JP2670813B2 - 偏差測定装置 - Google Patents

偏差測定装置

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JP2670813B2 JP17309088A JP17309088A JP2670813B2 JP 2670813 B2 JP2670813 B2 JP 2670813B2 JP 17309088 A JP17309088 A JP 17309088A JP 17309088 A JP17309088 A JP 17309088A JP 2670813 B2 JP2670813 B2 JP 2670813B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、例えば、運動体の運動速度の偏差の測定
や、運動体が回転体であるときの回転むらの測定、さら
には運動体の速度に応じた周波数のパルスを発生するパ
ルスエンコーダ自身の機械的ピッチ誤差等の測定に使用
して好適な偏差測定装置に関する。
[従来の技術] 運動体の運動むら、例えば回転体の回転むら等を測定
しようとする場合、通常、この回転体の回転速度に応じ
た周波数のパルスを発生するパルスエンコーダからのパ
ルスが測定用に用いられる。
そして、従来、一般的には、この運動速度偏差や回転
むらを測定する方法として、パルスエンコーダの出力パ
ルスの周波数から求める方法が用いられている。
例えば回転むらの測定を例にとると、回転むら(いわ
ゆるワウ・フラッタ)により入力パルス、すなわちパル
スエンコーダの出力パルスはFM変調されたものとなって
いるので、この入力パルスを周波数−電圧変換器に入力
すれば、この周波数−電圧変換器からは、入力パルスの
周波数に比例した大きさの直流電圧と、その直流電圧を
中心にワウ・フラッタの大きさに比例して上下する交流
電圧の重畳信号が得られる。したがって、この周波数−
電圧変換器の出力を例えばDC〜0.5Hz帯域のドリフト成
分のみを通過させるローパスフィルタと、0.2Hz以上の
ワウ・フラッタ成分のみを通過させるハイパスフィルタ
に供給すれば、その回転体の有するドリフト量及びワウ
・フリッタ量を求めることができる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、このように周波数から運動むらや回転
むらを求める方法は、入力パルスの何パルスもの情報か
ら入力周波数を計測するため、周期を計測するものと異
なり、入力1波長ごとの応答ができなくなる。また、入
力パルスが、即座に電圧に変換されるため、その後の処
理はアナログで行われ、ドリフトの影響が大きく、僅か
の偏差を検出する為に感度を上げると、アナログ値のド
リフトと偏差との識別が困難になる結果となり、あまり
精度が良くない。このため従来は、この周波数−電圧変
換器を用いた回転むら検出装置の校正を行うための校正
装置が必要になるなどの欠点があった。
また、周波数から偏差を求める方法では、パルスの1
波長ごとに偏差を計測することはできないので、1回転
における基準位相からの各パルス位置の回転位相におけ
る偏差を計測するなどということはできず、回転体の基
準位相角位置を基準にした各回転角位置(パルスエンコ
ーダの出力パルスの位置)での回転角速度むらは計測で
きない。また、パルスエンコーダ自身にピッチむらが在
った場合には正しい回転角速度むらは計測できないが、
同様の理由から、このパルスエンコーダのピッチむらの
測定もできない。
そこで、パルスエンコーダからのパルスのパルス間
隔、つまりパルス周期を測定し、その測定周期の、正確
な周期からの誤差として求める方法が考えられる。
すなわち、例えば、パルスエンコーダの出力パルスよ
りも十分に高い周波数のクロックとカウンタとを用意
し、パルスエンコーダからのパルスの1周期内に含まれ
るこのクロック数を、カウンタによりカウントし、この
カウント値と、設定した理想値(入力パルスの周期偏差
を計測するための基準の周期)に対するクロック数との
差として、周期偏差を検出できる。
ところが、1個のカウンタを用いて被測定入力周期を
クロックの計数により測定しようとする場合、測定感度
は、そのクロック周波数で決まり、クロック1波長以内
の細かい測定はできない。この場合、クロック数の計測
には、先ず、安定度が要求される。クロック発生器とし
て通常用いられる水晶発振器は、一般的に1MHz付近が最
も安定度が高いと言われており、この周波数が用いられ
た場合、クロックの分解能は1MHzで1μsであるから、
この1μsが測定感度の限界となる。
また、パルスエンコーダの例として、機械的精度で発
生するパルスの位相をずらしてパルスを逓倍した状態の
パルス列を発生させ、あるいは、機械的精度で発生する
パルスの後に複数個のパルスを電気的に発生させ、1個
のパルスエンコーダの出力パルスを逓倍した状態のパル
ス列を発生させて、見掛上のパルスエンコーダの精度を
向上させるものがある。
このようなパルスエンコーダからのパルスのパルス間
隔は空間的に一定ではないから、電気的にパルス間の周
期偏差を測定しても意味がない。要するに、本来の、機
械的精度を有する、空間的に高精度なパルス間隔を測定
しなければならない。
この出願の発明は、以上のような問題点を解決した偏
差測定装置である。
[課題を解決するための手段] この発明による周期偏差測定装置は、入力パルスの周
期偏差を計測するための基準の周期をT0としたときに、
上記入力パルスの時点から、設定された時間T1(T0
T1)を計測する計測手段と、この計測手段の出力を受
け、時間T1を計測したときから、順次、レベルが直線的
に変化する積分を開始する積分手段と、この積分手段の
出力を上記入力パルスによってサンプルホールドするサ
ンプルホールド手段と、上記サンプルホールド手段から
のサンプルホールド出力に基づいて、現時点のサンプル
ホールド時点と、それより一つ前のサンプルホールド時
点との間の時間間隔を上記入力パルスの周期Txとして求
める被測定周期演算手段と、この被測定入力周期Txと基
準の周期T0とから上記入力パルスの上記基準の周期T0
対する周期偏差を演算する偏差演算手段とからなる。
被測定入力周期Txを求めずに、入力パルスのパルス間
隔が基準の周期T0のときの積分出力レベルを0点とし
て、上記サンプルホールド手段の出力の、この0点から
のずれに基づいて入力パルスの周期偏差を検出するよう
にしてもよい。これは、特に、T1の計測手段が入力パル
スと同期するクロックパルスをカウントするカウンタを
用いる場合に有効である。
また、T1の計測手段が入力パルスとは非同期の一定の
周波数のクロックパルスをカウントするカウンタを用い
る場合には、上記サンプルホールド手段の出力から入力
パルスによるサンプルホールド時点とクロックパルスと
の位相差を求める手段を設けると共に、被測定周期演算
手段を、この位相差と上記サンプルホールド手段の出力
に基づいて入力パルスの周期を求める手段で構成する。
また、出力パルスを逓倍するなどして見掛上の精度を
高くしたパルスエンコーダのようにN(Nは2以上の整
数)個ごとのパルスは本来の機械的精度で定まるような
パルス発生手段を入力手段として用いる場合には、その
本来の機械的精度で定まるN個ごとのパルス間隔を測定
するため、パルスエンコーダの出力パルスに対し、分周
比1/Nの分周回路を設ける。
また、計測手段で計測する値T1を切り替えると共に、
積分手段における上記レベル傾斜を、上記0点でのレベ
ルを固定して切り替える感度切替手段を設けることもで
きる。
また、入力パルスが周期性運動をする運動体の運動速
度に応じた周波数のパルスを発生する手段、例えばパル
スエンコーダからのパルスであって、このパルスエンコ
ーダに、空間的なパルス配列のピッチ誤差があるとき
は、ピッチ誤差メモリを設け、このピッチ誤差メモリ
に、このパルスエンコーダの空間的なパルス配列のピッ
チ誤差の情報を書き込む。そして、周期性運動の基準位
相を示すパルスを発生する基準パルス発生手段を設け、
この基準パルス発生手段からの基準パルスの時点から入
力パルスをカウントして各入力パルスをメモリ番地に対
応させ、ピッチ誤差メモリよりその入力パルスの位置に
対応したピッチ誤差の情報を読み出す。そして、このピ
ッチ誤差の情報を相殺する手段を設ける。
[作用] この発明においては、入力パルス到来時点から、基準
の周期T0より短い時間T1の時間を計測手段で計測した
後、積分手段の積分動作を開始させ、その積分出力を入
力パルスに関連するサンプルホールドする構成である。
計測手段は、設定された時間T1を安定に計測すれば良
く、安定度は、水晶発振器からの、例えば1MHzの安定な
クロックパルスをカウントするカウンタで構成すること
により確保できる。
また、クロックパルスの1波長内に要求される分解能
は、積分出力をサンプルホールドすることで周期を測定
するので、積分手段での精度で測定感度が決まる。した
がって、この積分処理をアナログ処理で行えば、無限の
分解能を有することになる。
この場合に、アナログ処理は、たとえ安定度がよくな
い場合であっても、計測手段のクロックパルスの一波長
内のことであるから、精度に与える影響は少ない。
また、積分手段を、計測手段のクロックパルスよりも
高周波クロックパルスをカウントするカウンタで構成し
た場合も、クロックパルスの安定度が低下したとしても
クロック1波長内のことであり、この高周波クロックの
精度は影響が少なくなる。上述のアナログ処理の場合と
同様に考えることができる。
したがって、サンプルホールド時点の間隔を計測すれ
ば、精度の高い被測定入力パルス周期を得ることがで
き、偏差測定精度は非常に高くなる。
入力パルスと計測手段のクロックパルスとが同期して
いるときには、サンプルホールド時点と計測手段での計
測の開始時点が一致する。したがって、次の入力パルス
の時点のサンプルホールド出力は、サンプルホールド時
点の間隔に正確に対応している。そして、この場合に、
サンプルホールドされた積分値は、基準の周期のパルス
のときは、ほぼ定まった値となり、周期偏差はこの値か
らのずれとして得られる。もっとも、積分出力のサンプ
ルホールド出力は、単にクロックパルスを計数して周期
測定する場合に比べて1カウント誤差がないアナログ手
段によっているから精度は向上しているので、入力パル
スとクロックパルスとが同期している必要はない。
そして、入力パルスと計測手段でのクロックパルスと
が非同期のときは、サンプルホールド時点と上記クロッ
クパルスとの間に生じる位相差を求め、これを被測定入
力パルス同期の演算に加算あるいは減算して用いている
ことにより、さらに精度を高めることができる。
感度切替手段により、計測手段で計測する時間T1が変
えられると共に、積分回路におけるレベル傾斜が、0点
でのレベルが変わらないように変えられる。すなわち、
基準の周期T0が同じであっても、時間T1が変えられるこ
とにより、積分が行われる時間間隔が変わり、それに応
じて積分のレベル傾斜が変えられ、測定感度が変わるも
のである。
運動体の運動に応じた周波数のパルスを得る手段、例
えばパルスエンコーダが理想的なものでなく、本来の機
械的精度のパルスをN逓倍した状態の見掛上のパルス精
度を向上させた出力パルスを発生するパルス発生手段か
らのパルスに対しては、そのN個ごとのパルスは本来の
機械精度のパルスであるので、1/Nの分周回路によりそ
のN個ごとのパルスの周期偏差を測定している。
また、空間的なパルス配列のピッチ誤差を有する場合
には、ピッチ誤差メモリから、各入力パルスの位置にお
けるピッチ誤差が読み出され、これにより設定値T1が補
正される。この値T1が変えられると、基準の周期T0がピ
ッチ誤差を含む値に変えられることになり、結果とし
て、被測定周期Txから個のパルスエンコーダのピッチ誤
差の影響を除去できる。
[実施例] 第1図はこの発明による偏差測定装置の一実施例であ
る。この例は、運動体が回転体である場合である。
同図において、1は回転体、例えばモータと同軸的に
取り付けられ、回転体の回転速度に応じた周波数のパル
スPIを発生するパルスエンコーダである。
4は、クロック発生器で、これよりはパルスPIよりも
十分に周波数の高いクロックパルスCKがえられる。この
例では、このクロックパルスCKは、1MHzとされている。
このクロック発生器4からのクロックパルスCK(第2図
B)はダウンカウンタ3のクロック端子に供給される。
5は、プリセット値設定手段で、測定周期が理想値、
すなわち基準の周期T0のとき、その周期T0内に含まれる
クロックパルスCKの数に相当するカウント値がこれに設
定される。つまり、基準の周期がこれに設定される。こ
のプリセットカウント値は、後述するプリセット値補正
手段6を介してカウンタ3に供給されている。
そして、パルスエンコーダ1からのパルスPI(第2図
A)が、波形整形用のバッファアンプ2を介してダウン
カウンタ3のロード端子に供給される。
したがって、ダウンカウンタ3では、入力パルスPIに
よりプリセットカウント値がプリセットされ、このプリ
セットカウント値からクロックパルスCKが順次ダウンカ
ウントされる(第2図C参照)。
このカウンタ3のカウント値は、コンパレータ7に供
給される。一方、このコンパレータ7には定数設定メモ
リ8からの定数Kが供給される。
この定数Kは後述するように感度切り替えに応じて切
り替えられる。第2図の例では、K=1とされている。
コンパレータ7では、定数設定メモリ8からの定数K
と、カウンタ3のカウント値とが比較され、両者が一致
したとき一致出力SE(第2図D)がこれより得られる。
この一致出力SEは積分手段9に供給される。
積分手段9では、この出力SEの時点から直線的にレベ
ルを変更、例えば上昇させる積分動作を開始する。この
場合、積分手段9は、定電流回路と充放電回路とを用い
て、アナログ回路として構成しても良いし、また、クロ
ックパルスCKよりも高い周波数のクロックパルスをカウ
ンタでカウントすることにより、ディジタル回路として
構成しても良い。
この積分手段の出力SI(第2図E)は、サンプルホー
ルド手段10に供給される。
サンプルホールド手段10には、バッファアンプ2を介
した入力パルスPIが、サンプルホールドパルスとして供
給され、このパルスPIにより積分手段9の出力SIがサン
プルホールドされる。
このサンプルホールド出力はA−Dコンバータ11に供
給され、ディジタル値に変換され、被測定周期演算手段
12に供給される。
この被測定周期演算手段12には、また、プリセット値
設定手段5からプリセット値補正手段6を介して得られ
る基準周期T0に相当するプリセット値が供給されると共
に、定数設定回路8からの定数Kが供給される。
ここで、第2図から明らかなように、正確な被測定周
期は、その時の入力パルスによるサンプルホールド時点
と、1周期前の入力パルスによるサンプルホールド時点
との間隔となる。
この場合に、例えば、PLL回路を用いるなどして、第
3図A及びBに示すように、入力パルスPIとクロックパ
ルスCKとの同期を取るようにしているならば、1周期前
の入力パルスによるサンプルホールド時点は、カウンタ
3のロード時点、つまり計数開始時点と一致するから、
被測定周期Txは、同図から明らかなように、カウンタ3
がロードされてからコンパレータ7から出力SEが得られ
るまでの時間T1と、一致出力SEのパルス発生時点(積分
開始時点)からサンプルホールド時点間での時間T2との
和として求められる。時間T1は、プリセット値と定数K
とから求められる。
このパルスPIとクロックパルスCKとの同期が取られて
いる場合には、入力パルスPIの周期が基準の周期T0に等
しいときには、サンプルホールド出力は、第3図Eに示
すように、定まった所定のレベル(これを以下0点レベ
ルという)となる。したがって、この基準の周期T0のと
きの0点レベルを基準として、サンプルホールド点のレ
ベルの、この0点レベルからのレベル偏差を周期偏差Δ
T(=T0−Tx)に変換して周期偏差情報として得、これ
から被測定周期Txを求めることができる。なお、この周
期偏差ΔTを基準の周期T0で除算した値を%で表わして
後述する偏差演算出力とすることもできる。
そして、このように入力パルスPIとクロックパルスCK
とが同期しているときには、次のようにして、基準の周
期T0の値をクロックパルスCKの1周期分よりも細かく設
定することができる。
すなわち、コンパレータ7と積分手段9との間に、ク
ロックパルスCKの1周期分を中心に遅延時間を前後に変
えられる遅延回路を設ける。この遅延回路としては、時
定数を例えば可変抵抗あるいは可変容量素子により変え
ることの出来る単安定マルチバイブレータを用いること
ができる。そして、第3図Cに示すように、定数Kをこ
の場合にはK=2として、クロックパルスCKの1周期
前で、第3図Dにおいて点線で示すように一致出力SE
を得、この一致出力SEによって単安定マルチバイブレ
ータをトリガするようにする。
すると、単安定マルチバイブレータからは第3図Fに
示すような遅延信号Mが得られ、積分手段9は、この遅
延信号Mの立ち下がりの時点から積分を開始する。この
ため、積分手段9の出力SIは、第3図Gに示すように、
遅延回路における遅延時間に応じて、時間的に平行移動
するようになる。したがって、第3図Gから明らかなよ
うに、積分出力SIが0点レベルとなる時間が変わり、基
準の周期T0の値が、クロックパルスCKの1周期よりも細
かく変えられることになる。これにより、クロックパル
スCKの周期よりも細かい精度の基準周期に対する周期偏
差を測定できる。
ところで、第1図の例においては、入力パルスPIとク
ロックパルスCKとは、第2図A及びBに示すように非同
期である(一般的には両者は非同期である)ので、すな
わち、第2図C〜Eに示すように、入力パルスPIによる
サンプルホールド時点とカウンタ3のロード時点である
クロックパルスCKの時点とは一致するとは限らず、通常
は、非同期誤差(時間誤差)ERTが存在する。
したがって、サンプルホールド時点から次のサンプル
ホールド時点までである正確な被測定周期Txは、(T1
T2+ERT)である。
非同期誤差ERTはサンプルホールド出力から次のよう
にして求めることができる。
すなわち、積分回路9は、前述したようにクロックパ
ルスCKに同期して積分を開始する。したがって、サンプ
ルホールド出力とクロックパルスCKのパルス位置との間
には一定の対応関係が存在する。つまり、クロックパル
スCKの周波数が既知であれば、クロックパルスCKの各パ
ルス時点に対する積分出力のレベルは定まっているした
がって、サンプルホールド点の直後のクロックパルスCK
の時点に対応する積分出力SIのレベルは予め既知である
から、サンプルホールド点のレベルと、このサンプルホ
ールド点の直後のクロックパルスCKの時点の既知の積分
レベルとの差分から、非同期誤差ERTを求めることがで
きる。すなわち、サンプルホールド出力から非同期誤差
ERTを求めることができる。
そこで、この例では、この非同期誤差ERTの演算手段1
3が設けられ、A−Dコンバータ11からのサンプルホー
ルド手段10のディジタル出力がこの演算手段13に供給さ
れ、非同期誤差ERTが求められる。この求められた非同
期誤差ERTは、例えば、Dフリップフロップ回路からな
るメモリ回路14に供給され、遅延手段15により若干遅延
された入力パルスPIにより書き込まれる。遅延手段15の
存在により、次の入力パルスPIの時点では、このメモリ
14からは、1周期前のパルス時点における非同期誤差ER
Tが得られる。そして、この1周期前の非同期誤差ERTが
被測定周期演算回路12に供給される。
したがって、被測定周期演算手段12からは、正確な被
測定周期Txの情報が得られる。
なお、1周期前のサンプルホールド出力を記憶してお
き、次の入力パルスのサンプルホールド出力から被測定
周期Txを演算するときに、この1周期前のサンプルホー
ルド出力から非同期誤差ERTを演算するようにしてもよ
い。
この被測定周期Txの情報は、偏差演算回路16に供給さ
れる。また、この偏差演算回路16には、プリセット値補
正回路6からのプリセット値が供給される。そして、こ
の偏差演算回路16では、被測定周期Txの基準周期T0に対
する偏差が百分率で求められる。
この例では、偏差は周波数の偏差に換算されて求めら
れる。すなわち、基準周波数をf0、被測定周波数をfxと
したとき、 となる。この偏差は、パルスエンコーダに空間的なパル
ス配列のピッチ誤差がなければ、回転体、この例では、
モータの、そのパルスPIの回転角位置での回転むら(回
転角速度むら)を表わしている。
こうして得られた偏差は、出力端子17に取り出され、
例えば、0%を中心に±に振れるメータに供給されて、
このメータによって、偏差が可視表示される。
こうして、1パルスについての周期偏差測定が終了す
ると、パルスPIが遅延回路18により遅延されたパルスに
より、積分回路9がリセットされ、次の入力パルスPIの
周期測定に備えるようにされる。
この例においては、次のようにして周期測定感度を切
り替えることができるようにしている。
すなわち、19は感度切替手段で、これよりの感度切替
信号は、定数設定メモリ8に供給されると共に、積分手
段9に供給される。
定数設定メモリ8では、定数Kが切り替えられる。定
数Kが、第4図に示すように、K1,K2,K3と切り替えられ
ると、ダウンカウンタ3がロードされてからコンパレー
タ7から一致出力SEが得られる時点までの時間T1が、T
11,T12,T13と変わる。
したがって、積分手段9では、積分の開始時点が変わ
ることになる。そして、この積分回路9では、積分の開
始時点が変わっても、第4図Cに示すように入力パルス
PIの周期が基準の周期T0であるときの前述した0点位置
のレベルは常に変わらないように、積分の傾斜が変えら
れる。
この場合、クロックパルスCRの周波数が1MHzであり、
クロックパルス間隔は1μ秒であるから、例えば、K=
1とすれば、±1μ秒の範囲の偏差が測定でき、K=10
とすれば、10μ秒の範囲の偏差が測定できる。また、K
=100とすれば、100μ秒の範囲の偏差の測定ができる。
そして、偏差測定範囲が狭くなればなるほど、積分手段
9でのレベル傾斜が急峻になるので、測定感度は高くな
る。このように、Kの値を変えることによって、測定感
度を変えることができる。
以上はパルスエンコーダ1自身の空間的なパルス配列
のピッチ誤差がないとして、回転運動体の回転について
の偏差を測定した場合であるが、この例では、パルスエ
ンコーダ1自身のこのピッチ誤差の影響を除去できるよ
うにしている。
すなわち、この例では、ピッチ誤差メモリ20を設け、
このメモリ20に、パルスエンコーダ1の1回転につい
て、所定回転角位置を基準位置として、パルスエンコー
ダ1からのパルスPIの各発生位置(回転角位置)におけ
るピッチ誤差の情報を書き込んでおく。そして、このピ
ッチ誤差の情報を用いて、周期測定のための理想中心
値、つまり基準周期T0の設定値(カウンタのプリセット
値)を、パルスPIの1波入力ごとに補正するようにす
る。このように、設定値にピッチ誤差の情報を含ませれ
ば、測定した偏差からはピッチ誤差分が相殺されるか
ら、回転運動体自身の回転角速度むらが正確に測定でき
る。
このピッチ誤差の情報は、別途特別の測定機器を用い
て求め、それをメモリ20に書き込んでおくこともでき
る。その場合には、メモリ20は不揮発性メモリを用いて
もよい。
しかし、この例では、ピッチ誤差メモリ20としてRAM
を用い、上述した周期偏差の測定出力を利用して、この
メモリ20に、適宜、ピッチ誤差の情報を書き込むことが
できるようにしている。
すなわち、パルスエンコーダ1を、例えばフライホイ
ールを用いて、高回転速において、慣性で回転させるよ
うにする。このような、高回転速で慣性で回転する回転
状態では、回転体の回転むらは無視できるから、もし周
期偏差が在れば、それはパルスエンコーダ1自身が有す
るピッチ誤差であると考えられる。
そこで、回転位相角の基準位置から各パルスPIを数え
て、各パルスPIを番地に対応させ、そのパルスPIの回転
角位置でのピッチ誤差をメモリ20に書き込む。これによ
り、メモリ20にはパルスエンコーダ1の1回転について
の各パルスPIの回転角位置でのピッチ誤差が記憶され
る。
このため、この例では次のように構成される。
先ず、偏差演算手段16からの各パルスPIごとの前述し
た偏差の情報は、スイッチ回路21を介してピッチ誤差メ
モリ20に供給される。また、書き込み/読み出しコント
ローラ22が設けられる。この書き込み/読み出しコント
ローラ22に対しては、図示しないがピッチ誤差の書き込
み及び読み出しを制御するためのスイッチが設けられて
いる。このコントローラ22からの書き込み/読み出し制
御信号はメモリ20に供給されると共に、スイッチ回路21
に供給される。そして、書き込み時は、スイッチ回路21
がオンとされる。
一方、パルスエンコーダ1の回転位相角の基準位置を
示す1回転周期の基準パルスPGを発生する基準パルス発
生器23が設けられる。そして、この基準パルスPGがアド
レスカウンタ24のリセット端子に供給される。また、パ
ルスエンコーダ1からのパルスPIが波形整形用のバッフ
ァアンプ25を介してこのアドレスカウンタ24に供給され
る。
したがって、このアドレスカウンタ24からは、パルス
エンコーダの1回転について、パルスPGの位置を基準回
転位相角位置とした各パルスPIの回転角位置のアドレス
が得られる。このアドレスカウンタ24からのアドレス信
号はピッチ誤差メモリ20のアドレス端子に供給される。
そして、高回転速において、慣性で回転させられてい
るパルスエンコーダからの各パルスPIの回転角位置にお
ける偏差演算手段16からの偏差(ピッチ誤差)が、カウ
ンタ24からのアドレスにしたがってメモリ20に書き込ま
れる。
そして、通常の、回転体の回転むら等の偏差測定時
は、コントローラ22により、メモリ20は読み出し状態と
される。したがって、この偏差測定時は、このメモリ2
からは、パルスエンコーダ1の基準回転位相角位置を基
準とした各パルスPIの回転角位置におけるパルスエンコ
ーダ1自身のピッチ誤差が読み出され、これがプリセッ
ト値補正手段6に供給され、そのピッチ誤差に応じてプ
リセット値が補正される。
以上により、パルスエンコーダにピッチ誤差があった
としても、このピッチ誤差の影響のない高精度の回転角
速度偏差の測定が可能になる。
なお、メモリ20にピッチ誤差の情報が書き込まれてい
ない場合には、メモリ20からは常に0%の補正信号が読
み出され、これがプリセット値補正手段6に供給される
ようにされている。
なお、プリセット値を補正するのではなく、定数設定
メモリ8からの定数Kを補正するようにしてもよい。ま
た、クロックパルスCKの周波数を変更できるものであれ
ば、このクロックパルスCKの周波数をピッチ誤差の影響
を相殺するように変えてもよい。要は、設定する基準周
期T0を実質的に補正して、ピッチ誤差を相殺できるよう
にすればよい。
第5図は、この発明による周期測定装置の他の例で、
第1図の例と同一部分には、同一符号を付してある。
この例では、積分手段9は、カウンタを用いてディジ
タル的に構成されている。
すなわち、積分手段9は、カウンタ91とPLL回路92と
可変分周回路93とで構成されている。
PLL回路92には、クロック発生器4からのクロックパ
ルスCKが供給され、このクロックパルスCKを逓倍例えば
100倍した周波数のクロックパルスがこのPLL回路92から
得られる。このPLL回路92からのクロックパルスは、可
変分周回路93を介してカウンタ91のクロック端子に供給
される。カウンタ91では、この可変分周回路93を通じた
クロックパルスの周波数に応じたスピードでカウント値
を変える。つまり、クロックパルスの周波数に応じた傾
斜でカウント値が変わる積分がなされることになる。
この例の場合においては、感度切替手段19による感度
切替時の積分のレベル傾斜の切り替えは、可変分周回路
93の分周比が変えられることによりなされる。
この積分出力は、サンプルホールド手段10としてのラ
ッチ回路101に供給される。
また、この例は、パルスエンコーダ1が前述したよう
に、空間的な機械的精度を有するパルスを逓倍した状態
の、疑似的に精度を向上させたようなパルスを出力する
ようなものであるときに、逓倍前の本来の精度の出力パ
ルスに対し、偏差を測定できるようにした場合である。
このため、この例では、アンプ2の出力側に可変分周
回路30が設けられる。
そして、入力パルスPIが可変分周回路30により分周さ
れたパルスが、ダウンカウンタ3のロード端子に供給さ
れると共に、ラッチ回路101に、ラッチパルスとして供
給され、また、メモリ回路14に供給される。この場合に
は、メモリ回路14には、可変分周回路93からのクロック
パルス精度に応じた非同期誤差ERTがストアされる。
そして、この場合には、分周回路の分周比に応じて、
カウンタ3がロードされてからコンパレータ7から一致
出力SEが得られるまでの時間を変える必要がある。これ
は、プリセット値を変える、定数Kを変える、あるいは
クロックパルスCKの周波数を変えることで対応できる
が、この例では、クロック発生器4からのクロックパル
スCKが、可変分周回路30の分周比に応じて分周比が変え
られる可変分周回路31に供給され、クロックパルスCKが
周波数を変えられてカウンタ3のクロック端子に供給さ
れるようになされている。
また、入力パルスが分周されるため、実質的に測定感
度を低くしなければならないから、可変分周回路92の分
周比も同様に変えられる。
これらの分周比の変更は以下のようになされる。
可変分周手段30,31及び93は、例えば、プリセット値
が可変のカウンタで構成できる。
32は分周比供給手段で、この分周比供給手段32は、例
えばROMで構成され、分周比変更手段33からの変更信号
(アドレス信号)により各分周比(プリセット値)が読
み出される。そして、その読み出された分周比が可変分
周回路30及び31に供給されると共に、感度切替手段19を
介して可変分周回路93に供給される。
以上の構成によれば、パルスPIが分周回路30において
その分周比に応じて分周されたパルスの周期偏差が求め
られ、偏差演算手段16からは、それが回転角速度むら変
換されて得られる。したがって、例えば、2逓倍した状
態の出力パルスを得るようにしたパルスエンコーダから
のパルスが入力パルスPIであるときは、分周回路30の分
周比を1/2とすることにより、正しい回転偏差の測定が
できる。
なお、この場合にはピッチ誤差メモリ20には、分周出
力パルスに対する周期偏差をピッチ誤差として書き込む
必要がある。このため、分周比が設定されたならば、そ
の状態で、上述したようにパルスエンコーダを慣性で高
速で回転させ、その時の偏差演算手段16の出力をメモリ
20に書き込んでおく。
ただし、この場合の書き込み/読み出しアドレスは分
周出力パルスに応じて定める必要がある。そこで、この
例では、アドレスカウンタ24とメモリ20との間にラッチ
回路34を設け、アドレスカウンタ24からのアドレス信号
を可変分周回路30の出力パルスでラッチするようにす
る。
以上の説明の場合ように、パルスエンコーダからのパ
ルスの逓倍比が伴っている場合には、上述の分周比はマ
ニュアルで設定できる。35は、そのためのマニュアル設
定手段で、これよりの設定信号は、マニュアル/オート
切り替え用のスイッチ回路36を介して分周比変更手段33
に供給され、これにより、分周比がマニュアルで設定さ
れる。
ところで、パルスエンコーダからのパルスの逓倍比が
常に既知であるとは限らない。そこで、この例では、逓
倍比に応じた分周比が自動的に定められるように工夫し
ている。
すなわち、41は、サーチ信号発生手段で、スイッチ回
路36が図示のようにオート側に切り替えられると、サー
チ信号が分周比変更手段33に供給され、これにより分周
比供給手段32から各分周回路30,31,93に、パルスエンコ
ーダ1の複数回転ごとに、例えば5回転ごとに順次変わ
る分周比が供給される。このとき、ピッチ誤差メモリ20
からは、いずれのアドレスに対しても0%の誤差を読み
出し出力とする。つまり、パルスエンコーダ1のピッチ
誤差の補正は行わない。
そして、各分周比のときにおける偏差演算手段16の偏
差出力はメモリ回路40に供給される。また、可変分周回
路30からのパルスがアドレスカウンタ42のクロック端子
に供給されると共に、基準パルス発生器23からの1回転
周期の基準パルスPGがこのアドレスカウンタ42のリセッ
ト端子に供給される。そして、このアドレスカウンタ42
からのアドレス信号がメモリ回路40に供給される。
メモリ回路40は、例えば、1回転分の演算偏差出力を
記憶するメモリが例えば3個設けられて構成される。そ
して、このメモリ40には、基準パルスPGが供給され、こ
の基準パルスPGごとに、書き込むメモリ及び読み出すメ
モリがそれぞれ切り替えられる。そして、3個あるメモ
リのうち、2個のメモリに書き込みが完了すると、残り
のメモリに書き込みが開始されると共に、書き込みが完
了した2個のメモリから2回転分の偏差出力情報が静止
検出手段43に転送される。
静止検出手段43では、この2回転分の偏差出力情報
の、アドレスカウンタ42で指定される同じアドレス同志
のもの比較される。
ここで、分周器30の分周比1/NのN値が、パルスエン
コーダ1の1回転当たりのパルスPIの数をそのN値で割
算したときに割り切れない値Mである場合には、第6図
に示すように、1回転ごとにその割り切れない余りのパ
ルスが存在するため、分周回路30の出力パルスは、パル
スPGの位置を基準とした1回転単位で見たとき、M−1
回転の間は、常に空間的に異なった位置のM個ごとのパ
ルスPIのパルス間隔を測定していることになる。そし
て、M回転目から、これを繰り返すものとなる。一方、
1回転についての回転体固有の回転むらは、常に変わら
ないと考えられるから、静止検出手段43で、連続する2
回転の偏差出力を比較すれば、カウンタ42で指定される
同じアドレス位置同志の偏差は、異なったものとなる。
これに対し、分周比のN値が逓倍比に対応したもので
あるときは、パルスエンコーダ1の1回転当たりのパル
スPIの数は必ず割り切れるから、各1回転で、N個ごと
の同じ位置のパルスの間隔が測定されることになる。し
たがって、メモリ40にストアされている複数回転分の偏
差出力は、カウンタ42で指定される同じアドレス位置の
偏差は常に等しい、あるいは、1回転ごとにオフセット
がある場合には、そのオフセット値だけ異なるものとな
る。
したがって、静止検出手段43で、メモリ40からの連続
する少なくとも2回転分の偏差出力情報を比較したと
き、同じアドレス位置のもの同志の差を求めると、N値
が逓倍比に対応したものであるときは、両者の差は0、
あるいは、全てオフセット値となる。一方、N値が、前
述したように1回転分のパルス数を割り切れない値Mで
あれば、両者の差は各アドレス位置で異なったものとな
る。
そこで、静止検出手段42で、差が0、あるいは全てオ
フセット値となったとき、これより静止検出出力を得、
これによりサーチ信号発生手段41のサーチ信号を停止さ
せ、各分周回路30,31,93をこのときの分周比に固定す
る。
以上により、逓倍比が不明のパルスエンコーダであっ
ても、自動的にこの逓倍比に対応した分周比を設定する
ことができる。
なお、分周回路30の分周比1/NのN値が、パルスエン
コーダ1の1回転当たりのパルスPIの数をそのN値で割
算したときに割り切れない値Mである場合には、第6図
に示すように、1回転ごとにその割り切れない余りのパ
ルスが存在するため、分周回路30の出力パルスは、パル
スPGの位置を基準とした1回転単位で見たとき、M−1
回転の間は、常に空間的に異なった位置のパルスPIであ
る。したがって、ラッチ回路34からのアドレスは、その
M−1回転の間は、各1回転で、基準パルスPGから数え
て同じ順位となるものは、異なるものとなる。そして、
M回転目から、これを繰り返すものとなる。
一方、N値が、パルスエンコーダ1の1回転当たりの
パルスPIの数をそのN値で割算したときに割り切れる値
である場合には、分周回路30の出力パルスは、パルスPG
の位置を基準とした1回転単位で見たとき、常に空間的
に同一位置のパルスPIである。したがって、ラッチ回路
34からのアドレスは、各1回転で、基準パルスPGから数
えて同じ順位となるものは、同一となる。
以上のことから、ラッチ回路34からのアドレスを複数
回転分について比較することにより、可変分周回路30の
分周比の設定を行うようにしてもよい。
なお、2個のパルスの間に1〜複数個のパルスを内挿
するタイプのパルスエンコーダであっても、1回転の基
準位相角位置を示すパルスが得られるものであれば、上
述と全く同様にして、分周比の自動設定ができる。
なお、以上の説明は、運動体が、定速運動を行ってい
る場合に周期偏差を測定する場合であるが、運動体が、
増速、あるいは減速しているときにも、例えば、基準パ
ルスPGの周波数あるいは周期変化を検出し、これにより
速度変化率を求め、その速度変化の比率により、実質的
に基準の周期T0を補正することにより、運動体が増速、
あるいは減速しているときにも、この運動体の運動速度
に応じた周波数の入力パルスの周期偏差の測定を行うこ
とができる。
なお、この発明は、入力パルスとして、ロータリーパ
ルスエンコーダからのパルスの場合だけでなく、その他
のパルスエンコーダからのパルスの場合にも適用可能で
ある。
また、入力パルスで直接、積分出力をサンプルホール
ドするのではなく、入力パルスを単安定マルチバイブレ
ータに供給して得たパルスで、サンプルホールドするよ
うにしてもよい。
また、この発明によれば、1パルスごとの周期偏差を
測定することが可能であるから、パルスエンコーダから
のパルスだけでなく、種々の入力パルスの周期偏差の測
定を行うことができる。
また、以上の例では、回転体について、偏差を測定す
るようにした場合について説明したが、例えば往復運動
等のような周期性運動をするものであっても偏差を測定
できる。そして、この周期性運動の基準位相を示す信号
が得られるものであれば、この往復運動の速度に応じた
周波数のパルスの空間的なパルス配列によるピッチ誤差
を測定できるので、その周期性運動の1回についてピッ
チ誤差の影響を除去して測定を行うことが可能である。
なお、第1図の例及び第5図の例の各部の構成は、ハ
ードウエア構成の場合だけでなく、適宜、コンピュータ
を用いて、ソフトウエア処理とすることもできる。
[発明の効果] この発明は、入力パルスの到来時点から測定すべき入
力パルスの基準の周期が経過する手前の定められた時点
から積分手段を動作させて、その積分出力を入力パルス
でサンプルホールドし、1周期前のサンプルホールド時
点とそのときのサンプルホールド時点との間隔を被測定
周期として求める構成である。
したがって、積分手段の積分動作を開始させるための
時間の計測手段は、安定に時間を計測できれば、測定制
度に影響を与えることはなく、安定度の高い水晶発振器
の1MHzのクロックパルスをカウンタで計数する構成のも
のを用いることができる。
そして、積分手段は、アナログ回路で構成すれば、無
限大の分解能が得られることになり、非常に高精度の偏
差測定ができる。このとき、アナログ処理は、たとえ安
定度がよくない場合でも、計測手段での安定な1MHzのク
ロックの1波長内の出来事であるから、精度に与える影
響は少ない。
また、積分手段として1MHzのクロックパルスを逓倍し
たようなクロックパルスをカウントするカウンタを用い
る場合には、その周波数に応じた精度になる。このとき
も、高い周波数のクロックパルスは、不安定となるが、
アナログ処理の場合と同様の理由により、精度に与える
影響は少なく、高精度の偏差測定が可能である。
また、サンプルホールド時点の間隔として被測定周期
を求めるものであるから、積分手段の動作開始時点を決
める計測手段をカウンタで構成した場合に、入力パルス
とその計測用カウンタのクロックパルスとの同期、非同
期関係にかかわらず、非常に精度の良い偏差測定ができ
る。
また、積分手段を動作開始させる時間と積分手段の積
分傾斜を変えるだけで、偏差測定感度を切り替えること
ができるという特徴もある。
また、入力パルスの周期を1波長ごとに精密に測定で
きるので、基準値からどれくらいずれているかという偏
差を1波長ごとに正確に得ることができる。
したがって、入力パルスが周期性運動に応じたもので
あり、その周期性運動の基準位相位置が定まっていると
きには、その基準位相位置を基準にした、各入力パルス
の位置における偏差を、基準周期に対する偏差のパーセ
ンテージとして得ることができるから、これを1周期間
における各パルス位置での偏差として検出して、メモリ
に記憶することも可能である。
また、このように、1波長ごとに周期偏差を測定する
ものであるので、入力パルスがパルスエンコーダからの
パルスであるときに、基準位相位置に対する各パルス位
置でのピッチ誤差情報を記憶するメモリの用意し、この
メモリからのピッチ誤差情報により基準周期を補正する
ことができるから、パルスエンコーダにピッチ誤差があ
ってもこれを除去した状態の偏差を測定することが可能
である。
また、入力パルスが、本来の機械的精度で空間的に配
列されるパルスを逓倍したようなものであっても、この
発明においては、入力パルスに対し分周回路を設けたの
で、本来のパルス周期を常に測定することができる。
しかも、この発明によれば、入力パルスのその逓倍比
率が不明であっても、これを自動的に検出できるから、
使い勝手が非常に良い。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例のブロック図、第2図〜
第4図はその説明のためのタイムチャート、第5図はこ
の発明の他の実施例のブロック図、第6図はその説明の
ための図である。 1はパルスエンコーダ、3は計測手段を構成するカウン
タ、4はクロック発生器、9は積分手段、10はサンプル
ホールド手段、12は被測定周期演算手段、13は位相差演
算手段、14は位相差のメモリ回路、16は偏差演算手段、
20はピッチ誤差メモリ、23は回転位相の基準を示す基準
パルスを発生する基準パルス発生回路、24はアドルスカ
ウンタである。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力パルスの周期偏差を計測するための基
    準の周期をT0としたときに、上記入力パルスの時点か
    ら、設定された時間T1(T0>T1)を計測する計測手段
    と、 上記計測手段の出力を受け、上記時間T1の計測を終了し
    た時点から、順次、レベルが直線的に変化する積分を開
    始する積分手段と、 上記積分手段の出力を上記入力パルスに関連してサンプ
    ルホールドするサンプルホールド手段と、 上記サンプルホールド手段からのサンプルホールド出力
    に基づいて、現サンプルホールド時点と、それより1回
    前のサンプルホールド時点の間の時間間隔を上記入力パ
    ルスの周期Txとして求める被測定周期演算手段と、 上記被測定周期Txと上記基準の周期T0とから上記入力パ
    ルスの上記基準の周期T0に対する周期偏差を演算する偏
    差演算手段と からなる偏差測定装置。
  2. 【請求項2】入力パルスの周期偏差を計測するための基
    準の周期をT0としたときに、入力パルスの時点から、設
    定された時間T1(T0>T1)を計測する計測手段と、 上記計測手段の出力を受け、上記時間T1の計測を終了し
    た時点から、順次、レベルが直線的に変化する積分を開
    始する積分手段と、 上記積分手段の出力を上記入力パルスに関連してサンプ
    ルホールドするサンプルホールド手段と、 上記入力パルスのパルス間隔が上記基準の周期T0のとき
    に上記サンプルホールド手段でサンプルホールドされる
    であろう上記積分手段の出力レベルを0点として、上記
    サンプルホールド手段の出力の、上記0点からのずれに
    基づいて上記入力パルスの周期偏差を検出する偏差演算
    手段と からなる偏差測定装置。
  3. 【請求項3】上記時間T1の計測手段は上記入力パルスと
    は非同期の一定の周波数のクロックパルスをカウントす
    るカウンタであって、 上記サンプルホールド手段の出力から、上記入力パルス
    に関連するサンプルホールド時点と、このサンプルホー
    ルド時点の直後の上記クロックパルスとの間の時間間隔
    を求める非同期誤差演算手段が設けられると共に、 上記被測定周期演算手段が、上記非同期誤差演算手段で
    求められた時間間隔と、上記サンプルホールド手段の出
    力に基づいて上記入力パルスの周期Txを求める手段であ
    る請求項(1)記載の偏差測定装置。
  4. 【請求項4】上記入力パルスに対し、分周回路が設けら
    れ、この分周回路の出力が上記計測手段に供給されてな
    る請求項(1),(2)または(3)記載の偏差測定装
    置。
  5. 【請求項5】上記入力パルスは周期性運動をする運動体
    の運動速度に応じた周波数のパルスの発生手段の出力パ
    ルスとされ、上記分周回路は分周比可変分周回路とされ
    たものであって、 上記運動体の周期性運動の基準位相を示す基準パルスを
    発生する基準パルス発生手段と、 この基準パルス発生手段からの基準パルスによってリセ
    ットとされ、上記入力パルスをカウントするカウンタの
    カウント値に基づいて、上記運動体の基準位相位置を基
    準アドレスとして、上記可変分周回路からの各パルスの
    発生位置のアドレスを求める手段と、 上記サンプルホールド手段の出力が上記アドレスにした
    がって書き込まれるメモリと、 このメモリからの上記運動体の各1回の周期性運動ごと
    の読み出し出力信号を少なくとも連続する2回分につい
    て比較し、1回の周期性運動についての周期偏差パター
    ンとして同じパターンが得られているか否かを判定する
    判定手段と、 上記可変分周回路の分周比を順次変更すると共に、上記
    判定手段からの出力を受けて、上記1回の周期性運動に
    ついての周期偏差パターンとして、同じパターンが得ら
    れているとき、上記分周比を固定する手段と を設けてなる請求項(4)記載の偏差測定装置。
  6. 【請求項6】請求項(1),(2),(3),(4)ま
    たは(5)記載の偏差測定装置において、 上記T1を切り替えると共に、上記積分手段における上記
    レベル傾斜を、上記0点でのレベルを固定して切り替え
    る感度切替手段を設けてなる偏差測定装置。
  7. 【請求項7】入力パルスは、周期性運動をする運動体の
    運動速度に応じた周波数のパルスの発生手段の出力パル
    スとされ、 上記運動体の周期性運動の基準位相を示す基準パルスを
    発生する基準パルス発生手段が設けられると共にピッチ
    誤差メモリが設けられ、 このピッチ誤差メモリに、上記パルスの発生手段の空間
    的なパルス配列のピッチ誤差の情報が書き込まれ、 上記基準パルス発生手段からの基準位相を示す基準パル
    スによりリセットされ、上記入力パルスをカウントする
    カウンタの出力をアドレスとして上記ピッチ誤差メモリ
    より上記ピッチ誤差の情報が読み出され、 このピッチ誤差の情報により、上記入力パルス中のピッ
    チ誤差が相殺されてなる請求項(1),(2),
    (3),(4),(5)または(6)記載の偏差測定装
    置。
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