JP2669577B2 - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物

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直克 藤田
隆夫 林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体素子の樹脂封
止等に用いられるエポキシ樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂組成物は、電子機器や電子
部品等を構成するために、接着剤、積層板、半導体素子
封止材料等として使用されている。特に最近では、エレ
クトロニクスの分野におけるIC用さらにはLSI用の
封止材料としての需要が拡大している。
【0003】今日の半導体素子では、配線の高密度化と
ともにチップサイズの大型化が進んでいるが、この大型
のチップをエポキシ樹脂組成物で封止した場合、その硬
化物の内部応力により、アルミ配線のずれ(スライ
ド)、パッシベーション層におけるクラック発生等の問
題が起こっている。このため、現在、エポキシ樹脂組成
物の硬化物の低応力化が大きな課題の一つになってい
る。
【0004】そこで、低応力化のための改質剤(低応力
化剤)としてポリジメチルシロキサン等の通常のシリコ
ーン弾性体をエポキシ樹脂組成物に添加することによ
り、その硬化物に可撓性を付与して弾性率を低下させ、
内部応力を緩和することが試みられてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述した通
常のシリコーン弾性体は、エポキシ樹脂組成物の硬化物
の低応力化には効果があるが、表面にブリードアウトし
て(しみ出して)、半導体チップやリードフレーム等の
金属との密着性を低下させる傾向にある。そのため、吸
湿後、ハンダ浸漬耐熱試験を行うと、リードフレームと
封止樹脂との界面から吸湿した水の蒸発による内部応力
の発生によりパッケージにクラックを生ずるという問題
がある。
【0006】そこで、この発明は、半導体チップやリー
ドフレーム等の金属と硬化物との密着性を低下させるこ
となく、硬化物の低応力化を図ることのできるエポキシ
樹脂組成物を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、発明者らは種々検討を重ねた。その結果、低応力化
剤として後述の特定のシリコーン重合体をエポキシ樹脂
組成物に含ませるようにすれば、金属との密着性を保持
しながら、硬化物の内部応力を低下させることが可能に
なることを実験で確認して、この発明を完成した。
【0008】したがって、この発明にかかるエポキシ樹
脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化剤および低応力化剤を
必須成分として含むエポキシ樹脂組成物であって、前記
低応力化剤が、下記一般式化2で表されるシリコーン重
合体であることを特徴とするものである。
【0009】
【化2】
【0010】(上記式化2中、R1 は水素原子、メチル
基、フェニル基、2−アミノエチル基またはグリシジル
基を表し、R2 はメチル基、エチル基、n−プロピル基
またはイソプロピル基を表し、mおよびnは互いに独立
に平均値10以上200以下の繰り返し数を表し、kは
0、1または2を表す。)上記一般式化2で表されるシ
リコーン重合体は、ポリシロキサン構造の主鎖を有する
とともに、その末端にアルコキシシラン構造〔− Si(CH
3)k (OR2)3-k〕を有する。このアルコキシシラン構造
は、単官能(k=2の場合:R2 O基の数=1)、2官
能(k=1の場合:R2 O基の数=2)、3官能(k=
0の場合:R 2 O基の数=3)のいずれでもよいが、性
能上、3官能が最も好ましい。繰り返し数mおよびnの
各平均値は、成形性およびその他の物性を考慮して、い
ずれも10以上200以下である。
【0011】この発明で用いられるエポキシ樹脂として
は、従来のエポキシ樹脂組成物に用いられているエポキ
シ樹脂を用いることができ、特に限定はされないが、た
とえば、ビスフェノールA系エポキシ樹脂、ビスフェノ
ールF系エポキシ樹脂、ノボラック系エポキシ樹脂、脂
環式エポキシ樹脂、ビフェニル構造またはナフタレン構
造を持つエポキシ樹脂等が挙げられる。これらは、1種
のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。た
だし、この発明のエポキシ樹脂を、半導体素子等を封止
する成形材料として用いる場合には、硬化物のガラス転
移温度(Tg)、耐湿性等の物性を考慮して、ビフェニ
ル構造を持つエポキシ樹脂および/またはナフタレン構
造を持つエポキシ樹脂を用いることが好ましい。
【0012】この発明で用いられる硬化剤としては、特
に限定はされないが、たとえば、フェノールノボラック
樹脂、酸無水物、アミン類等が挙げられる。これらは、
1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよ
い。前記エポキシ樹脂の場合と同様の理由から、硬化剤
としてはフェノールノボラック樹脂等のフェノール樹脂
を用いることが好ましいが、これに限定されることはな
い。また、硬化剤の配合割合に、特に制限はなく、必要
量を適宜設定すればよい。
【0013】以上に述べてきた必須成分を含むこの発明
のエポキシ樹脂組成物は、必要に応じて、さらに下記の
その他の成分を1種以上含んでいてもよい。同成分とし
ては、たとえば、硬化助剤または硬化促進剤(第3級ア
ミン、イミダゾール類、有機リン化合物等)、充填材ま
たは補強材(シリカ粉末、アルミナ粉末、炭酸カルシウ
ム粉末、ガラス繊維、炭素繊維等)、難燃化剤(三酸化
アンチモン、臭素化エポキシ樹脂、水和アルミナ等)、
離型剤(ワックス、ステアリン酸、ステアリン酸塩
等)、着色剤(カーボンブラック、金属酸化物等の顔料
等)等が挙げられるが、これらの種類および配合割合等
は、特に限定されるものではない。なお、充填材を用い
る場合には、エポキシ樹脂組成物全体100重量部(以
下、「重量部」を単に「部」と記す)に対して10〜8
0部となるように設定するのが好ましい。10部以上の
充填材を加えることにより、線膨張係数を小さくして熱
放散性を良好に保つことができるが、80部を超える
と、キャビティーに完全に充填されなくなり、成形性が
悪くなる恐れがある。
【0014】この発明のエポキシ樹脂組成物を作製する
方法については、特に限定はされないが、たとえば、前
記構成成分(必須成分および必要に応じて用いられる成
分)をミキサー、ブレンダー等で混合し、ニーダー、ロ
ール等を使用して混練する方法等により、エポキシ樹脂
組成物を得ることができる。なお、上記の方法におい
て、必要に応じては、混練終了後に混練物を冷却固化し
粉砕して、粒状等としてもよい。
【0015】
【作用】エポキシ樹脂および硬化剤に加えて、前記式化
2で表されるシリコーン重合体を含ませるようにする
と、このシリコーン重合体は、ポリシロキサン構造の主
鎖を有するため、エポキシ樹脂組成物の硬化物に可撓性
を付与して、その弾性率を低下させる。その結果、硬化
物の内部応力が緩和される。しかも、前記シリコーン重
合体は、末端にアルコキシシラン構造を有するため、エ
ポキシ樹脂組成物の硬化物の表面にブリードアウトして
も、アルコキシシラン構造の部分が半導体チップやリー
ドフレーム等の金属と反応して結合するので、前記硬化
物と金属との密着性が低下することが防止される。
【0016】
【実施例】以下に、この発明の実施例を比較例と併せて
説明するが、この発明は、下記実施例に限定されない。 −実施例1− 以下の成分からなるエポキシ樹脂組成物を調製した。
【0017】 エポキシ樹脂:テトラメチルビフェニルジグリシジルエーテル…13.0部 低応力化剤:下式化3で表されるシリコーン重合体 … 2.0部
【0018】
【化3】
【0019】(上記式化3中、繰り返し数m、nの平均
値はそれぞれ約100、約10である。) 硬化剤:フェノールノボラック樹脂 … 6.0部 硬化助剤:2−エチルイミダゾール … 0.3部 離型剤:天然カルナバワックス … 0.5部 充填材:シリカ粉末 …80.7部 顔料:カーボンブラック … 0.5部 難燃化剤:三酸化アンチモン … 1.5部 難燃化剤:臭素化エポキシ樹脂 … 1.5部 上記成分の配合は、以下の手順に沿って行った。
【0020】まず、約150℃で熱溶融したフェノール
ノボラック樹脂中に低応力化剤を投入して混練し、混練
物を冷却後、微粉砕した。得られた微粉砕物にその他の
成分を添加し、それらをミキサで混合し、さらにニーダ
ーで混練することにより、エポキシ樹脂組成物を得た。
得られたエポキシ樹脂組成物を常法に従って圧力50kg
/mm2、温度170℃で3分間成形し、さらに温度170
℃で5時間アフタキュアさせて、硬化物を得た。
【0021】−実施例2〜4− 実施例1において、低応力化剤として前記式化3で表さ
れるシリコーン重合体の代わりに下式化4〜6で表され
るシリコーン重合体を同量用いたこと以外は実施例1と
同様にして、エポキシ樹脂組成物を作製し、硬化させ
て、硬化物を得た。
【0022】
【化4】
【0023】(上記式化4中、繰り返し数m、nの平均
値はそれぞれ約100、約10である。)
【0024】
【化5】
【0025】(上記式化5中、繰り返し数mの平均値は
約200である。)
【0026】
【化6】
【0027】(上記式化6中、繰り返し数mの平均値は
約200である。) −比較例− 実施例1において、低応力化剤として前記式化3で表さ
れるシリコーン重合体の代わりに通常のシリコーン弾性
体である下式化7で表されるシリコーン重合体(ポリジ
メチルシロキサン)を同量用いたこと以外は実施例1と
同様にして、エポキシ樹脂組成物を作製し、硬化させ
て、硬化物を得た。
【0028】
【化7】
【0029】(上記式化7中、繰り返し数mの平均値は
約200である。)以上の実施例1〜4および比較例で
得られたエポキシ樹脂組成物の硬化物について、線膨張
係数(α1 )、曲げ弾性率(E)、曲げ強度(σf )お
よびガラス転移温度(Tg)を測定するとともに、フレ
ーム引き抜きテストを行った。線膨張係数およびTgは
TMA法により求め、曲げ弾性率および曲げ強度は、曲
げ強度試験機を用いて測定した。フレーム引き抜きテス
トは、リードフレームの一部が外部に突出するようにエ
ポキシ樹脂組成物の硬化物で封止し、外部に突出したリ
ードフレームの部分に開けられた孔を利用して、リード
フレームの長さ方向に沿ってリードフレームと封止材と
の引張強度を計測し、それが4kg/mm2以上の場合を○
で、4kg/mm2未満の場合を×で評価した。それらの結果
を表1に示した。
【0030】
【表1】
【0031】表1にみるように、実施例のものは、比較
例のものに比べて、いずれも、線膨張係数および曲げ弾
性率が保持されていて応力レベルは同等であり、しか
も、曲げ強度およびリードフレームとの密着性(引き抜
きテストによる)が向上していることが確認された。
【0032】
【発明の効果】この発明にかかるエポキシ樹脂組成物に
よれば、半導体チップやリードフレーム等の金属との密
着性を保持しながら、内部応力の低下した硬化物を得る
ことができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂、硬化剤および低応力化剤
    を必須成分として含むエポキシ樹脂組成物であって、前
    記低応力化剤が、下記一般式化1で表されるシリコーン
    重合体であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。 【化1】 (上記式化1中、R1 は水素原子、メチル基、フェニル
    基、2−アミノエチル基またはグリシジル基を表し、R
    2 はメチル基、エチル基、n−プロピル基またはイソプ
    ロピル基を表し、mおよびnは互いに独立に平均値10
    以上200以下の繰り返し数を表し、kは0、1または
    2を表す。)
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