JP2665306B2 - 押出機における脱揮方法並びに押出機 - Google Patents
押出機における脱揮方法並びに押出機Info
- Publication number
- JP2665306B2 JP2665306B2 JP5054175A JP5417593A JP2665306B2 JP 2665306 B2 JP2665306 B2 JP 2665306B2 JP 5054175 A JP5054175 A JP 5054175A JP 5417593 A JP5417593 A JP 5417593A JP 2665306 B2 JP2665306 B2 JP 2665306B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- extruder
- devolatilization
- inert gas
- cylinder
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C48/00—Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
- B29C48/25—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C48/36—Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it through the nozzle or die
- B29C48/50—Details of extruders
- B29C48/76—Venting, drying means; Degassing means
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C48/00—Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
- B29C48/25—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C48/36—Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it through the nozzle or die
- B29C48/375—Plasticisers, homogenisers or feeders comprising two or more stages
- B29C48/385—Plasticisers, homogenisers or feeders comprising two or more stages using two or more serially arranged screws in separate barrels
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C48/00—Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
- B29C48/25—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C48/36—Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it through the nozzle or die
- B29C48/395—Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it through the nozzle or die using screws surrounded by a cooperating barrel, e.g. single screw extruders
- B29C48/40—Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it through the nozzle or die using screws surrounded by a cooperating barrel, e.g. single screw extruders using two or more parallel screws or at least two parallel non-intermeshing screws, e.g. twin screw extruders
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C48/00—Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
- B29C48/25—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C48/36—Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it through the nozzle or die
- B29C48/395—Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it through the nozzle or die using screws surrounded by a cooperating barrel, e.g. single screw extruders
- B29C48/40—Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it through the nozzle or die using screws surrounded by a cooperating barrel, e.g. single screw extruders using two or more parallel screws or at least two parallel non-intermeshing screws, e.g. twin screw extruders
- B29C48/41—Intermeshing counter-rotating screws
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、押出機における脱揮方
法並びに押出機に関し、特に、樹脂の脱揮を促進させる
ための新規な改良に関する。
法並びに押出機に関し、特に、樹脂の脱揮を促進させる
ための新規な改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、用いられていたこの種の押出機に
おける脱揮方法としては、一般に、押出機による樹脂か
らの脱揮操作において、脱揮効果を促進するために、真
空度を増加することによってベント部の気相側における
不要揮発分の分圧を下げる方法と、脱揮助剤である水を
樹脂中へ注入して発泡させる物理的発泡脱揮法とが用い
られており、これらの二つの方法を場合によってそれぞ
れ単独であるいは併用して用いていた。
おける脱揮方法としては、一般に、押出機による樹脂か
らの脱揮操作において、脱揮効果を促進するために、真
空度を増加することによってベント部の気相側における
不要揮発分の分圧を下げる方法と、脱揮助剤である水を
樹脂中へ注入して発泡させる物理的発泡脱揮法とが用い
られており、これらの二つの方法を場合によってそれぞ
れ単独であるいは併用して用いていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の脱揮方法は、以
上のように構成されていたため、次のような課題が存在
していた。すなわち、特殊な樹脂に対する脱揮操作にお
いては、水が揮発分であるモノマーと反応し、シリンダ
及びスクリュに対する腐食性の物質を生じるため、脱揮
助剤として水を利用することが不可能な場合がある。そ
の場合、真空ポンプの作用によって真空度を増加させる
だけでは脱揮効率が低く、十分な脱揮は不可能であっ
た。また、脱揮助剤である水の添加による発泡脱揮で
は、注入された水は混合部で樹脂内に分散されたあと、
リング等で構成されるスクリュの昇圧部を通過して減圧
される際に急に気化するため、樹脂が発泡して気泡が生
成し、この発泡する時点で、樹脂中から気泡への不要揮
発分の拡散が気泡の成長に伴って進行されている。ま
た、その気泡の大部分はベント部に入る前にリング及び
フライトのせん断力によって潰され、その中に含まれた
不要揮発分と水蒸気が共に放出される。この際、真空ポ
ンプによって維持される一定の真空度下でのベント部に
おいて、水蒸気は気相側の主流部における不要揮発分の
分圧を下げる効果があるが、樹脂表面近傍においては不
要揮発分が絶えず樹脂から離脱しているため、気相側の
拡散境膜における不要揮発分の分圧は気相側の主流部よ
り大きく、拡散抵抗が無視できない状態となっていた。
また、真空ポンプの能力は限界があるため、樹脂相・気
相界面における界面濃度までは低くすることが出来なか
った。
上のように構成されていたため、次のような課題が存在
していた。すなわち、特殊な樹脂に対する脱揮操作にお
いては、水が揮発分であるモノマーと反応し、シリンダ
及びスクリュに対する腐食性の物質を生じるため、脱揮
助剤として水を利用することが不可能な場合がある。そ
の場合、真空ポンプの作用によって真空度を増加させる
だけでは脱揮効率が低く、十分な脱揮は不可能であっ
た。また、脱揮助剤である水の添加による発泡脱揮で
は、注入された水は混合部で樹脂内に分散されたあと、
リング等で構成されるスクリュの昇圧部を通過して減圧
される際に急に気化するため、樹脂が発泡して気泡が生
成し、この発泡する時点で、樹脂中から気泡への不要揮
発分の拡散が気泡の成長に伴って進行されている。ま
た、その気泡の大部分はベント部に入る前にリング及び
フライトのせん断力によって潰され、その中に含まれた
不要揮発分と水蒸気が共に放出される。この際、真空ポ
ンプによって維持される一定の真空度下でのベント部に
おいて、水蒸気は気相側の主流部における不要揮発分の
分圧を下げる効果があるが、樹脂表面近傍においては不
要揮発分が絶えず樹脂から離脱しているため、気相側の
拡散境膜における不要揮発分の分圧は気相側の主流部よ
り大きく、拡散抵抗が無視できない状態となっていた。
また、真空ポンプの能力は限界があるため、樹脂相・気
相界面における界面濃度までは低くすることが出来なか
った。
【0004】本発明は、以上のような課題を解決するた
めになされたもので、特に、樹脂の脱揮を促進させるよ
うにした押出機における脱揮方法並びに押出機を提供す
ることを目的とする。
めになされたもので、特に、樹脂の脱揮を促進させるよ
うにした押出機における脱揮方法並びに押出機を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による押出機にお
ける脱揮方法は、シリンダ内のスクリュにより流動して
いる樹脂に対して不活性ガスを吹きつけ、前記樹脂の樹
脂相・気相界面における気相側の境膜を薄くし、前記樹
脂から脱揮された不要揮発分の分圧を下げることにより
前記樹脂からの脱揮を行う方法である。
ける脱揮方法は、シリンダ内のスクリュにより流動して
いる樹脂に対して不活性ガスを吹きつけ、前記樹脂の樹
脂相・気相界面における気相側の境膜を薄くし、前記樹
脂から脱揮された不要揮発分の分圧を下げることにより
前記樹脂からの脱揮を行う方法である。
【0006】さらに詳細には、前記不活性ガスは、前記
シリンダのベント部に対応する前記スクリュ上の前記樹
脂の表面に吹きつけられる方法である。
シリンダのベント部に対応する前記スクリュ上の前記樹
脂の表面に吹きつけられる方法である。
【0007】本発明による押出機は、シリンダに設けら
れたベント部を介し、前記シリンダ内のスクリュによっ
て流動する樹脂から発生する不要揮発分を脱揮するよう
にした押出機において、前記シリンダの前記ベント部に
対応する位置に不活性ガス用導管を設け、前記不活性ガ
ス用導管を介してその先端から前記樹脂に不活性ガスを
吹きつけるようにした構成である。
れたベント部を介し、前記シリンダ内のスクリュによっ
て流動する樹脂から発生する不要揮発分を脱揮するよう
にした押出機において、前記シリンダの前記ベント部に
対応する位置に不活性ガス用導管を設け、前記不活性ガ
ス用導管を介してその先端から前記樹脂に不活性ガスを
吹きつけるようにした構成である。
【0008】
【作用】本発明による押出機における脱揮方法並びに押
出機において、不活性ガスは好ましくは溶融樹脂温度ぐ
らいまで加熱されたあと不活性ガス用導管のノズル部か
らスクリュの溝内に流動している樹脂表面に吹きつけら
れ、樹脂表面近傍で境膜を撹拌するとともに強制対流を
起こす。但し、ノズル部の形状及び配置はベント部の大
きさ及びスクリュの回転方向の違いにより最も効果的に
構成する。前記ベントポートの空間ではこの強制対流に
よって樹脂から離脱した不要揮発分はすばやく気相側主
流部に運ばれる。すなわち樹脂相・気相界面において気
相側の境膜が薄くなり、この境膜における不要揮発分の
分圧、および界面濃度が下がり、さらにこれに伴い、樹
脂相側の不要揮発分の物質移動の推進力が増加する。従
って、以上のように不要揮発分の拡散速度を増加させる
ことによって脱揮効率が上がる。通常、不要揮発分の拡
散速度は樹脂相側が支配されていると考えられている
が、ベント部における樹脂の実際の比表面積はスクリュ
のフライトの形状及び樹脂の供給量により算出される理
論値よりもはるかに大きいため、気相側の境膜における
不要揮発分の分圧降下と樹脂相側の界面濃度の降下と樹
脂の比表面積が大きいことを併用することによって押出
機による樹脂からの脱揮効果の向上を得ることができ
る。
出機において、不活性ガスは好ましくは溶融樹脂温度ぐ
らいまで加熱されたあと不活性ガス用導管のノズル部か
らスクリュの溝内に流動している樹脂表面に吹きつけら
れ、樹脂表面近傍で境膜を撹拌するとともに強制対流を
起こす。但し、ノズル部の形状及び配置はベント部の大
きさ及びスクリュの回転方向の違いにより最も効果的に
構成する。前記ベントポートの空間ではこの強制対流に
よって樹脂から離脱した不要揮発分はすばやく気相側主
流部に運ばれる。すなわち樹脂相・気相界面において気
相側の境膜が薄くなり、この境膜における不要揮発分の
分圧、および界面濃度が下がり、さらにこれに伴い、樹
脂相側の不要揮発分の物質移動の推進力が増加する。従
って、以上のように不要揮発分の拡散速度を増加させる
ことによって脱揮効率が上がる。通常、不要揮発分の拡
散速度は樹脂相側が支配されていると考えられている
が、ベント部における樹脂の実際の比表面積はスクリュ
のフライトの形状及び樹脂の供給量により算出される理
論値よりもはるかに大きいため、気相側の境膜における
不要揮発分の分圧降下と樹脂相側の界面濃度の降下と樹
脂の比表面積が大きいことを併用することによって押出
機による樹脂からの脱揮効果の向上を得ることができ
る。
【0009】
【実施例】以下、図面と共に本発明による押出機におけ
る脱揮方法並びに押出機の好適な実施例について詳細に
説明する。図1は本発明による押出機の要部を示す断面
図、図2は可塑化用押出機と脱揮用押出機を組合せて脱
揮試験を行う場合の構成図である。
る脱揮方法並びに押出機の好適な実施例について詳細に
説明する。図1は本発明による押出機の要部を示す断面
図、図2は可塑化用押出機と脱揮用押出機を組合せて脱
揮試験を行う場合の構成図である。
【0010】図1において符号1で示されるものは、脱
揮用押出機2のシリンダであり、このシリンダ1の中心
部に形成されたシリンダ空間3内には、一対のスクリュ
4,5が互いに噛合して回転するように配設されてい
る。
揮用押出機2のシリンダであり、このシリンダ1の中心
部に形成されたシリンダ空間3内には、一対のスクリュ
4,5が互いに噛合して回転するように配設されてい
る。
【0011】前記シリンダ1のシリンダ空間3に連通し
て形成されたベント穴からなるベント部6の上部にはベ
ントポート7が設けられていると共に、このベントポー
ト7には、透明な覗きガラス8及び脱揮時の混合ガス9
を排気するための排気口10が形成されている。また、
前記シリンダ1には、前記ベント部6に対応する位置に
おいて不活性ガス11を供給するための不活性ガス用導
管12が設けられている。
て形成されたベント穴からなるベント部6の上部にはベ
ントポート7が設けられていると共に、このベントポー
ト7には、透明な覗きガラス8及び脱揮時の混合ガス9
を排気するための排気口10が形成されている。また、
前記シリンダ1には、前記ベント部6に対応する位置に
おいて不活性ガス11を供給するための不活性ガス用導
管12が設けられている。
【0012】次に、前述の構成において脱揮を行う場合
について説明する。まず、不活性ガス11は好ましくは
溶融樹脂温度ぐらいまで加熱されたあと不活性ガス用導
管12のノズル部12aからスクリュ4,5の溝内に流
動している樹脂(図示せず)表面に噴射され、樹脂表面
近傍で境膜を撹拌するとともに強制対流を起こす。但
し、ノズル部12aの形状及び配置はベント部6の大き
さ及びスクリュ4,5の回転方向の違いにより最も効果
的に構成する。前記ベントポート7の空間ではこの強制
対流によって樹脂から離脱した不要揮発分はすばやく気
相側の主流部に運ばれる。すなわち樹脂相・気相界面に
おいて気相側の境膜が薄くなり、この境膜における不要
揮発分の分圧、および界面濃度が下がり、さらにこれに
伴い、樹脂相側の不要揮発分の物質移動の推進力が増加
する。従って、以上のように不要揮発分の拡散速度を増
加させることによって脱揮効率が上がる。通常、不要揮
発分の拡散速度は樹脂相側が支配されていると考えられ
ているが、ベント部6における樹脂の実際の比表面積は
スクリュ4,5のフライト(図示せず)の形状及び樹脂
の供給量により算出される理論値よりもはるかに大きい
ため、気相側の境膜における不要揮発分の分圧降下と樹
脂相側の界面濃度の降下と樹脂の比表面積が大きいこと
を併用することによって押出機による樹脂からの脱揮効
果の向上を得ることができる。なお、この分圧とは、混
合気体においてその一成分のみが存在した場合に示すで
あろう圧力を示している。なお、前述の不活性ガスは、
処理される樹脂と反応しないガスの意味であり、He,
Ar等の化学的に安定した不活性ガスのみに限定される
ものではない。水蒸気でも樹脂と反応しなければ不活性
ガスとして使用され得るものである。
について説明する。まず、不活性ガス11は好ましくは
溶融樹脂温度ぐらいまで加熱されたあと不活性ガス用導
管12のノズル部12aからスクリュ4,5の溝内に流
動している樹脂(図示せず)表面に噴射され、樹脂表面
近傍で境膜を撹拌するとともに強制対流を起こす。但
し、ノズル部12aの形状及び配置はベント部6の大き
さ及びスクリュ4,5の回転方向の違いにより最も効果
的に構成する。前記ベントポート7の空間ではこの強制
対流によって樹脂から離脱した不要揮発分はすばやく気
相側の主流部に運ばれる。すなわち樹脂相・気相界面に
おいて気相側の境膜が薄くなり、この境膜における不要
揮発分の分圧、および界面濃度が下がり、さらにこれに
伴い、樹脂相側の不要揮発分の物質移動の推進力が増加
する。従って、以上のように不要揮発分の拡散速度を増
加させることによって脱揮効率が上がる。通常、不要揮
発分の拡散速度は樹脂相側が支配されていると考えられ
ているが、ベント部6における樹脂の実際の比表面積は
スクリュ4,5のフライト(図示せず)の形状及び樹脂
の供給量により算出される理論値よりもはるかに大きい
ため、気相側の境膜における不要揮発分の分圧降下と樹
脂相側の界面濃度の降下と樹脂の比表面積が大きいこと
を併用することによって押出機による樹脂からの脱揮効
果の向上を得ることができる。なお、この分圧とは、混
合気体においてその一成分のみが存在した場合に示すで
あろう圧力を示している。なお、前述の不活性ガスは、
処理される樹脂と反応しないガスの意味であり、He,
Ar等の化学的に安定した不活性ガスのみに限定される
ものではない。水蒸気でも樹脂と反応しなければ不活性
ガスとして使用され得るものである。
【0013】次に、図2に示すように可塑化用押出機2
0と口径47mmの脱揮用押出機2によるポリエチレン樹
脂(原料として低密度のLDPEを使用)から不要脱揮
分であるn−ヘキサンの脱揮試験を行なった。脱揮用押
出機2における樹脂の押出量、操作温度、スクリュ4,
5の回転数、フライトの形状及び配置等の操作条件が一
定である場合において、不活性ガスとして窒素ガスを使
用する場合と使用しない場合の脱揮試験を行なった。そ
の結果、不活性ガス11を使用する場合は使用しない場
合より強制対流の効果の増加及び不要揮発分の分圧の降
下のため、後述の試験データのように、脱揮効率が向上
していることが分かる。
0と口径47mmの脱揮用押出機2によるポリエチレン樹
脂(原料として低密度のLDPEを使用)から不要脱揮
分であるn−ヘキサンの脱揮試験を行なった。脱揮用押
出機2における樹脂の押出量、操作温度、スクリュ4,
5の回転数、フライトの形状及び配置等の操作条件が一
定である場合において、不活性ガスとして窒素ガスを使
用する場合と使用しない場合の脱揮試験を行なった。そ
の結果、不活性ガス11を使用する場合は使用しない場
合より強制対流の効果の増加及び不要揮発分の分圧の降
下のため、後述の試験データのように、脱揮効率が向上
していることが分かる。
【0014】(実施例)日本製鋼所製2軸押出機TEX
で実施した運転結果は下記の通りである。 ○ 機種 2軸押出機TEX44XCT−31.5AW
−3V ○ シリンダ口径 47mm ○ シリンダL/D 31.5 ○ ベント数 3 ○ 注水ゾーン 2ケ所 ○ テスト原料 LDPE(M1≒0.5) ○ 揮発分 n−ヘキサン (脱揮用押出機入口濃度1.0%) なお、前述の試験としては、正常な(揮発分を含まな
い)原料樹脂LDPEを、可塑化用押出機で可塑化(溶
融)し、1.0%の割合になるよう揮発成分(n−ヘキ
サン)を添加して、揮発分を含んだ可塑化(溶融)状態
の樹脂原料をつくり、これを脱揮用押出機に供給して本
案技術の脱揮試験を行なっている。 (試験データ) No. スクリュ 押出量 出口樹脂 出口揮発分 N2吹き込み 炭酸水 水 回転数 温度 濃度 1 200rpm 70kg/h 242℃ 95ppm 無 無 有 2 ↑ ↑ 241 75 有 無 有 3 200 ↑ 242 90 無 有 無 4 150 ↑ 234 130 無 無 有 5 ↑ ↑ 234 100 有 無 有 6 150 70 234 130 無 有 無
で実施した運転結果は下記の通りである。 ○ 機種 2軸押出機TEX44XCT−31.5AW
−3V ○ シリンダ口径 47mm ○ シリンダL/D 31.5 ○ ベント数 3 ○ 注水ゾーン 2ケ所 ○ テスト原料 LDPE(M1≒0.5) ○ 揮発分 n−ヘキサン (脱揮用押出機入口濃度1.0%) なお、前述の試験としては、正常な(揮発分を含まな
い)原料樹脂LDPEを、可塑化用押出機で可塑化(溶
融)し、1.0%の割合になるよう揮発成分(n−ヘキ
サン)を添加して、揮発分を含んだ可塑化(溶融)状態
の樹脂原料をつくり、これを脱揮用押出機に供給して本
案技術の脱揮試験を行なっている。 (試験データ) No. スクリュ 押出量 出口樹脂 出口揮発分 N2吹き込み 炭酸水 水 回転数 温度 濃度 1 200rpm 70kg/h 242℃ 95ppm 無 無 有 2 ↑ ↑ 241 75 有 無 有 3 200 ↑ 242 90 無 有 無 4 150 ↑ 234 130 無 無 有 5 ↑ ↑ 234 100 有 無 有 6 150 70 234 130 無 有 無
【0015】
【発明の効果】本発明による押出機における脱揮方法並
びに押出機は、以上のように構成されているため、次の
ような効果を得ることができる。すなわち、ベント部に
おいてスクリュの溝内を流動している樹脂の表面へ不活
性ガスを吹きつけることによって気相側の拡散境膜の厚
さを薄くし、不要揮発分の分圧をさげ、さらにこれによ
る樹脂相側の拡散推進力を向上させることによって押出
機による樹脂からの脱揮効率をあげることができるた
め、製品ペレットの品質の大幅な向上を得ることができ
る。
びに押出機は、以上のように構成されているため、次の
ような効果を得ることができる。すなわち、ベント部に
おいてスクリュの溝内を流動している樹脂の表面へ不活
性ガスを吹きつけることによって気相側の拡散境膜の厚
さを薄くし、不要揮発分の分圧をさげ、さらにこれによ
る樹脂相側の拡散推進力を向上させることによって押出
機による樹脂からの脱揮効率をあげることができるた
め、製品ペレットの品質の大幅な向上を得ることができ
る。
【図1】本発明による押出機における脱揮方法に適用す
る押出機の要部を示す断面図である。
る押出機の要部を示す断面図である。
【図2】脱揮の試験に用いた押出機の構成を示す構成図
である。
である。
1 シリンダ 4,5 スクリュ 6 ベント部 11 不活性ガス 12 不活性ガス用導管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 溝口 光明 広島県広島市安芸区船越南1丁目6番1 号 株式会社日本製鋼所内 (56)参考文献 実開 平5−39927(JP,U)
Claims (3)
- 【請求項1】 シリンダ(1)内のスクリュ(4,5)により流
動している樹脂に対して不活性ガス(11)を吹きつけ、前
記樹脂の樹脂相・気相界面における気相側の境膜を薄く
し、前記樹脂から脱揮された不要揮発分の分圧を下げる
ことにより前記樹脂からの脱揮を行うことを特徴とする
押出機における脱揮方法。 - 【請求項2】 前記不活性ガス(11)は、前記シリンダ
(1)のベント部(6)に対応する前記スクリュ(4,5)上の前
記樹脂の表面に吹きつけられることを特徴とする請求項
1記載の押出機における脱揮方法。 - 【請求項3】 シリンダ(1)に設けられたベント部(6)を
介し、前記シリンダ(1)内のスクリュ(4,5)によって流動
する樹脂から発生する不要揮発分を脱揮するようにした
押出機において、前記シリンダ(1)の前記ベント部(6)に
対応する位置に不活性ガス用導管(12)を設け、前記不活
性ガス用導管(12)を介してその先端から前記樹脂に不活
性ガス(11)を吹きつけるように構成したことを特徴とす
る押出機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5054175A JP2665306B2 (ja) | 1993-03-15 | 1993-03-15 | 押出機における脱揮方法並びに押出機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5054175A JP2665306B2 (ja) | 1993-03-15 | 1993-03-15 | 押出機における脱揮方法並びに押出機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06262667A JPH06262667A (ja) | 1994-09-20 |
JP2665306B2 true JP2665306B2 (ja) | 1997-10-22 |
Family
ID=12963216
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5054175A Expired - Lifetime JP2665306B2 (ja) | 1993-03-15 | 1993-03-15 | 押出機における脱揮方法並びに押出機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2665306B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005053995A (ja) * | 2003-08-07 | 2005-03-03 | Daikin Ind Ltd | 成形体製造方法及び成形体 |
JP2011037254A (ja) * | 2009-07-16 | 2011-02-24 | Kaneka Corp | 成型用樹脂材料の製造方法 |
JP5552028B2 (ja) * | 2010-11-02 | 2014-07-16 | 株式会社クレハ | 半導電性樹脂組成物、成形物品、及び、半導電性樹脂組成物の製造方法 |
-
1993
- 1993-03-15 JP JP5054175A patent/JP2665306B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06262667A (ja) | 1994-09-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5283021A (en) | Process for removing the solvent from an elastomeric polymer solution | |
US3917507A (en) | Countercurrent combined liquid and vapor stripping in screw devolatilizer | |
US7419295B2 (en) | Extruder | |
US3344215A (en) | Production of expanded thermoplastic product | |
EP0650813B1 (en) | Process for recycling resin scrap and apparatus therefor | |
US6287470B1 (en) | Two-step method for dehydrating plastic dispersions | |
US6936200B2 (en) | Plastic wood fiber foam structure and method of producing same | |
RU2395391C2 (ru) | Способ и устройство для грануляции расплавов полимеров, содержащих порообразователь | |
CA1318759C (en) | Process for producing thermoplastic resin sheet and the like and equipment therefor | |
JP2007276321A (ja) | タンデム型押出発泡成形方法 | |
JP2665306B2 (ja) | 押出機における脱揮方法並びに押出機 | |
JPS583845A (ja) | 実質的に揮発分を含まないポリマーメルトの製造方法および該ポリマーメルト製造用押出機 | |
US5630968A (en) | Water-injection foaming devolatilizing method | |
JPH07504447A (ja) | アクリロニトリルポリマー組成物及び製品並びにその製造方法 | |
US20020011688A1 (en) | Extrusion molding machine | |
JP2002273777A (ja) | 超臨界流体を利用した混練・混合押出成形装置 | |
US4028302A (en) | Process for preparing concentrated acrylonitrile polymer solutions | |
JP3819340B2 (ja) | 溶融樹脂の脱揮方法及びその装置 | |
KR100549040B1 (ko) | 무가교 폴리프로필렌계 수지 발포 시이트의 제조 방법 및 무가교 폴리프로필렌계 수지 발포 시이트 | |
JP2006026949A (ja) | 超臨界流体を利用した混練押出装置 | |
JPH02223405A (ja) | 混練押出装置 | |
JPH11268098A (ja) | タンデム型脱揮押出機 | |
JP3320599B2 (ja) | カーボンマスターバッチの製造方法 | |
JP3154953B2 (ja) | 木粉入りコンパウンドペレットの製造方法 | |
JPH01123852A (ja) | ゴム変性熱可塑性樹脂の製造法 |