JP2668856B2 - 計器装置 - Google Patents

計器装置

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JP2668856B2 JP24930591A JP24930591A JP2668856B2 JP 2668856 B2 JP2668856 B2 JP 2668856B2 JP 24930591 A JP24930591 A JP 24930591A JP 24930591 A JP24930591 A JP 24930591A JP 2668856 B2 JP2668856 B2 JP 2668856B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被測定対象の変化をデ
ジタル信号に変換し、このデジタル信号を処理して計器
表示部を表示駆動するデジタル駆動方式の計器装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】被測定対象である車速を表示する速度計
を例にとって従来のデジタル駆動方式の計器装置を説明
すると、車両が一定距離走行する毎に一定のパルスを出
力するパルス信号発生部を設け、このパルス信号発生部
から出力されるパルス信号のパルス周期に応じたデジタ
ル信号を出力するデジタル変換部を設け、このデジタル
信号を表示データとして処理して計器表示部を表示駆動
する表示駆動部を設けたものである。
【0003】一般にこのパルス信号のパルス周期の測定
に際しては、パルス信号を一定時間隔の周期測定用サン
プル時間間隔に分割し、この各サンプル時間間隔におい
て多数回サンプリングしてサンプリング時でのパルス信
号がONかOFFかを測定し、例えばこのON値をカウ
ントしてON回数値を求め、このON回数値をパルス周
期に対応するものとして、これに対応するデジタル値を
出力するように前記デジタル変換部を構成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、パルス
信号のパルスON,OFF周期と、サンプル時間間隔と
は常にON立ち上がり時とサンプル時間間隔開始時とが
一致しているわけではないため、例えばパルス信号が一
定周期状態即ち車両が等速走行していてもサンプリング
によるON回数値は平均的にはほぼ一定であっても多少
のバラツキを生じ、このバラツキに応じてサンプル時間
間隔毎に逐次デジタル変換処理されて行くために、計器
表示値にバラツキを生じてしまう問題がある。
【0005】本発明は、このようなデジタル駆動方式の
計器装置において生じる計器表示値のバラツキ(指針表
示に際しては指針振れ)を防止する視認性に秀れた計器
装置を提供することが技術的課題である。
【0006】
【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。
【0007】被測定対象の変化に応じてパルス信号Pを
出力するパルス信号発生部1と,このパルス信号Pの周
期測定用のサンプル時間間隔T内におけるサンプリング
時のON,OFF値を測定して、このON回数値若しく
はOFF回数値に応じたデジタル信号Dを出力するデジ
タル変換部2と、このデジタル信号Dを処理して計器表
示部3を駆動する表示駆動部4とから成る計器装置にお
いて、被測定対象の変化が増加状態か減少状態かを判別
する増減判別部5を設け、この増減判別部5により増加
状態若しくは増加状態後の無変化状態と判別した際に
は、前記ON回数値が先の周期測定用のサンプル時間間
隔T内におけるON回数値より減少した場合は、この先
のON回数値若しくは所定のON回数値を加算して先の
ON回数値に近づけた値に対応したデジタル値に変換す
るように補正し、逆にON回数値がサンプル時間間隔T
内におけるON回数値より増加した場合は、前記補正処
理は行わず、前記増減判別部5により減少状態若しくは
減少状態後の無変化状態と判別した際には、前記ON回
数値が先のサンプル時間間隔T内におけるON回数値よ
り減少した場合は前記補正処理は行わず、逆にON回数
値より増加した場合は、先のON回数値若しくは所定の
ON回数値を減算して先の回数値に近づけた値に対応し
たデジタル値に変換するように補正する表示振れ補正制
御部6を前記デジタル変換部2に設けたことを特徴とす
る計器装置に係るものである。
【0008】
【作用】被測定対象の変化が増加状態にある場合は(増
加に際しての無変化状態を含む)、例えばサンプル時間
間隔T毎のON回数値(サンプリング時でのON測定総
数)が減少しても常に減少前のON回数値若しくはこれ
に近づけた値に対応したデジタル信号Dがデジタル変換
部2より出力されるように補正され、逆に、被測定対象
の変化が減少状態にある場合は(減少に際しての無変化
状態を含む)、例えばサンプル時間間隔T毎のON回数
値が増加しても常に増加前のON回数値若しくはこれに
近づけた値に対応したデジタル信号Dがデジタル変換部
2より出力されるように表示振れ補正制御部6により補
正される。
【0009】従って、表示駆動に支承を与えることな
く、誤差としてとらえられるON回数値のバラツキ、即
ちデジタル信号Dのバラツキが抑制され、表示値のバラ
ツキ(指針表示に際しては指針振れ)が抑制されること
となる。
【0010】尚、本記載ではON回数値の測定により処
理制御しているが、逆にOFF回数値の測定により処理
制御しても良く、この際の処理制御,作動は逆となる。
【0011】
【実施例】図1に本実施例の概略構成を示す。
【0012】便宜上、本装置は速度計である場合を例に
とって説明する。
【0013】図中符号1はパルス信号発生部で、車両が
一定距離走行する毎にパルスを発生するものである。
【0014】従って、このパルス信号Pのパルス周期は
走行速度に比例している。
【0015】図中符号2はデジタル変換部であって、前
記パルス信号Pのパルス周期に応じたデジタル信号Dを
出力するものである。
【0016】このデジタル変換部2でのパルス周期の測
定並びにこれと対応するデジタル信号Dへの変換処理
は、パルス信号Pを周期測定用のサンプル時間間隔Tに
分割し、この各サンプル時間間隔T内でn回サンプリン
グし、このサンプリング時tでパルス信号PがONかO
FFかを測定し、このサンプル時間間隔T内のON測定
値回数を積算してON回数値を求め、このON回数値を
パルス周期として、このON回数値に応じたデジタル信
号Dを出力するようにしている。
【0017】図中符号3は計器表示部、4は表示駆動部
であって、前記デジタル信号Dを表示データとして計器
表示部3を表示駆動するものである。
【0018】図中符号5は、増減判別部であって、被測
定対象、即ち車両の走行速度が増加状態か減少状態かを
判別するもので、例えば数秒前のデジタル信号Dと現時
点でのデジタル信号Dを比較して判別する回路や同様に
してON回数値の変化を比較して判別する回路を設けて
構成しても良く、適宜設計し得るものである。
【0019】図中符号6は、表示振れ補正制御部で、以
下の作動に示す補正処理を行うものである。
【0020】次に、この補正処理の作動を図2,図3に
基づき説明する。
【0021】先ず、増減判別部5により車両が加速走行
と判別した場合(この場合の加速走行とは、現時点で加
速している場合と、加速後等速走行している場合を含む
ものである)について説明する。
【0022】例えばこの状態で車両が等速走行している
場合、図2に示すようにON回数値が各サンプル時間間
隔T毎、「10,10,…」と続いて時々9に減少した場合
(「10,10,9,10…」の場合)このON回数値「9」
は、増減判別部5により「+1」加算されて減少以前の
「10」補正される。
【0023】従って、「10,10,10,10…」に補正さ
れ、「9」に減少することにより生じる表示振れが防止
される。
【0024】また、例えばON回数値が「10」から「8」ま
でに減少した場合は、同様に「+1」加算されて「9」に
補正され、「10」から「8」の変化に対する表示振れよ
りも表示振れ度合が抑制される。この場合、減少前の
「10」との差「2」を検知して、常に「+1」加算補正
ではなく、この場合は「+2」加算補正して、常に減少
前の「10」に補正し、表示振れを確実に補正するように
構成しても良い。
【0025】また、本実施例ではON回数値が「10,1
0,11,10…」と変化する場合、「11」への増加に際して
は前記補正処理は行わない。(尚、この増加に際しても
等速走行である場合には適宜補正処理するようにしても
良い。)従って、次の「10」は先の「11」に対して減少
となるため、前記した「+1」の補正が行われ、「10,
10,11,11…」と補正される。
【0026】以上のように増加の場合は車両が加速状態
にあるため、これをエラーとは考えずにそのまま表示駆
動させ、減少した場合は「+1」の補正を行い、先の減
少前のON回数値に補正して、表示駆動するものであ
る。
【0027】即ち、加速走行時では何ら表示駆動に支承
を与えることなく、表示値も加速増加し、等速走行時で
も同様に表示値も変化せず、この加速状態でON回数値
が減少した場合は、これを表示振れの原因となるエラー
値と判断して前記「+1」の補正を行うものである。
【0028】次に逆に増減判別部5により車両が減速状
態であると判別した場合について説明する。
【0029】この場合は、前記補正処理と全く逆となる
もので、ON回数値が減少した場合は、そのままで補正
処理は行わず、増加した場合は、エラー値と判断して
「−1」の減算補正を行うものである。(尚、前記加速状
態の場合と同様に、ON回数値が減少した場合でも等速
走行である場合には適宜補正処理するようにしても良
い。)従って、「10,10,11,10…」の場合は、「10,1
0,10,10…」と補正し、「10,10,9,10…」の場合
は、「10,10,9,9…」と補正するものである。
【0030】以上の一連の動作例を図3に表示してい
る。
【0031】尚、図3に示した本実施例の補正処理例は
一例であって、例えば加速状態の際には、常に予めON
回数値より「−1」を引いた値に補正するものとし、
「10」から「9」のように増加した場合は前記実施例の
「+1」の加算補正の替わりにこの「−1」の処理を行
わないように回路設計しても良い。
【0032】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したから、表
示駆動に支承を与えることなく、デジタル信号処理によ
り表示駆動するデジタル駆動式の計器装置における表示
振れ(指針振れ)が防止される極めて視認性に秀れた計
器装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の概略構成図である。
【図2】等速走行時の作動説明図である。
【図3】本実施例の作動説明図である。
【符号の説明】
1 パルス信号発生部 2 デジタル変換部 3 計器表示部 4 表示駆動部 5 増減判別部 6 表示振れ補正制御部 D デジタル信号 P パルス信号 T サンプル時間間隔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−133062(JP,A) 特開 昭51−28727(JP,A) 特開 昭56−101557(JP,A) 特公 昭54−29119(JP,B2) 特公 昭55−26806(JP,B2) 特公 昭56−30805(JP,B2) 特公 平3−41771(JP,B2) 特公 平3−41772(JP,B2) 実公 昭58−50258(JP,Y2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定対象の変化に応じてパルス信号を
    出力するパルス信号発生部と,このパルス信号の周期測
    定用のサンプル時間間隔内におけるサンプリング時のO
    N,OFF値を測定して、このON回数値若しくはOF
    F回数値に応じたデジタル信号を出力するデジタル変換
    部と、このデジタル信号を処理して計器表示部を駆動す
    る表示駆動部とから成る計器装置において、被測定対象
    の変化が増加状態か減少状態かを判別する増減判別部を
    設け、この増減判別部により増加状態若しくは増加状態
    後の無変化状態と判別した際には、前記ON回数値が先
    の周期測定用のサンプル時間間隔内におけるON回数値
    より減少した場合は、この先のON回数値若しくは所定
    のON回数値を加算して先のON回数値に近づけた値に
    対応したデジタル値に変換するように補正し、逆にON
    回数値がサンプル時間間隔内におけるON回数値より増
    加した場合は、前記補正処理は行わず、前記増減判別部
    により減少状態若しくは減少状態後の無変化状態と判別
    した際には、前記ON回数値が先のサンプル時間間隔内
    におけるON回数値より減少した場合は前記補正処理は
    行わず、逆にON回数値より増加した場合は、先のON
    回数値若しくは所定のON回数値を減算して先の回数値
    に近づけた値に対応したデジタル値に変換するように補
    正する表示振れ補正制御部を前記デジタル変換部に設け
    たことを特徴とする計器装置。
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