JP2663592B2 - 帯電防止性ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

帯電防止性ポリエステル樹脂組成物

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JP2663592B2 JP31786288A JP31786288A JP2663592B2 JP 2663592 B2 JP2663592 B2 JP 2663592B2 JP 31786288 A JP31786288 A JP 31786288A JP 31786288 A JP31786288 A JP 31786288A JP 2663592 B2 JP2663592 B2 JP 2663592B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は特定の組合せの充填材を特定量配合してなる
ポリエステル樹脂組成物に関するものである。詳しく
は、帯電防止性に優れ、且つ機械的特性と耐熱性に優れ
た熱可塑性ポリエステル樹脂組成物に関するものであ
る。更に詳しくは、体積固有抵抗値が102〜107Ω・cmを
保持し、折り曲げ特性が著しく改善されて且つ耐熱性に
優れた熱可塑性ポリエステル樹脂に関するものである。
〔従来の技術〕
熱可塑性ポリエステル樹脂(以下ポリエステル樹脂と
称す)にカーボンブラックやカーボンファイバーを配合
して導電性を付与することや、ガラス繊維やカーボンフ
ァイバーを配合して機械的特性や耐熱性を付与するこ
と、は広く知られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし乍ら、これ等の配合材を通常の方法で単独又は
併用して配合した場合、カーボンブラックによるポリエ
ステル樹脂の劣化や結晶化が進むため、折り曲げ特性の
著しい低下が起ると同時に耐熱性の低下も起すなど、至
命的欠陥を生ずる。
又、ガラス繊維やカーボンファイバーなどの繊維状充
填材を樹脂に配合した場合も、折り曲げ特性の著しい低
下が顕著に発生する。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、これ等の欠点を改良するべく鋭意検討
した結果、ポリエステル樹脂にある範囲を越えない量の
カーボンブラックと繊維用充填材、並びにアクリルゴム
を配合することにより折り曲げ特性に優れ、且つ耐熱性
を著しく向上させた帯電防止性ポリエステル樹脂組成物
が得られることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の要旨は、熱可塑性ポリエステル樹脂
に、アクリルゴム5〜15重量%、カーボンブラック3〜
10重量%、及び繊維状充填材2〜10重量%を配合してな
り、かつカーボンブラックと繊維状充填剤の配合量の合
計が15重量%を超えないものである、帯電防止性ポリエ
ステル樹脂組成物、に存する。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明で使用する熱可塑性ポリエステル樹脂は、テレ
フタル酸またはそのジアルキルエステルと脂肪族グリコ
ール類との重縮合反応によって得られるポリアルキレン
テレフタレートまたはこれを主体とする共重合体であ
り、代表的なものとしては、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリプチレンテレフタレートなどがあげられる。
上記脂肪族グリコール類としては、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、テトラメチレングリコー
ル、ヘキサメチレングリコールなどがあげられるが、こ
れら脂肪族グリコール類と共に他のジオール類または多
価アルコール類、例えば脂肪族グリコール類に対して30
重量%以下のシクロヘキサンジオール、シクロヘキサン
ジメタノール、キシレングリコール、2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシ−3,5−ジプロムフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−
ビス(4−ヒドロキシエトキシ−3,5−ジブロムフェニ
ル)プロパン、グリセリン、ペンタエリスリトールなど
を混合して用いてもよい。
また、テレフタル酸またはそのジアルキルエステルと
共に他の二塩基酸、多塩基酸またはそれらのアルキルエ
ステル、例えばテレフタル酸またはそのジアルキルエス
テルに対して30重量%以下のフタル酸、イソフタル酸、
ナフタリンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ア
ジピン酸、セバシン酸、トリメシン酸、トリメリット
酸、それらのアルキルエステルなどを混合して用いても
よい。
本発明に使用するカーボンブラックは特に限定される
ものではなく、一般に市販されている導電性を有するタ
イプが使用されうる。繊維用充填材としては、カーボン
ファイバー、ガラスファイバー、金属ファイバー、金属
ウイスカーなどの繊維状補強材が挙げられるが、特にカ
ーボンファイバー、ガラスファイバー、またはその併用
が好ましい。
カーボンブラックの配合量としては、ポリエステル樹
脂組成物の合計量に対して3〜10重量%、好ましくは5
〜8重量%であり、繊維用充填材としては、ポリエステ
ル樹脂組成物の合計量に対して2〜10重量%、好ましく
は3〜7重量%である。
カーボンブラックの配合量が10重量%より多いと樹脂
の劣化や結晶化が進み、折り曲げ特性や耐熱性が低下し
てくるため好ましくない。又、3重量%より少ないと導
電性が低下(体積固有抵抗値が107Ωcm以上となる)す
る。
繊維用充填材の配合量が10重量%より多いと折り曲げ
特性が著しく低下し好ましくなく、又2重量%よりも少
ないと耐熱性の向上がみられなくなる。
又カーボンブラックと繊維状充填材の合計量がポリエ
ステル樹脂組成物の合計量に対して15重量%を超えない
範囲であることが必要である。15重量%を超えると折り
曲げ特性が著しく劣るので好ましくない。
本発明で用いるアクリル系ゴムは、アクリル酸エステ
ルの重合またはそれを主体とする共重合により得られる
ゴム状弾性体であり、代表的なものとしては、ブチルア
クリレートのようなアクリル酸エステルと、少量のブチ
レンジアクリレートのような架橋性モノマーを重合させ
て得た重合体に、メチルメタクリレートのようなグラフ
ト重合性モノマーをグラフト重合させて得たゴム状の重
合体があげられる。
上記アクリル酸エステルとしては、ブチルアクリレー
トの他に、メチルアクリレート、エチルアクリレート、
プロピルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2−エ
チルヘキシルアクリレートなどがあげられる。また、架
橋性モノマーとしては、ブチレンジアクリレートの他
に、ブチレンジメタクリレート、トリメチロールプロパ
ントリメタクリレートのようなポリオールとアクリル酸
またはメタクリル酸のエステル類、ジビニルベンゼン、
ビニルアクリレート、ビニルメタクリレートのようなビ
ニル化合物、アリルアクリレート、アリルメタクリレー
ト、ジアリルマレート、ジアリルフマレート、ジアリル
イタコネート、モノアリルマレート、モノアリルフマレ
ート、トリアリルシアヌレートのようなアリル化合物な
どがあげられる。
また、上記グラフト重合性モノマーとしては、メチル
メタクリレートの他に、エチルメタクリレート、ブチル
メタクリレート、ヘキシルメタクリレート、2−エチル
ヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレートのよ
うなメタクリル酸エステル、スチレン、アクリロニトリ
ルなどがあげられる。
このグラフト重合性モノマーは、その一部を上記アク
リル酸エステルと架橋性モノマーとを重合させて重合体
を製造する際に使用して共重合させることもできる。
上記したようなアクリル系ゴムは、例えば、鐘淵化学
(株)製カネエースFM、日立化成(株)製バイタックス
V−6401、三菱レイヨン(株)製メタプレンW−300、
同W−530、ローム・アンド・ハーム社製アクリロイドK
M−323、同KM−330(これらは、商標)などとしても市
販されている。
アクリルゴムの配合量としてはポリエステル樹脂組成
物の合計量に対して5〜15重量%、好ましくは7〜12重
量%である。15重量%より多いと柔軟になり過ぎて耐熱
性が低下し、又5重量%よりも少ないと折りまげ特性の
改善がみられなくなるほど好ましくない。
配合方法としては、公知の方法にて任意の順序で混合
すれば良く、押出機などを用いて混合する方法が挙げら
れる。通常はカーボンブラックの分散性をあげる方法と
して、先ず細かく粉砕もしくはペレット化したポリエス
テル樹脂にカーボンブラックだけを配合して練込み、MB
(マスターバッチ)化した後、繊維状充填材を配合して
練込む2度練り方法が一般的である。
上組の組成物の他にリン系、イオウ系、フェノール系
の抗酸化剤を、又、エポキシ化合物やカルボジイミド化
合物、ビスオキサゾリン化合物等のような未端カルボキ
シル基封止剤を単独又は併用すると更に良好の組成物が
得られる。
又難燃化するためにBr系有機化合物や三酸化アンチモ
ンなどを添加することも可能である。
本発明の樹脂組成物は、射出、押出、ブロー圧縮など
の各種成形法によって、立体成形品、各種容器、フィル
ム、モノフィラメント、シート、チューブなどの各種成
形品とすることができ、電気、電子部品、自動車部品、
OA機器部品その他の工業用の材料として好適に使用され
るが、その中でも特に、帯電防止性と耐熱性を有し、外
的変形や折り曲げても自由に回復可能な特性を有する部
品としてのヘヤードライヤーブラシや複写機用部品に最
適である。
〔実施例〕
以下実施実施例によって本発明を具体的に説明する
が、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限
定されるものではない。
尚、折り曲げ特性の測定方法として、巾1インチ×長
さ10インチ×厚み1/32インチの板を射出成形にて作成
し、MIT耐折試験機を使用して、ASTM D−2176の手法
に準じて行なった。即ち、1.5mkg荷重下において100度
折り曲げた時の破断に至る折り曲げ回数を5回測定して
その平均値を求めた。
帯電防止性の測定方法としては、縦100mm×横100mm×
厚み3mmtの四角い板を射出成形にて作成し、ASTM−D257
の手法に準じてタケダ理研製の体積固有抵抗測定装置
(商品名:TR−43C)を用いて体積固有抵抗値を測定し
た。
耐熱性の測定としては、ASTM−D648に使用する物性片
を射出成形にて作成し、ASTM−648に従って18.6kg/cm2
荷重下における熱変形温度(HDT)を測定した。
実施例−1〜3 フェノール1,1,2,2テトラクロルエタンの1対1混合
溶媒中で30℃で測定した極限粘度1.14dl/gの細かく粉砕
したポリブチレンテレフタレート(三菱化成製商品名:
ノバドール5010)にブチルアクリレート69.3部、ブチレ
ンジアクリレート0.35部及びジアリルマレート0.35部を
重合させて得た共重合体に、メチルアクリレート30部を
グラフト重合させて得たアクリル系ゴムとカーボンブラ
ック(三菱化成製、商品名:#3750B)カーボンファイ
バー(東邦ベスロン製、商品名:C6SR)及びガラスファ
イバー(日本電気ガラス製、商品名:F191)を表−1に
示すような配合割合で配合した樹脂組成物を調整し、40
mmφベント付き押出機を用いて270℃で溶融混練して押
出しペレット化した。
このペレットを3.9オンス射出成形機(日本製鋼所
(株)製、N−100B II V型)を用いて成形温度260〜26
5℃、金型温度80℃で射出成形を行ない、折り曲げ特性
測定試験片、体積固有抵抗測定用試験片及び熱変形温度
測定用試験片を得た。各物性試験結果を表−1に示す。
比較例1〜8 各成分の配合割合を表−1のようにかえた以外は実施
例1〜3と同様に行ない、各種物性を測定した。結果を
表−1に示した。
尚、比較例−4では、アクリルゴムの代わりにMBS
(メタクリル酸−ブタジエン−スチレン共重合体、三菱
レイヨン(株)製、商品名:メタブレンC−223)を使
用した。
〔発明の効果〕 本発明の樹脂組成物は、その特定の組合せの充填剤を
特定量配合することにより帯電防止性、機械的強度(折
り曲げ特性等)及び耐熱性のバランスが最適となるよう
に改善されたものであり、それゆえに優れた物性を有す
るものである。従って、電気・電子部品、自動車部品、
OA機器部品等広範に使用されうる。特に、折り曲げ特性
を必要とするヘアードライヤーブラシ等に好適である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性ポリエステル樹脂に、アクリルゴ
    ム5〜15重量%、カーボンブラック3〜10重量%、及び
    繊維状充填材2〜10重量%を配合してなり、かつカーボ
    ンブラックと繊維状充填材の配合量の合計が15重量%を
    超えないものである、帯電防止性ポリエステル樹脂組成
    物。
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