JP2667146B2 - 熱交換器の製造方法 - Google Patents
熱交換器の製造方法Info
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- plating solution
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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- F28D15/00—Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies
- F28D15/02—Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes
- F28D15/04—Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes with tubes having a capillary structure
- F28D15/046—Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes with tubes having a capillary structure characterised by the material or the construction of the capillary structure
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C25—ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
- C25D—PROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
- C25D5/00—Electroplating characterised by the process; Pretreatment or after-treatment of workpieces
- C25D5/60—Electroplating characterised by the structure or texture of the layers
- C25D5/605—Surface topography of the layers, e.g. rough, dendritic or nodular layers
-
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- C25D5/00—Electroplating characterised by the process; Pretreatment or after-treatment of workpieces
- C25D5/60—Electroplating characterised by the structure or texture of the layers
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-
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- F28—HEAT EXCHANGE IN GENERAL
- F28F—DETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
- F28F13/00—Arrangements for modifying heat-transfer, e.g. increasing, decreasing
- F28F13/18—Arrangements for modifying heat-transfer, e.g. increasing, decreasing by applying coatings, e.g. radiation-absorbing, radiation-reflecting; by surface treatment, e.g. polishing
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Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
本発明は熱交換器や、ヒートパイプに利用される、特
に液媒体を流動させる放熱フィン付の熱交換器の製造方
法に関する。 従来の技術 熱交換部材に多孔質層を形成し、表面積の増大、沸騰
伝熱の促進効果をはかることは一般に知られているが、
伝熱管内に多孔質層を形成することは焼結、浴射法では
困難であるから通常はメッキ法を利用する。しかしこの
様な表面積を増大し沸騰伝熱の促進効果をはかるために
行うメッキ層は、平滑メッキと違った条件で加工し、適
度なポーラス性と突起を有するメッキ層に仕上げる必要
がある。この様なメッキ層を形成する方法としては、通
常の平滑メッキを得るために必要な錯塩や、にかわ状物
質、光沢剤、結晶微粒子化のための添加剤などはメッキ
液中に配合しないか、極く微量としたメッキ液を使用
し、メッキ条件としては一般的に高温で高電流密度で行
ない、メッキ液は高速の流動撹拌を行うことにより形成
される。 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、この様な条件で伝熱管内壁面等にメッ
キ液を導入しても仲々内部まで均一に多孔質状のメッキ
をすることができず、錯塩の少ない不安定なメッキ液条
件となっているために短時間にて分解を起こし、量産性
に向かないばかりか、伝熱管パイプ壁面とメッキ層との
密着も不充分であり、液媒体の流動時および振動や衝撃
にてメッキ層が剥離してしまうなどの欠陥があった。 さらに、伝熱管を拡管することにより、放熱フィンを
固定する熱交換器にあっては、凹凸状のメッキを形成し
ても、拡管時に、変形または離脱してしまう欠陥があっ
た。 本発明は上記問題点に鑑み、均一にかつ密着性の優れ
た凹凸状のメッキ層を形成し、表面積の増大した、沸騰
伝熱の促進効果がはかれる伝熱壁面をもつ熱交換器の製
造方法を提供するものである。 問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために、本発明は、放熱フィン
を固定するために伝熱管の拡管作業後、オキシエチレン
系界面活性剤と1ミリモル以下の低濃度の塩化物イオン
を添加剤として加えたメッキ液を伝熱管内に流し、伝熱
管側をカソードとして電気メッキを施することにより、
伝熱管内壁面に、凹凸を有する金属メッキ層を形成する
ものである。 作用 本発明は上記した構成によって、メッキ液中のオキシ
エチレン系界面活性剤が、金属イオンと錯体を作り、1
ミリモル以下の低濃度の塩化物イオンが適度な凹凸状を
形成するのに働く。さらに、拡管作業後、電気メッキに
より凹凸状態を形成させるので、凹凸状態の変形や離脱
がなく、品質上安定した熱交換器を得ることができる。 すなわち、錯塩の少ない不安定なメッキ液や過度な条
件でのメッキ工法を必要としないので、メッキ液の分解
も少なく、メッキ層と伝熱管壁面との密着も良好とな
り、条こん、またはざらつきをもつ凹凸の金属メッキ層
が表面積の増大と沸騰伝熱の促進効果を図ることができ
ることとなる。 実 施 例 以上本発明の一実施例について、第1図から第4図を
参考にしながら説明する。 1は銅パイプの伝熱管2とアルミニウムの薄片加工し
た放熱フィン3とからなる熱交換器である。 この伝熱管2の内壁面4には凹凸の銅メッキ層5が形
成されている。また、この伝熱管2の両端6a,6bは、か
しめ加工と溶接により完全にシールされ内部にはフロン
ガスが封入されている。 7はヒーター8により温調可能なメッキ槽であり、メ
ッキ液9が入れられている。このメッキ液9としては15
0g/CuSO4・5H2Oと50g/H2SO4,0.05g/ポリオキシエ
チレンオレイルエーテル、および0.2ミリモルの塩酸を
加えた酸性硫酸銅メッキ液を使用する。 また10は両端6a,6bを封止する前の銅パイプの伝熱管
であり、連結管11と循環ポンプ12とを組み合わせること
により、メッキ液9を伝熱管10の内部に循環させる様に
している。尚、すでに放熱フィン3は伝熱管10を拡管す
ることにより伝熱管10の外周に固定されている。さらに
連結管11には、切替えスイッチ13を介在して直流電源14
に直結されているチタン棒に白金メッキした対極15と、
対極15と逆の電荷を与えられる接続端子16とが固定され
ている。伝熱管10と連結管11とを接続端子16で結合させ
た時、接続端子16と伝熱管10とが導電することとなる。
また対極15には電熱管10との接触を防止するためにポリ
プロピレンでできた不電導体のスペーサー17が挿入され
ている。また18はメッキ液9に空気をふき込むエアーポ
ンプである。 次にかかる構成での熱交換器の製造方法について説明
する。 まず、銅パイプの伝熱管10と放熱フィン3とを定位置
にて仮嵌合しておき、伝熱管10を所定の拡管機で拡管
し、伝熱管10と放熱フィン3とを圧着させておく。次
に、この伝熱管10と連結管11と循環ポンプ12とを組み合
わせ、メッキ槽7中のメッキ液9を伝熱管10の内部に循
環させる。この時、メッキ液9としては150g/CuSO4・
5H2O,50g/H2SO4,0.05g/ポリオキシエチレンオレイ
ルエーテル、および0.3ミリモルの塩酸を加えた酸性硫
酸銅メッキ液を使用する。そこで、直流電源14よりチタ
ン棒に白金メッキを施した対極15側をアノードとし、接
続端子16及び伝熱管10側をカソードとする。よって、伝
熱管10の内壁面にメッキ液9中の銅イオンが銅として析
出することになる。この時の電流値は約100mA/cm2で、
時間は約20分間とした。また、メッキ液9の温度はメッ
キ槽7のヒーター8により加熱され、約50℃とした。 ここで通常のメッキ液であれば、伝熱管10内壁面全体
に均一な厚みで銅が析出するが、メッキ液9には、オキ
シエチレン系の界面活性剤であるポリオキシエチレンオ
レイルエーテルと、0.3ミリモルという低濃度の塩酸に
より生じる塩素イオンとを有するため、全体に均一な厚
みの銅メッキ層とはならず、凹凸の銅メッキ層5が形成
されることになる。この理由は、低濃度の塩素イオンが
錯体化している銅イオンと不安定に結合するためであ
る。また、この様にして得られた銅メッキ層5は凹凸の
高さの差が約100μmのものとなる。 次に、伝熱管10の内壁面を湯洗により洗浄し、乾燥し
たのち、フロンガスを内部に封入し、両端6a,6bをかし
め溶接することにより、伝熱管2と放熱フィン3とをも
つ熱交換器1が完成する。 この様にして得られた熱交換器1は伝熱管2の内壁面
4の凹凸のメッキ層5が、表面積を増大させる効果と共
に、沸騰伝熱の促進効果を図るだけではなく、内壁面4
でフロンガスが液化した時、液体層が、メッキ層5の凸
部にて粒滴となり、内壁面4より平滑面よりも早く、離
れるため、厚い断熱層である液体層が形成されないの
で、凝縮時の伝熱も促進されることにもなる。すなわ
ち、フロン液化ガスを封入し、気化、凝縮を繰り返す、
放熱フィン付のヒートパイプの様な熱交換器1の伝熱効
率を著しく良くしたものが得られる。 尚、本発明の実施例では凹凸のメッキ層を形成させる
手段として酸性硫酸銅メッキ液を使用したが、熱伝導性
の面で銅系が有利であるものの、他の金属メッキ液でも
可能であり、銅メッキに限定するものではない。また界
面活性剤としてポリオキシエチレンオレイルエーテルを
使用したが、ポリエチレングリコールやポリオキシエチ
レンノリルフェニルエーテル等のオキシエチレン系界面
活性剤をすべて含むものである。また塩酸についてもNa
Clの様な塩化物でも可能であり、メッキ液中で塩酸イオ
ンとして遊離する塩化物イオンをすべて含むものであ
る。ただし、塩素イオン濃度が1ミリモル以上になる
と、錯体化している銅イオンとの結合が安定化するた
め、全体に均一な厚みで銅が析出するため、塩素イオン
濃度は低濃度である1ミリモル以下にしておく必要があ
る。 さらに、対極15として使用されるチタンに白金メッキ
した材料は、貴金属であり、耐久性および電気伝導性に
すぐれ、量産用の電極としては最適ではあるが、対極15
としての電極材料に銅材を使用しても問題なく、凹凸の
金属メッキを形成する。 発明の効果 以上の様に本発明は、放熱フィンを固定するための拡
管作業後、伝熱管内壁面にオキシエチレン系界面活性剤
と、1ミリモル以下の低濃度の塩化物イオンを添加剤と
して加えたメッキ液を伝熱管内に流し、伝熱管側をカソ
ードとして電気メッキを施することにより、伝熱管内壁
面に、凹凸を有する金属メッキ層を形成するものであ
り、次のような効果がある。 (a)メッキ処理工程だけで、伝熱管内壁面に高低差が
約100μmもある適度な凹凸のメッキ層を形成すること
ができる。 (b)伝熱管を拡管して放熱フィンを固定した後に、伝
熱管内壁面に凹凸のメッキ層を形成するため、メッキ層
を形成後に伝熱管を拡管したものに比べて、凹凸状態の
変形や離脱がなく、品質上安定した熱交換器を得ること
ができる。 (c)錯塩の少ない不安定なメッキ液や過度な条件での
メッキ工法を必要としないので、メッキ液の分解も少な
く、メッキ層と伝熱管壁面との密着性に優れる。 (d)メッキ層による伝熱管壁面の表面積の増大と共に
沸騰伝熱の促進と凝縮時の伝熱も促進される。 (e)安価で量産可能なメッキ条件で、塩素イオン濃度
とメッキ液温度、電流密度、メッキ時間、及び、切り替
え等の管理により凹凸の形状を安定化できる。
に液媒体を流動させる放熱フィン付の熱交換器の製造方
法に関する。 従来の技術 熱交換部材に多孔質層を形成し、表面積の増大、沸騰
伝熱の促進効果をはかることは一般に知られているが、
伝熱管内に多孔質層を形成することは焼結、浴射法では
困難であるから通常はメッキ法を利用する。しかしこの
様な表面積を増大し沸騰伝熱の促進効果をはかるために
行うメッキ層は、平滑メッキと違った条件で加工し、適
度なポーラス性と突起を有するメッキ層に仕上げる必要
がある。この様なメッキ層を形成する方法としては、通
常の平滑メッキを得るために必要な錯塩や、にかわ状物
質、光沢剤、結晶微粒子化のための添加剤などはメッキ
液中に配合しないか、極く微量としたメッキ液を使用
し、メッキ条件としては一般的に高温で高電流密度で行
ない、メッキ液は高速の流動撹拌を行うことにより形成
される。 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、この様な条件で伝熱管内壁面等にメッ
キ液を導入しても仲々内部まで均一に多孔質状のメッキ
をすることができず、錯塩の少ない不安定なメッキ液条
件となっているために短時間にて分解を起こし、量産性
に向かないばかりか、伝熱管パイプ壁面とメッキ層との
密着も不充分であり、液媒体の流動時および振動や衝撃
にてメッキ層が剥離してしまうなどの欠陥があった。 さらに、伝熱管を拡管することにより、放熱フィンを
固定する熱交換器にあっては、凹凸状のメッキを形成し
ても、拡管時に、変形または離脱してしまう欠陥があっ
た。 本発明は上記問題点に鑑み、均一にかつ密着性の優れ
た凹凸状のメッキ層を形成し、表面積の増大した、沸騰
伝熱の促進効果がはかれる伝熱壁面をもつ熱交換器の製
造方法を提供するものである。 問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために、本発明は、放熱フィン
を固定するために伝熱管の拡管作業後、オキシエチレン
系界面活性剤と1ミリモル以下の低濃度の塩化物イオン
を添加剤として加えたメッキ液を伝熱管内に流し、伝熱
管側をカソードとして電気メッキを施することにより、
伝熱管内壁面に、凹凸を有する金属メッキ層を形成する
ものである。 作用 本発明は上記した構成によって、メッキ液中のオキシ
エチレン系界面活性剤が、金属イオンと錯体を作り、1
ミリモル以下の低濃度の塩化物イオンが適度な凹凸状を
形成するのに働く。さらに、拡管作業後、電気メッキに
より凹凸状態を形成させるので、凹凸状態の変形や離脱
がなく、品質上安定した熱交換器を得ることができる。 すなわち、錯塩の少ない不安定なメッキ液や過度な条
件でのメッキ工法を必要としないので、メッキ液の分解
も少なく、メッキ層と伝熱管壁面との密着も良好とな
り、条こん、またはざらつきをもつ凹凸の金属メッキ層
が表面積の増大と沸騰伝熱の促進効果を図ることができ
ることとなる。 実 施 例 以上本発明の一実施例について、第1図から第4図を
参考にしながら説明する。 1は銅パイプの伝熱管2とアルミニウムの薄片加工し
た放熱フィン3とからなる熱交換器である。 この伝熱管2の内壁面4には凹凸の銅メッキ層5が形
成されている。また、この伝熱管2の両端6a,6bは、か
しめ加工と溶接により完全にシールされ内部にはフロン
ガスが封入されている。 7はヒーター8により温調可能なメッキ槽であり、メ
ッキ液9が入れられている。このメッキ液9としては15
0g/CuSO4・5H2Oと50g/H2SO4,0.05g/ポリオキシエ
チレンオレイルエーテル、および0.2ミリモルの塩酸を
加えた酸性硫酸銅メッキ液を使用する。 また10は両端6a,6bを封止する前の銅パイプの伝熱管
であり、連結管11と循環ポンプ12とを組み合わせること
により、メッキ液9を伝熱管10の内部に循環させる様に
している。尚、すでに放熱フィン3は伝熱管10を拡管す
ることにより伝熱管10の外周に固定されている。さらに
連結管11には、切替えスイッチ13を介在して直流電源14
に直結されているチタン棒に白金メッキした対極15と、
対極15と逆の電荷を与えられる接続端子16とが固定され
ている。伝熱管10と連結管11とを接続端子16で結合させ
た時、接続端子16と伝熱管10とが導電することとなる。
また対極15には電熱管10との接触を防止するためにポリ
プロピレンでできた不電導体のスペーサー17が挿入され
ている。また18はメッキ液9に空気をふき込むエアーポ
ンプである。 次にかかる構成での熱交換器の製造方法について説明
する。 まず、銅パイプの伝熱管10と放熱フィン3とを定位置
にて仮嵌合しておき、伝熱管10を所定の拡管機で拡管
し、伝熱管10と放熱フィン3とを圧着させておく。次
に、この伝熱管10と連結管11と循環ポンプ12とを組み合
わせ、メッキ槽7中のメッキ液9を伝熱管10の内部に循
環させる。この時、メッキ液9としては150g/CuSO4・
5H2O,50g/H2SO4,0.05g/ポリオキシエチレンオレイ
ルエーテル、および0.3ミリモルの塩酸を加えた酸性硫
酸銅メッキ液を使用する。そこで、直流電源14よりチタ
ン棒に白金メッキを施した対極15側をアノードとし、接
続端子16及び伝熱管10側をカソードとする。よって、伝
熱管10の内壁面にメッキ液9中の銅イオンが銅として析
出することになる。この時の電流値は約100mA/cm2で、
時間は約20分間とした。また、メッキ液9の温度はメッ
キ槽7のヒーター8により加熱され、約50℃とした。 ここで通常のメッキ液であれば、伝熱管10内壁面全体
に均一な厚みで銅が析出するが、メッキ液9には、オキ
シエチレン系の界面活性剤であるポリオキシエチレンオ
レイルエーテルと、0.3ミリモルという低濃度の塩酸に
より生じる塩素イオンとを有するため、全体に均一な厚
みの銅メッキ層とはならず、凹凸の銅メッキ層5が形成
されることになる。この理由は、低濃度の塩素イオンが
錯体化している銅イオンと不安定に結合するためであ
る。また、この様にして得られた銅メッキ層5は凹凸の
高さの差が約100μmのものとなる。 次に、伝熱管10の内壁面を湯洗により洗浄し、乾燥し
たのち、フロンガスを内部に封入し、両端6a,6bをかし
め溶接することにより、伝熱管2と放熱フィン3とをも
つ熱交換器1が完成する。 この様にして得られた熱交換器1は伝熱管2の内壁面
4の凹凸のメッキ層5が、表面積を増大させる効果と共
に、沸騰伝熱の促進効果を図るだけではなく、内壁面4
でフロンガスが液化した時、液体層が、メッキ層5の凸
部にて粒滴となり、内壁面4より平滑面よりも早く、離
れるため、厚い断熱層である液体層が形成されないの
で、凝縮時の伝熱も促進されることにもなる。すなわ
ち、フロン液化ガスを封入し、気化、凝縮を繰り返す、
放熱フィン付のヒートパイプの様な熱交換器1の伝熱効
率を著しく良くしたものが得られる。 尚、本発明の実施例では凹凸のメッキ層を形成させる
手段として酸性硫酸銅メッキ液を使用したが、熱伝導性
の面で銅系が有利であるものの、他の金属メッキ液でも
可能であり、銅メッキに限定するものではない。また界
面活性剤としてポリオキシエチレンオレイルエーテルを
使用したが、ポリエチレングリコールやポリオキシエチ
レンノリルフェニルエーテル等のオキシエチレン系界面
活性剤をすべて含むものである。また塩酸についてもNa
Clの様な塩化物でも可能であり、メッキ液中で塩酸イオ
ンとして遊離する塩化物イオンをすべて含むものであ
る。ただし、塩素イオン濃度が1ミリモル以上になる
と、錯体化している銅イオンとの結合が安定化するた
め、全体に均一な厚みで銅が析出するため、塩素イオン
濃度は低濃度である1ミリモル以下にしておく必要があ
る。 さらに、対極15として使用されるチタンに白金メッキ
した材料は、貴金属であり、耐久性および電気伝導性に
すぐれ、量産用の電極としては最適ではあるが、対極15
としての電極材料に銅材を使用しても問題なく、凹凸の
金属メッキを形成する。 発明の効果 以上の様に本発明は、放熱フィンを固定するための拡
管作業後、伝熱管内壁面にオキシエチレン系界面活性剤
と、1ミリモル以下の低濃度の塩化物イオンを添加剤と
して加えたメッキ液を伝熱管内に流し、伝熱管側をカソ
ードとして電気メッキを施することにより、伝熱管内壁
面に、凹凸を有する金属メッキ層を形成するものであ
り、次のような効果がある。 (a)メッキ処理工程だけで、伝熱管内壁面に高低差が
約100μmもある適度な凹凸のメッキ層を形成すること
ができる。 (b)伝熱管を拡管して放熱フィンを固定した後に、伝
熱管内壁面に凹凸のメッキ層を形成するため、メッキ層
を形成後に伝熱管を拡管したものに比べて、凹凸状態の
変形や離脱がなく、品質上安定した熱交換器を得ること
ができる。 (c)錯塩の少ない不安定なメッキ液や過度な条件での
メッキ工法を必要としないので、メッキ液の分解も少な
く、メッキ層と伝熱管壁面との密着性に優れる。 (d)メッキ層による伝熱管壁面の表面積の増大と共に
沸騰伝熱の促進と凝縮時の伝熱も促進される。 (e)安価で量産可能なメッキ条件で、塩素イオン濃度
とメッキ液温度、電流密度、メッキ時間、及び、切り替
え等の管理により凹凸の形状を安定化できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の熱交換器の製造方法により製造された
熱交換器の第2図A−A′横断面図、第2図は同熱交換
器の縦断面図、第3図は同熱交換器の斜視図、第4図は
本発明の熱交換器の製造方法に使用するメッキ装置の概
略図である。 1……熱交換器、2……伝熱管、3……放熱フィン、5
……凹凸の金属メッキ層、9……メッキ液、15……対
極。
熱交換器の第2図A−A′横断面図、第2図は同熱交換
器の縦断面図、第3図は同熱交換器の斜視図、第4図は
本発明の熱交換器の製造方法に使用するメッキ装置の概
略図である。 1……熱交換器、2……伝熱管、3……放熱フィン、5
……凹凸の金属メッキ層、9……メッキ液、15……対
極。
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭56−127791(JP,A)
特開 昭56−119800(JP,A)
特開 昭61−190087(JP,A)
特公 平6−33500(JP,B2)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.伝熱管を拡管することにより、放熱フィンを固定
し、拡管作業後、オキシエチレン系界面活性剤と1ミリ
モル以下の低濃度の塩化物イオンを添加剤として加えた
メッキ液を前記伝熱管内に流し、前記伝熱管側をカソー
ドとして電気メッキを施すことにより、前記伝熱管内壁
面に、凹凸を有する金属メッキ層を形成する熱交換器の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60042228A JP2667146B2 (ja) | 1985-03-04 | 1985-03-04 | 熱交換器の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60042228A JP2667146B2 (ja) | 1985-03-04 | 1985-03-04 | 熱交換器の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61201797A JPS61201797A (ja) | 1986-09-06 |
JP2667146B2 true JP2667146B2 (ja) | 1997-10-27 |
Family
ID=12630174
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60042228A Expired - Lifetime JP2667146B2 (ja) | 1985-03-04 | 1985-03-04 | 熱交換器の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2667146B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10348715B4 (de) | 2003-10-16 | 2006-05-04 | Infineon Technologies Ag | Verfahren zum Herstellen eines Flachleiterrahmens mit verbesserter Haftung zwischen diesem und Kunststoff sowie Flachleiterrahmen |
JP4410714B2 (ja) | 2004-08-13 | 2010-02-03 | 富士フイルム株式会社 | 平版印刷版用支持体の製造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56119800A (en) * | 1980-02-25 | 1981-09-19 | Mitsubishi Electric Corp | Surface treating method of heat radiating body |
JPS5948876B2 (ja) * | 1980-03-11 | 1984-11-29 | 三菱電機株式会社 | 放熱体の表面処理方法 |
-
1985
- 1985-03-04 JP JP60042228A patent/JP2667146B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61201797A (ja) | 1986-09-06 |
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