対(51)が安定的に加熱されずその出力も不安定とな
って失火検知に誤りが生じ易い。そこで、本実施例では
複数の補助炎孔(26)(26)を設けて該部分の炎を安定化さ
せる所謂「保炎」を行い、熱電対から安定した出力が得
られるようにした。又、上記したようにファン(30)によ
って強制的に供給される全一次空気式であること及び熱
板(22)の下面に衝突拡散した炎孔からの噴出ガスが燃焼
することから、図7のように、補助炎孔(26)(26)の上方
の熱板(22)の下面に形成される薄い高温度の燃焼炎によ
って直接的に又はこの燃焼膜からの輻射熱によって熱電
対(51)の先端部が加熱される。従って、この補助炎孔(2
6)(26)の直径を第3炎孔(25c) 等の主炎孔よりも小さく
設定して、熱電対(51)を加熱する補助炎孔(26)(26)によ
る燃焼炎の温度は前記主炎孔によるそれよりも低くして
熱電対(51)が異常過熱される不都合を防止した。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃焼器の全体図
【図2】ガスバーナ(2) の配設部の縦断面図
【図3】ガスバーナ(2) の縦断面図
【図4】バーナパイプ(21)の平面図
【図5】バーナパイプ(21)の側面図
【図6】バーナパイプ(21)と熱電対(51)の固定部の拡大
断面図
【図7】補助炎孔(26)の近傍に於けるガスバーナ(2) の
縦断面図
【図8】案内筒(44)とガスバーナ(22)の関係説明図
【図9】バーナパイプ(21)に沿った内部圧力の説明図
【図10】本発明の制御回路図
【図11】従来例の説明図
【符号の説明】
(21)・・・バーナパイプ (24)・・・ノズル (29)・・・一次空気孔 (30)・・・ファン (31)・・・給気箱 (34)・・・温度ヒューズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F24C 3/12 F24C 3/12 K (72)発明者 荒松 政男 名古屋市中川区福住町2番26号 リンナ イ株式会社内 (56)参考文献 実開 昭51−113246(JP,U) 実開 昭55−100830(JP,U) 実開 昭61−58552(JP,U) 実開 昭53−13640(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バーナパイプ(21)にガス供給するノ
    ズル(24)へのガス回路に挿入された電磁弁と、前記
    ノズル(24)とバーナパイプ(21)の対応部に形成
    される一次空気孔(29)の部分を全体的に包囲する給
    気箱(31)と、該給気箱(31)内に給気するファン
    (30)を具備し、上記バーナパイプ(21)からの燃
    焼炎でこれに接近配設された熱板(22)を赤熱させて
    対象物を加熱する燃焼装置に於いて、給気箱(31)の
    構成壁に温度ヒューズ(34)を添設し、該温度ヒュー
    ズ(34)がオフ状態になったときにはノズル(24)
    へのガス回路に挿入した電磁弁を閉弁状態に維持するよ
    うにした熱板加熱式ガスバーナを用いたガス燃焼装置。
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