JP2664150B2 - プラスチックス光ファイバー - Google Patents
プラスチックス光ファイバーInfo
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- JP2664150B2 JP2664150B2 JP62108562A JP10856287A JP2664150B2 JP 2664150 B2 JP2664150 B2 JP 2664150B2 JP 62108562 A JP62108562 A JP 62108562A JP 10856287 A JP10856287 A JP 10856287A JP 2664150 B2 JP2664150 B2 JP 2664150B2
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- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
- Multicomponent Fibers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、光弾性定数が60ブリュースターズ(Brewst
ers,10-12m2/N)以下である芳香族ポリカーボネート共
重合体を芯成分樹脂に使用するプラスチックス光ファイ
バーに関するものである。 (産業上の利用分野) 従来プラスチックオプテイカルファイバー特に石英ガ
ラスファイバーと比較して大口径にしても可とう性に優
れ、軽量かつ高開口数のものが容易に得られるので光源
との接続損失が少なく、また工業的に大量生産が可能な
ため極めて安価であるという利点があり、短距離伝送シ
ステムに使用されている。しかしながら、従来のプラス
チックス光ファイバーは80℃以上の使用温度では伝送損
失が大幅に増大するという欠点があるため、自動車,航
空機,船舶等に使用する場合にはその用途が使用可能温
度の面から限定される。従って、ガラス転移点が高く、
難燃性であるビスフェノールAのポリカーボネートが上
記の用途に使用されているが現在のポリカーボネートは
ファイバー成形時の樹脂の冷却及び流動過程において生
じた熱応力,分子配向,ガラス転移点付近の容積変化に
よる残留応力が主な原因となり、レーザー光線がファイ
バーを通過する際に複屈折が生ずる。この複屈折に起因
する光学的不均一性が大きいため伝送損失が増大するこ
とはプラスチックス光ファイバーとして致命的欠陥であ
る。 (問題点を解決するための手段) 本発明者等は、上記のような欠点や問題点を解決する
ため鋭意実験を重ねた結果、光弾性定数が60ブリュース
ターズ(Brewsters,10-12m2/N)以下にすべく、ビスフ
ェノール類から2種又は3種を選び共重合させ芳香族ポ
リカーボネートを合成し、従来のポリカーボネートのも
つ機械的、熱的特性を損ねることなく光弾性定数の小さ
な樹脂が得られる事実を見出し、本発明に至ったもので
ある。プラスチックス光ファイバー成形時の樹脂の流動
・冷却過程において生じた熱応力,分子配向,残留応力
が主原因で生ずる複屈折は成形条件を選ぶことによって
も小さくすることができる成形樹脂自身をもつ固有の複
屈折、すなわち光弾性定数に大きく依存していることが
知られている。ここで、複屈折は光弾性定数と残留応力
の積として下記(1)式で表すことができる。 n1−n2=C(σ1−σ2) (1) n1−n2:複屈折 σ1−σ2:残留応力 C:光弾性定数 式(1)の光弾性定数を小さくすれば成形条件が同じ
でも得られる光ファイバーの複屈折が小さくなることは
明らかである。即ち、本発明は、芳香族ポリカーボネー
ト共重合体を芯成分樹脂として用いるプラスチックス光
ファイバーであって、前記芳香族ポリカーボネート共重
合体が、60ブリュースターズ(Brewsters,10-12m2/N)
以下の光弾性定数を有し、かつ下記一般式(I),(I
I)および(III)で表されるビスフェノールから選ばれ
た2種又は3種をモノマーとする共重合体であるプラス
チックス光ファイバーを提供する。 (式中、R1およびR2は、同一又は異なって、水素原子、
枝分れを含むC1〜C6のアルキル基を、芳香族炭化水素
基、または互いに結合して形成するシクロヘキサン環を
示す) (式中、R3は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
iso−プロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、又
は塩素原子を示す) (式中、R4は枝分れを含むC1〜C6のアルキル基を示す) 一般式(I)で示される構造を与えるビスフェノール
化合物としては、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エ
タン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
(ビスフェノールA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドキシフェニ
ル)ヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
−4−メチルペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)オクタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−2−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)シクロヘキサンなどが挙げられる。 また、一般式(II)で示される構造を与えるビスフェ
ノール化合物としては、例えば、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−エチルフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−イソ
プロピルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシ−3−sec−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニ
ル)プロパンなどが挙げられる。 さらに、一般式(III)で表されるビスフェノール化
合物としては、例えば、1,1′−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)−パラ−ジイソプロピルベンゼン(すなわ
ち、1,4−ビス[(4−ヒドロキシフェニル)イソプロ
ピル)ベンゼン)、1,1′−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−メタ−ジイソプロピルベンゼン(すなわち、1,
3−ビス[(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]
ベンゼン)なとが挙げられる。尚、本発明の共重合体の
ビフェノールA−ポリカーボネート換算の粘度平均分子
量は13,000〜30,000が好ましい。13,000未満では共重合
体が脆くなり、30,000を越えると溶融流動性が悪くなり
成形性が劣る。本発明のポリカーボネート共重合体を製
造する方法としては、一般式(I),(II),(IIII)
から選ばれる2種又は3種のモノマーをジフェニルカー
ボネートとエステル交換し溶融重縮合で合成する方法又
はホスゲンを用いて界面ないし溶液重合させる方法が提
案される。以下に本発明を実施例によって説明するが、
本発明はこれらの実施例により限定されるものではな
い。尚、以下の実施例に示した粘度平均分子量とは、ビ
スフェノールA・ポリカーボネートの20℃における塩化
メチレン溶液を用いて測定して固有粘度[η]と分子量
vの関係式として得られた [η]=1.11×10-4v0.82 [E.Miiller&O.Bayer;USP2,999,844(1961)]の式を
用いて固有粘度から計算したビスフェノールA.ポリカー
ボネート換算の分子量である。 (実施例) 実施例1 2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)ブタン116重
量部(40mol%)と2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−2−フェニルエタン209重量部(60mol%)とジフ
ェニルカーボネート264重量部を3l三つ口フラスコに入
れ脱気、N2パージを5回繰り返した後、シリコーンオイ
ル浴を用い160℃で窒素を導入しながら溶融させた。溶
融したら、カーボネート化触媒である水素化ホウ素カリ
ウムを予めフェノールに溶かした溶液(仕込んだビスフ
ェノール全量に対して10-3mol%量)を加え、160℃,N2
下,30分撹はん醸成した。次に、同温度下100Torrに減圧
にし、30分撹はんした後、同温度下でさらに50Torrに減
圧し、60分反応させた。次に徐々に温度を220℃まで上
げ60分反応させ、ここまでの反応でフェノール留出理論
量の80%を留出させた。しかる後、同温度下で10Torrに
減圧し30分反応させ温度を徐々に270℃に上げ、30分反
応させた。さらに同温度下で5Torrに減圧し30分反応さ
せ、フェノール留出理論量のほぼ全量を留出させ前縮合
を終えた。次に同温度下で0.1〜0.3Torrで2時間後縮合
させた。窒素下にて生成物のポリマーを取り出し冷却し
た後、ジクロルメタンを溶媒に用いて20℃にて溶液粘度
を測定した。この値から算出した粘度平均分子量はv
=25,000であった。また、DSC(ディファレンシャル・
スキャニング・カロリメーター;Perkin−Elmer2C型)か
らガラス転移点はTg=162℃であることがわかった。更
に光弾性定数(C)を測定するとC=57ブリュースター
ズ(Brewsters,10-12m2/N)であることがわかった。測
定に使用した機器は、DSC;ディファレンシャル・スキャ
ンニング・カロリメーターPerkin−Elmer2C型、光弾性
定数は自作のものを用いて測定したが、光弾性定数の算
出方法は試験片(50mm×10mm×1mm)に異なる大きさの
引張応力を長さ方向に追加し、前記式(1)に各々の値
を代入してその傾きから光弾性定数を求めた。因に2,2
−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのポリカ
ーボネートの光弾性定数はC=82ブリュースターズ(Br
ewsters,10-12m2/N)であった。 実施例2〜46 実施例1と同様な方法により合成したポリカーボネー
ト共重合体の粘度平均分子量(v),光弾性定数
(C),ガラス転移点(Tg)の測定結果を表1にまとめ
る。 (発明の効果) 実施例1〜46で得た芳香族ポリカーボネート共重合体
を芯成分樹脂とする光ファイバーの複屈折は、シングル
パスで5〜10nmとなり、一方ビスフェノールAポリカー
ボネートの複屈折は、シングルパスで20〜40nmとなり芳
香族ポリカーボネート共重合体を芯成分樹脂に用いる光
ファイバーは極めて小さな複屈折を示した。
ers,10-12m2/N)以下である芳香族ポリカーボネート共
重合体を芯成分樹脂に使用するプラスチックス光ファイ
バーに関するものである。 (産業上の利用分野) 従来プラスチックオプテイカルファイバー特に石英ガ
ラスファイバーと比較して大口径にしても可とう性に優
れ、軽量かつ高開口数のものが容易に得られるので光源
との接続損失が少なく、また工業的に大量生産が可能な
ため極めて安価であるという利点があり、短距離伝送シ
ステムに使用されている。しかしながら、従来のプラス
チックス光ファイバーは80℃以上の使用温度では伝送損
失が大幅に増大するという欠点があるため、自動車,航
空機,船舶等に使用する場合にはその用途が使用可能温
度の面から限定される。従って、ガラス転移点が高く、
難燃性であるビスフェノールAのポリカーボネートが上
記の用途に使用されているが現在のポリカーボネートは
ファイバー成形時の樹脂の冷却及び流動過程において生
じた熱応力,分子配向,ガラス転移点付近の容積変化に
よる残留応力が主な原因となり、レーザー光線がファイ
バーを通過する際に複屈折が生ずる。この複屈折に起因
する光学的不均一性が大きいため伝送損失が増大するこ
とはプラスチックス光ファイバーとして致命的欠陥であ
る。 (問題点を解決するための手段) 本発明者等は、上記のような欠点や問題点を解決する
ため鋭意実験を重ねた結果、光弾性定数が60ブリュース
ターズ(Brewsters,10-12m2/N)以下にすべく、ビスフ
ェノール類から2種又は3種を選び共重合させ芳香族ポ
リカーボネートを合成し、従来のポリカーボネートのも
つ機械的、熱的特性を損ねることなく光弾性定数の小さ
な樹脂が得られる事実を見出し、本発明に至ったもので
ある。プラスチックス光ファイバー成形時の樹脂の流動
・冷却過程において生じた熱応力,分子配向,残留応力
が主原因で生ずる複屈折は成形条件を選ぶことによって
も小さくすることができる成形樹脂自身をもつ固有の複
屈折、すなわち光弾性定数に大きく依存していることが
知られている。ここで、複屈折は光弾性定数と残留応力
の積として下記(1)式で表すことができる。 n1−n2=C(σ1−σ2) (1) n1−n2:複屈折 σ1−σ2:残留応力 C:光弾性定数 式(1)の光弾性定数を小さくすれば成形条件が同じ
でも得られる光ファイバーの複屈折が小さくなることは
明らかである。即ち、本発明は、芳香族ポリカーボネー
ト共重合体を芯成分樹脂として用いるプラスチックス光
ファイバーであって、前記芳香族ポリカーボネート共重
合体が、60ブリュースターズ(Brewsters,10-12m2/N)
以下の光弾性定数を有し、かつ下記一般式(I),(I
I)および(III)で表されるビスフェノールから選ばれ
た2種又は3種をモノマーとする共重合体であるプラス
チックス光ファイバーを提供する。 (式中、R1およびR2は、同一又は異なって、水素原子、
枝分れを含むC1〜C6のアルキル基を、芳香族炭化水素
基、または互いに結合して形成するシクロヘキサン環を
示す) (式中、R3は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
iso−プロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、又
は塩素原子を示す) (式中、R4は枝分れを含むC1〜C6のアルキル基を示す) 一般式(I)で示される構造を与えるビスフェノール
化合物としては、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エ
タン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
(ビスフェノールA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドキシフェニ
ル)ヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
−4−メチルペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)オクタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−2−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)シクロヘキサンなどが挙げられる。 また、一般式(II)で示される構造を与えるビスフェ
ノール化合物としては、例えば、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−エチルフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−イソ
プロピルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシ−3−sec−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニ
ル)プロパンなどが挙げられる。 さらに、一般式(III)で表されるビスフェノール化
合物としては、例えば、1,1′−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)−パラ−ジイソプロピルベンゼン(すなわ
ち、1,4−ビス[(4−ヒドロキシフェニル)イソプロ
ピル)ベンゼン)、1,1′−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−メタ−ジイソプロピルベンゼン(すなわち、1,
3−ビス[(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]
ベンゼン)なとが挙げられる。尚、本発明の共重合体の
ビフェノールA−ポリカーボネート換算の粘度平均分子
量は13,000〜30,000が好ましい。13,000未満では共重合
体が脆くなり、30,000を越えると溶融流動性が悪くなり
成形性が劣る。本発明のポリカーボネート共重合体を製
造する方法としては、一般式(I),(II),(IIII)
から選ばれる2種又は3種のモノマーをジフェニルカー
ボネートとエステル交換し溶融重縮合で合成する方法又
はホスゲンを用いて界面ないし溶液重合させる方法が提
案される。以下に本発明を実施例によって説明するが、
本発明はこれらの実施例により限定されるものではな
い。尚、以下の実施例に示した粘度平均分子量とは、ビ
スフェノールA・ポリカーボネートの20℃における塩化
メチレン溶液を用いて測定して固有粘度[η]と分子量
vの関係式として得られた [η]=1.11×10-4v0.82 [E.Miiller&O.Bayer;USP2,999,844(1961)]の式を
用いて固有粘度から計算したビスフェノールA.ポリカー
ボネート換算の分子量である。 (実施例) 実施例1 2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)ブタン116重
量部(40mol%)と2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−2−フェニルエタン209重量部(60mol%)とジフ
ェニルカーボネート264重量部を3l三つ口フラスコに入
れ脱気、N2パージを5回繰り返した後、シリコーンオイ
ル浴を用い160℃で窒素を導入しながら溶融させた。溶
融したら、カーボネート化触媒である水素化ホウ素カリ
ウムを予めフェノールに溶かした溶液(仕込んだビスフ
ェノール全量に対して10-3mol%量)を加え、160℃,N2
下,30分撹はん醸成した。次に、同温度下100Torrに減圧
にし、30分撹はんした後、同温度下でさらに50Torrに減
圧し、60分反応させた。次に徐々に温度を220℃まで上
げ60分反応させ、ここまでの反応でフェノール留出理論
量の80%を留出させた。しかる後、同温度下で10Torrに
減圧し30分反応させ温度を徐々に270℃に上げ、30分反
応させた。さらに同温度下で5Torrに減圧し30分反応さ
せ、フェノール留出理論量のほぼ全量を留出させ前縮合
を終えた。次に同温度下で0.1〜0.3Torrで2時間後縮合
させた。窒素下にて生成物のポリマーを取り出し冷却し
た後、ジクロルメタンを溶媒に用いて20℃にて溶液粘度
を測定した。この値から算出した粘度平均分子量はv
=25,000であった。また、DSC(ディファレンシャル・
スキャニング・カロリメーター;Perkin−Elmer2C型)か
らガラス転移点はTg=162℃であることがわかった。更
に光弾性定数(C)を測定するとC=57ブリュースター
ズ(Brewsters,10-12m2/N)であることがわかった。測
定に使用した機器は、DSC;ディファレンシャル・スキャ
ンニング・カロリメーターPerkin−Elmer2C型、光弾性
定数は自作のものを用いて測定したが、光弾性定数の算
出方法は試験片(50mm×10mm×1mm)に異なる大きさの
引張応力を長さ方向に追加し、前記式(1)に各々の値
を代入してその傾きから光弾性定数を求めた。因に2,2
−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのポリカ
ーボネートの光弾性定数はC=82ブリュースターズ(Br
ewsters,10-12m2/N)であった。 実施例2〜46 実施例1と同様な方法により合成したポリカーボネー
ト共重合体の粘度平均分子量(v),光弾性定数
(C),ガラス転移点(Tg)の測定結果を表1にまとめ
る。 (発明の効果) 実施例1〜46で得た芳香族ポリカーボネート共重合体
を芯成分樹脂とする光ファイバーの複屈折は、シングル
パスで5〜10nmとなり、一方ビスフェノールAポリカー
ボネートの複屈折は、シングルパスで20〜40nmとなり芳
香族ポリカーボネート共重合体を芯成分樹脂に用いる光
ファイバーは極めて小さな複屈折を示した。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.芳香族ポリカーボネート共重合体を芯成分樹脂とし
て用いるプラスチックス光ファイバーであって、前記芳
香族ポリカーボネート共重合体が、60ブリュースターズ
(Brewsters,10-12m2/N)以下の光弾性定数を有し、か
つ下記一般式(I),(II)および(III)で表される
ビスフェノールから選ばれた2種又は3種をモノマーと
する共重合体であるプラスチックス光ファイバー。 (式中、R1およびR2は、同一又は異なって、水素原子、
枝分れを含むC1〜C6のアルキル基、芳香族炭化水素基、
または互いに結合して形成するシクロヘキサン環を示
す) (式中、R3は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
iso−プロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、又
は塩素原子を示す)(式中、R4は枝分れを含むC1〜C6のアルキル基を示す)
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62108562A JP2664150B2 (ja) | 1987-05-01 | 1987-05-01 | プラスチックス光ファイバー |
US07/423,345 US5002362A (en) | 1987-05-01 | 1989-10-18 | Plastic optical fiber |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62108562A JP2664150B2 (ja) | 1987-05-01 | 1987-05-01 | プラスチックス光ファイバー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63273803A JPS63273803A (ja) | 1988-11-10 |
JP2664150B2 true JP2664150B2 (ja) | 1997-10-15 |
Family
ID=14487973
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62108562A Expired - Fee Related JP2664150B2 (ja) | 1987-05-01 | 1987-05-01 | プラスチックス光ファイバー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2664150B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2665749B2 (ja) * | 1987-10-09 | 1997-10-22 | ダイセル化学工業株式会社 | プラスチックス光ファイバー |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NL7511984A (nl) * | 1975-10-13 | 1977-04-15 | Philips Nv | Roentgenbuis met roteerbare anode. |
JPS61231510A (ja) * | 1985-04-08 | 1986-10-15 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | プラスチツク光フアイバ |
JPH0646244B2 (ja) * | 1985-05-17 | 1994-06-15 | 三菱レイヨン株式会社 | プラスチック系光ファイバ |
-
1987
- 1987-05-01 JP JP62108562A patent/JP2664150B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63273803A (ja) | 1988-11-10 |
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