JP2669900B2 - 缶内面用水性被覆組成物 - Google Patents

缶内面用水性被覆組成物

Info

Publication number
JP2669900B2
JP2669900B2 JP16707389A JP16707389A JP2669900B2 JP 2669900 B2 JP2669900 B2 JP 2669900B2 JP 16707389 A JP16707389 A JP 16707389A JP 16707389 A JP16707389 A JP 16707389A JP 2669900 B2 JP2669900 B2 JP 2669900B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molecular weight
resin
new
bisphenol
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP16707389A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0333169A (ja
Inventor
力 川村
哲夫 江沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Paint Co Ltd filed Critical Kansai Paint Co Ltd
Priority to JP16707389A priority Critical patent/JP2669900B2/ja
Publication of JPH0333169A publication Critical patent/JPH0333169A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2669900B2 publication Critical patent/JP2669900B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、飲物、肉類、野菜および果物などの食用缶
の内面を被覆するのに有用な缶内面用水性被覆組成物に
関し、より詳細には、短時間焼付が可能で、しかも衛生
性、フレーバー性、付着性、加工性、耐食性、耐薬品性
等の性能に優れた塗膜を形成し、更に缶の生産効率に優
れた缶内面用水性被覆組成物に関する。
従来の技術とその課題 従来、有機液体を溶媒又は分散媒とする缶内面用塗料
は環境衛生上及び火災安全上好ましくないばかりか、塗
装適正粘度を維持するために基質樹脂の分子量を低くす
る必要があり、そのために充填された食品のフレーバー
性などが、低下するという問題があつた。これらの問題
点を解決するために、有機溶剤を全くもしくは殆ど含有
しない缶内面用水性塗料の開発も行なわれている。これ
までに開発されている主な水性塗料としては、例えば、
(i)カルボキシル基含有樹脂とエポキシ樹脂とを3級
アミンの存在下でエステル化した自己乳化性エマルシヨ
ン塗料(特開昭55−3481号公報);(ii)エポキシ樹脂
に重合性不飽和酸モノマーを含むビニルモノマーを過酸
化物を触媒としてグラフト重合した自己乳化型エマルシ
ヨン塗料(特開昭53−1285号公報);および(iii)エ
ポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応生成物と、芳
香族ビニルモノマー、α,β−エチレン性不飽和カルボ
ン酸のアルキルエステル、アクリル酸またはメタクリル
酸からなるモノマー混合物とを反応(重合)させた自己
乳化型エマルシヨン塗料(特開昭58−198513号公報、同
60−106805号公報)などがあげられる。
しかしながら、上記(i)〜(iii)のエマルシヨン
塗料中のエポキシ樹脂はいずれもビスフエノールA型で
あり、しかも高分子量かつ高粘度であるために、缶内面
の塗装に適用すると、塗膜の硬化性が劣るので食品衛生
性、フレーバー性および耐食性等が不十分となり、付着
性も劣つており、しかも、水性化のための変性反応や水
分散工程などにおける取り扱いが困難となり、それを防
止するために多量の有機溶剤を配合する必要があり、塗
装後それを除去する工程が煩雑となる等の難点があり好
ましくない。
一方、ビスフエノールF型エポキシ樹脂は、上記のA
型に比べて低粘度であるために、これを用いた水性塗料
は前記した高粘度に基づく欠点は殆ど認められないが、
缶内面に適用すると、衛生性、フレーバー性、耐食性、
耐水性、加工性等の塗膜性能が劣り、缶内面塗料として
不十分であつた。
課題を解決するための手段 本発明者らは「低粘度」の特性を有しているビスフエ
ノールF型エポキシ樹脂を基質樹脂として用い、しかも
上記欠点をすべて解消してなる缶内面用水性塗料を開発
することを目的に鋭意検討を行なつた結果、該樹脂中の
低分子量成分の含有量を少なくし、かつ分子量分布をせ
まく、高分子量化した特定のビスフエノールF型エポキ
シ樹脂を基質樹脂として使用することにより上記目的を
達成できることを見い出し本発明を完成した。
かくして、本発明によれば、下記式 式中、2つのXはそれぞれ独立に水素原子または を表わし、nは1以上の数である、 で示される少なくとも1種の化合物よりなり、ゲルパー
ミエーシヨンクロマトグラフイーによる数平均分子量が
8,000〜20,000の範囲内にあり、分子量分布(重量平均
分子量/数平均分子量)が6.0以下であり、かつエポキ
シ価が0.05以上であるビスフエノールF型エポキシ樹脂
(以下、「新F型樹脂」と略称することがある)を基質
樹脂として含有することを特徴とする缶内面用水性被覆
組成物が提供される。
本明細書において、ゲルパーミエーシヨンクロマトグ
ラフイー(以下、「GPC」と略称することがある)によ
る数平均分子量および重量平均分子量はいずれもポリス
チレン換算によるものである。
従来のビスフエノールF型エポキシ樹脂は、ビスフエ
ノールA型エポキシ樹脂に比べ低粘度であるため、A型
エポキシ樹脂の可塑剤や反応希釈剤として用いられ、さ
らに高固型分型の塗料、接着剤、及び電子材料用ワニス
などにも利用されているが、その組成についてみると、
数平均分子量が低く、高分子量化することはゲル化しや
すいため困難であり、しかもA型エポキシ樹脂と比較し
て分子量分布が広く、低分子量成分を多く含んでいるこ
とが判明し、そのために該F型エポキシ樹脂では衛生
性、フレーバー性、加工性、耐食性等の塗膜性能が著し
く劣り、缶内面用水性被覆組成物として利用が困難であ
ると考えられた。
本発明者らは高分子量ビスフエノールF型エポキシ樹
脂の合成におけるゲル化の原因について研究したとこ
ろ、ビスフエノールF型エポキシ樹脂を合成するための
原料として用いるビスフエノールFおよびそのグリシジ
ルエーテル化物中に含まれる3官能性以上の多官能物に
基因するものと判断した。更にビスフエノールFには1
分子中にベンゼン核及びフエノール性水酸基をそれぞれ
3個以上有する多核体(多官能物)が多量に含まれてお
り、さらにこのようなビスフエノールFを原料とするビ
スフエノールFのグリシジルエーテル化物にも1分子中
にベンゼン核及びオキシラン基をそれぞれ3個以上有す
る多核体(多官能物)が多量に含まれている。従つて、
これらを用いて合成したビスフエノールF型エポキシ樹
脂は分子量分布が広くなり、且つゲル化しやすいために
高分子量のビスフエノールF型エポキシ樹脂の合成が困
難であると推察される。ビスフエノールA型エポキシ樹
脂原料に比べて上記両成分に多核体が多量に含まれてい
るのは、ビスフエノールFの製造に用いられるホルムア
ルデヒドがビスフエノールAの製造に用いるアセトンと
比較して化学構造的に立体障害が少ないためであると考
えられる。
そこで、本発明者らは、ビスフエノールFおよびその
グリシジルエーテル化物として多核体の含有量を少なく
し、かつ2核体を特定量含有せしめたものを出発原料と
して使用することによつて、得られるF型エポキシ樹脂
の低分子量成分が少なく、分子量分布をせまく、かつ数
平均分子量を高くすることが可能となり、しかもこのよ
うにして得られるF型エポキシ樹脂を基質樹脂として含
有する水性塗料が上記目的を十分に達成できることを見
い出した。
本発明で用いる新F型樹脂は、通常行われていると同
様に、一般に、(A)ビスフエノールFのグリシジルエ
ーテル化物と、(B)ビスフエノールFとを付加重合す
ることによつて製造することができる。その際、上記
(A)成分として、1分子中にオキシラン基およびベン
ゼン核をそれぞれ2個有するメチレンジフエノールのジ
グリシジルエーテル(2核体)を80重量%以上含有する
ものを使用し、かつ上記(B)成分として、1分子中に
フエノール性水酸基およびベンゼン核をそれぞれ2個有
するメチレンジフエノール(2核体)を95重量%以上含
有するものを使用することが特に望ましい。
以下、(A)、(B)両成分及びそれらを用いて得ら
れる新F型樹脂の製造につき、さらに詳しく述べる。
(A)成分としては、1分子中にオキシラン基および
ベンゼン核をそれぞれ2個有するメチレンジフエノール
のジグリシジルエーテル(2核体)を80重量%以上含有
してなるビスフエノールFのグリシジルエーテル化物が
好適である。
従来一般に入手しうるビスフエノールFのグリシジル
エーテル化物は通常上記ジグリシジルエーテル(2核
体)の含有率が80重量%未満であり、逆に1分子中にオ
キシラン基およびベンゼン核をそれぞれ3個以上有する
グリシジルエーテル化物(多核体)を20重量%より多く
含んでいる。それに対して、本発明で使用しうる(A)
成分は、上記ジグリシジルエーテル化物(2核体)の含
有率が80重量%以上、好ましくは85重量%以上であつ
て、一方多核体の含有率は従来のものに比べて低いもの
である。2核体が80重量%より少なくなると、(B)成
分との付加重合中にゲル化しやすく、しかも分子量分布
も広くなるので一般に好ましくない。しかし、該(A)
成分は、上記以外に、1分子中にオキシラン基およびベ
ンゼン核をそれぞれ1個又は3個以上有するグリシジル
エーテル化物を合計で20重量%以下の範囲内で含有して
いてもさしつかえない。このような(A)成分は、例え
ば、従来のビスフエノールFのグリシジルエーテル化物
を蒸留するか、或いは後記(B)成分を用いてエーテル
化することによつて得られる。しかも、本発明において
使用しうる(A)成分中のビスフエノールFのグリシジ
ルエーテルは、p−p(パラ−パラ)体の2核体を一般
に28重量%以上、特に29〜60重量%含むことが好まし
い。
他方、(B)成分としては、1分子中にフエノール性
水酸基およびベンゼン核をそれぞれ2個有するメチレン
ジフエノール(2核体)を95重量%以上、好ましくは98
重量%以上含有するビスフエノールFが好ましく使用さ
れる。該(B)成分中のメチレンジフエノール含有率が
95重量%よりも少なくなると、(A)成分との反応中に
ゲル化しやすく、しかも生成するエポキシ樹脂の分子量
分布が広くなつて本発明の目的が達せられない傾向がみ
られる。さらに、(B)成分は、上記以外に、フエノー
ル性水酸基およびベンゼン核を1分子中に1個又は3個
以上有するメチレンジフエノール化合物を5重量%以下
の範囲で含有していてもさしつかえない。従来入手しう
るビスフエノールFは、上記メチレンジフエノール(2
核体)の含有率が一般に95重量%未満であり、上記
(B)成分は、例えば、従来のビスフエノールFを蒸留
精製することによつて得ることができる。
(A)成分と(B)成分との反応は、無溶剤下でも行
なえるが、通常は有機溶媒中で行なわしめることが好ま
しく、反応温度は一般に140〜200℃の範囲、特に150〜1
70℃の範囲内が適している。有機溶媒としては、上記
(A)、(B)両成分を溶解もしくは分散することがで
き、反応を阻害しないものであれば特に制限されるもの
ではなく、例えば、炭化水素系、ケトン系、エーテル
系、エステル系などの有機溶媒があげられる。
また、該(B)成分中には、メチレンジフエノールの
異性体の1つであるp−p(パラ−パラ)体メチレンジ
フエノール を33重量%以上、好ましくは34〜60重量%含有している
ことが望ましい。
(A)成分と(B)成分とを反応させる際に、両成分
の比率は一般に(B)成分中のフエノール性水酸基1モ
ルあたり、(A)成分中のオキシラン基が0.7〜1.4モ
ル、特に0.95〜1.05モルの範囲内にあることが好適であ
る。また、この反応を促進するために、触媒としてテト
ラエチルアンモニウムブロマイド、苛性ソーダ、炭酸ソ
ーダ、トリn−ブチルアミン、ジブチルチンオキサイド
などを用いることもできる。これらの触媒の使用量は、
(A)、(B)両成分の合計量を基準にして一般に1000
0ppm以下とするのが好ましい。
以上に述べた如くして製造される新F型樹脂は、下記
式中、X及びnは前記の意味を有し、殊に、2つのX
のうちの少なくとも一方は を表わし、且つ残りは水素原子であることが好適であ
る、 で表わすことができ、一般に、GPCによる数平均分子量
(n)が8,000〜20,000、好ましくは10,000〜18,000
の範囲内にある高分子量のものであることができる。
また、本発明において用いる新F型樹脂は、分子量分
布が狭まい点に大きな特徴があり、重量平均分子量(
w)/数平均分子量(n)によつて示される分子量分
布は通常6.0以下、好ましくは2.0〜4.0の範囲内にあ
る。数平均分子量および分子量分布は前述したとおり、
いずれもポリスチレン換算によるものである。すなわ
ち、分子量分布が極めてせまく、分子量があらかじめ明
確になつているポリスチレン(単分散標準ポリスチレ
ン、東ソー製)を用いてゲルパーミエーシヨンクロマト
グラフイー(GPC)で較正曲線(検量線)を作成する。
次に、同様にGPCで上記新F型樹脂を測定し、その結果
と上記検量線とから該新F型樹脂の数平均分子量及び重
量平均分子量を求めたものである。
従来入手可能なビスフエノールFのグリシジルエーテ
ルとビスフエノールFとから製造されるビスフエノール
F型エポキシ樹脂はゲル化を生ずることなしにn≧8,
000の高分子量にすることは極めて困難であり、また
n≒8,000でのビスフエノールF型エポキシ樹脂の分子
量分布を比較すると、本発明では約2.5であるのに対
し、従来のものは約5.1で、本発明で用いるものが著し
くせまい。
さらに、新F型樹脂はエポキシ価が0.005以上であ
る。ここで「エポキシ価」とは、樹脂100g(固形分)中
に含まれるオキシラン基のモル数である。
新F型樹脂は上記のとおり高分子量で分子量分布が狭
いという特性を有するが、さらに、従来のF型及びA型
エポキシ樹脂に比べて、粘度が低く、ガラス転移温度
(Tg)も低い。これは、イ主鎖骨格中のA型エポキシ樹
脂のメチル基と比較してF型エポキシ樹脂の水素のかさ
高さが小さいので、主鎖メチレンの回転の自由度が高
い;ロ主鎖のベンゼン環に対してF型エポキシ樹脂はp,
p′(パラ,パラ)、o,p(オルソ,パラ)の2種の結合
が混存することにより、A型エポキシ樹脂と比較して非
結晶性の傾向が強い;ハ従来のビスフエノールF型エポ
キシ樹脂は分子量分布が広く、低分子量成分も含有して
いるが、高分子量のゲル化成分を若干量含有している、
などの理由によるものと思われる。
また、新F型樹脂は粘度およびTgが従来のものに比べ
て低いので、本発明の新F型樹脂を利用した方が塗膜の
硬化性にすぐれ、衛生性、フレーバー性、耐食性の向
上、及び付着性の向上等も期待できる。
本発明の組成物は、上記新F型樹脂を基質樹脂とする
ものであり、例えば、該樹脂をそのままもしくは水性化
処理した後に水中に分散することによつて得ることがで
きる。
新F型樹脂をそのままの状態で水中に分散するには、
それ自体既知の乳化剤や分散剤を配合した水中で常法に
従がつて行なうことができる。
また、水性化処理は、新F型型樹脂にカルボキシル基
などの親水基を導入し、必要に応じそれを中和して、水
溶化もしくは水分散化を容易ならしめるためのもので、
例えば、前記公報(i)〜(iii)に記載の方法が準用
でき、具体的には下記方法により行なうことが好まし
い。
(I)新F型樹脂をアミン系エステル化触媒の存在下で
カルボキシル基含有ビニルポリマーとエステル化するこ
とにより自己乳化性カルボキシル基含有ビニルポリマー
変性新F型樹脂を得る方法: カルボキシル基含有ビニルポリマーはカルボキシル基
含有重合性モノマーを約5重量%以上含有するモノマー
成分を重合してなるものが好ましい。カルボキシル基含
有重合性モノマーとしてはアクリル酸、メタクリル酸、
クロトン酸、イタコン酸などから選ばれる1種もしくは
2種以上が用いられ、これらはモノマー成分中約5重量
%以上、特に30〜70重量%の範囲が適している。これら
と共重合することが可能な他の重合体モノマーも併用で
き、エポキシ基と反応しうる官能基を有さないものが好
ましく、具体的には以下の〜に示すものが挙げられ
る。
メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチ
ルアクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルア
クリレート、n−ブチルメタクリレート、i−ブチルア
クリレート、i−ブチルメタクリレート、tert−ブチル
アクリレート、tert−ブチルメタクリレート、シクロヘ
キシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、
2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシル
メタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタ
クリレート、ステアリルアクリレート、ステアリルメタ
クリレート、アクリル酸デシル等の如きアクリル酸又は
メタクリル酸の炭素原子数が1〜24個のアルキル又はシ
クロアルキルエステル; スチレン、ビニルトルエン、プロピオン酸ビニル、
α−メチルスチレン、酢酸ビニル、アクリロニトリル、
メタアクリロニトリル、ビニルプロピオネート、ビニル
ピバレート、ベオバモノマー(シエル化学製品)の如き
ビニル単量体; さらに、他の重合性モノマーとして、 2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレ
ート、ヒドロキシプロピルメタクリレート等の如きアク
リル酸又はメタクリル酸の炭素原子数が1〜8個のヒド
ロキシアルキルエステル; アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルア
クリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、ジアセト
ンアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N
−メチロールメタクリルアミド、N−メトキシメチルア
クリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミドの如
き官能性アクリル又はメタクリルアミドなどを上記、
のモノマーなどと併用することも可能である。
アミン系エステル化触媒としては、例えばジメチルエ
タノールアミン、ジメチルベンジルアミン、エタノール
アミン、ジエタノールアミンおよびモルフオリンなどが
あげられる。これらの触媒の使用量は、新F型樹脂とカ
ルボキシル基含有ビニルポリマーとの合計固型分の1〜
20重量%の範囲内が適している。
上記ポリマーの数平均分子量は3,000〜50,000、特に
5,000〜30,000の範囲内であることが好ましい。
(II)カルボキシル基含有重合性モノマーを含むモノマ
ー混合物を新F型樹脂の存在下でフリーラジカル発生剤
を用いて重合することによりカルボキシル基含有ビニル
ポリマー変性新F型樹脂を製造する方法; モノマー混合物はカルボキシル基含有重合性モノマー
単独またはこれと他の重合性モノマーとの混合物であ
り、具体的には前記(I)で例示したものがあげられ、
両モノマーの構成比率は特に制限されないが、両モノマ
ーの合計重量に基いて、前者は5%以上、特に30〜70
%、後者は95%以下、特に70〜30%の範囲がそれぞれ好
ましい。
(III)新F型樹脂にアクリル酸および(または)メタ
クリル酸を反応させて(メタ)アクリロイル基を導入
し、次いで該基にアクリル酸および(または)メタクリ
ル酸を含むモノマー混合物を共重合させることにより自
己乳化性エマルシヨンを製造する方法; 新F型樹脂とアクリル酸および/またはメタクリル酸
との反応比率は1/0.1〜1/0.8(モル比)の範囲が好まし
い。この(メタ)アクリロイル基含有反応生成物10〜90
重量%とモノマー混合物90〜10重量%とを重合すればよ
く、該モノマー混合物はアクリル酸および/またはメタ
クリル酸を5重量%以上、好ましくは30〜70重量%およ
びその他の重合性モノマー95重量%以下、特に70〜30重
量%から構成されていることが好ましい。
上記(I)〜(III)のごとく水性化処理した新F型
樹脂は、例えばカルボキシル基を有する主として連鎖状
樹脂(ビニル重合体)が新F型樹脂に結合してなるもの
が主成分であると推定される。
上記(I)〜(III)において、ビニルモノマーの重
合触媒およびカルボキシル基含有ポリマーと新F型樹脂
とのグラフト化触媒としては、例えば、ベンゾイルパー
オキサイド、パーブチルオクテート、t−ブチルハイド
ロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾ
ビスバレロニトリル、2,2′−アゾビス(2−アミノプ
ロパン)ハイドロクロライド等が挙げられ、これらは反
応成分100重量部に対し一般に0.5〜20重量部の割合で使
用することができる。
上記の変性反応は有機溶剤系中で行なうことが好まし
く、使用する有機溶剤は、ビニルモノマー等の単量体お
よびその共重合体、新F型樹脂およびこれらの生成物な
どをすみやかに溶解し、さらに水との混和性がすぐれて
いる溶剤が好ましい。好適な有機溶剤としては、例えば
一般式 HO−R1 HO−CmH2m−O−R2 HO−CmH2m−O−CmH2m−O−R2 上記各式中、R1は炭素原子数1〜12個のアルキル基を
表わし、R2は炭素原子数1〜6個のアルキル基を表わ
し、mは1〜6の整数である、 で示されるアルコール系溶剤、セロソルブ系溶剤及びカ
ルビトール系溶剤があげられる。かかる有機溶剤として
具体的にはイソプロパノール、ブチルアルコール、2−
ヒドロキシ−4−メチルペンタン、2−エチルヘキシル
アルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、1,3−ブチレングリコー
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコール
モノメチルエーテル等を挙げることができる。また、水
と混合しない不活性有機溶剤もまた使用可能であり、か
かる有機溶剤としては、例えばトルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステ
ル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類など
である。これらの有機溶剤は、共重合体又は水性塗料製
造後に常圧又は減圧下での蒸留により除去できるものが
好ましい。
また、水性化処理した新F型樹脂において、変性前の
新F型樹脂と該樹脂の側鎖にペンダント状に結合してい
ると思われるカルボキシル基含有樹脂(ビニル重合体)
との構成比率は、両者の合計重量に基いて、新F型樹脂
は10〜95%好ましくは50〜90%、そしてカルボキシル基
含有樹脂は5〜90%、好ましくは10〜50%の範囲が適し
ている。また、後者の樹脂において、カルボキシル基含
有重合性モノマーの含有率は5〜100重量%、好ましく
は30〜70重量%の範囲が好ましい。新F型樹脂の割合が
10%未満になると素材に対する密着性、耐沸騰水性、耐
腐食性、風味保持性、フレーバー性および加工性などが
低下することもあり、一方、95%より多くなると水分散
化が困難となり、水分散を行なつたとしても粒子径が大
きく貯蔵安定性、造膜性が不十分となるおそれがある。
カルボキシル基含有重合性モノマーの割合が5%より少
ないと、水分散化が困難となり、また、素材に対する密
着性も劣る塗膜となりやすく、一方、エチレン性不飽和
カルボン酸以外のモノマーの割合が80%より多くなると
耐沸騰水性、耐腐食性等に劣る塗膜となる傾向がみられ
る。また、カルボキシル基含有重合性モノマーの割合
は、水性化した新F型樹脂の酸価が一般に10〜200、好
ましくは15〜80の範囲内に調整されることが好適であ
る。
本発明の組成物は、上記新F型樹脂および/または上
記(I)〜(III)のごとく水性化処理したものをその
まま水中に分散することによつて得られるが、さらに、
水性化処理した新F型樹脂中のカルボキシル基を塩基性
化合物で中和して水分散化もしくは水溶化を容易にする
ことが好ましい。
中和剤である塩基性化合物としてはそれ自体公知のも
のが使用でき、好ましい具体例としては例えば、一般式
R3R4R5N(式中、R3およびR4はアルキル部分中に1また
は2個の炭素原子を含有する置換または未置換の一価ア
ルキル基であり、そしてR5は1〜4個の炭素原子を含有
する置換または未置換の一価アルキルである)で示され
る化合物、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリ
ン、ピリジン、N−メチルピロール、N−メチルピペリ
ジン、およびそれらの混合物よりなる群から選ばれる少
なくとも1種があげられる。上記一般式R3R4R5Nで示さ
れる化合物のいくつかの例には次のものが挙げられる。
トリメチルアミン、ジメチルエタノールアミン(ジメチ
ルアミノエタノール)、メチルジエタノールアミン、エ
チルメチルエタノールアミン、ジメチルエチルアミン、
ジメチルプロピルアミン、ジメチル−3−ヒドロキシ−
1−プロピルアミン、ジメチルベンジルアミン、ジメチ
ル−2−ヒドロキシ−1−プロピルアミン、ジエチルメ
チルアミン、ジメチル−1−ヒドロキシ−2−プロピル
アミンおよびそれらの混合物。最も好ましくはトリメチ
ルアミンまたはジメチルエタノールアミンが使用され
る。
中和は通常0.1〜2の範囲内の中和当量になるまで行
なうことが好ましい。このように中和すると自己乳化型
となり、水中に溶解もしくは分散するために乳化剤や分
散剤などを併用することは必須でない。
さらに、上記(I)において、カルボキシル基含有ポ
リマーは前記したモノマーを用いて約50〜150℃で溶液
重合によつて製造することが好ましく、該ポリマーと新
F型樹脂とのエステル化反応は約60〜130℃で行なうこ
とが適している。また、上記(II)における新F型樹脂
とモノマー混合物との反応は約30〜200℃の範囲内の温
度で行なうことができる。上記(III)では、新F型樹
脂へのアクリロイル基の導入は一般に100〜200℃の範囲
内の温度で行なうことができ、次いでモノマー混合物と
の共重合は約100℃以下の温度で行なうのが好ましい。
本発明の組成物は、新F型樹脂をそのまま、又は前記
(I)〜(III)のごとく水性化処理し、さらに必要に
応じて中和し、水に分散もしくは溶解することによつて
得られる。また、この組成物には、硬化剤(架橋剤)と
して水溶性もしくは疎水性の尿素樹脂、メラミン樹脂、
フエノール樹脂など(これらにはメチロール化物やアル
キルエーテル化物も含まれる)を混合することができ、
その塗膜は加熱するとすみやかに架橋硬化し、高度の耐
沸騰水性、加工性等にすぐれた塗膜を形成することがで
きる。
また必要に応じて、ポリエステル樹脂、ポリブタジエ
ンおよびその変性樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体系樹脂等を混合することも可能である。
本発明の組成物を缶内面に使用するには、例えば、缶
用金属素材の表面に該組成物を塗布し、次いで形成塗膜
を焼付ける。缶用金属素材としてはアルミニウム板、鉄
鋼板及び該鉄鋼板の表面に亜鉛、クロム、スズ、アルミ
ニウム等をメツキしたメツキ鋼板、或いは鉄鋼板の表面
をクロム酸、リン酸鉄、リン酸亜鉛で化成処理した処理
鋼板等が使用できる。また缶用金属素材の表面に塗布す
る手段としては、例えばロールコーテイング、スプレー
塗装、刷毛塗り、吹付け塗り、浸漬電着等を用いること
ができる。塗布膜厚は通常5〜30μの範囲内で充分と思
われる。塗膜の焼付けは一般に約150〜220℃、好ましく
は約180〜200℃で約30〜600秒、好ましくは約60〜300秒
間行なわれる。
以上に述べた本発明の組成物は、新F型樹脂を基質樹
脂としているために、従来のビスフエノールF型エポキ
シ樹脂を主成分とする水分散塗料組成物と比較して、耐
食性、耐水性、耐薬品性、耐熱性、加工性、付着性、フ
レーバー性、衛生性等の塗膜性能に優れている。また、
ビスフエノールA型エポキシ樹脂と比較しても、硬化
性、耐食性、耐薬品性、付着性、耐熱性、加工性、フレ
ーバー性、衛生性などが優れており、さらに新F型樹脂
は、ビスフエノールAエポキシ樹脂より粘度が低いの
で、エポキシ合成反応、エポキシ水性化反応、水分散時
における撹拌装置の負荷の低減が可能で、しかも使用有
機溶剤の削減により生産効率を著しく高めることも可能
である。
次に本発明を実施例、比較例によりさらに具体的に説
明する。実施例、比較例中の部及び%は特にことわらな
いかぎり重量に基づくものである。
I.新F型樹脂の製造例 ビスフエノールFのグリシジルエーテル(A−1)
(注−1)165部、ビスフエノールF(B−1)(注−
2)100部およびテトラエチルアンモニウムブロマイド
0.825部からなる混合物を反応容器へ入れ、窒素気流
下、160℃で反応を行つた。反応はエポキシ価と溶液粘
度(25℃における脂肪分40%、ブチルカルビトール溶液
のガードナーホルト粘度)で追跡し、6時間反応する事
により、エポキシ価0.020、溶液粘度Z4、数平均分子量
(GPC)12900の新F型樹脂(F−1)を得た。
(注−1)(A−1):2核体含有率は86%であり、p−
p体の2核体含有率は29%であつた。
(注−2)(B−1):2核体含有率は99%で、p−p体
含有率は34%である。
上記両成分の比率は(A−1)のオキシラン基/(B
−1)のフエノール性水酸基とのモル比で1.00であり、
分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量、GPCによ
るスチレン換算)は3.9であつた。
ビスフエノールFのグリシジルエーテル(A−2)
(注−3)165部、ビスフエノールF(B−1)100部お
よびテトラエチルアンモニウムブロマイド0.825部から
なる混合物を上記と同様に反応せしめて、エポキシ価
0.025、溶液粘度Y−Z、数平均分子量10200の新F型樹
脂(F−2)を得た。
(注−3)(A−2):2核体含有率は89%で、p−p体
の2核体は31%であつた。
上記両成分の比率は(A−2)のオキシラン基/(B
−1)のフエノール性水酸基とのモル比で1.00であり、
分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量、GPCによ
るスチレン換算)は2.8であつた。
ビスフエノールFのグリシジルエーテル(A−3)
(注−4)175部、ビスフエノールF(B−1)100部お
よびテトラエチルアンモニウムブロマイド0.851部から
なる混合物を上記と同様に反応せしめて、エポキシ価
0.020、溶液粘度Z、数平均分子量7500の比較用新F型
樹脂(F−3)を得た。
(注−4)(A−3):2核体含有率は71%で、p−p体
の2核体は26%であつた。
上記両成分の比率は(A−3)のオキシラン基/(B
−1)のフエノール性水酸基とのモル比で1.00であり、
分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量、GPCによ
るスチレン換算)は11.0であつた。
II 実施例 実施例1 (1) メタクリル酸 36部 (2) スチレン 18部 (3) エチルアクリレート 6部 (4) ベンゾイルパーオキサイド 4部 (75%水湿潤物) (5) n−ブタノール 140部 反応容器に(5)を入れ窒素気流下で100℃に加熱
し、(1)〜(4)の混合液を100℃で3時間を要して
滴下し、同温度で2時間保持してビニルポリマー溶液を
得た。
上記新F型樹脂(F−1) 85部 上記ビニルポリマー溶液 50部 n−ブタノール 30部 ジメチルアミノエタノール 20部 反応溶液に、、を仕込み100℃まで加熱して新
F型樹脂が溶解するまで同温度を保持する。その後を
添加し、2時間保持した。この時点でエポキシ基はほと
んど反応し、酸価は53であつた。新F型樹脂/ビニルポ
リマーは85/15(重量比)であり、有機溶剤量は樹脂100
部あたり、66部であつた。
上記反応生成物にジメチルアミノエタノール7.3部を
添加し、15分激しく撹拌し、その後脱イオン水を固型分
含有率が20%となるまで徐々に添加して粒径0.17μの新
F型樹脂の水分散物とし、本発明が目的とする缶内面用
水性被覆組成物を得た。
実施例2 新F型樹脂(F−2) 85 部 メタクリル酸 9 部 スチレン 4.5部 エチルアクリレート 1.5部 ベンゾイルパーオキサイド 1.5部 (75%水湿潤物) ブタノール 66 部 反応容器へとを入れ窒素気流下100℃で加熱し、
が十分に溶解したら〜の混合物を100℃で3時間
を要して滴下し、滴下終了後同温度で2時間保持して、
水性処理した新F型樹脂溶液を得た。新F型樹脂/ビニ
ルポリマーは85/15(重量比)であり、有機溶剤量は樹
脂100部あたり、66部であつた。
上記水性処理生成物にジメチルアミノエタノール9.3
部を添加し、15分間激しく撹拌し、その後脱イオン水を
固型分含有率20%となるまで徐々に添加して粒子径0.10
μの新F型樹脂の水分散組成物を得た。
実施例3 新F型樹脂(F−1) 100 部 メタアクリル酸 1 部 ブチルセロソルブ 65 部 テトラエチルアンモニウムブロマイド 0.1部 反応容器へとを入れ空気流下110℃で加熱し、
が十分に溶解したらとを添加し、空気流下110℃で
酸価が0となるまで10時間反応させ新F型樹脂に部分的
にメタクリロイル基を導入した。
上記反応生成物溶液 100 部 メタアクリル酸 7.7 部 スチレン 13.5 部 アクリル酸エチル 4.5 部 プロピレングリコールモノメチルエーテル 45.7 部 ベンゾイルパーオキサイド 1.71部 (75%水湿潤物) 反応容器、を15.8部を仕込み窒素気流下で100℃に
加熱し、〜及びを30部、の混合液を100℃で3
時間を要して滴下し、同温度で2時間保持し、メタクリ
ロイル化された新F型樹脂の共重合体を含有するポリマ
ー溶液を得た。なお、新F型樹脂/ビニルポリマーは85
/15(重量比)であり、有機溶剤量は樹脂100部あたり66
部であつた。
上記反応生成物にジメチルアミノエタノール8.0部を
添加し、15分激しく撹拌し、その後脱イオン水を固型分
含有率が20%となるまで徐々に添加して、粒子径0.07μ
の水分散組成物を得た。
比較例1 上記実施例1における新F型樹脂(F−1)を比較用
新F型樹脂(F−3)に変更した以外はすべて実施例1
と同様に行なつて水性組成物を得た。
比較例2 上記実施例2における新F型樹脂(F−2)を比較用
新F型樹脂(F−3)に変更した以外はすべて実施例2
と同様に行なつて水性組成物を得た。
比較例3 上記実施例3における新F型樹脂(F−1)を比較用
新F型樹脂(F−3)に変更した以外はすべて実施例3
と同様に行なつて水性組成物を得た。
比較例4 上記実施例1における新F型樹脂(F−1)をビスフ
エノールA型エポキシ樹脂(注−5)に変更した以外は
すべて実施例1と同様に行なつて水性組成物を得た。な
お、エポキシ樹脂/ビニルポリマーは85/15(重量比)
であり、有機溶剤量は樹脂100部あたり150部であつた。
(注−5):ビスフエノールA型エポキシ樹脂 エポキシ価:0.025 数平均分子量:14000 分子量分布:2.5 溶液粘度:Zn/25℃ なお、上記実施例および比較例で得た水性組成物中に
含まれている有機溶剤を、その含有率が樹脂100部あた
り30部になるように減圧除去した。このうち、比較例4
では多量の有機溶剤を使用する必要があることから、そ
の除去に多大の労力と時間を要した。
III 性能試験結果 上記実施例、比較例で得た水性組成物を清浄なチンフ
リースチールに硬化塗膜に基いて10μになるように塗装
し、200℃で3分間焼付けて硬化させた塗板を用いて試
験した。
性能試験方法は次のとおりである。
ゲル分率 硬化塗膜をアセトン還流下、6時間で溶剤抽出後の溶
剤非抽出成分の重量分率。
付着性: 2枚の塗板(150mm×5.0mm)の塗膜面を被着面として
ナイロンフイルムを挟み込み、これを200℃×60秒加
熱、その後200℃×30秒加圧により溶融したナイロンを
両塗膜に融着したものを試験片とした。次に、この試験
片のTピール接着強度を、引張り試験機(島津オートグ
ラフAGS−500A)を使用して測定した。なお引張り速度
は20℃で200mm/minで行つた。
加工性 塗板を大きさ40mm×50mmに切断し、塗膜を外側にし
て、試験部位が40mmになるように2つ折りにし、この2
つ折りにした試験片の間に厚さ0.23mmのテインフリース
チールを2枚はさみ、3kgの荷重を高さ42cmから折り曲
げ部に落下させた後、折り曲げ先端部に6.5V×6秒通電
後の加工部2cm巾の電流値を測定した。
耐食性: 塗板を150×70mmに切断し、塗膜に素地に達するよう
にクロスカツトした後、塩水噴霧試験装置に入れる。評
価は3週間に試料を取り出し、目視で行つた。◎:カツ
ト部からの錆巾2mm以内、△:錆巾4〜5mm、×:錆巾6m
m以上。
耐酸性: 10%の塩酸水溶液に試験片を浸漬し、20℃1週間浸漬
後の塗膜を目視で評価を行つた。◎:異常なし、×:著
しく白化。
耐アルカリ: 10%のカセイソーダ水溶液に試験片を浸漬し、20℃1
週間浸漬後の塗膜を目視で評価を行つた。
評価は上記と同じである。
試験結果は第1表に示したとおりである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式 式中、2つのXはそれぞれ独立に水素原子または を表わし、nは1以上の数である、 で示される少なくとも1種の化合物よりなり、ゲルパー
    ミエーシヨンクロマトグラフイーによる数平均分子量が
    8,000〜20,000の範囲内にあり、分子量分布(重量平均
    分子量/数平均分子量)が6.0以下であり、かつエポキ
    シ価が0.05以上であるビスフエノールF型エポキシ樹脂
    を基質樹脂として含有することを特徴とする缶内面用水
    性被覆組成物。
JP16707389A 1989-06-30 1989-06-30 缶内面用水性被覆組成物 Expired - Fee Related JP2669900B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16707389A JP2669900B2 (ja) 1989-06-30 1989-06-30 缶内面用水性被覆組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16707389A JP2669900B2 (ja) 1989-06-30 1989-06-30 缶内面用水性被覆組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0333169A JPH0333169A (ja) 1991-02-13
JP2669900B2 true JP2669900B2 (ja) 1997-10-29

Family

ID=15842903

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16707389A Expired - Fee Related JP2669900B2 (ja) 1989-06-30 1989-06-30 缶内面用水性被覆組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2669900B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5654382A (en) * 1995-06-30 1997-08-05 The Dow Chemical Company Epoxy resin high in ortho bisphenol F
JP2002194274A (ja) * 2000-10-20 2002-07-10 Kansai Paint Co Ltd 塗料組成物
JP5078381B2 (ja) * 2006-04-26 2012-11-21 関西ペイント株式会社 粉体プライマー組成物及び塗膜の形成方法
CN103450725B (zh) * 2013-08-13 2016-08-03 厦门大学 一种环境友好型含氟硅重防腐环氧树脂涂料及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0333169A (ja) 1991-02-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS649347B2 (ja)
JPH045072B2 (ja)
WO2002034847A1 (fr) Composition de revetement a base d'eau pour surfaces internes de boites
JP2669900B2 (ja) 缶内面用水性被覆組成物
US6046256A (en) Aqueous dispersion composition
JP2002220563A (ja) 缶内面用水性被覆組成物
JPH0978026A (ja) 水性被覆組成物
JP2773915B2 (ja) 缶内面用水性被覆組成物
JP2818457B2 (ja) 樹脂組成物およびそれを用いてなる缶内面用水性塗料
JP3130366B2 (ja) 水性塗料組成物
JPH0125488B2 (ja)
JPH06329974A (ja) 水性塗料組成物
JPH06145593A (ja) 水性塗料組成物
JP2818455B2 (ja) 樹脂組成物およびそれを含む缶内面用水性塗料
JPH06206949A (ja) 水性樹脂分散体及びその製造方法
JP3385427B2 (ja) 水系塗料用樹脂組成物
JPS59213718A (ja) 水性樹脂組成物
JPH08302274A (ja) 水性塗料組成物
JPH07118603A (ja) 水性塗料組成物
JP3696970B2 (ja) 水性塗料用組成物およびその製造方法
JPH01217081A (ja) 乳化型水性塗料
JP3414424B2 (ja) 水分散型樹脂組成物及びこれを用いた塗料
JP4443002B2 (ja) 水性被覆組成物
JPH02218713A (ja) 硬化性を有する水性樹脂分散液
JP3496737B2 (ja) 水分散型樹脂組成物の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees