JP2665133B2 - 燃焼装置 - Google Patents

燃焼装置

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JP2665133B2
JP2665133B2 JP5217403A JP21740393A JP2665133B2 JP 2665133 B2 JP2665133 B2 JP 2665133B2 JP 5217403 A JP5217403 A JP 5217403A JP 21740393 A JP21740393 A JP 21740393A JP 2665133 B2 JP2665133 B2 JP 2665133B2
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末雄 水野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガスコンロ等の燃焼装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばガスコンロにおいては、バーナへ
のガス供給路に設けた開閉電磁弁を電磁弁駆動回路を介
して開閉制御することによりバーナの燃焼制御を行う制
御回路と、被加熱物である調理物の容器等に接触するよ
うに設けたサーミスタとを備え、バーナの燃焼中に、該
サーミスタにより検出される調理物の加熱温度が所定の
基準温度以上となると、前記制御回路から電磁弁駆動回
路に閉弁指令信号を出力し、これにより前記電磁弁を閉
弁させてバーナの燃焼を停止させ、該調理物の過加熱を
防止するようにしたものが一般に知られている。
【0003】前記サーミスタは、その抵抗値が加熱温度
に応じて変化する(加熱温度が高くなると抵抗値が低下
する)ものであり、例えばこれに抵抗値の一定な抵抗体
を介して所定電圧を印加した場合に該サーミスタの両端
間に生じる電圧値(該電圧値はサーミスタの抵抗値が低
下すると減少する)を前記基準温度に対応する電圧値と
比較することにより、調理物の加熱温度が過加熱状態で
あるか否かが前記制御回路により判別される。
【0004】この種のガスコンロにおいては、通常、前
記サーミスタは、その検出信号を受ける制御回路に接続
コネクタを介して着脱自在に接続されている。これは、
次の理由による。
【0005】すなわち、サーミスタは被加熱物の加熱温
度を検出するために、バーナの近傍に配置される一方、
制御回路は、バーナによる加熱を避けるために該バーナ
から離間した箇所に配置される。このため、サーミスタ
と制御回路との間には、両者を接続する接続線が介在
し、このとき、サーミスタと制御回路とを接続線を介し
て直結すると、該接続線の長さが比較的長いものとなる
ため、接続線の取り回しが煩雑なものとなり易い。そし
て、このように接続線の取り回しが煩雑なものとなる
と、組立性やメンテナンス性が低下し、また、同種のガ
スコンロに流用することが困難なものとなって汎用性に
欠けるものとなってしまう。また、サーミスタと制御回
路とを接続線を介して直結すると、両者の一方が故障し
た場合には、他方が正常であっても両者を一括して交換
しなければならないこととなり、使用者に余分な出費を
強いることとなってしまう。特に、サーミスタが故障
し、制御回路が正常である場合には、一般に制御回路は
サーミスタに較べて高価なものであるため、両者を一括
して交換することは使用者に過剰な出費を強いることと
なって好ましくない。
【0006】このような理由により、前記サーミスタと
制御回路とは接続コネクタを介して着脱自在に接続され
るのが通例である。
【0007】ところで、前記サーミスタは、前述したよ
うに加熱温度が高くなるに従って抵抗値が減少し、室温
程度の温度では数百kΩの高い抵抗値を有するが、被加
熱物(調理物)の過加熱状態であるか否かを判別するた
めの基準温度(一般には、200°C以上)では、数百
Ω程度の低い抵抗値となる。このため、上記被加熱物の
加熱温度が上記基準温度に達したときに確実に前記電磁
弁を閉弁せしめるためには、サーミスタと制御回路との
間の経路の抵抗値は高々数Ω程度の極めて小さなもので
あることが必要である。これは、制御回路からサーミス
タ側を臨む抵抗値は、サーミスタの抵抗値と、該サーミ
スタ及び制御回路間の経路の抵抗値との直列合成抵抗値
となるので、該経路の抵抗値が大きいと、サーミスタの
抵抗値が前記基準温度に相当する抵抗値となっても、制
御回路にとっては、見かけ上、該基準温度に相当する抵
抗値よりも大きな抵抗値となり、従って、加熱温度がま
だ前記基準温度に達していないと判断してしまうからで
ある。
【0008】一方、前記接続コネクタは、ガスコンロの
新品状態等、その接続状態が良好な状態では、その抵抗
値は高々数Ω程度の極めて小さなものであるが、使用劣
化等の原因で接続不良や接続端子間の接触不良が生じ、
数十Ω〜数百Ω程度の抵抗値となる場合がある。そし
て、このような場合には、サーミスタの抵抗値が前記基
準温度に相当する抵抗値まで減少しても、制御回路から
サーミスタ側をみた抵抗値は、前述したように前記基準
温度に相当する抵抗値よりも大きな抵抗値となるため、
制御回路は、被加熱物(調理物)の加熱温度がまだ前記
基準温度に達していないと判断し、従って、バーナの燃
焼が継続してしまうという不都合が生じる。
【0009】このため、このような不都合を未然に防止
するために、使用者が簡単に接続コネクタの接続状態を
チェックすることができ、被加熱物(調理物)の過加熱
が生じた場合に、確実にバーナの燃焼停止作動(電磁弁
の閉弁作動)が行われるか否かを確認することができる
ことが望まれていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる背景に
鑑み、ガスコンロ等の燃焼装置において、被加熱物の加
熱温度を検出するためのサーミスタと、該サーミスタを
介して検出される加熱温度が所定の基準温度以上となっ
たときに燃焼部への燃料供給路に設けた開閉電磁弁の閉
弁指令信号を電磁弁駆動回路に出力する制御回路との間
の接続コネクタの接触状態を容易にチェックすることが
でき、過加熱時における燃焼部の燃焼停止作動が正常に
行われるか否かを容易に確認することができる燃焼装置
を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様はか
かる目的を達成するために、燃焼部に燃料を供給する燃
料供給路に設けられた開閉電磁弁と、前記燃焼部の燃焼
により加熱される被加熱物の加熱温度を検出すべく設け
られた温度検出用サーミスタと、該サーミスタに接続コ
ネクタを介して着脱自在に接続され、該サーミスタを介
して検出される前記被加熱物の加熱温度があらかじめ定
めた基準温度以上となったときに前記開閉電磁弁の閉弁
指令信号を出力する制御回路と、該制御回路からの閉弁
指令信号を受けて前記電磁弁を閉弁せしめる電磁弁駆動
回路とを備えた燃焼装置において、前記電磁弁をその閉
弁の際に閉弁音を生じる電磁弁により構成すると共に、
ON・OFF操作可能なスイッチと抵抗体とを直列に接
続してなる直列回路を前記サーミスタに並列に接続し、
前記燃焼部の非燃焼時における前記サーミスタと前記抵
抗体との並列合成抵抗値が該サーミスタの前記基準温度
に相当する抵抗値以下で該抵抗値に略等しい抵抗値にな
るように前記抵抗体の抵抗値を設定したことを特徴とす
る。
【0012】また、本発明の第2の態様は前記の目的を
達成するために、燃焼部に燃料を供給する燃料供給路に
設けられた開閉電磁弁と、前記燃焼部の燃焼により加熱
される被加熱物の加熱温度を検出すべく設けられた温度
検出用サーミスタと、該サーミスタに接続コネクタを介
して着脱自在に接続され、該サーミスタを介して検出さ
れる前記被加熱物の加熱温度があらかじめ定めた基準温
度以上となったときに前記開閉電磁弁の閉弁指令信号を
出力する制御回路と、該制御回路からの閉弁指令信号を
受けて前記電磁弁を閉弁せしめる電磁弁駆動回路とを備
えた燃焼装置において、前記制御回路から前記閉弁指令
信号が出力されたときに報知する報知手段を備えると共
に、ON・OFF操作可能なスイッチと抵抗体とを直列
に接続してなる直列回路を前記サーミスタに並列に接続
し、前記燃焼部の非燃焼時における前記サーミスタと前
記抵抗体との並列合成抵抗値が該サーミスタの前記基準
温度に相当する抵抗値以下で該抵抗値に略等しい抵抗値
になるように前記抵抗体の抵抗値を設定したことを特徴
とする。
【0013】
【作用】本発明の第1の態様によれば、前記燃焼部の非
燃焼状態において、前記スイッチをON操作すると、前
記抵抗体と前記サーミスタとの並列合成抵抗値が該サー
ミスタの前記基準温度に相当する抵抗値以下で該抵抗値
に略等しい抵抗値、すなわち、該サーミスタの前記基準
温度に相当する抵抗値に等しいか、あるいは該サーミス
タの前記基準温度に相当する抵抗値よりも小さく且つ該
抵抗値にほぼ等しい抵抗値となる。従って、前記接続コ
ネクタからサーミスタ側の部分は、前記基準温度以上で
且つ該基準温度にほぼ等しい加熱温度に相当する抵抗値
となる。このため、前記接続コネクタの接続状態が良好
でその抵抗値が充分小さい場合には、前記制御回路から
サーミスタ側を臨んだ抵抗値も、ほぼ前記基準温度の加
熱温度に相当する抵抗値となるので、前記制御回路は、
前記電磁弁駆動回路に閉弁指令信号を出力し、これに応
じて該電磁弁駆動回路が前記開閉電磁弁を閉弁する。そ
して、このとき、該電磁弁はその閉弁の際に閉弁音を生
じるものであるので、その閉弁音が生じることにより、
前記接続コネクタの接続状態が良好であることを確認す
ることが可能となる。一方、前記接続コネクタの接続状
態が不良でその抵抗値が比較的高い場合には、前記制御
回路からサーミスタ側を臨んだ抵抗値は、前記抵抗体及
びサーミスタの並列合成抵抗値と接続コネクタの抵抗値
との総和となって、前記基準温度に相当する抵抗値より
も高い抵抗値となる。このため、制御回路にとっては、
見かけ上、加熱温度が前記基準温度に達していない状態
となって、電磁弁駆動回路に閉弁指令信号を出力せず、
前記電磁弁が閉弁されない。そして、該電磁弁が閉弁さ
れないために、前記閉弁音が発せられず、これにより、
前記接続コネクタの接続状態が不良であることを確認す
ることが可能となる。
【0014】また、本発明の第2の態様によれば、前記
第1の態様と同様に、前記燃焼部の非燃焼状態におい
て、前記スイッチをON操作すると、前記接続コネクタ
からサーミスタ側の部分は、ほぼ前記基準温度の加熱温
度に相当する抵抗値となるため、前記接続コネクタの接
続状態が良好でその抵抗値が充分小さい場合には、前記
制御回路から閉弁指令信号が出力される。そして、これ
に応じて前記報知手段により報知が行われるので、その
報知により前記接続コネクタの接続状態が良好であるこ
とを確認することが可能となる。一方、前記接続コネク
タの接続状態が不良でその抵抗値が比較的高い場合に
は、前記第1の態様と同様に制御回路から閉弁指令信号
が出力されないので、前記報知手段は報知を行わず、こ
れにより前記接続コネクタの接続状態が不良であること
を確認することが可能となる。
【0015】
【実施例】本発明の第1の態様の一例を図1乃至図3を
参照して説明する。図1は本実施例の燃焼装置のシステ
ム構成図、図2は図1の燃焼装置の要部の回路構成図、
図3は本実施例の燃焼装置の作動を説明するための回路
図である。
【0016】図1において、本実施例の燃焼装置は例え
ばガスコンロであり、1は燃焼部であるバーナ、2,3
はそれぞれバーナ1へのガス供給路4(燃料供給路)に
設けた開閉電磁弁及びガス量調整弁、5はサーミスタ6
を内蔵する温度検出器、7はバーナ1の燃焼状態を検知
するための熱電対、8はバーナ1の点火の際にバーナ1
の近傍に設けた点火電極9に火花放電を生ぜしめるスパ
ーカ、10は過加熱等の異常発生時にバーナ1の消火等
の制御を行う電子回路により構成された制御ユニット、
11は制御ユニット10の電源としての電池、12は使
用者がバーナ1の点火・消火操作を行うための点火・消
火ボタンである。
【0017】電磁弁2は、図示しないコンロ本体に設け
られた前記点火・消火ボタン12のON操作(押圧操
作)に連動してバネ13の付勢力に抗して機械的に開弁
されると共に、この時、電磁弁2のソレノイド14に通
電することによりその開弁状態が保持され、また、点火
・消火ボタン12の押圧操作の解除後にソレノイド14
への通電を遮断することにより、バネ13の付勢力によ
り閉弁されるようになっている。ソレノイド14は、そ
れから導出された一対の接続線15a,15bが接続コ
ネクタ16を介して制御ユニット10に接続されてい
る。そして、電磁弁2は、そのバネ13による閉弁の際
に、閉弁音(電磁弁2の弁体がガス供給路4の管壁に衝
突する音)を生じるものとされている。尚、ガス量調整
弁3は、これに連結された操作子17の操作によりその
開度が調整されるようになっている。
【0018】スパーカ8は、前記電池11にスパーカス
イッチ18を介して接続され、該スイッッチ18のON
状態で電池11から給電されて駆動され、この時、前記
点火電極9に火花放電を生ぜしめるようにしている。こ
の場合、スパーカスイッチ18は、バーナ1の点火の際
に点火・消火ボタン12を押圧操作している間だけON
し、該点火・消火ボタン12の押圧操作を解除するとO
FFするようになっている。このようなスパーカスイッ
チ18の開閉及び電磁弁2の開閉は例えば本願出願人が
特公平1−59498号公報に開示したようなハートカ
ム機構を用いて行われる。
【0019】熱電対7はバーナ1の近傍に設けられ、そ
れから導出された一対の接続線19a,19bが接続コ
ネクタ20を介して制御ユニット10に接続されてい
る。この場合、熱電対7の接続線19bを導出した側
は、図2に示すように制御ユニット10の内部で接地さ
れ、バーナ1の燃焼状態に応じて該熱電対7に生じる起
電圧信号を接続線19aを介して制御ユニット10に出
力するようにしている。
【0020】温度検出器5は、バーナ1上に載架される
被加熱物である調理物の鍋等に接触し得るようにバーナ
1の中心部に設けられ、該温度検出器5から導出された
一対の接続線21a,21bが接続コネクタ22を介し
て制御ユニット10に接続されている。また、該温度検
出器5には、該温度検出器5と制御ユニット10との接
続コネクタ22の接続状態を確認するためのスイッチ2
3が接続されており、該スイッチ23は、図示しないコ
ンロ本体に使用者がON・OFF操作可能に設けられて
いる。そして、スイッチ23は、図2に示すように温度
検出器5にサーミスタ6と共に内蔵された抵抗体24に
直列に接続されると共に、該スイッチ23及び抵抗体2
4から成る直列回路がサーミスタ6に並列に接続され、
この並列回路から前記接続線21a,21bが導出され
ている。この場合、抵抗体24及びサーミスタ6の並列
回路の接続線21bを導出した側は、図2に示すように
制御ユニット10の内部で接地され、該並列回路への通
電により生じる電圧信号を接続線21aを介して制御ユ
ニット10に出力するようにしている。
【0021】制御ユニット10は、点火・消火ボタン1
2のON・OFF操作(点火・消火操作)に連動して開
閉する運転スイッチ25を介して電池11に接続され、
点火・消火ボタン12のON操作に連動して電池11か
ら運転スイッチ25を介して給電されて起動されるよう
になっている。
【0022】この制御ユニット10は、図2に示すよう
に、その主要な回路構成として、電池11の起電圧VD
(以下、電池電圧VD という)から定電圧VR を生成す
る定電圧レギュレータ26と、温度検出器5からの信号
を基にバーナ1の燃焼による被加熱物の加熱温度があら
かじめ定めた過加熱温度(本実施例では260°C)以
上であるか否を検知する過加熱検知回路27と、温度検
出器5からの信号を基に前記サーミスタ6の断線を検知
する断線検知回路28と、前記熱電対7の起電圧信号を
基にバーナ1が正常に燃焼しているか否かを検知する燃
焼検知回路29と、過加熱検知回路27により被加熱物
の過加熱状態であることが所定時間継続して検知された
ときに前記電磁弁2の閉弁指令信号を出力する第1タイ
マ回路30と、断線検知回路28によるサーミスタ6の
断線の検知あるいは燃焼検知回路29によるバーナ1の
失火や燃焼不良等の異常燃焼の検知が所定時間継続した
ときに電磁弁2の閉弁指令信号を出力する第2タイマ回
路31と、第1及び第2タイマ回路30,31からの信
号を受けて電磁弁2の開弁保持や閉弁をソレノイド14
を介して行う電磁弁駆動回路32とを備えている。尚、
過加熱検知回路27及び第1タイマ回路30は、本発明
の構成に対応して、制御回路33を構成するものであ
る。また、前記定電圧レギュレータ26及び各回路27
〜32は、同一の回路基板(図示しない)上に設けられ
ている。
【0023】定電圧レギュレータ26は、その入力点P
が前記運転スイッチ25の後段に接続され、点火・消火
ボタン12のON操作による運転スイッチ25のON時
に入力点Pに生じる電池電圧VD から定電圧VR (以
下、レギュレータ電圧VR という)を生成・出力するよ
うにしている。このレギュレータ電圧VR は、各検知回
路27〜29及び各タイマ回路30,31のコンパレー
タ(後述する)の基準電圧生成用の電圧としてこれらの
回路27〜31に供給される。
【0024】また、レギュレータ電圧VR を生じる定電
圧レギュレータ26の出力点Qには、制御ユニット10
に設けられた抵抗34が接続され、該抵抗34はさら
に、接続コネクタ22及び接続線21aを介して前記サ
ーミスタ6に直列に接続されている。これにより、サー
ミスタ6には、定電圧レギュレータ24から抵抗34、
接続コネクタ22及び接続線21aを順に介して通電さ
れ、さらに該サーミスタ6を流れた電流は、接続線21
b及び接続コネクタ22を介して制御ユニット10の接
地側に流れる。そして、この時、該サーミスタ6には、
その抵抗値に応じた電圧、換言すれば、バーナ1の燃焼
時に温度検出器5と接触して加熱される被加熱物の加熱
温度に応じた電圧が発生し、その電圧信号が被加熱物の
加熱温度を示す信号として制御ユニット10に入力され
る。この場合、サーミスタ6の抵抗値は、加熱温度が高
い程、小さくなり、常温では、数百kΩ程度の抵抗値で
あるが、被加熱物の過加熱温度(260°C)以上で
は、380Ω程度の抵抗値となる。
【0025】尚、サーミスタ6に前記スイッチ23を介
して並列に接続されている前記抵抗体24の抵抗値は、
常温(20°C程度)におけるサーミスタ6との並列合
成抵抗値が被加熱物の過加熱温度(260°C)に相当
するサーミスタ6の抵抗値以下であって、且つ該過加熱
温度(260°C)に相当するサーミスタ6の抵抗値に
ほぼ等しい抵抗値となるように設定されている。従っ
て、スイッチ23をON操作した場合の抵抗体24とサ
ーミスタ6との並列合成抵抗値は、被加熱物の加熱温度
が過加熱温度(260°C)以上で、且つ該過加熱温度
(260°C)にほぼ等しい加熱温度となった場合に相
当する抵抗値となる。
【0026】具体的には、常温(20°C程度)におけ
るサーミスタ6の抵抗値が308kΩ、過加熱温度(2
60°C)におけるサーミスタ6の抵抗値が380Ωで
あるとすると、抵抗体24の抵抗値は、約381Ωに設
定する。このようにすると、常温におけるサーミスタ6
の抵抗値と抵抗体24の抵抗値との並列合成抵抗値は3
80Ωとなって、これは、過加熱温度(260°C)に
おけるサーミスタ6の抵抗値にほぼ一致する。
【0027】過加熱検知回路27は、サーミスタ6から
接続線21a及び接続コネクタ22を介して入力される
電圧信号を被加熱物の過加熱温度(260°C)に対応
する基準電圧と比較するコンパレータ35を備えてお
り、該コンパレータ35により被加熱物の加熱温度に応
じたサーミスタ6の電圧信号を該基準電圧と比較するこ
とにより、該加熱温度の過加熱温度に対する高低を検知
し、該加熱温度の高低に応じた高低2値レベルの検知信
号を出力するようにしている。
【0028】断線検知回路28は、サーミスタ6から接
続線21a及び接続コネクタ22を介して入力される電
圧信号を断線判定用の基準電圧と比較するコンパレータ
36を備えており、該コンパレータ36によりサーミス
タ6の電圧信号を該基準電圧と比較することにより、サ
ーミスタ6の断線が生じたか否かを検知し、その断線・
非断線の検知に応じた高低2値レベルの検知信号を出力
するようにしている。
【0029】燃焼検知回路29は、熱電対7から接続線
19a及び接続コネクタ20を介して入力される起電圧
信号を正常・異常燃焼判定用の基準電圧と比較するコン
パレータ37を備えており、該コンパレータ37により
バーナ1の燃焼状態に応じた熱電対7の起電圧信号を該
基準電圧と比較することにより、バーナ1が正常に燃焼
しているか、あるいは失火や燃焼不良等が生じているか
を検知し、その検知に応じた高低2値レベルの検知信号
を出力するようにしている。この場合、燃焼検知回路2
9の出力は、断線検知回路28のコンパレータ36に入
力されるようになっており、該コンパレータ36は、サ
ーミスタ6の断線が生じた場合とバーナ1の失火や燃焼
不良等が生じた場合とで、同一レベルの信号を出力し、
これ以外の場合には、他のレベルの信号を出力するよう
にしている。
【0030】第1タイマ回路30は、過加熱検知回路2
7から被加熱物の過加熱状態を示す検知信号(以下、過
加熱検知信号という)が出力されたときに所定の時定数
でもって充放電するコンデンサ38を有する時定数回路
39と、該コンデンサ38の電圧を出力タイミング判定
用の基準電圧と比較するコンパレータ40とを備えてい
る。時定数回路39の時定数は、過加熱検知回路27か
ら過加熱検知信号が所定時間(本実施例では5秒、以下
タイマ時間という)継続して出力された時にコンデンサ
38の電圧が出力タイミング判定用の基準電圧となるよ
うに設定されている。そして、第1タイマ回路30の出
力を生成するコンパレータ40は、過加熱検知信号が前
記タイマ時間(5秒)、継続して出力された時に、この
ことをコンデンサ38の電圧により検知し、これに応じ
て電磁弁2の閉弁指令信号(高レベル信号)を出力し、
これ以外のときには電磁弁2の開弁保持信号(低レベル
信号)を出力するようにしている。
【0031】第2タイマ回路31は、その基本構成は前
記第1タイマ回路30と同一であり、コンデンサ41を
有する時定数回路42とコンパレータ43とを備えてい
る。そして、第2タイマ回路31は、第1タイマ回路3
0と同様に、前記断線検知回路28からサーミスタ6の
断線を示す信号(以下、断線検知信号という)あるいは
バーナ1の失火や燃焼不良を示す信号(以下、失火検知
信号という)が、時定数回路42の時定数により定まる
所定時間(本実施例では10秒、以下タイマ時間とい
う)継続して出力された時に、電磁弁2の閉弁指令信号
(低レベル信号)を出力し、これ以外のときには電磁弁
2の開弁保持信号(高レベル信号)を出力するようにし
ている。
【0032】電磁弁駆動回路32は、第1タイマ回路3
0及び第2タイマ回路31の出力側にそれぞれベースを
接続してなる一組のスイッチングトランジスタ44,4
5を電磁弁2のソレノイド14に接続コネクタ16及び
接続線15aを介して直列に接続したものであり、これ
らのトランジスタ44,45には、前記運転スイッチ2
5の後段から電池電圧VD が給電されるようになってい
る。
【0033】この場合、スイッチングトランジスタ44
は、PNP型のものであり、第1タイマ回路30から開
弁保持信号である低レベル信号が出力されているときに
は、導通状態(ON状態)となり、閉弁指令信号である
高レベル信号が出力されたときには遮断状態(OFF状
態)となる。また、スイッチングトランジスタ45は、
NPN型のものであり、第2タイマ回路31から開弁保
持信号である高レベル信号が出力されているときには導
通状態(ON状態)となり、閉弁指令信号である低レベ
ルの信号が出力されたときには遮断状態(OFF状態)
となる。そして、電磁弁駆動回路32は、スイッチング
トランジスタ44,45の両者がON状態であるときに
ソレノイド14に通電し、また、スイッチングトランジ
スタ44,45のいずれか一方がOFF状態となったと
きにソレノイド14への通電を遮断するようにしてい
る。
【0034】次に、かかる燃焼装置の作動を説明する。
【0035】この燃焼装置においては、点火・消火ボタ
ン12をON操作(押圧操作)すると、電磁弁2がバネ
13の付勢力に抗して機械的に開弁され、これによりバ
ーナ1へのガス供給が開始する。この時、点火・消火ボ
タン12のON操作に連動して運転スイッチ25がON
し、これにより、制御ユニット10の各回路に電池電圧
VD が給電されてこれらが起動される。そして、該起動
直後においては、第1タイマ回路30及び第2タイマ回
路31は、電磁弁駆動回路32のスイッチングトランジ
スタ44,45にそれぞれ開弁保持信号を出力し、これ
により、両トランジスタ44,45が導通状態となっ
て、電磁弁2を開弁状態に維持すべくソレノイド14に
通電される。
【0036】また、かかる作動と並行して、点火・消火
ボタン12を押圧操作している間、スパーカスイッチ1
8がONし、これによりスパーカ8に電池11から給電
されて該スパーカ8が駆動される。該スパーカ8の駆動
により点火電極9に火花放電が生じ、バーナ1が点火す
る。バーナ1が正常に点火して燃焼すれば、ソレノイド
14への通電が継続され、これにより、点火・消火ボタ
ン12を押圧操作を解除しても、電磁弁2がバネ13に
抗して開弁保持される。
【0037】そして、例えば、バーナ1の燃焼中に、被
加熱物の加熱温度が上昇して、サーミスタ6の抵抗値が
被加熱物の過加熱温度(260°C)に相当する抵抗値
となって、サーミスタ6の電圧信号が過加熱検知回路2
7の過加熱温度(260°C)に相当する基準電圧以下
となると、該過加熱検知回路27から過加熱検知信号が
第1タイマ回路30に出力される。そして、第1タイマ
回路30は、過加熱検知回路27からの過加熱検知信号
の出力が前記タイマ時間(5秒)継続すると、換言すれ
ば、被加熱物の過加熱状態が該タイマ時間(5秒)継続
すると、電磁弁駆動回路32のスイッチングトランジス
タ44に閉弁指令信号を出力する。これにより、該トラ
ンジスタ44は遮断状態(OFF状態)となって、電磁
弁2のソレノイド14への通電が遮断され、電磁弁2が
バネ13の付勢力により閉弁される。
【0038】尚、かかる電磁弁2の閉弁作動は、サーミ
スタ6の断線、あるいは、バーナ1の失火や燃焼不良が
生じた場合に、断線検知回路28、燃焼検知回路29、
第2タイマ回路31及び電磁弁駆動回路32により同様
に行われる。例えば、バーナ1の燃焼中に失火が生じた
場合には、これが熱電対7の起電圧を基に燃焼検知回路
29により検知され、該燃焼検知回路29から失火検知
信号が断線検知回路28のコンパレータ36を介して第
2タイマ回路31に出力される。そして、このとき、第
2タイマ回路31は、失火検知信号の出力が前記タイマ
時間(10秒)継続すると、電磁弁駆動回路32のスイ
ッチングトランジスタ45に閉弁指令信号を出力し、こ
れにより、該トランジスタ45が遮断状態となってソレ
ノイド14への通電が遮断される。
【0039】かかる作動は本実施例の燃焼装置の基本的
な作動であるが、前記の過加熱検知に際して、サーミス
タ6の抵抗値は前記過加熱温度(260°C)におい
て、比較的小さい抵抗値(380Ω程度)となるので、
該サーミスタ6と制御ユニット10とを接続する接続コ
ネクタ22の接続不良や接触不良が生じ、該接続コネク
タ22の抵抗値が比較的大きくなると、被加熱物の加熱
温度が過加熱温度(260°C)となっても、過加熱検
知回路27から過加熱検知信号が出力されないという事
態が生じる虞れがある。
【0040】すなわち、図3を参照して、サーミスタ6
の抵抗値をRs 、サーミスタ6に通電するための前記抵
抗34の抵抗値をRk 、接続コネクタ22の接地側の抵
抗値をRb 、接続コネクタ22の他方側の抵抗値をRa
とすると、過加熱検知回路27に入力される電圧信号V
x は、次式により表される。
【0041】 Vx =VR ・(Rs +Ra +Rb )/(Rk +Rs +Ra +Rb ) ……(1) ここで、接続コネクタ22の接続状態が良好でその抵抗
値(Ra +Rb )が略零であるときには、上記式(1)
は、次式(2)となり、従って、過加熱検知回路27に
入力される電圧信号Vx は、サーミスタ6の抵抗値Rs
、換言すれば、被加熱物の加熱温度に応じたものとな
り、該電圧信号Vx により、被加熱物の過加熱状態を確
実に検知することができる。
【0042】 Vx =VR ・Rs /(Rk +Rs ) ……(2) しかるに、接続コネクタ22の抵抗値(Ra +Rb )
が、過加熱温度(260°C)に対応するサーミスタ6
の抵抗値と同程度の大きさとなると、上記式(1)及び
式(2)から明らかなように、過加熱検知回路27に実
際に入力される電圧信号Vx は、式(2)により表され
る電圧信号Vx よりも大きな値となり、このため、加熱
温度が過加熱温度(260°C)に達しても、過加熱検
知回路27にとっては、見かけ上、加熱温度が過加熱温
度に達していないと判断される。そして、このような場
合には、加熱温度が過加熱温度(260°C)に達して
も、過加熱検知回路27は、過加熱検知信号を第1タイ
マ回路30に出力せず、従って、電磁弁2は閉弁されず
にバーナ1の燃焼が継続してしまう。
【0043】そこで、接続コネクタ22の接続状態を確
認することができることが好ましく、本実施例では、バ
ーナ1の非燃焼状態において、前記温度検出器5に接続
したスイッチ23をON操作することにより、接続コネ
クタ22の接続状態を確認することができるようになっ
ている。
【0044】すなわち、接続コネクタ22の接続状態を
確認する際には、スイッチ23をON操作する。これに
よりサーミスタ6には、前記抵抗体24が並列に接続さ
れる。次いで、バーナ1へのガス供給を遮断した状態
(ガス供給路4の図示しない元栓を閉めた状態)で、点
火・消火ボタン12をON操作する。この時、バーナ1
へのガス供給は遮断されているため、該バーナ1は点火
しないが、点火・消火ボタン12のON操作の直後にお
いては、前述したように制御ユニット10が起動されて
電磁弁2のソレノイド14に通電されるので、該電磁弁
2が開弁保持される。
【0045】一方、前述したように、抵抗体24の抵抗
値は、常温におけるサーミスタ6との並列合成抵抗値
が、過加熱温度(260°C)に対応するサーミスタ6
の抵抗値以下で、且つ過加熱温度(260°C)に対応
するサーミスタ6の抵抗値に略等しい抵抗値となるよう
に設定されており、また、バーナ1の燃焼が行われない
のでサーミスタ6の抵抗値は常温における抵抗値に略維
持される。この場合には、図3の回路構成は、サーミス
タ6を、過加熱温度(260°C)以上で且つ該過加熱
温度にほぼ等しい温度に加熱されたサーミスタ6の抵抗
値を有する抵抗体で置き換えた構成と等価になる。この
ため、擬似的に、加熱温度が過加熱温度に達した場合と
同じ状態が生成されることとなり、接続コネクタ22の
接続状態が良好であれば、すなわち、接続コネクタ22
の抵抗値(Ra +Rb )が略零であれば、過加熱検知回
路27には、前記式(2)に従って、加熱温度が過加熱
温度(260°C)以上となった場合に相当する電圧信
号が継続的に入力され、該過加熱検知回路27は、過加
熱検知信号を第1タイマ回路30に継続的に出力する。
これにより、第1タイマ回路30は制御ユニット10の
起動後、該第1タイマ回路30のタイマ時間(5秒)の
経過時に電磁弁駆動回路32の閉弁指令信号を出力し、
これに応じて該電磁弁駆動回路32は電磁弁2のソレノ
イド14への通電を遮断して該電磁弁2を閉弁せしめ
る。そして、このとき、該電磁弁2は、閉弁音を発する
ものであるので、その閉弁音により接続コネクタ22の
接続状態が良好であることを確認することができる。
【0046】また、接続コネクタ22の接続状態が不良
でその抵抗値(Ra +Rb )が比較的大きい場合には、
抵抗体24及びサーミスタ6の並列合成抵抗値と、接続
コネクタ22の抵抗値(Ra +Rb )との総和が、過加
熱温度(260°C)に対応するサーミスタ6の抵抗値
よりも充分大きな値となるため、過加熱検知回路27に
は、加熱温度が過加熱温度(260°C)に達していな
い場合に相当する比較的大レベルの電圧信号が継続的に
入力されることとなる。このため、該過加熱検知回路2
7は、過加熱検知信号を第1タイマ回路30に出力せ
ず、従って、第1タイマ回路30は閉弁指令信号を出力
しない。これにより、該第1タイマ回路30のタイマ時
間(5秒)が経過しても、電磁弁2は閉弁されずに、そ
の閉弁音が生ぜず、接続コネクタ22の接続状態が不良
であることが判る。尚、接続コネクタ22の接続状態の
確認は、バーナ1の非燃焼状態で行われるので、前記燃
焼検知回路29から失火検知信号が継続的に出力され、
従って、接続コネクタ22の接続状態が不良である場合
には、第2タイマ回路31のタイマ時間(10秒)の経
過時に電磁弁2が閉弁される。この場合、本実施例で
は、第2タイマ回路31のタイマ時間(10秒)を第1
タイマ回路30のタイマ時間(5秒)よりも長く設定し
ているので、電磁弁2が閉弁するまでの時間により、接
続コネクタ22の接続状態が良好であるために電磁弁2
が閉弁したのか、あるいは、接続コネクタ22の接続状
態が不良であるが失火の検知に応じて電磁弁2が閉弁し
たのかを区別することができる。すなわち、接続コネク
タ22の接続状態の確認の際に、点火・消火ボタン22
のON操作後、約5秒程度で電磁弁2の閉弁音が生ずれ
ば、接続コネクタ22の接続状態は良好であると判断す
ることができ、点火・消火ボタン22のON操作後、約
5秒程度では電磁弁2の閉弁音が生ぜず、約10秒後に
電磁弁2の閉弁音が生ずれば、接続コネクタ22の接続
状態は不良であると判断することができる。
【0047】尚、上記実施例では、第2タイマ回路31
のタイマ時間を第1タイマ回路30のタイマ時間よりも
長く設定したものを示したが、ガスの元栓の開閉をチェ
ックするスイッチを設け、該スイッチにより元栓が閉め
られた状態であると判断された時には、第2タイマ回路
31から閉弁指令信号が出力されないように構成しても
よい。このようにすれば、第1及び第2タイマ回路3
0,31の両者のタイマ時間を同一に設定し、あるいは
第1タイマ回路30のタイマ時間の方が長くなるように
設定しても、接続コネクタ22の接続状態の確認の際に
は、点火・消火ボタン22のON操作後、電磁弁2の閉
弁音が生じるか否かだけで、接続コネクタ22の接続状
態の良否を確認することができる。
【0048】次に、本発明の第2の態様の一例を図4を
参照して説明する。図4は本実施例の燃焼装置の要部の
回路的構成図である。
【0049】図4を参照して本実施例の燃焼装置は、そ
の基本的構成は前記第1の態様の実施例のものと同一で
あり、以下、同一構成のものについては、同一の参照符
号を付して説明を省略する。
【0050】本実施例の燃焼装置(ガスコンロ)では、
前記第1の態様の実施例のものの構成に加えて、前記第
1タイマ回路30から電磁弁駆動回路32に閉弁指令信
号が出力された時に、その旨を報知する報知発生回路
(報知手段)46を備えている。該報知発生回路46
は、図示しないコンロ本体に設けられたLEDランプ4
7と、第1タイマ回路30の出力側にベースを接続して
制御ユニット10に設けられたスイッチングトランジス
タ48とを備え、LEDランプ47は、接続コネクタ4
9を介してスイッチングトランジスタ48に直列に接続
されると共に、該トランジスタ48の導通状態(ON状
態)で電池電圧VD が給電されて点灯するようになって
いる。
【0051】スイッチングトランジスタ48は、NPN
型のものであり、第1タイマ回路30から高レベル信号
である閉弁指令信号が出力された時に導通状態となり、
これ以外の時には、遮断状態(OFF状態)となる。
【0052】かかるガスコンロにおいて、前記接続コネ
クタ22の接続状態を確認する際には、前記第1の態様
の実施例のものと同様に、スイッチ23をON操作する
と共に、バーナ1へのガス供給を遮断した状態で点火・
消火ボタン12をON操作する。これにより、前記第1
の態様の実施例のものと同様に、接続コネクタ22の接
続状態が良好であれば、過加熱検知回路27から継続的
に過加熱検知信号が出力され、これに応じて第1タイマ
回路30から閉弁指令信号が出力される。このため、電
磁弁駆動回路32のスイッチングトランジスタ44がO
FF状態となって電磁弁2が閉弁されると共に、報知発
生回路46のスイッチングトランジスタ48がON状態
となって、LEDランプ47に通電され、該LEDラン
プ47が点灯する。そして、該LEDランプ47の点灯
により接続コネクタ22の接続状態が良好であることを
確認することができる。
【0053】また、接続コネクタ22の接続状態が不良
でその抵抗値(Ra +Rb )が比較的大きい場合には、
前記第1の態様の実施例のものと同様に、過加熱検知回
路27から過加熱検知信号が出力されず、このため、第
1タイマ回路30からは閉弁指令信号が出力されない。
これにより、報知発生回路46のスイッチングトランジ
スタ48はOFF状態に維持されてLEDランプ47は
点灯しない。そして、該LEDランプ47が点灯しない
ことにより、接続コネクタ22の接続状態が不良である
ことを確認することができる。尚、本実施例において
は、LEDランプ47が点灯するか否かにより視覚的に
接続コネクタ22の接続状態を確認することができるの
で、電磁弁2は閉弁音を生じないものであってもよい。
また、燃焼検知回路29の出力にかかわらず、LEDラ
ンプ47は、接続コネクタ22の接続状態の良否に応じ
て点灯あるいは非点灯となるので、第1タイマ回路30
と第2タイマ回路31とのタイマ時間を前記第1の態様
の実施例のもののように設定する必要はなく、両者のタ
イマ時間を同一としてもよく、あるいは、第1タイマ回
路30のタイマ時間を第2タイマ回路31のタイマ時間
よりも長くしてもよい。さらに本実施例では、報知発生
のためにLEDランプ47を用いたが、ブザー等を用い
ることも可能であることはもちろんである。
【0054】また、以上説明した各態様の実施例におい
ては、電池11を電源とする制御ユニット10を備えた
ガスコンロについて説明したが、商用電源を用いるもの
についても本発明を適用することが可能であることはも
ちろんである。
【0055】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
の第1の態様によれば、燃焼部への燃料供給路に設けた
電磁弁を閉弁音を生じる電磁弁により構成すると共に、
ON・OFF操作可能なスイッチと抵抗体とを直列に接
続してなる直列回路を過加熱検知のためのサーミスタに
並列に接続し、前記抵抗体の抵抗値を、燃焼部の非燃焼
時における該抵抗体と前記サーミスタとの並列合成抵抗
値が該サーミスタの基準温度に相当する抵抗値以下で該
抵抗値に略等しい抵抗値に設定したことによって、燃焼
部の非燃焼状態で前記スイッチをON操作したときに、
電磁弁の閉弁音が生じるか否かでサーミスタと制御回路
とを接続する接続コネクタの接続状態の良否を容易に確
認することができ、ひいては、過加熱状態での電磁弁の
閉弁による燃焼部の燃焼停止作動が正常に行われるか否
かを確認することができ、これにより過加熱状態での燃
焼部の燃焼停止作動が接続コネクタの接続不良等により
正常に行われないという事態を未然に回避することがで
きる。
【0056】また、本発明の第2の態様によれば、制御
回路から電磁弁の閉弁指令信号が出力されたときに報知
を行う報知手段を備えると共に、ON・OFF操作可能
なスイッチと抵抗体とを直列に接続してなる直列回路を
前記サーミスタに並列に接続し、前記抵抗体の抵抗値
を、燃焼部の非燃焼時における該抵抗体と前記サーミス
タとの並列合成抵抗値が該サーミスタの基準温度に相当
する抵抗値以下で該抵抗値に略等しい抵抗値に設定した
ことによって、燃焼部の非燃焼状態で前記スイッチをO
N操作したときに、報知手段による報知が行われるか否
かでサーミスタと制御回路とを接続する接続コネクタの
接続状態の良否を容易に確認することができ、ひいて
は、過加熱状態での電磁弁の閉弁による燃焼部の燃焼停
止作動が正常に行われるか否かを確認することができ、
これにより過加熱状態での燃焼部の燃焼停止作動が接続
コネクタの接続不良等により正常に行われないという事
態を未然に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の態様の燃焼装置の一例のシステ
ム構成図。
【図2】図1の燃焼装置の要部の回路構成図。
【図3】図1の燃焼装置の作動を説明するための回路
図。
【図4】本発明の第2の態様の燃焼装置の一例の要部の
回路構成図。
【符号の説明】
1…バーナ(燃焼部)、2…電磁弁、4…ガス供給路
(燃料供給路)、6…サーミスタ、22…接続コネク
タ、23…スイッチ、24…抵抗体、32…電磁弁駆動
回路、33…制御回路、46…報知発生回路(報知手
段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F23N 5/24 F23N 5/24 Z

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃焼部に燃料を供給する燃料供給路に設け
    られた開閉電磁弁と、前記燃焼部の燃焼により加熱され
    る被加熱物の加熱温度を検出すべく設けられた温度検出
    用サーミスタと、該サーミスタに接続コネクタを介して
    着脱自在に接続され、該サーミスタを介して検出される
    前記被加熱物の加熱温度があらかじめ定めた基準温度以
    上となったときに前記開閉電磁弁の閉弁指令信号を出力
    する制御回路と、該制御回路からの閉弁指令信号を受け
    て前記電磁弁を閉弁せしめる電磁弁駆動回路とを備えた
    燃焼装置において、前記電磁弁をその閉弁の際に閉弁音
    を生じる電磁弁により構成すると共に、ON・OFF操
    作可能なスイッチと抵抗体とを直列に接続してなる直列
    回路を前記サーミスタに並列に接続し、前記燃焼部の非
    燃焼時における前記サーミスタと前記抵抗体との並列合
    成抵抗値が該サーミスタの前記基準温度に相当する抵抗
    値以下で該抵抗値に略等しい抵抗値になるように前記抵
    抗体の抵抗値を設定したことを特徴とする燃焼装置。
  2. 【請求項2】燃焼部に燃料を供給する燃料供給路に設け
    られた開閉電磁弁と、前記燃焼部の燃焼により加熱され
    る被加熱物の加熱温度を検出すべく設けられた温度検出
    用サーミスタと、該サーミスタに接続コネクタを介して
    着脱自在に接続され、該サーミスタを介して検出される
    前記被加熱物の加熱温度があらかじめ定めた基準温度以
    上となったときに前記開閉電磁弁の閉弁指令信号を出力
    する制御回路と、該制御回路からの閉弁指令信号を受け
    て前記電磁弁を閉弁せしめる電磁弁駆動回路とを備えた
    燃焼装置において、前記制御回路から前記閉弁指令信号
    が出力されたときに報知する報知手段を備えると共に、
    ON・OFF操作可能なスイッチと抵抗体とを直列に接
    続してなる直列回路を前記サーミスタに並列に接続し、
    前記燃焼部の非燃焼時における前記サーミスタと前記抵
    抗体との並列合成抵抗値が該サーミスタの前記基準温度
    に相当する抵抗値以下で該抵抗値に略等しい抵抗値にな
    るように前記抵抗体の抵抗値を設定したことを特徴とす
    る燃焼装置。
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