JP2665778B2 - 半導体単結晶引上げ装置 - Google Patents

半導体単結晶引上げ装置

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JP2665778B2
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充博 大和
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東芝セラミックス株式会社
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は半導体引上げ装置に関し、特にルツボの改
良に関する。
従来の技術 従来半導体引上げ装置におけるルツボは、石英ルツボ
とその外側のグラファイトルツボから構成される。グラ
ファイトルツボは、高温で軟化する石英ルツボを保持す
る。
発明が解決しようとする問題点 ここでは、例としてシリコン単結晶を引上げる場合に
ついて述べる。
グラファイトルツボは熱伝導度が大きい。このためヒ
ータの熱を石英ルツボに伝えるのに都合がよい。これは
多結晶シリコンを加熱して溶融するために好ましい特性
である。
この特性が、単結晶引上げ時にはマイナスに作用す
る。つまり、高温になった石英ルツボ上部(Si融液と接
触していない部分)からの輻射熱が引上げ中のSiインゴ
ットに伝わり、結晶側の温度勾配を小さくしてしまうの
で引上げ速度を大きくできない。
発明の目的 前述の問題点に鑑み本発明は、ルツボを改良し、単結
晶の引上げ速度を大きくできる半導体引上げ装置を提供
することを目的としている。
発明の要旨 前述の目的を達成するためにこの発明は請求項1に記
載の単結晶半導体引上げ装置を要旨としている。
問題点を解決するための手段 本発明の半導体単結晶引上げ装置は、石英ルツボとそ
の外側に設けたグラファイトルツボからなるルツボを備
え、回転自在に吊下げた種結晶を引上げて単結晶半導体
を製造する構成の半導体結晶引上げ装置において、グラ
ファイトルツボの上部にリング状のセラミック部材を設
置し、しかもリング状のセラミック部材にすきまを設け
たことを特徴とする。すきまは例えば数mmとする。この
すきまで、セラミックとグラファイトや石英ガラスとの
熱膨張差を吸収する。かつ、ヒーターからのエネルギー
を断熱する。
リング状セラミックを設ける位置は、単結晶引上げ初
期にセラミックの下部が半導体融液より例えば20mm〜50
mm程度高い位置がよい。これより低い位置にセラミック
を設けると、半導体融液の表面付近の温度が低くなって
しまう。反対にこれより高い位置にセラミックを設ける
と、単結晶インゴットへの輻射熱をへらす効果が小さく
なる。
リング状に設けるセラミックとしては、ZrO2、Al
2O3、Si3N4、SiCなどを用いる。その他にも、熱伝導度
の小さい材料を用いることができる。
作用 グラファイトルツボの上部に設けたリング状のセラミ
ックは熱伝導度が小さいので、石英ルツボに伝わるヒー
タからの熱が減少する。従って、石英ルツボから単結晶
インゴットに伝わる輻射熱が低くおさえられる。
実施例 以下、図面を参照して本発明による半導体単結晶引上
げ装置について説明する。
第1図は、半導体単結晶引上げ装置1を示している。
半導体単結晶引上げ装置1は減圧容器19を有する。減圧
容器19内にルツボが設けてある。
ルツボは石英ルツボ10とその外側に配置したグラファ
イトルツボ12からなる。グラファイトルツボの上部には
リング状のセラミック部材20が設けてある。セラミック
部材20はZrO2で構成した。また、セラミック部材20はす
きま20aを有する。
ルツボは矢印Bの方向に回転可能であり、矢印Aの方
向に上下移動可能である。
ルツボの外側には、ヒータ14が設けてある。ヒータ14
は例えばグラファイトやMoで構成する。
ヒータ14のまわりには保温筒16が設けてある。保温筒
16は例えばSiC多孔体で構成する。
ルツボの上方には、単結晶の引上げ手段17が設けてあ
る。引上げ手段17は、半導体種結晶18′を矢印D方向に
回転させながら、矢印C方向に引上げる。
この半導体引上げ装置1のルツボに35Kgのシリコンを
チャージし、方位<100>に結晶を引上げ直径5インチ
のシリコン単結晶18を得た。引上げ速度は1.2mm/min
(直胴部の平均引上げ速度)であった。
次に、第2図を参照して本発明による半導体単結晶引
上げ装置の他の実施例について説明する。
半導体単結晶引上げ装置2では、リング状のセラミッ
ク部材21がグラファイトルツボ上部の外側に設けてあ
る。セラミック部材はZrO2で構成した。また、セラミッ
ク部材はすきま21aを有する。その他の構成は前述の実
施例と同様なので説明は省略する。
この半導体引上げ装置2のルツボに35Kgのシリコンを
チャージし、方位<100>に結晶を引上げ直径5インチ
のシリコン単結晶18を得た。引上げ速度は1.2mm/min
(直胴部の平均引上げ速度)であった。
比較例として、セラミック部材を設けない従来のルツ
ボ(石英ルツボとグラファイトルツボからなる)を用い
て同じ条件でシリコン単結晶の引上げを行った。引上げ
速度は0.9mm/min(直胴部の平均引上げ速度)以上に上
げることができなかった。
なお、本発明は前述の実施例に限定されない。例え
ば、本発明の単結晶引上げ装置にMCZ法を適用すること
もできる。
発明の効果 本発明による半導体単結晶引上げ装置においては、単
結晶の引上げ速度を大きくすることができる。従って半
導体単結晶の生産能率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による半導体単結晶引上げ装置の実施例
を示す一部断面をとった概念図、第2図は他の実施例を
示す一部断面をとった概念図である。 1.2……半導体単結晶引上げ装置 10……石英ルツボ 12……グラファイトルツボ 14……ヒータ 16……保温筒 17……単結晶の引上げ手段 18……シリコン単結晶 18′……種結晶 19……減圧容器 20,21……セラミック部材

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】石英ルツボとその外側に設けたグラファイ
    トルツボからなるルツボを備え、回転自在に吊下げた種
    結晶を引上げて単結晶半導体を製造する構成の半導体単
    結晶引上げ装置において、グラファイトルツボの上部に
    リング状のセラミック部材を設置し、しかもリング状の
    セラミック部材にすきまを設けたことを特徴とする半導
    体単結晶引上げ装置。
JP23358688A 1988-09-20 1988-09-20 半導体単結晶引上げ装置 Expired - Fee Related JP2665778B2 (ja)

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