JP2668932B2 - スピーカ装置 - Google Patents

スピーカ装置

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JP2668932B2 JP63108578A JP10857888A JP2668932B2 JP 2668932 B2 JP2668932 B2 JP 2668932B2 JP 63108578 A JP63108578 A JP 63108578A JP 10857888 A JP10857888 A JP 10857888A JP 2668932 B2 JP2668932 B2 JP 2668932B2
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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、音響再生に用いるスピーカ装置に関する。
B.発明の概要 本発明は、スピーカ装置において、振動板を天然又は
合成のパルプ若しくは天然繊維を含んでなり一方向につ
いての剛性が直交する他方向についての剛性よりも高く
なされた矩形状部材の複数枚を各矩形状部材の一方向が
放射状となるように配向し接合して構成し、隣接する矩
形状部材同士の接合による重ね合わせ部分の面積が自由
端部となる周囲部より基端部となる中心部に近づくにし
たがって漸次大きくなるようにして、基端側の材料密度
が自由端側の材料密度よりも高くなるようにすることに
より、基端部側の剛性が向上し、また、径方向の剛性が
周方向の剛性よりも高いことにより、良好な音響再生が
行えるスピーカ装置を提供するものである。
C.従来の技術 従来、マグネットやボイスコイル等により構成される
電磁的駆動手段により振動板を振動させるようにしたス
ピーカ装置において、該振動板を天然又は合成のパルプ
を含んでなる紙により形成したものが用いられている。
上記振動板を紙により形成することは、この紙がいわ
ゆる内部損失の大きい材料であることから、周波数特性
において該振動板の共振峰(共振周波数のピーク部)が
抑えられ、特に低域周波数用のスピーカ装置(ウーフ
ァ)に適用する場合において良好な音色を再現できると
いう特徴がある。
しかしながら、紙により形成された振動板において
は、充分な剛性を確保することが困難であるという問題
点がある。充分な剛性が確保されないと、共振周波数が
比較的低い周波数となってしまい、良好な音響再生の可
能な周波数帯域が狭くなってしまう。紙により形成され
た振動板において充分な剛性を確保しようとすれば、振
動板の厚みを増す必要があるため、振動板の重量が増加
することとなってしまう。振動板の重量が増加すると、
音響再生の効率、すなわち感度が低下し、良好な音響再
生が行えなくなる。
上述のような紙からなる振動板における問題点を解決
するため、本願出願人が先に特願昭62−193533号の明細
書及び図面において提案しているスピーカ用振動板は、
略一方向に揃えられた高弾性あるいは高強度の繊維(ア
ラミド繊維やカーボン繊維等)と、熱硬化性あるいは熱
可塑性の樹脂とにより形成されてなる。そして、上記繊
維の略全部が振動板の基端部(コーンネック部)から周
縁部(コーン外周部)にまで連なってなり、また、上記
周縁部側より上記基端部側の方が厚くなるように形成さ
れている。このような振動板は、上記繊維の方向が該振
動板の径方向に配列されているため、周方向の剛性より
も径方向の剛性が高くなされている。また、基端部側部
分が、周縁部側よりも厚いことにより、該周縁部よりも
剛性が高くなされている。
この振動板を用いたスピーカ装置においては、この振
動板を駆動する電磁的駆動手段が取付けられる基端部側
及びこの基端部から上記周縁部に至る径方向の剛性のみ
が高くなされているので、振動板全体の重量を増すこと
なく、上記電磁的駆動手段からの駆動力が振動板に伝達
されるために必要な部分及び方向について充分な剛性が
確保されている。
D.発明が解決しようとする課題 ところで、上述のようなアラミド繊維やカーボン繊維
等と熱硬化性又は熱可塑性の樹脂からなる振動板を用い
たスピーカ装置においては、この振動板をなす材料の内
部損失が小さいため、周波数特性において振動板の共振
峰が出易く、特に、低域周波数用のスピーカ装置に適用
した場合において良好な再生音響が得られない場合があ
る。
そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるも
のであって、良好な音響再生が行えるように充分な内部
損失のある材料からなり重量を増加させることなく基端
部側及び径方向の剛性が確保された振動板を備えてなる
スピーカ装置を提供することを目的とする。
E.課題を解決するための手段 上述の課題を解決し上記目的を達成するため、本発明
に係るスピーカ装置は、複数枚の略矩形状の部材から構
成されてなる振動板を備え、これら矩形状部材は、天然
又は合成のパルプ若しくは天然繊維を含み一方向につい
ての剛性が直交する他方向についての剛性よりも高くな
されており、また、各矩形状部材は、それぞれの上記一
方向が放射状となるように配向されて互いに接合され隣
接する矩形状部材との接合による重ね合わせ部分の面積
が自由端部となる周囲部より基端部となる中心部に近づ
くにしたがって漸次大きくなるように配列され、基端側
の材料密度が自由端側の材料密度よりも高くなされた振
動板を構成してなるものである。
F.作用 本発明に係るスピーカ装置においては、振動板は、こ
の振動板を構成する矩形状部材が剛性の高いそれぞれの
一方向が放射状に配向されていることにより径方向の剛
性が周方向の剛性よりも高く、また、各矩形状部材が互
いに隣接する矩形状部材同士の接合による重ね合わせ部
分の面積が自由端部となる周囲部より基端部となる中心
部に近づくにしたがって漸次大きくなるように配列され
ていることにより基端部側が周縁部側よりも材料密度が
高いので該基端部側が該周縁部側よりも剛性が高い。
G.実施例 以下、本発明の具体的な実施例を図面を参照しながら
説明する。
本発明に係るスピーカ装置は、第1図に示すように、
いわゆるコーン型に形成されてなる振動板1を電磁駆動
装置2により振動駆動するように構成されてなる。
上記振動板1は、周縁部を略円錐形に形成された外筐
体3の前端部3aにエッジ部材4を介して支持されてい
る。上記エッジ部材4は、例えばウレタン系樹脂等の可
撓性を有する材料からなり、上記振動板1を第1図中矢
印Sで示す放音方向に変位自在に支持している。
上記電磁駆動装置2は、上記外筐体3の後端部に設け
られ、マグネット5と、このマグネット5の磁力を誘導
して所定の磁路を形成するヨーク6と、上記磁路中に配
設されるボイスコイル7とからなる。このボイスコイル
7は、上記振動板1の中心部側の基端部に取付けられて
いる。
上記ボイスコイル7に所定の駆動電流を供給すること
により、この駆動電流により発生する磁場と上記ヨーク
6により形成される磁路とが作用し、このボイスコイル
7は上記振動板1とともに上記放音方向に振動駆動され
る。
ところで、上記振動板1は、第2図に示すように、複
数枚の第3図に示すような略矩形状の短冊片1aが略放射
状に配列され、熱硬化性又は熱可塑性の樹脂により接合
されて構成されている。上記短冊片1aは、天然又は合成
のパルプ若しくは天然繊維(例えば、綿、羊毛、絹等)
を含んでなる充分な内部損失を有する紙等の材料からな
る。そして、この短冊片1aをなす材料が含む繊維は、そ
の方向が第3図中矢印rで示す長手方向となされている
ものが多くなされている。そのため、この短冊片1aの上
記長手方向についての剛性は、第3図中矢印bで示す上
記長手方向に直交する方向についての剛性よりも高くな
っている。そして、上記振動板1は、上記短冊片1aがそ
の上記長手方向が第2図中矢印Rで示す径方向となるよ
うにそれぞれ配向されて構成されているので、上記径方
向についての剛性が、第2図中Bで示す周方向の剛性よ
りも高くなされている。
また、上記振動板1の中心部側においては、複数枚の
短冊片1aが重なり合った状態となっており、中心から離
れるにしたがって隣接する短冊片1a同士の重なりが少な
くなり、周縁部においては略隣接する短冊片1a同士の重
なりがない状態となっている。したがって、この振動板
1は、基端部(コーンネック部)となる中心部側が、自
由端部となる周縁部側よりも厚く、すなわち材料密度が
高くなされ、剛性が高くなされている。
このような振動板1を製作するには、先ず、この振動
板1を構成する上記短冊片1aを例えば紙により形成す
る。この短冊片1aを製作するには、第4図に示すよう
に、切断することにより複数枚の短冊片1aが得られるよ
うな台紙8を抄造する。この台紙8が含む繊維の方向の
調整は、例えば、この台紙8を抄造する過程において、
第4図中矢印Tで示す特定の一方向に引張り力を加える
等の手段により行うことができる。そして、この引張り
力を加えた方向が上記短冊片1aにおける上記長手方向と
なるようにこの台紙8を裁断することにより、上記短冊
片1aを作成する。
上記台紙8に含まれる繊維は、その方向が上記一方向
に一致する方向となされているものが、例えば、全体の
約60乃至70%程度となされている。また、この比率を約
80乃至90%程度としてもよい。
次に、上記台紙8が裁断されなる短冊片1aに、例えば
フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂、または熱可塑性樹脂
を含浸させ、いわゆるプリプレグ状態とする。このと
き、熱硬化性樹脂を用いる場合には、この熱硬化性樹脂
はいわゆるBステージ状態(半硬化状態)となされてい
る。また、熱可塑性樹脂を用いる場合には、この熱可塑
性樹脂を加熱することにより可塑化させて上記短冊片1a
に含浸させる。
そして、このように形成された上記短冊片1aを、第5
図に示すように、所定のコーン形状を形成するための金
型9において、前記第2図に示したように、上記一方向
が放射状となり、中心部側において上記短冊片1a同士が
多く重なり合う状態に順次配列する。上記金型9は、下
型9aと上型9bとを有してなり、この下型9aと上型9bとが
嵌合すなわちこの金型9が閉成された状態において、所
定のコーン形状の空隙(キヤビティ部)が形成するよう
になされている。すなわち、所定の枚数の上記短冊片1a
を上記金型9内に配列させてこの金型9を閉成すれば、
上記各短冊片1aは、上記所定のコーン形状を成形する。
なお、上記振動板1を構成する上記短冊片1aの枚数と
しては、例えば112枚程度が用いられる。この場合に
は、28枚の上記短冊片1aを上記コーン形状の周縁部にお
いて一層となるように配列して上記コーン形状を構成
し、このように配列された短冊片1aを4層重ねることに
より、上記振動板1を構成する。
上記金型9が閉成された状態において、所定の条件に
て第5図中矢印Pで示す方向の加圧及び加熱を行い、上
記熱硬化樹脂を硬化させることにより、または上記熱可
塑性樹脂を可塑化して再び冷却して硬化させることによ
り、上記振動板1が構成される。
本発明に係るスピーカ装置は、上述のように構成され
た上記振動板1を備えてなることにより、振動板全体の
重量を増加させることなく上記ボイスコイルが取付けら
れる基端部側及びこの基端部側から周縁部側に至る径方
向の剛性が高められていることから、上記電磁駆動装置
2の駆動力がこの振動板1に効率よく伝達され、良好な
音響再生を行うことができる。また、上記振動板1が充
分な内部損失を有することから、周波数特性において、
振動板の共振峰が生じることが抑えられる。
なお、本発明に係るスピーカ装置は、上述の実施例に
限定されることなく、例えば上記電磁駆動装置の構成等
については適宜変更可能である。
H.発明の効果 上述のように、本発明に係るスピーカ装置において
は、振動板は、天然又は合成のパルプ若しくは天然繊維
を含む材料からなり、また、この振動板を構成する矩形
状部材(短冊片)が剛性の高いそれぞれの一方向が放射
状に配向され、また、各矩形状部材が互いに隣接する矩
形状部材同士の接合による重ね合わせ部分の面積が自由
端部となる周囲部より基端部となる中心部に近づくにし
たがって漸次大きくなるように配列されていることによ
り基端部側が周縁部側よりも材料密度が高くなされてい
る。
すなわち、本発明は、充分な内部損失を有する振動板
を備えることから、特に低域周波数帯の再生に用いて好
適であり、また、振動板全体の重量を増加させることな
く径方向の剛性が周方向の剛性よりも高くなされるとと
もに、基端部側が周縁部側よりも剛性が高くなされた振
動板を備えることにより、良好な音響再生が行えるスピ
ーカ装置を提供できるものである。
また、本発明に係るスピーカ装置においては、振動板
をなす材料が低廉なコストにより多くの種類の材料から
選択することができ、製作が容易である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るスピーカ装置の構成を一部を破断
して示す側面図であり、第2図は上記スピーカ装置の要
部となる振動板の構成を示す平面図であり、第3図は上
記振動板を構成する短冊片の形状を示す平面図である。 第4図は上記短冊片の製作の過程で抄造される台紙の形
状の一例を示す平面図であり、第5図は上記振動板を構
成する際に用いられる金型の構成の一例を一部を破断し
て示す斜視図である。 1……振動板 1a……短冊片

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数枚の略矩形状の部材から構成されてな
    る振動板を備え、 上記矩形状部材は、天然又は合成のパルプ若しくは天然
    繊維を含み、一方向についての剛性が直交する他方向に
    ついての剛性よりも高くなされてなり、 各矩形状部材は、それぞれの上記一方向が放射状となる
    ように配向されて互いに接合され、隣接する矩形状部材
    との接合による重ね合わせ部分の面積が自由端部となる
    周囲部より基端部となる中心部に近づくにしたがって漸
    次大きくなるように配列され、基端側の材料密度が自由
    端側の材料密度よりも高くなされた振動板を構成して なるスピーカ装置。
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